JP5773135B2 - 被記録材給送用カセット、記録装置 - Google Patents

被記録材給送用カセット、記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、使用する被記録材のサイズに応じて収容スペースの大きさを変更することができる伸縮可能なカセット部を備えた被記録材給送用カセット及び該被記録材給送用カセットを備えた記録装置に関するものである。
インクジェットプリンター、レーザープリンター、複写機、ファクシミリ等を含む記録装置には、多数枚の被記録材(以下、「用紙」ともいう)を積畳状態で収容し、記録装置本体(以下、「プリンター本体」ともいう)に対して装着して使用することができる着脱可能な被記録材給送用カセット(以下、「給送用カセット」ともいう)を備えた機種が多く存在している。
このような給送用カセットは、下記の特許文献1に示すように使用する用紙のサイズに応じて収容スペースの大きさを変更することができるように、カセット本体が記録装置に装着される側となる第1カセット部と該第1カセット部と伸縮可能に組み付けられる第2カセット部に分けられている。
また、給送用カセットの用紙収容面には、収容された用紙の左右の側端位置を決める左右一対の側端エッジガイドと、収容された用紙の後端位置を決める後端エッジガイドとが設けられている。
このうち、左右一対設けられる側端エッジガイドは、一方の側端エッジガイドを操作すると他方の側端エッジガイドが連動して接近、離反するように動作するセンター合わせ式のガイド構造によって連結されている。
一方、後端エッジガイドは、前記第2カセット部の手前側から前記第1カセット部が設けられている奥部側に向けて延設されたガイドレールに係合して、前記第2カセット部と第1カセット部とを跨がって前後方向にスライドできるように構成されている。
また、前記後端エッジガイド用のガイドレールの下面と、前記第2カセット部の底部の上面との間には、多少の隙間が存在する。
そして、前記第2カセット部を伸長状態にした時には、前記ガイドレールの下面に前記第1カセット部が存在しないので、該ガイドレールの下に前記隙間ができる。すなわち前記ガイドレールが前記第2カセット部の手前側壁内面と第1カセット部の上面との間で宙吊り状態で支持される2点支持領域が形成される。
特開2010−173832号公報
前記第2カセット部を伸長状態にした時に前記隙間ができる2点支持領域が前記ガイドレールに形成されると、当該ガイドレールは容易に撓むので、後端エッジガイドの安定した保持力と、違和感のない円滑な操作性とが十分に発揮できない問題が生じる。
本発明の目的は、伸縮可能な被記録材給送用カセットにおいて、第2カセット部を伸長状態にすることによって発生するガイドレールの2点支持領域において、後端エッジガイドの安定した保持力と、違和感のない円滑な操作性とを確保できるようにすることにある。
前記課題を解決するために本発明に係る被記録材給送用カセットの第1の態様は、記録装置に装着される側となる第1カセット部と、前記第1カセット部と前記装着方向およびその反対の取り外し方向に伸縮可能に組み付けられる第2カセット部と、一端が前記第2カセット部の前記装着の方向を奥側としたときの手前側に固定され、他端が前記第1カセット部の上面にスライド可能に支持される前記伸縮方向に延びるガイドレールと、前記ガイドレールと係合して前記伸縮方向にスライド可能な後端エッジガイドと、前記ガイドレールと前記第2カセット部の底部との間に形成される隙間に設けられるスペーサーブロックとを備え、前記スペーサーブロックは、前記後端エッジガイドと一体に移動し前記第1カセットと当接する位置で停止して当該後端エッジガイドと分離するように構成されていることを特徴とするものである。
ここで、本明細書中において使用する「手前側」とは、被記録材給送用カセットを記録装置等の機器の被装着部に装着した状態での手前側を意味する。
また、ガイドレール、後端エッジガイド、スペーサーブロックについて使用する前記「伸縮方向」を、前記「手前側」の位置を基準にして単に前進、後退する方向という言い方をする場合がある。
本態様によれば、後端エッジガイドがガイドレールの2点支持領域に位置している時は、ガイドレールと第2カセット部との間に介在しているスペーサーブロックによって当該ガイドレールの下方への撓みが防止されている。一方、後端エッジガイドが第1カセット上に移動した時は、スペーサーブロックは分離されているが、ガイドレールと第2カセット部との間に介在している第1カセット部によって当該ガイドレールの下方への撓みが防止されている。従って、ガイドレールの全領域において、後端エッジガイドの支持点にかかる荷重に基づくガイドレールの下方への撓みは生じない。
すなわち、第2カセット部を伸長状態にすることによって発生するガイドレールの2点支持領域が後端エッジガイドと一体に移動するスペーサーブロックが移動支点となって支持され、後端エッジガイドが下方に撓むことが規制される。従って、後端エッジガイドをガイドレールに沿って前記伸縮方向に移動させても当該後端エッジガイドの位置する部分において前記スペーサーブロックによって支えられ、ガイドレールの下方への撓みは生じない。
これに伴い、ガイドレールの2点支持領域の剛性が向上して、後端エッジガイドの安定した保持力と、違和感のない円滑な操作性とが確保される。
本発明に係る被記録材給送用カセットの第2の態様は、前記第1の態様において、前記後端エッジガイドと前記スペーサーブロックは、前記後端エッジガイドを後退方向に移動させる時に作動する第1係合機構と、前記後端エッジガイドを前進方向に移動させる時に作動する第2係合機構と、前記後端エッジガイドを前記スペーサーブロックから分離する時に作動する係合解除機構と、を備えていることを特徴とするものである。
本態様によれば、伸縮可能な被記録材給送用カセットにおいて後端エッジの操作性を向上することができる。
また、スペーサーブロックは、後端エッジガイドがガイドレールの2点支持領域に位置している時に後端エッジガイドの動きに追従して当該後端エッジガイドと一体になって移動し、後端エッジガイドが第1カセット部上でガイドレールにガイドされる位置に移行した後はスペーサーブロックと後端エッジガイドとの係合が解除されて後端エッジガイド単独での移動を可能にしている。従って、ガイドレールの撓みを防止する必要のある部位のみでスペーサーブロックを使用するという効率の良いスペーサーブロックの使用が可能になり、スペーサーブロックの大きさも必要最小限の大きさで足りるようになる。
本発明に係る被記録材給送用カセットの第3の態様は、前記第2の態様において、前記第1係合機構は、前記後端エッジガイドの後端側に設けられる当接面と、前記当接面と対向する位置に設けられる前記スペーサーブロックの前端側に設けられる度当て面との当接状態によって実行されるように構成されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、後端エッジガイドが前記ガイドレールの2点支持領域で後退方向に移動する時は、後端エッジガイドの当接面がスペーサーブロックの度当て面に当接し、度当たることによってスペーサーブロックを引き連れて後端エッジガイドと一体になって移動するようになる。従って、複雑な係合構造を採用することなく単純な度当て作用を利用して第1係合機構を構成することが可能になる。
本発明に係る被記録材給送用カセットの第4の態様は、前記第2の態様または第3の態様において、前記第2係合機構は、前記スペーサーブロックに対して、該スペーサーブロックの移動方向と交差する幅方向に延びるように設けられている揺動軸と、前記揺動軸を中心にして上下方向に所定角度、揺動する先端に係合フックを備えた揺動片と、前記係合フックの後端側に面した係合面に突き当たって当該スペーサーブロックを前進方向に移動させる、前記後端エッジガイドの一部に形成される突当て面と、前記揺動片を係合方向に付勢する付勢部材とを備えていることを特徴とするものである。
本態様によれば、スペーサーブロックに対して設けられている揺動片は、常時、付勢部材からの付勢力を受けて係合方向に付勢されている。従って、係合位置に位置している係合フックの係合面に前記エッジガイドの一部に形成されている突当て面が突き当たることによってスペーサーブロックは、後端エッジガイドに引き連れられて後端エッジガイドと一体になって前進方向に移動するようになる。
そして、この状態では揺動片を係合解除方向に揺動させるような力は作用しないから、前記係合面と突当て面の係合状態は維持される。
本発明に係る被記録材給送用カセットの第5の態様は、前記第4の態様において、前記係合解除機構は、前記係合フックの前端側に傾斜した揺動案内傾斜面と、前記揺動案内傾斜面に当接することで前記揺動片を前記付勢部材の付勢力に抗して係合解除方向に揺動させる、前記第2カセット部の底部に設けられる押圧片とを備えていることを特徴とするものである。
本態様によれば、後端エッジガイドを前進方向に移動させて、第1カセット部上に到達させると、スペーサーブロックの揺動片の先端に設けられている係合フックの揺動案内傾斜面が第2カセット部の底部に設けられている押圧片に当接して前記揺動片を前記付勢部材の付勢力に抗して係合解除方向に揺動させる。
これに伴って、前記係合フックの係合面と前記後端エッジガイドの突当て面との係合状態が解除され、前記スペーサーブロックは当該第1カセット部で停止し、後端エッジガイドのみが第1カセット部の上面によって支持されているガイドレールにガイドされて移動できるようになる。従って、後端エッジガイドとスペーサーブロックとの前進方向での係合状態と係合解除状態との切り替えが同一の揺動片と係合フックと付勢部材とを利用して実行できるようになる。
本発明に係る被記録材給送用カセットの第6の態様は、前記第1の態様から第5の態様のいずれか一つの態様において、前記スペーサーブロックと第2カセット部との間には、前記スペーサーブロックの上方への移動を規制して前記スペーサーブロックの前後方向の移動を案内する係合案内機構が設けられており、前記スペーサーブロックには、前記ガイドレール上方へ移することを規制する移動規制板が設けられていることを特徴とするものである。
本態様によれば、前記スペーサーブロックは、係合案内機構による係合案内作用によって上方への移動が規制された状態で前後方向に移動できるようになり、後端エッジガイドとの一体性が高まって後端エッジガイドからの荷重をより確実に支持できるようになる。
また、当該スペーサーブロックによって支持されている部位のガイドレールは、スペーサーブロックに設けられている移動規制板によって上方への移動が規制されている。従って、ユーザーが後端エッジガイドを持ち上げる方向に力を加えても、ガイドレールは前記移動規制板によって上方への移動が規制され、スペーサーブロックは前記係合案内機構によって上方への移動が規制されているから、後端エッジガイドとガイドレールとスペーサーブロックとが一体になって上方に移動する事態も防止されている。
本発明に係る被記録材給送用カセットの第7の態様は、前記第6の態様において、前記係合案内機構は、前記第2カセット部の底部に設けられ、前後方向に延びる係合溝部と、該係合溝部に沿って設けられる上部に側方に張り出す外フランジ部を備える係合凸条と、前記スペーサーブロックの底部に設けられ、前記係合溝部と係合する係合底部と、前記係合底部に設けられ、前記係合凸条を受け入れる係合穴部と、該係合穴部の側縁に設けられる前記外フランジ部と係合する内フランジ部と、を備えていることを特徴とするものである。
本態様によれば、係合溝部と係合凸条との係合作用によって、スペーサーブロックの前後方向への円滑な移動が実行され、外フランジ部と内フランジ部との係合作用によって、スペーサーブロックの上方への移動が規制される。従って、本態様の係合案内機構によれば、スペーサーブロックは上下方向と幅方向の移動が規制され、前後方向のみに移動できる比較的簡単な構造の係合案内機構が提供できるようになる。
本発明の第8の態様は、被記録材を積畳状態で収容し得る着脱可能な被記録材給送用カセットが装着可能な記録装置であって、前記被記録材給送用カセットは、前記第1の態様から第7の態様のいずれか一つの態様に係る被記録材給送用カセットであることを特徴とするものである。
本態様によれば、被記録材給送用カセットに対して適用される前記第1の態様から第7の態様のいずれか一つの態様の作用、効果を記録装置に対して適用できるようになる。従って、後端エッジガイドの位置に因ることなく、安定した保持力と、違和感のない円滑な操作性とを確保でき、ガイドレールの過度の撓み変形を防止してガイドレールの破損の虞れや収容される被記録材のダメージの虞れの少ない被記録材給送用カセットを備えた記録装置を提供できるようになる。
本発明の実施例1に係る被記録材給送用カセットを備えた記録装置における上段カセットと下段カセットを共に収縮状態にした時の斜視図。 同上、上段カセットを伸長状態、下段カセットを収縮状態にした時の斜視図。 同上、上段カセットを取り外し、下段カセットを収縮状態にした時の分解斜視図。 本発明の実施例1に係る被記録材給送用カセットを備えた記録装置を示す正面図。 同上、記録装置の内部構造を示す側断面図。 本発明の実施例に係る被記録材給送用カセットを示す第2カセット部が収縮位置に位置している時の斜視図。 同上、第2カセット部が最大伸長位置に位置している時の斜視図。 同上、第2カセット部が中間伸長位置に位置し、後端エッジガイドが後退位置に位置している時の斜視図。 同上、第2カセット部が中間伸長位置に位置し、後端エッジガイドが2点支持領域に位置している時の斜視図。 同上、第2カセット部が中間伸長位置に位置し、後端エッジガイドが第1カセット部の移載部に位置している時の斜視図。 同上、第2カセット部が中間伸長位置に位置し、後端エッジガイドが全面支持領域に位置している時の斜視図。 本発明の実施例に係る被記録材給送用カセットの後端エッジガイドが第1カセット部の移載部に到達する直前の状態のスペーサーブロック周辺を拡大して示す破断斜視図。 同上、第1カセット部の移載部に到達した状態のスペーサーブロック周辺を拡大して示す破断斜視図。 本発明の実施例に係る被記録材給送用カセットの係合案内機構を拡大して示す破断斜視図。 本発明の実施例に係る被記録材給送用カセットの後端エッジガイドが第1カセット部の移載部に到達する直前の状態の第1カセット部の移載部周辺を拡大して示す平面図。 本発明の他の実施例に係る被記録材給送用カセットの第1カセット部の移載部周辺を拡大して示す平面図。
以下、図1から図15に示す実施例を例にとって、本発明の被記録材給送用カセット3の構成と、該被記録材給送用カセット3を備えた本発明の記録装置1の構成と、後端エッジガイド55の位置の違いによって異なる係合構造69の作動態様とについて具体的に説明する。
最初に図1から図5に基づいて本発明の被記録材給送用カセット3が装着される本発明の記録装置1の基本的構成について説明する。
図示の記録装置1は、一例としてA3ノビサイズまでの用紙Pに対応できるインクジェットプリンター1(「記録装置」と同じ符号を使用する)であって、該インクジェットプリンター1のプリンター本体2(「記録装置本体」と同じ符号を使用する)の一例として下部に着脱可能な後述する本発明の給送用カセット3が上下に2段、装着されている。
尚、上下2段設けられる給送用カセット3を区別する場合には、上段に配置されているものを上段カセット3a、下段に配置されているものを下段カセット3bとして両者を識別する。
そして、これらの給送用カセット3は、プリンター本体2の前面の下部に形成されているカセット用開口9に装着され、該カセット用開口9から取り外すことが可能に構成されている。
また、プリンター本体2の前面上部の一例として中央には、各種の操作を実行する時に使用する操作ボタンとモニターとを備える設定表示部5が設けられており、該設定表示部5の下方に記録が実行された用紙Pを排出する排出用開口6と、排出された用紙Pを支える排出用スタッカー7とが設けられている。
更に、プリンター本体2の上部には、原稿となる用紙や写真等から該原稿に記録された画像を電子データとして読み取るスキャナー8が設けられている。
図5に示したように、プリンター本体2の内部には、給送用カセット3に収容された用紙Pを搬送経路11に導く給送装置13と、搬送経路11に導かれた用紙Pを記録実行領域15に導き、記録が実行された用紙Pを前述した、排出用スタッカー7上に排出させる搬送装置17と、記録実行領域15に導かれた用紙Pの被記録面に記録を実行する記録実行装置19とが配設されている。
このうち、給送装置13は、揺動支点Oを中心に揺動する揺動アーム21と、該揺動アーム21の先端部に配設されているピックアップローラー23と、該ピックアップローラー23を回転駆動する図示しない駆動モーターと、該駆動モーターの出力軸の回転を前記ピックアップローラー23の駆動軸24に伝える図示しないギア輪列と、前記揺動アーム21を図5中、時計回りに揺動させて前述したピックアップローラー23を前記給送用カセット3に収容されている最上位の用紙Pに当接させる図示しない揺動駆動装置と、を備えることによって一例として構成されている。
搬送装置17は、搬送経路11のU字状の反転部12に配設されている大径の駆動ローラーである反転ローラー25と、該反転ローラー25に圧接して所定の大きさの摩擦抵抗を付与して重送された用紙Pの分離を行うリタードローラー26と、前記反転ローラー25に圧接して従動回転する搬送経路11の順経路11aと復経路11bとにそれぞれ配置されている2つのガイドローラー27、28と、前記記録実行領域15の上流位置に設けられている一対のニップローラーによって構成されている搬送用ローラー29と、前記記録実行領域15の下流位置に設けられている一対のニップローラーによって構成されている排出用ローラー30と、これらの各ローラーの駆動ローラーを回転駆動する図示しない駆動モーターと、該駆動モーターの出力軸の回転を前記各駆動ローラーに伝達する図示しないギア輪列と、を備えることによって一例として構成されている。
また、記録実行装置19は、各色のインクを吐出して所望の記録を実行する記録ヘッド31と、該記録ヘッド31を搭載して用紙Pの搬送方向と交差する幅方向Bに往復移動するキャリッジ33と、記録実行領域15に供給された用紙Pの被支持面を支えて前記記録ヘッド31と記録が実行される用紙Pとの間に所定のギャップを規定する支持部材35と、を備えることによって基本的に構成されている。
[実施例](図1〜図15参照)
このようにして構成されるインクジェットプリンター1に対して装着される本発明の給送用カセット3は、使用する用紙Pのサイズに応じて収容スペースSの大きさを変更できる、当該プリンター1の被装着部に装着される第1カセット部49と、該第1カセット部49に係合して伸長方向と収縮方向とに移動可能な第2カセット部51とを備えたカセット部43を具備している。
また、前記カセット部43の内部には、収容される用紙Pの左右の側端縁に当接して当該用紙Pの側端位置を決める側端エッジガイド53L、53Rと、収容される用紙Pの後端に当接して当該用紙Pの後端位置を決める後端エッジガイド55とが設けられている。
この他、前記カセット部43の内部には、前記左右の側端エッジガイド53L、53Rを接近、離反方向に連動して移動させる図示しないガイド構造と、前記後端エッジガイド55を前記第2カセット部51と第1カセット部49とを跨って前後方向Aにスライドするように案内するガイドレール39とが設けられている。
更に、前記後端エッジガイド55の下方には、前記第2カセット部51を伸長状態にすることによって前記ガイドレール39の下面と前記第2カセット部51の底部上面との間に形成される隙間41を埋めるスペーサーブロック47が設けられている。
そして、前記スペーサーブロック47は、前記隙間41の存するガイドレール39の第2カセット部51の前端側の支持点Qと、第1カセット部49の上面での支持点Rとの2点支持領域63を前記後端エッジガイド55が移動している時、当該後端エッジガイド55に引き連れられて一体に移動するように構成されている。
以下、前述した各構成部材について図示の実施例を例にとって具体的に説明する。
最初に、カセット部43の構成部材について説明する。
第1カセット部49は、給送方向Cの先端面の一部と左右の側端面及び底面が閉塞され、上面が開放された浅底の矩形トレイ状の部材である。また、第2カセット部51は、前面と左右の側端面及び底面が閉塞され、給送方向Cの先端面と上面が開放された同じく浅底の矩形トレイ状の部材である。
そして、前記第1カセット部49と第2カセット部51の開放された上面の一部には、図3に示すようにカバー52が着脱自在ないし開閉自在に設けられている。
また、前記第1カセット部49の内部底面の左右には、収容される用紙Pの左右の側端縁に当接して当該用紙Pの側端位置を位置決めする幅方向Bに接近、離反可能な側端エッジガイド53L、53Rが設けられており、前記第1カセット部49の先端面には、給送される用紙Pの先端縁37に当接して最上位の用紙Pと次位以降の用紙Pとを分離する分離傾斜面46が内壁に形成された先端壁45が設けられている。
第2カセット部51の内部底面の中央には、収容される用紙Pの後端縁に当接して当該用紙Pの後端位置を位置決めする伸縮方向Aに摺動可能な後端エッジガイド55が設けられている。
また、第2カセット部51の前面には、該第2カセット部51を伸縮させる際やカセット用開口9に装着された給送用カセット3を取り外す際の手掛かりとなる凹陥部57を一例として中央に備えるパネル59が設けられている。
この他、前記第1カセット部49の底部下面と、前記第2カセット部51の底部上面との間には、一例として係合リブ81と、該係合リブ81と係合する図示しない係合凹部とを備える係合接続構造が設けられており、該係合接続構造における係合リブ81と図示しない係合凹部との係合接続領域が前述した係合接続部61になっている。
また、前記第2カセット部51の前端面に設けられているパネル59の内壁面の幅方向Bの中央には、前述したガイドレール39の一端が支持されており、該ガイドレール39の他端は、第2カセット部51の底部から前述した隙間41を隔てた上方を通って第1カセット部49の上面の幅方向Bの中央に設けられている前後方向Aに延びるガイド溝40に係合している。
前記ガイドレール39は、幅狭で長尺な平板状の部材によって構成されており、該ガイドレール39の厚さは、前記ガイド溝40の深さと同程度の厚さに設定されており、前記ガイド溝40に当該ガイドレール39が係合した状態でカセット本体49の周辺の上面とガイドレール39の上面とがほぼ面一になるように構成されている。
また、本実施例では成形の容易さ等を考慮してガイドレール39と第1カセット部49とを別々に成形して、事後的にこれらを組み付けるという構成を採用しているが、一体成形することによって、前記ガイドレール39と第1カセット部49とを同時に成形して事後の組み立てを省略することも勿論可能である。
後端エッジガイド55は、前記ガイドレール39の上面と左右の側面と下面を囲むように設けられ、当該ガイドレール39に直接、摺接して前後方向Aにスライドするガイドベース113と、当該ガイドベース113の一例として後端部から上方に立ち上がり、更に右方に張り出すように延びている矩形平板状の操作片115とを備えることによって基本的に構成されている。
また、前記ガイドベース113の一例として後部と側部には、後述する第1係合機構71の構成要素となる後端側に面した当接面73A、73B、73Cが形成されており、前記ガイドベース113の前記ガイドレール39の下方に位置する下ガイド114には、後述する第2係合機構77の構成要素となる前端側に面した突当て面89が形成されている。
スペーサーブロック47は、前記後端エッジガイド55と第2カセット部51との間に形成されている隙間41を埋める偏平なブロック状の部材で、前記後端エッジガイド55の荷重点Gにかかる荷重を受けてガイドレール39の下方への撓みを防止する機能を有している。従って、前記荷重点Gは、スペーサーブロック47側から見ればガイドレール39を支持している支持点G(荷重点と同じ符号を使用する)となっている。
また、前記後端エッジガイド55と前記スペーサーブロック47は、以下述べる係合構造69によって係合接続されており、当該係合構造69の構成も本発明の特徴的構成の一つになっている。
即ち、当該係合構造69を設けることによって、前記後端エッジガイド55が前記ガイドレール39の2点支持領域63から前記第1カセット部49の存する全面支持領域65に移行する時、前記スペーサーブロック47は、前記第1カセット部49への移載部67で停止し、前記後端エッジガイド55のみが前記ガイドレール39の全面支持領域65に進入して移動できるように構成されている。
係合構造69は、前記後端エッジガイド55を後退方向に移動させる時に作動する第1係合機構71と、前記後端エッジガイド55を前進方向に移動させる時に作動する第2係合機構77と、前記後端エッジガイド55を前記カセット本体49への移載部67から前記全面支持領域65に移行させる時に作動する係合解除機構93と、を備えることによって構成されている。
このうち、第1係合機構71は、前述した後端エッジガイド55の後端側に面した3つの当接面73A、73B、73Cと、これらの当接面73A、73B、73Cと対向する位置に設けられる前記スペーサーブロック47の前端側に面した図14、図15に示す3つの度当て面75A、75B、75Cとの当接状態によって実行されるように構成されている。
また、第2係合機構77は、前記スペーサーブロック47に対して該スペーサーブロック47の移動方向と交差する幅方向Bに延びるように設けられている揺動軸79と、前記揺動軸79を中心にして上下方向である係合方向Dと係合解除方向Eとに所定角度、揺動する先端に係合フック83を備えた揺動片87と、前記係合フック83の後端側に面した係合面85に突き当たって当該スペーサーブロック47を前進方向に移動させる、前述した後端エッジガイド55の下ガイド114の前端側に面した突当て面89と、前記揺動片87を係合方向Dに付勢する付勢部材の一例である捩りコイルバネ91と、を具備することによって構成されている。
また、前記係合解除機構93は、図12、図13に示すように、前記係合フック83の前端側に下り傾斜の揺動案内傾斜面95と、該揺動案内面95に当接することで前記揺動片87を前記捩りコイルバネ91の付勢力に抗して係合解除方向Eに揺動させる、前記第2カセット部51の底部に設けられる押圧片97と、を備えることによって一例として構成されている。
更に、前記スペーサーブロック47と第2カセット部51との間には、前記スペーサーブロック47の上方への移動を規制して前記スペーサーブロック47の前後方向Aの移動を案内する係合案内機構99が設けられている。そして、前記スペーサーブロック47には、前記ガイドレール39の上方への移動を規制する移動規制板117が設けられている。
このうち、係合案内機構99は、前記第2カセット部51の底部の一例として幅方向Bの中央部において前後方向Aに延びるように形成されている係合溝部101と、該係合溝部101の幅方向Bの中央部において該係合溝部101に沿って設けられる上部に側方に張り出す外フランジ部105を備える係合凸条103と、前記スペーサーブロック47の底部に設けられる前記係合溝部101と係合する係合底部107と、前記係合底部107の幅方向Bの中央部において前記係合低部107に沿って設けられる前記係合凸条103を受け入れる前後方向Aに長い角穴状の係合穴部109と、該係合穴部109の側縁に設けられる前記係合凸条103の外フランジ部105と係合する内フランジ部111と、を具備することによって構成されている。
一方、移動規制板117は、スペーサーブロック47における後端部において、対向する左右の側板間に架け渡すように設けられている前記ガイドレール39の上方に配置された幅方向Bに長い矩形平板状の部材によって構成されている。
次に、このようにして構成される本実施例に係る給送用カセット3の作動態様を前記係合構造69と係合案内機構99と移動規制板117の作動態様を中心にして、後端エッジガイド55が(1)後退位置に位置している時と、(2)2点支持領域に位置している時と、(3)第1カセット部への移載部に位置している時と、(4)全面支持領域に位置している時と、に分けて説明する。
(1)後退位置に位置している時(図6−図8参照)
後端エッジガイド55が後退位置に位置している時は、第2カセット部51が最大伸長位置119(図7)に位置している状態では、用紙Pの最大用紙サイズであるA3ノビサイズまでの用紙Pがセットできるように構成されている。
また、第2カセット部51が収縮位置123(図6)に位置している状態では、一例としてA4サイズ以下の用紙Pがセットできるように構成されており、第2カセット部51が中間伸長位置121(図8)に位置している状態では、前記A4サイズより大きく前記A3ノビサイズより小さなサイズの用紙P(例えば、B4サイズの用紙P)がセットできるように構成されている。
そして、前記第2カセット部51の各状態でそれぞれの収容スペースSに合った大きさの用紙Pがセットされると、左右の側端エッジガイド53L、53Rを接近方向に移動させて当該用紙Pの側端縁に当接させて用紙Pの側端位置に位置決めを実行する。
次に、後端エッジガイド55を前進方向に移動させて当該用紙Pの後端縁に当接させて用紙Pの後端位置の位置決めを実行する。
(2)2点支持領域に位置している時(図9、図14、図15参照)
前記第2カセット部51を最大伸長位置119や中間伸長位置121に位置させた状態で後端エッジガイド55を前進方向に移動させると、後端エッジガイド55はガイドレール39の2点支持領域63に到達する。この際、前記第2係合機構77が作動して、後端エッジガイド55の下ガイド114の突当て面89が係合方向Dに付勢されている前記揺動片87の先端の係合フック83における係合面85に当接して、スペーサーブロック47を引き連れて一体になって移動する。
そして、この状態では、スペーサーブロック47が後端エッジガイド55の荷重点Gにかかる下向きの力を支えているため、ガイドレール39の下方への撓みは生じない。
また、後端エッジガイド55の荷重点Gに上向きの力を加えた場合には、図14に示す係合案内機構99と移動規制板117(図13)の作用で、スペーサーブロック47を介して前記ガイドレール39の上方への移動が規制されているから、ガイドレール39の上方への撓みも生じないように構成されている。
また、この状態で後端エッジガイド55を後退方向に移動させた時は、図14、15に示すように、前記第1係合機構71が作動して、後端エッジガイド55の3つの当接面73A、73B、73Cがスペーサーブロック47の3つの度当て面75A、75B、75Cに度当たって、後端エッジガイド55は、スペーサーブロック47と一体になって後退方向に移動する。
従って、この状態でも前記スペーサーブロック47による支持作用と、前記係合案内機構99と移動規制板117とによる上方への移動規制作用とによって、当該ガイドレール39の上下方向の移動が防止されている。
(3)第1カセット部への移載部に位置している時(図10、図12、図13参照)
後端エッジガイド55を更に前進方向に移動させて図10に示す第1カセット部49への移載部67に到達させると、図13に示すように係合解除機構93が作動して後端エッジガイド55とスペーサーブロック47との係合状態が解除される。
具体的には、図13に示すように、係合フック83の揺動案内傾斜面95に第2カセット部51の底部に設けられている押圧片97が当接して、揺動片87を捩りコイルバネ91の付勢力に抗して係合解除方向Eに揺動させる。これに伴って、前記係合フック83の係合面85と、後端エッジガイド55の下ガイド114の突当て面89とによる図12に示す係合状態が解除され、図13に示す係合解除状態に移行する。
(4)全面支持領域に位置している時(図10、図11、図13参照)
前記後端エッジガイド55が第1カセット部49への移載部67に位置している状態から後端エッジガイド55を更に前進方向に移動させると、前記スペーサーブロック47は第1カセット部49への移載部67で停止してその場に残り、後端エッジガイド55のみが第1カセット部49の上方に位置するガイドレール39の全面支持領域65に移動する。
この状態では、前記係合解除機構93の作用で、後端エッジガイド55とスペーサーブロック47との係合状態が解除されているため、後端エッジガイド55は、第1カセット部49の上面のガイド溝40に沿って延びているガイドレール39との係合案内作用のみによって前進方向に移動する。
一方、この状態から後端エッジガイド55を後退方向に移動させると、後端エッジガイド55が図10に示す第1カセット部49への移載部67に到着した状態で後端エッジガイド55とスペーサーブロック47は、図13に示す係合解除状態から図12に示す係合状態に移行する。
そして、この状態から更に後端エッジガイド55を後退方向に移動させると、図9に示すガイドレール39の2点支持領域63から図8に示す後退位置まで後端エッジガイド55とスペーサーブロック47は一体に移動し、この間、ガイドレール39の上下方向の移動は、前述したスペーサーブロック47の支持作用と、係合案内機構99と移動規制板117とによる上方への移動規制作用とによって防止されている。
そして、このようにして構成される本実施例に係る給送用カセット3によれば、第2カセット部51を伸長状態にすることによって形成されるガイドレール39の2点支持領域63での剛性を高めて、後端エッジガイド55の安定した保持力と、違和感のない円滑な操作性とを確保することが可能になる。
また、ガイドレール39の過度の撓み変形を防止してガイドレール39の破損の虞れや収容される用紙Pのダメージの虞れを少なくすることが可能になる。
[他の実施例]
本発明に係る被記録材給送用カセット3及び該被記録材給送用カセット3を備えた記録装置1は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
例えば、図16に示すように第1カセット部49への移載部67にスペーサーブロック47Aを受け入れる前記実施例よりも長い受入れ凹部125を形成しておき、前記実施例よりも前後方向Aに長いスペーサーブロック47Aを使用して、スペーサーブロック47Aをより深く第1カセット部49内に入り込ませる構造を採用することも可能である。
因みに、このような構造の被記録材給送用カセット3Aを採用した場合には、ガイドレール39の保持力が向上してガイドレール39の破損の虞れをより低くすることが可能になる。
また、図16に示すようにスペーサーブロック47の停止位置を第1カセット部49に入り込ませた位置まで延長することで、当該スペーサーブロック47の延長端までの後端エッジガイド55の移動で、使用する用紙Pのサイズに対応できる場合には、後端エッジガイド55とスペーサーブロック47とを一体成形部品によって構成することも可能である。
また、前記スペーサーブロック47の前記第1カセット部49の移載部67での停止状態を確実にするために第1カセット部49への移載部67に前記スペーサーブロック47を保持する図示しない保持構造(例えば板バネ様の弾性片やスナップフィット式のツメ部等)を設けることも可能である。
この他、本発明の被記録材給送用カセット3は、記録装置1と別体に設けられる着脱式の給送用カセットに限らず、記録装置1に常時、装備されている引出し式の給送用カセットに対して適用することも可能である。また、本発明の被記録材給送用カセット3は、前述した実施例で採用したインクジェットプリンター1に限らず、レーザープリンターや複写機あるいはファクシミリ等の他の記録装置1に対して適用することも可能である。
1 インクジェットプリンター(記録装置)、2 プリンター本体(記録装置本体)、
3 給送用カセット(被記録材給送用カセット)、3a 上段カセット、
3b 下段カセット、5 設定表示部、6 排出用開口、7 排出用スタッカー、
8 スキャナー、9 カセット用開口(被装着部)、11 搬送経路、
11a 順経路、11b 復経路、12 反転部、13 給送装置、
15 記録実行領域、17 搬送装置、19 記録実行装置、21 揺動アーム、
23 ピックアップローラー、24 駆動軸、25 反転ローラー、
26 リタードローラー、27 ガイドローラー、28 ガイドローラー、
29 搬送用ローラー、30 排出用ローラー、31 記録ヘッド、
33 キャリッジ、35 支持部材、37 先端縁、39 ガイドレール、
40 ガイド溝、41 隙間、43 カセット部、45 先端壁、
46 分離傾斜面、47 スペーサーブロック、49 第1カセット部、
51 第2カセット部、52 カバー、53 側端エッジガイド、
55 後端エッジガイド、57 凹陥部、59 パネル、61 係合接続部、
63 2点支持領域、65 全面支持領域、67 移載部、69 係合構造、
71 第1係合機構、73 当接面、75 度当て面、77 第2係合機構、
79 揺動軸、81 係合リブ、83 係合フック、85 係合面、
87 揺動片、89 突当て面、91 捩りコイルバネ(付勢部材)、
93 係合解除機構、95 揺動案内傾斜面、97 押圧片、
99 係合案内機構、101 係合溝部、103 係合凸条、
105 外フランジ部、107 係合底部、109 係合穴部、
111 内フランジ部、113 ガイドベース、114 下ガイド、
115 操作片、117 移動規制板、119 最大伸長位置、
121 中間伸長位置、123 収縮位置、125 受入れ凹部、
P 用紙(被記録材)、A 前後方向、B 幅方向、C 給送方向、
O 揺動支点、D 係合方向、E 係合解除方向、S 収容スペース、
Q 支持点、R 支持点、G 荷重点(支持点)

Claims (8)

  1. 記録装置に装着される側となる第1カセット部と、
    前記第1カセット部と前記装着方向およびその反対の取り外し方向に伸縮可能に組み付けられる第2カセット部と、
    一端が前記第2カセット部の前記装着の方向を奥側としたときの手前側に固定され、他端が前記第1カセット部の上面にスライド可能に支持される前記伸縮方向に延びるガイドレールと、
    前記ガイドレールと係合して前記伸縮方向にスライド可能な後端エッジガイドと、
    前記ガイドレールと前記第2カセット部の底部との間に形成される隙間に設けられるスペーサーブロックと、を備え、
    前記スペーサーブロックは、前記後端エッジガイドと一体に移動し前記第1カセットと当接する位置で停止して当該後端エッジガイドと分離するように構成されていることを特徴とする被記録材給送用カセット。
  2. 請求項1に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
    前記後端エッジガイドと前記スペーサーブロックは、前記後端エッジガイドを後退方向に移動させる時に作動する第1係合機構と、前記後端エッジガイドを前進方向に移動させる時に作動する第2係合機構と、前記後端エッジガイドを前記スペーサーブロックから分離する時に作動する係合解除機構と、を備えていることを特徴とする被記録材給送用カセット。
  3. 請求項2に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
    前記第1係合機構は、前記後端エッジガイドの後端側に設けられる当接面と、前記当接面と対向する位置に設けられる前記スペーサーブロックの前端側に設けられる度当て面との当接状態によって実行されるように構成されていることを特徴とする被記録材給送用カセット。
  4. 請求項2または3に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
    前記第2係合機構は、
    前記スペーサーブロックに対して、該スペーサーブロックの移動方向と交差する幅方向に延びるように設けられている揺動軸と、
    前記揺動軸を中心にして上下方向に所定角度、揺動する先端に係合フックを備えた揺動片と、
    前記係合フックの後端側に面した係合面に突き当たって当該スペーサーブロックを前進方向に移動させる、前記後端エッジガイドの一部に形成される突当て面と、
    前記揺動片を係合方向に付勢する付勢部材と、
    を備えていることを特徴とする被記録材給送用カセット。
  5. 請求項4に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
    前記係合解除機構は、
    前記係合フックの前端側に傾斜した揺動案内傾斜面と、
    前記揺動案内傾斜面に当接することで前記揺動片を前記付勢部材の付勢力に抗して係合解除方向に揺動させる、前記第2カセット部の底部に設けられる押圧片と、
    を備えていることを特徴とする被記録材給送用カセット。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
    前記スペーサーブロックと第2カセット部との間には、前記スペーサーブロックの上方への移動を規制して前記スペーサーブロックの前後方向の移動を案内する係合案内機構が設けられており、
    前記スペーサーブロックには、前記ガイドレール上方へ移することを規制する移動規制板が設けられていることを特徴とする被記録材給送用カセット。
  7. 請求項6に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
    前記係合案内機構は、
    前記第2カセット部の底部に設けられ、前後方向に延びる係合溝部と、該係合溝部に沿って設けられる上部に側方に張り出す外フランジ部を備える係合凸条と、
    前記スペーサーブロックの底部に設けられ、前記係合溝部と係合する係合底部と、
    前記係合底部に設けられ、前記係合凸条を受け入れる係合穴部と、
    該係合穴部の側縁に設けられる前記外フランジ部と係合する内フランジ部と、を備えていることを特徴とする被記録材給送用カセット。
  8. 被記録材を積畳状態で収容し得る着脱可能な被記録材給送用カセットが装着可能な記録装置であって、
    前記被記録材給送用カセットは、請求項1〜7のいずれか1項に記載された被記録材給送用カセットであることを特徴とする記録装置。
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