JP5772840B2 - オルゴール - Google Patents

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Description

本発明は、オルゴールに関し、特に、好適に音量の調整を可能とするための改良に関する。
音楽を奏でるオルゴールが知られている。このオルゴールは、例えば、径方向外側に向けて複数の突起部を備え第1軸を中心として回転可能に設けられた複数のスターホイールを備えている。それら複数のスターホイールにそれぞれ対応する複数の振動弁が第1軸に沿って設けられた振動板を備えている。例えば、各スターホイールに対応して設けられたソレノイドの駆動によりそのスターホイールの回転を制御する。そして、突起部を所定のタイミングで選択的に振動弁に接触させて弾き、音楽を奏でる。
また、オルゴールの音量を調節する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載された発音装置がそれである。この技術によれば、発音体の振動板に対向する位置に突部が設けられた板が移動させられる。これにより、発音体と突部との距離を変化させることで、オルゴールにおける微妙な音量調整が可能であるとされている。
特開2001−175251号公報
ところで、オルゴールにおける音量の調整には精度が要求される。特許文献1に記載された技術においては、振動板の両端部における突部が平行に移動しないおそれがある。このため、両端部に設けられた突部それぞれにおいて、突部から振動板までの距離が異なることとなる。従って、それぞれの突部に対応する振動弁の音量が異なる結果を招くおそれがある。そのため、従来のオルゴールは、好適に音量の調整をすることができなかった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、好適に音量の調整が可能なオルゴールを提供することにある。
斯かる目的を達成するために、請求項1に係る発明の要旨とするところは、複数の振動弁を備え、筐体に固定された振動板と、第1軸を中心として回転可能に設けられた、前記複数の振動弁にそれぞれ対応する複数のスターホイールと、前記第1軸と並んで設けられた第2軸に固定されたサンホイールと、前記第1軸及び前記第2軸をそれぞれの軸心まわりの回転可能に保持する、前記筐体に対して移動可能に設けられたフレームと、前記フレームと前記筐体とに接し且つ前記第1軸の軸方向において分かれて設けられた複数の移動部により、前記フレームを前記筐体に固定された前記複数の振動弁に対して前記振動弁の延伸方向に移動させることで、前記振動板における各振動弁と対応する前記スターホイールとの距離を変化させる移動装置とを、備えたことを特徴とするものである。
このように、請求項1に係る発明によれば、スターホイール及びサンホイールそれぞれの回転軸が取り付けられたフレームごと平行移動させて各振動弁とスターホイールとの距離を変化させることで、振動板における各振動弁それぞれに対して、均一な距離変化で対応する前記スターホイールを移動させることができる。すなわち、好適に音量の調整が可能なオルゴールを提供することができる。
請求項1に従属する請求項2に係る発明によれば、実用的な機構により、振動板における各振動弁それぞれに対して、均一な距離変化で対応するスターホイールを移動させることができる。
請求項2に従属する請求項3に係る発明によれば、振動板における各振動弁それぞれに対して、より確実に均一な距離変化で対応するスターホイールを移動させることができる。
請求項3に従属する請求項4に係る発明によれば、振動板における各振動弁それぞれに対して、より確実に均一な距離変化で対応するスターホイールを移動させることができる。
請求項1から請求項4の何れかに従属する請求項5に係る発明によれば、振動板における各振動弁それぞれに対応して位置決めされた複数のスターホイールの位置関係を保持しつつ、振動板における各振動弁それぞれに対して、均一な距離変化で対応するスターホイールを移動させることができる。また、サンホイールにより位置合わせされることで、スターホイールを均一な距離変化で移動させることができるため、位置合わせされたスターホイールに対応して、いずれの振動弁に対しても均一な距離で、均一な音量の音を鳴らすことが出来る。
本発明の一実施例であるオルゴールにおける演奏機構部の構成を例示する斜視図である。 図1の演奏機構部を第1軸の軸心方向に視た図である。 図2に示す構成の斜視図である。 図1のオルゴールに備えられたスターホイールの構成を詳しく説明するために、そのスターホイールを軸心方向に視た正面図である。 図1のオルゴールにおいて係止部材が係止状態である場合におけるその係止部材とスターホイールとの相対位置関係を例示する図である。 図1のオルゴールにおいて係止部材が係止状態とされた場合における作動を説明する図である。 図1のオルゴールにおいて係止部材が係止状態から非係止状態へ切り替えられる場合における作動を説明する図である。 図7の破線で囲繞した部分を拡大して示す図である。 図1のオルゴールにおいてスターホイールにおける突起部が振動板の振動弁を弾いて音を奏でる作動を説明する図である。 図1のオルゴールにおいて演奏機構部が筐体内に収容された様子を説明する概略図である。 図1のオルゴールにおけるECUに備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 図1のオルゴールに備えられた移動装置の構成を詳しく説明するために演奏機構部を上方から視た様子を示す平面図である。 図12のXIII-XIII視断面図である。 図12に示す状態からカム機構が90°回転させられた様子を示す図である。 図12に示す状態からカム機構が180°回転させられた様子を示す図である。 図1に示すオルゴールにおける各振動弁に対する突起部のラップ量について説明する図である。
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例であるオルゴール10における演奏機構部100の構成を斜め上方から視た様子を例示する斜視図である。本実施例において、オルゴール10の上方とは、オルゴール10が図示しない設置平面部に設置される際の上方(略鉛直上方)をいう。図1に示すように、本実施例のオルゴール10は、第1軸12(図2等を参照)を中心として回転可能に設けられた複数(例えば、40個)のスターホイール14を備えている。第1軸12に沿って設けられた振動板16を備えている。振動板16には、複数のスターホイール14にそれぞれ対応する複数の振動弁18が第1軸12に沿って設けられている。第1軸12と並んで第3軸20が設けられている。好適には第1軸12と平行に第3軸20が設けられている。第3軸20を中心として回動可能に設けられた、複数のスターホイール14にそれぞれ対応する複数の係止部材22を備えている。複数の係止部材22にそれぞれ対応する複数の電磁石24を備えている。第1軸12と平行に設けられた第2軸26に相対回転不能に設けられてその第2軸26と一体的に回転させられる、複数のスターホイール14にそれぞれ対応する複数のサンホイール28を備えている。複数のサンホイール28は、第2軸26に固定されている。好適には、第2軸26に相対回転不能且つ軸方向の移動可能に組み付けられた複数のサンホイール28が、隣接する2つのサンホイール28の間に夫々1つのスターホイール14を挟み込んだ状態でその両端において固定されることで、相対回転不能且つ軸方向の移動不能に固定されている。或いは、予め第2軸26に相対回転不能且つ軸方向の移動不能に固設されたものである。
オルゴール10は、振動板16等が組み付けられる台座29を備えている。第1軸12及び第2軸26をそれぞれの軸心まわりの回転可能に、第3軸20を回転不能に支持すると共に、複数の電磁石24等が組み付けられるフレーム30bを備えている。台座29及びフレーム30bは、後述するように相対移動させられるように構成されている。第1軸12及び第2軸26をそれぞれの軸心まわりに同期して回転駆動するための駆動力を発生させるモータ32を備えている。複数の振動弁18は、予め定められた複数の音階にそれぞれ対応し、後述するようにスターホイール14の突起部36により弾かれることで対応する音階の音を奏でるように構成されている。
図10は、図1に示す本実施例のオルゴール10における演奏機構部100が筐体34内に収容された様子を説明する概略図である。図10に示すように、オルゴール10は、第1軸12、複数のスターホイール14、振動板16、第3軸20、複数の係止部材22、複数の電磁石24、第2軸26、複数のサンホイール28等の構成を収容する筐体34を備えている。すなわち、図1のように構成された演奏機構部100は、台座29及びフレーム30bが下フレーム31に組み付けられることで、筐体34の内部に収容されている。図10に一点鎖線で示すように、好適には、第3軸20の中心と、複数の電磁石24のうち少なくとも一部は、筐体34の底面34aに沿った同一平面上に配置されたものである。なお、全ての電磁石24が、筐体34の底面34aに沿った同一平面上に配置されたものでなくともよい。筐体34の上側平面部には、その筐体34内部の様子を視認するためののぞき窓34bが設けられている。こののぞき窓34bには、ガラス板等の透明な材料による蓋部(非図示)が設けられる。図10に示すように、オルゴール10は、複数の電磁石24それぞれの励磁乃至非励磁を制御する制御部としてのECU(Electric Control Unit)60を備えている。
図2は、オルゴール10の演奏機構部100におけるスターホイール14、係止部材22、及びサンホイール28等の構成を説明するために、それらの構成を第1軸12の軸心方向に視た図である。図3は、図2に示すスターホイール14、係止部材22、及びサンホイール28等の構成を斜め上方から視た様子を示す斜視図である。図3においては、複数のスターホイール14のうち2つのスターホイール14a、14bと、それらに対応する係止部材22a、22b及び電磁石24a、24b等を例示している。図3以外の図面である図1及び図2等において、個々のスターホイール14a、14bを特に区別しない場合には単にスターホイール14として図示している。個々の係止部材22a、22bを特に区別しない場合には単に係止部材22として図示している。個々のサンホイール28a、28b、28cを特に区別しない場合には単にサンホイール28として図示している。スターホイール14と係止部材22とが対応するとは、その係止部材22の係止状態においてそのスターホイール14の回転が係止されることをいう。スターホイール14とサンホイール28とが対応するとは、そのスターホイール14のギヤ部38とそのサンホイール28の外周歯40とが相互に噛み合うことをいう。図3においては、スターホイール14a、14bに対応するサンホイール28a、28bを例示すると共に、そのサンホイール28bに隣接するサンホイール28cを併せて示している。隣接するサンホイール28とは、第2軸26に沿ってその軸を中心に並んで配置されているサンホイール28をいう。図2においては、フレーム30bの図示を省略している。図3においては、振動板16、台座29、及びフレーム30bの図示を省略すると共に、第1軸12、第3軸20、及び第2軸26それぞれの一部を省略(切断)して示している。
図2及び図3に示すように、スターホイール14は、径方向外側に向けて放射状に複数の突起部36を備えている。好適には、スターホイール14の周方向に等位相で4つの突起部36を備えている。すなわち、スターホイール14の周方向に90°毎に突起部36が設けられている。スターホイール14は、突起部36よりも内周側(径方向内側)に複数のギヤ部38を備えている。好適には、各突起部36に対応する位置に2歯ずつの突出部としてのギヤ部38を備えている。ギヤ部38は、複数のスターホイール14が第1軸12に沿って配置される間に配置されている。すなわち、ギヤ部38は、第1軸12の軸方向に関して、突起部36とは異なる位置に配置される。具体的には、軸方向に関して相互に隣接する突起部36相互間に配置される。サンホイール28は、径方向外側に向けて複数の外周歯40を備えて構成されている。複数のスターホイール14は、隣接する2つのサンホイール28相互間に挟まれている。すなわち、両隣におけるサンホイール28の外周歯40がスターホイール14の外周面72よりも径方向内周側に入り込む。これにより、第1軸12の軸方向における複数のスターホイール14の位置決めがなされている。
図2に示すように、スターホイール14が第1軸12に組み付けられた状態において、突起部36は、第1軸12の軸心を中心とするその回転軌跡が対応する振動弁18の少なくとも一部に接触する位置に設けられている。且つ、対応する係止部材22の後述する係止状態においてその係止部材22に係止される位置に設けられている。この係止される位置とは、突起部36が係止部材22に当接されられた状態において、スターホイール14の第1軸12の回転への追従回転を阻止する位置である。すなわち、突起部36は、振動板16における振動弁18を弾くと共に、係止部材22と接触することで、スターホイール14の第1軸12の回転に伴う追従回転を阻止するストッパとして機能する。ギヤ部38は、第1軸12の軸心を中心とするその回転軌跡が対応するサンホイール28の外周歯40と噛み合わされる位置に設けられている。
図2に一部(破線で囲繞した部分)を拡大して示すように、サンホイール28の外周歯40には面取り68が付けられている。面取り68は、好適には、外周歯40の先端部における軸方向の両側部に施されたものである。スターホイール14の外周部には面取り70(図4を参照)が付けられている。面取り70は、好適には、スターホイール14の外径稜線に施されたものである。スターホイール14の外径稜線とは、スターホイール14における外周面72における軸方向両端部である。サンホイール28の面取り68及びスターホイール14の面取り70の少なくとも一方が施されたものであればよい。スターホイール14の外周面72における端部の面取り70に加えて、突起部36の稜線(軸方向両端部)等に面取りが施されたものであってもよい。
図4は、スターホイール14の構成を詳しく説明するために、そのスターホイール14を軸心方向に視た正面図である。図4に示すように、スターホイール14は、好適には、径方向外側に向けて複数の突起部36を備えた金属板である金属プレート部42を備えている。金属プレート部42が、エンジニアリングプラスチック等の合成樹脂材料である合成樹脂部44内にインサート成形されているため、突起部36に強い力が加わっても、突起部36とギヤ部38の位置関係は保持される。インサート成形とは、例えば、金型内に予め挿入した金属部材の周囲に合成樹脂材料を注入して金属部材及び合成樹脂部材を一体的に成形する方法である(以下の説明において同じ)。好適には、複数の突起部36以外の部分が合成樹脂部44に覆われる。ギヤ部38は、好適には、合成樹脂部44の一部として構成される樹脂製ギヤ部である。合成樹脂部44は、その内周側に組付穴部46を備えており、組付穴部46に第1軸12が挿入されることでその第1軸12に組み付けられる。斯かる構成により、スターホイール14が、サンホイール28と接触する際のビビリが抑制される。スターホイール14が第1軸12に組み付けられた状態において、組付穴部46の内周面と第1軸12の外周面(接触面)との間には所定の摩擦力がはたらくように構成される。摩擦力を付与するため、好適には、図4に示すように、組付穴部46の内周面と第1軸12の外周面との間に摩擦力を付与するためのフリクションばね48が設けられる(摩擦力機能)。好適には、フリクションバネ48はピアノ線であり、そのピアノ線の変形力で組付穴部46の内周面が第1軸12の外周面に押し付けられる(押し付け機能)。フリクションばね48によって発生する摩擦力は、スターホイール14を回転させる力より強く、スターホイール14の回転によって係止部材22を外す力より弱く設定されている。斯かる構成により、スターホイール14は、第1軸12に組み付けられた状態において、第1軸12を中心とする回転可能に設けられる。係止部材22が後述する非係止状態である場合においては第1軸12との接触部位における摩擦力によりその第1軸12に追従回転させられる。フリクションばね48によって発生する摩擦力がスターホイール14を回転させる力より弱いと、係止部材22の係止が解除された状態においてもスターホイール14が空転してしまうおそれがある。スターホイール14の回転によって係止部材22を外す力より強いと、係止部材22による係止状態において、係止部材22の板部材50が図5における左方向に動いてしまい、係止が解除されてしまうおそれがある。
図2に示すように、係止部材22は、好適には、係止部材22が第3軸20を中心にしてスターホイール14に向けて回動させられることでスターホイール14における少なくとも1つの突起部36に当接させられる板部材50を備えている。電磁石24の励磁状態において、その電磁石24の磁力により係止部材22を第1回動方向すなわちスターホイール14から離隔させられる方向へ回動させる作用を発生させる磁性部材52を備えている。磁性部材52は、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の鉄属元素を主成分とする金属である。磁性部材52は、好適には特に磁化されていない鉄板であるが、磁化された所謂永久磁石であってもよい。係止部材22において、磁性部材52は、板部材50と一体的に設けられたエンジニアリングプラスチック等の合成樹脂部材54にインサート成形されたものであり、斯かる構成により電磁石24の吸引による磁性部材52のビビリが抑制される。換言すれば磁性部材52は、合成樹脂部材54内に埋設されたものである。
電磁石24は、好適には、鉄等の磁性材料である鉄芯の周囲に円筒状のコイルを備えている。そのコイルに電流が流されることで励磁状態とされ磁力(磁場)を発生させる。一方、コイルに電流が流されないと非励磁状態とされるよく知られた一般的な電磁石である。本実施例においては、電磁石24のコイルに電流が流された状態が第1状態に相当する。電磁石24のコイルに電流が流されない状態が、第1励磁状態より磁力が弱い第2状態に相当する。
以下、図11を参照して、係止部材22による係止動作及び解除動作について説明する。図11は、ECU60に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図11に示す楽譜データベース62は、オルゴール10による演奏の対象となる曲にそれぞれ対応する複数の楽譜データを記憶する。楽譜データベース62は、よく知られたSDカード(Secure Digital Card)等の記憶媒体に納められ、ECU60が記憶媒体に記録されたデータを読み取り可能であってもよい。楽譜データは、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、予め定められた複数種類の楽器毎に、その楽器に対応する音の出力タイミング及び音階等が定められた複数のトラック(チャンネル)を含んでいる。本実施例のオルゴール10は、例えば、MIDIデータにおけるガイドメロディすなわち主旋律に相当するトラック(チャンネル)の出力タイミング及び音階に基づいて以下に詳述する演奏制御を行う。
係止解除タイミング判定部64は、複数の係止部材22それぞれによるスターホイール14における突起部36の係止を解除するタイミングを判定する。換言すれば、複数の係止部材22それぞれに対応する電磁石24の励磁乃至非励磁を切り替えるタイミング(電磁石24の通電を実行乃至停止するタイミング)を判定する。例えば、楽譜データベース62に記憶された複数の楽譜データのうち所定の楽譜データに対応する曲の演奏において、その楽譜データに定められた音の出力タイミング及び音階に基づいて前記判定を行う。具体的には、各音階に対応する複数の振動弁18を楽譜データに定められた出力タイミングで弾くために、係止部材22によるスターホイール14における突起部36の係止を解除するタイミングを判定する。第1軸12及び第2軸26それぞれの回転速度が一定の値に定まる場合、各スターホイール14に対応する係止部材22による係止が解除されてからそのスターホイール14の突起部36により対応する振動弁18が弾かれるまでのタイムラグは予め求められる。係止解除タイミング判定部64は、演奏対象となる楽譜データに基づいて前記判定を行う。楽譜データにおいては、各振動弁18に対応する音階の出力タイミングが定められている。その出力タイミングよりも前記タイムラグに相当する時間前に、その振動弁18に対応する係止部材22によるスターホイール14における突起部36の係止が解除されるように前記判定を行う。換言すれば、係止解除タイミング判定部64は、電磁石24を非励磁状態から励磁状態へ切り替えた後、予め定められた規定時間後に電磁石24を励磁状態から非励磁状態へ切り替える判定を行う。
電磁石励磁/非励磁制御部66は、係止解除タイミング判定部64による判定結果に基づいて、複数の電磁石24それぞれの励磁乃至非励磁を切り替える。すなわち、係止解除タイミング判定部64による判定結果に基づいて、複数の電磁石24それぞれの通電を実行乃至停止する制御を行う。具体的には、係止解除タイミング判定部64により係止部材22によるスターホイール14における突起部36の係止を解除するタイミングが判定された場合、そのタイミングで対応する電磁石24を非励磁状態から励磁状態へ切り替える。すなわち、斯かるタイミングで電磁石24の通電を開始する。電磁石励磁/非励磁制御部66は、好適には、電磁石24を非励磁状態から励磁状態へ切り替えた後、予め定められた規定時間経過後にその電磁石24を励磁状態から非励磁状態へ切り替える。すなわち、斯かるタイミングで電磁石24の通電を停止させる。
図2に示すように、電磁石24は、各係止部材22に対応して設けられている。係止部材22における磁性部材52が埋設された合成樹脂部材54の近傍に設けられている。磁性部材52と非接触に設けられている。すなわち、電磁石24と係止部材22とは、相互に最も接近した状態において非接触とされるものである。換言すれば、係止部材22は、後述する係止状態及び非係止状態の何れにおいても、磁性部材52と電磁石24との間に所定の間隔があくように構成されたものである。この間隔は、好適には、電磁石24の励磁状態において、その電磁石24の磁力作用を磁性部材52に及ぼし得る範囲内とされる。例えば、電磁石24と係止部材22とが相互に最も離隔させられた状態においても、電磁石24の励磁状態においてはその電磁石24の磁力により磁性部材52が引き寄せられるように間隔が設計される。すなわち、係止部材22をスターホイール14から離隔させる方向に回動させる引力が発生させられるように、間隔が設計される。後述する図8に一点鎖線で示すように、電磁石24の軸心(鉄芯の中心軸)は、係止部材22の回動中心すなわち第3軸20の軸心と交わる位置関係とされる。
図2及び図3に示すように、係止部材22は、好適には、スナップばね(ねじりコイルばね)56を備えている。スナップばね56は、係止部材22をスターホイール14に向けて回動させる方向に付勢する。係止部材22及び板部材50は、好適には、電磁石24の非励磁状態においては、スナップばね56により付勢されることでスターホイール14に向けて回動させられる。そして、板部材50は、スターホイール14に設けられた複数の突起部36の少なくとも1つを係止する係止状態(後述する図6等を参照)とされる。一方、電磁石24の励磁状態においては、係止部材22及び板部材50は、電磁石24の磁力によりスナップばね56による付勢に逆らって第3軸20を中心として第1回動方向、すなわち、スターホイール14から離隔させられる方向に回動させられる。そして、電磁石24による磁力に応じた磁性部材52を引き寄せる力(引力)とスナップばね56の付勢力が釣り合った位置において係止部材22が停止される。すなわち、板部材50による突起部36の係止が解除される非係止状態(後述する図7〜図9等を参照)とされる。
図2及び図3に示すように、複数の電磁石24及び各電磁石24に対応する係止部材22は、好適には、第1群に属する複数の電磁石24及び係止部材22と、第2群に属する複数の電磁石24及び係止部材22とが、第1軸12の軸心を中心とする周方向に90°の位相差で(すなわち相互に90°の角度を成す位置に)配設されている。好適には、複数の電磁石24のうち最も端に設けられた電磁石24から他端側へ向かって1からn(他端における電磁石24に対応)までの数値を付した場合、奇数を付された複数の電磁石24が前記第1群に、偶数を付された複数の電磁石24が前記第2群にそれぞれ属する。すなわち、本実施例のオルゴール10において、好適には、例えば図3に示すスターホイール14a、14bのように、相互に隣接するスターホイール14にそれぞれ対応する電磁石24(図3においては電磁石24a、24b)が、第1軸12の軸心を中心とする周方向に90°の位相差で交互に配設されている。斯かる構成とすることで、オルゴール10における演奏機構部100の構成(特に、複数の電磁石24)の配設スペースを可及的に小さくすることができ、装置を小型化することができる。
図5は、係止部材22が係止状態である場合におけるその係止部材22とスターホイール14との位置関係を例示する図である。好適には、図5に示すように、係止部材22が係止状態である場合において、突起部36と係止部材22の板部材50との接触部58とスターホイール14の回転中心C1とを結んだ直線と、接触部58と係止部材22の回動中心C2とを結んだ直線とが成す角度θは、直角(=90°)を中心とする規定の角度範囲内である。規定の角度範囲は、例えば90°±10°の範囲内である。角度θが規定の角度範囲よりも小さい場合、係止部材22が突起部36による係止から抜け易くなり、係止部材22がスターホイール14を係止しづらくなる。角度θが規定の角度範囲よりも大きい場合、係止部材22を突起部36による係止から解除するために抜くのに比較的大きな力を要し、抜きにくくなる。角度θが規定の角度範囲であれば、電磁石24が非励磁状態である場合において係止部材22による係止が解除されることを抑制しつつ、電磁石24の励磁状態においては係止部材22による係止を好適に解除することができる。
図6〜図9は、以上のように構成されたオルゴール10における演奏機構部100の具体的な作動について説明する図である。オルゴール10による演奏時において、第1軸12及び第2軸26は、図6等に矢印で示すように、モータ32の駆動により常時それぞれの軸心まわりに同期的に回転させられている。第1軸12及び第2軸26は、相互に逆回りに回転駆動されており、好適には、第1軸12はスターホイール14に設けられた突起部36が振動板16の振動弁18を下方から上方に向けて弾く方向に回転される。第2軸26はサンホイール28の外周歯40とスターホイール14のギヤ部38とが噛み合った状態において、スターホイール14を回転駆動する方向すなわち図6に矢印で示す方向にそれぞれ回転させられている。第2軸26の回転方向は、第1軸12の回転方向と逆方向である。複数のサンホイール28は、第2軸26に対して相対回転不能に設けられているため、オルゴール10による演奏時においては、第2軸26の軸心まわりの回転に伴い常時それぞれの軸心まわりに回転させられている。
図6は、係止部材22が係止状態とされた場合における作動を説明している。この図6に示すように、対応する電磁石24に対する通電が行われず、電磁石24が非励磁状態とされている場合には、係止部材22の板部材50は、スナップばね56により付勢される。これにより、係止部材22は、スターホイール14側に回動させられ、スターホイール14に設けられた複数の突起部36の少なくとも1つを係止する係止状態とされる。すなわち、複数の突起部36の少なくとも1つにおける第1軸12の回転方向側(回転が進む側)に、板部材50における先端部が当接させられる。前述のように、スターホイール14は、第1軸12との接触部位における摩擦力により、第1軸12に追従回転させられるように構成されている。図6に示すような状態においては、係止部材22が係止状態とされていることで、接触部位における摩擦力に逆らってスターホイール14の第1軸12に対する追従回転が阻止される。換言すれば、第1軸12の軸心を中心とするスターホイール14の位相(振動弁18等に対する位置関係)が固定されたまま、そのスターホイール14における組付穴部46と第1軸12との接触面が軽い負荷をもって滑りつつそれらが相対回転させられる状態となる。斯かる状態においては、スターホイール14におけるギヤ部38はサンホイール28における外周歯40と噛み合わない位置とされ、サンホイール28の回転はスターホイール14の回転に影響しない。
図7は、係止部材22が係止状態から非係止状態へ切り替えられる場合における作動を説明している。図6に示す状態から、電磁石24に対する通電が行われると、通電された電磁石24が励磁状態とされる。そして、係止部材22の板部材50が電磁石24の磁力によりスナップばね56による付勢に逆らって第3軸20を中心としてスターホイール14から離隔させられる方向(第1回動方向)に回動させられる。これにより、板部材50による突起部36の係止が解除される非係止状態とされる。すなわち、スターホイール14が、第1軸12との接触部位における摩擦力によりその第1軸12に追従回転させられる状態とされる。
図8は、図7の破線で囲んだ部分を拡大して示す図である。図7に示す非係止状態では、磁性部材52と、電磁石24における軸心の先端とが最も接近させられるが、図8に示すように、この状態において電磁石24と磁性部材52との間には間隔dの空間が存在し、非接触とされる。好適には、磁性部材52における電磁石24側の面は第3軸20を中心とする部分円筒状の曲面52aとされている。このため、係止部材22が第3軸20まわりに回動させられても、電磁石24と磁性部材52との間隔dが変化しないように構成されている。
図9は、スターホイール14の突起部36が振動板16の振動弁18を弾いて音を奏でる作動を説明している。係止部材22が非係止状態とされ、板部材50による突起部36の係止が解除される。その後、スターホイール14が、第1軸12との接触部位における摩擦力によりその第1軸12に追従回転させられる。すると、図9に示すように、複数の突起部36のうち1つの突起部36が振動板16の振動弁18に接触させられる位相付近において、突起部36に隣接する回転方向側(すなわち回転方向に90°の位相差で設けられた)突起部36に対応するギヤ部38がサンホイール28の外周歯40と噛み合わされる。この状態においては、サンホイール28の回転によりスターホイール14が図9に矢印で示す方向すなわち突起部36が振動板16の振動弁18を下方から上方に向けて弾く方向に駆動される。斯かる作動によって振動弁18が突起部36により弾かれ、振動弁18に対応する音階の音が奏でられる。そのようにして振動弁18を弾いた後、スターホイール14が更に第1軸12に追従回転させられることでギヤ部38とサンホイール28の外周歯40とが再び噛み合わない状態となる。図7に示す状態からギヤ部38と外周歯40とが噛み合わない状態への移行過程において電磁石24の通電が停止され、電磁石24が非励磁状態とされる。これにより、スナップばね56の付勢により係止部材22がスターホイール14に向けて回動させられ、再び図6に示す状態に復帰させられる。
図10に示すように、本実施例のオルゴール10は、フレーム30bを筐体34に対して振動弁18の延伸方向に移動させることで、振動板16における各振動弁18と対応するスターホイール14との距離を変化させる移動装置80を備えている。オルゴール10において、振動板16が取り付けられた台座29は下フレーム31に固定されている。すなわち、振動板16は下フレーム31に対して位置固定に設けられている。第1軸12及び第2軸26をそれぞれの回転可能に保持するフレーム30bは、移動装置80により筐体34に対して振動弁18の延伸方向に移動可能に設けられている。すなわち、本実施例においては、フレーム30bが筐体34に対して移動可能に設けられたフレームに対応する。
図12は、移動装置80の構成を詳しく説明するために演奏機構部100を上方から視た様子を示す平面図である。図13は、図12のXIII-XIII視断面図である。図12及び図13等に示すように、移動装置80は、好適には、フレーム30bを下フレーム31(すなわち筐体34)に対して振動板16に接近させる方向に付勢する付勢部材としてのスプリング82を備えている。例えば、図10に示すように、フレーム30bは、下フレーム31に対して位置固定に設けられたフレーム30cに対して振動弁18の延伸方向にスライド移動(平行移動)可能に設けられている。そして、フレーム30bとフレーム30cとの間にスプリング82が設けられている。移動装置80は、好適には、スプリング82の付勢力に対抗してフレーム30bを下フレーム31に対して振動板16から離隔する方向に押し戻すカム機構84を備えている。図12に示すように、調整つまみ86と同一の軸心を中心に一体的に回転させられる調整軸88を備えている。カム機構84は、調整軸88の回転に伴い一体的に回転させられるように調整軸88に取り付けられている。調整軸88は、第1軸12と平行に、下フレーム31に対して軸心を中心とする回転可能に保持されている。調整つまみ86をまわすと、調整軸88が軸心を中心に回転させられる。調整軸88の回転に伴いカム機構84が一体的に回転させられる。
図12に示すように、移動装置80は、好適には、複数のスプリング82及びカム機構84を備えている。それぞれのスプリング82及びカム機構84は、調整軸88の軸方向すなわち第1軸12の軸方向において対応する位置に配置されている。換言すれば、調整軸88の軸方向における略等しい位置に、1組ずつのスプリング82及びカム機構84が配設されている。好適には、図12に示すように、第1軸12の軸方向における両端部に、それぞれスプリング82及びカム機構84を備えたものである。
図13〜図15は、移動装置80よりフレーム30bが下フレーム31(筐体34)に対して振動弁18の延伸方向に移動させられる様子を示す図である。図13〜図15においては、カム機構84付近の一部(破線で囲繞して示す部分)を拡大して示している。図13は、比較的音量が小さく設定された状態を示している。図14は、音量が中程度である状態を示している。図15は、比較的音量が大きく設定された状態を示している。カム機構84は、回転軸からの距離が一定でない周辺形状を備え、回転によりその周辺形状で他の部材に運動を与えるよく知られた機構である。すなわち、図13に示す状態では、フレーム30bと一体的に設けられた当接部90と調整軸88の軸心との距離がD1とされる。図13に示す状態から調整軸88が紙面に向かって右回りに90°回転させられて図14に示す状態とされると、当接部90と調整軸88の軸心との距離はD2(<D1)に変化する。すなわち、スプリング82の付勢力によりフレーム30bが筐体34に対して距離D1とD2の差(D1−D2)だけ押し出され、振動弁18の延伸方向に距離D1−D2だけ移動(振動弁18に対して接近)させられる。図14に示す状態から調整軸88が紙面に向かって右回りに90°回転させられて図15に示す状態とされると、当接部90と調整軸88の軸心との距離はD3(<D2)に変化する。すなわち、スプリング82の付勢力によりフレーム30bが筐体34に対して距離D2とD3の差(D2−D3)だけ押し出され、振動弁18の延伸方向に距離D2−D3だけ移動(振動弁18に対して接近)させられる。
前記のように、振動板16は下フレーム31(筐体34)に固定されている。従って、複数の振動弁18は、下フレーム31に対して位置固定とされている。移動装置80によりフレーム30bが下フレーム31に対して振動弁18の延伸方向に移動させられると、各振動弁18と対応するスターホイール14との距離が変化させられる。特に、各振動弁18と、対応するスターホイール14における突起部36との距離が変化させられる。これにより、各振動弁18に対する突起部36のラップ量Laが変化する。ラップ量Laは、突起部36の回転外径(図16に一点鎖線で示す)を想定した場合、振動弁18におけるその回転外径の内側となる部分の大きさに相当する。各振動弁18に対する突起部36のラップ量Laが変化することで、突起部36により振動弁18が弾かれる際の音量が変化する。すなわち、ラップ量Laが大きいほど音量が大きくなる。換言すれば、各振動弁18と対応する突起部36との距離が近いほど、振動弁18が弾かれる際の音量が大きくなる。移動装置10による下フレーム31に対するフレーム30bの移動量すなわち振動弁18の延伸方向の移動距離は、好適には、0.1〜1.0mm程度である。
オルゴール10において、好適には、図16に示すように、振動弁18と突起部36との接触位置は、その接触位置と第1軸12の回転中心C1とを結んだ直線が、第1軸12の水平方向(底面34aに平行な方向)に対して角度φを成す位置とされる。この角度φは、好適には、45°±10°の範囲内である。角度φが斯かる範囲より小さい場合、ラップ量Laの変化に応じた音量変化が大きくなり、適切な調整が困難となるおそれがある。一方、角度φが前記範囲より大きい場合、ラップ量Laの変化に応じた音量変化が小さくなり、音量の調整がきかなくなるおそれがある。
オルゴール10は、図13〜図15に例示したカム機構84とは異なる形態のカム機構を備えたものであってもよい。例えば、軸心方向に視た場合に調整軸88の軸心からの各辺の距離が異なる多角形状(例えば、六角形状)のカム機構が備えられたものであってもよい。また、軸心方向に視た場合に卵形であるカム機構が備えられたものであってもよい。図13〜図15に例示したカム機構84では、各振動弁18と対応するスターホイール14との距離を連続的に変化させることができるが、斯かる距離を段階的に変化させるカム機構を備えたものであってもよい。オルゴールの音量を大、小の2段階に切り換えるために、各振動弁18と対応するスターホイール14との距離を2段階に変化させるカム機構を備えたものであってもよい。
移動装置10は、フレーム30bを下フレーム31(筐体34)に対して振動板16に接近させる方向に付勢するスプリング82と、スプリング82の付勢力に対抗してフレーム30bを下フレーム31に対して振動板16から離隔する方向に押し戻すカム機構84とを備えたものであったが、スプリング82とカム機構84とを入れ替えた構成も考えられる。すなわち、フレーム30bを下フレーム31に対して振動板16から離隔させる方向に付勢するスプリング82と、スプリング82の付勢力に対抗してフレーム30bを下フレーム31に対して振動板16に接近する方向に押し戻すカム機構84とを備えたものであってもよい。
本実施例の係止部材22は、電磁石24の励磁状態において、電磁石24の磁力により係止部材22を第1回動方向へ回動させる作用を発生させる磁性部材として永久磁石を備えても良い。永久磁石は、好適には、電磁石24が励磁状態とされた場合に電磁石24との間で反発力(同種の磁極間の斥力)が発生する位置で、板部材50と一体的に設けられた合成樹脂部材54にインサート成形されても良い。係止部材22の板部材50が電磁石24の磁力すなわちその電磁石24と永久磁石との間の斥力によりスナップばね56による付勢に逆らう。これにより、係止部材22は、第3軸20を中心としてスターホイール14から離隔させられる方向(第1回動方向)に回動させられ、板部材50による突起部36の係止が解除される非係止状態とされる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
すなわち、本発明は、図1〜図16を用いて前述した構成に限定されるものではない。例えば、スターホイール14に設けられる突起部36の数は4つには限定されず、周方向に90°毎に設けられたものでなくともよい。スターホイール14におけるギヤ部38は、必ずしも突起部36に対応する位置に設けられたものでなくともよく、周方向に位相の異なる位置に設けられたものであってもよい。第1群に属する複数の電磁石24及び係止部材22と、第2群に属する複数の電磁石24及び係止部材22とが、第1軸12の軸心を中心とする周方向に90°の位相差で配設されたものでなくともよく、例えば全ての電磁石24が同一平面上に一列に配設されたものであってもよい。逆に、突起部36がスターホイール14の周方向に5つ以上設けられている場合等において、スターホイール14に設けられた突起部36の数に応じて、複数の電磁石24及び係止部材22が、第1軸12の軸心を中心とする周方向に所定の位相差で3つ以上の位相に対応する位置に配設されたものであってもよい。スターホイール14を係止させるための構成として、各スターホイール14に対応して2つ以上の係止部材22が設けられたものであってもよい。ECU60がインターネット等の通信回線に接続され、その通信回線を介して楽譜データをダウンロードして楽譜データベース62に蓄積するものであってもよい。その他、スターホイール14の形状、係止部材22の構成(板部材50の形状)、及び各構成の相対位置等は、オルゴールの設計に応じて適宜変更される。例えば、ギヤ部38は、必ずしも2歯ずつ設けられるものでなくともよく、突起部36が対応する振動板16(振動弁18)を弾くために十分な距離及び時間だけサンホイール28から駆動されればよく、1歯或いは3歯以上のギヤ部が設けられたものであってもよい。
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
10:オルゴール、12:第1軸、14:スターホイール、16:振動板、18:振動弁、26:第2軸、28:サンホイール、30b:フレーム、34:筐体、80:移動装置、82:スプリング(付勢部材)、84:カム機構

Claims (5)

  1. 複数の振動弁を備え、筐体に固定された振動板と、
    第1軸を中心として回転可能に設けられた、前記複数の振動弁にそれぞれ対応する複数のスターホイールと、
    前記第1軸と並んで設けられた第2軸に固定されたサンホイールと、
    前記第1軸及び前記第2軸をそれぞれの軸心まわりの回転可能に保持する、前記筐体に対して移動可能に設けられたフレームと、
    前記フレームと前記筐体とに接し且つ前記第1軸の軸方向において分かれて設けられた複数の移動部により、前記フレームを前記筐体に固定された前記複数の振動弁に対して前記振動弁の延伸方向に移動させることで、前記振動板における各振動弁と対応する前記スターホイールとの距離を変化させる移動装置と
    を、備えたことを特徴とするオルゴール。
  2. 前記移動装置は、
    前記フレームを前記筐体に対して前記振動板に接近させる方向に付勢する付勢部材と、
    回転軸からの距離が一定でない周辺形状を備え、前記付勢部材の付勢力に対抗して前記フレームを、前記回転軸からの距離に応じて前記筐体に対して前記振動板から離隔する方向に押し戻すカム機構と
    を、1組とした前記複数の移動部
    を、備えたものであることを特徴とする請求項1に記載のオルゴール。
  3. 前記移動装置は、複数の前記付勢部材及び前記カム機構を備え、それぞれの付勢部材及びカム機構は、前記第1軸の軸方向において平行する位置に配置されたものであることを特徴とする請求項2に記載のオルゴール。
  4. 前記移動装置は、前記第1軸の軸方向における両端部に、それぞれ前記付勢部材及び前記カム機構を1組とした前記移動部を備えたものである請求項3に記載のオルゴール。
  5. 前記複数のスターホイールにそれぞれ対応する複数の前記サンホイールを備え、
    前記スターホイールは、隣接する2つの前記サンホイール相互間に挟まれることで、前記第1軸の軸方向の位置が定められたものである
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のオルゴール。
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