JP5768923B1 - ケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法 - Google Patents

ケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5768923B1
JP5768923B1 JP2014204526A JP2014204526A JP5768923B1 JP 5768923 B1 JP5768923 B1 JP 5768923B1 JP 2014204526 A JP2014204526 A JP 2014204526A JP 2014204526 A JP2014204526 A JP 2014204526A JP 5768923 B1 JP5768923 B1 JP 5768923B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheath
cable
insulated wire
resin
insulator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014204526A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016076325A (ja
Inventor
仁 遠藤
仁 遠藤
田中 康之
康之 田中
祐司 越智
祐司 越智
祥一 村田
祥一 村田
太郎 藤田
太郎 藤田
西川 信也
信也 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2014204526A priority Critical patent/JP5768923B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5768923B1 publication Critical patent/JP5768923B1/ja
Publication of JP2016076325A publication Critical patent/JP2016076325A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/14Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables

Landscapes

  • Insulated Conductors (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】絶縁電線の絶縁体とシースとの熱融着を防ぐとともに、絶縁体とシースとの密着性を向上させる。【解決手段】ケーブル1は、架橋した樹脂材料による絶縁体3で導体2を被覆した複数の絶縁電線4と、複数の絶縁電線4の周囲を非架橋の樹脂材料で被覆したシース5と、を有する。そして絶縁電線4とシース5との間に脂肪酸の金属塩が付与され、絶縁電線4とシース5との間の空隙を脂肪酸の金属塩が埋めて空隙を伝わる水が遮断されるケーブルである。【選択図】図1

Description

本発明は、ケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法に関し、より詳細には、導体を樹脂材料による絶縁体で被覆した絶縁電線を複数心まとめて、これを樹脂材料によるシースで被覆したケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法に関する。
導体を樹脂材料による絶縁体で被覆した絶縁電線を複数心まとめて絶縁コアとし、これを樹脂材料によるシースで被覆したケーブルが用いられている。
このようなケーブルでは、配線等における分岐接続加工やコネクタの接続加工を行うに際して、ケーブルからシースを剥離して除去する皮加工を行って、絶縁コアを露出させる必要がある。
この場合、樹脂材料の絶縁体を有する絶縁電線の周囲に、樹脂材料によるシースを被覆成形する際に、押出機で溶融されたシースの樹脂材料の熱により、絶縁電線の絶縁体とシースとが熱融着し、ケーブルからシースを剥離するのが困難となる。例えば絶縁電線の絶縁体としてポリ塩化ビニル(PVC(polyvinyl chloride))樹脂を用い、シース材として同じPVC樹脂を用いる構成のケーブルでは、PVC樹脂の周囲にPVCが被覆成形されるため、これらが熱融着しやすくなる。
上記のような絶縁電線の絶縁体とシースとの熱融着を防ぐために、従来では、複数心の絶縁電線の表面にタルク等の剥離剤を塗布し、この状態でシース材を被覆成形することが行われる。ここでは剥離剤の存在により、絶縁電線の絶縁体とシースとの熱融着を防ぐようにしている。
このような絶縁体とシースとの熱融着を防ぐための技術に関し、例えば特許文献1には、導体の上に塩化ビニル系樹脂の絶縁体を押出し被覆した上に、塩化ビニル系樹脂をシースとして被覆し、絶縁体とシースとの間にノルマルパラフィンとシリコーンを含有するPVCペーストゲル化物を介在させたビニル絶縁ビニルシースケーブルが開示されている。
また、特許文献2には、導体に絶縁体を被覆した絶縁線心の表面に剥離剤を封入したマイクロカプセルを塗布し、この絶縁線心にシース材を押出して被覆する過程で、シース材の熱によりマイクロカプセルを破壊し、絶縁線心とシースとの間に剥離層を形成した合成樹脂シースケーブルが開示されている。
特開平7−249318号公報 特開平8−264033号公報
絶縁電線の絶縁体とシースとの間にタルク等の剥離剤が塗布されている場合、絶縁電線とシースとの間に微小な隙間が存在する。この隙間に対して、ケーブル端部で絶縁電線とシースとの間に水分が結露し、この水分が隙間を通してケーブル内を移動する。このとき、ケーブルの他端に回路基板等が接続されていると、その基板上の回路が水分によりショートするという不具合が生じる。
すなわち、絶縁電線の絶縁体とシースとの間の剥離特性を向上させるためにタルク等の剥離剤を付与すると、その絶縁体とシースとの間の密着性が悪化し、これらの界面の間隙を水が移動して不具合が生じるという課題がある。
特許文献1、2には、従来の技術として剥離剤としてステアリン酸亜鉛を使用することが記載されている。しかしながら、特許文献1、2にいずれにおいても、ステアリン酸亜鉛を使用すると、塗布量の不均一や環境中への飛散が生じて好ましくないと記載されている。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、絶縁電線の周囲にシースを被覆した構成を有するケーブルにおいて、絶縁電線の絶縁体とシースとの熱融着を防ぐとともに、絶縁体とシースとの密着性を向上させたケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明によるケーブルは、架橋した樹脂材料による絶縁体で導体を被覆した複数の絶縁電線と、該複数の絶縁電線の周囲を非架橋の樹脂材料で被覆したシースと、を有するケーブルであって、前記絶縁電線と前記シースとの間に脂肪酸の金属塩が付与され、前記絶縁電線と前記シースと間の空隙を前記脂肪酸の金属塩が埋めて前記空隙を伝わる水が遮断されるケーブルである。
本発明による筐体付きケーブルは、上記本発明によるケーブルと、該ケーブルの一端に、該ケーブルにモールド成形して取り付けられた樹脂筐体とを有する、筐体付きケーブルである。
本発明によるケーブルの製造方法は、架橋した樹脂材料による絶縁体で導体を被覆した複数の絶縁電線の周囲に、非架橋の樹脂材料によるシースを被覆する工程を有するケーブルの製造方法であって、前記シースを被覆する工程は、前記絶縁電線と前記シースとの間に脂肪酸の金属塩を付与し、前記絶縁電線と前記シースとの間の空隙を前記脂肪酸の金属塩が埋めて前記空隙を伝わる水が遮断される、ケーブルの製造方法である。
本発明によれば、絶縁電線の周囲にシースを被覆した構成を有するケーブルにおいて、絶縁電線の絶縁体とシースとの熱融着を防ぐとともに、絶縁体とシースとの密着性を向上させ、ケーブル内を水が伝わらないケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法を提供することができる。本発明は脂肪酸金属塩を使用するにも拘わらず、引き抜き力がばらつかず、脂肪酸金属塩が周囲へ飛散する問題もない。
本発明によるケーブルの構成例を示す図である。 本発明による筐体付きケーブルの構成例を概略的に示す図である。 シース引き抜き力、および止水性を評価するためのインクの浸漬長の測定結果を示す図である。 止水性の評価方法を説明するための図である。
最初に本発明に実施態様を列記して説明する。
(1)本願のケーブルに係る発明は、架橋した樹脂材料による絶縁体で導体を被覆した複数の絶縁電線と、該複数の絶縁電線の周囲を非架橋の樹脂材料で被覆したシースと、を有するケーブルであって、前記絶縁電線と前記シースとの間に脂肪酸の金属塩が付与され、
前記絶縁電線と前記シースとの間の空隙を前記脂肪酸の金属塩が埋めて前記空隙を伝わる水が遮断されるケーブルである。これにより、絶縁電線の周囲にシースを被覆した構成を有するケーブルにおいて、絶縁電線の絶縁体とシースとの熱融着を防ぐとともに、絶縁体とシースとの密着性を向上させたケーブルが得られる。
(2)前記絶縁電線の樹脂材料と前記シースの樹脂材料が同種樹脂であることが好ましい。これにより、同種の樹脂により、密着性を向上させることができる。
(3)前記シースが非架橋樹脂であることが好ましい。シースは、機械強度や耐熱性の要求を満たす限り非架橋の樹脂とすることが好ましい。
(4)前記絶縁電線は、2本の絶縁電線が撚られた対撚り線であることが好ましい。これにより、絶縁電線が平行に並置されたケーブルよりノイズの影響を受けにくい。ケーブルの耐屈曲性(繰り返し屈曲させた場合の断線しにくさ)の点でも絶縁電線が平行に並置された電線よりも優れる。対撚り線ゆえ絶縁電線とシースとの間に微小な隙間ができるが、本発明はその隙間を埋めることができ、特に絶縁電線が対撚り線の場合に効果が大きい。
(5)本願の筐体付きケーブルに係る発明は、上記ケーブルと、該ケーブルの一端に、該ケーブルにモールド成形して取り付けられた樹脂筐体と有する、筐体付きケーブルである。これにより、絶縁電線の絶縁体とシースとの熱融着を防ぐとともに、絶縁体とシースとの密着性を向上させたケーブルに、筐体が一体成形された筐体付きケーブルが得られる。
(6)上記絶縁電線の樹脂材料、前記シースの樹脂材料および前記樹脂筐体の材料が同種樹脂であることが好ましい。これにより、同種の樹脂材料により密着性がよく止水性を向上させることができる。
(7)本願のケーブルの製造方法に係る発明は、架橋した樹脂材料による絶縁体で導体を被覆した複数の絶縁電線の周囲に、非架橋の樹脂材料によるシースを被覆する工程を有するケーブルの製造方法であって、前記シースを被覆する工程は、前記絶縁電線と前記シースとの間に脂肪酸の金属塩を付与し、前記絶縁電線と前記シースとの間の空隙を前記脂肪酸の金属塩が埋めて前記空隙を伝わる水が遮断される、ケーブルの製造方法である。これにより、絶縁電線の周囲にシースを被覆した構成を有するケーブルにおいて、絶縁電線の絶縁体とシースとの熱融着を防ぐとともに、絶縁体とシースとの密着性を向上させたケーブルの製造方法が得られる。
[本願発明の実施態様の詳細]
本発明に係るケーブルおよびケーブルの製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内で全ての変更が含まれる。
図1は、本発明によるケーブルの構成例を示す図である。ケーブル1は、絶縁コアを構成する2心の絶縁電線4と、絶縁電線4の周囲を被覆するシース(外被)5からなっている。絶縁電線4は、ノイズの影響を受けにくくするために、2本の絶縁電線が撚られた対撚り線とすることができる。絶縁電線4は、導体2と、導体2の周囲を被覆した樹脂材料による絶縁体3とからなっている。
導体2は、例えば高屈曲性を有する錫メッキ銅合金線からなる。また、絶縁体3は、架橋された樹脂材料により成形される。
絶縁体3として、例えば架橋したポリ塩化ビニル(PVC)樹脂を用いる。架橋PVCにより、対半田特性、耐熱性があるケーブルとなる。また、シース5として、例えば耐熱性のPVC樹脂が用いられる。耐熱PVCにより耐熱性と同時に耐油性のあるケーブルとなる。シース5は機械強度や耐熱性の要求を満たす限り非架橋の樹脂が好ましい。
ケーブル1を構成する材料は、上記の例に限定されることなく、他の材料を適宜適用することができる。例えば、絶縁電線4の絶縁体3またはシース5の樹脂材料には、下記の群から選ばれた一つ以上の樹脂またはゴムもしくはエラストマーを使用することができる。
ポリオレフィン樹脂(超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−ブチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂など)、
ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、
ゴムもしくはエラストマー(塩素化ポリエチレン樹脂、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、スチレン系エラストマー、シリコーンゴムなど)。
これらの樹脂またはゴムもしくはエラストマーに添加剤(難燃剤、酸化防止剤、滑剤、架橋助剤、各種フィラーなど)を組み合わせて耐熱性や機械強度などの要求を満たすことができる。
これらの樹脂を架橋することで、耐熱性や耐半田性の要求を満たすことができる。
本実施形態のケーブルは、上記構成において、絶縁コアを構成する絶縁電線4と、シース5との界面に脂肪酸の金属塩を付与する。本実施形態では、脂肪酸の金属塩の一例としてステアリン酸亜鉛を付与する。
ステアリン酸亜鉛は、常温で紛体の状態であり、絶縁電線4に対して紛体のステアリン酸亜鉛を付着させる。ステアリン酸の場合には絶縁電線4に対して付着し難いが、ステアリン酸亜鉛は絶縁電線4の表面に万遍なく付着する。絶縁電線4に付着させるステアリン酸亜鉛の量は、物理的に調節が可能である。具体的には、対撚りした絶縁電線4をステアリン酸亜鉛を充填した箱に通過させ、その後にローラで余分なステアリン酸亜鉛を除去して所定量のステアリン酸亜鉛を対撚りした絶縁電線4に付着させることができる。
本発明の絶縁電線は、その導体2の断面積が0.15mm2以上0.5mm2以下であることが好ましい。このサイズの絶縁電線を対撚りしてシースを被覆した時に絶縁電線とシースとの間にできる微小な隙間を埋めることができる。
絶縁電線4の表面にステアリン酸亜鉛を付着させた状態で、シース5を押出被覆成形する。二本の絶縁電線4が対撚りされているので、対撚り線の外面には凹凸がある。シースは対撚り線外面の凹みに入り込むが、それでも対撚り線とシースとの間には微小な空隙が生じてしまう。シース5の押出被覆時に、溶融したシース5の樹脂材料の熱により、絶縁電線4の表面に付着したステアリン酸亜鉛が溶融し、絶縁電線4とシース5との間の微小空隙に入り込んでその空隙が無くなる。絶縁電線4とシース5が間にステアリン酸亜鉛を挟んで密着することになる。また、溶融したステアリン酸亜鉛の一部は、絶縁電線4の絶縁体3およびシース5に浸透すると考えられる。絶縁電線4の被覆樹脂が架橋されているので、シース5の押出被覆時に絶縁電線4の被覆樹脂が変形し過ぎることがなく、絶縁電線4とシース5との空隙が無くなる。これにより絶縁電線4とシース5の間を伝わろうとする水が遮断される。
このように、溶融したステアリン酸亜鉛が、絶縁電線4とシース5の間の隙間を埋めることにより、絶縁電線4とシース5との密着力および止水性が向上する。このとき、ステアリン酸亜鉛の融点以上(例えば150℃程度)にシース5の押出温度(被覆時の樹脂温度)を上げることにより、シース5と絶縁電線4との密着力が向上する傾向にある。本発明に係る実施形態では、絶縁電線4の絶縁体3とシース5との密着力は、0.05〜50(N/cm)の範囲にある。好ましくは、0.1〜30(N/cm)の範囲内になる。さらに好ましくは0.5〜10(N/cm)の範囲内になる。
また、ステアリン酸亜鉛は滑性を有しているため、シース5の皮剥加工時に機械的な応力を与えることにより、絶縁電線4とシース5とをその界面で剥離させることが可能となる。また、ケーブル1に含まれるステアリン酸亜鉛は、紛体状の状態で絶縁電線4に付着された後、シース5の被覆成形時に一旦溶融して流動し、これが再度固化して層または膜状態にあるため、シース5の皮剥加工時には、紛体状ではなく、タルクのような飛散は生じない。このような構成により、絶縁電線4の絶縁体3とシース5との熱融着を防ぐとともに、絶縁体3とシース5との密着性が向上し、良好な止水性を有するケーブル1が得られる。本発明のケーブルは、1日(24時間)水に漬けた場合も、ケーブル中に水が浸漬する長さが20mm以下とすることができる。
図2は、本発明による筐体付きケーブルの構成例を概略的に示す図である。筐体付きケーブル10は、上記図1に示す構成のケーブル1の一方の端部に、樹脂による筐体11がケーブル1の端部を内包するようにモールド成形され、接続されたものである。モールド時の熱でケーブルのシース5および露出された絶縁電線4が溶融してケーブル1と筐体11とが一体となる。筐体11は、一例として近接センサやレベルセンサなどのセンサ本体を構成するもので、センサ本体の内部には、基板12が設けられる。筐体を構成する樹脂は、PVC、ポリエステル(ポリエチレンテレフタラート(PET)やポリブチレンテレフタラート(PBT))、ポリアミド(ナイロン)などが使用される。筐体とケーブルのシースとを同じ種類の樹脂(例えば、両者ともPVC)とすることが好ましい。
ケーブル1の一端側では、絶縁電線4の導体2が露出され、筐体11内の基板12に接続されている。ケーブル1の反対側の端部は、大気中に解放される。筐体付きケーブル10はこの状態で流通し、適宜目的とする装置やシステムに組み込まれて使用される。
絶縁電線4の絶縁体3とシース5との間にタルク等の剥離剤が塗布されている場合、絶縁電線4とシース5との間に微小な間隙が存在し、この隙間に対して大気解放されているケーブル1の端部で、絶縁電線4とシース5との間隙に水分が結露し、この水分が間隙を通してケーブル1内を移動して筐体11内の基板12に至ると、基板12上の回路がショートして不具合が生じる。
本実施形態では、ケーブル1の絶縁電線4とシース5との間に、ステアリン酸亜鉛が溶融した後固化しているため、絶縁電線4とシース5とがステアリン酸亜鉛を介して密着し、止水性を向上させている。これにより、ケーブル1の内部を結露水が移動することなく筐体11内の基板12への水分の影響も抑えることができる。
また、ケーブル1に対して筐体11を、例えば150〜280℃でモールド成形する際に、その成形加工時の熱により絶縁電線4の表面に付着しているステアリン酸亜鉛が溶融する。モールド樹脂(この例ではポリエステル樹脂)の温度が比較的高い状態では、絶縁電線4の被覆樹脂にステアリン酸亜鉛が浸透し、モールド樹脂が絶縁電線4と接触して良好に密着する。そしてモールド成形時に加熱されたモールド樹脂が冷却固化した後においても、絶縁電線4とモールド樹脂との密着性が維持される。ここでも、絶縁電線4の周囲を伝わる水が遮断される。絶縁電線4の被覆樹脂材料、シース5の材料が同種樹脂であるとそれらの密着がよく止水性が特に良好である。さらに、絶縁電線4の被覆樹脂材料、シース5の材料に加えて筐体11の材料が同一樹脂であるとそれらが溶融して密着するので水の遮断の点で一層良好である。
上記実施形態では、絶縁電線4とシース5との間に付与する脂肪酸の金属塩としてステアリン酸亜鉛を付与するものしているが、ステアリン酸亜鉛の他、以下の脂肪酸の金属塩を用いることができる。
ステアリン酸リチウム(Li(OCOC17H35)2
ステアリン酸マグネシウム(Mg(OCOC17H35)2)(*)
ステアリン酸カルシウム(Ca(OCOC17H35)2)(*)
ステアリン酸バリウム(Ba(OCOC17H35)2

ラウリン酸カルシウム(Ca(OCOC11H23)2
ラウリン酸バリウム(Ba(OCOC11H23)2
ラウリン酸亜鉛(Zn(OCOC11H23)2)(*)
リシノール酸カルシム(Ca(OCOC17H32)2
リシノール酸バリウム(Ba(OCOC17H32)2)(*)
リシノール酸亜鉛(Zn(OCOC17H32)2)(*)
使用する脂肪酸の金属塩としてはその融点が150℃以下のもの(上記に*を付したもの)とすることが好ましい。
(実施例)
シース5と絶縁電線4との密着力を評価するために、シース引き抜き力の測定と、止水性評価を行った。図3は、シース引き抜き力、および止水性を評価するためのインクの浸漬長の測定結果を示す図である。
測定試料のNo.1は、2心の絶縁電線4からなる絶縁コアの周囲にシース5を被覆した構成で、絶縁電線4の絶縁体3に架橋PVCを用い、シース5に非架橋PVCを用い、絶縁電線4とシース5との間にステアリン酸亜鉛を付与した実施例である。
また測定試料のNo.2は、架橋PEによる絶縁体3を用いた絶縁電線4の周囲に、非架橋PVCによるシース5を被覆し、絶縁電線4とシース5との間には剥離剤を付与しない比較例である。No.3は、実施例と同じ絶縁電線4とシース5を被覆し、絶縁電線4とシース5との間にタルクを塗布した比較例である。
引き抜き力については、各例とも10個の試料を測定した。それらの平均値と変動係数(標準偏差/平均値)を図3に示す。インクの浸漬長については、各例とも5個の試料を測定した。それらの平均値を図3に示す。
引き抜き力の測定方法は、引っ張り試験機を用い、100mmのシース長を有するケーブルから、引っ張り速度500mm/minで絶縁電線4を引き抜いたときの荷重(引き抜き力(N/cm))を測定した。
また、止水性評価は、図4に示す方法で行った。ここでは測定試料とするケーブル1のシース5を部分的に剥ぎ取り、インク(墨汁)20に浸漬させた。ケーブル1は、常温下でインク20に対してU字状に浸漬させ、シース5が剥ぎ取られて絶縁電線4が露出した部分からU字形状の底部までの距離を100mmとし、インク20の液面からU字形状底部までの距離を120mmとした。そして浸漬後、60分後と1日後における、絶縁電線4とシース5との間へのインク20の浸漬長を測定し、止水性を評価した。
図3の測定結果を示すように、引き抜き力について、比較例であるNo.2では、引き抜き力が1.29N/cmであり、タルクを用いた比較例では0.66N/cmであり、ステアリン酸亜鉛を用いた実施例であるNo.1では、引き抜き力が1.14N/cmであった。
ステアリン酸亜鉛を使用した実施例は、剥離剤なしの比較例No.2に比べての引き抜き力は少し小さいもののほぼ同等であった。一方、実施例は、タルクを塗布した比較例No.3に比べて引き抜き力が明らかに大きかった。ステアリン酸亜鉛が絶縁電線4の絶縁体3とシース5との空隙を埋めて両者を密着させるが、ステアリン酸亜鉛が滑り性の良い材料であるので剥離剤がない場合よりも引き抜き力が少し小さくなるものと考えられる。
引き抜き力のバラツキを比較すると、実施例では比較例よりもバラツキが少なかった(変動係数が小さかった)。特に、タルク塗布の場合(No.3)に比べて実施例(No.1)は変動係数が半分以下となり、明らかにバラツキが少なく、ステアリン酸亜鉛は剥離剤として安定して塗布できることが分かった。
また止水性評価のためのインク浸漬長については、比較例であるNo.2では、インク浸漬長が60分後で177mm、一日(24時間)後で220mm(最大値)、No.3では60分後には220mm(最大値)に達していたのに対して、ステアリン酸亜鉛を用いた実施例であるNo.1では、インク浸漬長が60分後で7mm、一日(24時間)後で平均値で15mm、最大値で20mmと大幅に低減した。ステアリン酸亜鉛により、絶縁電線4とシースと5との間の間隙が埋まり、止水性が向上したものと考えられる。
1…ケーブル、2…導体、3…絶縁体、4…絶縁電線、5…シース、10…筐体付きケーブル、11…筐体、12…基板、20…インク。

Claims (7)

  1. 架橋した樹脂材料による絶縁体で導体を被覆した複数の絶縁電線の周囲に、樹脂材料によるシースを被覆する工程を有するケーブルの製造方法であって、
    前記シースを被覆する工程は、前記絶縁電線と前記シースとの間に脂肪酸の金属塩を付与し、前記シースの被覆時に溶融した前記シースの熱により前記脂肪酸の金属塩を溶融した後固化して層または膜状として、前記絶縁電線と前記シースとの間の空隙を前記脂肪酸の金属塩が埋めて前記空隙を伝わる水が遮断される、ケーブルの製造方法。
  2. 請求項1に記載のケーブルの製造方法により製造されたケーブルであって、前記ケーブルが有する前記シースが一層であるケーブル。
  3. 前記絶縁電線の樹脂材料と前記シースの樹脂材料が同種樹脂である請求項に記載のケーブル。
  4. 前記シースが非架橋樹脂である請求項またはに記載のケーブル。
  5. 前記絶縁電線は、2本の絶縁電線が撚られた対撚り線である、請求項からのいずれか一項に記載のケーブル。
  6. 請求項からのいずれか一項の記載のケーブルと、該ケーブルの一端に、該ケーブルにモールド成形して取り付けられた樹脂筐体とを有する、筐体付きケーブル。
  7. 前記絶縁電線の樹脂材料、前記シースの樹脂材料および前記樹脂筐体の材料が同種樹脂である請求項に記載の筐体付きケーブル。
JP2014204526A 2014-10-03 2014-10-03 ケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法 Active JP5768923B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014204526A JP5768923B1 (ja) 2014-10-03 2014-10-03 ケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014204526A JP5768923B1 (ja) 2014-10-03 2014-10-03 ケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5768923B1 true JP5768923B1 (ja) 2015-08-26
JP2016076325A JP2016076325A (ja) 2016-05-12

Family

ID=54187124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014204526A Active JP5768923B1 (ja) 2014-10-03 2014-10-03 ケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5768923B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109563400A (zh) * 2016-06-09 2019-04-02 纳幕尔杜邦公司 包含封闭系统的储热缆线
CN114586113A (zh) * 2019-10-30 2022-06-03 住友电气工业株式会社 电气绝缘电缆

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109790636B (zh) 2017-01-27 2020-11-03 旭化成株式会社 离子交换膜和电解槽
CN110462754B (zh) 2017-02-01 2022-06-14 恩文特服务有限责任公司 低烟无卤自动调节发热电缆

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109563400A (zh) * 2016-06-09 2019-04-02 纳幕尔杜邦公司 包含封闭系统的储热缆线
CN114586113A (zh) * 2019-10-30 2022-06-03 住友电气工业株式会社 电气绝缘电缆

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016076325A (ja) 2016-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5768923B1 (ja) ケーブル、筐体付きケーブルおよびケーブルの製造方法
JP5737323B2 (ja) 電気絶縁ケーブル
US9412497B2 (en) Cable
JP6720495B2 (ja) モールド加工電線及びモールド加工ケーブル並びにモールド加工電線用電線及びモールド加工ケーブル用ケーブル
JP6723158B2 (ja) シールド電線
US9576704B2 (en) Wire harness waterproof structure
WO1987006760A1 (en) Flat multi-conductor power cable with two insulating layers
EP0727087B1 (en) Insulated cable and method of making same
JP2008293848A (ja) 電線端子部分の防水処理方法
JP2015156386A (ja) 電気絶縁ケーブル
JP5855850B2 (ja) 同軸ケーブル
JP2019179598A (ja) 端子付き電線およびワイヤーハーネス
WO2013011847A1 (ja) 防食剤、端子付き被覆電線およびワイヤーハーネス
JP6131893B2 (ja) 端子付き電線及びそれに用いる粘着剤
WO2013011846A1 (ja) 防食剤、端子付き被覆電線およびワイヤーハーネス
JP2017130469A (ja) 電気絶縁ケーブル
JP2013214439A (ja) 端子付き被覆電線およびその製造方法、ならびにワイヤーハーネス
JP7137139B2 (ja) 電力ケーブル
RU153925U1 (ru) Многожильный провод для автотранспорта, строительной и сельскохозяйственной техники с диапазоном рабочих температур от (-40°с) до (+160°с)
JP6167952B2 (ja) 端子付き被覆電線およびワイヤーハーネス
JP2019053997A (ja) 電気絶縁ケーブル
JP6210641B2 (ja) 被覆電線中間材、被覆電線、被覆電線の製造方法及びワイヤハーネス
IE44196L (en) Fire resistant electric cables
CN220856136U (zh) 一种橡胶绝缘高压软电缆
JP7136755B2 (ja) 電気絶縁ケーブル

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150608

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5768923

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250