JP5771878B2 - 樹脂組成物及びこれを用いて形成された光学フィルム - Google Patents

樹脂組成物及びこれを用いて形成された光学フィルム Download PDF

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Description

本発明は樹脂組成物及びこれを用いて形成された光学フィルムに関し、より詳細には、アルキル(メタ)アクリレート系単位、ベンゼン環を含むアクリル系単位及び(メタ)アクリル酸単位を含むマトリックス共重合体樹脂95〜85重量部と、重量平均分子量が15万〜100万である高分子樹脂5〜15重量部を含む樹脂組成物及びこれを用いて形成された光学フィルムに関する。
液晶ディスプレイは、陰極線管ディスプレイに比べて消費電力が低く、体積が小さく、且つ軽くて携帯が容易であるため、光学ディスプレイ素子として普及が拡散している。通常、液晶ディスプレイは、液晶セルの両側に偏光板を設けた基本構成を有し、駆動回路の電界印加有無によって液晶セルの配向が変わる。これにより、偏光板を介して出た透過光の特性が変わることによって、光が可視化される。
通常、偏光板は幾つかの成分で構成されており、偏光子の両面に保護膜となる偏光子保護フィルムが接着剤を介して付着されている。偏光子としては、ポリビニルアルコール(PVA)などの親水性高分子にヨウ素又は二色性染料を吸着させて延伸配向させたものが用いられる。偏光子の耐久性及び機械的物性を増大させるために偏光子保護フィルムが用いられ、この際、保護フィルムは偏光子の偏光特性のような光学特性を保持させることが重要である。従って、上記偏光子保護フィルムには光学的に透明性及び等方性が求められ、耐熱性及び粘着剤/接着剤との接着性が重要な因子として作用する。
上記偏光子保護フィルムとしては、トリアセチルセルロースのようなセルロース系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリアクリレート系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、環状オレフィン系フィルム、ノルボルネン系フィルムなどを適用してもよく、特に、トリアセチルセルロース系フィルムが最も広範囲に用いられている。
しかし、トリアセチルセルロース系フィルムは、面内位相差値は小さいが、厚さ方向の位相差値が比較的に大きくて、外部応力の作用による位相差値が発現されるという問題がある。特に、トリアセチルセルロース系フィルムは、分子鎖構造内に親水性作用基が多くて透湿率が高くなる。これにより、耐熱/耐湿条件で保護フィルムの変形が発生したり、偏光子においてヨウ素イオンの解離が発生して偏光子の偏光性能が低下するという問題点がある。特に、液晶ディスプレイ装置の高温高湿試験時のトリアセチルセルロースフィルムの変形発生は、フィルム内に不均一な光学的異方性を発現させ、その結果、光漏れ現象のような問題が発生する。
一方、透明性及び光学等方性に優れた材料として、ポリメチル(メタ)アクリレートなどのアクリル系樹脂も知られているが、アクリル系樹脂は、外部衝撃に弱いため割れやすく、低い耐熱性により高温高湿条件で偏光板の偏光性能が低下する恐れがある。
そこで、本発明の一側面は、耐熱性が高くて温度変化に対する寸法変形が小さく、靭性が向上した光学フィルムの製造に利用できる樹脂組成物を提供する。
本発明のさらに他の側面は、上記のような樹脂組成物を用いて製造された光学フィルムを提供する。
本発明の一見地によると、アルキル(メタ)アクリレート系単位、ベンゼン環を含むアクリル系単位及び(メタ)アクリル酸単位を含むマトリックス共重合体樹脂95〜85重量部と、重量平均分子量が15万〜100万である高分子樹脂5〜15重量部とを含む樹脂組成物が提供される。
上記マトリックス共重合体樹脂は、アルキル(メタ)アクリレート系単位を70〜95重量部、ベンゼン環を含むアクリル系単位を2〜10重量部及び(メタ)アクリル酸単位を3〜20重量含むことが好ましい。
上記アルキル(メタ)アクリレート系単位は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルエタクリレート及びエチルエタクリレートからなる群より選択されることが好ましい。
上記ベンゼン環を含むアクリル系単位は、ベンジルメタクリレート、1−フェニルエチルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、3−フェニルプロピルメタクリレート、3−フェニルプロピルアクリレート及び2−フェノキシエチルアクリレートからなる群より選択されることが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸単位は、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリル酸、メチルメタクリル酸、エチルアクリル酸、エチルメタクリル酸、ブチルアクリル酸及びブチルメタクリル酸からなる群より選択されることが好ましい。
上記高分子樹脂は、メチルメタクリレート、スチレン、マレイン酸無水物及びアクリロニトリルからなる群より選択される1種以上を含むことが好ましい。
上記高分子樹脂は、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体樹脂、スチレン−マレイン酸無水物共重合体樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、及びスチレン−アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体樹脂から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
上記樹脂組成物は、上記マトリックス共重合体樹脂と上記高分子樹脂のコンパウンド樹脂であることが好ましい。
上記樹脂組成物のガラス転移温度は、120℃以上であることが好ましい。
本発明の他の見地によると、上記樹脂組成物を含む光学フィルムが提供される。
上記光学フィルムの熱膨脹係数は、40〜80ppm/℃であることが好ましい。
上記光学フィルムは、下記数学式1で表される面内位相差値が0〜5nm、下記数学式2で表される厚さ方向の位相差値が−5〜5nmであることが好ましい:
[数1]
Rin=(nx−ny)×d
[数2]
Rth=(nz−ny)×d
上記数学式1及び数学式2において、nxはフィルムの面内において、最も屈折率が大きい方向の屈折率であり、nyはフィルムの面内において、nx方向に垂直な方向の屈折率であり、nzは厚さ方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さである。
上記光学フィルムは、径が10mmである鉄球の落下高さが300mm以上でも破断が発生しないことが好ましい。
上記光学フィルムの熱膨脹係数は40〜80ppm/℃で、径が10mmである鉄球の落下高さが300mm以上でも破断が発生せず、下記数学式1で表される面内位相差値が0〜5nm、下記数学式2で表される厚さ方向の位相差値が−5〜5nmであることが好ましい:
[数1]
Rin=(nx−ny)×d
[数2]
Rth=(nz−ny)×d
上記数学式1及び数学式2において、nxはフィルムの面内において、最も屈折率が大きい方向の屈折率であり、nyはフィルムの面内において、nx方向に垂直な方向の屈折率であり、nzは厚さ方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さである。
上記光学フィルムは、偏光板用保護フィルムであることが好ましい。
本発明のさらに他の見地によると、偏光子と、上記偏光子の少なくとも一面に保護フィルムとして備えられた上記光学フィルムとを含む偏光板が提供される。
本発明のさらに他の見地によると、上記偏光板を含む液晶表示装置が提供される。
本発明による樹脂組成物は、光学的特性に優れるとともに、耐熱性及び靭性に優れた偏光板用保護フィルムを提供することができる。従って、本発明の樹脂組成物を用いて形成された光学フィルムは、多様な用途でディスプレイ装置などの情報電子装置に用いられることができる。
以下では、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明によると、アルキル(メタ)アクリレート系単位、ベンゼン環を含むアクリル系単位及び(メタ)アクリル酸単位を含むマトリックス共重合体樹脂95〜85重量部と、重量平均分子量が15万〜100万である高分子樹脂5〜15重量部とを含む樹脂組成物が提供される。
本発明の上記マトリックス共重合体樹脂は、アルキル(メタ)アクリレート系単位を基本としてベンゼン環を含むアクリル系単位とともに(メタ)アクリル酸単位を含む。その結果、耐熱性が向上し、樹脂の変形を最小化することができる。
上記マトリックス共重合体樹脂は、アルキル(メタ)アクリレート系単位を70〜95重量部、ベンゼン環を含むアクリル系単位を2〜10重量部及び(メタ)アクリル酸単位を3〜20重量部の比率で含むことが好ましい。
ベンゼン環を含むアクリル系単位が2重量部未満では、位相差が変わることがあり、10重量部を超えると、耐熱性が低下し、位相差の変化を誘発することがある。また、(メタ)アクリル酸単位が3重量部未満では耐熱性が低下し、20重量部を超えると、重合及び加工し難くなる恐れががある。即ち、ベンゼン環を含むアクリル系単位が上記範囲の場合、保護フィルムとして適用するのに相応しい光学特性を有することができ、アルキル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸単位間の相溶性が十分であるとともに、十分な耐熱性を有することができる。また、(メタ)アクリル酸単位が上記範囲の場合、耐熱性が十分で、且つ樹脂にゲルが生成するという問題がない。
上記マトリックス共重合体樹脂は、アルキル(メタ)アクリレート系単位79〜93重量部、ベンゼン環を含むアクリル系単位2〜6重量部及び(メタ)アクリル酸単位5〜15重量部を含むことがより好ましい。
上記マトリックス共重合体樹脂は、ブロック共重合体又はランダム共重合体であってもよく、共重合形態に限定されない。
本明細書における「アルキル(メタ)アクリレート系単位」とは、「アルキルアクリレート系単位」及び「アルキルメタクリレート系単位」を全て含むことができることを意味する。上記アルキル(メタ)アクリレート系単位のアルキル部(moiety)は、炭素数が1〜10であることが好ましく、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルエタクリレート、及びエチルエタクリレートからなる群より選択される少なくとも一つであってもよく、上記アルキルは、メチル基又はエチル基であることがより好ましいが、これに制限されない。上記アルキル(メタ)アクリレート系単位は、メチルメタクリレートであることが最も好ましい。
上記マトリックス共重合体樹脂におけるベンゼン環を含むアクリル系単位は、本発明による樹脂組成物に、偏光子保護フィルムとして適用するのに相応しい面内又は厚さ方向の位相差と光弾性係数を有させる役割及びアルキル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸単位間の相溶性を付与する役割をする。上記ベンゼン環を含むアクリル系単位は、炭素数6〜40のアリール基、炭素数6〜40のアリールアルキル基、炭素数6〜40のアリールオキシ基又は炭素数6〜40のアリールオキシアルキル基で置換されてもよく、炭素数6〜15のアリールアルキル基、炭素数6〜10のアリールオキシ基又は炭素数6〜15のアリールオキシアルキル基で置換された(メタ)アクリレートであることが透明度の側面でより好ましい。
上記ベンゼン環を含むアクリル系単位の好ましい例は、ベンジルメタクリレート、1−フェニルエチルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、3−フェニルプロピルメタクリレート、3−フェニルプロピルアクリレート及び2−フェノキシエチルアクリレートからなる群より選択され、中でも、ベンジルメタクリレートが最も好ましい。
上記マトリックス共重合体樹脂において、上記(メタ)アクリル酸単位は、本発明によるアクリル系共重合体樹脂に十分な耐熱性を有させる役割をする。上記(メタ)アクリル酸単位は、炭素数1〜5のアルキル基で置換又は置換されなくてもよい。上記(メタ)アクリル酸単位の例には、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリル酸、メチルメタクリル酸、エチルアクリル酸、エチルメタクリル酸、ブチルアクリル酸、ブチルメタクリル酸などがあり、中でも、メタクリル酸を用いることが最も好ましい。
一方、上記マトリックス共重合体樹脂の重量平均分子量は、耐熱性、加工性及び生産性の側面において10万〜50万の範囲であることが好ましく、5万〜20万範囲であることがより好ましい。
さらに、本発明の樹脂組成物は、上記マトリックス共重合体樹脂に重量平均分子量が15万〜100万である高分子樹脂をさらに含み、これらの重量比はマトリックス共重合体樹脂95〜85重量部:高分子樹脂5〜15重量部であることが好ましい。
本発明において、上記高分子樹脂の重量平均分子量が15万未満では樹脂全体の靭性(toughness)が低下し、重量平均分子量が100万を超えると、マトリックス樹脂との混練及び分散に問題がある。一方、上記高分子樹脂が5重量部未満では樹脂全体の靭性の強化が十分でなく、15重量部を超えると、位相差の変化及び透明度が低下するという問題がある。
上記高分子樹脂は、マトリックス共重合体樹脂と限定された範囲内で相溶性があり、透明度を保持することができるもので、メチルメタクリレート、スチレン、マレイン酸無水物及びアクリロニトリルからなる群より選択された1種以上を含むことが好ましく、メチルメタクリレートを含む共重合体又は無水物を含むスチレン系共重合体などがより好ましい。より詳細には、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体樹脂、スチレン−マレイン酸無水物共重合体樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、及びスチレン−アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体樹脂から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
上記マトリックス共重合体樹脂に上述したような相溶性高分子樹脂が添加される場合、結果的に、得られる樹脂組成物により製造された光学フィルムのガラス転移温度が上昇する。従って、高い耐熱性と低い樹脂変形指数を有する光学フィルムを製造することができる。また、このような光学フィルムが偏光板の製造工程に用いられると、優れた作業性を満たすことができる。
上記樹脂組成物は、上記マトリックス共重合体樹脂と上記高分子樹脂のコンパウンド樹脂であることが好ましい。
本発明による樹脂組成物のガラス転移温度は120℃以上であることが好ましく、130℃以上であることがさらに好ましい。上記樹脂組成物のガラス転移温度が120℃未満では耐熱性が不足して高温高湿条件でフィルムの変形が生じやすい。これによりフィルムの補償特性が不均一となる問題がある。
本発明による光学フィルムの製造時には、当該技術分野に知られている如何なる方法を用いてもよく、具体的には、溶液キャスト法又は押出法などを用いることができ、必要に応じて、改良剤を添加してもよい。
本発明による光学フィルムの製造方法は、上記フィルムを一軸又は二軸延伸する段階をさらに含んでもよい。上記延伸工程は、縦方向(MD)延伸、横方向(TD)延伸をそれぞれ行ってもよく、両方を行ってもよい。縦方向と横方向の両方向を延伸する場合には、何れか一方向を先に延伸した後、他方向を延伸してもよく、両方向を同時に延伸してもよい。延伸は、一段階で延伸しても、多段階にわたって延伸してもよい。
上記延伸は、上記共重合樹脂のガラス転移温度をTgとするとき、(Tg−20℃)〜(T+30℃)程度の温度で行われてもよい。上記ガラス転移温度とは、共重合樹脂の貯蔵弾性率が低下し始め、これにより損失弾性率が貯蔵弾性率より大きくなる温度から高分子鎖の配向が緩和され消失する温度までの領域のことで、示差走査熱量計(DSC)により測定されることができる。上記延伸工程時の温度は、フィルムのガラス転移温度であることがより好ましい。
延伸速度は、小型延伸機(universal teating machine、Zwick Z010)の場合は1〜100mm/minの範囲で、パイロット延伸装備の場合は0.1〜2m/minの範囲で延伸操作を行うことが好ましく、5〜300%の伸び率を適用してフィルムを延伸することが好ましい。
本発明による光学フィルムは、上述した方法により一軸又は二軸に延伸されることで、位相差特性を調節することができる。
上記本発明の樹脂組成物を用いて形成された光学フィルムは、厚さが40〜80μmであることが好ましいが、これに制限されず、上記光学フィルムの光透過度は90%以上で、ヘイズ(haze)特性は2.5%以下で、好ましくは1%以下の範囲を有することができる。上記光学フィルムの透過度が90%未満で、ヘイズが2.5%を超えると、該光学フィルムが用いられる液晶表示装置の輝度が減少することがある。
上記延伸が行われた光学フィルムは、下記数学式1で表される面内位相差値が0〜5nm、数学式2で表される厚さ方向の位相差値が−5〜5nmであることが好ましい。
[数学式1]
Rin=(nx−ny)×d
[数学式2]
Rth=(nz−ny)×d
上記数学式1及び数学式2において、nxはフィルムの面内において、最も屈折率が大きい方向の屈折率であり、nyはフィルムの面内において、nx方向に垂直な方向の屈折率であり、nzは厚さ方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さである。
本発明による上記光学フィルムの熱膨脹係数は40〜80ppm/℃であることが好ましく、上記熱膨脹係数は低いほど好ましく、下限は40ppm/℃に限定されない。一方、熱膨脹係数が80ppm/℃を超えると、偏光板を貼り合わせるときに曲げ問題が発生する。通常、熱膨脹係数は、TMAという機器を用いてフィルムに一定の力を加えた後、温度を上げながら膨脹する程度を測定する。
一方、本発明による上記光学フィルムは、径が10mmである鉄球の落下高さが300mm以上でも破断が発生しないことが好ましく、本発明では、これを「落球衝撃高さ」とし、このとき使用したフィルムの厚さは60μmで、横と縦が各々100mm×100mmである正方形フィルムを基準として、上記フィルムを緩みなく張って固定し、球を落下させながら破れ始める高さを測定した。
さらに、本発明による光学フィルムは40〜80ppm/℃の熱膨脹係数を有し、径が10mmである鉄球の落下高さが300mm以上でも破断が発生せず、上記数学式1で表される面内位相差値が0〜5nm、上記数学式2で表される厚さ方向の位相差値が−5〜5nmであることを全て満たすことが最も好ましい。
本発明による光学フィルムは、偏光板用保護フィルムの用途に製造されることが好ましい。
本発明によると、偏光子と、上記偏光子の少なくとも一面に保護フィルムとして備えられた上記本発明の光学フィルムとを含む偏光板、及びこれを含む液晶表示装置が提供される。
例えば、本願発明は、光源、第1偏光板、液晶セル、第2偏光板が順に積層された状態で、上記第1偏光板及び第2偏光板の少なくとも一つの保護フィルムとして本発明による光学フィルムを含む液晶表示装置を提供することができる。
上記液晶セルは、液晶層と、これを支持する基板と、上記液晶に電圧を印加するための電極層と、を含む。このとき、本発明による偏光板は、面内切換式(In−Plane Switching mode;IPS mode)、垂直配向方式(Vertically Aligned mode;VA mode)、OCB方式(Optically Compensated Birefringence mode)、ねじれネマティック方式(Twisted Nematic mode;TN mode)、FFS方式(Fringe Field Switching mode;FFS mode)などの全ての液晶モードに適用されてもよい。
本発明による光学フィルムは偏光子の両面に備えられてもよい。また、上記光学フィルムは上記偏光子の何れか一面に備えられ、他面には当技術分野に知られている偏光子保護フィルム、例えば、TACフィルム、PETフィルム、COPフィルム、PCフィルム、ポリノルボルネン系フィルムなどが備えられてもよい。
上記偏光子と光学フィルムの接着は接着剤層を用いて行ってもよい。上記光学フィルムと偏光板を貼り合わせるときに使用可能な接着剤としては、当該技術分野に知られているものであれば、特に制限されない。例えば、一液型又は二液型のポリビニルアルコール(PVA)系接着剤、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、スチレンブタジエンゴム系(SBR系)接着剤、又はホットメルト型接着剤などがあるが、これらに限定されない。上記接着剤のうちポリビニルアルコール系接着剤がより好ましい。
上記偏光子と光学フィルムの接着は、偏光子用保護フィルム又は偏光子であるPVAフィルムの表面上にロールコーター、グラビアコーター、バーコーター、ナイフコーター、又はキャピラリーコーターなどを用いて接着剤をコーティングし、接着剤が完全に乾燥する前に保護フィルムと偏光膜を貼り合わせロールで加熱圧着したり、常温圧着して貼り合せる方法で行ってもよい。ホットメルト型接着剤を用いる場合には、加熱圧着ロールを使用しなければならない。
ポリウレタン系接着剤を用いる場合、光により黄変されない脂肪族イソシアネート系化合物を用いて製造されたポリウレタン系接着剤を使用することが好ましい。一液型又は二液型のドライラミネート用接着剤、又はイソシアネートとヒドロキシ基との反応性が比較的に低い接着剤を使用する場合には、アセテート系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、又は芳香族系溶剤などで希釈された溶液型接着剤を使用してもよい。このとき、接着剤粘度は5,000cps以下の低粘度型であることが好ましい。上記接着剤は貯蔵安定性に優れ、且つ400〜800nmでの光透過度が90%以上であることが好ましい。十分な粘着力が発揮できるものであれば、粘着剤を用いてもよい。
以下、本発明の理解を助けるために好ましい実施例を提示する。しかし、下記実施例は、本発明を理解しやすくするために提供されるものであり、これにより本発明の内容が限定されるものではない。
実施例
1.アクリル系共重合体樹脂を用いた光学フィルムの製造
<実施例1>
メチルメタクリレート85重量部、ベンジルメタアクリレート5重量部、メタアクリル酸10重量部でマトリックス共重合体樹脂を製造し、ガラス転移温度及び重量平均分子量を測定し、その結果を表1に示した。上記マトリックス共重合体樹脂90重量部及び重量平均分子量15万であるメチルメタクリレート高分子樹脂10重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造し、このように製造された最終樹脂組成物を溶融押出法を用いて光学フィルムに製造した後、ガラス転移温度で延伸した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表1に示した。
<実施例2>
上記マトリックス共重合体樹脂90重量部及び重量平均分子量20万であるスチレン−マレイン酸無水物高分子樹脂10重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表1に示した。
<実施例3>
上記マトリックス共重合体樹脂90重量部及び重量平均分子量18万であるスチレン−メチルメタクリレート高分子樹脂10重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表1に示した。
<実施例4>
上記マトリックス共重合体樹脂90重量部及び重量平均分子量100万であるスチレン−アクリロニトリル高分子樹脂10重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表1に示した。
<実施例5>
上記マトリックス共重合体樹脂90重量部及び重量平均分子量24万であるスチレン−メチルメタクリレート−アクリロニトリル高分子樹脂10重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表1に示した。
<実施例6>
上記マトリックス共重合体樹脂95重量部及び重量平均分子量18万であるスチレン−メチルメタクリレート高分子樹脂5重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表1に示した。
<実施例7>
上記マトリックス共重合体樹脂85重量部及び重量平均分子量18万であるスチレン−メチルメタクリレート高分子樹脂15重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表1に示した。
<実施例8>
メチルメタクリレート82重量部、ベンジルメタアクリレート3重量部、メタアクリル酸15重量部でマトリックス共重合体樹脂を製造し、上記マトリックス共重合体樹脂90重量部及び重量平均分子量15万であるメチルメタクリレート高分子樹脂10重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表1に示した。
<実施例9>
メチルメタクリレート82重量部、ベンジルメタアクリレート3重量部、メタアクリル酸15重量部でマトリックス共重合体樹脂を製造し、上記マトリックス共重合体樹脂90重量部及び重量平均分子量100万であるスチレン−アクリロニトリル高分子樹脂10重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表1に示した。
<実施例10>
メチルメタクリレート82重量部、ベンジルメタアクリレート3重量部、メタアクリル酸15重量部でマトリックス共重合体樹脂を製造し、上記マトリックス共重合体樹脂85重量部及び重量平均分子量100万であるスチレン−アクリロニトリル高分子樹脂15重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表1に示した。
<比較例1>
上記マトリックス共重合体樹脂100重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表2に示した。
<比較例2>
上記マトリックス共重合体樹脂80重量部及び重量平均分子量15万であるメチルメタクリレート高分子樹脂20重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表2に示した。
<比較例3>
上記マトリックス共重合体樹脂80重量部及び重量平均分子量20万であるスチレン−マレイン酸無水物高分子樹脂20重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表2に示した。
<比較例4>
上記マトリックス共重合体樹脂80重量部及び重量平均分子量18万であるスチレン−メチルメタクリレート高分子樹脂20重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表2に示した。
<比較例5>
上記マトリックス共重合体樹脂80重量部及び重量平均分子量100万であるスチレン−アクリロニトリル高分子樹脂20重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表2に示した。
<比較例6>
上記マトリックス共重合体樹脂80重量部及び重量平均分子量24万であるスチレン−メチルメタクリレート−アクリロニトリル高分子樹脂20重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表2に示した。
<比較例7>
上記マトリックス共重合体樹脂70重量部及び重量平均分子量18万であるスチレン−メチルメタクリレート高分子樹脂30重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表2に示した。
<比較例8>
メチルメタクリレート82重量部、ベンジルメタアクリレート3重量部、メタアクリル酸15重量部でマトリックス共重合体樹脂を製造し、上記マトリックス共重合体樹脂70重量部及び重量平均分子量18万であるメチルメタクリレート高分子樹脂30重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表2に示した。
<比較例9>
メチルメタクリレート82重量部、ベンジルメタアクリレート3重量部、メタアクリル酸15重量部でマトリックス共重合体樹脂を製造し、上記マトリックス共重合体樹脂96重量部及び重量平均分子量18万であるメチルメタクリレート高分子樹脂4重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表2に示した。
<比較例10>
メチルメタクリレート82重量部、ベンジルメタアクリレート3重量部、メタアクリル酸15重量部でマトリックス共重合体樹脂を製造し、上記マトリックス共重合体樹脂96重量部及び重量平均分子量24万であるスチレン−メチルメタクリレート−アクリロニトリル高分子樹脂4重量部を用いて、溶融法により最終樹脂を製造したことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した。このように製造された光学フィルムの面内位相差値/厚さ方向の位相差値、フィルムの線形熱膨脹係数及び落球衝撃高さを測定し、その結果を表2に示した。
2.樹脂組成による物性の評価
(1)評価方法
1)ガラス転移温度(Tg、℃):TA Instrument社のDSC(Differential Scanning Calorimeter)を用いて測定した。
2)位相差値(Rin/Rth):フィルムのガラス転移温度で延伸した後、Axometrics社のAxoScanを用いて測定した。
3)熱膨脹係数(ppm/℃):フィルムを二軸延伸した後、線形熱膨脹係数の測定装置であるTA instrument社のTMAで測定した。
4)フィルムの落球衝撃高さ(mm):厚さ60μm、横と縦が各々100mm×100mmである正方形フィルムを緩みなく張った状態で、径10mmの鉄球を落下させ、破断が始まる高さを測定した。
(2)評価結果
Figure 0005771878
Figure 0005771878
一方、重量平均分子量が13万のメチルメタクリレート高分子樹脂を用いたことを除き、実施例1と同様の工程で光学フィルムを製造した場合、実施例1と比較すると、他の物性は同一で、落球衝撃は略類似したが、重量平均分子量が8万であるメチルメタクリレート高分子樹脂を用いた場合には、落球衝撃高さが230mmと著しく低下した。
その反面、重量平均分子量が130万であるスチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂を高分子樹脂として使用した場合には、分散が容易でなく、相溶性において透明度が低下した。
本発明に開示されたもの以外の高分子樹脂は、重量平均分子量が本発明の範囲であってもヘイズが多く発生して相溶性に大きな問題がある。例えば、23万のポリスチレンを高分子樹脂として混錬した場合にはすぐにヘイズが発生して不透明になることが分かった。

Claims (14)

  1. (a)(i)アルキル(メタ)アクリレート系単位、(ii)ベンゼン環を含むアクリル系単位及び(iii)(メタ)アクリル酸単位を含み、重量平均分子量が5万〜20万であるマトリックス共重合体樹脂95〜85重量部と、(b)重量平均分子量が15万〜100万である高分子樹脂5〜15重量部とを含み、
    前記(a)マトリックス共重合体樹脂は前記(i)アルキル(メタ)アクリレート系単位を70〜95重量部、前記(ii)ベンゼン環を含むアクリル系単位を2〜10重量部及び前記(iii)(メタ)アクリル酸単位を3〜20重量部の比率で含み、
    前記(b)高分子樹脂は、メチルメタクリレート、スチレン、マレイン酸無水物及びアクリロニトリルからなる群より選択される1種以上を反復単位として含む樹脂である樹脂組成物。
  2. 前記アルキル(メタ)アクリレート系単位はメチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルエタクリレート及びエチルエタクリレートからなる群より選択される、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記ベンゼン環を含むアクリル系単位はベンジルメタクリレート、1−フェニルエチルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、3−フェニルプロピルメタクリレート、3−フェニルプロピルアクリレート及び2−フェノキシエチルアクリレートからなる群より選択される、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記(メタ)アクリル酸単位はアクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリル酸、メチルメタクリル酸、エチルアクリル酸、エチルメタクリル酸、ブチルアクリル酸及びブチルメタクリル酸からなる群より選択される、請求項1〜の何れか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記高分子樹脂はポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体樹脂、スチレン−マレイン酸無水物共重合体樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、及びスチレン−アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体樹脂から選択される少なくとも一つである、請求項1〜の何れか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記樹脂組成物のガラス転移温度は120℃以上である、請求項1〜の何れか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の樹脂組成物を含む光学フィルム。
  8. 前記光学フィルムの熱膨脹係数は40〜80ppm/℃である、請求項に記載の光学フィルム。
  9. 前記光学フィルムは下記数学式1で表される面内位相差値が0〜5nm、下記数学式2で表される厚さ方向の位相差値が−5〜5nmである、請求項又はに記載の光学フィルム:
    [数1]
    Rin=(nx−ny)×d
    [数2]
    Rth=(nz−ny)×d
    前記数学式1及び数学式2において、nxはフィルムの面内において、最も屈折率が大きい方向の屈折率であり、nyはフィルムの面内において、nx方向に垂直な方向の屈折率であり、nzは厚さ方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さである。
  10. 前記光学フィルムは径が10mmである鉄球の落下高さが300mm以上でも破断が発生しない、請求項の何れか1項に記載の光学フィルム。
  11. 前記光学フィルムの熱膨脹係数は40〜80ppm/℃で、径が10mmである鉄球の落下高さが300mm以上でも破断が発生せず、下記数学式1で表される面内位相差値が0〜5nm、下記数学式2で表される厚さ方向の位相差値が−5〜5nmである、請求項7〜10の何れか1項に記載の光学フィルム:
    [数1]
    Rin=(nx−ny)×d
    [数2]
    Rth=(nz−ny)×d
    前記数学式1及び数学式2において、nxはフィルムの面内において、最も屈折率が大きい方向の屈折率であり、nyはフィルムの面内において、nx方向に垂直な方向の屈折率であり、nzは厚さ方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さである。
  12. 前記光学フィルムは偏光板用保護フィルムである、請求項11の何れか1項に記載の光学フィルム。
  13. 偏光子と、前記偏光子の少なくとも一面に保護フィルムとして備えられた請求項12の何れか1項に記載の光学フィルムと、を含む偏光板。
  14. 請求項13に記載の偏光板を含む液晶表示装置。
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