JP2003060546A - 列車無線音声通信システム及び列車無線音声通信方法 - Google Patents

列車無線音声通信システム及び列車無線音声通信方法

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JP2003060546A
JP2003060546A JP2001245621A JP2001245621A JP2003060546A JP 2003060546 A JP2003060546 A JP 2003060546A JP 2001245621 A JP2001245621 A JP 2001245621A JP 2001245621 A JP2001245621 A JP 2001245621A JP 2003060546 A JP2003060546 A JP 2003060546A
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station
board
digital
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response signal
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JP2001245621A
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Takashi Nagata
貴司 永田
Kenzo Tago
憲三 田子
Yoshihisa Nishimura
佳久 西村
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Mitsubishi Electric Corp
East Japan Railway Co
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
East Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数の利用効率を向上させた列車無線音声
通信システムを得る。 【解決手段】 中央局1がデジタルの指令信号と通話し
ている車上局3aからのデジタルの応答信号を基地局2
a〜2nに伝送し、基地局2a〜2nがデジタルの指令
信号と応答信号を通話している車上局3aと通話してい
ない車上局3bに送信し、車上局3aがデジタルの応答
信号を消去すると共に、デジタルの指令信号をアナログ
の指令信号に変換して聴取し、車上局3bがデジタルの
指令信号と応答信号をアナログの指令信号と応答信号に
変換して聴取する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、中央局の指令員
と列車の乗務員との間の通信を、他の列車の乗務員がモ
ニタする列車無線音声通信システム及び列車無線音声通
信方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は従来の列車無線音声通信システム
の全体構成を示す図であり、図において、100は交換
的な機能、基地局を制御する機能、基地局をひとまとめ
にしたゾーンを制御する機能を有する中央局、200
a,200b,・・・,200nは列車の走行路に沿っ
て設置された基地局、300a,300bは列車400
a,400bに搭載された車上局、500は中央局10
0と複数の基地局200a〜200n間を接続し、中央
局100から基地局200a〜200nへアナログの指
令信号を伝送する下り回線、600は基地局200a〜
200nから中央局100へアナログの応答信号を伝送
する上り回線である。
【0003】図10は図9に示す基地局200a〜20
0nの内部構成を示すブロック図であり、図において、
201は下り回線500、上り回線600に接続された
ネットワークインタフェース、202は変調部、203
は送信部、204はアンテナ205を送信と受信で共用
するための共用部、206は受信部、207は復調部で
ある。
【0004】図11は図9に示す車上局300a,30
0bの内部構成を示すブロック図であり、図において、
302はアンテナ301を送信と受信で共用するための
共用部、303は受信部、304は復調部、305はス
ピーカマイク306に接続されたインタフェース、30
7は変調部、308は送信部である。
【0005】次に動作について説明する。中央局100
から指令員によるアナログの指令信号が、下り回線50
0を通じて各基地局200a〜200nに伝送される。
各基地局200a〜200nでは、伝送された指令信号
を、ネットワークインタフェース201を介して入力
し、変調部202で変調後、送信部203、共用部20
4を介して、アンテナ205より電波として輻射する。
この場合、各基地局200a〜200nから輻射される
電波は同一周波数で352MHz帯の周波数である。
【0006】列車400a,400bに搭載された車上
局300a,300bは、各基地局200a〜200n
からの電波をアンテナ301で受信すると、この受信信
号を共用部302を介して受信部303に入力し、この
受信部303の出力を復調部304で復調し、インタフ
ェース305を介してスピーカマイク306で聴取す
る。
【0007】一方、例えば、列車400aの乗務員によ
る車上局300aのスピーカマイク306からの応答信
号は、インタフェース305、変調部307、送信部3
08、共用部302を介して、アンテナ301から電波
として輻射される。このとき使用される周波数は336
MHz帯の周波数である。この電波を例えば基地局20
0aのアンテナ205が受信すると、この受信信号は、
共用部204を介して受信部206に入力され、復調部
207により復調され、ネットワークインタフェース2
01から上り回線600に出力されて中央局100へ伝
送される。このようにして、中央局100の指令員と列
車400aの乗務員との間の通話が行われる。
【0008】また、中央局100は上り回線600によ
り伝送された車上局300aからの応答信号を全ての基
地局200a〜200nに伝送し、各基地局200a〜
200nでは、指令信号と応答信号の両信号を同一周波
数で電波として輻射する。従って、通話中以外の車上局
300bも中央局100の指令員と列車400aの乗務
員の通話内容を聴取(モニタ)することができる。
【0009】上記従来の構成によれば、各基地局200
a〜200nが同一周波数で通信する際にビート干渉を
生じるが、アナログ通信では主に音声通信であるため
に、多少の音声の歪があっても音声として聴取すること
は可能である。しかし、音声帯域をアナログの列車無線
帯域を使用して伝送するには、最低限8.5kHzの帯
域幅が必要なために12.5kHz幅の帯域幅を確保し
ている。このように、アナログの列車無線音声通信シス
テムでは、12.5kHz幅の広い周波数帯域幅を必要
としている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の列車無線音声通
信システムは以上のように構成されているので、広い周
波数帯域幅を必要とし、周波数の利用効率が低いという
課題があった。
【0011】そこで、この列車無線音声通信システムを
デジタル通信方式に置き換えることにより、周波数の利
用効率の向上を図ることが考えられている。デジタルの
列車無線音声通信では、伝送速度9.6kbpsを実現
する必要帯域幅は6.25kHzであり、周波数帯域幅
がアナログに比較して半分ですむため、利用効率が2倍
に向上する。
【0012】しかし、このデジタル通信方式に置き換え
た場合、中央局が車上局の乗務員からのデジタルの応答
信号を中央局の復号化部と符号化部を介して各車上局に
折り返し送信すると、各車上局で受信される応答信号の
遅延量が大きくなり、通話中の車上局において、乗務員
自身の発声が遅延して聞こえるエコーにより通話の継続
が困難になるという課題があった。
【0013】また、このデジタル通信方式では、応答信
号を中央局の復号化部と符号化部を介して各車上局に折
り返し送信すると、応答信号の音質が劣化するという課
題があった。
【0014】さらに、このデジタル通信方式において、
車上局に備えられる復号化部は、一人の音声を忠実に復
号することを目的としているため、中央局の指令員と列
車の乗務員が同時に発声した場合には復号化がうまくで
きない。そこで、指令員と乗務員が必ず交互に発声し、
中央局において発声した側に切り替える切替方式により
指令信号と応答信号を交互に送信し、車上局で交互に復
号化することが考えられるが、双方が同時に発声してし
まうと、中央局における切り替えが頻繁に行われ、モニ
タしている車上局の音声の明瞭度が悪くなるという課題
があった。
【0015】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、周波数の利用効率を向上させた列
車無線音声通信システム及び列車無線音声通信方法を得
ることを目的とする。
【0016】また、デジタル通信方式にした場合、通話
中の車上局において、乗務員自身の発声が遅延して聞こ
えるエコーを防ぎ、通話の継続を容易に行うことができ
る列車無線音声通信システム及び列車無線音声通信方法
を得ることを目的とする。
【0017】さらに、デジタル通信方式にした場合、中
央局の復号化部と符号化部を介することにより発生する
応答信号の音質劣化を防ぐことができる列車無線音声通
信システム及び列車無線音声通信方法を得ることを目的
とする。
【0018】さらに、デジタル通信方式にした場合、通
話中の指令員と乗務員の双方が同時に発声しても、車上
局でモニタしている音声の明瞭度を悪化させない列車無
線音声通信システム及び列車無線音声通信方法を得るこ
とを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係る列車無線
音声通信システムは、中央局がデジタルの指令信号と通
話している第1の車上局からのデジタルの応答信号を基
地局に伝送し、基地局が中央局からのデジタルの指令信
号と応答信号を第1の車上局と通話していない第2の車
上局に送信し、第1の車上局が基地局からのデジタルの
応答信号を消去すると共に、デジタルの指令信号をアナ
ログの指令信号に変換して聴取し、第2の車上局が基地
局からのデジタルの指令信号と応答信号をアナログの指
令信号と応答信号に変換して聴取するものである。
【0020】この発明に係る列車無線音声通信システム
は、中央局が、デジタルの指令信号と通話している第1
の車上局からのデジタルの応答信号を、基地局を介し
て、デジタルの応答信号を消去しデジタルの指令信号を
アナログの指令信号に変換して聴取する第1の車上局に
送信すると共に、デジタルの指令信号と応答信号をアナ
ログの指令信号と応答信号に変換して聴取する第2の車
上局に送信するものである。
【0021】この発明に係る列車無線音声通信システム
は、基地局が、中央局から伝送された、デジタルの指令
信号と通話している第1の車上局からのデジタルの応答
信号を、デジタルの応答信号を消去しデジタルの指令信
号をアナログの指令信号に変換して聴取する第1の車上
局に送信すると共に、デジタルの指令信号と応答信号を
アナログの指令信号と応答信号に変換して聴取する第2
の車上局に送信するものである。
【0022】この発明に係る列車無線音声通信システム
は、通話している第1の車上局が、基地局を介して中央
局から伝送された、デジタルの指令信号と第1の車上局
からのデジタルの応答信号を受信し、受信したデジタル
の応答信号を消去し、受信したデジタルの指令信号をア
ナログの指令信号に変換して聴取し、通話していない第
2の車上局が、基地局を介して中央局から伝送された、
デジタルの指令信号と第1の車上局からの応答信号を受
信し、受信したデジタルの指令信号と応答信号をアナロ
グの指令信号と応答信号に変換して聴取するものであ
る。
【0023】この発明に係る列車無線音声通信システム
は、中央局が、第1の車上局からのデジタルの応答信号
を、デジタル−アナログ変換、及びアナログ−デジタル
変換することなしに、直接、基地局に折り返し伝送する
ものである。
【0024】この発明に係る列車無線音声通信システム
は、基地局が、中央局から伝送されたデジタルの指令信
号と応答信号を、同一周波数により第1及び第2の車上
局に送信するものである。
【0025】この発明に係る列車無線音声通信システム
は、中央局が、デジタルの指令信号に第1の識別符号を
付与すると共に、第1の車上局からの応答信号に第2の
識別符号を付与し、第1の車上局が、第2の識別符号を
認識し、中央局と通話中であることを検出して第1の車
上局からの応答信号を消去するものである。
【0026】この発明に係る列車無線音声通信システム
は、基地局が、中央局から伝送されたデジタルの指令信
号と応答信号を、付与されている識別符号により分離
し、分離したデジタルの指令信号を第1の周波数により
第1及び第2の車上局に送信し、分離したデジタルの応
答信号を第2の周波数により第1及び第2の車上局に送
信し、第2の車上局が、受信したデジタルの指令信号と
デジタルの応答信号を、付与されている識別符号を認識
して別々にアナログの指令信号と応答信号に変換し、変
換されたアナログの指令信号と応答信号を合成して聴取
するものである。
【0027】この発明に係る列車無線音声通信方法は、
中央局がデジタルの指令信号と通話している第1の車上
局からのデジタルの応答信号を基地局に伝送する第1の
ステップと、基地局が、第1のステップで伝送されたデ
ジタルの指令信号と応答信号を、第1の車上局と通話し
ていない第2の車上局に送信する第2のステップと、第
1の車上局が、第2のステップで送信されたデジタルの
応答信号を消去すると共に、デジタルの指令信号をアナ
ログの指令信号に変換して聴取する第3のステップと、
第2の車上局が、第2のステップで送信されたデジタル
の指令信号と応答信号をアナログの指令信号と応答信号
に変換して聴取する第4のステップとを備えたものであ
る。
【0028】この発明に係る列車無線音声通信方法は、
第1のステップにおいて、中央局が、第1の車上局から
のデジタルの応答信号を、デジタル−アナログ変換、及
びアナログ−デジタル変換することなしに、直接、基地
局に折り返し伝送するものである。
【0029】この発明に係る列車無線音声通信方法は、
第1のステップにおいて、中央局が、デジタルの指令信
号に第1の識別符号を付与すると共に、第1の車上局か
らの応答信号に第2の識別符号を付与し、第3のステッ
プにおいて、第1の車上局が、第2の識別符号を認識
し、中央局と通話中であることを検出して第1の車上局
からの応答信号を消去するものである。
【0030】この発明に係る列車無線音声通信方法は、
第2のステップにおいて、基地局が、中央局から伝送さ
れたデジタルの指令信号と応答信号を、付与されている
識別符号により分離し、分離したデジタルの指令信号を
第1の周波数により第1及び第2の車上局に送信し、分
離したデジタルの応答信号を第2の周波数により第1及
び第2の車上局に送信し、第4のステップにおいて、第
2の車上局が、受信したデジタルの指令信号とデジタル
の応答信号を、付与されている識別符号を認識して別々
にアナログの指令信号と応答信号に変換し、変換された
アナログの指令信号と応答信号を合成して聴取するもの
である。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による列
車無線音声通信システムの全体構成を示す図であり、図
において、1は交換的な機能、基地局を制御する機能、
基地局をひとまとめにしたゾーンを制御する機能を有す
る中央局である。2a,2b,・・・,2nは列車の走
行路に沿って設置された基地局であり、無線回線におけ
るビート干渉を防ぐ適応等化の技術を有している。3
a,3bは列車4a,4bに搭載された車上局であり、
それぞれ適応等化の技術を有している。
【0032】また、図1において、5は中央局1と複数
の基地局2a〜2n間を接続し、中央局1の指令員から
基地局2a〜2nへ指令信号を伝送する下り回線、6は
基地局2a〜2nから中央局1への列車4a,4bの乗
務員による車上局3a,3bからの応答信号を伝送する
上り回線である。
【0033】図2は図1に示す中央局1の内部構成を示
すブロック図であり、図において、11はマイクスピー
カ、12は音声コーデック部であり、アナログの指令信
号をデジタルの指令信号に変換する符号化部12−1と
デジタルの応答信号をアナログの応答信号に変換する復
号化部12−2を備えている。13はデータ多重部であ
り、指令信号と応答信号を下り回線5に伝送する際に必
要なフレームフォーマットの生成を行うと共に、指令信
号と応答信号にそれぞれを識別するための識別符号を付
与するフレーム生成部13−1と、応答信号を復号する
際に必要なフレーム同期を行うフレーム同期部13−2
を備えている。14は下り回線5と上り回線6と接続さ
れたネットワークインタフェースである。なお、基地局
2には、下り回線5及び上り回線6における信号劣化を
補うために、各回線上の信号を増幅する増幅部(図示せ
ず)が備えられている。
【0034】図3は図1に示す基地局2の内部構成を示
すブロック図であり、図において、21は下り回線5と
上り回線6に接続されたネットワークインタフェース、
22はデータ多重部であり、無線回線で送信するための
フレームフォーマットを生成するフレーム同期部22−
1と、応答信号を上り回線6に伝送する際に必要なフレ
ームフォーマットの生成を行うフレーム生成部22−2
を備えている。23は音声送信部23−1と音声受信部
23−2を備えたデジタル無線部、24はアンテナ25
を送信と受信で共用するための共用部である。
【0035】図4は図1に示す車上局3の内部構成を示
すブロック図であり、図において、32はアンテナ31
を送信と受信で共用するための共用部、33は音声受信
部33−1と音声送信部33−2を備えたデジタル無線
部である。34は音声コーデック部であり、指令信号と
応答信号に付与された識別符号を認識し、この車上局3
が通話中であるか否かを検出することにより、通話中で
ある場合の応答信号を消去する自符号消去部34−1
と、デジタルの指令信号と応答信号をアナログの指令信
号と応答信号に変換する復号化部34−2と、アナログ
の応答信号をデジタルの応答信号に変換する符号化部3
4−3と、乗務員がスピーカマイク36を持ち上げるこ
とにより開閉するスイッチ部34−4を備えている。3
5はモニタスピーカである。
【0036】次に動作について説明する。図5は中央局
1、基地局2及び車上局3間の通信手順を示すシーケン
ス図である。図5のステップST1において、中央局1
の指令員による指令信号が下り回線5を介して基地局2
a〜2nに伝送される。
【0037】このとき、図2の中央局1において、マイ
クスピーカ11から指令員により入力されたアナログの
指令信号は、音声コーデック部12の符合化部12−1
によりデジタルの指令信号に変換され、データ多重部1
3のフレーム生成部13−1により、指令信号に識別符
号(第1の識別符号)が付与されると共に、下り回線5
により指令信号を伝送する際に必要なフレームフォーマ
ットが生成される。フレーム生成部13−1からの指令
信号は、ネットワークインタフェース14を介して下り
回線5に出力され基地局2a〜2nに伝送される。
【0038】図5のステップST2において、例えば基
地局2a〜2nは中央局1から伝送されたデジタルの指
令信号を周波数f1(第1の周波数)で車上局3a,3
bに送信する。このとき、図3の基地局2において、下
り回線5からのデジタルの指令信号は、ネットワークイ
ンタフェース21を介してデータ多重部22のフレーム
同期部22−1に入力され、無線回線で送信するための
フレームフォーマットが生成され、デジタル無線部23
の音声送信部23−1、共用部24を介して、アンテナ
25から周波数f1の電波として車上局3a,3bに輻
射される。
【0039】そして、図4の車上局3において、アンテ
ナ31が周波数f1の電波を受信すると、受信されたデ
ジタルの指令信号は、共用部32、デジタル無線部33
の音声受信部33−1を介して音声コーデック部34の
自符号消去部34−1に入力される。自符号消去部34
−1は、指令信号に付与された識別信号により応答信号
でないことを認識して指令信号を通過させる。通過した
指令信号は、復号化部34−2によりアナログの指令信
号に変換されてモニタスピーカ35に供給される。この
ようにして、列車4a,4bの乗務員は中央局1の指令
員からの指令内容を聴取することができる。このとき、
列車4a,4bの乗務員がスピーカマイク36を持ち上
げていなければ、スイッチ部34−4は開放されてお
り、アナログに変換された指令信号はスピーカマイク3
6に供給されない。
【0040】図5のステップST3において、例えば列
車4aの乗務員が中央局1からの指令内容に対して応答
した場合、車上局3a(第1の車上局)は乗務員による
応答信号を、指令信号の周波数f1と異なる周波数f2
で、基地局2a〜2nに対して電波として輻射する。
【0041】このとき、図4の車上局3aにおいて、乗
務員がスピーカマイク36を持ち上げて通話をすると、
その通話による応答信号は、スピーカマイク36を持ち
上げることにより閉じたスイッチ部34−4を介して符
号化部34−3に送られ、デジタルの応答信号に変換さ
れて、デジタル無線部33の音声送信部33−2に供給
され、共用部32を介して、アンテナ31から周波数f
2で電波として輻射される。
【0042】そして、図5のステップST3で、走行し
ている列車4aの付近に存在し、送受信エリアにある例
えば基地局2aが車上局3aからの応答信号を受信する
と、図5のステップST4において、基地局2aは受信
したデジタルの応答信号を上り回線6により中央局1に
伝送する。
【0043】このとき図3において、基地局2aのアン
テナ25が車上局3aからの応答信号の電波を受信する
と、受信されたデジタルの応答信号は、共用部24、デ
ジタル無線部23の音声受信部23−2に入力され、デ
ータ多重部22のフレーム生成部22−2により、上り
回線6で応答信号を伝送する際に必要なフレームフォー
マットが生成され、ネットワークインタフェース21を
介して上り回線6に送出されて中央局1へ伝送される。
【0044】そして図5のステップST4で、中央局1
が基地局2aからの応答信号を受信すると、図2の中央
局1において、受信されたデジタルの応答信号は、ネッ
トワークインタフェース14を介して、データ多重部1
3のフレーム同期部13−2に入力されて、復号する際
に必要なフレーム同期が行われる。音声コーデック部1
2の復号化部12−2により、デジタルで伝送された応
答信号はアナログの応答信号に変換されてマイクスピー
カ11に供給される。この結果、車上局3aを搭載した
列車4aの乗務員と中央局1の指令員とが通話すること
ができる。
【0045】図5のステップST5において、中央局1
は指令信号と受信した車上局3aからの応答信号を基地
局2a〜2nに伝送する。このとき図2の中央局1にお
いて、マイクスピーカ11から指令員により入力された
アナログの指令信号は、音声コーデック部12の符合化
部12−1でデジタルの指令信号に変換され、データ多
重部13のフレーム生成部13−1に入力される。一
方、車上局3aからの応答信号は、フレーム同期部13
−2から音声コーデック部12の復号化部12−2と符
号化部12−1を経由せずに、直接、フレーム生成部1
3−1に入力される。このように、車上局3aからの応
答信号を折り返し伝送する際に、中央局1の復号化部1
2−2と符号化部12−1を介していないので、応答信
号の音質劣化と遅延を防止することができる。
【0046】フレーム生成部13−1は、符号化部12
−1からの指令信号とフレーム同期部13−2からの応
答信号を入力し、指令信号に識別符号(第1の識別符
号)を付与し、車上局3aからの応答信号に指令信号と
は異なる識別信号(第2の識別符号)を付与すると共
に、下り回線5により指令信号と応答信号を伝送する際
に必要なフレームフォーマットを生成する。指令信号と
車上局3aからの応答信号は、ネットワークインタフェ
ース14を介して下り回線5に出力され基地局2a〜2
nに伝送される。
【0047】図5のステップST6において、例えば基
地局2a〜2nは、識別符号が付与された指令信号を周
波数f1(第1の周波数)の電波として車上局3a,3
bに輻射し、識別符号が付与された車上局3aからの応
答信号を周波数f1(第1の周波数)の電波として車上
局3a,3bに輻射する。このとき図3の基地局2にお
いて、下り回線5により伝送された、識別符号が付与さ
れた指令信号と、識別符号が付与された車上局3aから
の応答信号は、ネットワークインタフェース21、デー
タ多重部22のフレーム同期部22−1、デジタル無線
部23の音声送信部23−1、共用部24を介して、ア
ンテナ25からそれぞれ周波数f1の電波として車上局
3a,3bに輻射される。
【0048】そして、中央局1と通話中の車上局3aで
は、図4において、識別符号が付与された指令信号と、
識別符号が付与された車上局3aからの応答信号は、ア
ンテナ31、共用部32、音声受信部33−1を介して
自符号消去部34−1に入力される。自符号消去部34
−1は、指令信号が入力された場合には、付与された識
別符号を認識して指令信号を通過させるが、応答信号が
入力された場合には、付与された識別符号を認識すると
共に、この車上局3aが通話中であることを検出して入
力された応答信号を消去する。
【0049】そして、自符号消去部34−1を通過した
指令信号は、復号化部34−2によりアナログの指令信
号に変換されて、モニタスピーカ35や、スイッチ部3
4−4を介してスピーカマイク36で聴取される。この
場合、折り返し送信されてくる自局からの応答信号は出
力されず、乗務員自身の発声が遅延して聞こえるエコー
が発生しないので、容易に通話を継続することができ
る。
【0050】一方、中央局1と通話していない車上局3
b(第2の車上局)では、図4において、識別符号が付
与された指令信号と、識別符号が付与された車上局3a
からの応答信号は、アンテナ31、共用部32、音声受
信部33−1を介して自符号消去部34−1に入力され
る。自符号消去部34−1は、指令信号が入力された場
合には、付与された識別符号を認識して指令信号を通過
させると共に、応答信号が入力された場合には、付与さ
れた識別符号を認識し車上局3bが通話中でないことを
検出して、入力した応答信号も通過させる。そして、自
符号消去部34−1を通過したデジタルの指令信号と応
答信号は、復号化部34−2によりアナログの指令信号
と応答信号に変換されてモニタスピーカ35で聴取され
る。このようにして、中央局1と通話していない車上局
3bでは、中央局1の指令員と車上局3aの乗務員との
通話を聴取することができる。
【0051】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、列車無線音声通信システムをデジタルの通信方式で
構成することにより、周波数の利用効率を向上させるこ
とができるという効果が得られる。
【0052】また、この実施の形態1によれば、通話中
の車上局3aにおいて、応答信号に付与された識別符号
を認識し、通話中であることを検出して、自局からの応
答信号を消去することにより、乗務員自身の発声が遅延
して聞こえるエコーを防ぎ、通話の継続を容易に行うこ
とができるという効果が得られる。
【0053】さらに、この実施の形態1によれば、車上
局3aからの応答信号を、中央局1の復号化部12−2
と符号化部12−1を経由せずに折り返し送信すること
により、車上局3bにおける応答信号の音質劣化を防ぐ
ことができるという効果が得られる。
【0054】実施の形態2.この発明の実施の形態2に
よる列車無線音声通信システムの全体構成は、実施の形
態1の図1に示す構成と同一である。また、中央局1の
内部構成を示すブロック図も実施の形態1の図2に示す
構成と同一である。この実施の形態2は、中央局1の指
令員と車上局3aの乗務員が同時に発声した場合にも、
車上局3bでモニタしている音声の明瞭度を悪化させな
いようにするものである。
【0055】図6は図1に示す基地局2の内部構成を示
すブロック図であり、図において、22−3は指令信号
と応答信号を付与された識別符号により分離し、それぞ
れの無線回線により送信するためのフレームフォーマッ
トを生成するフレーム同期部、23−3はフレーム同期
部22−3により分離された指令信号を周波数f1(第
1の周波数)で送信する音声送信部、23−4はフレー
ム同期部22−3により分離された応答信号を周波数f
3(第2の周波数)で送信するモニタ音声送信部で、そ
の他の構成は実施の形態1の図3と同等である。ここ
で、データ多重部22はフレーム生成部22−2とフレ
ーム同期部22−3を備え、デジタル無線部23は音声
受信部23−2と音声送信部23−3とモニタ音声送信
部23−4を備えている。
【0056】図7は図1に示す車上局3の内部構成を示
すブロック図であり、図において、33−3は付与され
た識別符号により指令信号を受信する音声受信部、33
−4は付与された識別符号により応答信号を受信するモ
ニタ音声受信部、34−5はこの車上局が通話中でない
場合に音声受信部33−3からの指令信号を遅延させる
遅延部、34−6はデジタルの指令信号をアナログの指
令信号に変換する復号化部、34−7はモニタ音声受信
部33−4からのデジタルの応答信号をアナログの応答
信号に変換する復号化部、34−8はアナログの指令信
号とアナログの応答信号を加算する加算部であり、その
他の構成は実施の形態1の図4と同等である。ここで、
デジタル無線部33は音声送信部33−2と音声受信部
33−3とモニタ音声受信部33−4を備え、音声コー
デック部34は、符号化部34−3とスイッチ部34−
4と遅延部34−5と復号化部34−6,34−7と加
算部34−8を備えている。
【0057】次に動作について説明する。図8は中央局
1、基地局2及び車上局3間の通信手順を示すシーケン
ス図である。図8のステップST11において、中央局
1の指令員による指令信号が基地局2a〜2nに送信さ
れる。このとき、中央局1の動作は実施の形態1と同様
である。
【0058】図8のステップST12において、例えば
基地局2a〜2nは中央局1から伝送されたデジタルの
指令信号を周波数f1で車上局3a,3bに送信する。
このとき、図6の基地局2において、下り回線5からの
デジタルの指令信号は、ネットワークインタフェース2
1を介してデータ多重部22のフレーム同期部22−3
に入力され、付与された識別符号により分離され、無線
回線により送信するためのフレームフォーマットが生成
されて音声送信部23−3に出力される。そして、デジ
タルの指令信号は、音声送信部23−3、共用部24を
介して、アンテナ25から周波数f1の電波として車上
局3a,3bに輻射される。
【0059】そして、図7の車上局3において、アンテ
ナ31が周波数f1の電波を受信すると、共用部32か
らのデジタルの指令信号は、付与された識別符号により
デジタル無線部33の音声受信部33−3に入力され遅
延部34−5に出力される。遅延部34−5は車上局3
が通話中でないことを検出し、音声受信部33−3から
の指令信号を遅延させて通過させる。通過したデジタル
の指令信号は、復号化部34−6によりアナログの指令
信号に変換されて、加算部34−8を介してモニタスピ
ーカ35に供給される。このようにして、列車4a,4
bの乗務員は中央局1の指令員からの指令内容を聴取す
ることができる。
【0060】図8のステップST13において、例えば
列車4aの乗務員が中央局1の指令員による指令内容に
対して応答した場合、車上局3aは乗務員による応答信
号を、指令信号の周波数f1と異なる周波数f2で、基
地局2a〜2nに対して電波として輻射する。このと
き、図7の車上局3aの動作は実施の形態1と同様であ
る。
【0061】そして、図8のステップST13で、走行
している列車4aの付近に存在し、送受信エリアにある
例えば基地局2aが車上局3aからの応答信号を受信す
ると、図8のステップST14において、基地局2aは
受信した応答信号を上り回線6により中央局1に伝送す
る。このとき、図6の基地局2aの動作は実施の形態1
と同様である。そして図8のステップST14で、基地
局2aからの応答信号を受信した中央局1の動作は、実
施の形態1と同様である。
【0062】図8のステップST15において、中央局
1は指令信号と受信した車上局3aからの応答信号を基
地局2a〜2nに伝送する。このとき図2の中央局1の
動作は実施の形態1と同様である。
【0063】図8のステップST16において、例えば
基地局2a〜2nは、識別符号が付与された指令信号を
周波数f1の電波とし、識別符号が付与された車上局3
aからの応答信号を周波数f3の電波として車上局3
a,3bに輻射する。
【0064】このとき図6の基地局2において、下り回
線5により伝送された、識別符号が付与された指令信号
と、識別符号が付与された車上局3aからの応答信号
は、ネットワークインタフェース21、データ多重部2
2のフレーム同期部22−3に入力される。フレーム同
期部22−3は、指令信号と応答信号を付与された識別
符号により分離し、それぞれ無線回線により送信するた
めのフレームフォーマットを生成する。フレーム同期部
22−3により分離された指令信号は、音声送信部23
−3、共用部24を介して、アンテナ25から周波数f
1の電波として車上局3a,3bに輻射される。一方、
フレーム同期部22−3により分離された応答信号は、
モニタ音声送信部23−4、共用部24を介して、アン
テナ25から周波数f3の電波として車上局3a,3b
に輻射される。
【0065】そして、中央局1と通話中の車上局3aで
は、図7において、アンテナ31から共用部32を介し
た指令信号は、識別符号により音声受信部33−3に入
力され、遅延部34−5に出力される。遅延部34−5
は車上局3aが通話中であるので、指令信号を遅延させ
ずに通過させる。通過した指令信号は復号化部34−6
によりアナログの指令信号に変換される。また、アンテ
ナ31から共用部32を介した応答信号は、識別符号に
よりモニタ音声受信部33−4に入力される。モニタ音
声受信部33−4は車上局3aが通話中であることを検
出し、入力した応答信号を消去する。加算部34−8か
らの指令信号はモニタスピーカ35や、スイッチ部34
−4を介してスピーカマイク36で聴取される。この場
合、折り返し送信されてくる自局からの応答信号は出力
されず、乗務員自身の発声が遅延して聞こえるエコーが
発生しないので、容易に通話を継続することができる。
【0066】一方、中央局1と通話していない車上局3
bでは、図7において、アンテナ31から共用部32を
介した指令信号は、識別符号により音声受信部33−3
に入力され、遅延部34−5に出力される。遅延部34
−5は車上局3bが通話中でないことを検出し指令信号
を遅延させて通過させる。通過したデジタルの指令信号
は復号化部34−6によりアナログの指令信号に変換さ
れる。一方、アンテナ31から共用部32を介した応答
信号は、識別符号によりモニタ音声受信部33−4に入
力される。モニタ音声受信部33−4は車上局3bが通
話中でないことを検出し、デジタルの応答信号を復号化
部34−7に出力する。復号化部34−7はデジタルの
応答信号をアナログの応答信号に変換する。アナログの
指令信号とアナログの応答信号は、加算部34−8によ
り加算されて、モニタスピーカ35で聴取される。
【0067】ここで、通話していない車上局3bにおい
て指令信号を遅延させているのは、指令信号は折り返し
送信されてくる応答信号より早く車上局3bで受信され
るので、加算部34−8により指令信号と応答信号を加
算したときに、モニタしている乗務員が違和感を持たな
いようにするためである。
【0068】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、実施の形態1と同様な効果が得られると共に、基地
局2から指令信号と応答信号を異なる周波数で送信し、
通話をしていない車上局3bで、復号化部34−6,3
4−7により指令信号と応答信号を別々に復号化し、ア
ナログ変換された指令信号と応答信号を合成することに
より、通話中の指令員と乗務員の双方が同時に発声して
も、車上局3bでモニタしている音声の明瞭度を悪化さ
せないという効果が得られる。
【0069】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、中央
局がデジタルの指令信号と通話している第1の車上局か
らのデジタルの応答信号を基地局に伝送し、基地局が中
央局からのデジタルの指令信号と応答信号を第1の車上
局と通話していない第2の車上局に送信し、第1の車上
局が基地局からのデジタルの応答信号を消去すると共
に、デジタルの指令信号をアナログの指令信号に変換し
て聴取し、第2の車上局が基地局からのデジタルの指令
信号と応答信号をアナログの指令信号と応答信号に変換
して聴取することにより、列車無線音声通信システムを
デジタルの通信方式で構成し、周波数の利用効率を向上
させることができるという効果がある。
【0070】この発明によれば、中央局が、デジタルの
指令信号と通話している第1の車上局からのデジタルの
応答信号を、基地局を介して、デジタルの応答信号を消
去しデジタルの指令信号をアナログの指令信号に変換し
て聴取する第1の車上局に送信すると共に、デジタルの
指令信号と応答信号をアナログの指令信号と応答信号に
変換して聴取する第2の車上局に送信することにより、
列車無線音声通信システムをデジタルの通信方式で構成
し、周波数の利用効率を向上させることができるという
効果がある。
【0071】この発明によれば、基地局が、中央局から
伝送された、デジタルの指令信号と通話している第1の
車上局からのデジタルの応答信号を、デジタルの応答信
号を消去しデジタルの指令信号をアナログの指令信号に
変換して聴取する第1の車上局に送信すると共に、デジ
タルの指令信号と応答信号をアナログの指令信号と応答
信号に変換して聴取する第2の車上局に送信することに
より、列車無線音声通信システムをデジタルの通信方式
で構成し、周波数の利用効率を向上させることができる
という効果がある。
【0072】この発明によれば、通話している第1の車
上局が、基地局を介して中央局から伝送された、デジタ
ルの指令信号と第1の車上局からのデジタルの応答信号
を受信し、受信したデジタルの応答信号を消去し、受信
したデジタルの指令信号をアナログの指令信号に変換し
て聴取し、通話していない第2の車上局が、基地局を介
して中央局から伝送された、デジタルの指令信号と第1
の車上局からの応答信号を受信し、受信したデジタルの
指令信号と応答信号をアナログの指令信号と応答信号に
変換して聴取することにより、列車無線音声通信システ
ムをデジタルの通信方式で構成し、周波数の利用効率を
向上させることができるという効果がある。
【0073】この発明によれば、中央局が、第1の車上
局からのデジタルの応答信号を、デジタル−アナログ変
換、及びアナログ−デジタル変換することなしに、直
接、基地局に折り返し伝送することにより、第2の車上
における応答信号の音質劣化と遅延を防ぐことができる
という効果がある。
【0074】この発明によれば、基地局が、中央局から
伝送されたデジタルの指令信号と応答信号を、同一周波
数により第1及び第2の車上局に送信することにより、
周波数の利用効率を向上させることができるという効果
がある。
【0075】この発明によれば、中央局が、デジタルの
指令信号に第1の識別符号を付与すると共に、第1の車
上局からの応答信号に第2の識別符号を付与し、第1の
車上局が、第2の識別符号を認識し、中央局と通話中で
あることを検出して第1の車上局からの応答信号を消去
することにより、乗務員自身の発声が遅延して聞こえる
エコーを防ぎ、通話の継続を容易に行うことができると
いう効果がある。
【0076】この発明によれば、基地局が、中央局から
伝送されたデジタルの指令信号と応答信号を、付与され
ている識別符号により分離し、分離したデジタルの指令
信号を第1の周波数により第1及び第2の車上局に送信
し、分離したデジタルの応答信号を第2の周波数により
第1及び第2の車上局に送信し、第2の車上局が、受信
したデジタルの指令信号とデジタルの応答信号を、付与
されている識別符号を認識して別々にアナログの指令信
号と応答信号に変換し、変換されたアナログの指令信号
と応答信号を合成して聴取することにより、通話中の指
令員と乗務員の双方が同時に発声しても、第2の車上局
でモニタしている音声の明瞭度を悪化させないという効
果がある。
【0077】この発明によれば、中央局がデジタルの指
令信号と通話している第1の車上局からのデジタルの応
答信号を基地局に伝送する第1のステップと、基地局
が、第1のステップで伝送されたデジタルの指令信号と
応答信号を、第1の車上局と第2の車上局に送信する第
2のステップと、第1の車上局が、第2のステップで送
信されたデジタルの応答信号を消去すると共に、デジタ
ルの指令信号をアナログの指令信号に変換して聴取する
第3のステップと、第2の車上局が、第2のステップで
送信されたデジタルの指令信号と応答信号をアナログの
指令信号と応答信号に変換して聴取する第4のステップ
とを備えたことにより、周波数の利用効率を向上させる
ことができるという効果がある。
【0078】この発明によれば、第1のステップにおい
て、中央局が、第1の車上局からのデジタルの応答信号
を、デジタル−アナログ変換、及びアナログ−デジタル
変換することなしに、直接、基地局に折り返し伝送する
ことにより、第2の車上局における応答信号の音質劣化
を防ぐことができるという効果がある。
【0079】この発明によれば、第1のステップにおい
て、中央局が、デジタルの指令信号に第1の識別符号を
付与すると共に、第1の車上局からの応答信号に第2の
識別符号を付与し、第3のステップにおいて、第1の車
上局が、第2の識別符号を認識し、中央局と通話中であ
ることを検出して第1の車上局からの応答信号を消去す
ることにより、乗務員自身の発声が遅延して聞こえるエ
コーを防ぎ、通話の継続を容易に行うことができるとい
う効果がある。
【0080】この発明によれば、第2のステップにおい
て、基地局が、中央局から伝送されたデジタルの指令信
号と応答信号を、付与されている識別符号により分離
し、分離したデジタルの指令信号を第1の周波数により
第1及び第2の車上局に送信し、分離したデジタルの応
答信号を第2の周波数により第1及び第2の車上局に送
信し、第4のステップにおいて、第2の車上局が、受信
したデジタルの指令信号とデジタルの応答信号を、付与
されている識別符号を認識して別々にアナログの指令信
号と応答信号に変換し、変換されたアナログの指令信号
と応答信号を合成して聴取することにより、通話中の指
令員と乗務員の双方が同時に発声しても、第2の車上局
でモニタしている音声の明瞭度を悪化させないという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による列車無線音声
通信システムの全体構成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による列車無線音声
通信システムにおける中央局の内部構成を示すブロック
図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による列車無線音声
通信システムにおける基地局の内部構成を示すブロック
図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による列車無線音声
通信システムにおける車上局の内部構成を示すブロック
図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による列車無線音声
通信システムにおける中央局、基地局及び車上局間の通
信手順を示すシーケンス図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による列車無線音声
通信システムにおける基地局の内部構成を示すブロック
図である。
【図7】 この発明の実施の形態2による列車無線音声
通信システムにおける車上局の内部構成を示すブロック
図である。
【図8】 この発明の実施の形態2による列車無線音声
通信システムにおける中央局、基地局及び車上局間の通
信手順を示すシーケンス図である。
【図9】 従来の列車無線音声通信システムの全体構成
を示す図である。
【図10】 従来の列車無線音声通信システムにおける
基地局の内部構成を示すブロック図である。
【図11】 従来の列車無線音声通信システムにおける
車上局の内部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 中央局、2,2a,2b,・・・,2n 基地局、
3,3a,3b 車上局、4a,4b 列車、5 下り
回線、6 上り回線、11 マイクスピーカ、12 音
声コーデック部、12−1 符号化部、12−2 復号
化部、13 データ多重部、13−1 フレーム生成
部、13−2 フレーム同期部、14 ネットワークイ
ンタフェース、21 ネットワークインタフェース、2
2 データ多重部、22−1 フレーム同期部、22−
2 フレーム生成部、22−3 フレーム同期部、23
デジタル無線部、23−1 音声送信部、23−2
音声受信部、23−3 音声送信部、23−4 モニタ
音声送信部、24 共用部、25 アンテナ、31 ア
ンテナ、32 共用部、33 デジタル無線部、33−
1 音声受信部、33−2 音声送信部、33−3 音
声受信部、33−4モニタ音声受信部、34 音声コー
デック部、34−1 自符号消去部、34−2 復号化
部、34−3 符号化部、34−4 スイッチ部、34
−5 遅延部、34−6 復号化部、34−7 復号化
部、34−8 加算部、35 モニタスピーカ、36
スピーカマイク、100 中央局、200,200a,
200b,・・・,200n 基地局、201 ネット
ワークインタフェース、202変調部、203 送信
部、204 共用部、205 アンテナ、206 受信
部、207 復調部、300,300a,300b 車
上局、301 アンテナ、302 共用部、303 受
信部、304 復調部、305 インタフェース、30
6 スピーカマイク、307 変調部、308 送信
部、400a,400b 列車、500 下り回線、6
00 上り回線。
フロントページの続き (72)発明者 田子 憲三 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 西村 佳久 東京都渋谷区代々木二丁目二番二号 東日 本旅客鉄道株式会社内 Fターム(参考) 5K067 AA11 BB12 CC04 DD11 DD24 DD25 EE02 EE10 EE16 EE44 FF25 FF34

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列車の走行路に沿って設置された基地局
    と、 上記基地局を制御する中央局と、 上記中央局と通話している第1の車上局と、 上記中央局と上記第1の車上局との通話を聴取している
    第2の車上局とを備えた列車無線音声通信システムにお
    いて、 上記中央局がデジタルの指令信号と上記第1の車上局か
    らのデジタルの応答信号を上記基地局に伝送し、 上記基地局が上記中央局からのデジタルの指令信号と応
    答信号を上記第1の車上局と上記第2の車上局に送信
    し、 上記第1の車上局が上記基地局からのデジタルの応答信
    号を消去すると共に、デジタルの指令信号をアナログの
    指令信号に変換して聴取し、 上記第2の車上局が上記基地局からのデジタルの指令信
    号と応答信号をアナログの指令信号と応答信号に変換し
    て聴取することを特徴とする列車無線音声通信システ
    ム。
  2. 【請求項2】 列車の走行路に沿って設置された基地局
    を介して、第1の車上局と通話すると共に、通話してい
    ない第2の車上局に上記第1の車上局との通話を送信す
    る中央局を備えた列車無線音声通信システムにおいて、 上記中央局が、デジタルの指令信号と上記第1の車上局
    からのデジタルの応答信号を、上記基地局を介して、デ
    ジタルの応答信号を消去しデジタルの指令信号をアナロ
    グの指令信号に変換して聴取する上記第1の車上局に送
    信すると共に、デジタルの指令信号と応答信号をアナロ
    グの指令信号と応答信号に変換して聴取する上記第2の
    車上局に送信することを特徴とする列車無線音声通信シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 列車の走行路に沿って設置され、中央局
    により制御されると共に、上記中央局と通話している第
    1の車上局との通話を中継し、通話していない第2の車
    上局が聴取する上記中央局と上記第1の車上局との通話
    を中継する基地局を備えた列車無線音声通信システムに
    おいて、 上記基地局が、上記中央局から伝送された、デジタルの
    指令信号と上記第1の車上局からのデジタルの応答信号
    を、デジタルの応答信号を消去しデジタルの指令信号を
    アナログの指令信号に変換して聴取する上記第1の車上
    局に送信すると共に、デジタルの指令信号と応答信号を
    アナログの指令信号と応答信号に変換して聴取する上記
    第2の車上局に送信することを特徴とする列車無線音声
    通信システム。
  4. 【請求項4】 列車の走行路に沿って設置された基地局
    を制御する中央局と通話している第1の車上局と、上記
    中央局と上記第1の車上局との通話を聴取している第2
    の車上局を備えた列車無線音声通信システムにおいて、 上記第1の車上局が、上記基地局を介して上記中央局か
    ら伝送された、デジタルの指令信号と上記第1の車上局
    からのデジタルの応答信号を受信し、受信したデジタル
    の応答信号を消去し、受信したデジタルの指令信号をア
    ナログの指令信号に変換して聴取し、 上記第2の車上局が、上記基地局を介して上記中央局か
    ら伝送された、デジタルの指令信号と上記第1の車上局
    からの応答信号を受信し、受信したデジタルの指令信号
    と応答信号をアナログの指令信号と応答信号に変換して
    聴取することを特徴とする列車無線音声通信システム。
  5. 【請求項5】 中央局が、第1の車上局からのデジタル
    の応答信号を、デジタル−アナログ変換、及びアナログ
    −デジタル変換することなしに、直接、基地局に折り返
    し伝送することを特徴とする請求項1から請求項4のう
    ちのいずれか1項記載の列車無線音声通信システム。
  6. 【請求項6】 基地局が、中央局から伝送されたデジタ
    ルの指令信号と応答信号を、同一周波数により第1及び
    第2の車上局に送信することを特徴とする請求項1から
    請求項4のうちのいずれか1項記載の列車無線音声通信
    システム。
  7. 【請求項7】 中央局が、デジタルの指令信号に第1の
    識別符号を付与すると共に、第1の車上局からの応答信
    号に第2の識別符号を付与し、 上記第1の車上局が、上記第2の識別符号を認識し、上
    記中央局と通話中であることを検出して上記第1の車上
    局からの応答信号を消去することを特徴とする請求項1
    から請求項4のうちのいずれか1項記載の列車無線音声
    通信システム。
  8. 【請求項8】 基地局が、中央局から伝送されたデジタ
    ルの指令信号と応答信号を、付与されている識別符号に
    より分離し、分離したデジタルの指令信号を第1の周波
    数により第1及び第2の車上局に送信し、分離したデジ
    タルの応答信号を第2の周波数により上記第1及び第2
    の車上局に送信し、 上記第2の車上局が、受信したデジタルの指令信号とデ
    ジタルの応答信号を、付与されている識別符号を認識し
    て別々にアナログの指令信号と応答信号に変換し、変換
    されたアナログの指令信号と応答信号を合成して聴取す
    ることを特徴とする請求項7記載の列車無線音声通信シ
    ステム。
  9. 【請求項9】 列車の走行路に沿って設置された基地局
    と、 上記基地局を制御する中央局と、 上記中央局と通話している第1の車上局と、 上記中央局と上記第1の車上局との通話を聴取している
    第2の車上局とを備えて通信を行う列車無線音声通信方
    法において、 上記中央局がデジタルの指令信号と上記第1の車上局か
    らのデジタルの応答信号を上記基地局に伝送する第1の
    ステップと、 上記基地局が、上記第1のステップで伝送されたデジタ
    ルの指令信号と応答信号を、上記第1の車上局と上記第
    2の車上局に送信する第2のステップと、 上記第1の車上局が、上記第2のステップで送信された
    デジタルの応答信号を消去すると共に、デジタルの指令
    信号をアナログの指令信号に変換して聴取する第3のス
    テップと、 上記第2の車上局が、上記第2のステップで送信された
    デジタルの指令信号と応答信号をアナログの指令信号と
    応答信号に変換して聴取する第4のステップとを備えた
    ことを特徴とする列車無線音声通信方法。
  10. 【請求項10】 第1のステップにおいて、中央局が、
    第1の車上局からのデジタルの応答信号を、デジタル−
    アナログ変換、及びアナログ−デジタル変換することな
    しに、直接、基地局に折り返し伝送することを特徴とす
    る請求項9記載の列車無線音声通信方法。
  11. 【請求項11】 第1のステップにおいて、中央局が、
    デジタルの指令信号に第1の識別符号を付与すると共
    に、第1の車上局からの応答信号に第2の識別符号を付
    与し、 第3のステップにおいて、上記第1の車上局が、上記第
    2の識別符号を認識し、上記中央局と通話中であること
    を検出して上記第1の車上局からの応答信号を消去する
    ことを特徴とする請求項9記載の列車無線音声通信方
    法。
  12. 【請求項12】 第2のステップにおいて、基地局が、
    中央局から伝送されたデジタルの指令信号と応答信号
    を、付与されている識別符号により分離し、分離したデ
    ジタルの指令信号を第1の周波数により第1及び第2の
    車上局に送信し、分離したデジタルの応答信号を第2の
    周波数により上記第1及び第2の車上局に送信し、 第4のステップにおいて、上記第2の車上局が、受信し
    たデジタルの指令信号とデジタルの応答信号を、付与さ
    れている識別符号を認識して別々にアナログの指令信号
    と応答信号に変換し、変換されたアナログの指令信号と
    応答信号を合成して聴取することを特徴とする請求項1
    1記載の列車無線音声通信方法。
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