JP5768923B1 - ケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このようなケーブルでは、配線等における分岐接続加工やコネクタの接続加工を行うに際して、ケーブルからシースを剥離して除去する皮剥加工を行って、絶縁コアを露出させる必要がある。
この場合、樹脂材料の絶縁体を有する絶縁電線の周囲に、樹脂材料によるシースを被覆成形する際に、押出機で溶融されたシースの樹脂材料の熱により、絶縁電線の絶縁体とシースとが熱融着し、ケーブルからシースを剥離するのが困難となる。例えば絶縁電線の絶縁体としてポリ塩化ビニル(PVC(polyvinyl chloride))樹脂を用い、シース材として同じPVC樹脂を用いる構成のケーブルでは、PVC樹脂の周囲にPVCが被覆成形されるため、これらが熱融着しやすくなる。
すなわち、絶縁電線の絶縁体とシースとの間の剥離特性を向上させるためにタルク等の剥離剤を付与すると、その絶縁体とシースとの間の密着性が悪化し、これらの界面の間隙を水が移動して不具合が生じるという課題がある。
(1)本願のケーブルに係る発明は、架橋した樹脂材料による絶縁体で導体を被覆した複数の絶縁電線と、該複数の絶縁電線の周囲を非架橋の樹脂材料で被覆したシースと、を有するケーブルであって、前記絶縁電線と前記シースとの間に脂肪酸の金属塩が付与され、
前記絶縁電線と前記シースとの間の空隙を前記脂肪酸の金属塩が埋めて前記空隙を伝わる水が遮断されるケーブルである。これにより、絶縁電線の周囲にシースを被覆した構成を有するケーブルにおいて、絶縁電線の絶縁体とシースとの熱融着を防ぐとともに、絶縁体とシースとの密着性を向上させたケーブルが得られる。
(3)前記シースが非架橋樹脂であることが好ましい。シースは、機械強度や耐熱性の要求を満たす限り非架橋の樹脂とすることが好ましい。
(4)前記絶縁電線は、2本の絶縁電線が撚られた対撚り線であることが好ましい。これにより、絶縁電線が平行に並置されたケーブルよりノイズの影響を受けにくい。ケーブルの耐屈曲性(繰り返し屈曲させた場合の断線しにくさ)の点でも絶縁電線が平行に並置された電線よりも優れる。対撚り線ゆえ絶縁電線とシースとの間に微小な隙間ができるが、本発明はその隙間を埋めることができ、特に絶縁電線が対撚り線の場合に効果が大きい。
(6)上記絶縁電線の樹脂材料、前記シースの樹脂材料および前記樹脂筐体の材料が同種樹脂であることが好ましい。これにより、同種の樹脂材料により密着性がよく止水性を向上させることができる。
本発明に係るケーブルおよびケーブルの製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内で全ての変更が含まれる。
導体2は、例えば高屈曲性を有する錫メッキ銅合金線からなる。また、絶縁体3は、架橋された樹脂材料により成形される。
絶縁体3として、例えば架橋したポリ塩化ビニル(PVC)樹脂を用いる。架橋PVCにより、対半田特性、耐熱性があるケーブルとなる。また、シース5として、例えば耐熱性のPVC樹脂が用いられる。耐熱PVCにより耐熱性と同時に耐油性のあるケーブルとなる。シース5は機械強度や耐熱性の要求を満たす限り非架橋の樹脂が好ましい。
ポリオレフィン樹脂(超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−ブチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂など)、
ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、
ゴムもしくはエラストマー(塩素化ポリエチレン樹脂、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、スチレン系エラストマー、シリコーンゴムなど)。
これらの樹脂またはゴムもしくはエラストマーに添加剤(難燃剤、酸化防止剤、滑剤、架橋助剤、各種フィラーなど)を組み合わせて耐熱性や機械強度などの要求を満たすことができる。
これらの樹脂を架橋することで、耐熱性や耐半田性の要求を満たすことができる。
ステアリン酸亜鉛は、常温で紛体の状態であり、絶縁電線4に対して紛体のステアリン酸亜鉛を付着させる。ステアリン酸の場合には絶縁電線4に対して付着し難いが、ステアリン酸亜鉛は絶縁電線4の表面に万遍なく付着する。絶縁電線4に付着させるステアリン酸亜鉛の量は、物理的に調節が可能である。具体的には、対撚りした絶縁電線4をステアリン酸亜鉛を充填した箱に通過させ、その後にローラで余分なステアリン酸亜鉛を除去して所定量のステアリン酸亜鉛を対撚りした絶縁電線4に付着させることができる。
本発明の絶縁電線は、その導体2の断面積が0.15mm2以上0.5mm2以下であることが好ましい。このサイズの絶縁電線を対撚りしてシースを被覆した時に絶縁電線とシースとの間にできる微小な隙間を埋めることができる。
本実施形態では、ケーブル1の絶縁電線4とシース5との間に、ステアリン酸亜鉛が溶融した後固化しているため、絶縁電線4とシース5とがステアリン酸亜鉛を介して密着し、止水性を向上させている。これにより、ケーブル1の内部を結露水が移動することなく筐体11内の基板12への水分の影響も抑えることができる。
ステアリン酸リチウム(Li(OCOC17H35)2)
ステアリン酸マグネシウム(Mg(OCOC17H35)2)(*)
ステアリン酸カルシウム(Ca(OCOC17H35)2)(*)
ステアリン酸バリウム(Ba(OCOC17H35)2)
ラウリン酸カルシウム(Ca(OCOC11H23)2)
ラウリン酸バリウム(Ba(OCOC11H23)2)
ラウリン酸亜鉛(Zn(OCOC11H23)2)(*)
リシノール酸カルシム(Ca(OCOC17H32)2)
リシノール酸バリウム(Ba(OCOC17H32)2)(*)
リシノール酸亜鉛(Zn(OCOC17H32)2)(*)
使用する脂肪酸の金属塩としてはその融点が150℃以下のもの(上記に*を付したもの)とすることが好ましい。
シース5と絶縁電線4との密着力を評価するために、シース引き抜き力の測定と、止水性評価を行った。図3は、シース引き抜き力、および止水性を評価するためのインクの浸漬長の測定結果を示す図である。
測定試料のNo.1は、2心の絶縁電線4からなる絶縁コアの周囲にシース5を被覆した構成で、絶縁電線4の絶縁体3に架橋PVCを用い、シース5に非架橋PVCを用い、絶縁電線4とシース5との間にステアリン酸亜鉛を付与した実施例である。
また測定試料のNo.2は、架橋PEによる絶縁体3を用いた絶縁電線4の周囲に、非架橋PVCによるシース5を被覆し、絶縁電線4とシース5との間には剥離剤を付与しない比較例である。No.3は、実施例と同じ絶縁電線4とシース5を被覆し、絶縁電線4とシース5との間にタルクを塗布した比較例である。
引き抜き力については、各例とも10個の試料を測定した。それらの平均値と変動係数(標準偏差/平均値)を図3に示す。インクの浸漬長については、各例とも5個の試料を測定した。それらの平均値を図3に示す。
また、止水性評価は、図4に示す方法で行った。ここでは測定試料とするケーブル1のシース5を部分的に剥ぎ取り、インク(墨汁)20に浸漬させた。ケーブル1は、常温下でインク20に対してU字状に浸漬させ、シース5が剥ぎ取られて絶縁電線4が露出した部分からU字形状の底部までの距離を100mmとし、インク20の液面からU字形状底部までの距離を120mmとした。そして浸漬後、60分後と1日後における、絶縁電線4とシース5との間へのインク20の浸漬長を測定し、止水性を評価した。
ステアリン酸亜鉛を使用した実施例は、剥離剤なしの比較例No.2に比べての引き抜き力は少し小さいもののほぼ同等であった。一方、実施例は、タルクを塗布した比較例No.3に比べて引き抜き力が明らかに大きかった。ステアリン酸亜鉛が絶縁電線4の絶縁体3とシース5との空隙を埋めて両者を密着させるが、ステアリン酸亜鉛が滑り性の良い材料であるので剥離剤がない場合よりも引き抜き力が少し小さくなるものと考えられる。
引き抜き力のバラツキを比較すると、実施例では比較例よりもバラツキが少なかった(変動係数が小さかった)。特に、タルク塗布の場合(No.3)に比べて実施例(No.1)は変動係数が半分以下となり、明らかにバラツキが少なく、ステアリン酸亜鉛は剥離剤として安定して塗布できることが分かった。
Claims (7)
- 架橋した樹脂材料による絶縁体で導体を被覆した複数の絶縁電線の周囲に、樹脂材料によるシースを被覆する工程を有するケーブルの製造方法であって、
前記シースを被覆する工程は、前記絶縁電線と前記シースとの間に脂肪酸の金属塩を付与し、前記シースの被覆時に溶融した前記シースの熱により前記脂肪酸の金属塩を溶融した後固化して層または膜状として、前記絶縁電線と前記シースとの間の空隙を前記脂肪酸の金属塩が埋めて前記空隙を伝わる水が遮断される、ケーブルの製造方法。 - 請求項1に記載のケーブルの製造方法により製造されたケーブルであって、前記ケーブルが有する前記シースが一層であるケーブル。
- 前記絶縁電線の樹脂材料と前記シースの樹脂材料が同種樹脂である請求項2に記載のケーブル。
- 前記シースが非架橋樹脂である請求項2または3に記載のケーブル。
- 前記絶縁電線は、2本の絶縁電線が撚られた対撚り線である、請求項2から4のいずれか一項に記載のケーブル。
- 請求項2から5のいずれか一項の記載のケーブルと、該ケーブルの一端に、該ケーブルにモールド成形して取り付けられた樹脂筐体とを有する、筐体付きケーブル。
- 前記絶縁電線の樹脂材料、前記シースの樹脂材料および前記樹脂筐体の材料が同種樹脂である請求項6に記載の筐体付きケーブル。
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