〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態は、親子機間の接合を契機に、子機とのペアリング状態を検出し、子機のペアリングの実行を自動化する構成を含んでいる。
この第1の実施の形態について、図1を参照する。図1は、通信端末装置の機能部を示す図である。図1に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明は限定されない。
この通信端末装置2は、本開示の通信端末装置の一例であって、図1に示すように、親機21と子機22とに着脱可能に分離される。分離状態では、親機21と子機22とが近距離通信として例えば、Bluetooth 通信機能により無線接続が可能であり、接合状態では、親機21と子機22とが有線接続される。なお、本明細書の各実施の形態における" 有線接続" とは、端子間接続等の物理的に親機と子機とが接続されている形態の接続を意味し、無線接続以外のこれらの接続を説明の便宜上" 有線接続" というものとする。
この実施の形態では、親機21には主として通信ネットワークを介して通信する通信機能や、表示機能等が割り当てられ、また、子機22には主として通話機能や、キー操作機能等が割り当てられている。
この実施の形態では、親機21は状態検出部4と、ペアリング検出部6と、ペアリング処理部8とを備えている。
状態検出部4は、親機21と子機22とが分離状態か接合状態かを検出する機能部の一例である。状態検出は、例えば、親機21及び子機22の接続端子間の接続状態を電気的に検出し、その検出信号により接合か分離かを判断すればよい。
ペアリング検出部6は、親機21と子機22とがペアリングされているかを検出する機能部の一例である。この実施の形態では、特定の機器である親機21と子機22とが無線接続できる状態に設定されているか否かの検出であり、その判断である。なお、状態検出部4とペアリング検出部6は、子機22が備える構成であってもよい。
ペアリング処理部8は親機21と子機22とを接合状態でペアリング処理する機能部の一例である。Bluetooth 機器にあっては、このペアリングは、接続すべき機器間、この実施の形態では、特定の機器である親機21と子機22とを無線接続できる状態に設定することである。そこで、この実施の形態にあっては、親機21と子機22とが接合され、親機21と子機22とがペアリングされていない場合、接合状態にある親機21と子機22とのペアリングを実行する。これにより、特定の機器である親機21と子機22とが近距離通信により接続可能となる。
また、子機22は、ペアリング処理部10を備えている。このペアリング処理部10は、親機21のペアリング処理部8と協動し、既述のペアリング処理を実行する。
次に、ペアリング処理の処理手順について、図2を参照する。図2は、ペアリング処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
この処理手順は、本開示の、通信端末装置によって実行される通信情報設定方法、又は通信端末装置に実行させる通信情報設定プログラムの一例である。この処理手順には、図2に示すように、状態検出又は状態判定機能(ステップS11)と、ペアリング検出又はペアリング判定機能(ステップS12)と、ペアリング実行機能(ステップS13)とが含まれる。
この処理手順では、親機21と子機22とが接合されているかを検出又は判断する(ステップS11)。このステップS11では、親機21と子機22とが接合状態にあるか、分離状態にあるかを電気的に検出し、その検出に基づき接合状態であるか分離状態であるかを判定する。
親機21と子機22が接合されていなければ(ステップS11のNO)、接合状態であるか分離状態であるかの監視を継続する。親機21と子機22が接合されていれば(ステップS11のYES)、親機21と子機22とがペアリングされているかを検出し、判定する(ステップS12)。ペアリングについては、既述の通りであり、即ち、親機21と子機22とが近距離通信により接続可能であるか否かを判定する。具体的には、Bluetooth 機器の場合、例えば、機種名称、版数、子機、Bluetooth 機器(BD:Bluetooth Device)アドレス等の情報が登録されているかを判断すればよい。
ペアリングされていれば(ステップS12のYES)、ペアリングの必要はなく、この処理を終了し、ペアリングされていなければ(ステップS12のNO)、ペアリング処理を実行する(ステップS13)。即ち、親機21と子機22とが接合され、親機21と子機22とがペアリングされていない場合、接合状態にある親機21と子機22とのペアリング処理を実行する。
斯かる構成によれば、親子機間の接合の判断の後、ペアリング処理がされていない場合には、接合状態にある親子機間でペアリング処理が自動的に実行され、親子機間の接続設定を行うことができる。また、ペアリング処理にあたって、ユーザがパスキー入力を要することなく、親子機間の接合、即ち、接続という単純な操作のみで親子機間の接続設定を行うことができ、通信端末装置の利便性が高められる。
〔第2の実施の形態〕
次に、セパレート型携帯電話機の機能について、図3及び図4を参照する。図3は、セパレート型携帯電話機の親機側の機能部の一例を示す図、図4は、その子機側の機能部の一例を示す図である。
このセパレート型携帯電話機20は、親機201でセパレート型携帯電話機20の主として外部通信機能、表示機能、ペアリング機能等を実行し、子機202でセパレート型携帯電話機20の主として親機201との通信機能、通話機能、ペアリング機能等を実行する。
そこで、親機201は、図3に示すように、外部通信制御部30と、接合・分離確認部32と、表示制御部34と、記憶制御部36と、電源制御部37と、ペアリング検出部38と、ペアリング処理部40と、親子通信制御部42と、Bluetooth 通信制御部44と、有線通信制御部46と、その他の機能として通話制御部等を備えている。これらの機能は親機201に搭載されているコンピュータ(プロセッサ70:図5)によって生成され実行される。
外部通信制御部30は、外部の通信ネットワーク48と無線により接続し、通話やデータ通信の制御を行う。通信ネットワーク48には親機201が無線により基地局やサーバに接続されている。
接合・分離確認部32は、親機201が子機202に接合又は分離されているかを確認する機能部である。親機201に子機202が接合されているか又は分離されているかの判断は、親機201と子機202との電気的な接合状態の有無によって行えばよい。
表示制御部34は、情報表示を制御する機能部の一例であって、表示部76(図5)の表示制御の機能を含む。
記憶制御部36はデータ保持や保存を制御する機能であって、記憶手段に対するデータの書き込み又は読出しを制御する機能部である。この記憶制御部36には、親機201のソフトウェアやペアリング情報即ち、通信情報(接続設定情報)の格納や書替え等の制御が含まれる。
電源制御部37は、電源スイッチ部87(図5)のオン、オフを認識し、親機201側の機能部に対する電源の通電を制御する機能部である。親機201に子機202が接合されている場合には子機202側の通電制御を含んでもよい。
ペアリング検出部38は、子機202からペアリング情報を取得し、ペアリングされた状態であるかを検出、判定する機能部である。このペアリング検出は、例えば、機種名、子機ファームウェア、版数、子機BDアドレス等からペアリングされた状態であるかを検出、判定すればよい。
ペアリング処理部40は、子機202と近距離通信、この場合、Bluetooth 通信で接続可能状態に処理する機能部であって、ペアリング情報の登録を実行し、接続可能にする。例えば、機種名、子機ファームウェア、版数、子機BDアドレス、PINコード等を登録し、接続設定を行う。
親子通信制御部42は、親機201側で親子機間の通信形態を制御する制御機能部であって、親子機間が接合状態であれば有線接続とし、親子機間が分離状態であれば無線接続とする。
Bluetooth 通信制御部44は、子機202との無線通信を行い、電波等の無線媒体で接続する機能部であり、この場合、Bluetooth 通信を用いればよい。また、有線通信制御部46は、親子機間の接合(結合)によって有線接続し、例えば、シリアル通信を行う。
また、子機202は、図4に示すように、電源制御部49と、接合・分離確認部50と、記憶制御部52と、ペアリング処理部54と、親子通信制御部56、Bluetooth 通信制御部58と、有線通信制御部60とを備え、その他通話制御部や入力制御部を備えている。これらの機能は子機202に搭載されているコンピュータ(プロセッサ100:図5)によって生成され実行される。
電源制御部49は、電源スイッチ部115(図5)のオン、オフを認識し、子機202側の機能部に対する電源の通電を制御する機能部である。子機202が親機201に接合されている場合には親機201側の通電制御を含んでもよい。
接合・分離確認部50は、子機202が親機201に接合又は分離されているかを確認する機能部である。親機201に子機202が接合されているか又は分離されているかの判断は、既述のように、親機201と子機202との電気的な接合状態の有無によって行えばよい。
記憶制御部52はデータ保持手段の一例であって、親機201から提供されたソフトウェアやその版数データを記憶させる制御機能部である。
ペアリング処理部54は、親機201側と同様に、親機201と近距離通信、この場合、Bluetooth 通信で接続可能状態に処理する機能部であって、ペアリング情報の登録を実行し、接続可能にする。例えば、機種名、親機ファームウェア、版数、親機BDアドレス、PINコード(パスキー)等を登録し、接続設定を行う。
親子通信制御部56は、子機202側で親子機間の通信形態を制御する制御機能部であって、親子機間が接合状態であれば有線接続とし、親子機間が分離状態であれば無線接続とする。
Bluetooth 通信制御部58は、親機201とのBluetooth 通信を制御する機能部である。また、有線通信制御部60、既述のように、親子機間の接合によって接続する。
次に、セパレート型携帯電話機20のハードウェアについて、図5を参照する。図5は、セパレート型携帯電話機のハードウェアの一例を示す図である。
セパレート型携帯電話機20は親機201と子機202とを着脱可能に備え、既述の各機能を実現するためのハードウェア構成を備えている。そこで、親機201は、図5に示すように、プロセッサ70と、無線通信部72と、記憶部74と、表示部76と、タッチパネル部78と、音声入出力部80と、Bluetooth 通信部82と、有線通信部84と、接合・分離検出部86と、電源スイッチ部87とを備える。
プロセッサ70は、記憶部74にあるプログラムを実行することにより、既述の機能部(図3)を生成させ、各機能を実行する。
無線通信部72は、アンテナ88を備え、プロセッサ70の制御により基地局を介して既述の通信ネットワーク48と無線通信により、通話やデータ通信を行う。
記憶部74は、プロセッサ70の制御により、プログラム等の各種のデータを記憶し、保持する記憶手段であって、プログラム記憶部90と、データ記憶部92と、RAM(Random-Access Memory)94とを備える。プログラム記憶部90は、記録媒体で構成され、OS(Operating System)、ファームウェアプログラム、アプリケーションプログラム、通信情報設定プログラム(例えば、ペアリング処理プログラム)等を格納する。データ記憶部92は、データの記憶手段であって、通電を解除しても記憶内容を保持できるメモリである不揮発性メモリで構成される。このデータ記憶部92には、親機201及び子機202側のソフトウェアの版数データや、ペアリング済み子機リスト等が保存される。RAM94は、親機201や子機202のペアリング処理であるソフトウェア更新等の各種データ処理を実行するためのワークエリアを構成する。
表示部76は、メッセージ出力部、情報提示手段の一例であって、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)表示器で構成される。この表示部76は、プロセッサ70の制御により、子機202のペアリングを促すメッセージ表示や、子機202の接続を促すメッセージ表示等の各種の表示をする。
タッチパネル部78は、表示部76に積層されて設置された入力手段の一例であって、プロセッサ70の制御により、表示部76の表示に応じてユーザの指やスタイラスペン(Stylus)の接触や押圧により、指示やデータ入力を行うことができる。
音声入出力部80は、音声の入力手段や出力手段の一例であって、マイクロフォン96及びレシーバ98を備える。この音声入出力部80は、プロセッサ70の制御により、マイクロフォン96に入力された音声を電気信号に変換してプロセッサ70に入力し、プロセッサ70の音声出力信号をレシーバ98で音声に再生する。
Bluetooth 通信部82は、プロセッサ70の制御により、子機202との間で無線により接続する無線接続手段であって、例えば、Bluetooth 通信により通信接続を行う。このBluetooth 通信部82は、親機201から子機202が分離されている場合、無線接続を行う。
有線通信部84は、プロセッサ70の制御により、子機202を接合した際に有線接続する有線接続手段であって、例えば、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter )接続により有線接続を行う。この有線通信部84は、子機202と端子間接合した場合、有線接続を行う。
接合・分離検出部86は、親機201側にあって、親機201に子機202が接合されているか、親機201から子機202が分離されているかを検出する手段の一例であり、例えば、接合・分離検出デバイスで構成される。この接合又は分離は、例えば、端子間接合の有無を電位によって検出すればよい。この場合、接合・分離検出部86に親機201と子機202との分離状態が検出された場合、Bluetooth 通信部82の無線接続の契機となる。また、接合・分離検出部86に親機201と子機202との接合状態が検出された場合、有線通信部84の有線接続の契機となる。
電源スイッチ部87は親機201の通電開始手段の一例であり、ペアリング開始等に用いられる。
次に、子機202は、プロセッサ100と、記憶部102と、キーパッド部104、106と、音声入出力部108と、Bluetooth 通信部110と、有線通信部112と、接合・分離検出部114と、電源スイッチ部115とを備える。
プロセッサ100は記憶部102にあるプログラムを実行することにより、既述の機能部(図4)を生成させ、各機能を実行する。
記憶部102は、プロセッサ100の制御により、プログラム等の各種のデータを記憶し、保持する記憶手段であって、プログラム記憶部116と、データ記憶部118と、RAM120とを備える。プログラム記憶部116は、記録媒体で構成され、OS、ファームウェアプログラム、アプリケーションプログラム、通信情報設定プログラム(例えば、ペアリング処理プログラム)等を格納する。データ記憶部118は、データの記憶手段であって、通電を解除しても記憶内容を保持できるメモリである不揮発性メモリで構成される。このデータ記憶部118には、子機202側のソフトウェアの版数データ等が格納される。RAM120は、子機202側のペアリング処理であるソフトウェア更新等の各種データ処理を実行するためのワークエリアを構成する。
キーパッド部104は、第1のキー入力部であって、子機202側の固定筐体部130(図7)側に設置され、記号キー、カーソルキー、決定キー等が備えられている。また、キーパッド部106は、第2のキー入力部であって、親機201から子機202が分離した際に、子機202側のスライド筐体部132(図8)に設置され、キーパッド部104に積層されてキー入力に用いられる。
音声入出力部108は、音声の入力手段や出力手段の一例であって、マイクロフォン122及びレシーバ124を備える。子機202が親機201から分離された際、この音声入出力部108は、プロセッサ100の制御により、マイクロフォン122に入力された音声を電気信号に変換してプロセッサ100に入力し、プロセッサ100の音声出力信号をレシーバ124で音声に再生する。
Bluetooth 通信部110は、プロセッサ100の制御により、親機201のBluetooth 通信部82との間で無線により接続する無線接続手段であって、例えば、Bluetooth 通信により通信接続を行う。このBluetooth 通信部110は、子機202が親機201から分離されている場合、無線接続を行う。
有線通信部112は、プロセッサ100の制御により、親機201に接合した際に有線接続する有線接続手段であって、既述のUART接続により有線接続を行う。この有線通信部112は、親機201と端子間接合した場合、既述の有線接続を行う。
接合・分離検出部114は、子機202側にあって、子機202が親機201に接合されているか、子機202が親機201から分離されているかを検出する手段の一例であり、既述の通り、例えば、接合・分離検出デバイスで構成される。この接合又は分離は、例えば、端子間接合の有無を電位によって検出すればよい。親機201側と同様に、接合・分離検出部114に親機201と子機202との分離状態が検出された場合、Bluetooth 通信部110の無線接続の契機となる。また、接合・分離検出部114に親機201と子機202との接合状態が検出された場合、有線通信部112の有線接続の契機となる。
電源スイッチ部115は子機202の通電開始手段の一例であり、親機201側と同様にペアリング開始等に用いられる。
次に、セパレート型携帯電話機について、図6、図7、図8、図9、図10、図11、図12及び図13を参照する。図6は、セパレート型携帯電話機の一例を示す図、図7は、子機側をスライドさせたセパレート型携帯電話機を示す図、図8は、子機側をスライドさせて裏面側から見たセパレート型携帯電話機を示す図、図9は、子機側をスライドさせて側面側から見たセパレート型携帯電話機を示す図、図10は、分離状態の親機及び子機を示す図、図11は、分離状態の親機を背面側から見て示した図、図12は、子機側のスライド筐体部をスライドさせて上面側から見た子機を示す図、図13は、子機側のスライド筐体部をスライドさせて側面側から見た子機を示す図である。
セパレート型携帯電話機20は、図6に示すように、固定筐体部130と、スライド筐体部132と、可動筐体部134とが備えられている。この場合、固定筐体部130及びスライド筐体部132は子機202に用いられ、可動筐体部134は親機201に用いられている。
固定筐体部130には、図7〜図10に示すように、スライド筐体部132がスライド機構によって固定筐体部130の長手方向にスライド可能に設置されている。スライド筐体部132には、可動筐体部134が着脱機構によって着脱される。従って、可動筐体部134がスライド筐体部132に設置された場合、スライド筐体部132によって固定筐体部130の長手方向にスライド可能である。図7、図8及び図9は、可動筐体部134がスライド筐体部132とともにスライドし、固定筐体部130から突出した状態である。この場合、可動筐体部134の背面側にはカメラ部135が設置され、このカメラ部135がスライド筐体部132にある窓部136から露出している。
また、スライド筐体部132を固定筐体部130に一致させた際に、図10に示すように、固定筐体部130と可動筐体部134を接合又は分離させることができる。図11は可動筐体部134の背面側を示している。そして、可動筐体部134(親機201)を固定筐体部130から分離させると、固定筐体部130の上面はスライド筐体部132によって覆われ、また、図12及び図13に示すように、固定筐体部130からスライド筐体部132を長手方向にスライドさせてずらすことができる。
斯かる構成により、セパレート型携帯電話機20には、着脱かつスライド可能な親機201と、子機202とが備えられ、親機201と子機202とが接合された場合、上面側に親機201、その下面側に子機202が配置される。可動筐体部134には表示部76及びタッチパネル部78が設置されているとともに、マイクロフォン96及びレシーバ98が設置され、側面部には電源スイッチ部87が配置されている。
固定筐体部130には、子機202側のキーパッド部104が設置されるとともに、マイクロフォン122が配置されている。また、スライド筐体部132には、キーパッド部106が設置されているとともに、レシーバ124が配置されている。
接合状態において、図7に示すように、可動筐体部134は、スライド筐体部132と協動してスライドし、可動筐体部134即ち、親機201をスライドさせた場合、子機202側のキーパッド部104が露出し、キー入力操作が可能である。キーパッド部104には記号キー138、カーソルキー140、決定キー142、電源スイッチ部115の電源ボタン18等が設置されている。
可動筐体部134を固定筐体部130から分離させると、図10に示すように、固定筐体部130上にスライド筐体部132のキーパッド部106、レシーバ124が露出する。このキーパッド部106からキー入力操作を行うことができるとともに、Bluetooth 通信により親機201を介在させた子機202側での通話が可能である。
そして、固定筐体部130には図10に示すように、有線通信部112の接続端子部144A、144Bが設置され、また、可動筐体部134には図11に示すように、有線通信部84の接続端子部146A、146Bが設置されている。親機201と子機202とが接合状態にある場合、これら接続端子部144A−146A、144B−146Bを介して電気的に接続されるので、この接合状態は接合・分離検出部86、114によって検出される。接続端子部144A−146A、144B−146Bは、複数のピンPG1、PG2、PG3・・・PG8で構成されている。
次に、親子機間接点のピンアサインについて、図14を参照する。図14は、親子機間接点のピンアサインテーブルの一例を示す図である。
このピンアサインテーブル150には、ピン番号欄152、親機側機能欄154及び子機側機能欄156が設定され、データ記憶部92、118に格納されている。
この場合、ピン番号欄152には、接続端子部144A、144B、146A、146Bを構成するピンに対応し、ピン番号としてPG1、PG2、PG3・・・PG8の8ピン構成の番号が格納されている。この場合、ピンPG1は、親機201及び子機202ともに接地(GND)に割り当てられている。
ピンPG2は、親子機間有線通信に割り当てられ、親機201側には送信側を表すUART−TX、子機202側には受信側を表すUART−RXが設定されている。ピンPG3は、親子機間有線通信に割り当てられ、親機201側には受信側を表すUART−RX、子機202側には送信側を表すUART−TXが設定されている。
ピンPG4、PG5はともに接合検出に割り当てられ、ピンPG4は、親機201側には接合検出、子機202側には接地(GND)が割り当てられ、また、ピンPG5は、親機201側には接地(GND)、子機202側には接合検出が割り当てられている。
ピンPG6、PG7は割り当てなしであり、PG8は親機201及び子機202のそれぞれに電源が割り当てられている。
次に、通信情報の設定について、図15を参照する。図15は、親子機間通信情報の設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
この処理手順は、本開示の通信情報設定方法の一例であって、この処理手順には、接合状態の検出又は判定、親子機間のペアリング状態の検出又は判定、ペアリングの処理等の機能が含まれている。
そこで、この処理手順は、図15に示すように、通信情報の設定(又は再設定)に際し、親機201と子機202が接合状態であるかを判定する(ステップS101)。親機201と子機202が接合状態であれば(ステップS101のYES)、親機201と子機202がペアリングされた状態かを判定する(ステップS102)。親機201と子機202がペアリングされた状態であれば(ステップS102のYES)、待受け状態に移行する(ステップS103)。親機201に子機202が接合状態でない場合にも(ステップS101のNO)、待受け状態に移行する(ステップS103)。
親機201と子機202がペアリングされた状態でなければ(ステップS102のNO)、ペアリング処理を開始する(ステップS104)。まず、同期の確立(呼出し)を行う(ステップS105)。そして、接続要求及び確立(接続及び認証確認)を行い(ステップS106)、暗号化設定を行い(ステップS107)、これによりペアリングを終了し(ステップS108)、待受け状態に移行する(ステップS103)。
斯かる処理手順によれば、親子機間を接合状態にし、親子機間がペアリング状態でなければ、ペアリング処理を自動的に行うことができ、ペアリングされたセパレート型電話機を待受け状態に移行させることができる。
次に、ペアリングの確認について、図16を参照する。図16は、ペアリング状態の確認の処理手順(サブルーティン)を示すフローチャートである。
この処理手順は、本開示の通信情報設定方法の一例であって、ペアリング処理の前提処理であるペアリング確認の機能が含まれている。
そこで、この処理手順では、図16に示すように、親機201が子機202と同じBluetooth デバイス(BD)アドレスを持っているかを確認する(ステップS201)。親機201が子機202と同じBDアドレスを持っていれば(ステップS201のYES)、親機201が子機202と同じPINコードを持っているかを確認する(ステップS202)。親機201が子機202と同じPINコードを持っていれば(ステップS202のYES)、待受け状態に移行する(ステップS203)。
新たな子機を接続する場合等により親機201が子機202と同じBDアドレスを持っていなければ(ステップS201のNO)、又は子機202のPINコードが変更されていた場合等により親機201が子機202と同じPINコードを持っていなければ(ステップS202のNO)、ペアリング手順を開始し(ステップS204)、待受け状態に移行し、メインルーティン(図15)に戻る。
次に、親子機間の接合検出について、図17を参照する。図17は、親子機間の接合検出の処理シーケンスを示すフローチャートである。
この処理手順は、本開示の通信情報設定方法の一例であって、ペアリング処理の前提処理として親子機間の接合の検出機能が含まれている。
そこで、この処理手順では、図17に示すように、親機201及び子機202を分離した状態で電源をオン(通電)し(ステップS301)、親機201及び子機202を接合する(ステップS302)。電源の投入は、親機201側の電源スイッチ部87、子機202側の電源スイッチ部115(電源キー143)の操作で行えばよい。
親機201では、親子機間のピン番号PG4で接合を検出したかを判定する(ステップS303)。親子機間のピン番号PG4で接合を検出すれば(ステップS303のYES)、子機202向け親子機間通信(UART−TX)のピン番号PG2の出力をHi−Zに設定する(ステップS304)。
このピン番号PG2の出力がHi−Z設定の場合は、子機202側にその旨が通知され(ステップS305)、子機202側ではピン番号PG2がHi−Zであることを検出し(ステップS306)、親機201向け親子機間通信(UART−TX)のピン番号PG3の出力をHi−Zの設定にする(ステップS307)。
このピン番号PG3の出力がHi−Z設定である旨が、親機201側に通知され(ステップS308)、親機201側はピン番号PG3がHi−Zであるかを判定し(ステップS309)、親機201側ではピン番号PG3がHi−Zであれば(ステップS309のYES)、子機202向け親子機間通信(UART−TX)のピン番号PG2にテストデータを送信する(ステップS310)。
子機202は、テストデータの受信データを親機201向け親子機間通信(UART−TX)のピン番号PG3に返信する(ステップS311)。
受信データの返信を受けた親機201では、テストデータが同一であるかを判定する(ステップS312)。テストデータが同一であれば(ステップS312のYES)、子機202と接合状態であると認識し(ステップS313)、テストデータが同一でなければ(ステップS312のNO)、接合失敗と認識する(ステップS314)。
斯かる構成によれば、親子機間が接合されているか分離されているかをPINコードの電位によって正確に確認でき、接合状態の認識又は接合失敗を高精度に判断できる。
次に、親子機間の有線接続後の動作について、図18及び図19を参照する。図18及び図19は、親子機間の有線接続後の処理シーケンスを示すフローチャートである。図18及び図19において、a、b、c、d、e、fは、フローチャート間の接続を示す接続子である。
この処理手順には、親機201側の処理機能として、有線接合検出機能(F201)、有線通信セッション(F202)、子機初期起動、子機識別子提供、機種識別確認及び子機版数確認の各機能(F203)が含まれる。更に、この処理手順には、ペアリング開始要求、親機BDアドレス通知及びPINコード通知の各機能(F204)、Bluetooth ペアリング、リンクキー生成及び格納の各機能(F205)が含まれる。
また、親子機間の処理機能として、子機202を示す指定文字列の送信機能(F211)、子機識別子受信・格納、子機機種別名称通知、子機ファームウェア版数通知、子機BDアドレス通知、前回使用のPINコード通知の各機能(F212)、親機BDアドレス受信・格納、PINコード受信・格納、親機への応答の各機能(F213)、親機BDアドレス通知、PINコード通知の各機能(F214)、リンクキー生成・格納の機能(F215)が含まれる。
そこで、この処理手順では、親機201と子機202とが接合されて有線接続されると、親機201の有線通信制御部46から有線接合通知が生成され(ステップS401)、親子通信制御部42に通知される(ステップS402)。
この通知を受けた親子通信制御部42は有線通信を確立させ(ステップS403)、これを有線通信制御部46に通知する(ステップS404)。有線通信確立が有線通信制御部46と接合されている子機202側の有線通信制御部60に通知され(ステップS405)、この有線通信制御部60から親子通信制御部56に通知される(ステップS406)。
親子通信制御部56は、親機201側の有線通信確立の通知を受けたことを契機に、有線通信確立応答を生成し(ステップS407)、有線通信制御部60に通知する(ステップS408)。この有線通信確立応答は、親機201側の有線通信確立通知に対する応答通知であって、例えば、特定文字列によって形成されている。有線通信確立応答は有線通信制御部60と接合されている親機201側の有線通信制御部46に通知され(ステップS409)、この有線通信制御部46から親子通信制御部42に通知される(ステップS410)。
親子通信制御部42では、有線通信確立応答により、有線通信(シリアル通信)が可能であるかを確認する(ステップS411)。この有線通信が可能であるかの確認として、子機202から発せられた既述の特定文字列を受信しているかを調べ、セパレータ型携帯電話機20であることを認識する。一定時間に有線通信確立応答がない場合や、不正文字列を受信した場合には、有線通信確立応答を表す正規の特定文字列を受信するためのリトライを所定回数nだけ繰り返し、所定回数nだけ受信しても正規の特定文字列の受信に失敗すると(ステップS411のNO)、有線通信を終了する(ステップS412)。
有線通信確立応答を受信し、有線通信が可能であれば(ステップS411のYES)、親機201の親子通信制御部42は、機器基本情報要求を生成し(ステップS413)、有線通信制御部46に通知する(ステップS414)。この機器基本情報には、子機202を識別するための子機識別子が含まれており、この子機識別子が子機202側に通知される。
この機器基本情報要求は有線通信制御部46と接合されている子機202側の有線通信制御部60に通知され(ステップS415)、この有線通信制御部60から親子通信制御部56に通知される(ステップS416)。この機器基本情報要求を受けた子機202の親子通信制御部56では、受信した子機識別子を子機202側のデータ記憶部118(図5)に格納し、この子機識別子は以降の親機201との通信時に通信情報に記載される(ステップS417)。
そして、機器基本情報要求を受けた子機202の親子通信制御部56は機器基本情報要求応答を生成し(ステップS418)、有線通信制御部60に通知する(ステップS419)。この機器基本情報要求応答には、子機202を表す機器名称、版数、子機202のBDアドレス、前回PINコードの情報が含まれる。この機器基本情報要求応答は有線通信制御部60と接合されている親機201側の有線通信制御部46に通知され(ステップS420)、この有線通信制御部46から親子通信制御部42に通知される(ステップS421)。
この機器基本情報要求応答を受けた親子通信制御部42は、接続可能かを確認する(ステップS422)。この確認では、子機202が接続可能なモデルか、親機201と既にペアリング済み(親機201のデータ記憶部92に保存済みの「ペアリング済み子機リスト」に、受信した子機BDアドレスと前回PINコードがどちらもあること)でないかを確認する。この場合、子機202の版数が合致していない場合は子機202のファームウェア更新を実行し、最初から処理をやり直す。この場合、子機202が親機201と既にペアリング済みの場合は以後の処理を終了し(ステップS423)、以下のペアリング動作を行わない。
親子通信制御部42は、接続可能と判断すると(ステップS422のYES)、ペアリング開始要求を発し(ステップS424)、有線通信制御部46に通知する(ステップS425)。このペアリング開始要求には親機BDアドレス及びPINコードの情報が含まれる。このペアリング開始要求は有線通信制御部46と接合されている子機202側の有線通信制御部60に通知され(ステップS426)、この有線通信制御部60から親子通信制御部56に通知される(ステップS427)。
ペアリング開始要求を受信すると、子機202の親子通信制御部56は、ペアリング開始要求応答を生成し(ステップS428)、有線通信制御部60に通知する(ステップS429)。このとき、親機BDアドレス及びPINコードを記憶部102に格納する。このペアリング開始要求応答は有線通信制御部60と接合されている親機201側の有線通信制御部46に通知され(ステップS430)、この有線通信制御部46から親子通信制御部42に通知される(ステップS431)。
また、ペアリング開始要求を受信した子機202の親子通信制御部56は、Bluetooth 通信の有効化指示を生成し(ステップS432)、Bluetooth 通信制御部58に通知する(ステップS433)。即ち、子機202は親機201にペアリング開始要求応答を返すとともに、子機202内のBluetooth 通信制御部58にBluetooth 通信の有効化指示を行う。
子機202からペアリング開始要求応答を受けた親機201の親子通信制御部42は、Bluetooth ペアリング起動要求を生成し(ステップS434)、Bluetooth 通信制御部44に通知する(ステップS435)。Bluetooth ペアリング起動要求には子機BDアドレス及びパスキーが含まれる。
この結果、親機201側の起動による親機201側のBluetooth 通信制御部44と子機202側のBluetooth 通信制御部58との間でBluetooth 通信による無線接続を行い、Bluetooth ペアリングシーケンスを実行する(ステップS436)。
Bluetooth ペアリングが完了すると、親機201のBluetooth 通信制御部44がBluetooth ペアリング完了通知を生成し(ステップS437)、親子通信制御部42に通知する(ステップS438)。また、子機202側においても、Bluetooth 通信制御部58がBluetooth ペアリング完了通知を生成し(ステップS439)、親子通信制御部56に通知する(ステップS440)。
斯かる構成によれば、有線接続を契機とし、ペアリングが可能か否かの判断の後、可能であれば、親子機間でBluetooth ペアリングが自動的に実行される。
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態は、分離状態にある親機及び子機を接合し、電源を投入した際にペアリング処理を実行する構成である。この第3の実施の形態にあっては、セパレート型携帯電話機の出荷時に親機と子機とのペアリングが完了している状態で、ユーザがセキュリティの観点から、意図的に通信情報を書き替える場合を想定する。この場合、パスキーを入力することなく、親機と子機を接合して電源のOFF/ONだけの操作で通信情報を書き替えることを可能にしている。
この第3の実施の形態について、図20、図21及び図22を参照する。図20は、分離状態から親子機を接合した場合の通信情報再設定処理を示す図、図21は、有線接続時の通信情報再設定処理の処理手順を示すフローチャート、図22は、ペアリング及びBluetooth 通信を示す図である。
このセパレート型携帯電話機200では、通信情報の設定機能に包含される再設定機能が追加されている。このセパレート型携帯電話機200では、第2の実施の形態の機能部の構成(図3、図4)及びハードウェア(図5、図6〜図13)が用いられる。
このセパレート型携帯電話機200では、図20の(A)に示すように、親機201には通信情報A、子機202にも同様の通信情報Aが格納され、この通信情報Aを用いてBluetooth 通信(BT通信)が実行される。また、このセパレート型携帯電話機200の親機201と子機202とを図20の(B)に示すように接合すれば、有線接続により有線通信が行われる。
このようなセパレート型携帯電話機200にあって、図20の(C)に示すように、 電源をオフ状態にし、通信情報Aを持つ親機201に通信情報Bを有する子機203を接合したとする。その接合時、図20の(D)に示すように、電源をオフ状態からオン状態に切り替えると、電源の切替えを契機に、親機201と子機203とのペアリングが実行され、親機201の通信情報Aは通信情報Bに書き替えられる。即ち、親子機間の通信情報が通信情報Bに共通化され、ペアリングを完了する。
このような通信情報の再設定機能を備えたことにより、親機201と子機203との接合時に電源をOFF/ONすれば、工場出荷時に初期設定された通信情報を削除し、新たに通信情報を生成(例えば、乱数発生装置が生成する乱数で新規に作成したパスキーを使用して生成)した後に、新たな通信情報を使ってペアリングを行うことができる。
また、セパレート型携帯電話機200を分離時に電源をOFF/ONした場合には、工場出荷時に初期設定された通信情報、又は再設定された通信情報をそのまま保持することができる。設定された通信情報はデータ記憶部92、118に保持されて保存される。
また、セパレート型携帯電話機200を親機201と子機202又は203とに分離して使用後に接合した場合には、工場出荷時に初期設定された通信情報、又は再設定された通信情報をそのまま保持する。設定された通信情報はデータ記憶部92、118に保持されて保存される。
そこで、この処理手順では、図21に示すように、電源を投入したことにより動作が開始され、親機201と子機202とが分離状態であるかを判定する(ステップS501)。親子機間が分離状態であれば(ステップS501のYES)、工場出荷時の通信情報Aが削除されているかを判定する(ステップS502)。この通信情報Aが削除されていれば(ステップS502のYES)、通信情報Aとは異なる通信情報Bが生成されているかを判定する(ステップS503)。通信情報Bが生成されていれば(ステップS503のYES)、その通信情報Bを使用し(ステップS504)、Bluetooth 通信を確立させ(ステップS505)、待受け状態に移行する(ステップS506)。
ステップS501の判定において、親機201と子機202とが分離状態でなければ(ステップS501のNO)、工場出荷時の通信情報Aを削除する(ステップS507)。この削除の後、通信情報Bを生成させ、この通信情報Bを使用し(ステップS508)、Bluetooth 通信を確立させ(ステップS509)、待受け状態に移行する(ステップS506)。
また、ステップS502の判定において、工場出荷時の通信情報Aが削除されていなければ(ステップS502のNO)、工場出荷時の通信情報Aを使用し(ステップS510)、Bluetooth 通信を確立させ(ステップS505)、待受け状態に移行する(ステップS506)。
この第3の実施の形態について、特徴的な構成や効果を列挙すれば次の通りである。
(1) セパレート型携帯電話機20に通信情報の設定機能(又は再設定機能)を追加したので、出荷時に親機201と子機202とのペアリングが完了している状態で、セキュリティの観点から、意図的に通信情報を書き替える場合、パスキーを入力することなく、親機と子機を接合して、電源のOFF/ONだけの操作で通信情報を書き替えることができる。
(2) 出荷時に親機と子機とのペアリングが完了していても、ユーザが親子機間の接合のみでペアリングを行うことができ、セキュリティを高めることができる。
(3) この実施の形態によれば、図22の(A)に示すように、親機201と子機202とを接合して有線接続することにより、ペアリングを実行して共通の通信情報を設定することができる。このペアリングにより、図22の(B)に示すように、共通の通信情報を用いてBluetooth 通信による無線接続を行うことができる。
〔他の実施の形態〕
(1) 上記実施の形態では、親機と子機とに分離される通信端末装置としてセパレート型携帯電話機20、200を例示したが、これに限定されない。例えば、携帯情報端末機(PDA:Personal Digital Assistant)400(図23)でもよいし、セパレート型電話機500(図24)であってもよい。
PDA400では、図23に示すように、親機401と子機402とに分離し、上記実施の形態と同様に構成すれば、親機401や子機402のペアリング処理であるソフトウェア更新等の機能を実現することができる。図23において、上記実施の形態と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
また、セパレート型電話機500では、図24に示すように、親機501と子機502とに分離し、上記実施の形態と同様に構成すれば、親機501や子機502のペアリング処理であるソフトウェア更新等の機能を実現することができる。図24において、上記実施の形態と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。この例では、子機502に表示部504が備えられ、親機501側には送受器506が備えられている。
(2) 上記実施の形態では、無線接続を近距離通信接続としてBluetooth 通信を利用しているが、無線接続は、Bluetooth 通信接続に限定されない。他の通信規格や無線媒体を利用してもよい。
次に、以上述べた実施例を含む実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。以下の付記に本発明が限定されるものではない。
(付記1) 親機と子機とに分離され、分離状態にある前記親機と前記子機とが近距離通信機能により無線接続される通信端末装置であって、
前記親機と前記子機とが分離状態か接合状態かを検出する状態検出部と、
前記親機と前記子機とがペアリングされているかを検出するペアリング検出部と、
前記親機と前記子機とが接合され、かつ前記親機と前記子機とがペアリングされていない場合、前記親機と前記子機とのペアリングを実行するペアリング処理部と、
を備えることを特徴とする通信端末装置。
(付記2) 前記ペアリングの開始機能を電源スイッチに割り当て、前記ペアリング処理部は、前記親機と前記子機とのペアリングを前記電源スイッチによる通電開始により実行することを特徴とする、付記1記載の通信端末装置。
(付記3) 親機と子機とに分離され、分離状態にある前記親機と前記子機とが近距離通信機能により無線接続される通信端末装置に実行される通信情報設定方法であって、
前記親機と前記子機とが分離状態か接合状態かを検出するステップと、
前記親機と前記子機とがペアリングされているかを検出するステップと、
前記親機と前記子機とが接合され、かつ前記親機と前記子機とがペアリングされていない場合、接合状態にある前記親機と前記子機とのペアリングを実行するステップと、
を含むことを特徴とする通信情報設定方法。
(付記4) 更に、前記ペアリングの開始機能が割り当てられた電源スイッチの操作により、前記親機と前記子機とのペアリングを実行するステップを含むことを特徴とする、付記3記載の通信情報設定方法。
(付記5) 親機と子機とに分離され、分離状態にある前記親機と前記子機とが近距離通信機能により無線接続される通信端末装置に実行させる通信情報設定プログラムであって、
前記親機と前記子機とが分離状態か接合状態かを判定する機能と、
前記親機と前記子機とがペアリングされているかを判定する機能と、
前記親機と前記子機とが接合され、かつ前記親機と前記子機とがペアリングされていない場合、前記親機と前記子機とのペアリングを実行する機能と、
を前記通信端末装置に実行させるすることを特徴とする通信情報設定プログラム。
(付記6) 更に、前記ペアリングの開始機能が割り当てられた電源スイッチの操作により、前記親機と前記子機とのペアリングを実行する機能を前記通信端末装置に実行させることを特徴とする、付記5記載の通信情報設定プログラム。
以上説明したように、通信端末装置又は通信情報設定方法の実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。