JP4600413B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
一般に、電気自動車やハイブリッド自動車等では、交流モータから大きな駆動トルクを確保するため大きな駆動電流が必要となってきている。
それゆえ、その交流モータ向けの駆動電流を生成する上記電力変換回路においては、該電力変換回路を構成するIGBT等の電力用半導体素子を含む半導体モジュールからの発熱が大きくなる傾向にある。
上記半導体積層ユニットの積層方向の端部には、該半導体積層ユニットを積層方向に加圧する加圧部材が配されており、
該加圧部材は、上記冷却管の主面に当接する前面部と、該前面部の幅方向の両端部において上記半導体積層ユニットから遠ざかる方向に形成された一対のリブと、該一対のリブのうちの一方から他方へ向かって形成された後方支持部とを有する当接プレートと、該当接プレートを上記半導体積層ユニットに向かって押圧するばね部材とを有し、
該ばね部材は、上記前面部と上記一対のリブと上記後方支持部との間に保持されていることを特徴とする電力変換装置にある(請求項1)。
上記ばね部材は、上記前面部と上記一対のリブと上記後方支持部との間に保持されている。このようにばね部材を当接プレートに保持させることにより、ばね部材が当接プレートから脱落することを防ぐことができる。これにより、ばね部材と当接プレートとを一体化してなる加圧部材を電力変換装置に組付けることができるため、その加圧部材の組付けを容易に行うことができる。
また、後方支持部によってばね部材の前後への移動を規制することにより、当接プレートに対してばね部材が揺動することを抑制することができる。その結果、ばね部材の位置決めを容易に行うことができる。
なお、上記半導体モジュールと上記冷却管とは、直接密着していてもよいし、絶縁材等を介して密着していてもよい。
また、本明細書において、上記加圧部材が上記半導体積層ユニットを押圧する方向を前方、その反対側を後方という。
この場合には、後方支持部を設けたことによるスペースの減少を一層効果的に抑制することができる。すなわち、仮に後方支持部がない状態において、ばね部材中央部付近における後方のスペースの前後厚みは、後方突出部によって規制される。それゆえ、この後方突出部よりも後方に後方支持部がなければ、該後方支持部によって上記スペースの前後厚みが減少することがない。
この場合には、後方支持部と後方突出部との重なりを容易に防ぐことができる。
この場合には、後方支持部と後方突出部との重なりを容易に防ぐことができる。
この場合には、ばね部材と当接プレートとの互いの幅方向及び長さ方向の位置決めを容易かつ確実に行うことができる。
本発明の実施例に係る電力変換装置につき、図1〜図10を用いて説明する。
本例の電力変換装置1は、図1に示すごとく、電力変換回路の一部を構成する半導体モジュール21と、半導体モジュール21を冷却する冷却管22とを交互に積層してなる半導体積層ユニット2を有する。
半導体積層ユニット2の積層方向の端部には、半導体積層ユニット2を積層方向に加圧する加圧部材3が配されている。
当接プレート32は、図1〜図6に示すごとく、冷却管22の主面220に当接する前面部320と、前面部320の幅方向の両端部において半導体積層ユニット2から遠ざかる方向に形成された一対のリブ321と、一対のリブ321のうちの一方から他方へ向かって形成された後方支持部322とを有する。
ばね部材31は、図1〜図5に示すごとく、前面部320と一対のリブ321と後方支持部322との間に保持されており、当接プレート32を半導体積層ユニット2に向かって押圧している。
電力変換装置1は、例えば、DC−DCコンバータやインタバータ等である。そして、電力変換装置1は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車等の動力源である交流モータに通電する駆動電流の生成に用いることができる。
また、電力変換装置1は、半導体積層ユニット2のほか、半導体モジュール21に制御信号を入力する図示しない制御基板や、コンデンサやリアクトル等から構成される図示しない電力回路等を有している。
このようにして、半導体積層ユニット2においては、冷媒を冷却管22内において循環させて、半導体素子との熱交換を行うことにより、半導体モジュール21を冷却する。
そして、ばね部材31は、前面部320と一対のリブ321と後方支持部322との間に配設された状態で当接プレート32に保持されている。
また、図1〜図4、図6に示すごとく、上記一対のリブ321のうちの一方の外側面328には、後方支持部322を有する支持板327が面接触した状態で溶接されている。後方支持部322は、支持板327から他方のリブ321に向かって形成されており、後方突出部313の両脇に配される一対の分枝部323を有している。
また、当接プレート32は、図5、図6に示すごとく、前面部320に前方穴部324を有する。なお、本例の前方穴部324は、当接プレート32を貫通する穴としたが、貫通しないように形成することもできる。
また、ばね部材31は、図1、図2、図4、図5に示すごとく、前方板ばね311と後方板ばね312とを重ね合わせてなるとともに、前方板ばね311と後方板ばね312とを接合するための接合部材を有する。該接合部材は、前面部320とは反対側の面に突出した後方突出部313と、前面部320側の面に突出した前方突出部314とを有する。
前方突出部314は、前面部320に形成された前方穴部324に挿通配置されている。なお、前方突出部314の突出量は、当接プレート32の厚み以下である。
ばね部材31は、前面部320と一対のリブ321と後方支持部322との間に保持されている。このようにばね部材31を当接プレート32に保持させることにより、ばね部材31が当接プレート32から脱落することを防ぐことができる。これにより、ばね部材31と当接プレート32とを一体化してなる加圧部材3を電力変換装置1に組付けることができるため、その加圧部材3の組付けを容易に行うことができる。
また、後方支持部322がばね部材31の前後への移動を規制することによって、当接プレート32に対してばね部材31が揺動することを抑制することができる。その結果、ばね部材1の位置決めを容易に行うことができる。
一方、後方支持部322が後方突出部313の後端よりも後方に配設されている場合には、図10に示すごとく、部品5を矢印Aの向きに挿入する際に、後方支持部322と部品5とが接触しまうおそれがある。
また、前方突出部314は、前面部320に形成された前方穴部324に挿通配置するため、ばね部材31と当接プレート32との互いの幅方向及び長さ方向の位置決めを容易かつ確実に行なうことができる。
本例は、図12に示すごとく、後方支持部322は、中央に支持穴部326を有する円環形状のリング部材325を有する加圧部材3を作製した例である。そして、支持穴部326には、後方突出部313が挿通配置されている。
その他は、実施例1と同様である。
なお、本例で使用した符号は、実施例1で使用した符号に準ずる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図13、図14に示すごとく、後方支持部322が平板状である当接プレート32を有する加圧部材3を作製した例である。
後方支持部322は、後方突出部313の後端よりも後方に配設されている。
その他は、実施例1と同様である。
なお、本例で使用した符号は、実施例1で使用した符号に準ずる。
2 半導体積層ユニット
21 半導体モジュール
22 冷却管
220 主面
3 加圧部材
31 ばね部材
32 当接プレート
320 前面部
321 リブ
322 後方支持部
Claims (6)
- 電力変換回路の一部を構成する半導体モジュールと、該半導体モジュールを冷却する冷却管とを交互に積層してなる半導体積層ユニットを有する電力変換装置であって、
上記半導体積層ユニットの積層方向の端部には、該半導体積層ユニットを積層方向に加圧する加圧部材が配されており、
該加圧部材は、上記冷却管の主面に当接する前面部と、該前面部の幅方向の両端部において上記半導体積層ユニットから遠ざかる方向に形成された一対のリブと、該一対のリブのうちの一方から他方へ向かって形成された後方支持部とを有する当接プレートと、該当接プレートを上記半導体積層ユニットに向かって押圧するばね部材とを有し、
該ばね部材は、上記前面部と上記一対のリブと上記後方支持部との間に保持されていることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1において、上記ばね部材は、複数の板ばねを重ね合わせてなるとともに、該複数の板ばねを接合するための接合部材を有し、該接合部材は、上記ばね部材における上記前面部とは反対側の面に突出した後方突出部を有し、上記後方支持部は、後方から見たときに該後方支持部が上記後方突出部と重ならない位置に形成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項2において、上記後方支持部は、上記後方突出部の後端よりも後方に配されていないことを特徴とする電力変換装置。
- 請求項2又は3において、上記後方支持部は、上記後方突出部の両脇に配される一対の分枝部を有することを特徴とする電力変換装置。
- 請求項2又は3において、上記後方支持部は、中央に支持穴部を有する円環形状のリング部を有し、上記支持穴部に上記後方突出部が挿通配置されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜5のいずれか一項において、上記ばね部材は、複数の板ばね部を重ね合わせてなるとともに、該複数の板ばね部を接合するための接合部材を有し、該接合部材は、上記ばね部材における上記前面部側の面に突出した前方突出部を有し、該前方突出部は、上記前面部に形成された前方穴部に挿通配置されていることを特徴とする電力変換装置。
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