JP5773135B2 - 被記録材給送用カセット、記録装置 - Google Patents
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Description
このような給送用カセットは、下記の特許文献1に示すように使用する用紙のサイズに応じて収容スペースの大きさを変更することができるように、カセット本体が記録装置に装着される側となる第1カセット部と該第1カセット部と伸縮可能に組み付けられる第2カセット部に分けられている。
このうち、左右一対設けられる側端エッジガイドは、一方の側端エッジガイドを操作すると他方の側端エッジガイドが連動して接近、離反するように動作するセンター合わせ式のガイド構造によって連結されている。
一方、後端エッジガイドは、前記第2カセット部の手前側から前記第1カセット部が設けられている奥部側に向けて延設されたガイドレールに係合して、前記第2カセット部と第1カセット部とを跨がって前後方向にスライドできるように構成されている。
そして、前記第2カセット部を伸長状態にした時には、前記ガイドレールの下面に前記第1カセット部が存在しないので、該ガイドレールの下に前記隙間ができる。すなわち前記ガイドレールが前記第2カセット部の手前側壁内面と第1カセット部の上面との間で宙吊り状態で支持される2点支持領域が形成される。
また、ガイドレール、後端エッジガイド、スペーサーブロックについて使用する前記「伸縮方向」を、前記「手前側」の位置を基準にして単に前進、後退する方向という言い方をする場合がある。
これに伴い、ガイドレールの2点支持領域の剛性が向上して、後端エッジガイドの安定した保持力と、違和感のない円滑な操作性とが確保される。
本態様によれば、伸縮可能な被記録材給送用カセットにおいて後端エッジの操作性を向上することができる。
そして、この状態では揺動片を係合解除方向に揺動させるような力は作用しないから、前記係合面と突当て面の係合状態は維持される。
これに伴って、前記係合フックの係合面と前記後端エッジガイドの突当て面との係合状態が解除され、前記スペーサーブロックは当該第1カセット部で停止し、後端エッジガイドのみが第1カセット部の上面によって支持されているガイドレールにガイドされて移動できるようになる。従って、後端エッジガイドとスペーサーブロックとの前進方向での係合状態と係合解除状態との切り替えが同一の揺動片と係合フックと付勢部材とを利用して実行できるようになる。
また、当該スペーサーブロックによって支持されている部位のガイドレールは、スペーサーブロックに設けられている移動規制板によって上方への移動が規制されている。従って、ユーザーが後端エッジガイドを持ち上げる方向に力を加えても、ガイドレールは前記移動規制板によって上方への移動が規制され、スペーサーブロックは前記係合案内機構によって上方への移動が規制されているから、後端エッジガイドとガイドレールとスペーサーブロックとが一体になって上方に移動する事態も防止されている。
最初に図1から図5に基づいて本発明の被記録材給送用カセット3が装着される本発明の記録装置1の基本的構成について説明する。
尚、上下2段設けられる給送用カセット3を区別する場合には、上段に配置されているものを上段カセット3a、下段に配置されているものを下段カセット3bとして両者を識別する。
そして、これらの給送用カセット3は、プリンター本体2の前面の下部に形成されているカセット用開口9に装着され、該カセット用開口9から取り外すことが可能に構成されている。
更に、プリンター本体2の上部には、原稿となる用紙や写真等から該原稿に記録された画像を電子データとして読み取るスキャナー8が設けられている。
このうち、給送装置13は、揺動支点Oを中心に揺動する揺動アーム21と、該揺動アーム21の先端部に配設されているピックアップローラー23と、該ピックアップローラー23を回転駆動する図示しない駆動モーターと、該駆動モーターの出力軸の回転を前記ピックアップローラー23の駆動軸24に伝える図示しないギア輪列と、前記揺動アーム21を図5中、時計回りに揺動させて前述したピックアップローラー23を前記給送用カセット3に収容されている最上位の用紙Pに当接させる図示しない揺動駆動装置と、を備えることによって一例として構成されている。
このようにして構成されるインクジェットプリンター1に対して装着される本発明の給送用カセット3は、使用する用紙Pのサイズに応じて収容スペースSの大きさを変更できる、当該プリンター1の被装着部に装着される第1カセット部49と、該第1カセット部49に係合して伸長方向と収縮方向とに移動可能な第2カセット部51とを備えたカセット部43を具備している。
また、前記カセット部43の内部には、収容される用紙Pの左右の側端縁に当接して当該用紙Pの側端位置を決める側端エッジガイド53L、53Rと、収容される用紙Pの後端に当接して当該用紙Pの後端位置を決める後端エッジガイド55とが設けられている。
更に、前記後端エッジガイド55の下方には、前記第2カセット部51を伸長状態にすることによって前記ガイドレール39の下面と前記第2カセット部51の底部上面との間に形成される隙間41を埋めるスペーサーブロック47が設けられている。
以下、前述した各構成部材について図示の実施例を例にとって具体的に説明する。
第1カセット部49は、給送方向Cの先端面の一部と左右の側端面及び底面が閉塞され、上面が開放された浅底の矩形トレイ状の部材である。また、第2カセット部51は、前面と左右の側端面及び底面が閉塞され、給送方向Cの先端面と上面が開放された同じく浅底の矩形トレイ状の部材である。
そして、前記第1カセット部49と第2カセット部51の開放された上面の一部には、図3に示すようにカバー52が着脱自在ないし開閉自在に設けられている。
また、第2カセット部51の前面には、該第2カセット部51を伸縮させる際やカセット用開口9に装着された給送用カセット3を取り外す際の手掛かりとなる凹陥部57を一例として中央に備えるパネル59が設けられている。
この他、前記第1カセット部49の底部下面と、前記第2カセット部51の底部上面との間には、一例として係合リブ81と、該係合リブ81と係合する図示しない係合凹部とを備える係合接続構造が設けられており、該係合接続構造における係合リブ81と図示しない係合凹部との係合接続領域が前述した係合接続部61になっている。
前記ガイドレール39は、幅狭で長尺な平板状の部材によって構成されており、該ガイドレール39の厚さは、前記ガイド溝40の深さと同程度の厚さに設定されており、前記ガイド溝40に当該ガイドレール39が係合した状態でカセット本体49の周辺の上面とガイドレール39の上面とがほぼ面一になるように構成されている。
また、前記ガイドベース113の一例として後部と側部には、後述する第1係合機構71の構成要素となる後端側に面した当接面73A、73B、73Cが形成されており、前記ガイドベース113の前記ガイドレール39の下方に位置する下ガイド114には、後述する第2係合機構77の構成要素となる前端側に面した突当て面89が形成されている。
即ち、当該係合構造69を設けることによって、前記後端エッジガイド55が前記ガイドレール39の2点支持領域63から前記第1カセット部49の存する全面支持領域65に移行する時、前記スペーサーブロック47は、前記第1カセット部49への移載部67で停止し、前記後端エッジガイド55のみが前記ガイドレール39の全面支持領域65に進入して移動できるように構成されている。
次に、このようにして構成される本実施例に係る給送用カセット3の作動態様を前記係合構造69と係合案内機構99と移動規制板117の作動態様を中心にして、後端エッジガイド55が(1)後退位置に位置している時と、(2)2点支持領域に位置している時と、(3)第1カセット部への移載部に位置している時と、(4)全面支持領域に位置している時と、に分けて説明する。
後端エッジガイド55が後退位置に位置している時は、第2カセット部51が最大伸長位置119(図7)に位置している状態では、用紙Pの最大用紙サイズであるA3ノビサイズまでの用紙Pがセットできるように構成されている。
また、第2カセット部51が収縮位置123(図6)に位置している状態では、一例としてA4サイズ以下の用紙Pがセットできるように構成されており、第2カセット部51が中間伸長位置121(図8)に位置している状態では、前記A4サイズより大きく前記A3ノビサイズより小さなサイズの用紙P(例えば、B4サイズの用紙P)がセットできるように構成されている。
次に、後端エッジガイド55を前進方向に移動させて当該用紙Pの後端縁に当接させて用紙Pの後端位置の位置決めを実行する。
前記第2カセット部51を最大伸長位置119や中間伸長位置121に位置させた状態で後端エッジガイド55を前進方向に移動させると、後端エッジガイド55はガイドレール39の2点支持領域63に到達する。この際、前記第2係合機構77が作動して、後端エッジガイド55の下ガイド114の突当て面89が係合方向Dに付勢されている前記揺動片87の先端の係合フック83における係合面85に当接して、スペーサーブロック47を引き連れて一体になって移動する。
また、後端エッジガイド55の荷重点Gに上向きの力を加えた場合には、図14に示す係合案内機構99と移動規制板117(図13)の作用で、スペーサーブロック47を介して前記ガイドレール39の上方への移動が規制されているから、ガイドレール39の上方への撓みも生じないように構成されている。
従って、この状態でも前記スペーサーブロック47による支持作用と、前記係合案内機構99と移動規制板117とによる上方への移動規制作用とによって、当該ガイドレール39の上下方向の移動が防止されている。
後端エッジガイド55を更に前進方向に移動させて図10に示す第1カセット部49への移載部67に到達させると、図13に示すように係合解除機構93が作動して後端エッジガイド55とスペーサーブロック47との係合状態が解除される。
具体的には、図13に示すように、係合フック83の揺動案内傾斜面95に第2カセット部51の底部に設けられている押圧片97が当接して、揺動片87を捩りコイルバネ91の付勢力に抗して係合解除方向Eに揺動させる。これに伴って、前記係合フック83の係合面85と、後端エッジガイド55の下ガイド114の突当て面89とによる図12に示す係合状態が解除され、図13に示す係合解除状態に移行する。
前記後端エッジガイド55が第1カセット部49への移載部67に位置している状態から後端エッジガイド55を更に前進方向に移動させると、前記スペーサーブロック47は第1カセット部49への移載部67で停止してその場に残り、後端エッジガイド55のみが第1カセット部49の上方に位置するガイドレール39の全面支持領域65に移動する。
この状態では、前記係合解除機構93の作用で、後端エッジガイド55とスペーサーブロック47との係合状態が解除されているため、後端エッジガイド55は、第1カセット部49の上面のガイド溝40に沿って延びているガイドレール39との係合案内作用のみによって前進方向に移動する。
そして、この状態から更に後端エッジガイド55を後退方向に移動させると、図9に示すガイドレール39の2点支持領域63から図8に示す後退位置まで後端エッジガイド55とスペーサーブロック47は一体に移動し、この間、ガイドレール39の上下方向の移動は、前述したスペーサーブロック47の支持作用と、係合案内機構99と移動規制板117とによる上方への移動規制作用とによって防止されている。
また、ガイドレール39の過度の撓み変形を防止してガイドレール39の破損の虞れや収容される用紙Pのダメージの虞れを少なくすることが可能になる。
本発明に係る被記録材給送用カセット3及び該被記録材給送用カセット3を備えた記録装置1は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
また、図16に示すようにスペーサーブロック47の停止位置を第1カセット部49に入り込ませた位置まで延長することで、当該スペーサーブロック47の延長端までの後端エッジガイド55の移動で、使用する用紙Pのサイズに対応できる場合には、後端エッジガイド55とスペーサーブロック47とを一体成形部品によって構成することも可能である。
3 給送用カセット(被記録材給送用カセット)、3a 上段カセット、
3b 下段カセット、5 設定表示部、6 排出用開口、7 排出用スタッカー、
8 スキャナー、9 カセット用開口(被装着部)、11 搬送経路、
11a 順経路、11b 復経路、12 反転部、13 給送装置、
15 記録実行領域、17 搬送装置、19 記録実行装置、21 揺動アーム、
23 ピックアップローラー、24 駆動軸、25 反転ローラー、
26 リタードローラー、27 ガイドローラー、28 ガイドローラー、
29 搬送用ローラー、30 排出用ローラー、31 記録ヘッド、
33 キャリッジ、35 支持部材、37 先端縁、39 ガイドレール、
40 ガイド溝、41 隙間、43 カセット部、45 先端壁、
46 分離傾斜面、47 スペーサーブロック、49 第1カセット部、
51 第2カセット部、52 カバー、53 側端エッジガイド、
55 後端エッジガイド、57 凹陥部、59 パネル、61 係合接続部、
63 2点支持領域、65 全面支持領域、67 移載部、69 係合構造、
71 第1係合機構、73 当接面、75 度当て面、77 第2係合機構、
79 揺動軸、81 係合リブ、83 係合フック、85 係合面、
87 揺動片、89 突当て面、91 捩りコイルバネ(付勢部材)、
93 係合解除機構、95 揺動案内傾斜面、97 押圧片、
99 係合案内機構、101 係合溝部、103 係合凸条、
105 外フランジ部、107 係合底部、109 係合穴部、
111 内フランジ部、113 ガイドベース、114 下ガイド、
115 操作片、117 移動規制板、119 最大伸長位置、
121 中間伸長位置、123 収縮位置、125 受入れ凹部、
P 用紙(被記録材)、A 前後方向、B 幅方向、C 給送方向、
O 揺動支点、D 係合方向、E 係合解除方向、S 収容スペース、
Q 支持点、R 支持点、G 荷重点(支持点)
Claims (8)
- 記録装置に装着される側となる第1カセット部と、
前記第1カセット部と前記装着方向およびその反対の取り外し方向に伸縮可能に組み付けられる第2カセット部と、
一端が前記第2カセット部の前記装着の方向を奥側としたときの手前側に固定され、他端が前記第1カセット部の上面にスライド可能に支持される前記伸縮方向に延びるガイドレールと、
前記ガイドレールと係合して前記伸縮方向にスライド可能な後端エッジガイドと、
前記ガイドレールと前記第2カセット部の底部との間に形成される隙間に設けられるスペーサーブロックと、を備え、
前記スペーサーブロックは、前記後端エッジガイドと一体に移動し前記第1カセットと当接する位置で停止して当該後端エッジガイドと分離するように構成されていることを特徴とする被記録材給送用カセット。 - 請求項1に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
前記後端エッジガイドと前記スペーサーブロックは、前記後端エッジガイドを後退方向に移動させる時に作動する第1係合機構と、前記後端エッジガイドを前進方向に移動させる時に作動する第2係合機構と、前記後端エッジガイドを前記スペーサーブロックから分離する時に作動する係合解除機構と、を備えていることを特徴とする被記録材給送用カセット。 - 請求項2に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
前記第1係合機構は、前記後端エッジガイドの後端側に設けられる当接面と、前記当接面と対向する位置に設けられる前記スペーサーブロックの前端側に設けられる度当て面との当接状態によって実行されるように構成されていることを特徴とする被記録材給送用カセット。 - 請求項2または3に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
前記第2係合機構は、
前記スペーサーブロックに対して、該スペーサーブロックの移動方向と交差する幅方向に延びるように設けられている揺動軸と、
前記揺動軸を中心にして上下方向に所定角度、揺動する先端に係合フックを備えた揺動片と、
前記係合フックの後端側に面した係合面に突き当たって当該スペーサーブロックを前進方向に移動させる、前記後端エッジガイドの一部に形成される突当て面と、
前記揺動片を係合方向に付勢する付勢部材と、
を備えていることを特徴とする被記録材給送用カセット。 - 請求項4に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
前記係合解除機構は、
前記係合フックの前端側に傾斜した揺動案内傾斜面と、
前記揺動案内傾斜面に当接することで前記揺動片を前記付勢部材の付勢力に抗して係合解除方向に揺動させる、前記第2カセット部の底部に設けられる押圧片と、
を備えていることを特徴とする被記録材給送用カセット。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
前記スペーサーブロックと第2カセット部との間には、前記スペーサーブロックの上方への移動を規制して前記スペーサーブロックの前後方向の移動を案内する係合案内機構が設けられており、
前記スペーサーブロックには、前記ガイドレールが上方へ移動することを規制する移動規制板が設けられていることを特徴とする被記録材給送用カセット。 - 請求項6に記載された被記録材給送用カセットにおいて、
前記係合案内機構は、
前記第2カセット部の底部に設けられ、前後方向に延びる係合溝部と、該係合溝部に沿って設けられる上部に側方に張り出す外フランジ部を備える係合凸条と、
前記スペーサーブロックの底部に設けられ、前記係合溝部と係合する係合底部と、
前記係合底部に設けられ、前記係合凸条を受け入れる係合穴部と、
該係合穴部の側縁に設けられる前記外フランジ部と係合する内フランジ部と、を備えていることを特徴とする被記録材給送用カセット。 - 被記録材を積畳状態で収容し得る着脱可能な被記録材給送用カセットが装着可能な記録装置であって、
前記被記録材給送用カセットは、請求項1〜7のいずれか1項に記載された被記録材給送用カセットであることを特徴とする記録装置。
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