JP5768676B2 - 異方性導電フィルム、その製造方法、接続構造体及びその製造方法 - Google Patents

異方性導電フィルム、その製造方法、接続構造体及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、絶縁性接着剤中に磁性導電粒子が分散されてなる異方性導電フィルムに関する。
異方性導電フィルムは、絶縁性接着剤に導電粒子を分散させ、フィルム状に成形することにより製造されている。この場合、導電粒子として、配線のファインピッチ化に応じて粒径がいっそう小さなものが使用されるようになっており、また、異方性導電接続に適した導電性と変形性とを示し、しかも比較的入手コストが低いものとして、樹脂粒子の表面に無電解ニッケルメッキ層を形成した樹脂コアニッケルメッキ粒子が広く使用されている(特許文献1)。
ところで、異方性導電フィルムについて、良好な異方性導電接続を実現するためには、フィルム平面方向の絶縁性を向上させることが必要となるが、その手法として、導線粒子を小径化すること、導電粒子表面に厚い絶縁膜又は機械的強度の高い絶縁膜を形成すること、異方性導電フィルム自体の膜厚を薄膜化することが広く試みられている。
特開2009−259787号公報
しかしながら、導線粒子を小径化することに関し、現に数μmオーダの導電粒子が実用化されており、これ以上の小径化は、異方性導電フィルムによる異方性接続の際の接続抵抗値を増大させかねないという問題がある。導電粒子に形成する絶縁膜に関し、膜厚を厚くしたり機械的強度を高くしたりすることも、絶縁性を向上させることができるものの、異方性導電フィルムによる異方性接続の際の接続抵抗値を増大させかねないという問題がある。また、異方性導電フィルム自体の膜厚を薄くすることは、異方性導電接続の際における絶縁性接着剤の流動を抑制し、隣接する配線間の導電粒子の存在量を低減させ、フィルム平面方向の絶縁性を向上させるものの、これ以上の薄膜化は強度的、材料的に非常に困難であるという問題がある。
本発明の目的は、以上の従来の技術の問題点を解決することであり、異方性導電フィルムによる良好な異方性導電接続を実現するために、フィルム平面方向の絶縁性を、“導線粒子の小径化”、“導電粒子表面への厚い絶縁膜又は高機械的強度の絶縁膜の形成”、“異方性導電フィルム自体の薄膜化”という従来の手法とは異なる手法で実現できるようにすることである。
本発明者らは、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を含有する絶縁性接着剤中に、磁性導電粒子に加えて、着磁処理された絶縁強磁性体粒子であって、所定の平均粒子径を有する絶縁強磁性体粒子を所定量含有させて異方性導電フィルムを構成させると、上述の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を含有する絶縁性接着剤中に磁性導電粒子が分散されてなる異方性導電フィルムであって、更に、着磁処理された絶縁強磁性体粒子を、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤の合計100質量部に対し2〜40質量部含有しており、該絶縁強磁性体粒子は、0.05〜1μmの平均粒子径を有し且つその平均粒子径は、該磁性導電粒子の平均粒子径の1〜20%であることを特徴とする異方性導電フィルムを提供する。ここで、絶縁強磁性体粒子としては、酸化ニッケル膜で被覆されたニッケル粒子が好ましく、磁性導電粒子として、コアとなる樹脂粒子の表面にニッケルメッキ層が形成された樹脂コアニッケルメッキ粒子が好ましい。
また、本発明は、上述の異方性導電フィルムの製造方法であって、以下の工程(A)及び(B):
<工程(A)>
成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を含有する絶縁性接着剤に、磁性導電粒子及び着磁処理された絶縁強磁性体粒子並びに有機溶剤を混合して異方性導電フィルム形成用組成物を調製する工程; 及び
<工程(B)>
異方性導電フィルム形成用組成物を、剥離基材の片面に塗布し、乾燥することにより異方性導電フィルムを形成する工程
を有する製造方法を提供する。この製造方法においては、絶縁強磁性体粒子が絶縁強磁性金属又は合金粒子である場合、工程(A)に先立って、以下の工程(a)及び工程(b):
<工程(a)>
酸素含有環境下、強磁性金属又は合金粒子をキュリー温度以上に加熱することにより、その表面に絶縁性の金属又は合金酸化膜を形成すると共に脱磁し、それにより絶縁強磁性粉末を得る工程; 及び
<工程(b)>
脱磁された絶縁強磁性体粒子に着磁処理を施す工程
を有し、着磁処理された絶縁強磁性体粒子を、工程(A)に適用することが好ましい。
更に、本発明は、第1の電子部品の端子と第2の電子部品の端子とが、前述の本発明の異方性導電フィルムにより異方性導電接続されていることを特徴とする接続構造体を提供する。
加えて、本発明は、第1の電子部品の端子と第2の電子部品の端子とが接続されてなる接続構造体の製造方法であって、第1の電子部品の端子と第2の電子部品の端子との間に、前述の発明の異方性導電フィルムを配し、異方性導電フィルムを加熱しながら第1の電子部品を第2の電子部品に押圧することにより、端子同士を異方性導電接続することを特徴とする接続構造体の製造方法を提供する。
本発明の異方性導電フィルムは、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を含有する絶縁性接着剤中に磁性導電粒子が分散されてなるものであって、更に、着磁処理された絶縁強磁性体粒子を、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤の合計100質量部に対し2〜40質量部含有する。しかも、絶縁強磁性体粒子として、磁性導電粒子の平均粒子径に対して1〜20%の平均粒子径を有するものを使用する。このため、絶縁強磁性体粒子は、磁性導電粒子の表面に付着し、その結果、異方性導電フィルムの接続信頼性を損なうことなく、フィルム平面方向の絶縁性を向上させることができる。よって、本発明の異方性導電フィルムは、良好な接続信頼性及び絶縁信頼性を示す。
図1は、本発明の異方性導電フィルムの概略断面図である。 図2は、強磁性体粒子を脱磁するための脱磁装置の説明図である。 図3は、強磁性体粒子を脱磁するための脱磁装置の説明図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の異方性導電フィルム10は、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を含有する絶縁性接着剤1中に磁性導電粒子2が分散したものであり、更に、磁性導電粒子の平均粒子径に対して1〜20%の平均粒子径を有し且つ着磁処理された絶縁強磁性体粒子3を、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤の合計100質量部に対し2〜40質量部含有するものである。着磁処理された絶縁強磁性体粒子3は、異方性導電フィルム10を形成する際に使用する液状の異方性導電フィルム形成用組成物中で、磁性導電粒子2の表面に磁力により付着し、その付着状態が異方性導電フィルムに反映される。この結果、異方性導電フィルム10のフィルム平面方向の絶縁性が絶縁強磁性体粒子3により向上したものとなる。しかも、絶縁強磁性体粒子3は磁力により磁性導電粒子2の表面に付着しているために、異方性導電接続の際に、絶縁性接着剤1の流動に伴って印加される圧力により、磁性導電粒子2の接続面領域から排除されやすく、異方性導電フィルム10の接続抵抗値を増大させない。他方、フィルム平面方向では絶縁強磁性体粒子3が磁性導電粒子2同士の接触を防止し、異方性導電フィルムの絶縁抵抗値の低下を防止することができる。
<異方性導電フィルムを構成する絶縁強磁性体粒子3>
絶縁強磁性体粒子3の強磁性体粒子としては、フェロ磁性体、フェリ磁性体を挙げることができる。フェロ磁性体(キュリー温度)としては、Co(1115℃)、Fe(770℃)、Ni(350℃)、MnBi(357℃)、MnSb(314℃)等が挙げられる。フェリ磁性体としては、CrO(130℃)、FeOFe(585℃)、NiOFe(585℃)、CuOFe(455℃)、MgOFe(440℃)、MnOFe(300℃)等が挙げられる。これらの強磁性体について、永久磁石として称されているMK磁石、アルニコ磁石、希土類磁石等も使用することができる。
これらの絶縁強磁性体粒子3の絶縁性は、強磁性体粒子自体が絶縁性であれば表面処理を施すことなく本発明に適用することができるが、強磁性体粒子自体が絶縁性ではない場合には、粒子表面に絶縁膜を形成する必要がある。その場合、絶縁性の樹脂や金属酸化物の皮膜を絶縁膜とすることができる。これらの絶縁膜の形成は、公知の手法により形成することができる。中でも、強磁性体粒子が金属又は合金系粒子の場合、その金属又は合金の酸化被膜を粒子表面に形成することが好ましい。この場合、強磁性体粒子を酸素含有環境下で加熱することで、酸化皮膜の形成を促進させることができる。
なお、強磁性体粒子を加熱する場合、そのキュリー温度以上に加熱すると脱磁されるので、その後に着磁処理を施すことが必要となる。このように脱磁した後に着磁すると、強磁性体粒子内の磁区の磁気モーメントを一定方向に容易に揃えることができるので、異方性導電フィルムのフィルム平面方向の絶縁性を向上させることができる。従って、強磁性体粒子をキュリー温度以上への加熱を行わない場合にも、後述するような脱磁処理と、その後の着磁処理とを行うことが好ましい。
このような絶縁強磁性体粒子3の特に好ましい例としては、絶縁性の確保し易さ及び脱磁のし易さの観点から酸化ニッケル膜で被覆されたニッケル粒子を挙げることができる。この場合、絶縁強磁性体粒子3の酸化ニッケル膜の厚さは、薄すぎると絶縁性を保てず、他方、過度に厚くすることは酸化ニッケル膜形成に要する時間が過長となるので、好ましくは1〜50nm、更に好ましくは5〜30nmである。
また、絶縁強磁性体粒子3の平均粒子径は、磁性導電粒子2との相対的な大小関係に大きく依存しており、小さすぎると異方性導電フィルムの平面方向の絶縁性が不十分となる傾向があり、大きすぎると異方性導電フィルムの導電性が低下する可能性が生ずるので、磁性導電粒子2の平均粒子径の1〜20%、好ましくは1〜10%である。具体的な平均粒子径の範囲は、好ましくは0.05〜1μm、より好ましくは0.05〜0.5μmである。
絶縁強磁性体粒子3の異方性導電フィルムにおける含有量は、少なすぎると異方性導電フィルムの平面方向の絶縁性が不十分になる傾向があり、多すぎると異方性導電フィルムの導電性が低下する傾向があるので、後述するような成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤の合計100質量部に対し、好ましくは2〜40質量部、より好ましくは2〜25質量部である。
本発明において、強磁性体粒子(又は絶縁強磁性体粒子)を脱磁処理する場合、その手法には特に制限はなく、従来公知の脱磁方法を適用して行うことができる。例えば、前述したように、キュリー温度以上への加熱処理でもよい。また、キュリー温度未満で脱磁処理する場合には、強磁性体粒子(又は絶縁強磁性体粒子)同士の相対的位置関係が変動しないように脱磁処理することが好ましい。具体的には、図2に示すように、強磁性体粒子(又は絶縁強磁性体粒子)21を、開口部22aを有する容器22に投入し、次いで、容器22の開口部22aから容器22内に挿入された押圧手段23で押圧して容器22内に仮固定し、その容器22を、脱磁コイル24により形成された脱磁用磁場の中を、磁界強度を減衰させながら矢印の方向に、少なくとも1回脱磁コイルから遠ざけるように移動させることにより脱磁処理することができる。また、脱磁処理の効率を高めるために、容器22を往復運動(複数回の移動)させてもよい。なお、容器22は開口部を有する容器に限定されるものではなく、例えば、容器に強磁性体粒子(又は絶縁強磁性体粒子)を充填後、真空封止を行って開口部を封止した場合も、好適に使用することができる。
脱磁方法で使用する容器22としては、非磁性材料、透磁率の低い材料等から形成されたものであり、例えば、ガラス容器、アルミナ容器、磁器容器等を挙げることができる。容器の形状としては、筒型形、特に円筒形が好ましいが、多角筒形でもよい。底部はラウンド型になっていることが好ましい。また、底部が開閉可能となっていてもよい。
押圧手段23としては、特に制限はなく、例えば、硬質あるいは弾性を示す平板23aをプッシャ23bで押しつける構成でもよい。押圧のレベルは、脱磁すべき磁性粉体にダメージを与えないように且つ脱磁処理の際に磁性粉体の動きを抑制できるレベルであり、磁性粉体の種類、大きさ、形状、脱磁条件などに応じて決めることができる。
また、キュリー温度未満で脱磁処理する場合、図3に示すように、強磁性体粒子(又は絶縁強磁性体粒子)31を容器32に入れられた液体33中に投入し、次いで、その液体32を凝固させ、凝固物中に仮固定し、その容器32を、脱磁コイル34により形成された脱磁用磁場の中を、磁界強度を減衰させながら矢印の方向に少なくとも1回脱磁コイルから遠ざけるように移動させることにより脱磁処理することもできる。また、脱磁処理の効率を高めるために、容器32を往復運動(複数回の移動)させてもよい。この場合、通常、容器32中で液体を凝固させるが、凝固させた後の脱磁処理の際には、容器を取り除くことができる。また、強磁性体粒子(又は絶縁強磁性体粒子)を液体に投入した後、脱泡処理した後に液体を凝固させることが好ましい。これは、脱泡していないと、液体を凝固させたときに泡も凝固物の中に取り込まれ、泡近傍の磁性導電粒子が動きやすくなるからである。
液体を凝固させる具体的な手法としては、液体を、その凝固点以下に冷却することにより凝固させる方法がある。液体としては、水、エタノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン等のアルカン類、トルエン、ナフタレン等のアリール類などを使用することができる。凝固の具体例としては、液体として水を使用した場合には、0℃以下に冷却することにより凝固させることができる。シクロヘキサン(融点7℃)を使用した場合には、7℃以下、好ましくは−10℃に冷却することが挙げられる。この場合、脱磁処理後に、凝固物を液体の凝固点以上になるまで放置又は加熱し、脱磁処理した強磁性体粒子(又は絶縁強磁性体粒子)を常法により液体から分離すればよい。
また、液体を凝固させる他の手法としては、液体に、その液体を凝固させ得る凝固剤を更に配合し、磁性粉体が投入されたあとで、その凝固剤で液体を凝固処理する方法がある。例えば、凝固剤として液体のゲル化剤を使用する方法である。具体的には、液体が水である場合に、凝固剤としてゼラチンを使用し、ゼラチンを水に加熱溶解し、それに磁性粉体を投入し、必要に応じて脱泡処理し、次いで冷却してゲル化させることが挙げられる。この場合、ゼラチン由来のゲルは加熱により消失する可逆的なものであるので、脱磁処理後に、凝固物をゲルが消失する温度にまで加熱し、脱磁処理した強磁性体粒子(又は絶縁強磁性体粒子)を常法により液体から分離すればよい。
また、本発明において、強磁性体粒子(又は絶縁強磁性体粒子)を着磁処理する場合、その手法には特に制限はなく、従来公知の着磁方法を適用して行うことができる。また、脱磁コイルを着磁コイルとして機能させることにより、図2又は図3の脱磁装置を着磁装置として使用することもできる。
<異方性導電フィルムを構成する磁性導電粒子>
本発明において使用する磁性導電粒子2は、その少なくとも一部が磁性材料(例えば、強磁性材料、常磁性材料)から構成されている磁化し得る導電粒子である。従って、磁性導電粒子には、磁化している場合も脱磁されている場合も含まれる。このような磁性導電粒子2としては、導電粒子全体が単一の磁性材料から形成されている場合のみならず、導電粒子又は絶縁粒子の表面に磁性材料の薄膜が形成されている粒子、そのような磁性薄膜上に更に非磁性金属膜が形成されている粒子、これらの磁性粉体の最表面に更に非磁性の絶縁性樹脂の薄膜が形成されている粒子などを挙げることができる。
磁性導電粒子2として使用できる磁性粉体の具体例としては、ニッケル、鉄、酸化鉄、酸化クロム、フェライト、コバルト、センダストなどの磁性金属あるいは磁性合金の粉体、ハンダ、銅等の非磁性導電粒子や絶縁樹脂コア粒子の表面に磁性材料の薄膜が形成された金属被覆樹脂粒子などの粉体、それらの表面に更に金メッキ薄膜が形成された粉体、あるいは絶縁性樹脂層で被覆された粉体などを挙げることができる。
これらの中でも、磁性導電粒子2としては、製造コスト、接続時の加熱加圧での変形等を考慮すると、コアとなる樹脂粒子の表面にニッケルメッキ層が形成された樹脂コアニッケルメッキ粒子を好ましく挙げることができる。コアになる樹脂粒子としては、特に制限はないが、耐熱性、耐薬品性を備えた有機の材料を好ましく使用することができる。また、樹脂コアニッケルメッキ粒子のニッケルメッキ層の厚さは、薄すぎると異方性導電接続の際の熱圧着時に破損し、異方性導電フィルムの接続信頼性が低下する傾向があり、厚すぎると異方性導電フィルム作成の際に磁性導電粒子2の凝集が生じる傾向があるので、好ましくは10〜300nm、より好ましくは50〜200nmである。
本発明で使用する磁性導電粒子2の平均粒子径は、小さすぎると磁性導電粒子全体における磁性金属の割合が高くなるため磁気の影響を受け易くなり、そのため磁性導電粒子の凝集塊が生じてショートが発生したり、また、導電粒子の異方性導電機能が低下し、電子部品の端子の高さのバラツキに追随できなくなり接続信頼性に不具合が生じたりする傾向があり、他方、大きすぎると導電粒子により配線間の絶縁性が低下し、ファインピッチ接続自体に対応できなくなる傾向があるために、好ましくは2〜6μm、より好ましくは2〜5μmである。
なお、磁性導電粒子2は、異方性導電フィルム形成用組成物中での凝集を防止するために、絶縁強磁性体粒子3と同様な手法により脱磁処理しておくことが好ましい。
磁性導電粒子2の異方性導電フィルムにおける含有量は、少なすぎると異方性導電フィルムの接続信頼性が低下する傾向があり、多すぎると異方性導電接続の際にショートが発生する原因となる傾向があるので、後述するような成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤の合計100質量部に対し、好ましくは14〜70質量部、より好ましくは21〜49質量部である。
また、磁性導電粒子と絶縁強磁性体粒子との質量配合比は、絶縁強磁性体粒子に対する磁性導電粒子の量が多すぎると異方性導電フィルムの平面方向の絶縁性が不十分となり、少なすぎると異方性接続方向の導電性が不十分になる傾向があるので、好ましくは、20:1〜7:8(=[磁性導電粒子:絶縁強磁性体粒子])、より好ましくは18:1〜7:5(=[磁性導電粒子:絶縁強磁性体粒子])である。
<異方性導電フィルムを構成する絶縁性接着剤>
本発明の異方性導電フィルムを構成する絶縁性接着剤は、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を含有する。
成膜性樹脂としては、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂等を挙げることができ、これらの2種以上を併用することができる。これらの中でも、製膜性、加工性、接続信頼性の観点から、フェノキシ樹脂を好ましく使用することができる。
液状エポキシ化合物としては、エポキシ当量が通常100〜4000程度であって、分子中に2以上のエポキシ基を有するものが好ましい。例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、エステル型エポキシ化合物、脂環型エポキシ化合物等を好ましく使用することができる。また、これらの化合物にはモノマーやオリゴマーが含まれる。これらの2種以上を併用することができる。
液状エポキシ化合物の絶縁性接着剤中の含有量は、少なすぎると異方性導電接続の際に異方性導電フィルムの硬化が不十分になる傾向があり、多すぎてもフィルム形成能が低下する傾向があるので、好ましくは成膜性樹脂100質量部に対し、好ましくは20〜60質量部、より好ましくは40〜60質量部である。
エポキシ用硬化剤としては、ポリアミン、イミダゾール等のアニオン系硬化剤やスルホニウム塩などのカチオン系硬化剤、フェノール系硬化剤等の潜在性硬化剤を挙げることができる。
エポキシ用硬化剤の絶縁性接着剤中の含有量は、少なすぎると異方性導電接続の際に異方性導電フィルムの硬化が不十分になる傾向があり、多すぎてもフィルム形成能が低下する傾向があるので、好ましくは液状エポキシ化合物100質量部に対し、好ましくは20〜60質量部、より好ましくは30〜50質量部である。
シランカップリング剤としては、エポキシ系シランカップリング剤、アクリル系シランカップリング剤等を挙げることができる。これらのシランカップリング剤は、主としてアルコキシシラン誘導体である。
シランカップリング剤の絶縁性接着剤中の含有量は、少なすぎると異方性導電接続の際の異方性導電フィルムの接着性が低下する傾向があり、多すぎてもフィルム形成能が低下する傾向があるので、好ましくは成膜用樹脂と液状エポキシ化合物の合計100質量部に対し、好ましくは0.5〜5質量部、より好ましくは0.5〜2質量部である。
絶縁性接着剤には、必要に応じてシリカ、マイカなどの充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤(顔料、染料)、帯電防止剤、防腐剤、架橋剤、有機溶剤、イオンキャッチャー剤などを配合することができる。
<異方性導電フィルムの製造>
成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を含有する絶縁性接着剤中に導電粒子が分散されてなり、着磁処理された絶縁強磁性体粒子を更に含有している本発明の異方性導電フィルムは、以下の工程(A)及び(B)を有する製造方法により製造することができる。以下に工程毎に説明する。
<工程(A)>
まず、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を含有する絶縁性接着剤に、磁性導電粒子及び着磁処理された絶縁強磁性体粒子並びに有機溶剤を混合して異方性導電フィルム形成用組成物を調製する。この組成物の調製過程で、絶縁強磁性体粒子が磁性導電粒子の表面に付着する。また、予め磁性導電粒子表面に着磁処理された絶縁強磁性体粒子を付着させておき、それを絶縁性接着剤に混合してもよい。
なお、絶縁強磁性体粒子が磁性導電粒子の表面に付着している様子は、電子顕微鏡により観察することができる。
絶縁性接着剤は、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を予め混合して調製しておいてもよく、これらの成分と磁性導電粒子及び着磁処理された絶縁強磁性体粒子並びに有機溶剤とを同時に混合して調製してもよい。混合の手法としては、公知の混合手法を利用することができる。
有機溶剤としては、公知の異方性導電フィルム形成用組成物に用いられているトルエンなどの溶剤を使用することができる。その使用量は、組成物の塗布方法や必要な塗布厚等に応じて適宜決定される。
なお、着磁された絶縁強磁性体粒子としては、特に制限はないが、強磁性体粒子が強磁性金属又は合金粒子である場合、工程(A)に先立って、以下の工程(a)及び工程(b)により調製されたものを使用することが、絶縁性の点から好ましい。
<工程(a)>
酸素含有環境下、強磁性金属又は合金粒子、好ましくはニッケル粒子をキュリー温度以上に加熱することにより、その表面に絶縁性の金属又は合金酸化物膜を形成する。ニッケル粒子の場合には酸化ニッケル被膜を形成する。また、キュリー温度以上への加熱により強磁性体粒子は脱磁される。ここで、キュリー温度以上への加熱の条件としては、必要な金属又は合金酸化物膜厚、強磁性体粒子の脱磁の程度などに応じて決定されるが、例えば、大気中、強磁性金属又は合金粒子のキュリー温度より50〜100℃高い温度、加熱時間1〜3時間である。
<工程(b)>
次に、脱磁された絶縁強磁性体粒子に着磁処理を施す。これにより、着磁された絶縁強磁性体粒子が得られる。着磁の手法には特に制限はなく、公知の着磁の手法を採用することができる。このようにして得られた着磁された絶縁強磁性体粒子は、工程(A)に好ましく適用することができる。
<工程(B)>
次に、工程(A)で調製した異方性導電フィルム形成用組成物を、剥離基材の片面に塗布し、乾燥することにより異方性導電フィルムを形成する。
剥離基材としては、シリコーン剥離処理してポリテレフタレートフィルムを好ましく使用することができる。塗布・乾燥の操作並びに条件については、従来の異方性導電フィルムの作製の際の塗布・乾燥の操作並びに条件を採用することができる。
<接続構造体>
以上説明した本発明の異方性導電フィルムは、第1の電子部品の端子と第2の電子部品の端子とを異方性導電接続する際に、好ましく適用することができる。この異方性導電接続により第1の電子部品の端子と第2の電子部品の端子とが異方性導電接続されてなる接続構造体が得られる。このような接続構造体も本発明の一態様である。
第1の電子部品及び第2の電子部品としては、発光素子、半導体チップ、半導体モジュールなどの公知の電気素子、フレキシブルプリント配線基板、ガラス配線基板、ガラスエポキシ基板等を適用することができる。また、端子は、銅、金、アルミ、ITOなどの公知の材料から形成された配線や電極パッドあるいはバンプであってもよく、そのサイズにも特に制限はない。
なお、本発明の接続構造体の具体例として、COG(chip on glass)、COF(chip on film)、FOG(film on glass)、FOB(Film on Board)等と称されるものを好ましく挙げることができる。
<接続構造体の製造方法>
以上説明した接続構造体は、第1の電子部品の端子と第2の電子部品の端子との間に、上述の異方性導電フィルムを配し、異方性導電フィルムを加熱しながら第1の電子部品を第2の電子部品に押圧することにより、それらの端子同士を異方性導電接続することにより製造することができる。この場合、押圧は、金属製加圧ボンダーや弾性ボンダーなどを使用して行うことができる。加熱については、第1の電子部品又は第2の電子部品が載置されるステージに加熱手段を設けて加熱してもよく、ボンダーに加熱手段を設けて加熱してもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
参照例、実施例1〜12、比較例1〜3
(強磁性体粒子表面への酸化被膜の形成、脱磁並びに着磁)
表1の平均粒子径のニッケル粒子10gを、内径10cmの石英ガラス製の反応塔に充填し、乾燥空気を50mL/分の流量で通気しながら、ニッケルのキュリー温度を超える500℃で1時間加熱した。これにより、表面に平均5nm厚の絶縁性の酸化ニッケル被膜が形成され、且つ脱磁された絶縁強磁性体粒子を得た。
得られた脱磁された絶縁強磁性体粒子を、開口部内径10cm、深さ20cmの容量900mlのガラス製の耐溶剤性円筒形容器に投入し、更に、シクロヘキサン500gを投入し、分散混同した。
このシクロヘキサン混合物を−40℃に冷却し凝固させた。凝固したシクロヘキサン混合物が入ったガラス容器を貫通型の脱着磁装置(ソニーケミカル&インフォメーションデバイス(株)製)に装着し、室温下で、発生磁界400Gという条件で着磁処理した。着磁処理後、室温に戻し、絶縁強磁性体粒子をシクロヘキサンから濾取し、ヘキサンで洗浄し、乾燥させることにより、着磁処理された強磁性体粒子を得た。
(異方性導電フィルムの作成)
樹脂コアに100nm厚の無電解ニッケルメッキ層が形成された磁性導電粒子(粒径5μm(ブライト20GNR、日本化学工業(株))と、成膜成分としてビスフェノールA型フェノキシ樹脂(YP50、新日鐵化学(株))と、液状エポキシ化合物成分としてビスフェノールAエポキシ化合物(EP828、三菱化学(株))と、イミダゾール系硬化剤(ノバキュア3941HP、旭化成ケミカル(株))と、シランカップリング剤(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社)と、着磁処理した強磁性体粒子とを、表1に示す配合割合で、トルエンで固形分が50質量%となるように混合することにより異方性導電フィルム形成用組成物を調製した。この組成物を、剥離処理した厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥厚25μmとなるようにバーコータで塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥することにより、異方性導電フィルムを作成した。
なお、参照例は、絶縁強磁性体粒子を使用しないこと以外は、実施例1と同様に異方性導電フィルム、接続構造体を作製した例である。
(接続構造体の作成)
更に、得られた異方性導電フィルムを、ITO電極を有するガラス配線基板の電極と、金バンプ(長さ85μm×幅30μm×高さ15μm、バンプピッチ:35μm、バンプ間スペース10μm)が形成された13mm×1.5mm角のICチップのバンプとの間に配置し、フリップチップボンダーで180℃、40MPaで15秒間加熱加圧することにより接続構造体を得た。
(評価)
得られた接続構造体について、「接続抵抗」及び「絶縁抵抗」を以下に説明するように評価した。得られた結果を表1に示す。
<接続抵抗>
得られた接続構造体の導通抵抗値を、4端子法により測定し、以下の評価基準に従って評価した。実用上、評価ランクがA又はBであることが望まれる。
ランク 内容
A: 接続抵抗値が10Ω未満
B: 接続抵抗値が10Ω以上50Ω未満
C: 接続抵抗値が50Ω以上100Ω未満
D: 接続抵抗値が100Ω以上
<絶縁抵抗>
得られた接続構造体の隣接ライン間の絶縁抵抗値を測定し、以下の評価基準に従って評価した。実用上、評価ランクがA又はBであることが望まれる。
ランク 内容
A: 絶縁抵抗値が1×10Ω以上
B: 絶縁抵抗値が1×10Ω以上1×10Ω未満
C: 絶縁抵抗値が1×10Ω以上1×10Ω未満
D: 絶縁抵抗値が1×10Ω未満
Figure 0005768676
表1からわかるように、絶縁強磁性体粒子を配合していない参照例の異方性導電フィルムを使用した接続構造体の接続抵抗評価はA評価であったが、絶縁抵抗評価はC評価であった。
それに対し、本願発明の実施例1〜12の異方性導電フィルムを使用した接続構造体の接続抵抗評価及び絶縁抵抗評価は、いずれも実用上望ましいA評価又はB評価であった。特に、絶縁強磁性体粒子の粒子径が0.05〜0.5μm、磁性導電粒子と絶縁強磁性体粒子との質量配合比が18:1〜7:5(=[磁性導電粒子: 絶縁強磁性体粒子])の範囲である実施例1〜8の異方性導電フィルムを使用した接続構造体の接続抵抗評価及び絶縁抵抗評価は、いずれもA評価であり、非常に好ましい結果であった。
一方、絶縁強磁性体粒子の配合量が過剰な比較例1の異方性導電フィルムを使用した接続構造体の接続抵抗評価はC評価であり、絶縁抵抗評価はD評価であった。また、平均粒子径が小さすぎる比較例2の異方性導電フィルムを使用した接続構造体の接続抵抗評価はA評価であったが、絶縁抵抗評価は参照例と同じC評価であった。逆に、平均粒子径が大すぎる比較例3の異方性導電フィルムを使用した接続構造体の接続抵抗評価はC評価であり、絶縁抵抗評価はD評価であった。
本発明による異方性導電フィルムは、良好な接続信頼性及び絶縁信頼性を示す。従って、電子部品を基板への異方性導電接続に有用である。
1 絶縁性接着剤
2 磁性導電粒子
3、21、31 絶縁強磁性体粒子
10 異方性導電フィルム
22、32 容器
22a 開口部
23 押圧手段
23a 平板
23b プッシャ
24、34 脱磁コイル
33 液体

Claims (11)

  1. 成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を含有する絶縁性接着剤中に磁性導電粒子が分散されてなる異方性導電フィルムであって、更に、着磁処理された絶縁強磁性体粒子を、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤の合計100質量部に対し2〜40質量部含有しており、該絶縁強磁性体粒子は、0.05〜1μmの平均粒子径を有し且つその平均粒子径は、該磁性導電粒子の平均粒子径の1〜20%であることを特徴とする異方性導電フィルム。
  2. 該絶縁強磁性体粒子が、酸化ニッケル膜で被覆されたニッケル粒子であり、該磁性導電粒子が、コアとなる樹脂粒子の表面にニッケルメッキ層が形成された樹脂コアニッケルメッキ粒子である請求項1記載の異方性導電フィルム。
  3. 該磁性導電粒子の平均粒子径が2〜6μmである請求項1又は2記載の異方性導電フィルム。
  4. 該絶縁強磁性体粒子の酸化ニッケル膜の厚さが5〜30nmであり、該磁性導電粒子のニッケルメッキ層の厚さが50〜200nmである請求項2記載の異方性導電フィルム。
  5. 成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤の合計100質量部に対し、該磁性導電粒子を14〜70質量部含有する請求項1〜4のいずれかに記載の異方性導電フィルム。
  6. 磁性導電粒子と絶縁強磁性体粒子の質量配合比が、20:1〜7:8(=[磁性導電粒子:絶縁強磁性体粒子])である請求項1〜5のいずれかに記載の異方性導電フィルム。
  7. 成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を含有する絶縁性接着剤中に磁性導電粒子が分散されてなる異方性導電フィルムの製造方法であって、工程(A)及び(B):
    工程(A)
    成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤を含有する絶縁性接着剤に、磁性導電粒子及び着磁処理された絶縁強磁性体粒子並びに有機溶剤を混合して異方性導電フィルム形成用組成物を調製する工程; 及び
    工程(B)
    異方性導電フィルム形成用組成物を、剥離基材の片面に塗布し、乾燥することにより異方性導電フィルムを形成する工程
    を有し、
    工程(A)の異方性導電フィルム形成用組成物を調製する際に、着磁処理された絶縁強磁性体粒子を、成膜性樹脂、液状エポキシ化合物、エポキシ用硬化剤及びシランカップリング剤の合計100質量部に対し2〜40質量部混合し、該絶縁強磁性体粒子として、0.05〜1μmの平均粒子径を有し且つその平均粒子径が該磁性導電粒子の平均粒子径の1〜20%であるものを使用する製造方法。
  8. 絶縁強磁性体粒子が絶縁強磁性金属又は合金粒子である場合に、工程(A)に先立って、以下の工程(a)及び工程(b):
    工程(a)
    酸素含有環境下、強磁性金属又は合金粒子をキュリー温度以上に加熱することにより、その表面に絶縁性の金属又は合金酸化膜を形成すると共に脱磁し、それにより絶縁強磁性体粒子を得る工程; 及び
    工程(b)
    脱磁された絶縁強磁性体粒子に着磁処理を施す工程
    を有し、着磁処理された絶縁強磁性体粒子を、工程(A)に適用する請求項7記載の製造方法。
  9. 強磁性体粒子がニッケル粒子である請求項7又は8記載の製造方法。
  10. 第1の電子部品の端子と第2の電子部品の端子とが、請求項1〜6のいずれかに記載の異方性導電フィルムにより異方性導電接続されていることを特徴とする接続構造体。
  11. 第1の電子部品の端子と第2の電子部品の端子とが接続されてなる接続構造体の製造方法であって、第1の電子部品の端子と第2の電子部品の端子との間に、請求項1〜6のいずれかに記載の異方性導電フィルムを配し、異方性導電フィルムを加熱しながら第1の電子部品を第2の電子部品に押圧することにより、端子同士を異方性導電接続することを特徴とする接続構造体の製造方法。
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