JP7029428B2 - 時刻同期システム、時刻同期方法及び時刻スレーブ装置 - Google Patents

時刻同期システム、時刻同期方法及び時刻スレーブ装置 Download PDF

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Description

本発明は、時刻同期システム、時刻同期方法及び時刻スレーブ装置に関する。
電力系統又は電力設備などに発生した短絡や地絡などの異常状態を検出し、電気回路を保護する装置として保護リレーが知られている。例えば、保護リレーは、送電線に流れる電流を測定し、自端の保護リレーが測定した電流データと、相手端の保護リレーが測定した電流データから差電流を計算することで、送電線の事故判定を行う。事故判定に用いる差電流を正確に計算するためには、自端の保護リレーで用いる時刻と、相手端の保護リレーで用いる時刻との正確な時刻同期が重要である。
従来は、自端の保護リレーと、相手端の保護リレーとが専用線で接続されており電流データの伝送遅延時間は一定であった。しかし、近年では様々な種類の発電設備(太陽光発電、風力発電等)が設けられ、様々な場所に保護リレーが設置されつつある。発電設備が設置される場所が自端から見て遠隔地であると、発電設備まで専用線を延ばして自端の保護リレーと、相手端の保護リレーとを接続するためのコストが非常に高くなる。そこで、インターネット等の広域の情報通信ネットワーク(例えば、IP(Internet Protocol)網)を用いて複数の保護リレーを接続することが検討されてきた。
ところで、広域の情報通信ネットワークには様々な機器が接続される。そして、広域の情報通信ネットワークでは、様々な機器から送出されるデータを複数のパケットに分けて宛先となる装置に送信する処理が行われる。このとき、パケットはキューに格納され、所定の順に情報通信ネットワークに送出される。このため、保護リレーを広域の情報通信ネットワークに接続するにあたり、計測した電流データを相手端の保護リレーへ伝送する際には、情報通信ネットワークに設けられ、データ転送が行われる通信装置内でキューイング遅延が発生しやすく、電流データの伝送遅延時間も変動しやすい。
キューイング遅延が発生すると、自端の時刻マスタが管理する時刻と、相手端の時刻スレーブが管理する時刻とでズレが生じてしまう。このため、送電線の健全時においても異常な差電流が計算され、送電線に事故が発生したと誤って判定されるおそれがある。この時刻ズレを補正する時刻同期プロトコルとしてIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1588v2が知られている。
特許文献1には、時刻スレーブがネットワークの切替を検出する時間を最小にすることによって、ネットワークの切替直後であっても適切な時刻補正を実行する時刻同期システムについて開示されている。
特許文献2には、往復遅延時間の半分の時間を通信遅延として、要求パケットごとに該通信遅延を計算し、複数の通信遅延の中で、通信遅延の値が閾値以下である1以上の通信遅延のうちの1つを、第2装置から送信される要求パケットの推定遅延として計算することが開示されている。
特開2013-138312号公報 特開2015-39131号公報
上述したように、保護リレーを広域の情報通信ネットワークに接続して運用する際、通信装置内にキューイング遅延が発生すると、上りと下りの伝送遅延時間がばらつきやすい。そして、ある期間における上りと下りの伝送時においてネットワークの通信状態が異なると、発生確率頻度の低いキューイング遅延が発生することがあり、時刻ズレが拡大してしまう。
特許文献1に開示されたように、時刻マスタから時刻スレーブへの電流データ伝送時間である下りの伝送遅延時間と、時刻スレーブから時刻マスタへの電流データ伝送時間である上りの伝送遅延時間についてキューイング遅延によりばらつきが発生すると、IEEE1588v2を用いても時刻ズレが発生してしまう。
また、特許文献2に開示された技術では、キューイング遅延が最小時間である伝送遅延時間に対して有効期限を設けることで、ネットワークの通信状態が変化した時には、以前に計算した伝送遅延時間を有効期限切れと判定して破棄する。しかし、有効期限内において発生確率頻度の低いキューイング遅延が発生した場合には、時刻ズレが大きくなり、時刻同期の精度を維持できなかった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、例えば、広域の情報通信ネットワークを介して接続される装置で用いられる時刻の同期精度を高めることを目的とする。
本発明に係る時刻同期システムは、基準となるマスタ時刻を管理する時刻マスタ装置と、時刻マスタ装置に対して広域の情報通信ネットワークを介して接続された時刻スレーブ装置と、情報通信ネットワークに配置され、時刻マスタ装置と時刻スレーブ装置との間で伝送されるデータをキューイングして転送する通信装置とを備える。
時刻スレーブ装置は、スレーブ時刻を計算するスレーブタイマと、時刻マスタ装置から通信装置を介して時刻スレーブ装置への下り方向に送信されるデータの下りの伝送遅延時間の平均値を所定順で整列させて抽出した第1中央値と、時刻スレーブ装置から通信装置を介して時刻マスタ装置への上り方向に送信されるデータの上りの伝送遅延時間の平均値を所定順で整列させて抽出した第2中央値を計算する計算部と、第1中央値と第2中央値との差分を用いて、時刻マスタ装置が計算するマスタタイマの時刻に同期してスレーブタイマの時刻を補正するスレーブ時刻補正部と、を有する。
本発明によれば、下り及び上りの伝送遅延時間からそれぞれ計算された第1中央値及び第2中央値との差分を用いてスレーブタイマの時刻が補正されるため、例えば、広域の情報通信ネットワークで通信可能な保護リレーが必要とする時刻の同期精度を高めることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施の形態に係る時刻同期システムの基本構成例を示す概要図である。 本発明の一実施の形態に係る時刻同期システムを構成する各装置の内部構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る計算機のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る時刻同期システムで同期パケット、要求パケット及び応答パケットが伝送される様子を示すシーケンス図である。 本発明の一実施の形態に係る時刻スレーブで行われる時刻同期方法の例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係るキューイング遅延と、キューイング遅延の発生確率頻度との関係を示すグラフである。 本発明の一実施の形態に係る下りのキューイング遅延と、上りのキューイング遅延の違いを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[一実施の形態]
始めに、本発明の一実施の形態に係る時刻マスタ及び時刻スレーブが適用される時刻同期システムと、時刻同期方法の例について説明する。
図1は、時刻同期システム1の基本構成例を示す概要図である。
時刻同期システム1は、時刻マスタ100を備えた変電所A(自端)と、時刻スレーブ110を備えた変電所B(相手端)とで構成される。変電所Aに設けられる保護リレー10は、マスタタイマ101から供給される時刻により動作する。変電所Bに設けられる保護リレー20は、スレーブタイマ111から供給される時刻により動作する。
時刻マスタ100(時刻マスタ装置の一例)は、マスタタイマ101が計算するマスタ時刻を管理する。マスタ時刻は、時刻同期システム1で使用される基準となる時刻である。
時刻スレーブ110(時刻スレーブ装置の一例)は、スレーブタイマ111により時刻を管理する。この時刻スレーブ110は、時刻マスタ100に対して広域の情報通信ネットワーク130を介して接続される。広域の情報通信ネットワーク130としては、多くの装置が接続されるIP網が用いられる。
マスタタイマ101が計算する時刻と、スレーブタイマ111が計算する時刻とにズレが生じると、スレーブタイマ111の時刻は、マスタタイマ101を基準として補正される。このため、時刻マスタ100から時刻スレーブ110に対して、スレーブタイマ111の時刻を補正するためのデータを分割した同期パケットが適宜送信される。同期パケットは、情報通信ネットワーク130を伝送されるデータの一例として用いられる。
情報通信ネットワーク130の途中には通信装置120が配置される。通信装置120は、時刻マスタ100、時刻スレーブ110以外にも接続される様々な装置間で伝送されるパケットを宛先が指定された装置に転送する機能を有する。ただし、本実施の形態に係る通信装置120は、時刻マスタ100と時刻スレーブ110との間で伝送されるパケットを転送するものとして説明する。例えば、通信装置120は、時刻マスタ100から送信される同期パケットを時刻スレーブ110に転送する。また、通信装置120は、時刻スレーブ110から送信される要求パケットを時刻マスタ100に転送する。この要求パケットは、情報通信ネットワーク130を伝送されるデータの一例として用いられる。
通信装置120は、時刻マスタ100又は時刻スレーブ110から受信したパケットを転送する際、パケットを一旦キューイングする。その後、キューイングした順でパケットを宛先の装置に転送する。以下の説明では、時刻マスタ100から時刻スレーブ110に同期パケットが向かう方向を「下り方向」と呼び、時刻スレーブ110から時刻マスタ100に要求パケットが向かう方向を「上り方向」とも呼ぶ。
次に、時刻同期システム1を構成する各装置の内部構成例について、
図2は、時刻同期システム1を構成する各装置の内部構成例を示すブロック図である。
<時刻マスタの構成例>
時刻マスタ100は、マスタタイマ101及びマスタ通信部102を備える。
マスタ通信部102は、時刻スレーブ110に対してスレーブタイマ111の時刻を同期させるための同期パケット及び応答パケットを送信し、時刻スレーブ110から要求パケットを受信する。
同期パケット、要求パケット及び応答パケットが情報通信ネットワーク130を伝送される様子は、後述する図4にて説明する。なお、下り方向には、後述する図4に示す応答パケットも送信されるが、応答パケットに対する各装置の処理は、同期パケットに対する各装置の処理と同様であるため、ここでは下り方向に送信されるパケットを同期パケットだけに限定して説明する。
<通信装置の構成例>
通信装置120は、パケット受信部121、キューイング処理部122及びパケット送信部123を備える。
パケット受信部121は、時刻マスタ100から受信した下り方向の同期パケットをキューイング処理部122に出力する。また、パケット受信部121は、時刻スレーブ110から受信した上り方向の要求パケットをキューイング処理部122に出力する。
キューイング処理部122は、パケット受信部121から出力されたパケットをキューに蓄積するキューイング処理を行う。時刻マスタ100から受信した同期パケットと、時刻スレーブ110から受信した要求パケットは、それぞれ異なるキューにキューイングされる。キューに蓄積されたパケットは、例えば、FIFO(First In, First Out)にてパケット送信部123に出力される。
パケット送信部123は、キューイング処理部122から出力されたパケットを下り方向又は上り方向の宛先とする装置に送信する。パケット受信部121が時刻マスタ100から受信した同期パケットであれば、パケット送信部123は、時刻スレーブ110に同期パケットを送信する。逆に、パケット受信部121が時刻スレーブ110から受信した要求パケットであれば、パケット送信部123は、時刻マスタ100に要求パケットを送信する。
<時刻スレーブの構成例>
時刻スレーブ110は、スレーブタイマ111、スレーブ通信部112、計算部113、伝送遅延時間記録部114及びスレーブ時刻補正部115を備える。
スレーブタイマ111は、時刻スレーブ110で使用するスレーブ時刻を計算する。
スレーブ通信部112は、時刻マスタ100から同期パケットを受信し、時刻マスタ100に対してスレーブタイマ111の時刻を同期させるための要求パケットを送信する。
計算部113は、時刻マスタ100から通信装置120を介して時刻スレーブ110への下り方向に送信されるパケットの下りの伝送遅延時間の平均値を所定順で整列させて抽出した第1中央値を計算する。また、計算部113は、時刻スレーブ110から通信装置120を介して時刻マスタ100への上り方向に送信されるパケットの上りの伝送遅延時間の平均値を所定順で整列させて抽出した第2中央値を計算する。これら第1中央値及び第2中央値は、スレーブタイマ111を補正するための情報である。これらの値を計算するため、計算部113は、伝送遅延時間計算部113a、平均値計算部113b、整列部113c及び中央値抽出部113dを備える。
伝送遅延時間計算部113aは、後述する図4と図5に示すように、時刻マスタ100から受信するパケットに基づいて、下りの伝送遅延時間と、上りの伝送遅延時間とを計算する。
平均値計算部113bは、下りの伝送遅延時間の平均値と、上りの伝送遅延時間の平均値とを計算する。平均値の計算は、後述する図4に示す時刻同期単位ごとに行われる。下りの伝送遅延時間の平均値は、伝送遅延時間記録部114から読み出した、過去に計算された下りの伝送遅延時間と、今回、伝送遅延時間計算部113aにより計算された下りの伝送遅延時間とに基づいて計算される。上りの伝送遅延時間の平均値は、伝送遅延時間記録部114から読み出した、過去に計算された上りの伝送遅延時間と、今回、伝送遅延時間計算部113aにより計算された上りの伝送遅延時間とに基づいて計算される。平均値計算部113bが下りの伝送遅延時間の平均値と、上りの伝送遅延時間の平均値とを計算することで、通信装置120がパケットをキューイングすることで発生するキューイング遅延の発生確率頻度が低い分布を、発生確率頻度が高い分布に収束させる。
整列部113cは、複数回の時刻同期単位で計算された下りの伝送遅延時間の平均値と、上りの伝送遅延時間の平均値とをそれぞれ所定順で整列させる。所定順に整列とは、例えば、平均値を小さい順又は大きい順に整列することである。
中央値抽出部113dは、整列させた複数の下りの伝送遅延時間の平均値から第1中央値を抽出し、整列させた複数の上りの伝送遅延時間の平均値から第2中央値を抽出する。第1中央値及び第2中央値は、後述する図7に示すように、キューイング遅延の発生確率頻度が高い分布領域にある。そして、中央値抽出部113dが抽出した第1中央値及び第2中央値は、スレーブ時刻補正部115に出力される。
伝送遅延時間記録部114は、過去に伝送遅延時間計算部113aが計算した、下りの伝送遅延時間と上りの伝送遅延時間と、今回、伝送遅延時間計算部113aが計算した、下りの伝送遅延時間と上りの伝送遅延時間とを記録する。また、伝送遅延時間記録部114は、平均値計算部113bが計算した下りの伝送遅延時間の平均値と、上りの伝送遅延時間の平均値とを、計算された時刻同期単位ごとに記録する。
スレーブ時刻補正部115は、計算部113の中央値抽出部113dから出力された、下りの第1中央値と上りの第2中央値との差分を用いて、時刻マスタ100のマスタタイマ101が計算する時刻に同期してスレーブタイマ111の時刻を補正する。すなわち、スレーブ時刻補正部115は、スレーブタイマ111の時刻を、マスタタイマ101の時刻に同期させる。以下の説明では、スレーブタイマ111の時刻を同期させることを、「スレーブタイマ111をマスタタイマ101に同期させる」とも呼ぶ。
次に、時刻同期システム1の各装置を構成する計算機30のハードウェア構成を説明する。
図3は、計算機30のハードウェア構成例を示すブロック図である。計算機30は、時刻マスタ100、通信装置120、時刻スレーブ110として動作可能なコンピュータとして用いられるハードウェアである。
計算機30は、バス34にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33及びバス34を備える。さらに、計算機30は、不揮発性ストレージ35、ネットワークインターフェイス36を備える。
CPU31は、本実施の形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM32から読み出してRAM33にロードし、実行する。RAM33には、CPU31の演算処理の途中で発生した変数やパラメーター等が一時的に書き込まれ、これらの変数やパラメーター等がCPU31によって適宜読み出される。ただし、CPU31に代えてMPU(Micro Processing Unit)を用いてもよい。
不揮発性ストレージ35としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリ等が用いられる。この不揮発性ストレージ35には、OS(Operating System)、各種のパラメーターの他に、計算機30を機能させるためのプログラムが記録されている。ROM32、不揮発性ストレージ35は、CPU31が動作するために必要なプログラムやデータ等を永続的に記録しており、計算機30によって実行されるプログラムを格納したコンピュータ読取可能な非一過性の記録媒体の一例として用いられる。例えば、伝送遅延時間記録部114は、不揮発性ストレージ35に構成される。
ネットワークインターフェイス36には、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、NICの端子に接続されたLAN(Local Area Network)、専用線等を介して各種のデータを装置間で送受信することが可能である。
次に、スレーブタイマ111の時刻を補正するための処理について、図4と図5を参照して説明する。
図4は、時刻同期システム1で同期パケット、要求パケット及び応答パケットが伝送される様子を示すシーケンス図である。図4では、下向き矢印を時刻の経過方向とする。そして、横方向に時刻マスタ100、通信装置120及び時刻スレーブ110を並べて、各装置で伝送されるパケットの様子が時間経過と共に示される。
(時刻T1)
時刻T1では、時刻マスタ100のマスタ通信部102が、図2に示した情報通信ネットワーク130を通じて下り方向に同期パケットを送信する。同期パケットには、マスタ通信部102が同期パケットを送信した時刻T1が含まれる。通信装置120のキューイング処理部122は、時刻マスタ100からパケット受信部121が受信した同期パケットをキューにキューイングする。下り方向の同期パケットがキューに入った後、キューを出るまでには時間がかかる。このため、通信装置120のパケット送信部123が同期パケットを時刻スレーブ110に転送するまでにキューイング遅延131が発生する。キューイング遅延131の後、通信装置120から時刻スレーブ110に同期パケットが転送される。
(時刻T2)
時刻T2では、時刻スレーブ110のスレーブ通信部112が、通信装置120から転送された同期パケットを受信し、受信した同期パケットから時刻T1を取り出す。ここで、情報通信ネットワーク130に伝送遅延がなければ、時刻マスタ100が同期パケットを送信した時刻T1で時刻スレーブ110が直ちに同期パケットを受信するはずである。しかし、図4に示すように時刻マスタ100が同期パケットを送信した時刻T1と、時刻スレーブ110が同期パケットを受信した時刻T2は異なる。このため、時刻T2-T1を下りの伝送遅延時間132と呼ぶ。
(時刻T3)
時刻T3では、時刻スレーブ110のスレーブ通信部112が、情報通信ネットワーク130を通じて上り方向に要求パケットを送信する。通信装置120のキューイング処理部122は、時刻スレーブ110からパケット受信部121が受信した要求パケットをキューにキューイングする。上り方向の要求パケットがキューに入った後、キューを出るまでにも時間がかかる。このため、通信装置120のパケット送信部123が要求パケットを時刻マスタ100に転送するまでにキューイング遅延141が発生する。キューイング遅延141の後、通信装置120から時刻マスタ100に要求パケットが転送される。
(時刻T4)
時刻T4では、時刻マスタ100のマスタ通信部102が、通信装置120から転送された要求パケットを受信する。ここで、情報通信ネットワーク130に伝送遅延がなければ、時刻スレーブ110が要求パケットを送信した時刻T3で時刻マスタ100が直ちに要求パケットを受信するはずである。しかし、図4に示すように時刻スレーブ110が要求パケットを送信した時刻T3と、時刻マスタ100が要求パケットを受信した時刻T4は異なる。このため、時刻T4-T3を上りの伝送遅延時間142と呼ぶ。図4より、上りの伝送遅延時間142ではキューイング遅延141が小さいが、下りの伝送遅延時間132ではキューイング遅延131が大きいことが示される。
(時刻T5,T6)
時刻T5では、時刻マスタ100のマスタ通信部102が、時刻T1~T4を含む応答パケットを下り方向に送信する。応答パケットは、情報通信ネットワーク130を伝送されるデータの一例として用いられる。応答パケットは、通信装置120にキューイングされた後、時刻スレーブ110に転送される。そして、時刻スレーブ110のスレーブ通信部112は、通信装置120から転送された応答パケットを時刻T6で受信する。
時刻T6の後、時刻スレーブ110の計算部113は、応答パケットから取り出した時刻T1~T4に基づいて、各種の計算を開始する。そして、スレーブ時刻補正部115が、計算部113の計算結果(第1中央値及び第2中央値)を受け取り、スレーブタイマ111をマスタタイマ101に同期させるスレーブ時刻補正処理を行う。
このように時刻T1~T6の期間を、時刻スレーブ110のスレーブタイマ111をマスタタイマ101に同期するための1回の時刻同期単位とする。1回の時刻同期単位で時刻マスタ100と時刻スレーブ110とが、それぞれ同期パケット、要求パケット、応答パケットを送受信する処理は、IEEE1588v2で規定された処理である。時刻T6の後、再び時刻T7に示すように同期パケットが時刻マスタ100から送信される。2回目以降の時刻同期の様子は、時刻T2~T6の時刻同期と同様であるため、図示を省略する。
下りの伝送遅延時間132と上りの伝送遅延時間142は、情報通信ネットワーク130で伝送されるパケットの多寡や通信装置120の処理負荷等により、パケットが送信される度に変化する。伝送遅延時間の揺らぎが時刻スレーブ110にてスレーブタイマ111をマスタタイマ101に同期する際の誤差の原因となる。つまり、伝送遅延時間が大きければ、スレーブタイマ111をマスタタイマ101に同期する補正を行えないことがある。そこで、本実施の形態に係る時刻スレーブ110では、下りのキューイング遅延131の平均値と、上りのキューイング遅延141の平均値とを複数回求め、整列させた複数の平均値から抽出した第1中央値及び第2中央値に基づいてスレーブタイマ111の同期を行う。以下に、時刻スレーブ110で行われる処理の例について説明する。
図5は、時刻スレーブ110で行われる時刻同期方法の例を示すフローチャートである。
時刻T6の後、時刻スレーブ110の平均値計算部113b(図2を参照)は、図4に示した一連の処理における時刻T1~T4のタイムスタンプを応答パケットから取得する(S1)。このとき、平均値計算部113bは、時刻マスタ100が同期パケットを送信した時刻T1と、時刻スレーブ110が同期パケットを受信した時刻T2と、時刻スレーブ110が要求パケットを送信した時刻T3と、時刻マスタ100が要求パケットを受信した時刻T4とを取得する。
次に、伝送遅延時間計算部113aは、時刻T1~T4を用いて、時刻スレーブ110に送信される同期パケットの下りの伝送遅延時間132と、時刻スレーブ110から時刻マスタ100に送信される要求パケットの上りの伝送遅延時間142とを計算する。(S2)。この時、伝送遅延時間計算部113aは、時刻マスタ100が同期パケットを送信した時刻T1と、時刻スレーブ110が同期パケットを受信した時刻T2に基づいて、下りの伝送遅延時間132を計算する。また、伝送遅延時間計算部113aは、時刻スレーブ110が要求パケットを送信した時刻T3と、時刻マスタ100が要求パケットを受信した時刻T4に基づいて、上りの伝送遅延時間142を計算する。
次に、平均値計算部113bは、下りの伝送遅延時間132の平均値と、上りの伝送遅延時間142の平均値とをそれぞれ計算する(S3)。上述したように下りの伝送遅延時間132の平均値は、過去に伝送遅延時間記録部114に記録された複数の下りの伝送遅延時間132と、今回、計算された下りの伝送遅延時間132とを平均することで計算される。また、上りの伝送遅延時間142の平均値は、過去に伝送遅延時間記録部114に記録された複数の上りの伝送遅延時間142と、今回、計算された上りの伝送遅延時間142とを平均することで計算される。
次に、整列部113cは、伝送遅延時間記録部114から読み出した複数の上りの伝送遅延時間142と、複数の下りの伝送遅延時間132の平均値とを、それぞれ小さい順に整列させる(S4)。次に、中央値抽出部113dは、整列された複数の上りの伝送遅延時間142から第1中央値を抽出し、整列された複数の下りの伝送遅延時間132の平均値から第2中央値を抽出する(S5)。
そして、スレーブ時刻補正部115は、抽出された上りの伝送遅延時間142の第1中央値と、下りの伝送遅延時間132の第2中央値とを用いて、スレーブタイマ111の時刻補正を行う(S6)。例えば、広域ネットワークの遅延量は、第1中央値である時刻T2-T1と、第2中央値である時刻T4-T3を用いて次式(1)で計算される。
遅延量={(T4-T3)+(T2-T1)}/2 …(1)
そして、スレーブ時刻補正部115は、計算した遅延量により、スレーブタイマ111の時刻を補正する。
ここで、通信装置120で発生するパケットのキューイング遅延について説明する。
図6は、キューイング遅延と、キューイング遅延の発生確率頻度との関係を示すグラフである。横軸にはキューイング遅延、縦軸にはキューイング遅延の発生確率頻度が示される。
図4に示したキューイング遅延131,141は、情報通信ネットワーク130の状況、通信装置120の処理の状態等によって増減する。本実施の形態に係る同期制御方式で用いられるキューイング遅延の発生確率頻度は、図6に示す一般的なネットワークのキューイング遅延分布200で表される。キューイング遅延分布200には、発生確率頻度が低くキューイング遅延が小さい領域202と、発生確率頻度が低くキューイング遅延が大きい領域203とが存在する。ここで、平均値計算部113bは、キューイング遅延を、発生確率頻度の高いキューイング遅延の領域201に近づけるため、分布収束を実施する。発生確率頻度の高いキューイング遅延とは、例えば、発生確率が60%以上となるようなキューイング遅延とする。
しかし、上述した特許文献2に開示されたように有効期限を設けると、ある期間においてキューイング遅延の領域202,203の発生確率頻度が高くなった場合、平均値もキューイング遅延の領域202,203のいずれかに偏ってしまう。この場合、上りの伝送遅延時間142はキューイング遅延の領域203の影響を受けて、下りの伝送遅延時間132はキューイング遅延の領域202の影響を受ける。これらの影響により、上りと下りの伝送遅延時間の差が大きくなると、マスタタイマ101に対するスレーブタイマ111の時刻同期ずれが拡大してしまう。
一方、本実施の形態に係る同期制御方式では、特許文献2に開示されたような有効期限を設けない。このため、一時的にキューイング遅延の領域202,203の発生確率頻度が高くなってもキューイング遅延131,141は影響を受けず、発生確率頻度の高いキューイング遅延の領域201に含まれる平均値となりやすい。そして、平均値計算部113bは、キューイング遅延の領域201を用いた上りの伝送遅延時間142と下りの伝送遅延時間132の平均値を計算することができる。
また、中央値抽出部113dは、整列部113cにより整列された平均値から中央値を抽出する。このため、キューイング遅延131,141は、キューイング遅延の領域201の中でもさらに発生確率頻度の高い領域に限定される。そして、スレーブ時刻補正部115は、上りと下りの伝送遅延時間の差を抑制することにより時刻同期ずれも抑制できる。
ここで、整列された平均値から中央値を抽出するメリットについて、図7を参照して説明する。
図7は下りのキューイング遅延131と、上りのキューイング遅延141の違いを示す図である。
図7では、下りのキューイング遅延131の発生確率頻度を実線で表し、上りのキューイング遅延141を破線で表す。そして、平均値計算部113bが各キューイング遅延131,141の平均値を計算した回数を示す符号(1),(2),…(5),…を各キューイング遅延131,141の後ろに付けて、キューイング遅延の値を表す。図4に示したように、下りのキューイング遅延131と、上りのキューイング遅延141は異なることが多い。このため、キューイング遅延131,141は、平均値を計算する度に異なる値をとりうるが、全体の分布は、図7のキューイング遅延131,141のグラフに示すように収束(分布収束)する。そこで、整列部113cは、キューイング遅延131,141の平均値を小さい順に並べる。
ここで、図6の発生確率頻度の高いキューイング遅延の領域201に相当する領域201Aにキューイング遅延131(1)~131(5)が入っていたとする。同様に、図6の発生確率頻度の高いキューイング遅延の領域201に相当する領域201Bにキューイング遅延141(1)~141(5)が入っていたとする。図7に示すようにキューイング遅延131の平均値を小さい順に並べると、…,131(2),131(1),131(3),131(4),131(5),…であったとする。同様に、キューイング遅延141の平均値を小さい順に並べると、…,141(3),141(1),141(2),141(4),141(5),…であったとする。
キューイング遅延の発生確率分布の曲線の形状は、キューイング遅延131,141毎に異なり、発生確率が最大となるキューイング遅延の値も異なる。ここで、キューイング遅延の領域201A,201Bにおけるキューイング遅延131,141の最小値が、それぞれ131(5)、141(5)で表される。この場合、キューイング遅延の最小値の差分は、131(5)、141(5)におけるキューイング遅延の差分R2として求められる。
一方、キューイング遅延の領域201Bに相当する領域におけるキューイング遅延131,141の中央値が、それぞれ131(3)、141(2)で表される。この場合、キューイング遅延の中央値の差分は、131(3)、141(2)におけるキューイング遅延の差分R1として求められる。図7に示すように差分R2の幅より差分R1の幅の方が狭い。
すなわち、小さい順に並べられたキューイング遅延131,141の平均値の中央値をとれば、キューイング遅延131,141の平均値の差が小さくなることが図7から示される。このようにキューイング遅延131,141の平均値の差が小さくなれば、スレーブ時刻補正部115が補正するスレーブタイマ111のマスタタイマ101に対する時刻同期ずれを確実に縮小することができる。そして、図7に示す下りのキューイング遅延131と、上りのキューイング遅延141を、時刻スレーブ110に接続された表示装置に表示することで、複数のキューイング遅延131,141の平均値、第1及び第2中央値として抽出されたキューイング遅延131,141がどれであるか等をユーザが容易に確認しやすくなる。
以上説明した一実施の形態に係る時刻同期システム1では、平均値計算部113bが有効期限を設けずに平均値を計算することで、時刻同期の精度悪化の原因である発生確率頻度の低いキューイング遅延発生時の伝送遅延時間を除去する。このため、ある期間でネットワークの通信状態が急変しても、その他の期間におけるネットワークの通信状態の伝送遅延時間にキューイング遅延分布を収束させることができる。そして、スレーブ時刻補正部115が、第1中央値及び第2中央値を用いて上りと下りの伝送遅延時間の差を収束させ、スレーブタイマ111を補正する。これにより、保護リレー10,20(図1を参照)における時刻同期の精度を確保することができる。
このように上りと下りの複数の伝送遅延時間の平均値から中央値を抽出することで、瞬間的に発生する異常な分布に関わらず、ほぼ全ての分布に対して、キューイング遅延の平均値が、発生確率頻度の高いキューイング遅延の分布に収束し、発生確率頻度の高い領域201を限定することができる。このため、発生確率頻度の低いキューイング遅延の領域による影響を除き、時刻マスタ100と時刻スレーブ110の時刻ズレを抑制することが可能となる。
また、専用線の代わりに広域の情報通信ネットワーク130を用いて、時刻マスタ100と時刻スレーブ110を接続することで、時刻スレーブ110の時刻同期に必要なコストを下げることができる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するためにシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、本実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…時刻同期システム、100…時刻マスタ、101…マスタタイマ、110…時刻スレーブ、111…スレーブタイマ、113…計算部、113a…伝送遅延時間計算部、113b…平均値計算部、113c…整列部、113d…中央値抽出部、114…伝送遅延時間記録部、115…スレーブ時刻補正部、120…通信装置、122…キューイング処理部、132…伝送遅延時間、142…伝送遅延時間

Claims (7)

  1. 基準となるマスタ時刻を管理する時刻マスタ装置と、
    前記時刻マスタ装置に対して広域の情報通信ネットワークを介して接続された時刻スレーブ装置と、
    前記情報通信ネットワークに配置され、前記時刻マスタ装置と前記時刻スレーブ装置との間で伝送されるデータをキューイングして転送する通信装置とを備え、
    前記時刻スレーブ装置は、
    スレーブ時刻を計算するスレーブタイマと、
    前記時刻マスタ装置から前記通信装置を介して前記時刻スレーブ装置への下り方向に送信される前記データの下りの伝送遅延時間の平均値を所定順で整列させて抽出した第1中央値と、前記時刻スレーブ装置から前記通信装置を介して前記時刻マスタ装置への上り方向に送信される前記データの上りの伝送遅延時間の平均値を前記所定順で整列させて抽出した第2中央値を計算する計算部と、
    前記第1中央値と前記第2中央値との差分を用いて、前記時刻マスタ装置のマスタタイマが計算する時刻に同期して前記スレーブタイマの時刻を補正するスレーブ時刻補正部と、を有する
    時刻同期システム。
  2. 前記計算部は、
    前記時刻マスタ装置から受信する前記データに基づいて、前記下りの伝送遅延時間と、前記上りの伝送遅延時間とを計算する伝送遅延時間計算部と、
    過去に前記伝送遅延時間計算部が計算した、前記下りの伝送遅延時間と前記上りの伝送遅延時間とを記録する伝送遅延時間記録部と、を備える
    請求項1に記載の時刻同期システム。
  3. 前記計算部は、
    前記伝送遅延時間記録部から読み出した、過去に計算された前記下りの伝送遅延時間と前記上りの伝送遅延時間と、今回計算された前記下りの伝送遅延時間と前記上りの伝送遅延時間とに基づいて、前記下りの伝送遅延時間の平均値と、前記上りの伝送遅延時間の平均値とを計算する平均値計算部と、
    複数回の時刻同期単位で計算された前記下りの伝送遅延時間の平均値と、前記上りの伝送遅延時間の平均値とをそれぞれ前記所定順で整列させる整列部と、
    整列させた複数の前記下りの伝送遅延時間の平均値から前記第1中央値を抽出し、整列させた複数の前記上りの伝送遅延時間の平均値から前記第2中央値を抽出する中央値抽出部と、を有する
    請求項2に記載の時刻同期システム。
  4. 前記平均値計算部は、前記下りの伝送遅延時間の平均値と、前記上りの伝送遅延時間の平均値とを計算することにより、前記通信装置が前記データをキューイングすることで発生するキューイング遅延の発生確率頻度が低い分布を、前記発生確率頻度が高い分布に収束させる
    請求項3に記載の時刻同期システム。
  5. 前記中央値抽出部は、前記キューイング遅延の発生確率頻度が高い分布領域にある前記第1中央値及び前記第2中央値を抽出する
    請求項4に記載の時刻同期システム。
  6. 基準となるマスタ時刻を管理する時刻マスタ装置と、
    前記時刻マスタ装置に対して広域の情報通信ネットワークを介して接続され、スレーブ時刻を計算するスレーブタイマを有する時刻スレーブ装置と、
    前記情報通信ネットワークに配置され、前記時刻マスタ装置と前記時刻スレーブ装置との間で伝送されるデータをキューイングして転送する通信装置とを備える時刻同期システムで行われる時刻同期方法であって、
    前記時刻スレーブ装置は、
    前記時刻マスタ装置から前記通信装置を介して前記時刻スレーブ装置への下り方向に送信される前記データの下りの伝送遅延時間の平均値を所定順で整列させて第1中央値を抽出する処理と、
    前記時刻スレーブ装置から前記通信装置を介して前記時刻マスタ装置への上り方向に送信される前記データの上りの伝送遅延時間の平均値を前記所定順で整列させて第2中央値を抽出する処理と、
    前記第1中央値と前記第2中央値との差分を用いて、前記時刻マスタ装置のマスタタイマが計算する時刻に同期して前記スレーブタイマの時刻を補正する処理と、を実行する
    時刻同期方法。
  7. スレーブ時刻を計算するスレーブタイマと、
    基準となるマスタ時刻を管理する時刻マスタ装置に対して広域の情報通信ネットワークを介して自装置が接続され、前記情報通信ネットワークに配置される通信装置であって、前記時刻マスタ装置と前記自装置との間で伝送されるデータをキューイングして転送する前記通信装置を介して前記時刻マスタ装置から前記自装置への下り方向に送信される前記データの下りの伝送遅延時間の平均値を所定順で整列させて抽出した第1中央値と、前記通信装置を介して前記自装置から前記時刻マスタ装置への上り方向に送信される前記データの上りの伝送遅延時間の平均値を前記所定順で整列させて抽出した第2中央値を計算する計算部と、
    前記第1中央値と前記第2中央値との差分を用いて、前記時刻マスタ装置のマスタタイマが計算する時刻に同期して前記スレーブタイマの時刻を補正するスレーブ時刻補正部と、を備える
    時刻スレーブ装置。
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