JP5768624B2 - 中継装置及び中継方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施例の一側面において開示する技術は、中継装置及び中継方法に関する。
近年、ルータやスイッチのようなパケット技術を用いた中継装置によって構成され伝送網において、伝送網上の各拠点に設けられた情報処理装置の間で、時刻同期や周波数同期を行う需要が高まっている。
このようなパケット伝送網において時刻同期や波数同期を行う方式として、IEEE1588が知られている。IEEE1588は、マイクロ秒オーダの高精度の時刻同期を可能にするポテンシャルを有するものであり、特に、携帯基地局間の時刻同期や周波数同期等への利用が期待されている。
図1は、IEEE1588における時刻同期方式を説明するための図である。図1に示したように、IEEE1588における時刻同期方式では、スレーブ装置とマスタ装置との間で、ルータやスイッチ等の中継装置を介して、PTP(Precision Time Protocol)メッセージと呼ばれる、専用の同期メッセージが交換される。スレーブ装置はマスタ装置と、その同期メッセージを用いて、送信タイムスタンプ(Time Stamp)及び受信タイムスタンプを双方向で交換することにより、マスタ装置とスレーブ装置の間の転送時間t‐ms、t−smを測定する。スレーブ装置は、測定した転送時間t‐ms、t−smに基づいて、マスタ装置に対する時刻オフセット量Offsetを算出し、時刻の同期処理を行う。
図2は、IEEE1588のマスタ装置とスレーブ装置を含むパケット伝送網200の一例を示す図である。パケット伝送網200は、IEEE1588のマスタ装置202、スレーブ装置204(204‐1、204−2)、中継装置206(206−1〜5)、及び情報処理装置208‐1〜3を含む。スレーブ装置204側に位置する情報処理装置208‐1、208‐2は例えば、無線端末の無線基地局であり、マスタ装置202側に位置する情報処理装置208−3は例えば、無線局側装置である。
パケット伝送網200において、マスタ装置202とスレーブ装置204との間の伝送経路に位置する中継装置206は、マスタ装置202とスレーブ装置204との間で交換される同期メッセージを中継する。図2では、破線で示したように、マスタ装置202とスレーブ装置204−1が、同期メッセージを中継装置206−1〜3を介して交換する例が示されている。スレーブ装置204‐1はマスタ装置202と、同期メッセージを用いて、送信タイムスタンプ及び受信タイムスタンプを交換することにより、マスタ装置に対する時刻オフセット量を推定し、時刻の同期処理を行う。スレーブ装置204‐1は、時刻同期処理によって得られた時刻情報を情報処理装置208‐1に出力し、情報処理装置208‐1はその時刻情報に基づいて時刻の内部設定を補正する。
ここで、中継装置206‐1〜3が同期メッセージを中継する際に、各中継装置206‐1〜3において、ユーザデータ(パケットデータ)のトラフィックが、同期メッセージ(パケットデータ)の入力ポート以外の入力ポートから入力され、同期メッセージと同一の出力ポートから出力するというように、同期メッセージとユーザトラフィックが合流する場合が起こり得る。図2では、一点鎖線で示したように、情報処理装置208‐1と208−3との間で、ユーザデータのトラフィックが発生した例が示されており、中継装置206‐1〜3の各々において、同期メッセージとユーザトラフィックの合流が生じている。
図3は、中継装置206の内部構成の一例を示す図である。中継装置206は、セレクタ302、書き込み制御部304、読み出し制御部306、複数のキュー308(308‐1〜k)、及びセレクタ310を含む。複数のキュー308(308‐1〜k)及びセレクタ310はメモリ312によって実現される。
中継装置206の複数の入力ポート#1〜#Nに入力されたパケットデータはセレクタ302によって選択される。選択されたパケットデータは、そのパケットデータの優先度に応じて、書き込み制御部304によって、複数のキュー308−1〜kの中の1つのキューに格納される。例えば、上述の同期メッセージの優先度がユーザデータの優先度よりも高く設定されており、同期メッセージは優先クラスキュー308‐1に格納され、他のユーザデータは非優先クラスキュー308−kに格納される。セレクタ310は、読み出し制御部306の優先制御を受けて、パケットデータが格納されているキューの中から出力対象として1つのキューを選択し、選択されたキューに格納されたパケットデータを中継装置206の出力ポートを介して外部に出力する。
従って、例えば、同期メッセージよりも先に同一の中継装置206に到着したユーザデータがすでにキュー308から読み出し中である場合、同期メッセージは優先クラスキュー308−1に格納される場合であっても、対応するキュー308に格納された後すぐに、そのキューから読み出すことはできずに、ユーザデータの読み出しが完了した後にようやく読み出されることになる。
すなわち、上述のように、同期メッセージと先に到着したユーザデータとの間で競合が発生した場合は、同期メッセージは対応するキュー308において出力を待たされ、その競合に起因する待ち時間の分だけ、同期メッセージの中継に遅延が生じることになる。この同期メッセージに生じる中継の遅延は、ユーザデータのパケット長や、ユーザデータと同期メッセージが同一の中継装置に合流するタイミングといった競合状態に依存するため、その中継遅延量は競合事態に応じて変動したものになる.このような中継遅延量の変動は、PDV(Packet Delay Variation)と呼ばれる。
図4は、同期メッセージにおけるPDVを説明するための図である。図4に示したように、同期メッセージがマスタ装置から中継装置を経由してスレーブ装置に転送されるまでの転送時間は、マスタ装置とスレーブ装置の間の伝送路を同期メッセージが伝播するのに要する伝播時間に加えて、中継装置内の各部を経由して同期メッセージを中継する一連の処理に要する処理遅延時間と、他のパケットデータとの競合に起因する競合遅延時間を含むものとなる。
転送時間のうち、伝播時間と処理遅延時間は、伝送路や中継装置の特性によって定まるものであり、転送される同期メッセージによらず固定された値となるが、競合遅延時間は上述のように、同期メッセージの競合状態に応じて大きく変動するものである。よって、競合遅延が小さい場合は、中継装置内の中継時間の値も小さくなり、全体の転送時間の値も小さくなるが、一方、競合遅延が大きい場合には、中継装置の中継時間の値も大きくなり、全体の転送時間の値も大きくなってしまう。その結果、同期メッセージの中継装置内の中継時間は、競合遅延の大きさに依存して変動してしまう。
尚、図4ではマスタ装置からスレーブ装置に向けて同期メッセージが転送される場合を示したが、スレーブ装置からマスタ装置に向けて同期メッセージが転送される場合も同様に、中継装置において中継時間の変動が発生する。
よって、スレーブ装置が図1に示した式(1)に基づいて時刻オフセット量を算出するとき、同期メッセージの中継装置内の中継時間の変動に起因して、転送時間t‐ms、t−smに測定誤差が生じる。この測定誤差は算出される時刻オフセット量の誤差に直結する。従って、中継装置における中継時間の変動を抑えることが望ましい。
図5は、このような中継装置内の中継時間の変動を吸収することが可能な技術の一例を説明するための図である。図5に示したように、中継装置においては、中継時間について基準値(一定値)を予め設定しておき、中継装置内の全体の中継時間が、その基準値に等しくなるように、同期メッセージの中継に対して遅延を挿入している。
より詳細には、中継時間の基準値(一定値)は、同期メッセージの競合状態に依存した競合遅延の変動を考慮し、処理遅延時間と競合遅延時間の合計値がその基準値を超えないように、一定のマージンを持たせた大きめの値に設定しておく。その上で、中継装置は内部で同期メッセージごとに、競合遅延時間を算出し、中継時間の基準値(一定値)と、処理遅延時間(固定値)と算出された競合遅延時間の合計値との差分値を算出する。中継装置は内部で同期メッセージを中継する際に、算出された差分値に相当する遅延を挿入する。よって、中継装置は、競合遅延が小さい場合は、より大きい遅延を挿入し、競合遅延が大きい場合は逆に、より小さい遅延を挿入する。
よって、図5に示した例では、中継装置は同期メッセージごとに、同期メッセージの全体の中継時間が予め定められた一定の基準値となるように、競合遅延時間に応じた遅延を挿入することにより、中継時間の変動を吸収することができる。
尚、図5に示した、中継装置内の中継時間の変動吸収に関する技術は、例えば、下記特許文献1に開示されている。
特開2008‐022131号公報
図6は、図5に示した、中継時間の変動吸収に関する技術の問題点を説明するための図である。
図6(a)に示したように、競合トラフィックが小さい場合、同期メッセージの競合頻度が少なく、他のパケットとの競合が無い同期メッセージの数も多くなる。このため、競合遅延時間の分布は狭くなり、競合遅延時間の値も全体として小さいものとなる。
これに対して、図6(b)に示したように、競合トラフィックが大きい場合、同期メッセージの競合頻度が多く、他のパケットとの競合が無い同期メッセージの数も少なくなる。このため、競合遅延時間の分布は広くなり、競合遅延時間の値も全体として大きなものとなる。
ここで、上述のように、競合遅延は同期メッセージの競合状態に依存して変動するため、中継時間の基準値(一定値)は、処理遅延時間と競合遅延時間の合計値がその基準値を超えないように、一定のマージンを持たせた大きめの値に設定されている。図6に示した例では、中継時間の基準値(一定値)は、図6(b)に示したような、競合トラフィックの帯域が大きく、競合遅延が大きくなる場合に合わせて設定される。
このため、図6(a)に示したような、競合トラフィックの帯域が小さく、競合遅延が小さくなる場合には、中継時間の基準値は過剰に大きな値となり、中継装置における中継時間が不要に長いものになってしまう。とりわけ、中継装置において同期メッセージと他のパケットの間の競合が無い場合においても、中継装置における中継時間が、事前設定された中継時間の基準値(一定値)に等しくなるように、その基準値と処理遅延時間の値との差分値が遅延として挿入される。競合が無い場合、中継装置における中継時間は本来、中継装置内の処理遅延時間にすぎないにもかかわらず、中継時間の基準値に合わせた遅延が挿入される結果、中継時間は著しく長いものになってしまう。
中継装置における同期メッセージの中継時間が長くなると、マスタ装置からスレーブ装置に向けて同期メッセージが転送される場合、マスタ装置から同期メッセージを送信してから、スレーブ装置において同期メッセージが受信されるまでの時間が長くなってしまう。すなわち、図1において、マスタ装置からスレーブ装置までの転送時間t‐msが長くなってしまう。スレーブ装置からマスタ装置に向けて同期メッセージが転送される場合も同様であり、スレーブ装置からマスタ装置までの転送時間t‐smが長くなってしまう。
一方、スレーブ装置は自身が有する発振器によってクロックを生成し、その生成されたクロックを基づいて、自身が参照する時刻を生成することにより、時刻同期処理を行うが、発振器は一般に周波数偏差を有する。周波数偏差とは、温度変化や電源電圧の変動などの動作条件の変化等によって発振周波数が基準値からずれてしまうことをいう。この周波数偏差に起因する、スレーブ装置における時刻の誤差は、図1において、スレーブ装置によって取得される時刻t2、t4、t5に影響を与える。
従って、同期メッセージの転送時に中継装置における中継時間が長くなると、転送時間t‐msも長くなることから、送信時刻t1を基準にしたときに時刻t2に蓄積される、周波数偏差に起因する時刻の誤差の量が多くなる。そのため、転送時間t‐msの測定値に蓄積される時刻の誤差の量も多くなる。よって、転送時間t‐msの測定誤差が大きくなるため、算出される時刻オフセット量の誤差が大きくなり、スレーブ装置における時刻同期処理の誤差につながってしまう。
また、同期メッセージの転送時に中継装置における中継時間が長くなると、スレーブ装置において時刻オフセット量の算出が行われる算出時刻t5や同期メッセージの受信時刻t4と、同期メッセージの送信時刻t3との間の時間差が大きくなる。そのため、送信時刻t3を基準にしたときに受信時刻t4及び算出時刻t5に蓄積される時刻の誤差の量もそれぞれ多くなる。よって、時刻t5における本来の時刻オフセット量の値と、時刻t5より以前の時刻情報(時刻t3、t4等)に基づいて算出される時刻オフセット量の間のずれが大きくなり、このずれがスレーブ装置における時刻同期処理の誤差につながってしまう。
尚、高価な発振器を用いたことにより、発振器の周波数偏差を小さくすることができるが、高価な発振器を用いるのは、スレーブ装置のコストを増加させることになるため、好ましくない。
また、同期メッセージの転送時に中継装置における中継時間が長くなると、その分、同期メッセージが中継装置に滞留する時間が長くなり、中継装置に滞留する同期メッセージの数も多くなる。そのため、中継装置において、同期メッセージを保持するためのメモリの回路規模も増えてしまう。
従って、本実施例の一側面においては、中継装置における中継時間を不要に長くすることなく中継時間の変動を吸収し、スレーブ装置によって実行される時刻同期処理において、高価な発振器を用いることなく、発振器の周波数偏差の影響を小さくし、処理精度を向上させることを目的とする。
本実施例の一側面における中継装置は、パケットデータを受信する受信部と、
受信した前記パケットデータが時刻同期のための同期メッセージを含む場合、前記中継装置において前記パケットデータに送信待ちが発生した場合には前記中継装置における中継処理時間が所定値となるように前記パケットデータを遅延させて送信し、前記中継装置において前記パケットデータに送信待ちが発生しない場合には前記パケットデータを遅延させずに送信する送信部を含むものである。
本実施例の一側面における中継装置においては、スレーブ装置によって実行される時刻同期処理において、発振器の周波数偏差の影響を小さくし、処理精度を向上させることができる。
IEEE1588における時刻同期方式を説明するための図である。 IEEE1588のマスタ装置とスレーブ装置を含むパケット伝送網200の一例を示す図である。 中継装置206の内部構成の一例を示す図である。 同期メッセージにおけるPDVを説明するための図である。 中継装置内の中継時間の変動を吸収することが可能な技術の一例を説明するための図である。 図5に示した、中継時間の変動吸収に関する技術の問題点を説明するための図である。 第1実施例に係る中継装置700の構成例を示す図である。 IEEE1588におけるPTPメッセージのフォーマットを説明するための図である。 中継時間算出部710において中継時間設定値を算出する処理の一例を説明するための図である。 中継装置700によって行われる遅延挿入制御処理の一例を説明するための図である。 中継装置700における同期メッセージの中継処理を説明するためのフローチャートである。 中継時間算出部710において中継時間設定値を算出する処理の他の例を説明するための図である。 中継装置700によって行われる遅延挿入制御処理の他の例を説明するための図である。 第2実施例に係る中継装置1400の構成例を示す図である。 第3実施例に係る中継装置1500の構成例を示す図である。 第4実施例に係る中継装置1600の構成例を示す図である。 第5実施例に係る中継装置1700の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
[1.第1実施例]
以下、第1実施例に係る中継装置及び中継方法について説明する。
[1−1.中継装置]
まず、第1実施例に係る中継装置700の構成について説明する。図7は、第1実施例に係る中継装置700の構成例を示す図である。
尚、図7に示した中継装置1700の構成は、全体の装置構成の中の、1つの出力ポートに対応する部分を示したものである。よって、中継装置700は、複数の出力ポートを有する場合には、図7に示したものと同様の構成を出力ポートの数だけ有する。以下の各実施例においても同様である。
図7に示したように、中継装置700は、伝送装置であって、同期メッセージ(以下、msgとも称する。)識別部702(702‐1〜N)、704、出力制御部706、遅延測定部708、中継時間算出部710、挿入遅延算出部712、及び遅延挿入制御部714を含む。
出力制御部706は、セレクタ722、書き込み制御部724、同期メッセージ識別部726、読み出し制御部728、複数のキュー734(734‐1〜k)及びセレクタ736を含む。読み出し制御部728は競合判定部730を含む。また、複数のキュー734(734‐1〜k)及びセレクタ736はメモリ732によって実現される。
遅延挿入制御部714は、書き込み制御部742、読み出し制御部744、同期メッセージ用のバイパスキュー748、同期メッセージ用の遅延挿入キュー750、及び同期メッセージ以外のパケット用のタイミング調整キュー752を含む。バイパスキュー748、遅延挿入キュー750、及びタイミング調整キュー752はメモリ746によって実現される。
尚、同期メッセージ識別部702‐1〜N、704、出力制御部706、遅延測定部708、中継時間算出部710、挿入遅延算出部712、及び遅延挿入制御部714などの、図7に示した中継装置に含まれる各部は、専用又は汎用のハードウェア(電気・電子回路(ASIC、FPGAなど))を用いて、1個のハードウェア又は複数のハードウェアの組合せとして実現される。或いは、上述した各部は、ソフトウェア処理、すなわち、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)のようなプロセッサ(マイクロプロセッサ)が、ストレージ(ROM、フラッシュメモリなど)に記憶されたプログラムをRAMにロードして実行することによって得られる機能として実現されることもできる。
また、メモリ732、746については、中継装置700内の他の部分とは独立したメモリによって実現することも可能であり、例えばRAM(Random Access Memory)によって実現することができる。
後述する各々の実施例においても、中継装置に含まれる各部は、同様にして実現される。
複数の入力ポート#1〜#Nには、IEEE1588のPTPメッセージなどの同期メッセージを含む複数のパケットデータが入力される。以下、同期メッセージがIEEE1588におけるPTPメッセージである場合を例にとって説明するが、同期メッセージはPTPメッセージには限定されない。
ここで、IEEE1588におけるPTPメッセージのフォーマットについて、図8を用いて説明する。
図8に示したように、PTPメッセージにはMACヘッダが付加されている。MACヘッダは、PTPメッセージの宛先MACアドレスを示すMACアドレス情報MAC DA、PTPメッセージの発信元MACアドレスを示すMACアドレス情報MAC SA、及びパケットデータの種別を示すタイプ値Typeを含む。
PTPメッセージはPTPジェネラルヘッダとメッセージフィールドを含む。PTPジェネラルヘッダは、PTPメッセージの種別を示すPTPメッセージタイプ値messageTypeと、PTPメッセージのシリアル番号を示すシーケンス識別情報sequenceIdを含む。また、PTPジェネラルヘッダは、いくつかのreserved領域を含む。
PTPメッセージの種別には、Syncメッセージ、Delay‐Reqメッセージ、及びDelay‐Respメッセージが含まれる。図1に示したIEEE1588の時刻同期方式において、Syncメッセージは、マスタ装置からスレーブ装置に転送される同期メッセージであって、マスタ装置の送信時刻t1を示す送信タイムスタンプを含むものである。Delay‐Reqメッセージは、Syncメッセージを受信したスレーブ装置からSyncメッセージを発信したマスタ装置に転送される同期メッセージであって、スレーブ装置の送信時刻t3を示す送信タイムスタンプを含むものである。Delay‐Respメッセージは、Delay‐Reqメッセージを受信したマスタ装置からDelay‐Reqメッセージを発信したスレーブ装置に転送される同期メッセージであって、マスタ装置の受信時刻t4を示す受信タイムスタンプを含むものである。
図1に示したIEEE1588の時刻同期方式では、スレーブ装置はマスタ装置と、Syncメッセージ、Delay‐Reqメッセージ及びDelay‐Respメッセージを用いて、送信タイムスタンプt1、t3及び受信タイムスタンプt2、t4を取得することにより、同期メッセージの送信及び受信に関する時刻情報を取得し、マスタ装置とスレーブ装置の間の転送時間t−ms及びt-smを測定する。スレーブ装置は、例えば、図1に示した式(1)を用いて、測定した転送時間に基づいて、マスタ装置に対する時刻オフセット量を推定し、時刻同期処理を行う。
PTPメッセージのメッセージフィールドは、Syncメッセージ、Delay−Reqメッセージ、及びDelay−Respメッセージの場合に、対応する送信タイムスタンプ又は受信タイムスタンプを格納するタイムスタンプ情報TimeStampを含む。
図7に戻って、複数の同期メッセージ識別部702‐1〜Nは、複数の入力ポート#1〜#Nから、同期メッセージを含む複数のパケットデータを受けとり、受信されたパケットデータが同期メッセージであるか否かを判定する。同期メッセージであるか否かの判定は例えば、PTPジェネラルヘッダに含まれるPTPメッセージタイプ値messageTypeを参照することにより行われる。すなわち、PTPメッセージタイプ値messageTypeが、Syncメッセージ、Delay‐Reqメッセージ、又はDelay‐Respメッセージのいずれかを示す場合、同期メッセージ識別部702‐1〜Nは、受信されたパケットデータは同期メッセージであると判定する。また、同期メッセージであるか否かの判定は、PTPメッセージのシリアル番号を示すシーケンス識別情報sequenceIdや、MACヘッダに含まれるタイプ値Typeを参照することにより行うようにしてもよい。
同期メッセージ識別部702‐1〜Nはそれぞれ、受けとったパケットデータが同期メッセージであった場合、同期メッセージに含まれる同期メッセージ識別情報を抽出し、抽出した同期メッセージ識別情報を遅延測定部708に出力する。抽出される同期メッセージ識別情報は、PTPジェネラルヘッダのシーケンス識別情報sequenceIdによって示される、PTPメッセージのシリアル番号や、MACヘッダのMACアドレス情報MAC DA、MAC SAによって示される発信元MACアドレス及び宛先MACアドレスを含む。
出力制御部706は、複数の入力ポート#1〜#Nと同期メッセージ識別部702‐1〜Nを介して同期メッセージを含む複数のパケットデータを受信する受信部の機能を有する。出力制御部706は、複数の同期メッセージ識別部702‐1〜Nから、同期メッセージを含む複数のパケットデータを受けとり、受けとった複数のパケットデータを、同期メッセージ識別部704を介して遅延挿入制御部714に出力する出力タイミングを制御する。
セレクタ722は、複数の同期メッセージ識別部702‐1〜Nから、同期メッセージを含む複数のパケットデータを受けとる。セレクタ302は、複数の同期メッセージ識別部702‐1〜Nの中から1つを選択し、選択した同期メッセージ識別部に入力されたパケットデータを書き込み制御部724に供給する。
書き込み制御部724は、供給されたパケットデータの優先度に応じて、メモリ732内の複数のキュー734‐1〜kの中の1つのキューにそのパケットデータを格納する。ここでは、同期メッセージには他のパケットデータよりも高い優先度が与えられているものとする。従って、例えば、同期メッセージは優先クラスキュー734‐1に格納され、他のパケットデータは非優先クラスキュー734‐kに格納される。書き込み制御部724は、格納されるパケットデータについて、パケット識別情報、パケット長情報、及び格納先のキューのキュー識別情報を読み出し制御部728に出力する。
同期メッセージ識別部726は、書き込み制御部734から、優先クラスキュー731−1に格納される同期メッセージを受けとり、受けとった同期メッセージに含まれる同期メッセージ識別情報を抽出する。同期メッセージ識別部726は、抽出した同期メッセージ識別情報を、読み出し制御部728の競合判定部730に出力する。
読み出し制御部728は、書き込み制御部724からパケット識別情報、パケット長情報、及びキュー識別情報を受けとり、受けとった各情報に基づいて、複数のキュー734‐1〜kに格納されたパケットデータについて、優先度の高いパケットデータから優先的に読み出し処理を実行する優先制御処理を行う。読み出し制御部728は優先制御により、複数のキュー734‐1〜kの中から読み出し対象のキューを決定し、その決定されたキューに格納されたパケットデータの読み出しタイミングを制御する。読み出し制御部728は、優先制御により決定されたタイミングで、読み出し対象のキューのキュー識別情報と、読み出し対象となるパケットデータのパケット識別情報を含む選択制御情報と、キューに格納されたデータの読み出しを指示する読み出し命令を、セレクタ736に出力する。
セレクタ736は読み出し制御部728から選択制御情報及び読み出し命令を受けとり、受けとった選択制御情報及び読み出し命令に基づいて、複数のキュー734‐1〜kの中から読み出し対象のキューを選択し、選択されたキューに格納されたパケットデータを同期メッセージ識別部704に出力する。
競合判定部730は、同期メッセージ識別部726から同期メッセージ識別情報を受けとる。競合判定部730は同期メッセージ識別情報を受けとったとき、セレクタ736において複数のキュー734‐1〜kの中の1つのキューからパケットデータが出力されている最中であるか否かを判定する。すなわち、競合判定部730は、読み出し制御部728がセレクタ736に上述の選択制御信号を出力した後、セレクタ736によるデータの読み出しが完了するまでに要する期間(読み出し期間)内に、同期メッセージ識別情報を受けとったか否かを判定する。
競合判定部730は、同期メッセージ識別情報を受けとったとき、セレクタ736においてパケットデータが出力されている最中である場合、同期メッセージと他のパケットデータとの間に競合が有ると判定し、同期メッセージに送信待ちが発生したと判断する。一方、競合判定部730は、同期メッセージ識別情報を受けとったとき、セレクタ736においてパケットデータが出力されていない場合、対応するキュー734−1に格納された同期メッセージは他のキューの影響を受けずにセレクタ736から出力されるので、同期メッセージと他のパケットデータとの間に競合は無いと判定し、同期メッセージに送信待ちが発生していないと判断する。競合判定部730は、競合の有無を示す競合判定情報を、受けとった同期メッセージ識別情報とともに、中継時間算出部710と遅延挿入制御部714(書き込み制御部742、読み出し制御部744)に出力する。
ここで、同期メッセージと先に到着したパケットデータとの間で競合が発生した場合は、そのパケットデータの対応するキューからの出力が完了するまで、同期メッセージは対応するキュー734‐1において出力を待たされ、その競合に起因する待ち時間の分だけ、同期メッセージの出力が遅延されることになる。同期メッセージの出力遅延は、中継装置700から同期メッセージが送信されるタイミングに影響を与えることから、競合が発生した場合には、同期メッセージに送信待ちが発生する。この待ち時間の発生は、出力制御部706が上述の優先制御処理を行ったとしても避けることはできず、例えば同期メッセージの優先度を最高クラスに設定しても、すでに優先度の低いクラスのパケットデータの出力が行われている場合は、そのパケットデータの出力が終わるまでは、同期メッセージを出力することはできない。同期メッセージよりも高い優先度を設定されたパケットデータが他に存在する場合は、優先制御処理の結果、待ち行列等の影響により、上述の競合に起因する待ち時間はさらに長くなり、同期メッセージの送信待ちはさらに長くなる。
同期メッセージ識別部704は、セレクタ736から、読み出し対象のキューに格納されたパケットデータを受けとり、受けとったパケットデータが同期メッセージであるか否かを判定する。同期メッセージであるか否かの判定は、同期メッセージ識別部702の場合と同様である。同期メッセージ識別部704は、受けとったパケットデータが同期メッセージであった場合、同期メッセージに含まれる同期メッセージ識別情報を抽出し、抽出した同期メッセージ識別情報を遅延測定部708に出力する。抽出される同期メッセージ識別情報は、同期メッセージ識別部702の場合と同様である。
遅延測定部708は、同期メッセージ識別部702‐1〜N、704から同期メッセージ識別情報を受けとる。遅延測定部708は、同一の同期メッセージについて、同期メッセージ識別部702から同期メッセージ識別情報を受けとった時刻と、同期メッセージ識別部704から同期メッセージ識別情報を受けとった時刻を取得し、取得された2つの時刻の差分の時間を算出することにより、出力制御部706による出力タイミング制御に起因する、同期メッセージの遅延時間を測定する。遅延測定部708は、測定された遅延時間を示す遅延時間情報を、対応する同期メッセージの同期メッセージ識別情報とともに、中継時間算出部710と挿入遅延算出部712に出力する。
尚、遅延測定部708で測定される遅延時間は、同期メッセージを入力ポートから入力してから、出力制御部706内の各部を経由して同期メッセージを出力ポートに出力するまでに要する最小の処理サイクルに相当する処理遅延時間と、先に到着した他のパケットデータとの競合により、同期メッセージが対応するキュー734‐1において出力を待たされることに起因する競合遅延時間を含むものである。処理遅延時間は、出力制御部706の各部の特性によって定まるものであり、入力される同期メッセージによらず固定値となるが、競合遅延時間は、同期メッセージと他のパケットデータとの間に競合が無い場合には発生せず、競合が有る場合には、その値は同期メッセージの競合状態に応じて大きく変動するものである。競合遅延時間は、同期メッセージの送信待ちの時間に対応する。
中継時間算出部710は、競合判定部730から競合判定情報及び対応する同期メッセージ識別情報を受けとり、遅延測定部708から遅延時間情報及び対応する同期メッセージ識別情報を受けとる。中継時間算出部710は、受けとった遅延時間情報に基づいて、競合を有する同期メッセージに対する中継時間の設定値(中継時間設定値)を算出する。例えば、中間時間算出部710は、以下のように、予め定められた測定期間内に測定された遅延時間の最大値を、中継時間設定値として算出する。中間時間算出部710は、算出した中継時間設定値を示す中継時間情報を挿入遅延算出部712に出力する。
図9は、中継時間算出部710において中継時間設定値を算出する処理の一例を説明するための図である。
図9に示した例では、中継時間算出部710は、遅延時間の測定期間を予め定めておき、定められた測定期間内に、遅延測定部708から、複数の同期メッセージに対応する複数の遅延時間情報を受けとることにより、遅延時間値を含む一定量の遅延時間データを収集する。図9(a)及び(b)は、中継時間算出部710によって収集された遅延時間データの例を示すものである。
中継時間算出部710は、収集された遅延時間データに基づいて、測定期間内に遅延測定部708によって測定された遅延時間の値の中の最大値を算出し、算出された遅延時間の最大値を中継時間設定値として設定する。
図9から分かるように、中継時間算出部710によって算出される中継時間設定値は、中継装置700における競合トラフィックの帯域の大きさによって異なる。すなわち、競合トラフィックの帯域が小さいときは、遅延時間データにおいて、競合遅延時間の分布は狭くなり、競合遅延時間の最大値も小さいものとなるため、中継時間設定値はより小さいものとなる。これに対して、競合トラフィックの帯域が大きいときは、遅延時間データにおいて、競合遅延時間の分布は広くなり、競合遅延時間の最大値も大きなものとなる結果、中継時間設定値はより大きいものとなる。
以上のように、中継時間算出部710では、中継時間設定値を同期メッセージの競合状態に応じた最適値に設定することができるので、中継時間設定値が一定のマージンを持たせた大きめの値に設定され、不要に大きな値に設定されるのを防止することができる。
挿入遅延算出部712は、中継時間算出部712から中継時間設定値を示す中継時間情報を受けとり、遅延測定部708から遅延時間情報及び対応する同期メッセージ識別情報を受けとる。挿入遅延算出部712は、受けとった同期メッセージ識別情報に対応する同期メッセージについて、受けとった中継時間情報によって示される中継時間設定値と、受けとった遅延時間情報によって示される遅延時間に基づいて、挿入遅延時間の値を算出する。例えば、挿入遅延算出部712は、同期メッセージ識別情報に対応する同期メッセージについて、対応する中継時間設定値と遅延時間の差分値を、挿入遅延時間の値として算出する。すなわち、挿入遅延時間は、以下の式(2)により算出される。
挿入遅延時間=中継時間設定値−遅延時間
=中継時間設定値−処理遅延時間−競合遅延時間
・・・(2)
挿入遅延算出部712は、算出した挿入遅延時間を示す挿入遅延情報を遅延挿入制御部714(読み出し制御部744)に出力する。
また、挿入遅延算出部712は、遅延測定部708によって測定された遅延時間の値が、中継時間算出部710によって設定された中継時間設定値よりも大きく、上述の式(2)によって算出される挿入遅延時間の値が負の値となる場合、対応する同期メッセージの廃棄を決定する。挿入遅延算出部712は、同期メッセージの廃棄を決定した場合、算出した挿入遅延時間の情報に代えて、同期メッセージの廃棄指示を示す情報を、挿入遅延情報として、読み出し制御部744に出力する。
遅延挿入制御部714は、出力ポートを介して同期メッセージを含むパケットデータを送信する送信部の機能を有する。遅延挿入制御部714において、書き込み制御部742は同期メッセージ識別部704から、セレクタ736から出力された、同期メッセージを含むパケットデータを受けとり、競合判定部730から、競合判定情報と、対応する同期メッセージ識別情報を受けとる。書き込み制御部742は、競合判定情報によって示される競合の有無と、同期メッセージ識別情報に基づいて、受けとったパケットデータを、同期メッセージ用のバイパスキュー748、同期メッセージ用の遅延挿入キュー750、及び同期メッセージ以外のパケット用のタイミング調整キュー752のいずれかに格納する。書き込み制御部742は、格納されるパケットデータについて、パケット識別情報、パケット長情報、及び格納先のキューのキュー識別情報を読み出し制御部744に出力する。
書き込み制御部742は、受けとったパケットデータが同期メッセージであって、かつ、受けとった競合判定情報が、競合が無いことを示す場合には、受けとった同期メッセージをバイパスキュー748に格納する。書き込み制御部742は、受けとったパケットデータが同期メッセージであって、かつ、受けとった競合判定情報が、競合が有ることを示す場合には、受けとった同期メッセージを遅延挿入キュー750に格納する。書き込み制御部742は、受けとったパケットデータが同期メッセージ以外のパケットデータである場合には、受けとったパケットデータをタイミング調整キュー752に格納する。
読み出し制御部744は、競合判定部730から、競合判定情報と、対応する同期メッセージ識別情報を受けとり、挿入遅延算出部712から挿入遅延情報を受けとる。また、読み出し制御部744は、書き込み制御部742からパケット識別情報、パケット長情報、及びキュー識別情報を受けとる。
読み出し制御部744は、受けとった競合判定情報が、競合が無いことを示すとき、バイパスキュー748を読み出し対象のキューとして決定する。読み出し制御部744は、書き込み制御部742から上述の各情報を受けとった後、最小の処理サイクル経過後、バイパスキュー748のキュー識別情報と、読み出し対象となる同期メッセージのパケット識別情報を含む選択制御情報と、キューに格納されたデータの読み出しを指示する読み出し命令をセレクタ754に出力する。
セレクタ754は、読み出し制御部744から選択制御情報及び読み出し命令を受けとり、受けとった選択制御情報及び読み出し命令に基づいて、バイパスキュー748に格納された同期メッセージを出力ポートに出力する。すなわち、バイパスキュー748に格納された同期メッセージは、読み出し制御部744の制御の下で、バイパスキュー748に格納された後、最小の処理サイクルで遅滞なく出力される。
従って、受信された同期メッセージと他のパケットデータとの間に競合が無い場合、遅延挿入制御部714において遅延が挿入されないため、中継装置700における中継時間はおおよそ、上述の処理遅延時間に等しいものとなる。
一方、読み出し制御部744は、受けとった競合判定情報が、競合が有ることを示すとき、遅延挿入キュー750を読み出し対象のキューとして決定する。読み出し制御部744は、書き込み制御部742から上述の各情報を受けとった後、受けとった挿入遅延情報によって示される挿入遅延時間に対応した処理サイクル分だけ遅延させたタイミングで、遅延挿入キュー750のキュー識別情報と、読み出し対象となる同期メッセージのパケット識別情報を含む選択制御情報と、キューに格納されたデータの読み出しを指示する読み出し命令を、セレクタ754に出力する。
セレクタ754は、読み出し制御部744から選択制御情報及び読み出し命令を受けとり、受けとった選択制御情報及び読み出し命令に基づいて、遅延挿入キュー750に格納された同期メッセージを出力ポートに出力する。すなわち、遅延挿入キュー750に格納された同期メッセージは、読み出し制御部744の制御の下で、遅延挿入キュー750に格納された後、出力タイミングを挿入遅延時間に対応した処理サイクル分だけ遅延させた上で、出力される。
従って、受信された同期メッセージと他のパケットデータとの間に競合が有る場合、中継装置700における全体の中継時間が、中継時間算出部710によって算出された中継時間設定値に等しくなるように、遅延挿入制御部714において遅延が挿入されるため、中継装置700における中継時間はおおよそ、中継時間算出部710によって算出された中継時間設定値に等しいものとなる。
但し、読み出し制御部744は、受けとった挿入遅延情報が同期メッセージの廃棄指示を示すとき、遅延挿入キュー750に格納された同期メッセージの廃棄を決定する。読み出し制御部744は、遅延挿入キュー750のキュー識別情報と、廃棄対象となる同期メッセージのパケット識別情報を含む選択制御情報と、キューに格納されたデータの廃棄を指示する廃棄命令を、セレクタ754に出力する。
セレクタ754は、読み出し制御部744から選択制御情報及び廃棄命令を受けとり、受けとった選択制御情報及び廃棄命令に基づいて、遅延挿入キュー750に格納された同期メッセージを廃棄する。すなわち、遅延挿入キュー750に格納された同期メッセージは出力ポートに出力されない。
尚、読み出し制御部744は、同期メッセージ以外のパケットデータがタイミング調整キュー752に格納されたときは、タイミング調整キュー752を読み出し対象のキューとして決定する。タイミング調整キュー752に格納されたパケットデータは、読み出し制御部744の制御の下で、タイミング調整キュー752に格納された後、パイパスキュー748及び遅延挿入キュー750のどちらからも同期メッセージが出力されていないタイミングで、出力される。
以上のように、中継装置700の遅延挿入制御部714では、出力制御部706における同期メッセージの競合の有無や競合の度合いに応じて、同期メッセージの中継に対して挿入される遅延時間を最適化し、同期メッセージの中継時間を、競合の有無に応じた最適な固定値に設定することができる。すなわち、遅延挿入制御部714は、同期メッセージの競合が無い場合は、遅延を挿入することなく、中継時間を中継装置700の最小中継時間である処理遅延時間に等しいものとし、競合が有る場合は、最適化された遅延を挿入することにより、中継時間を中継時間算出部710によって算出された必要最小限の中継時間設定値に等しいものとすることができる。このため、中継装置700では、同期メッセージの中継時間を不要に長くすることなく、中継時間の変動を吸収することができる。
よって、スレーブ装置において、図1に示したIEEE1588の時刻同期方式に従って時刻同期処理を行うときに、高価な発振器を用いることなく、スレーブ装置に設けられた発振器の周波数偏差の影響を小さくすることができ、スレーブ装置における時刻同期処理の精度を向上させることができる。
特に、図9(a)や図12(a)のように競合トラフィックの帯域が小さい場合は、同期メッセージが受信されたときに競合が無い場合の発生確率が大きくなるので、中継装置700は相対的に多くの同期メッセージを、中継時間を中継装置700の最小中継時間である処理遅延時間に等しいものとした状態で、スレーブ装置に転送することができる。また、競合を有する同期メッセージであっても、中継装置700は上述のように、中継時間を必要最小限の中継時間設定値に等しいものとして状態で、スレーブ装置に転送することができる。
ここで、スレーブ装置はマスタ装置と、一定量の同期メッセージを交換し、交換された同期メッセージごとに、時刻オフセット量を算出する。これにより、スレーブ装置は一定のサンプル数の時刻オフセット量を取得し、取得した時刻オフセット量のサンプルに対して統計処理等を施すことにより、時刻同期処理に使用する時刻オフセット量を決定する。
よって、競合トラフィックの帯域が小さい場合は、競合が無く、中継時間がより短い同期メッセージに基づいて算出された時刻オフセット量のサンプル数を増やすことができるので、スレーブ装置において、高価な発振器を用いることなく、スレーブ装置に設けられた発振器の周波数偏差の影響を小さくする効果が大きくなり、スレーブ装置における時刻同期処理の精度をさらに向上させることができる。
さらに、中継時間設定値を遅延時間の最大値に設定した場合には、後述するように、遅延時間の平均値に設定した場合に比べて、中継時間設定値をより大きい値に設定することができる。よって、受信された同期メッセージの中で、上述の式(2)によって算出される挿入遅延時間の値が負の値となる結果、挿入遅延算出部712によって廃棄と判定される同期メッセージの数を減らすことができる。よって、中継時間の変動を吸収しながら、中継装置からマスタ装置及びスレーブ装置に、より多くの同期メッセージを転送することができる。
ここで、後述するように、スレーブ装置は、取得した一定数の時刻オフセット量のサンプルに対して統計処理等を施すことにより、時刻同期処理に使用する時刻オフセット量を決定する。
ここで、上述のように、スレーブ装置は、取得した一定数の時刻オフセット量のサンプルに対して統計処理等を施すことにより、時刻同期処理に使用する時刻オフセット量を決定する。
従って、中継装置において中継時間設定値を遅延時間の最大値に設定した場合には、スレーブ装置において、より多くの同期メッセージサンプルに基づいて、時刻同期処理に使用する時刻オフセット量を決定することができるので、スレーブ装置における時刻同期処理の精度を向上させることができる。
[1−2.中継装置の遅延挿入制御]
図10は、中継装置700によって行われる遅延挿入制御処理の一例を説明するための図である。
図10に示したように、中継装置700が動作を開始すると、まず、遅延時間測定期間が始まる。
遅延時間測定期間においては、中継装置700は、遅延測定部708によって、入力ポートにおいて受信される各々の同期メッセージについて遅延時間を測定する。図10から分かるように、同期メッセージの遅延時間は競合の有無によって異なり、競合が無い場合は、競合遅延時間が発生しないため、遅延時間は短くなる。一方、競合が有る場合は、発生する競合遅延時間の長さに応じて、遅延時間の長さも変動する。
そして、中継装置700は、中継時間算出部710によって、測定された種々の遅延時間を収集し、収集された遅延時間の値の中の最大値を算出する。中継時間算出部710は、算出された遅延時間の最大値を中継時間設定値として設定する。
尚、遅延時間測定期間においては、中継装置700は遅延挿入制御処理を行わないため、遅延挿入制御部714では遅延挿入キュー750は使用されず、同期メッセージは全てバイパスキュー748を介して出力ポートに出力されることになる。
遅延時間測定期間が終了すると、遅延挿入制御期間に移行する。
遅延挿入制御期間においては、中継装置700は、中継時間算出部710によって算出された中継時間設定値に基づいて、遅延挿入制御部714において遅延挿入制御処理を行う。中継装置700は、各々の同期メッセージについて、算出された中継時間設定値に基づいて、挿入遅延算出部712によって挿入遅延時間を算出する。
図10に示したように、中継装置700は、同期メッセージの競合が無い場合は、同期メッセージの中継に対して遅延を挿入せず、中継時間を中継装置700の処理遅延時間に設定する。一方、競合が有る場合は、同期メッセージの中継に対して、挿入遅延算出部712によって算出された挿入遅延時間を挿入することにより、中継時間を、中継時間算出部710によって算出された中継時間設定値に設定する。すなわち、中継装置700は、同期メッセージの競合の有無に応じて、その中継時間を異なる固定値に設定する。
ここで、遅延時間測定期間は、中継装置700の動作開始後だけでなく、一定期間ごとに定期的に設定されるのが好ましい。遅延時間測定期間を定期的に設定することにより、中継時間設定値を定期的に更新することができ、時間の経過に伴って中継装置700における競合状態が変化した場合であっても、中継時間設定値を競合状態に応じた最適な値に設定することができるからである。
これにより、競合状態が変化した場合であっても、中継装置700における中継時間が不要に長くなることはなく、高価な発振器を用いることなく、スレーブ装置に設けられた発振器の周波数偏差の影響を小さくすることができ、スレーブ装置における時刻同期処理の精度を向上させることができる。
尚、図10ではマスタ装置からスレーブ装置に向けて同期メッセージが転送される場合を示したが、スレーブ装置からマスタ装置に向けて同期メッセージが転送される場合も、中継装置700は、同様の遅延挿入制御処理を行う。
[1−3.スレーブ装置の時刻同期処理]
ここで、図1及び図10を参照しながら、スレーブ装置の時刻同期処理について説明する。
スレーブ装置は、図1に示したIEEE1588の時刻同期方式に従って、式(1)に基づいて時刻オフセット量を算出し、算出された時刻オフセット量に基づいて、時刻同期処理を実行する。
一方、図10において説明したように、中継装置700における中継時間は、同期メッセージの競合の有無に応じて異なる固定値となる。すなわち、競合が無い場合、中継時間は処理遅延時間に固定され、競合が有る場合、中継時間は、処理遅延時間よりも長い中継時間設定値に固定される。
従って、図1において、マスタ装置からスレーブ装置に転送される同期メッセージと、スレーブ装置からマスタ装置に転送される同期メッセージの間で、競合の有無の状態が異なる場合には、双方の同期メッセージの間で中継装置700における中継時間が異なることとなり、マスタ装置からスレーブ装置までの転送時間t‐msと、スレーブ装置からマスタ装置までの転送時間t‐smの間には、少なくとも、中継時間設定値と処理遅延時間値の間の差分値に相当する測定誤差が生じることなる。例えば、PTPメッセージ(同期メッセージ)のうち、マスタ装置からスレーブ装置に転送されるSyncメッセージについては、競合は無いが、スレーブ装置からマスタ装置に転送されるDelay‐Reqメッセージについては、競合が有るというような場合である。
よって、スレーブ装置では、転送時間t‐msと転送時間t‐smの間の測定誤差により、式(1)に基づいて、時刻オフセット量を正確に算出することができない。
そこで、スレーブ装置は、マスタ装置からスレーブ装置に転送される同期メッセージと、スレーブ装置からマスタ装置に転送される同期メッセージの間で、競合の有無の状態が同一であるか否かを判定し、競合の有無の状態が同一の場合にのみ、時刻オフセット量の算出を行ない、双方の同期メッセージの間で競合の有無の状態が異なる場合には、時刻オフセット量の算出を行わないようにする。そして、スレーブ装置は、双方の同期メッセージの間で競合の有無の状態が同一の場合に算出された時刻オフセット量に基づいて、時刻同期処理を実行する。
尚、スレーブ装置は例えば、転送時間t‐msと転送時間t‐smの間の差分値を監視し、その差分値が予め定められた閾値より大きい場合に、競合の有無の状態が異なると判定し、時刻オフセット量の算出を行わないようにする。
また、上述のように、スレーブ装置はマスタ装置と一定量の同期メッセージを交換することにより、一定のサンプル数の時刻オフセット量を取得し、取得した時刻オフセット量のサンプル対して統計処理等を施すことにより、時刻同期処理に使用する時刻オフセット量を決定する。従って、スレーブ装置において、一部の同期メッセージについて時刻オフセット量の算出を行わないこととしても、スレーブ装置において統計的に十分なサンプル数の時刻オフセット量を取得できる限り、時刻同期処理に与える影響は小さい。
[1−4.中継装置700における同期メッセージの中継処理]
図11は、中継装置700における同期メッセージの中継処理を説明するためのフローチャートである。図11に示した同期メッセージの中継処理は、中継装置700内の同期メッセージ識別部702、704、出力制御部706、遅延測定部708、中継時間算出部710、挿入遅延算出部712及び遅延挿入制御部714が相互に連携して実行する処理である。
まず、ステップS1102において、中継装置700の同期メッセージ識別部702‐1〜Nは、入力されたパケットデータが同期メッセージであることを識別することにより、同期メッセージの検出を行う。
次に、ステップS1104において、出力制御部706の競合判定部730は、ステップS1102において検出した同期メッセージが、他のパケットデータとの間に競合を有するか否かを判定する。競合が有る場合はステップS1106に進み、競合が無い場合はステップS1112に進む。
次に、ステップS1106において、遅延測定部708は、ステップS1102において検出した同期メッセージについて、出力制御部706による出力タイミング制御に起因する遅延時間を測定する。遅延測定部708で測定される遅延時間は、処理遅延時間と競合遅延時間を含むものである。処理遅延時間は、入力される同期メッセージによらず固定値であるが、競合遅延時間は、同期メッセージと他のパケットデータとの間に競合が無い場合には発生せず、競合が有る場合には、その値は同期メッセージの競合状態に応じて大きく変動するものである。
また、中継時間算出部710は、遅延測定部708によって測定した遅延時間に基づいて、中継時間設定値を算出する。例えば、中継時間算出部710は、予め定められた測定期間内に測定された遅延時間の最大値を、中継時間設定値として算出する。
そして、挿入遅延算出部712は、ステップS1102において検出した同期メッセージについて、中継時間算出部710によって算出した中継時間設定値と、遅延測定部708によって測定した遅延時間に基づいて、挿入遅延時間の値を算出する。例えば、挿入遅延算出部712は、上述の式(2)に基づいて、中継時間設定値と遅延時間の値の差分値を挿入遅延時間の値として算出する。さらに、挿入遅延算出部712は、算出した挿入遅延時間の値が負の値であるか否か、すなわち、遅延時間の値が中継時間設定値より大きいか否かを判定する。遅延時間の値が中継時間設定値より大きい場合、処理はステップS1110に進み、小さい場合、処理はステップS1108に進む。
次に、ステップS1108において、遅延挿入制御部714は、ステップS1102において検出した同期メッセージを遅延挿入キュー750から、遅延挿入キュー750に格納した後、挿入遅延算出部712によって算出した挿入遅延時間だけ遅延させたタイミングで読み出し、出力ポートを介して送信する。この場合、中継装置700における中継時間はおおよそ、中継時間算出部710によって算出された中継時間設定値に等しいものとなる。
また、ステップS1110において、遅延挿入制御部714は、ステップS1102において検出した同期メッセージの廃棄を決定し、遅延挿入キュー750に格納された同期メッセージを出力ポートに出力しない。
一方、ステップS1112において、遅延挿入制御部714は、ステップS1102において検出した同期メッセージをバイパスキュー748から、バイパスキュー748に格納された後、遅滞なく読み出し、出力ポートを介して送信する。この場合、中継装置700における中継時間はおおよそ、処理遅延時間に等しいものとなる。
以上説明したように、図11に示した同期メッセージの中継処理によれば、同期メッセージの競合の有無に応じて遅延挿入の有無を決定しているので、同期メッセージの中継時間を、競合の有無に応じた最適な固定値に設定することができ、中継時間を不要に長くすることなく、中継時間の変動を吸収することができる。
よって、スレーブ装置において、図1に示したIEEE1588の時刻同期方式に従って時刻同期処理を行うときに、高価な発振器を用いることなく、スレーブ装置に設けられた発振器の周波数偏差の影響を小さくすることができ、スレーブ装置における時刻同期処理の精度を向上させることができる。
[1−5.中継時間設定値の算出処理の他の例]
図12は、中継時間算出部710において中継時間設定値を算出する処理の他の例を説明するための図である。
図9に示した例では、中継時間算出部710は、予め定められた測定期間内に遅延測定部708によって測定された遅延時間の値の中の最大値を算出したが、図12に示した例では、予め定められた測定期間内に遅延測定部708によって測定された遅延時間の値の平均値を算出する。
より詳細には、図12に示した例では、中継時間算出部710は、予め定められた測定期間内に、遅延測定部708から、複数の同期メッセージに対応する複数の遅延時間情報を受けとることにより、一定量の遅延時間値を含む遅延時間データを収集する。中継時間算出部710は、収集された遅延時間データに基づいて、測定期間内に遅延測定部708によって測定された遅延時間の値の平均値を算出し、算出された遅延時間の平均値を中継時間設定値として設定する。
図12から分かるように、中継時間算出部710によって算出される中継時間設定値は、中継装置700における競合トラフィックの帯域の大きさによって異なる。すなわち、競合トラフィックの帯域が小さいときは、遅延時間データにおいて、競合遅延時間の分布が狭くなり、競合遅延時間の平均値は小さいものとなるため、中継時間設定値もより小さいものとなる。これに対して、競合トラフィックの帯域が大きいときは、遅延時間データにおいて、競合遅延時間の分布は広くなり、競合遅延時間の平均値は大きなものとなるので、中継時間設定値はより大きいものとなる。
図13は、中継装置700によって行われる遅延挿入制御処理の他の例を説明するための図である。図10に示した例では、中継時間設定値を測定された遅延時間の最大値に設定したが、図13に示した例では、中継時間設定値を測定された遅延時間の平均値に設定している点が異なる。
図13に示した例では、図10の場合と同様に、遅延時間測定期間において、中継装置700は、遅延測定部708によって、入力ポートにおいて受信される各々の同期メッセージについて遅延時間を測定する。そして、中継装置700は、中継時間算出部710によって、測定された種々の遅延時間を収集し、収集された遅延時間の値の中の平均値を算出する。中継時間算出部710は、算出された遅延時間の平均値を中継時間設定値として設定する。
次に、遅延挿入制御期間においては、中継装置700は、中継時間算出部710によって算出された中継時間設定値に基づいて、遅延挿入制御部714において遅延挿入制御処理を行う。中継装置700は、各々の同期メッセージについて、算出された中継時間設定値に基づいて、挿入遅延算出部712によって挿入遅延時間を算出する。図13に示したように、中継装置700は、同期メッセージの競合の有無に応じて、その中継時間を、処理遅延時間又は中継時間設定値の固定値に設定する。
尚、図13ではマスタ装置からスレーブ装置に向けて同期メッセージが転送される場合を示したが、スレーブ装置からマスタ装置に向けて同期メッセージが転送される場合も、中継装置700は、同様の遅延挿入制御処理を行う。
以上説明したように、中継時間設定値を測定された遅延時間の平均値に設定した場合においても、中継時間算出部710では、中継時間設定値を同期メッセージの競合状態に応じた最適値に設定することができるので、中継時間設定値が一定のマージンを持たせた大きめの値に設定され、不要に大きな値に設定されるのを防止することができる。
さらに、中継時間設定値を遅延時間の平均値に設定した場合には、遅延時間の最大値に設定した場合に比べて、中継時間設定値をより小さい値に設定することができる。よって、中継時間の変動を吸収しながら、中継装置における中継時間をより短い時間に固定することができる。
これにより、マスタ装置とスレーブ装置の間の同期メッセージの転送時間をより短くすることができるので、スレーブ装置において、図1に示したIEEE1588の時刻同期方式に従って時刻同期処理を行うときに、高価な発振器を用いることなく、スレーブ装置に設けられた発振器の周波数偏差の影響をより小さくすることができ、時刻同期処理の精度をさらに向上させことができる。
[1−6.その他の変形例]
以下、第1実施例に係る中継装置700の種々の変形例について説明する。
[1−6−1.競合判定部730]
競合判定部730は、同期メッセージ識別部726から同期メッセージ識別情報を受けとったとき、セレクタ736においてパケットデータが出力されている最中であって、競合が発生している場合であっても、その競合に起因する同期メッセージの待ち時間が所定の閾値より短いときは、同期メッセージと他のパケットデータの間に競合が無いと判定するようにしてもよい。
すなわち、競合判定部730は、読み出し制御部728がセレクタ736に選択制御信号を出力してから同期メッセージ識別情報を受けとるまでの期間が、所定の競合判定期間よりも長い場合には、セレクタ736においてパケットデータが出力されているか否かによらず、競合は無いと判定する。ここで、競合判定期間は上述の読み出し期間よりも短く設定される。
スレーブ装置が図1に示した式(1)に基づいて時刻オフセット量を算出するときに、同期メッセージの待ち時間によって生じる競合遅延時間が、転送時間t‐ms又はt−smの測定誤差として許容し得る範囲内のものであれば、遅延挿入制御部714において遅延を挿入しても、中継時間を不要に長くすることになるためである。
[1−6−2.中継時間算出部710]
中継時間算出部710は、遅延時間測定期間を定期的に設定することにより、中継時間設定値を定期的に更新する際に、遅延測定部708によって測定された遅延時間に基づいて算出された遅延時間値(中継時間の更新値)と、中継時間設定値の現在値との間の変化量を算出し、算出した変化量が予め定められた閾値を超えた場合に、その算出された更新値により、中継時間設定値を更新するようにしてもよい。
また、中継時間算出部710は、中継時間設定値としてとり得る値を予め離散的な値として定めておき、遅延測定部708によって測定された遅延時間に基づいて算出される遅延時間値と、実際に設定される中継時間設定値の関係を階段関数として設定しておいてもよい。この場合、中継時間算出部710は、遅延時間測定期間を定期的に設定することにより、中継時間設定値を定期的に更新する際に、算出される遅延時間値をそのまま中継時間設定値の更新値とするのではなく、算出される遅延時間値が増加したとき、設定された階段関数に従って、中継時間設定値を増加させる。
上述の2つの場合、中継時間算出部710によって中継時間設定値に更新する際に、現在値からの、算出された中継時間設定値の更新値の変化量が小さい場合には、中継時間設定値は変化せずに同一の値のまま固定され、中継装置700における中継時間は同一の値に固定され安定する。
これにより、スレーブ装置が図1に示したIEEE1588の時刻同期方式に従って、式(1)に基づいて時刻オフセット量を算出するときに、転送時間t‐msと転送時間t‐smの間の測定誤差を小さくすることができ、時刻オフセット量の算出誤差を小さくすることができる。よって、スレーブ装置は、時刻同期処理を行うときに、時刻オフセット量をより簡単かつ正確に算出することができ、スレーブ装置における時刻同期処理の処理精度を向上させることができる。
さらに、中継時間算出部710は、図9や図12に示した例では、測定期間内に測定された遅延時間の最大値や平均値を中継時間設定値として算出したが、中継時間設定値の算出方法はこれに限定されない。中継時間算出部710は、測定期間内に測定された遅延時間の最大値や平均値にさらに、予め定められた演算処理を施すことによって得られる値を中継時間設定値としてもよく、例えば、遅延時間の最大値の80%に相当する値を中継時間設定値とするようにしてもよい。
[2.第2実施例]
以下、第2実施例に係る中継装置及び中継方法について説明する。
図14は、第2実施例に係る中継装置1400の構成例を示す図である。図14に示した中継装置1400は、伝送装置であって、図7に示した中継装置700と、フラグ付与部1462が追加され、遅延挿入制御部714及び読み出し制御部744の代わりに、遅延挿入制御部1414及び読み出し制御部1444が設けられている点で異なるが、それ以外の部分は同様である。図7に示した中継装置700と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図7において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図7において説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
中継装置1400において、遅延挿入制御部1414の読み出し制御部1444は、図7に示した読み出し制御部714と同一の機能に加えて、セレクタ754からの同期メッセージの出力に対して遅延が挿入されたか否かを示すフラグ設定情報を、対応する同期メッセージの同期メッセージ識別情報とともに、フラグ付与部1462に出力する。
フラグ付与部1462は、セレクタ754から、バイパスキュー748、遅延挿入キュー750又は及びタイミング調整キュー752のいずれか1つのキューに格納されたパケットデータを受けとる。また、フラグ付与部1462は、読み出し制御部1444から、フラグ設定情報及び対応する同期メッセージ識別情報を受けとる。
フラグ付与部1462は、受けとったパケットデータが、受けとった同期メッセージ識別情報を含む同期メッセージである場合、受けとった同期メッセージに遅延挿入フラグを付与する。フラグ付与部1402は、遅延挿入フラグを付与した後の同期メッセージを出力ポートに出力する。
遅延挿入フラグは例えば、図8に示したPTPメッセージ(同期メッセージ)のreserved領域の中に予め設定された専用のフィールドに格納される。フラグ付与部1462は、受けとったフラグ設定情報が、遅延が挿入されたことを示す場合に、受けとった同期メッセージに、遅延が挿入されたことを示す遅延挿入フラグを付与する。
以上説明したように、中継装置1400においては、フラグ付与部1462により、遅延挿入制御部1414において出力に対して遅延が挿入されたか否かを示す遅延挿入フラグを付与した状態で、同期メッセージをマスタ装置又はスレーブ装置に転送することができる。
よって、遅延挿入制御部1414において遅延が挿入されたということは、出力制御部706において同期メッセージの競合が有ったということを意味するので、スレーブ装置は、中継装置1400を経由した同期メッセージを受けとり、図1に示したIEEE1588の時刻同期方式に従って、式(1)に基づいて時刻オフセット量を算出するときに、受けとった同期メッセージの遅延挿入フラグを監視することにより、マスタ装置からスレーブ装置に転送される同期メッセージと、スレーブ装置からマスタ装置に転送される同期メッセージの間で、競合の有無の状態が同一であるか否かを、より簡単かつ正確に判定することができる。
スレーブ装置は、例えば、PTPメッセージ(同期メッセージ)のSyncメッセージに含まれる遅延挿入フラグと、Delay−Respメッセージに含まれる遅延挿入フラグが同一の内容を示すとき、競合の有無の状態が同一であると判定する。尚、マスタ装置は、Delay‐Reqメッセージを受けとったとき、受けとったDelay‐Reqメッセージに付与された遅延挿入フラグをそのまま、Delay‐Respメッセージに付与し、Delay‐Reqメッセージと同一の遅延挿入フラグを含むDelay‐Respメッセージをスレーブ装置にする。
従って、スレーブ装置は、時刻同期処理を行うときに、時刻オフセット量をより簡単かつ正確に算出することができるので、スレーブ装置における時刻同期処理について、処理の負荷を軽減するとともに、処理精度を向上させることができる。
[3.第3実施例]
以下、第3実施例に係る中継装置及び中継方法について説明する。
図15は、第3実施例に係る中継装置1500の構成例を示す図である。図15に示した中継装置1500は、伝送装置であって、図14に示した中継装置1400と、フラグ付与部1462及び中継時間算出部710の代わりに、フラグ付与部1562及び中継時間算出部1510が設けられている点で異なるが、それ以外の部分は同様である。図14に示した中継装置1400と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図14において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図7及び図14において説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
中継装置1500において、中継時間算出部1510は、図7に示した中継時間算出部1510と同一の機能に加えて、挿入遅延算出部712に供給する中継時間設定値を変更したことを示す中継時間変更情報をフラグ付与部1562に出力する。
フラグ付与部1562は、セレクタ754から、バイパスキュー748、遅延挿入キュー750又は及びタイミング調整キュー752のいずれか1つのキューに格納されたパケットデータを受けとる。また、フラグ付与部1562は、読み出し制御部1444から、フラグ設定情報及び対応する同期メッセージ識別情報を受けとり、中継時間算出部1510から中継時間変更情報を受けとる。
フラグ付与部1562は、受けとったパケットデータが、受けとった同期メッセージ識別情報を含む同期メッセージである場合、受けとった同期メッセージに、遅延挿入フラグと中継遅延時間変更フラグを付与する。フラグ付与部1402は、遅延挿入フラグ及び中継時間変更フラグを付与した後の同期メッセージを出力ポートに出力する。
遅延挿入フラグと中継時間変更フラグは例えば、それぞれ図8に示したPTPメッセージ(同期メッセージ)のreserved領域の中に予め設定された専用のフィールドに格納される。フラグ付与部1562は、受けとったフラグ設定情報が、遅延が挿入されたことを示すものである場合、受けとった同期メッセージに、遅延が挿入されたことを示す遅延挿入フラグを付与し、受けとった中継時間変更情報が、中継時間設定値が変更されたことを示す場合、受けとった同期メッセージに、中継装置1500において設定される中継時間が変更されたことを示す中継時間変更フラグを付与する。
以上説明したように、中継装置1500においては、フラグ付与部1562により、遅延挿入制御部1414において出力に対して遅延が挿入されたか否かを示す遅延挿入フラグに加えて、中継装置1500において設定される中継時間が変更されたか否かを示す中継時間変更フラグを付与した状態で、同期メッセージをマスタ装置又はスレーブ装置に転送することができる。
よって、スレーブ装置は、図1に示したIEEE1588の時刻同期方式に従って、式(1)に基づいて時刻オフセット量を算出するときに、受けとった同期メッセージの遅延挿入フラグを監視することにより、マスタ装置からスレーブ装置に転送される同期メッセージと、スレーブ装置からマスタ装置に転送される同期メッセージの間で、競合の有無の状態が同一であるか否かを、より簡単かつ正確に判定することができる。
さらに、スレーブ装置は、同期メッセージの競合が有る場合に、式(1)に基づいて時刻オフセット量を算出するときに、受けとった同期メッセージの中継時間変更フラグを監視することにより、中継装置1500において設定される中継時間が変更されたか否かに応じた算出制御をすることができる。
スレーブ装置は、例えば、受信した同期メッセージに付与された中継時間変更フラグが、中継時間が変更されたことを示すか否かを監視し、中継時間変更フラグが、中継時間が変更されたことを示す場合は、受信した同期メッセージを用いた時刻オフセット量の算出を行わないようにする。
あるいは、スレーブ装置は、中継時間変更フラグが、中継時間が変更されたことを示す場合、マスタ装置からスレーブ装置までの同期メッセージの転送時間t‐msと、スレーブ装置からマスタ装置までの同期メッセージの転送時間t‐smの間の差分値を算出する。スレーブ装置は、その差分値が予め定められた閾値より大きい場合には、転送時間t‐msと転送時間t‐smの間の測定誤差が許容範囲を超えたと判定し、時刻オフセット量の算出を行わないようにすることも可能である。
従って、スレーブ装置は、時刻同期処理を行うときに、時刻オフセット量をより簡単かつ正確に算出することができるので、スレーブ装置における時刻同期処理について、処理の負荷を軽減するとともに、処理精度を向上させることができる。
[4.第4実施例]
以下、第4実施例に係る中継装置及び中継方法について説明する。
図16は、第4実施例に係る中継装置1600の構成例を示す図である。図16に示した中継装置1600は、伝送装置であって、図7に示した中継装置700と、測定遅延部708、中継時間算出部710及び遅延挿入算出部712がマスタ装置とスレーブ装置の間のセッションごとに独立して設けられている点で異なるが、それ以外の部分は同様である。図7に示した中継装置700と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図7において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図7において説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
中継装置1600においては、中継装置1600を経由してパケットデータが転送される複数のセッションが確立される場合に対応して、複数のセッションごとに、複数の遅延測定部1608(1608‐1〜m)、複数の中継時間算出部1610(1610‐1〜m)、及び複数の挿入遅延算出部1612(1612‐1〜m)がセッションごとに独立して設けられている。
遅延測定部1608‐1、中継時間算出部1610‐1、及び挿入遅延算出部1612‐1は1番目のセッション(セッション#1)に対応して設けられ、セッション#1に属する同期メッセージについて、出力制御部706による出力タイミング制御に起因する遅延時間を測定し、測定された遅延時間に基づいて中継時間設定値を設定し、挿入遅延時間を算出する。
同様に、遅延測定部1608‐m、中継時間算出部1610‐m、及び挿入遅延算出部1612‐mはm番目のセッション(セッション#m)に対応して設けられ、セッション#mに属する同期メッセージについて、出力制御部706による出力タイミング制御に起因する遅延時間を測定し、測定された遅延時間に基づいて中継時間設定値を設定し、挿入遅延時間を算出する。
例えば、図2に示したパケット伝送網200において、マスタ装置202とスレーブ装置204‐1との間のセッションと、マスタ装置202とスレーブ装置204‐2との間のセッションが確立されている場合には、中継装置206‐1においては、2つのセッションに対して、遅延測定部1608、中継時間算出部1610、及び挿入遅延算出部1612のセットが別々に割り当てられる。
セッションの識別は例えば、遅延測定部1608−1〜mによって、同期メッセージ識別部702、704から出力される同期メッセージ識別情報に含まれるMACアドレス情報MAC DA、MAC SA基づいて行われる。遅延測定部1608‐1〜mはそれぞれ、MACアドレス情報MAC DA、MAC SAによって示される、発信元MACアドレス及び宛先MACアドレスに基づいて、セッションを識別し、発信元MACアドレス及び宛先MACアドレスが同一である場合に、その同期メッセージは同一のセッションに属すると判定する。
尚、遅延測定部1608‐1〜m、中継時間算出部1610‐1〜m、及び挿入遅延算出部1612‐1〜mの各々の動作はそれぞれ、図7に示した遅延測定部708、中継時間算出部710及び遅延挿入算出部712と同様であるので、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、中継装置1600では、マスタ装置とスレーブ装置の間の異なるペアの間で複数のセッションが確立され、複数のセッションに対応する同期メッセージが1つの中継装置を経由して転送される場合に、セッションごとに独立して出力制御部706による出力タイミング制御に起因する遅延時間を測定し、中継時間設定値を設定することができる。よって、中継装置1600では、中継時間設定値をセッションごとに最適化された値に設定することができるので、中継時間の変動を吸収しながら、中継装置における中継時間を、セッションのトラフィック状況に応じた、より短い時間に固定することができる。
これにより、マスタ装置とスレーブ装置の間の同期メッセージの転送時間をより短くすることができるので、スレーブ装置において、図1に示したIEEE1588の時刻同期方式に従って時刻同期処理を行うときに、高価な発振器を用いることなく、スレーブ装置に設けられた発振器の周波数偏差の影響をより小さくすることができ、時刻同期処理の精度を向上させことができる。
[5.第5実施例]
以下、第5実施例に係る中継装置及び中継方法について説明する。
図17は、第5実施例に係る中継装置1700の構成例を示す図である。図17に示した中継装置1700は、伝送装置であって、上り経路処理部1772、下り経路処理部1774、及び中継時間比較部1776を含む。
上り経路処理部1772は、中継装置1700を経由する双方向の伝送経路のうちの一方の経路(上り経路)を伝播するパケットデータを処理する部分であり、例えば、スレーブ装置からマスタ装置への経路を伝播するパケットデータを処理する部分である。下り経路処理部1774は、双方向の伝送経路の他方の経路(下り経路)を伝播するパケットデータを処理する部分であり、例えば、マスタ装置からスレーブ装置への経路を伝播するパケットデータを処理する部分である。
尚、多くの場合、中継装置1700においては、上り側、下り側ともに、複数の出力ポートが設けられ、上り側出力ポートの数と同じ数だけ上り経路処理部1772が設けられ、下り側出力ポートの数と同じ数だけ下り経路処理部1774が設けられる。しかしながら、中継時間比較部1776がその間に設けられる上り経路処理部1772と下り経路処理部1774は、互いに同一のセッションに属する同期メッセージを中継するものであることが好ましく、同一のマスタ装置とスレーブ装置の間で交換される同期メッセージを中継するものであることが好ましい。
上り経路処理部1772及び下り経路処理部1774はそれぞれ、図7に示した中継装置700と同一の構成を有するものであり、図7に示した中継装置700と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図7において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図7において説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
中継時間比較部1776は、上り経路処理部1772と下り経路処理部1774の間に設けられ、上り経路処理部1772の中継時間算出部710と、下り処理経路部1774の中継時間算出部710からそれぞれ、中継時間情報を受けとる。中継時間比較部1776は、受けとった2つの中継時間情報に基づいて、上り経路処理部1772において設定された中継時間設定値と、下り経路処理部1774において設定された中継時間設定値を比較する。中継時間比較部1776は、比較により、大きい方の中継時間設定値を選択し、選択された大きい方の値を中継時間設定値の更新値として、上り経路処理部1772の挿入遅延算出部712と、下り経路処理部1774の挿入遅延算出部712にそれぞれ出力する。
上り経路処理部1772の挿入遅延算出部712と、下り経路処理部1774の挿入遅延算出部712はそれぞれ、中継時間比較部1776から、中継時間設定値の更新値を受けとり、受けとった中継時間設定値の更新値に基づいて、挿入遅延時間の算出処理を行う。
以上説明したように、中継装置1700においては、上り経路処理部1772と下り経路処理部1774において設定される中継時間設定値を同一の値とすることができるので、中継装置1700における上り経路の中継時間と下り経路の中継時間を互いに等しくすることができる。
これにより、スレーブ装置が、図1に示したIEEE1588の時刻同期方式に従って、式(1)に基づいて時刻オフセット量を算出するときに、マスタ装置からスレーブ装置までの同期メッセージの転送時間t‐msと、スレーブ装置からマスタ装置までの転送時間t‐smを等しくすることができ、転送時間t‐msとt‐smの間の測定誤差を0(零)に近づけることができる。
従って、スレーブ装置は、時刻同期処理を行うときに、時刻オフセット量をより正確に算出することができるので、スレーブ装置における時刻同期処理の精度をさらに向上させることができる。
尚、図17に示した例では、1つの上り経路処理部1772と、1つの下り経路処理部1774の間に中継時間比較部1776を設ける例を示したが、これには限定されない。
中継装置1700においては、多くの場合、複数の出力ポートが設けられ、上り側出力ポートの数と同じ数だけ上り経路処理部1772が設けられ、下り側出力ポートの数と同じ数だけ下り経路処理部1774が設けられる。
そのため、複数の上り経路処理部1772と複数の下り経路処理部1774の間に中継時間比較部1776を設け、中継時間比較部1776が複数の上り経路処理部1772と複数の下り経路処理部1774からそれぞれ、中継時間情報を受けとるようにしてもよい。この場合、中継時間比較部1776は、受けとった中継時間情報によって示される全ての中継時間設定値の中の最大値を算出する。中継時間比較部1776は、算出された中継時間設定値の最大値を複数の上り経路処理部1772と複数の下り経路処理部1774の間に中継時間比較部1776に出力する。
以上、本発明の例示的な実施形態の中継装置、及び中継方法について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。各実施例に開示された技術は、相互に矛盾することがない限り、適宜組合せることが可能であるものである。
以上の第1ないし第5実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
中継装置であって、
パケットデータを受信する受信部と、
受信した前記パケットデータが時刻同期のための同期メッセージを含む場合、前記中継装置において前記パケットデータに送信待ちが発生した場合には前記中継装置における中継処理時間が所定値となるように前記パケットデータを遅延させて送信し、前記中継装置において前記パケットデータに送信待ちが発生しない場合には前記パケットデータを遅延させずに送信する送信部と、
を有することを特徴とする中継装置。
(付記2)
前記受信されたパケットデータが前記同期メッセージのとき、前記同期メッセージについて、前記中継装置における遅延時間を測定する遅延測定部と、
複数の前記同期メッセージについての前記遅延時間を取得し、取得された複数の前記遅延時間に基づいて、前記中継処理時間の前記所定値に相当する中継時間設定値を算出する中継時間算出部と、
前記受信されたパケットデータが前記同期メッセージのとき、前記同期メッセージについての前記遅延時間と前記中継時間設定値に基づいて、挿入遅延時間を算出する挿入遅延算出部と、
をさらに有し、前記送信部は、
前記受信部から前記受信された同期メッセージを受けとり、前記受信された同期メッセージに前記送信待ちが発生したとき、前記算出された挿入遅延時間に基づいて遅延を挿入し、前記受信された同期メッセージに前記送信待ちが発生しないとき、前記遅延を挿入しない遅延挿入制御部と、
を含むことを特徴とする付記1記載の中継装置。
(付記3)
前記中継時間算出部は、前記中継時間設定値として、所定の測定期間内に測定された複数の前記遅延時間の最大値を算出することを特徴とする付記2記載の中継装置。
(付記4)
前記中継時間算出部は、前記中継時間設定値として、所定の測定期間内に測定された複数の前記遅延時間の平均値を算出することを特徴とする付記2記載の中継装置。
(付記5)
前記挿入遅延算出部は、前記同期メッセージごとに、前記中継時間設定値と前記遅延時間の差分に相当する時間を、前記挿入遅延時間として算出することを特徴とする付記2記載の中継装置。
(付記6)
前記遅延挿入制御部は、前記受信されたパケットデータが、前記送信待ちが発生した前記同期メッセージであって、かつ、前記同期メッセージについての前記遅延時間が前記中継時間設定値よりも長いとき、前記受信された同期メッセージを廃棄することを特徴とする付記2記載の中継装置。
(付記7)
前記遅延測定部は、前記同期メッセージについての前記遅延時間を測定する測定期間を定期的に設定し、
前記中継時間算出部は、前記測定期間内に測定された複数の前記遅延時間に基づいて、前記中継時間設定値を定期的に更新することを特徴とする付記2記載の中継装置。
(付記8)
前記中継時間算出部は、前記中継時間設定値を更新するとき、前記中継時間設定値を、複数の離散した設定値の中の1つの値に設定することを特徴とする付記7記載の中継装置。
(付記9)
前記遅延挿入制御部が、前記算出された挿入遅延時間に基づいて前記遅延を挿入したとき、前記送信待ちが発生した前記同期メッセージに、前記遅延の挿入を示す第1フラグ情報を付与するフラグ付与部
をさらに有することを特徴とする付記2記載の中継装置。
(付記10)
前記フラグ付与部はさらに、前記中継時間算出部が前記中継時間を更新したとき、前記送信待ちが発生した前記同期メッセージに、前記中継時間設定値の更新を示す第2フラグ情報を付与することを特徴とする付記9記載の中継装置。
(付記11)
前記中継時間算出部は、前記同期メッセージが転送されるセッションごとに、前記中継時間設定値を算出し、
前記挿入遅延算出部は、前記セッションごとに算出された前記中継時間設定値と、前記同期メッセージについての前記遅延時間に基づいて、前記セッションごとに前記挿入遅延時間を算出することを特徴とする付記2記載の中継装置。
(付記12)
前記中継時間算出部は、前記同期メッセージが転送される上りの伝送経路と前記同期メッセージが伝送される下りの伝送経路について独立して、前記中継時間設定値を算出し、
前記中継装置は、
前記上りの伝送経路についての前記中継時間設定値と、前記下りの伝送経路についての前記中継時間設定値を比較し、前記比較された2つの中継時間設定値のうちの大きい方の中継時間設定値を選択する中継時間比較部
をさらに有し、
前記挿入遅延算出部は、前記選択された中継時間設定値に基づいて、前記上りの伝送経路と前記下りの伝送経路について独立して、前記挿入遅延時間を算出することを特徴とする付記2記載の中継装置。
(付記13)
前記受信部は、
前記受信されたパケットデータを前記遅延挿入制御部に出力する出力タイミングを制御し、前記受信されたパケットデータが前記同期メッセージのとき、前記受信された同期メッセージが、前記受信された他のパケットデータとの間に競合を有するか否かを判定し、前記競合が有るとき、前記送信待ちが発生したと判断する出力制御部
を含み、
前記出力制御部は、前記受信された同期メッセージより前に受信された他のパケットデータを前記遅延挿入制御部に出力するタイミングで、前記同期メッセージを受信したときに、前記競合が有ると判定することを特徴とする付記2記載の中継装置。
(付記14)
前記出力制御部は、前記受信された同期メッセージが、前記同期メッセージより前に受信された他のパケットデータによって前記遅延挿入制御部への出力を待たされる時間が所定の閾値より短いとき、前記競合が無いと判定することを特徴とする付記13記載の中継装置。
(付記15)
前記出力制御部は、
前記受信されたパケットデータが前記同期メッセージであるか否かを識別する同期メッセージ識別部と、
前記受信された複数のパケットデータを格納する第1格納部と、
前記第1格納部に格納された前記複数のパケットデータの読み出しを制御する第1読み出し制御部と、
前記受信されたパケットデータが前記同期メッセージのとき、前記受信された同期メッセージが、前記受信された他のパケットデータとの間に競合を有するか否かを判定する競合判定部と
を有し、
前記競合判定部は、前記第1読み出し制御部が前記第1格納部に、前記第1格納部に格納された前記複数のパケットの1つの読み出しを指示するタイミングで、前記同期メッセージ識別部が前記受信されたパケットデータが前記同期メッセージであることを識別したとき、前記競合が有ると判定することを特徴とする付記13記載の中継装置。
(付記16)
前記競合検出部は、前記第1読み出し制御部が前記格納部に、前記第1格納部に格納された前記複数のパケットデータの1つの読み出しを指示するタイミングと、前記同期メッセージ識別部が前記受信されたパケットデータが前記同期メッセージであることを識別したタイミングの間の時間差が所定の閾値より大きいとき、前記競合が無いと判定することを特徴とする付記15記載の中継装置。
(付記17)
前記遅延挿入制御部は、
前記出力制御部から出力された前記複数のパケットデータを格納する第2格納部と、
前記第2格納部に格納された前記複数のパケットデータの読み出しを制御する第2読み出し制御部と、
を有し、
前記第2読み出し制御部は、前記第2格納部に格納された前記同期メッセージが前記競合を有するとき、前記算出された挿入遅延時間に基づいて、前記同期メッセージを前記第2格納部から読み出すタイミングを遅延させ、
前記第2格納部に格納された前記同期メッセージが前記競合を有しないとき、前記同期メッセージを前記第2格納部から、最小の遅延時間により読み出すことを特徴とする付記2記載の中継装置。
(付記18)
前記同期メッセージは、前記同期メッセージの発信元であるマスタ装置から、前記同期メッセージの宛先であるスレーブ装置に向けて、前記同期メッセージが発信された時刻を示す時刻情報を含むことを特徴とする付記1記載の中継装置。
(付記19)
前記同期メッセージは、IEEE1588におけるPTPメッセージであることを特徴とする付記1記載の中継装置。
(付記20)
中継装置において、パケットデータを受信し、
受信した前記パケットデータが時刻同期のための同期メッセージを含む場合であって、前記中継装置において前記パケットデータに送信待ちが発生した場合には前記中継装置における中継処理時間が所定値となるように前記パケットデータを遅延させて送信し、
受信した前記パケットデータが時刻同期のための同期メッセージを含む場合であって、前記中継装置において前記パケットデータに送信待ちが発生しない場合には前記パケットデータを遅延させずに送信する
を有することを特徴とする中継方法。
200 パケット伝送網、
202 マスタ装置、
204‐1、204−2 スレーブ装置、
206−1〜5 中継装置、
208‐1〜3 情報処理装置、
302 セレクタ、
304 書き込み制御部、
306 読み出し制御部、
308‐1〜k キュー、
310 セレクタ、
312 メモリ、
700 中継装置、
702‐1〜N、704 同期メッセージ(msg)識別部、
706 出力制御部、
708 遅延測定部、
710 中継時間算出部、
712 挿入遅延算出部、
714 遅延挿入制御部、
722 セレクタ、
724 書き込み制御部、
726 同期メッセージ(msg)識別部、
728 読み出し制御部、
730 競合判定部
732 メモリ、
734‐1〜k 複数のキュー、
736 セレクタ、
742 書き込み制御部、
744 読み出し制御部、
746 メモリ、
748 バイパスキュー、
750 遅延挿入キュー、
752 タイミング調整キュー、
1400 中継装置、
1414 遅延挿入制御部、
1444 読み出し制御部、
1462 フラグ付与部、
1500 中継装置、
1510 中継時間算出部、
1562 フラグ付与部、
1600 中継装置、
1608‐1〜m 遅延測定部、
1610‐1〜m 中継時間算出部、
1612‐1〜m 挿入遅延算出部、
1700 中継装置、
1772 上り経路処理部、
1774 下り経路処理部、
1776 中継時間比較部

Claims (10)

  1. 中継装置であって、
    時刻同期のための同期メッセージを受信する受信部と、
    記中継装置において前記同期メッセージの送信前に送信するパケットデータが存在する場合には前記中継装置における中継処理時間が所定値となるように前記同期メッセージを遅延させて送信し、前記中継装置において前記同期メッセージの送信前に送信するパケットデータが存在しない場合には前記同期メッセージを遅延させずに送信する送信部と、
    を有することを特徴とする中継装置。
  2. 記同期メッセージについて、前記中継装置における遅延時間を測定する遅延測定部と、
    複数の前記同期メッセージについての前記遅延時間を取得し、取得された複数の前記遅延時間に基づいて、前記中継処理時間の前記所定値に相当する中継時間設定値を算出する中継時間算出部と、
    記同期メッセージについての前記遅延時間と前記中継時間設定値に基づいて、挿入遅延時間を算出する挿入遅延算出部と、
    をさらに有し、前記送信部は、
    前記受信部から前記受信された同期メッセージを受けとり、前記算出された挿入遅延時間に基づいて遅延を挿入する遅延挿入制御部と、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の中継装置。
  3. 前記中継時間算出部は、前記中継時間設定値として、所定の測定期間内に測定された複数の前記遅延時間の最大値を算出することを特徴とする請求項2記載の中継装置。
  4. 前記中継時間算出部は、前記中継時間設定値として、所定の測定期間内に測定された複数の前記遅延時間の平均値を算出することを特徴とする請求項2記載の中継装置。
  5. 前記挿入遅延算出部は、前記中継時間設定値と前記遅延時間の差分に相当する時間を、前記挿入遅延時間として算出することを特徴とする請求項2記載の中継装置。
  6. 前記遅延挿入制御部は、前記遅延時間が前記中継時間設定値よりも長いとき、前記受信された同期メッセージを廃棄することを特徴とする請求項2記載の中継装置。
  7. 前記遅延挿入制御部が、前記算出された挿入遅延時間に基づいて前記遅延を挿入したとき、前記同期メッセージに、前記遅延の挿入を示すフラグ情報を付与するフラグ付与部
    をさらに有することを特徴とする請求項2記載の中継装置。
  8. 前記中継時間算出部は、前記同期メッセージが転送されるセッションごとに、前記中継時間設定値を算出し、
    前記挿入遅延算出部は、前記セッションごとに算出された前記中継時間設定値と、前記同期メッセージについての前記遅延時間に基づいて、前記セッションごとに前記挿入遅延時間を算出することを特徴とする請求項2記載の中継装置。
  9. 前記中継時間算出部は、前記同期メッセージが転送される上りの伝送経路と前記同期メッセージが転送される下りの伝送経路について独立して、前記中継時間設定値を算出し、
    前記中継装置は、
    前記上りの伝送経路についての前記中継時間設定値と、前記下りの伝送経路についての前記中継時間設定値を比較し、前記比較された2つの中継時間設定値のうちの大きい方の中継時間設定値を選択する中継時間比較部
    をさらに有し、
    前記挿入遅延算出部は、前記選択された中継時間設定値に基づいて、前記上りの伝送経路と前記下りの伝送経路について独立して、前記挿入遅延時間を算出することを特徴とする請求項2記載の中継装置。
  10. 中継装置において、時刻同期のための同期メッセージを受信し、
    記中継装置において前記同期メッセージの送信前に送信するパケットデータが存在する場合には前記中継装置における中継処理時間が所定値となるように前記同期メッセージを遅延させて送信し、
    記中継装置において前記同期メッセージの送信前に送信するパケットデータが存在しない場合には前記同期メッセージを遅延させずに送信す
    とを特徴とする中継方法。
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