JP5772618B2 - 電力変換装置とその製造方法 - Google Patents

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Description

本明細書が開示する技術は、インバータやコンバータなどの電力変換装置とその製造方法に関する。
モータに電力を供給するインバータや電圧を変換する電圧コンバータでは、IGBTなどの発熱量の大きい半導体素子を他の回路とは別に集積し、集中的に冷却する構造が採用されることがある。そのような集積構造の一つに、発熱量の大きい半導体素子を収めた平板型の半導体モジュールと平板型の冷却器を交互に積層した半導体ユニットが知られている。
積層タイプの半導体ユニットでは、半導体モジュールから冷却器へ熱が良く伝わるように、積層方向に圧力が加えられた状態でフレームに取り付けられる。ここで、フレームとは、半導体モジュールを支持する構造体であり、典型的には電力変換装置のケースでよい。半導体ユニットに圧力を加えるため、半導体ユニットはフレームに設けられた一対のストッパ部(フレームに設けられた壁や支柱などであり、半導体ユニットに接してこれを支持する部分)の間に配置され、半導体ユニット積層方向の一端と、フレームの一方のストッパ部との間にスプリングが挿入される。そのような構造が例えば特許文献1〜特許文献3に開示されている。
特許文献1は、クリップ状の板バネを圧縮させた後、フレームの壁と半導体モジュールとの間に嵌挿する技術を開示している。特許文献2は、フレームの壁面と半導体ユニットとの間に、固定用ピンと板バネを配置する技術を開示している。固定用ピンがストッパ部に相当する。半導体ユニットの端面に対向するフレームの壁面は、半導体ユニットの端面に対して傾斜して設けられており、その傾斜面に固定用ピンを嵌め込む複数の溝が設けられている。溝を選択することにより、半導体ユニットの端面と固定用ピンとの距離を調整することができる。半導体ユニットと固定用ピンの間に板バネが配置される。それゆえ、溝の選択により板バネの寸法交差を吸収し、寸法のばらつく板バネであっても同一形状のピンとの組み合わせで半導体ユニットに加えられる圧力のばらつきを抑えることができる。特許文献3の技術は、コイルスプリングを2枚のプレートで挟んだスプリングユニットを採用している。特許文献3が開示する技術は次の通りである。フレームの壁に設けられたスリットからスプリングユニットを挿入し、先端のプレートを半導体ユニットに押し当てながらスプリングユニットを圧縮する。後端のプレートがスリットを通過したら、プレートを90度回転させる。後端のプレートを押す力を緩めると、後端のプレートがスリットの両サイドに引っ掛かり、スプリングユニットが半導体ユニットに圧力を加え、半導体ユニットが支持される。スリットの両サイドがストッパ部に相当する。
特開2011−167028号公報 特開2010−130814号公報 特開2011−200057号公報
特許文献1の技術のようにクリップ状の板バネを採用する場合、板バネを抑える治具が必要となる。特許文献2の技術でも、板バネを扱う特別の治具が必要となる。また、特許文献2の技術は湾曲させた板バネの凸部が局所的に半導体ユニットの端面に接触するため、半導体ユニットに加わる圧力が不均一となる虞がある。また、特許文献3の技術は、半導体ユニットにスプリングユニットを押し付けながら、スプリングユニット後端のプレートを回転させる。後端のプレートを回転させている間、半導体ユニットに加わる圧力が不均一となる虞がある。半導体ユニットに加わる圧力が不均一となると、冷却器と半導体モジュールとの密着性が低下してしまう虞がある。本明細書は、スプリングユニットを使って半導体ユニットを固定するための改良技術を提供する。
本明細書は、積層型の半導体ユニットを有する電力変換装置の製造効率を高めることのできる構造の電力変換装置と、その製造方法を提供する。特に、半導体ユニットに圧力を加えるスプリングユニットの装着を簡素化する技術を提供する。
本明細書が開示する技術の一態様は、電力変換装置を提供する。その電力変換装置は、半導体ユニットと、半導体ユニットを取り付けるためのフレームと、スプリングユニットを備える。半導体ユニットは、半導体素子を収めた平板型の半導体モジュールと平板型の冷却器が交互に積層した構造体である。フレームには、半導体ユニットの取り付け予定位置の積層方向の一方の側にストッパ部(壁や支柱など)が設けられており、他方の側には支柱を取り付ける支柱差し込み孔が設けられている。スプリングユニットは、第1プレート、第2プレート、及び、それらの間に挟み込まれたスプリングを有する。第1及び第2プレートの少なくとも一方には、他方に向けて伸びるフランジ又は突起が形成されており、フランジ又は突起を介して両プレートが当接したときに、両プレート間に形成される隙間はスプリングの圧縮限界長よりも大きい。フレームのストッパ部に半導体ユニットの一端面が当接しており、支柱差し込み孔に支柱が固定されており、半導体ユニットの他端面と支柱との間にスプリングユニットが嵌挿されている。
上記の電力変換装置は、次の工程によって組み立てることができる。まず、半導体ユニットを、その一方の端面がフレームに設けられているストッパ部に対向するようにフレームに配置する(第1工程)。次いで、半導体ユニットの他方の端面にスプリングユニットの第1プレートを当て、第2プレートが支柱差し込み孔よりも半導体ユニットに近づくまでスプリングユニットに荷重を加える(第2工程)。第1及び第2プレートの少なくとも一方には、他方に向けて伸びるフランジ又は突起が形成されており、フランジ又は突起を介して両プレートが当接したときに、両プレート間に形成される隙間はスプリングの圧縮限界長よりも大きい。よって、第2工程では、フランジ又は突起を介して両プレートが当接するまで、スプリングユニットに荷重を加える。次に、支柱差し込み孔に支柱を取り付ける。そして、スプリングユニットに加えている荷重を抜く(第3工程)。荷重を抜くと第2プレートがスプリングに押し返されて支柱に押し当たり、その反力でスプリングユニットが半導体ユニットに圧力を加える。こうして半導体ユニットが支持される。
本明細書が開示する電力変換装置は、第1及び第2プレートとそれらの間に挟み込まれるスプリングで構成されるスプリングユニットと、フレームに対して着脱自在の支柱の組み合わせにより、電力変換装置の組立作業を容易にしている。即ち、支柱13を取り付ける前にスプリングユニットを組み付けることができる。支柱を取り付ける前にスプリングユニットの第2プレートを支柱差し込み孔よりも半導体ユニットに近づくまで押し込む。その後、支柱を差し込み、第2プレートに加えた荷重を抜く。スプリングユニットを押し込む治具は、特許文献3の技術のように軸回りに回転する必要はなく、スプリングユニットの伸縮方向に単純に進退するものでよい。即ち、半導体ユニットを組み付ける設備を簡単なものとすることができる。
なお、スプリングは板バネでもよいが、コイルスプリングであることが好ましい。コイルスプリングは、板バネと比べ、小さなバネ定数を有することができ、長さの変化に対して荷重の変化が小さい。それゆえ、半導体ユニットに圧力を加えて支持する際に、半導体ユニットの厚みのばらつきに対して圧力のばらつきを小さくすることができる。
本明細書が開示する技術の詳細、及び、さらなる改良は、発明の実施の形態で説明する。
第1実施例の電力変換装置の斜視図である。 電力変換装置の平面図である。 スプリングユニットの分解図である。 スプリングユニットと半導体ユニットをフレーム上に配置した状態を示す図である(スプリングユニット圧縮前)。 スプリングユニットと半導体ユニットをフレームに配置した状態を示す図である(スプリングユニット圧縮後)。 スプリングユニットと半導体ユニットをフレームに配置した状態を示す図である(支柱挿入後)。 スプリングユニットと半導体ユニットをフレームに配置した状態を示す図である(治具後退後)。 第1実施例の電力変換装置の変形例を示す斜視図である。 第2実施例の電力変換装置の斜視図である。 第3実施例の電力変換装置の斜視図である。
(第1実施例)図面を参照して第1実施例の電力変換装置を説明する。実施例の電力変換装置は、モータに交流電力を供給するインバータである。図1に、インバータ2の斜視図を示す。なお、インバータ2は、スイッチング回路に用いられるIGBTやダイオードなどのパワー半導体素子を集積した半導体ユニット20のほか、パワー半導体素子を駆動するためのPWMを発生する回路(基板)や、電流を平滑化するためのコンデンサ、ケースなどを有するが、それらの図示と説明は省略する。
パワー半導体素子は発熱量が大きいため、他の回路部品とは別に集積され、集中して冷却される。インバータ2は、多数のパワー半導体素子を使う。多数のパワー半導体素子は、数個ずつ、平板型の樹脂モールドにパッケージされる。一つ一つのパッケージを半導体モジュール22と称する。半導体ユニット20は、半導体モジュール22と平板型の冷却器21を交互に積層した構造を有している。図1の半導体ユニット20では、6個の半導体モジュール22と7個の冷却器21が交互に積層されている。冷却器21は、パイプで相互に接続されている。供給管24から供給される冷媒が各冷却器21を通り、排出管23から排出される。両側を冷却器21に挟まれた各半導体モジュール22は、その両面から効率よく冷却される。また、半導体ユニット20は、積層構造であるからコンパクト性に優れる。なお、図1では、半導体モジュール22から延設される素子の電極は図示を省略している。
半導体ユニット20は、フレーム12に支持される。フレーム12は、さらに、インバータ2のケース(不図示)に収納される。半導体ユニット20は、フレーム12に設けられた対向する壁14と支柱13の間に支持される。なお、支柱13は、着脱することができる。図1の仮想線で示した支柱13が、取り外した支柱を示している。半導体ユニット20の支持には、スプリングユニット6が用いられる。スプリングユニット6は、半導体ユニット20の一方の端面20aとフレーム12の支柱13との間に配置されており、半導体ユニット20にその積層方向の圧力を加える。なお、半導体ユニット20の他方の端面20bは、フレーム12に固定された壁14に接している。
半導体ユニットに組み上げる前の半導体モジュール22と冷却器21にはその表面にわずかな起伏がある。それゆえ、半導体モジュール22と冷却器21を単に積層しただけは、半導体モジュール22と冷却器21の密着度はそれほど高くはない。そこで、半導体ユニット20に積層方向の圧力を加えることで、半導体モジュール22と冷却器21の密着度を高め、半導体モジュール22から冷却器21への熱伝導性を向上させる。積層された複数の半導体モジュール22と冷却器21の密着面をよく馴染ませるために、半導体ユニット20は、フレーム12に固定される前に、一時的に高い圧力を加えることが望ましい。一時的に高い圧力を加えることで半導体モジュール22や冷却器21の表面の起伏を小さくし、密着度を高めることができる。さらに、半導体モジュール22と冷却器21の密着面にはグリスが塗布されており、半導体ユニット20に一時的に高い圧力を加えることで、グリスと密着面の馴染みがよくなる。スプリングユニット6は、半導体ユニット20に一時的に高い圧力を加える機能と、その圧力よりも低い圧力で半導体ユニット20を保持する機能を有する。ここで、一時的な「高い圧力」とは、壁14と支柱13の間でスプリングユニット6が半導体ユニット20を支持するときの圧力よりも高いことを意味する。
スプリングユニット6について説明する。図2に、インバータ2の平面図を示し、図3にスプリングユニット6の分解斜視図を示す。スプリングユニット6は、2枚のプレート(第1プレート5と第2プレート4)と、2枚のプレートの間に挟まれるコイルスプリング3で構成される。第1プレート5が半導体ユニット20の一方の端面20aに当接し、第2プレート4がフレーム12に取り付けられた支柱13に当接する。なお、図2の符号15は、支柱13を取り付ける差し込み孔を示している。第1プレート5の裏面(第2プレート4に対向する面)にはフランジ5aが設けられている。第2プレート4の裏面(第1プレート5と対向する面)にはフランジ4aが設けられている。フランジ4a、5aは、他方のプレートに向かって延びている。スプリングユニット6に圧力を加えて縮めていくと、フランジ5aの先端とフランジ4aの先端が当接し、それ以上にスプリングユニット6を縮めることができなくなる。そのときの第1プレート5と第2プレート4の間の間隙の大きさは、スプリング3の圧縮限界長よりも大きい。別言すれば、フランジ5aと4aの高さ(プレート面からフランジ先端までの長さ)は、スプリングユニット6が圧縮されて両フランジの先端同士が他方のプレートに当接したときに両プレート間に形成される間隙がスプリング3の圧縮限界長よりも大きくなるように定められている。図3に示すように、双方のフランジの高さが1/(2H)である場合、フランジ先端同士が当接したときのプレート間距離はHであり、その長さHは、スプリング3の圧縮限界長よりも大きい。なお、スプリング3の圧縮限界長とは、スプリング単体で圧縮したときに実現し得るスプリングの最小の長さを意味する。
第1プレート5と第2プレート4が上記したフランジ5a、4aを有することによって、インバータ2は次の利点を有する。半導体ユニット20とスプリングユニット6がフレーム12にセットされた状態で、スプリングユニット6に第2プレート4の側から圧力を加える。スプリングユニット6は縮んでいくが、フランジ同士が当接するとそれ以上は縮まない。第2プレート4の側からさらに高い圧力を加えると、第1プレート5と第2プレート4がフランジを介して当接することによって、スプリング3の剛性とは関わりなく、半導体ユニット20に圧力を加えることができる。フランジ同士が当接し第1プレート5と第2プレート4が一体の剛体としてふるまうので、半導体ユニット20に高い圧力を加えることができるとともに、スプリング3に無理な力が加わることもなく、スプリング3が横方向にずれることもない。相互に接したフランジ4a、5aを介して圧力を加えることによって、半導体ユニット20に均一した圧力を安定して加えることが可能となる。
さらに、インバータ2では、支柱13が着脱自在となっている。それゆえ、支柱13を取り付ける前に半導体ユニット20とスプリングユニット6をフレーム12に組み付ける工程を実施すれば、組み付け作業が簡単になる。次に、インバータ2の製造工程(半導体ユニット20の組み付け工程)を説明する。
(第1工程)この工程は、半導体ユニット20を、その一端面20bがフレーム12に設けられた壁14に対向するようにフレーム12の上に配置する工程である。図4に、半導体ユニット20を載置した状態の平面図を示す。なお、図4では、スプリングユニット6も示している。図4に示された半導体ユニット20の位置が、半導体ユニット20の取り付け予定位置に相当する。スプリングユニット6は、第1プレート5が半導体ユニット20の他の端面20aに当たるようにして配置される。図4の符号30は、スプリングユニット6に荷重を加える治具を示している。また、符号15は、支柱13(図1参照)を取り付けるための差し込み孔である。即ち、支柱13は、この段階ではまだフレーム12に取り付けられていない。
(第2工程)この工程は、半導体ユニット20の他方の端面20aにスプリングユニット6の第1プレート5を当て、第2プレート4が支柱差し込み孔15よりも半導体ユニット20に近づき、さらには、フランジ同士が当接するまで第2プレート4の側からスプリングユニット6に荷重(圧力)を加える工程である。この状態を図5に示す。治具30を使い、第2プレート4の側からスプリングユニット6に荷重を加える。より具体的には、治具30を使い、フランジ同士が当接した時点での荷重よりもさらに大きい荷重を加える。なお、フランジが当接したときの第1プレート5と第2プレート4との間の隙間Hは、スプリング3の圧縮限界長よりも大きい。フランジ同士が当接すると、スプリング3の剛性に関わらず、治具30が加える荷重がフランジ5a、4aを介してダイレクトに半導体ユニット20に伝わる。それゆえ、半導体ユニット20に圧力を安定して加えることができ、積層された半導体モジュール22と冷却器21の密着面を馴染ませることができる。
(第3工程)この工程は、治具30を使って半導体ユニット20に十分な圧力を加えた後、支柱差し込み孔15に支柱13を固定し、治具30によってスプリングユニット6に加えていた荷重を除去する工程である。支柱を差し込んだ状態を図6に示す。この段階では、治具30が荷重を掛け続けており、スプリングユニット6の第2プレート4はまた支柱13に接していない。治具30を後退させた状態を図7に示す。荷重を除去することによって、第2プレート4はスプリング3によって押し戻され、支柱13に当接する。即ち、支柱13がスプリングユニット6の反力を受け止める。第1プレート5の側ではスプリングユニット6が半導体ユニット20に所定の圧力を加える。即ち、半導体ユニット20は、フレーム12に固定された壁14と支柱13の間で、スプリングユニット6によって圧力を加えられつつ、支持される。
上記した製造方法の利点を述べる。第2工程に関して述べたように、フランジ5a、4aを有するスプリングユニット6によって、スプリング3を介した場合よりも高い圧力を安定して半導体ユニット20に加えることができる。また、治具30の動きは、最初はスプリングユニット6に向けて前進し、次いで後退するという、シンプルな動きだけで済む。治具30の進退というシンプルな動きだけで、半導体ユニット20に一時的に高い圧力を加え、次いで支柱13と壁14の間でスプリングユニット6によって半導体ユニット20を支持させることができる。上記の製造工程を導入することによって、積層された半導体ユニット20を有するインバータ(電力変換装置)の製造工程の効率化が図れる。即ち、スプリングユニット6に荷重を加え、後に荷重を抜くための治具30は、単純に進退できればよいので、治具30を進退させる設備を含め、製造設備の簡素化が図れる。特に、スプリングユニット6の第2プレート4を押し込んだ後に半導体ユニット20を支える支柱13を取り付ける工程が、スプリングユニット6の製造工程の効率向上に寄与している。
次に、インバータ2の変形例を説明する。図8に、変形例のインバータ2aの斜視図を示す。インバータ2aの構造そのものは、インバータ2と同じである。この変形例は、直径の異なる支柱を用意し、状況に応じて適宜に選択する点に特徴がある。
半導体ユニット20は、半導体モジュール22と冷却器21を多層に重ねたものであるので、その積層方向の長さがばらつく。そこで、この変形例では、支柱13として異なる直径を有する複数の支柱13a、13b、及び13cを用意する。支柱13bの直径D2は支柱13aの直径D1よりも大きく、支柱13cの直径D3は支柱13bの直径D2よりも大きい。直径の異なる複数の支柱を準備しておき、製造工程において、半導体ユニット20の端面20aと支柱差し込み孔15との間の距離に応じて適切な直径の支柱が選択される。そうすると、多数のインバータを製造する際、フレーム12に取り付けられたときの第1プレート5と第2プレート4との間の距離のばらつきを、半導体ユニット20の長さのばらつきよりも小さくすることができる。即ち、半導体ユニット20とスプリングユニット6がフレーム12にセットされた状態におけるスプリング3の長さのばらつきを抑制することができる。多数のインバータを製造する際、スプリング3の長さ、即ち、半導体ユニット20に加える圧力のばらつきを小さくすることができる。
(第2実施例)次に、第2実施例のインバータを説明する。図9に第2実施例のインバータ2b(電力変換装置)の斜視図を示す。インバータ2bでは、ケース112がフレームに相当する。ケース112の一つの側面に3つのスリット112a、112bが設けられている。2つのスリット112bは、冷媒の供給管24と排出管23をケース外へ導くためのスリットである。スリット112aは、半導体ユニット20を取り付ける際に、スプリングユニット6と、スプリングユニット6に荷重を加えるための治具30を通すために設けられている(図4〜図7を参照のこと)。スリット112aの幅は、スプリングユニット6が通過できる程度に広い。その他の構成は第1実施例のインバータ2と同じである。本実施例が示すとおり、本明細書が開示する技術は、フレームがケースである電力変換装置にも適用することができる。
(第3実施例)次に第3実施例のインバータ2cを説明する。図10に、インバータ2cの斜視図を示す。第3実施例のインバータ2cでは、スプリングユニット106の第1プレート105と第2プレート104が単なる平板であり、フランジを有さない。第3実施例のインバータ2cは、フランジ同士が当接してスプリングユニット6に一時的に高い圧力を安定して加えることには適さないが、製造工程を簡素化できる。インバータ2cは、半導体モジュール22と冷却器21が交互に積層した半導体ユニット20と、スプリングユニット106と、フレーム12を備えている。フレーム12には、半導体ユニット20の取り付け予定位置の積層方向の一方の側に壁14が設けられており、他方の側には支柱13を取り付ける支柱差し込み孔15が設けられている。半導体ユニット20は、その一方の端面20bが壁14に当接しているとともに、他方の端面20aと支柱13との間にスプリングユニット106が挿入されてフレーム12に支持される。インバータ2cの製造方法は、以下の通りである。
(第1工程)この工程は、半導体ユニット20を、その一方の端面20bがフレーム12に設けられている壁14に対向するようにフレーム上に配置する工程である。この工程は、第1実施例における第1工程と同じである。
(第2工程)この工程は、半導体ユニット20の他方の端面20aにスプリングユニット106の第1プレート105を当て、第2プレート104が支柱差し込み孔15よりも半導体ユニット20に近づくまでスプリングユニット106に荷重を加える工程である。第1実施例における第2工程では、フランジが当接するまで荷重を加えたが、本実施例ではフランジを有さないので、「フランジが当接するまで荷重を加える」ことがない点で第1実施例とは異なる。
(第3工程)この工程は、支柱差し込み孔15に支柱13を取り付け、スプリングユニット106に加えていた荷重を抜いて、半導体ユニット20の他方の面20aと対向している支柱13に第2プレート104を当接させる工程である。ここで、直径の異なる複数の支柱13a、13b、13cが用意されており、支柱差し込み孔15と半導体ユニット20の端面20aとの距離に応じて適切な直径の支柱が選択され、取り付けられる。
第3実施例の製造工程では、支柱13を取り付ける前にスプリングユニット106に荷重を加えるので、支柱13に邪魔されることがない。すなわち、スプリングユニット106に荷重を加え、後に抜く治具(第1実施例の治具30)は、単純に進退するだけの設備で済む。それゆえ、製造設備の簡素化が図れる。
実施例の技術に関する留意点を述べる。スプリングユニット6、106を構成するスプリングは、板バネでもよいが、コイルスプリングであるのが好ましい。コイルスプリングは、低い剛性を実現し易い。低い剛性のスプリングを選定することで、支柱と半導体ユニットの間の隙間幅のばらつき(即ち半導体ユニットを支持する際のスプリングの長さのばらつき)に対してスプリング反力のばらつきを小さくすることができる。
実施例の壁14がフレームに設けられたストッパ部の一例に相当する。また、フランジ4a、5aが、プレートに設けられた突起の一例に相当する。実施例では、第1と第2のプレートの双方にフランジを設けたが、フランジはいずれか一方のプレートだけに設けてもよい。フランジが一方のみであっても双方のプレートに設けられていても、フランジが当接したときの第1プレートと第2プレートとの間の距離が、スプリングの圧縮限界長よりも長ければよい。
フランジの代わりに、第1プレート又は第2プレートの裏面に柱状の突起を設けても同様の効果が得られる。なお、柱状の突起の長さは、フランジの場合と同様の技術的思想によって決定すればよい。突起は、実施例のフランジのように、スプリングの側方の両側に設けられているとよい。突起の先端が他方のプレートに当接したときに安定するからである。
実施例のインバータ2、2a、2b、及び、2cは、電力変換装置の一例に相当する。本明細書が開示する技術は、電圧コンバータなど、別のタイプの電力変換装置に適用することもできる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2、2a、2b、2c:インバータ
3:コイルスプリング
4、104:第2プレート
4a、5a:フランジ
5、105:第1プレート
6、106:スプリングユニット
12:フレーム
13、13a、13b、13c:支柱
14:壁
15:支柱差し込み孔
20:半導体ユニット
21:冷却器
22:半導体モジュール
23:排出管
24:供給管
30:治具
112:ケース

Claims (3)

  1. 半導体素子を収めた平板型の半導体モジュールと平板型の冷却器が交互に積層した半導体ユニットと、
    半導体ユニットを取り付けるためのフレームであり、半導体ユニットの取り付け予定位置の積層方向の一方の側にストッパ部が設けられており他方の側には支柱を取り付ける支柱差し込み孔が設けられているフレームと、
    第1及び第2プレートと、それらの間に挟み込まれたスプリングを有するスプリングユニットと、
    を備えており、
    第1及び第2プレートの少なくとも一方には、他方に向けて伸びるフランジ又は突起が形成されているとともに、フランジ又は突起を介して両プレートが当接したときに両プレート間に形成される隙間はスプリングの圧縮限界長よりも大きく、
    フレームのストッパ部に半導体ユニットの一端面が当接しており、支柱差し込み孔に支柱が固定されており、半導体ユニットの他端面と支柱との間にスプリングユニットが嵌挿されていることを特徴とする電力変換装置。
  2. スプリングはコイルスプリングであることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電力変換装置の製造方法であり、
    半導体ユニットを、その一方の端面がフレームに設けられているストッパ部に対向するようにフレームに配置する第1工程と、
    半導体ユニットの他方の端面にスプリングユニットの第1プレートを当て、第2プレートが支柱差し込み孔よりも半導体ユニットに近づくまでスプリングユニットに荷重を加える第2工程と、
    支柱差し込み孔に支柱を取り付け、スプリングユニットに加えていた荷重を抜いて、半導体ユニットの他方の面と対向している前記支柱に第2プレートを当接させる第3工程と、
    を備え
    第1及び第2プレートの少なくとも一方には、他方に向けて伸びるフランジ又は突起が形成されているとともに、フランジ又は突起を介して両プレートが当接したときに両プレート間に形成される隙間はスプリングの圧縮限界長よりも大きく、
    第2工程では、フランジ又は突起を介して両プレートが当接するまでスプリングユニットに荷重を加えることを特徴とする電力変換装置の製造方法。
JP2012006486A 2012-01-16 2012-01-16 電力変換装置とその製造方法 Active JP5772618B2 (ja)

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