JP5768388B2 - 樹脂成形品の成形方法及び樹脂成形品 - Google Patents

樹脂成形品の成形方法及び樹脂成形品 Download PDF

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂を使用して成形した樹脂成形品に関する。
本出願人による先行技術文献として、例えば、特許文献1(WO2009/157197)には、採用する樹脂の種類に対する制約を課すことなしに、下方に垂下する形態で押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂シートのドローダウンあるいはネックインを有効に防止することが可能な樹脂成形品の成形方法について開示されている。
なお、ドローダウンとは、時間経過と共にシートの自重により溶融状態のシートが引き延ばされてシートの上方ほど薄肉となる現象をいう。また、ネックインとは、ドローダウンに起因してシートの幅方向に収縮してシート幅が小さくなる現象をいう。
上記特許文献1では、溶融混練した熱可塑性樹脂を所定量貯留し、Tダイに設けられた所定間隔の押出スリットから、上記熱可塑性樹脂を単位時間当たり所定の押出量で間欠的に押し出し、熱可塑性樹脂をスウェルさせ、溶融状態の熱可塑性樹脂シートが下方に垂下するように所定の押出速度で熱可塑性樹脂シートを押し出すようにしている。
この場合、上記特許文献1では、下方に押し出された熱可塑性樹脂シートが一対のローラ間を通過するようにし、また、一対のローラ同士の間隔を狭めて熱可塑性樹脂シートを挟み込み、一対のローラの回転により熱可塑性樹脂シートを下方に送り出すようにしている。この時、スウェルした熱可塑性樹脂シートが一対のローラに送られている間、一対のローラによる熱可塑性樹脂シートの送出速度が、押出スリットから押し出される熱可塑性樹脂シートの押出速度以上となるように一対のローラの回転速度を調整することにしている。これにより、熱可塑性樹脂シートのドローダウンあるいはネックインを有効に防止し、押出方向に一様な厚みの熱可塑性樹脂シートを形成することを可能にしている。
WO2009/157197
上記特許文献1の発明は、採用する樹脂の種類に対する制約を課すことなしに、下方に垂下する形態で押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂シートのドローダウンあるいはネックインを有効に防止し、押出方向に一様な厚みの熱可塑性樹脂シートを形成することを可能にしている。
しかし、上記特許文献1の発明は、樹脂成形品を成形する際に熱可塑性樹脂シートを形成しているため、採用する樹脂の種類によっては、Tダイから押し出された熱可塑性樹脂シートが波打つ現象(カーテン現象)が発生し、Tダイから押し出された熱可塑性樹脂シートに皺が発生してしまう。
カーテン現象により皺が発生した熱可塑性樹脂シートを分割金型で型締めし、樹脂成形品を成形すると、金型形状によっては、樹脂成形品に図10に示すような折れ肉が発生し、金型形状に沿った形状に成形することが困難になる。図10は、樹脂成形品の断面構成例を示し、樹脂成形品の内部に折れ肉が発生した状態を示している。PLは、パーティングラインである。特に、肉厚が薄く(例えば、平均肉厚2mm以下)、且つ、所定以上の角度(例えば、60度以上で)で屈曲した屈曲部を有する複雑な形状の樹脂成形品を成形する場合に、Tダイから押し出された熱可塑性樹脂シートに皺が発生してしまうと、図10に示すような折れ肉が顕著に発生し、金型形状に沿った形状に成形することが困難になる。
なお、円筒パリソンの場合でも上記のカーテン現象が発生し、円筒パリソンにも皺が発生する。但し、円筒パリソンの場合は、プリブローを行い、円筒パリソンの内圧を高めることで、円筒パリソンに発生した皺を伸ばすことができるため、図10に示すような折れ肉の発生を低減することができる。
しかし、上記特許文献1の発明のように熱可塑性樹脂シートを形成している場合は、プリブローを行うことができず、熱可塑性樹脂シートに発生した皺を伸ばすことができない。その結果、肉厚が薄く(例えば、平均肉厚2mm以下)、且つ、所定以上の角度(例えば、60度以上で)で屈曲した屈曲部を有する複雑な形状の樹脂成形品を成形する場合に、Tダイから押し出された熱可塑性樹脂シートに皺が発生してしまうと、図10に示すような折れ肉が発生し、金型形状に沿った形状に成形することが困難になる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、カーテン現象の発生を抑制し、複雑な形状の樹脂成形品を成形する場合でも折れ肉が発生し難い樹脂成形品の成形方法及び樹脂成形品を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有する。
<樹脂成形品の成形方法>
本発明にかかる樹脂成形品の成形方法は、
熱可塑性樹脂に無機フィラーを混合して溶融混練する工程と、
溶融混練した前記熱可塑性樹脂をシート状に押し出し、一対の溶融状態の熱可塑性樹脂シートを分割金型間に配置する工程と、
前記分割金型を型締めし、一対の前記熱可塑性樹脂シートを前記金型形状に沿った形状に成形し、平均肉厚が2mm以下であり、屈曲部を有する樹脂成形品を形成する工程と、
を有し、以下の条件を満足することを特徴とする。
W≧2M2−11M+18
但し、M:前記熱可塑性樹脂の230℃におけるメルトフローレート(g/10分)
W:前記熱可塑性樹脂に混合する前記無機フィラーの量(重量%)であり、前記Wは、30未満である。
<樹脂成形品>
本発明にかかる樹脂成形品は、
無機フィラーを混合して溶融混練した熱可塑性樹脂をシート状に押し出し、一対の溶融状態の熱可塑性樹脂シートを分割金型間に配置して前記分割金型を型締めし、一対の前記熱可塑性樹脂シートを前記金型形状に沿った形状に成形して得られた樹脂成形品であって、
平均肉厚が2mm以下であり、屈曲部を有し、
以下の条件を満足することを特徴とする。
30>W≧2M2−11M+18
但し、M:前記熱可塑性樹脂の230℃におけるメルトフローレート(g/10分)
W:前記熱可塑性樹脂に混合する前記無機フィラーの量(重量%)であり、前記Wは、30未満である。
本発明によれば、カーテン現象の発生を抑制し、複雑な形状の樹脂成形品を成形する場合でも折れ肉を発生し難くすることができる。
本実施形態のインパネダクト200の構成例を示す図である。 本実施形態のインパネダクト200を成形する成形装置1の構成例を示す図である。 図2に示す成形装置1において、分割金型32内に熱可塑性樹脂シートPを配置し、分割金型32のキャビティ116間を型枠33により閉じた状態を示す図である。 図3に示す態様から熱可塑性樹脂シートPを、分割金型32のキャビティ116に真空吸引させた状態を示す図である。 図4に示す態様から分割金型32を型締めした状態を示す図である。 図5に示す態様から分割金型32を型開きした状態を示す図である。 直線形状のダクト300の構成例を示す図である。 MFR(g/10分)とタルクの含有量(重量%)との関係を示す図である。 本実施形態のインパネダクト200を成形する成形装置1の他の構成例を示す図である。 樹脂成形品の断面構成例を示し、樹脂成形品の内部に折れ肉が発生した状態を示す図である。
<本実施形態の樹脂成形品の成形方法の概要>
まず、図1〜図6を参照しながら、図1に示す樹脂成形品の成形方法の概要について説明する。図1は、樹脂成形品の一例であるインパネダクト200の構成例を示し、図2〜図6は、図1に示す樹脂成形品の一例であるインパネダクト200を成形する際の成形工程例を示す図である。
本実施形態の樹脂成形品の成形方法は、熱可塑性樹脂に無機フィラーを混合して溶融混練し、その溶融混練した熱可塑性樹脂をシート状に押し出し、図2に示すように、溶融状態の熱可塑性樹脂シートPを分割金型32間に配置する。そして、図3〜図5の工程を経て、図5に示すように分割金型32を型締めし、熱可塑性樹脂シートPを金型形状に沿った形状に成形し、図1に示す樹脂成形品を形成する。
本実施形態では、カーテン現象の発生を抑制し、複雑な形状の樹脂成形品を成形する場合でも折れ肉を発生し難くするために、以下の条件を満足することにしている。
W≧2M2−11M+18
但し、M:熱可塑性樹脂の230℃におけるメルトフローレート(g/10分)
W:熱可塑性樹脂に混合する無機フィラーの量(重量%)
本実施形態の樹脂成形品の成形方法は、上記条件を満足する熱可塑性樹脂シートPを形成することで、カーテン現象の発生を抑制し、複雑な形状の樹脂成形品を成形する場合でも折れ肉を発生し難くすることができる。その結果、図1に示すように、肉厚が薄く(例えば、平均肉厚2mm以下)、且つ、所定以上の角度(例えば、60度以上で)で屈曲した屈曲部201を有する複雑な形状の樹脂成形品であるインパネダクト200を成形する場合でも、折れ肉を発生し難くすることができる。以下、添付図面を参照しながら、本実施形態の樹脂成形品の成形方法について詳細に説明する。但し、以下の実施形態では、樹脂成形品として図1に示すインパネダクト200を成形する場合を例に説明する。
<インパネダクト200の構成例>
まず、図1を参照しながら、本実施形態のインパネダクト200の構成例について説明する。図1は、本実施形態のインパネダクト200の構成例を示す図であり、図1(a)は、インパネダクト200の第1の面側を示し、図1(b)は、インパネダクト200の第2の面側を示す。
本実施形態のインパネダクト200は、平均肉厚が2mm以下であり、且つ、所定以上の角度(60度以上)で屈曲した屈曲部201を有して構成している。
本実施形態において平均肉厚とは、樹脂成形品の長手方向に略等間隔で少なくとも12カ所で測定した肉厚の平均値を意味する。なお、中空の樹脂成形品であれば、パーティングラインを挟んだ両側について、それぞれ、樹脂成形品の長手方向に略等間隔で少なくとも12カ所で測定した肉厚の平均値を意味する(この場合、合計で少なくとも24カ所測定する)。但し、測定位置に、フランジ部等の分割金型で圧縮された部分を含まないようにする。
なお、本実施形態のインパネダクト200の平均肉厚は、図1(a)に示すインパネダクト200の第1の面側の12〜18,25〜31の14カ所で測定した肉厚と、図1(b)に示すインパネダクト200の第2の面側の18〜23,30〜35の12カ所で測定した肉厚と、の平均値である。
屈曲部201は、所定以上の角度(60度以上)で屈曲した部分を示し、図1に示すインパネダクト200の両端には、約90度で屈曲した屈曲部201を有している。屈曲部201の平均肉厚は、2mm以下である。屈曲部201は、60度〜120度の範囲で構成することが可能である。
本実施形態のインパネダクト200は、ダクト内部に中空部を有し、その中空部を介して空気などの流体を流通させるようにしている。なお、図1に示す形状は一例であり、図1に示す形状に限定するものではなく、様々な形状のダクトを成形することが可能である。
<インパネダクト200の成形方法例>
次に、図2〜図6を参照しながら、本実施形態のインパネダクト200の成形方法例について説明する。図2は、本実施形態のインパネダクト200を成形する成形装置1の構成例を示し、図2〜図6は、本実施形態のインパネダクト200を成形する成形工程例を示す図である。
まず、図2を参照しながら、本実施形態のインパネダクト200を成形する成形装置1の構成例について説明する。
本実施形態のインパネダクト200を成形するための成形装置1は、押出装置12と、型締装置10と、を有して構成し、押出装置12から溶融状態の熱可塑性樹脂シートPを型締装置10に押し出し、型締装置10で熱可塑性樹脂シートPを型締めし、図1に示すインパネダクト200を成形する。
押出装置12は、ホッパ16が付設されたシリンダ18と、シリンダ18内に設けられたスクリュ(図示せず)と、スクリュに連結された油圧モータ20と、シリンダ18と連通したアキュムレータ22と、アキュムレータ22と連通したプランジャ24と、Tダイ28と、を有して構成する。
本実施形態の押出装置12は、ホッパ16から投入された樹脂ペレットが、シリンダ18内で油圧モータ20によるスクリュの回転により溶融、混練され、溶融状態の樹脂(溶融樹脂)を形成する。次に、溶融樹脂がアキュムレータ22に移送されて一定量貯留され、プランジャ24の駆動により、Tダイ28に向けて溶融樹脂を送り、Tダイ28の押出スリット(図示せず)から連続的なシート状の熱可塑性樹脂シートPを押し出す。Tダイ28の押出スリットから押し出された熱可塑性樹脂シートPは分割金型32の間に垂下される。これにより、熱可塑性樹脂シートPが上下方向(押出方向)に一様な厚みを有する状態で、分割金型32の間に配置されることになる。
押出装置12の押出能力は、成形する樹脂成形品の大きさ、熱可塑性樹脂シートPのドローダウンあるいはネックイン発生防止の観点から適宜選択する。具体的には、実用的な観点から、間欠押出における1ショットの押出量は、好ましくは1〜10kgであり、押出スリットからの熱可塑性樹脂シートPの押出速度は、数百kg/時以上、より好ましくは、700kg/時以上である。また、熱可塑性樹脂シートPのドローダウンあるいはネックイン発生防止の観点から、熱可塑性樹脂シートPの押出は、なるべく短いことが好ましく、樹脂の種類、MFR値、MT値に依存するが、一般的に、押出は、40秒以内、より好ましくは10〜20秒以内に完了するのが好ましい。
このため、熱可塑性樹脂の押出スリットからの単位面積(1cm2)、単位時間(h)当たりの押出量は、50kg/h cm2以上、より好ましくは、150kg/h cm2以上である。例えば、スリット間隔が0.5mm、スリットの幅方向の長さが1000mmのTダイ28の押出スリットから、密度0.9g/cm3の熱可塑性樹脂を用いて、厚さ1.0mm、幅1000mm、押出方向の長さが2000mmの熱可塑性樹脂シートPを15秒間で押し出す場合は、1.8kgの熱可塑性樹脂を1ショット15秒間で押し出したことになり、押出速度は432kg/時であり、単位面積当りの押出速度は約86kg/h cm2と算出することができる。
なお、Tダイ28に設けられる押出スリットは、鉛直下向きに配置され、押出スリットから押し出された熱可塑性樹脂シートPは、そのまま押出スリットから垂下する形態で、鉛直下向きに送られるようになっている。押出スリットは、スリット間隔を可変にすることで、熱可塑性樹脂シートPの厚みを変更することができる。
但し、Tダイ28から押し出された熱可塑性樹脂シートPは、分割金型32間に垂下された状態で、つまり、型締めされる時点において押出し方向の厚みが均一となるように調整することが好ましい。この場合、スリット間隔を押出し開始から徐々に広げ、押出し終了時に最大となるように変動させることもできる。これにより、Tダイ28から押し出される熱可塑性樹脂シートPの厚みは、押出し開始から徐々に厚くなるが、溶融状態で押し出された熱可塑性樹脂シートPは、自重により引き伸ばされてシートの下方から上方へ徐々に薄くなるため、スリット間隔を広げて厚く押し出した分とドローダウン現象により引き伸ばされて薄くなった分とが相殺されて、シート上方から下方にわたって均一な厚みに調整することができる。
本実施形態の型締装置14は、分割金型32と、分割金型32を熱可塑性樹脂シートPの供給方向に対して略直交する方向に開位置と閉位置との間で移動させる金型駆動装置(図示せず)と、を有して構成する。
分割金型32は、キャビティ116を対向させた状態で配置され、それぞれのキャビティ116が略鉛直方向を向くように配置される。キャビティ116の表面には、溶融状態の熱可塑性樹脂シートPに基づいて成形される成形品の外形、および表面形状に応じて凹凸部が設けられている。また、分割金型32のキャビティ116の周りには、ピンチオフ部118が形成されている。このピンチオフ部118は、キャビティ116の周りに環状に形成されており、対向する金型32に向かって突出している。これにより、分割金型32を型締めした際に、それぞれのピンチオフ部118の先端部が当接し、成形品の周縁にパーティングラインPLを形成することができる。
また、分割金型32の外周部には、型枠33が摺動可能に配置されており、その型枠33が分割金型32に対して相対的に移動可能になっている。より詳細には、一方の型枠33Aは、分割金型32Bに向かって突出しており、分割金型32間に配置された熱可塑性樹脂シートPの一方の側面に当接可能であり、また、他方の型枠33Bは、分割金型32Aに向かって突出しており、分割金型32間に配置された熱可塑性樹脂シートPの他方の側面に当接可能である。
分割金型32は、金型駆動装置(図示せず)により駆動し、開位置において、分割金型32の間に、溶融状態の熱可塑性樹脂シートPを配置可能にしている。また、閉位置において、分割金型32のピンチオフ部118が互いに当接し、分割金型32内に密閉空間を形成するようにしている。なお、開位置から閉位置への各分割金型32の移動について、閉位置は、溶融状態の熱可塑性樹脂シートPの中心線の位置とし、各分割金型32が金型駆動装置により駆動されてその位置に向かって移動するようにしている。
熱可塑性樹脂シートPは、ポリプロピレン、ポリオレフィン系樹脂などから形成する。本実施形態の熱可塑性樹脂シートPは、ドローダウン、ネックインなどにより肉厚のバラツキが発生することを防止する観点から溶融張力の高い樹脂材料を用いることが好ましく、一方で分割金型32への転写性、追従性を良好とするため流動性の高い樹脂材料を用いることが好ましい。
具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン、イソプレンペンテン、メチルペンテン等のオレフィン類の単独重合体あるいは共重合体であるポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン)であって、230℃におけるMFR(JIS K-7210に準じて試験温度230℃、試験荷重2.16kgにて測定)が3.5g/10分以下のものが適用可能である。MFRが3.5g/10分より大きくなると、ドローダウンが激しくなり、薄肉の成形品を成形するのが困難になる。
また、本実施形態の熱可塑性樹脂シートPは、平均肉厚が2mm以下であり、且つ、所定以上の角度(60度以上)で屈曲した屈曲部201を有する複雑な形状のインパネダクト200を成形するため、シリカ、マイカ、タルク、炭酸カルシウム等の粉状の無機フィラー、または、ガラス繊維、カーボン繊維等の繊維状の無機フィラーを添加することにしている。これにより、平均肉厚を薄くすることができ、且つ、複雑な形状のインパネダクト200を成形することができる。なお、無機フィラーは、添加量が多くなると、成形品の表面に荒れが発生し、ピンホールが発生し易くなる。このため、成形品の表面の荒れを抑え、且つ、ピンホールを発生し難くするために、無機フィラーは、30重量%未満で添加することが好ましい。
なお、本実施形態のインパネダクト200を成形する際は、繊維状のフィラーよりも粉状のフィラーを適用することが好ましい。これは、繊維状のフィラーは、繊維が押出し方向を向くため、押出方向と直交する方向の皺を抑え難いためである。また、粉状のフィラーの中でも、特に、タルクを適用することがより好ましい。これは、タルクは、樹脂中での分散性が良いためである。
また、熱可塑性樹脂シートPには、衝撃により割れが生じることを防止するために、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーを30wt%未満、好ましくは15wt%未満の範囲で添加することも可能である。水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレンーエチレン・ブチレンースチレンブロック共重合体、スチレンーエチレン・プロピレンースチレンブロック共重合体、水添スチレンーブタジエンゴムおよびその混合物が適用可能である。
また、熱可塑性樹脂シートPには、可塑剤、安定剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤等を添加することも可能である。
次に、図2〜図6を参照しながら、本実施形態のインパネダクト200の成形工程例について説明する。
まず、図2に示すように、熱可塑性樹脂シートPをTダイ28から押し出し、その押し出した熱可塑性樹脂シートPを一対の分割金型32の間に垂下させる。
図2に示すように、2枚の熱可塑性樹脂シートPを分割金型32の間に配置した後は、図3に示すように、分割金型32の型枠33を熱可塑性樹脂シートPに向かって移動させ、分割金型32の外周に位置する型枠33を熱可塑性樹脂シートPの側面に当接させる。これにより、熱可塑性樹脂シートP、型枠33、キャビティ116により、密閉空間が形成される。
次に、図4に示すように、密閉空間内の空気を真空吸引室120から吸引穴122を介して吸引し、熱可塑性樹脂シートPをキャビティ116に吸着させ、熱可塑性樹脂シートPをキャビティ116の表面に沿った形状に賦形する。
この場合、吸引前の熱可塑性樹脂シートPの上下方向の厚みを一様にしているため、ブロー比により引き起こされる厚みの分布に起因して、賦形工程が満足に行われないような事態を防止することができる。
次に、図5に示すように、型枠33と分割金型32とを一体で、互いに近接するように移動させ、分割金型32の型締めを行い、分割金型33のピンチオフ部118により熱可塑性樹脂シートPの周縁部同士を溶着する。これにより、2枚の熱可塑性樹脂シートPの接合面にパーティングラインPLが形成されると共に、2枚の熱可塑性樹脂シートPの内部に密閉中空部151が形成される。
次に、図6に示すように、型枠33と分割金型32とを一体で、互いに遠ざかるように移動させ、分割金型32の型開きを行い、樹脂成形品を取り出し、外周部のバリを除去する。これにより、図1に示すインパネダクト200を成形することができる。
次に、上述した実施形態の実施例について説明する。但し、以下の実施例は、一部の実施例であり、以下の実施例に限定するものではない。
成形品を成形する際に使用する材料を適宜変更し、上述した図2〜図6に示す成形方法で図1に示す屈曲部201を有する複雑な形状のインパネダクト200を成形した。以下に、図1に示すインパネダクト200を成形する際に使用した材料を実施例、比較例毎に記載する。
(実施例1)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC9(MFR=0.5g/10分)を使用した。MFRは、JIS K-7210に準じて試験温度230℃、試験荷重2.16kgにて測定した値である。
また、タルクの含有量を15重量%にした。タルクの粒径は、6〜7μmのものを使用した。なお、タルクの粒径が2〜30μmの範囲であると、樹脂中でのタルクの分散性が比較的良いため好ましい。
(実施例2)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC9(MFR=0.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を20重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(実施例3)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC9(MFR=0.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を30重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(実施例4)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC7(MFR=1.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を8重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(実施例5)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC7(MFR=1.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を15重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(実施例6)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC7(MFR=1.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を25重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(実施例7)
プロピレン単独重合体として、住友化学工業(株)製:商品名 ノーブレンH501(MFR=3.0g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を5重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(実施例8)
プロピレン単独重合体として、住友化学工業(株)製:商品名 ノーブレンH501(MFR=3.0g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を10重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(実施例9)
プロピレン単独重合体として、住友化学工業(株)製:商品名 ノーブレンH501(MFR=3.0g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を20重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(比較例1)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC9(MFR=0.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を0重量%にした。
(比較例2)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC9(MFR=0.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を10重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(比較例3)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC7(MFR=1.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を0重量%にした。
(比較例4)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC7(MFR=1.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を5重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(比較例5)
プロピレン単独重合体として、住友化学工業(株)製:商品名 ノーブレンH501(MFR=3.0g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を0重量%にした。
また、使用する材料を適宜変更し、上述した図2〜図6に示す成形方法で屈曲部201(図1参照)を有さない図7に示す直線形状のダクト300を成形した。図7に示す直線形状のダクト300は、図1に示すインパネダクト200のような屈曲部201がなく全体に亘って直線形状になっている。以下に、直線形状のダクト300を成形する際に使用した材料を比較例毎に記載する。
(比較例6)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC9(MFR=0.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を0重量%にした。
(比較例7)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC9(MFR=0.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を10重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(比較例8)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC7(MFR=1.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を0重量%にした。
(比較例9)
プロピレン単独重合体として、日本ポリプロ(株)製:商品名 ノバテック グレード EC7(MFR=1.5g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を5重量%にした。タルクは、実施例1と同様のものを使用した。
(比較例10)
プロピレン単独重合体として、住友化学工業(株)製:商品名 ノーブレンH501(MFR=3.0g/10分)を使用した。
また、タルクの含有量を0重量%にした。
屈曲部201を有する複雑な形状の図1に示すインパネダクト200を成形した際の折れ肉の発生の有無と、ピンホールの発生の有無と、を表1に示す。また、屈曲部201を有さない直線形状の図7に示すダクト300を成形した際の折れ肉の発生の有無と、ピンホールの発生の有無と、を表2に示す。また、表1に示す実施例1〜9、比較例1〜5におけるMFR(g/10分)とタルクの含有量(重量%)との関係を図8に示す。
Figure 0005768388
Figure 0005768388
<表1、表2の結果>
表1の結果から、図1に示す屈曲部201を有する複雑な形状のインパネダクト200を成形する場合に、MFRが0.5g/10分で、タルクの含有量が30重量%の熱可塑性樹脂シートPを使用した場合(実施例3の場合)は、折れ肉が発生しないが、ピンホールが発生することが判明した。なお、MFRが1.5g/分で、タルクの含有量が30重量%の熱可塑性樹脂シートPを使用した場合も、実施例3と同様に、折れ肉が発生しないが、ピンホールが発生した。また、MFRが3.0g/分で、タルクの含有量が30重量%の熱可塑性樹脂シートPを使用した場合も、実施例3と同様に、折れ肉が発生しないが、ピンホールが発生した。このため、MFRの値にかかわらず、タルクの含有量が30重量%以上の熱可塑性樹脂シートPを使用すると、ピンホールが発生することが判明した。
また、MFRが0.5g/10分で、タルクの含有量が0〜10重量%の熱可塑性樹脂シートPを使用した場合(比較例1,2の場合)は、折れ肉が発生することが判明した。
また、MFRが1.5g/10分で、タルクの含有量が0〜5重量%の熱可塑性樹脂シートPを使用した場合(比較例3,4の場合)は、折れ肉が発生することが判明した。
また、MFRが3.0g/10分で、タルクの含有量が0重量%の熱可塑性樹脂シートPを使用した場合(比較例5の場合)は、折れ肉が発生することが判明した。
なお、タルクの含有量を多くするに従って、インパネダクト200の表面に荒れが発生することが判明した。このため、インパネダクト200の表面の荒れを抑制するためには、タルクの含有量を折れ肉が発生しない条件下でなるべく少なくすることが好ましいことが判明した。
また、表1、表2の結果から、図1に示す屈曲部201を有する複雑な形状のインパネダクト200を成形する場合に、MFRが0.5g/10分で、タルクの含有量が0〜10重量%の熱可塑性樹脂シートPを使用した場合(比較例1,2の場合)は、折れ肉が発生するが、図7に示す直線形状のダクト300を成形する場合(比較例6、7の場合)は、折れ肉が発生しないことが判明した。
また、図1に示す屈曲部201を有する複雑な形状のインパネダクト200を成形する場合に、MFRが1.5g/10分で、タルクの含有量が0〜5重量%の熱可塑性樹脂シートPを使用した場合(比較例3,4の場合)は、折れ肉が発生するが、図7に示す直線形状のダクト300を成形する場合(比較例8、9の場合)は、折れ肉が発生しないことが判明した。
また、図1に示す屈曲部201を有する複雑な形状のインパネダクト200を成形する場合に、MFRが3.0g/10分で、タルクの含有量が0重量%の熱可塑性樹脂シートPを使用した場合(比較例5の場合)は、折れ肉が発生するが、図7に示す直線形状のダクト300を成形する場合(比較例10の場合)は、折れ肉が発生しないことが判明した。
表1、表2の結果を鑑み、図1に示す屈曲部201を有する複雑な形状のインパネダクト200を成形する場合には、MFRが0.5g/10分以上3.0g/10分以下であり、且つ、タルクの含有量が5重量%以上30重量%未満の条件を満足する熱可塑性樹脂シートPを使用することで、折れ肉が発生しないインパネダクト200を成形できることが判明した。なお、図1に示す屈曲部201を有する複雑な形状のインパネダクト200を成形する場合には、MFRが0.1g/10分以上3.5g/10分以下であり、且つ、タルクの含有量が5重量%以上30重量%未満の条件を満足する熱可塑性樹脂シートPを使用することでも、折れ肉が発生しないインパネダクト200を成形できる。
また、図8に示すMFR(g/10分)とタルクの含有量(重量%)との関係を鑑み、図1に示す屈曲部201を有する複雑な形状のインパネダクト200を成形する場合には、以下の条件式1を満足する熱可塑性樹脂シートPを使用することで、カーテン現象が発生せず、折れ肉が発生しないインパネダクト200を成形できることが判明した。
条件式1・・・W≧2M2−11M+18
但し、M:熱可塑性樹脂の230℃におけるメルトフローレート(g/10分)
W:熱可塑性樹脂に混合するタルクの量(重量%)
また、以下の条件式2を満足する熱可塑性樹脂シートPを使用することで、折れ肉が発生せず、且つ、ピンホールが発生しないインパネダクト200を成形できることが判明した。
条件式2・・・30>W≧2M2−11M+18
また、以下の条件式3を満足する熱可塑性樹脂シートPを使用することで、折れ肉が発生せず、且つ、ダクト表面の荒れが発生しないインパネダクト200を成形できることが判明した。
条件式3・・・2M2−11M+23≧W≧2M2−11M+18
なお、上述した実施形態及び実施例は、本発明の好適な実施形態及び実施例であり、上記実施形態及び実施例のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
例えば、上述した実施形態及び実施例は、図2に示す成形装置1を用いてインパネダクト200を成形することにした。しかし、図9に示すローラ30を有する成形装置1を用いてインパネダクト200を成形することも可能である。
図9に示す成形装置1の場合は、Tダイ28から押し出した熱可塑性樹脂シートPを一対のローラ30を通過させて熱可塑性樹脂シートPの肉厚を調整し、一対の分割金型32の間に垂下させるようにしている。この図9に示す成形装置1であっても、Tダイ28から押し出された熱可塑性樹脂シートPにカーテン現象が発生し、熱可塑性樹脂シートPに皺が発生する。但し、図9に示す成形装置1では、一対のローラ30を通過させて熱可塑性樹脂シートPの肉厚を調整するため、熱可塑性樹脂シートPに発生した皺を低減させることができる。しかし、熱可塑性樹脂シートPにカーテン現象が発生した状態で一対のローラ30をむりやり通過させてしまうと、熱可塑性樹脂シートPに発生した皺同士がローラ30で折り畳まれて折れ線が発生してしまう場合がある。また、熱可塑性樹脂シートPにカーテン現象が発生した状態では一対のローラ30を通過し難いため、ローラ30の上部に熱可塑性樹脂シートPが滞留し、一様な厚みの熱可塑性樹脂シートPが形成できなかったり、熱可塑性樹脂シートPに折れ線や皺が発生したりすることになる。このため、図9に示す成形装置1であっても、図2に示す成形装置1と同様に、樹脂成形品を成形する金型形状によっては樹脂成形品に折れ肉が発生し、金型形状に沿った形状に成形することが困難になる。従って、図9に示す成形装置1を用いてインパネダクト200を成形する際にも、上述した条件式1〜条件式3を満足する熱可塑性樹脂シートPを形成することで、Tダイ28から押し出された熱可塑性樹脂シートPにカーテン現象が発生しないようにすることができ、折れ肉が発生しないインパネダクト200を成形することができる。なお、ローラ30を用いた場合、平均肉厚を1mm以下のインパネダクト200を成形することも可能である。また、上記実施形態においては、樹脂成形品として中空状に成形した樹脂成形品について説明したが、1枚のシートで非中空状に成形した樹脂成形品であっても本発明を適用できる。
P 熱可塑性樹脂シート
200 インパネダクト(樹脂成形品)
201 屈曲部
1 成形装置
12 押出装置
14 型締装置
16 ホッパ
18 シリンダ
20 油圧モータ
22 アキュムレータ
24 プランジャ
28 Tダイ
30 ローラ
32 分割金型
33 型枠
116 キャビティ
118 ピンチオフ部
120 真空吸引室
122 吸引穴
151 密閉中空部

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂に無機フィラーを混合して溶融混練する工程と、
    溶融混練した前記熱可塑性樹脂をシート状に押し出し、一対の溶融状態の熱可塑性樹脂シートを分割金型間に配置する工程と、
    前記分割金型を型締めし、一対の前記熱可塑性樹脂シートを前記金型形状に沿った形状に成形し、平均肉厚が2mm以下であり、屈曲部を有する樹脂成形品を形成する工程と、
    を有し、以下の条件を満足することを特徴とする樹脂成形品の成形方法。
    W≧2M2−11M+18
    但し、M:前記熱可塑性樹脂の230℃におけるメルトフローレート(g/10分)
    W:前記熱可塑性樹脂に混合する前記無機フィラーの量(重量%)であり、前記Wは、30未満である。
  2. 前記無機フィラーは、粉状のフィラーであることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形品の成形方法。
  3. 前記無機フィラーは、粒径が2〜30μmのタルクであることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂成形品の成形方法。
  4. 無機フィラーを混合して溶融混練した熱可塑性樹脂をシート状に押し出し、一対の溶融状態の熱可塑性樹脂シートを分割金型間に配置して前記分割金型を型締めし、一対の前記熱可塑性樹脂シートを前記金型形状に沿った形状に成形して得られた樹脂成形品であって、
    平均肉厚が2mm以下であり、屈曲部を有し、
    以下の条件を満足することを特徴とする樹脂成形品。
    30>W≧2M2−11M+18
    但し、M:前記熱可塑性樹脂の230℃におけるメルトフローレート(g/10分)
    W:前記熱可塑性樹脂に混合する前記無機フィラーの量(重量%)であり、前記Wは、30未満である。
  5. 前記屈曲部は、60度〜120度の範囲の角度で屈曲していることを特徴とする請求項4記載の樹脂成形品。
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