JP5772260B2 - 多列組合せ玉軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、多列組合せ玉軸受に関し、特に、ラジアル荷重に比べて大きなスラスト荷重を負荷する用途、例えば、電動射出成形機用ボールねじサポート転がり軸受、あるいはダイカストマシン用ボールねじサポート転がり軸受、電動サーボプレス機用ボールねじサポート転がり軸受など、軸方向に大きな荷重を受けて回転する用途に適用される多列組合せ玉軸受に関する。
プラスチック製品を製造する方法としては、射出成形による方法が一般的である。射出成形では成形材料がポリアミド(PA)・ポリフェニレンサルファイド(PPS)・ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの熱可塑性樹脂の場合、軟化する温度に加熱したプラスチック(通常180〜450℃)に対し、射出圧を加えて金型に充填し成形する。この成形過程においては、型に充填されたプラスチックが固化するまで、型の内部圧力を保持する必要があり、「型締め」と称される。
従来の射出成形機の型締めは、型締め力を与える方法として、油圧制御によるシリンダ駆動方式が主であった。しかし、最近では大量の油を用いず、環境にやさしく省エネ性に優れる高トルクモータを用いた電動サーボ制御によるボールねじ駆動方式が開発・実用化され始めている。
図4及び図5は、電動式の射出成形機101を示し、型締めユニット102と射出ユニット103を備える。型締めユニット102は、リアプラテン104、可動プラテン105および固定プラテン106を有し、可動プラテン105と固定プラテン106間に配置した金型107をリアプラテン104と可動プラテン105の間に配置した型締め機構108により、型開閉および型締めする。
型締め機構108は、トグル構造を有し、型締め用モータ109によってリアプラテン104に軸支された型締め用ボールねじ110が駆動回転されると、クロスヘッド111が前後移動して伸縮される。これによって、可動プラテン105が前後に移動される。型締め用ボールねじ110はサポート軸受112によってリアプラテン104に軸支されている。
また、可動プラテン105には、型成形後の製品を金型107から突き出すためのイジェクタピン140を作動させる駆動機構141が配置されている。この駆動機構141は、モータとボールねじとを備え、ボールねじのねじ軸をなすイジェクタ軸142を回転することでイジェクタピン140を移動させる。このイジェクタ軸用ボールねじはサポート軸受(図示せず)によって可動プラテン105に軸支されている。
射出ユニット103はリアプレート113、可動プレート114およびフロントプレート115を有し、フロントプレート115のシリンダアセンブリ116中に配置された計量・射出用スクリュー117の基部が可動プレート114の前面(型締めユニット側)にサポート軸受118(スクリュースリーブ)を介して軸支されている。計量・射出用スクリュー117は、成形用の樹脂を計量し、溶融・混練するときに、可動プレート114に取付けられた図示しない計量用モータで駆動回転される。
図5にも示すように、可動プレート114には、また、後面にボールナット120が固定されており、これに螺合された射出用ボールねじ121がリアプレート113に軸支され、射出機構122を構成している。射出用ボールねじ121は、サポート軸受123でリアプレート113に軸支され、また、リアプレート113に取付けられた射出用モータ124で駆動される。
射出用モータ124が正方向に駆動されると射出用ボールねじ121が正回転され、可動プレート114が前進してシリンダアセンブリ116内部の溶融樹脂が射出・計量用スクリュー117によって金型107内に射出される。射出後は計量用モータが駆動されて射出・計量用スクリュー117が回転され、新たに樹脂が計量・混練される。このとき射出・計量スクリュー117は、送り込む樹脂の圧力に押されて後退するが射出用モータ124によって背圧が掛けられ、混練と溶融が十分におこなわれるようになっている。計量が終わった段階ではノズル先端からの漏れを防止するために、射出用モータ124が逆転されて射出・計量スクリュー117がわずかに後退され、サックバックが行われる。
また、射出ユニット103には、駆動用モータ150によりボールねじ151を正回転あるいは逆回転させ、シリンダアセンブリ116を固定プラテン106に前後進させるノズルタッチ機構153が設けられている。ノズルタッチ機構153は、シリンダアセンブリ116に取り付けられている先端のノズル116aを所定の力で、固定プラテン106に取り付けられている金型107に押し付ける。このノズルタッチ用ボールねじ151は、サポート軸受(図示せず)で軸支されている。
ここで、電動サーボ制御による射出成形機において、上述した型締め用ボールねじサポート軸受112、イジェクタ軸用ボールねじサポート軸受、射出用ボールねじサポート軸受123、ノズルタッチ用ボールねじサポート軸受では、ボールねじの回転支持と型締め時等における大きな軸方向荷重を負荷するため、図6に示すような大径玉を用いた特殊な専用ボールねじサポート軸受が使用され始めている。
また、特許文献1に記載のボールねじ装置では、電動射出成形機に適用されるボールねじのねじ軸を支持する多列組合せ玉軸受において、接触角を40度以上65度以下として、スラスト荷重の負荷容量を大きく確保することが記載されている。
特開2008−101711号公報
ところで、射出成形機の各軸に適用されるボールねじサポート部には、工作機械の主軸台や加工物を装着するベッドの送り機構に主に使用されている、図6に示すような標準的なボールねじサポート用アンギュラ玉軸受200が用いられている。このようなアンギュラ玉軸受200では、加工中の切削荷重によって発生するボールねじの軸方向荷重を負荷した場合でも軸受の転がり疲れ寿命を満足できるように、接触角をできるだけ荷重方向に合致させた仕様となっており、通常、接触角を60度に設定している。このような接触角の向きが同じ軸受を隣り同士に並べて使用する並列組合せの場合、玉中心から各軌道溝内における接触楕円Cの径方向端点a,bを結ぶ線の延長線La,Lbが隣の軸受200の軸方向端部平面内201に含まれないのが普通であった。このようなアンギュラ玉軸受は、転がり疲れ寿命を考慮して設計されており、工作機械用途の場合、軌道輪が曲げにより破損するような極めて大きな荷重が負荷されることはなく、このような並列組合せで仕様されたとしても問題を生じることはなかった。
一方、油圧であった射出成形機などが電動化されるに伴い、従来から使用されてきたボールねじサポート用アンギュラ玉軸受では想定していなかった大きなスラスト荷重を負荷する用途が出現してきた。このため、大きなスラスト荷重が作用すると、軌道輪の溝部に過大な荷重が負荷され、軌道輪割れなどの不具合が生じる可能性がある。
また、射出成形機の用途では、大きな荷重に対する軸受の疲れ寿命を満足するために、一方向の荷重を負荷できるように、従来ではほとんど採用されなかった4〜5列の多列組合せを適用することも多く、不具合の発生が想定される箇所も多くなる。
本発明は、上述した課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、非常に大きなスラスト荷重を負荷した場合であっても、軌道輪の破損・割れ等の不具合を防止することができる多列組合せ玉軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 輪と内輪の少なくとも一方の軌道輪の溝肩にカウンターボアが形成される玉軸受を複数備え、接触角の向きが同じ前記玉軸受を隣り同士に並べて使用する並列組合せの前記玉軸受を少なくとも2列備える多列組合せ玉軸受において、
前記玉軸受は、内外径寸法及び幅寸法がISO規格の標準軸受に相当し、
隣り合う前記並列組合せの玉軸受間には、外輪間座及び内輪間座が配置され、
隣り合う前記並列組合せの玉軸受のうち、一方の前記玉軸受の玉中心から前記カウンターボアが形成される前記軌道輪の軌道溝内における接触楕円の径方向両端点を結ぶ各線の延長線が、前記外輪間座と前記内輪間座の一方の軸方向端部平面を通過し、
隣り合う前記並列組合せの玉軸受を前記外輪間座及び前記内輪間座を介さずに配置したとき、前記一方の玉軸受の玉中心から前記カウンターボアが形成される前記軌道輪の軌道溝内における接触楕円の径方向両端点を結ぶ各線の延長線の少なくとも一方が、前記他方の玉軸受の前記軌道輪のカウンターボア側の軸方向端部平面と交差しないことを特徴とする多列組合せ玉軸受。
(2) 少なくとも3列の前記玉軸受が前記外輪間座及び前記内輪間座を介してそれぞれ並列組合せで配置され、
該並列組み合わせの玉軸受のうち、軸方向中間に位置する前記玉軸受の玉中心から外輪軌道溝内における接触楕円の径方向両端点を結ぶ各線の延長線は、軸方向一方側で隣接する前記外輪間座の軸方向端部平面を通過し、前記軸方向中間に位置する玉軸受の玉中心から内輪軌道溝内における接触楕円の径方向両端点を結ぶ各線の延長線は、軸方向他方側で隣接する前記内輪間座の軸方向端部平面を通過することを特徴とする(1)に記載の多列組合せ玉軸受。
本発明の多列組合せ玉軸受によれば、玉軸受は、内外径寸法及び幅寸法がISO規格の標準軸受に相当し、隣り合う並列組合せの玉軸受のうち、一方の玉軸受の玉中心からカウンターボアが形成される軌道輪の軌道溝内における接触楕円の径方向両端点を結ぶ各線の延長線が、外輪間座と内輪間座の一方の軸方向端部平面を通過する。このような構成により、非常に大きなスラスト荷重が軸受に負荷された場合、転動体と内外輪の軌道溝との接触部間で発生する接触角方向の荷重は、当該軸受の内外輪のみで負荷せずに、外輪間座及び内輪間座とで該荷重をバックアップすることができる。その結果、該荷重は、外輪間座又は内輪間座に加えて、隣り合う軸受においてもバックアップすることができ、当該軸受の内外輪に作用する曲げ応力が大幅に軽減され、軌道輪の破損・割れ等の不具合を防止することが可能となる。その結果、多列組合せ玉軸受としての荷重負荷限界値も大きくできる。
加えて、隣り合う並列組合せの玉軸受を外輪間座及び内輪間座を介さずに配置したとき、一方の玉軸受の玉中心からカウンターボアが形成される軌道輪の軌道溝内における接触楕円の径方向両端点を結ぶ各線の延長線の少なくとも一方が、他方の玉軸受の軌道輪のカウンターボア側の軸方向端部平面と交差しないように構成されている。これにより、軸方向の負荷荷重が大きくなるように接触角が大きく設定され、転がり疲れ寿命と破損の防止を両立することができる。
本発明の第1実施形態に係る多列組合せ玉軸受の断面図である。 図1の並列組合せの玉軸受を拡大して示す断面図である。 本発明の多列組合せ玉軸受の変形例を示す断面図である。 一般的な電動式の射出成形機の正面図である。 一般的な電動式の射出成形機の要部拡大図である。 従来の多列組合せ玉軸受の断面図である。
以下、本発明の各実施形態に係る多列組合せ玉軸受について図面を参照して詳細に説明する。なお、各実施形態に係る多列組合せ玉軸受は、図4及び図5で説明した型締め用ボールねじサポート軸受、イジェクタ軸用ボールねじサポート軸受、射出用ボールねじサポート軸受、ノズルタッチ用ボールねじサポート軸受として組みつけられるものであるが、ここでは多列組合せ玉軸受のみ図示して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態の多列組合せ玉軸受10では、3列のアンギュラ玉軸受11A,11B,11Cが組み合わせて配置されており、そのうち、2列のアンギュラ玉軸受11A,11Bが並列組合せで配置され、また、2列のアンギュラ玉軸受11B,11Cが背面組合せで配置されている。
各アンギュラ玉軸受11A,11B,11Cは、内周面に外輪軌道溝12aを有する外輪12と、外周面に内輪軌道溝13aを有する内輪13と、外輪軌道溝12aと内輪軌道溝13aとの間に接触角αを持って転動自在に配置される玉14と、該玉14を保持する保持器(図示省略)と、を備える。各アンギュラ玉軸受11A,11B,11Cとしては、内外径寸法及び幅寸法がISO規格の標準軸受に相当するものが使用されている。
外輪12の軸方向一方側(図中、右側)の溝肩12bは、玉14の中心に対して接触角αの延長線Lが通過する側の外輪軌道溝12aが長くなるように、軸方向他方側(図中、左側)の溝肩12cよりも高く形成されている。また、玉14の中心に対して接触角αの延長線Lが通過する側と反対側の外輪12の溝肩12cには、軸方向他方側に向かって拡径するように傾斜するカウンターボア12dが内周面に形成されている。このカウンターボア12dは、軸受の組立時、玉を挿入する際に必要な形状である。さらに図2より、カウンターボア12dの傾斜角度βは、3度以上15度以下とすることが好ましい。傾斜角度βが3度より小さいと、外輪端面の開口部が狭くなり、組立時に玉14の挿入が困難となる。また、傾斜角度βを15度以下とすることで、カウンターボア側の軸方向端部平面の平面幅を確保することができる。また、カウンターボア12dの口元位置12d1(カウンターボア12dと外輪軌道溝12aとの境界位置)は、組立時の玉挿入性の観点から、接触角αを決定することで与えられる。
一方、内輪13の溝肩13b、13cにおいては、軸方向一方側の溝肩13bが、断面が傾斜形の図示しない保持器を内外輪12,13間に挿入するために低く形成される。また、内輪13の軸方向他方側の溝肩13cは、玉14の中心に対して接触角αの延長線Lが通過する側の内輪軌道溝13aが長くなるように、軸方向一方側の溝肩13bよりも高く形成されている。
また、各玉軸受11A,11B,11Cの接触角αは、60度以上に設定され、図6の玉軸受200と同様、隣り合う並列組合せの玉軸受11A、11Bを外輪間座及び内輪間座を介さずに配置したとき、一方の玉軸受11Aの玉中心Oから外輪軌道溝12a内における接触楕円Cの径方向両端点a,bを結ぶ各線の延長線La,Lbの少なくとも一方が、他方の玉軸受11Bの外輪12の軸方向端部平面12eと交差せず、他方の玉軸受11Bの玉中心Oから内輪軌道溝13a内における接触楕円Cの径方向両端点a,bを結ぶ各線の延長線La,Lbの少なくとも一方が、一方の玉軸受11Aの内輪13の軸方向端部平面13eと交差しないように構成される。即ち、玉軸受11A、11Bの外輪12同士、内輪13同士をそれぞれ当接させて配置したとき、玉軸受11Aの玉中心Oから外輪軌道溝12a内における接触楕円Cの径方向端点bを結ぶ線の延長線Lbが、玉軸受11Bの外輪12の軸方向端部平面12eよりも内径側を通過し、玉軸受11Bの玉中心Oから内輪軌道溝13a内における接触楕円Cの径方向端点aを結ぶ線の延長線Laが、玉軸受11Aの内輪13の軸方向端部平面13eよりも外径側を通過する。これにより、各玉軸受11A,11B,11Cでは、軸方向の負荷荷重が大きくなるように接触角αが大きく設定されている。
また、並列組合せの2列のアンギュラ玉軸受11A,11Bの外輪12間、及び内輪13間には、外輪間座22と内輪間座23とがそれぞれ配置されている。そして、左側の玉軸受11Aの玉中心Oから外輪軌道溝12a内における接触楕円Cの径方向両端点a,bを結ぶ各線の延長線La,Lbが、外輪間座22の軸方向端部平面22aを通過する。また、右側の玉軸受11Bの玉中心Oから内輪軌道溝13a内における接触楕円Cの径方向両端点a,bを結ぶ各線の延長線La,Lbが、内輪間座23の軸方向端部平面23aを通過する。本実施形態では、これらの要件を満たすように、外輪間座22の内径寸法、及び内輪間座23の外径寸法が設定されている。
例えば、図2に示すように、内径dが50mm、外径Dが110mm、幅Bが27mm、接触角αが60°、玉径Daが20.638mm、カウンターボア12dの傾斜角βが5°である玉軸受11A,11Bでは、互いに対向する軸方向端部平面同士を当接させるように玉軸受11A,11Bを配置した場合、左側の玉軸受11Aの玉中心Oから外輪軌道溝12a内における接触楕円Cの径方向両端点a,bを結ぶ各線の延長線La,Lbの少なくとも一方が、右側の玉軸受11Bの外輪12の軸方向端部平面12eと交差せず、右側の玉軸受11Bの玉中心Oから内輪軌道溝13a内における接触楕円Cの径方向両端点a,bを結ぶ各線の延長線La,Lbの少なくとも一方が、左側の玉軸受11Aの内輪13の軸方向端部平面13eと交差しない。しかしながら、本実施形態のように、幅5mmの外輪間座22と内輪間座23とを設けることにより、左側の玉軸受11Aの玉中心Oから外輪軌道溝12a内における接触楕円Cの径方向両端点a,bを結ぶ各線の延長線La,Lbが、外輪間座22の軸方向端部平面22aを通過し、右側の玉軸受11Bの玉中心Oから内輪軌道溝13a内における接触楕円Cの径方向両端点a,bを結ぶ各線の延長線La,Lbが、内輪間座23の軸方向端部平面23aを通過する。
このように上記要件を満たすことで、非常に大きなスラスト荷重が多列組合せ玉軸受10に負荷された場合、玉14と内外輪12,13の軌道溝12a,13aとの接触部間で発生する接触角方向の荷重は、玉軸受11A,11Bの内外輪12,13のみで負荷せずに、外輪間座22及び内輪間座23で該荷重をバックアップすることができる。その結果、該荷重は、外輪間座22又は内輪間座23に加えて、隣り合う軸受11B,11Aにおいても、当該玉軸受11A,11Bの内外輪に作用する曲げ応力が大幅に軽減され、軌道輪の破損・割れ等の不具合を防止することが可能となる。その結果、多列組合せ玉軸受としての荷重負荷限界値も大きくできる。
なお、外輪間座22と内輪間座23の幅を大きくしていくと、玉中心Oから外輪軌道溝12a又は内輪軌道溝13a内における接触楕円Cの径方向両端点a,bを結ぶ各線の延長線La,Lbが隣り合う軸受11B、11Aの軸方向端部平面内を通過せず、ハウジングの内周面、または軸の外周面と交差することになるが、この場合、該荷重は、これらの部材でバックアップすることができる。外輪間座22と内輪間座23の幅を大きくすることは、荷重を負荷するという点において特に問題とはならない。
また、本実施形態では、外輪側にカウンターボアを設けているが、内輪側にカウンターボアを設けてもよく、その場合も内輪13のカウンターボアの傾斜角を適切に設定することで同様の効果が得られる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。
例えば、本発明の多列組合せ玉軸受10は、一方向の大きな荷重を負荷できるように、図3に示すような、4〜5列の玉軸受11A〜11Eの多列組合せにも適用することができる。
即ち、4列の玉軸受11B、11A,11D,11Eが外輪間座22及び内輪間座23を介してそれぞれ並列組合せで配置され、例えば、軸方向中間に位置する玉軸受11Aの玉中心Oから外輪軌道溝12a内における接触楕円Cの径方向両端点a,bを結ぶ各線の延長線La,Lbは、軸方向一方側で隣接する外輪間座22の軸方向端部平面22aを通過する。また、玉軸受11Aの玉中心Oから内輪軌道溝13a内における接触楕円Cの径方向両端点a,bを結ぶ各線の延長線La,Lbは、軸方向他方側で隣接する内輪間座23の軸方向端部平面23aを通過する。
10 多列組合せ玉軸受
11A,11B 玉軸受
12 外輪
12b,12c 溝肩
12d カウンターボア
13 内輪
13b,13c 溝肩
14 玉
22 外輪間座
22a 軸方向端部平面
23 内輪間座
23a 軸方向端部平面
α 接触角
C 接触楕円
L 延長線
La,Lb 玉中心から接触楕円の径方向端点を結ぶ線の延長線
O 玉中心

Claims (2)

  1. 輪と内輪の少なくとも一方の軌道輪の溝肩にカウンターボアが形成される玉軸受を複数備え、接触角の向きが同じ前記玉軸受を隣り同士に並べて使用する並列組合せの前記玉軸受を少なくとも2列備える多列組合せ玉軸受において、
    前記玉軸受は、内外径寸法及び幅寸法がISO規格の標準軸受に相当し、
    隣り合う前記並列組合せの玉軸受間には、外輪間座及び内輪間座が配置され、
    隣り合う前記並列組合せの玉軸受のうち、一方の前記玉軸受の玉中心から前記カウンターボアが形成される前記軌道輪の軌道溝内における接触楕円の径方向両端点を結ぶ各線の延長線が、前記外輪間座と前記内輪間座の一方の軸方向端部平面を通過し、
    隣り合う前記並列組合せの玉軸受を前記外輪間座及び前記内輪間座を介さずに配置したとき、前記一方の玉軸受の玉中心から前記カウンターボアが形成される前記軌道輪の軌道溝内における接触楕円の径方向両端点を結ぶ各線の延長線の少なくとも一方が、前記他方の玉軸受の前記軌道輪のカウンターボア側の軸方向端部平面と交差しないことを特徴とする多列組合せ玉軸受。
  2. 少なくとも3列の前記玉軸受が前記外輪間座及び前記内輪間座を介してそれぞれ並列組合せで配置され、
    該並列組み合わせの玉軸受のうち、軸方向中間に位置する前記玉軸受の玉中心から外輪軌道溝内における接触楕円の径方向両端点を結ぶ各線の延長線は、軸方向一方側で隣接する前記外輪間座の軸方向端部平面を通過し、前記軸方向中間に位置する玉軸受の玉中心から内輪軌道溝内における接触楕円の径方向両端点を結ぶ各線の延長線は、軸方向他方側で隣接する前記内輪間座の軸方向端部平面を通過することを特徴とする請求項1に記載の多列組合せ玉軸受。
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