JP5767691B2 - レーザ誘起崩壊分光法を利用したcigs薄膜の定量分析方法 - Google Patents

レーザ誘起崩壊分光法を利用したcigs薄膜の定量分析方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーザ誘起崩壊分光法を利用したCIGS薄膜の定量分析方法に関するものである。
レーザを照射する際に発生するプラズマは物質によって特定の波長の光を放出するため、この光を収集して物質の構成成分を定性的又は定量的に分析することができる。収集された光を利用して物質の構成成分を分析する方法の一つであるレーザ誘起崩壊分光法(Laser Induced Breakdown Spectroscopy)(以下、LIBSと称する)は、高出力のレーザを使用して一種の放電現象である崩壊(breakdown)を発生させて生成されるプラズマを励起源に使用する分光分析技術である。レーザによって誘起されたプラズマの中で試料は蒸気化され、原子及びイオンは励起状態に存在する。励起状態の原子及びイオンは一定寿命の後にエネルギーを放出し更に基底状態に戻るが、この際、元素の種類及び励起状態に応じて固有の波長を放出する。よって、放出される波長のスペクトルを解析すると物質の構成成分を定性的又は定量的に分析することができる。
図1は、従来技術によるLIBSの作動原理を示す例示図である。
図1を参照して説明すると、まずステップ1のようにパルスレーザを照射して微小な分量(数μg)の材料をアブレーション(ablation,レーザによって物質が溶融及び蒸発されながら除去される現象)させると、アブレーションされた材料はレーザエネルギーを吸収することで非常に短い間(普通数ナノ秒以内)のうちにイオン化が起こり、ステップ2のような約15000K以上の高温プラズマが形成される。レーザパルスが終了されると高温のプラズマが冷却されながらプラズマ内に存在する各元素別にそれに当たる特定の分光を発するようになるが、この際に発生する分光をステップ3のような分光分析装置を使用して収集することでステップ4のような各元素の固有の分光データを得ることができ、このようなデータの分析を介して材料内に含まれた物質の成分組成及びその量を測定することができる。
LIBS技術は、第1に、全体測定に所要される時間が1秒以内であること、第2に、測定のための別途のサンプリング及び前処理過程を必要としないこと、第3に、1回の測定に非常に微小量(数μg)の材料のみ所要されるため、深さ方向に材料をアブレーションさせながらnm単位の精密度で材料の元素構成を測定することができること、第4に、測定のための別途の環境を必要とせず、空気中で測定が可能であること、第5に、不活性気体を除いた全ての元素をppm精密度で分析することができること及び第6に、比較的安価のコストで設備を構成することができることから他の測定技術と差がある。
図2は、LIBSと他の測定技術を比較した図表である。
図2を参照すると、物質分布の測定によく利用されるSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry),AES(Atomic Emission Spectroscopy),EDS(Energy Dispersive X−ray Spectroscopy),GD−MS(Glow Discharge Mass Spectrometry)などは高真空を必要とするため研究室水準でのみ測定が可能であって、現実的に製造ラインへの適用は不可能である。その他に広く使用されているICP−MS(Inductively Coupled Plasma−Mass Spectrometry)の場合、分析する試片を溶媒に溶かしてから分析しなければならないという難しさがあるため、同じく製造ラインへの適用は不可能である。現在、使用の簡便さから研究室や現場で太陽電池素材の物質分析に広く活用されているXRF(X−ray Fluorescence)の場合、比較的安価な価格で空気中で測定が可能であるという長所があるが、第1、Na,O,N,C,B,Be,Liなどのような軽い元素の測定が殆ど不可能であるため素子効率に決定的な影響を及ぼすCIGS薄膜内のNa原料の測定が不可能であること、第2、XRFの深さ方法の精密度が最大約1μm程度にしかならないため、厚さが2μmであるCIGS薄膜で深さ方向に元素分布を測定することが不可能であること及び第3、測定されるfluorescence信号が実際に薄膜から出るのか又は基板から出るのかを区分することが難しいことから、CIGS薄膜の物質分布を測定するのに技術的限界点を有する。
一般に、半導体太陽電池とはp−n接合を成す半導体ダイオードに光が照射されると電子が生成される光起電力効果(photovoltaic effect)を利用して太陽光を直接電気に変換する素子であると定義される。最も基本的な構成要素としては前面電極、後面電極、そしてそれらの間に位置する光吸収層など3部分で区別される。このうち最も重要な素材は光電変換効率の殆どを決定する光吸収層であり、その素材に応じて太陽電池が様々な種類に分類される。この光吸収層の素材が I−III−VI化合物であるCu(In,Ga)Seで形成されたものを特にCIGS薄膜太陽電池というが、CIGS薄膜太陽電池は高効率及び低下型太陽であって最近全世界的に激烈な競争が行われており、太陽電池分野で結晶質シリコーン太陽電池を代替する最も確実な次世代太陽電池として注目を浴びていて、最高効率が20.6%で単結晶シリコーン素子に最も近接した効率を示している。
図3は、CIGS薄膜太陽電池の構造を概略的に示す例示図である。
図4は、CIGS薄膜モジュールの製作過程を概略的に示すフローチャートである。
CIGS薄膜太陽電池は、まず基板の上にMo層、CIGS層、CdS層及びTCO層を順次に蒸着させることで製造されるが、より詳しく説明すると以下のようである。まず、基板の上に後面電極層であるMoを蒸着させ、スクライビング工程を介してパターンを形成(P1 scribing)した後、パターンが形成されたMo層の上に吸収層であるCIGS層とCdSバッファ層を順次に蒸着させてスクライビング工程を介してパターンを形成(P2 scribing)した後、更にCdS層の上にTCO(transparent conductive oxide)層とNi/Alの前面電極グリッド(grid)を順次に蒸着し、最後にスクライビング工程を行ってパターンを形成(P3 scribing)することでCIGS薄膜モジュールを製作する。上述したようなスクライビング工程は太陽電池の面積が大きくなることで面抵抗の増加による効率現象を防止するために一定間隔で直列連結されるようにパターニングする工程であって、P1,P2及びP3の総3回を経て行われる。従来、P1スクライビングはレーザで、P2及びP3スクライビングは機械的な方法でパターニングしていたが、最近P1,P2及びP3スクライビングを全てレーザでパターニングする技術が開発されている。
このようなCIGS薄膜太陽電池の場合、薄膜の厚さ(1〜2.2μm)や素子の構造だけでなく多元化合物であるCIGS薄膜を構成する物質の組成及び薄膜内での元素分布が光吸収率及び光電変換効率に決定的な影響を及ぼすと報告されており、基板として一般に広く利用されているソーダ石灰(soda−lime)ガラスから工程中にCIGS光吸収層に拡散されたナトリウム(Na)が薄膜の電荷濃度を増加させるか(Nakada et al.,Jpn.J.Appl.Phys.,36,732(1997))、CIGS単一結晶粒の大きさ(grain size)を増加させて組成変化による構造的な特性変化を減らして光電変換効率を向上させると報告されている(Rockett et al.,Thin Solid Films 361−362(2000),330;Probst et al.,Proc.of the First World Conf.on Photovoltaic Energy,Conversion(IEEE,New York,1994),P.144)。前記のような報告は、CIGS薄膜太陽電池の生産ラインでの品質管理のためには薄膜内の物質分布測定を介して光吸収層の化学的特性が制御される必要があるということを示唆する。
一方、CIGS薄膜太陽電池の連続生産工程は、大きくソーダ石灰ガラスのような硬化素材の基板を使用するロール・トゥ・プレート(Roll−to−Plate,以下、R2Pと称する)工程と、ステンレススチール、Ti,Mo,Cuなどの金属薄板又はポリイミドのようなポリマーフィルムなどの柔軟素材の基板を使用するロール・トゥ・ロール(Roll−to−Roll,以下、R2Rと称する)工程で区分される。出願日現在、このような連続生産工程のラインには製品の性能に大きい影響を及ぼすCIGS薄膜の物理化学的特性をリアルタイムに測定するシステムが具備されていない実情であるため、前記のような物理化学的特性は研究開発段階で予め決定された値に依存するしかない。また、実際の生産工程で目標とする物理化学的規格を逸脱しても別途に確認することはできず、最終的に完成された製品の評価段階で性能及び品質の低下を介して発見されるしかなく、相当な製品の損失が発生する。前記のような連続生産工程ではこのような製品の性能及び品質低下を誘発する物理化学的な変数を把握するのに相当な努力と時間が所要され、究極的に価格上昇及び競争力低下が誘発されるゆえ、このような連続生産工程ラインの上で前処理過程なくリアルタイムに形成されたCIGS薄膜の物理化学的特性を測定し得る工程制御システムの開発が切実な実情にある。
一方、LIBSでCIGS薄膜の特性を測定する場合、レーザによって誘起されたプラズマの原子から発される光が周辺の他の原子によって吸収されて光の強度が減少する可能性がある。このような自己吸収(self−absorption)現象が発生すると、測定対象になる元素の分光線の強度が濃度に対して非線形的(non−linearly)に変化する。つまり、測定値の正確度が低くなる問題がある。
本発明は、LBIS分析の際に自己吸収の影響を補正した線形検量曲線を利用したCIGS薄膜の定量分析方法を提供する。
本発明の一実施例によるCIGS薄膜の定量分析方法は、成分組成が異なる複数のCIGS薄膜にレーザを照射して分光線を得るステップと、前記分析の対象になる元素の分光線のうち上位エネルギー準位が同じである第1分光線と第2分光線を選択して前記第1分光線の測定された強度と前記第2分光線の測定された強度の相関関係プロットを得るステップと、前記相関関係プロットを曲線近似した結果を利用して前記第1分光線の測定された強度と前記第2分光線の測定された強度を補正するステップと、前記第1分光線の補正された強度と前記第2分光線の補正された強度を利用して線形検量曲線を得るステップと、分析対象である試料をLIBS分析して前記線形検量曲線と対比するステップと、を含む。
一方、前記第1分光線の測定された強度(J’)と補正された強度(J)との関係は下記の数1で表現され、
前記第2分光線の測定された強度(J’)と補正された強度(J)との関係は下記の数2で表現され、
とCの比は下記の数3で表現され、
(E1,lとE2,lは下位エネルギー準位
とJの比は下記の数4で表現される。
一方、前記第2分光線の測定された強度(J’)は下記の数5で表現される。
一方、前記第1分光線の測定された強度と前記第2分光線の測定された強度を補正するステップは、前記数5を利用して前記相関関係プロットを曲線近似することで前記数5の未知数を求めるステップを含む。
本発明の一実施例によるCIGS薄膜の定量分析方法によると、LBISの分析の際に自己吸収の影響を補正した線形検量曲線を利用して信頼度の高い結果を得ることができる。
従来技術によるLIBSの作動原理を示す例示図である。 LIBSと他の測定技術を比較した図表である。 CIGS薄膜太陽電池の構造を概略的に示す例示図である。 CIGS薄膜モジュールの製作過程を概略的に示すフローチャートである。 196.089nmと203.984nmの波長でSe分光線強度の相関関係プロットと曲線近似を示すグラフである。 Se/Cu比の検量曲線を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施例をより詳細に説明する。以下の説明及び添付した図面において、実質的に同じ構成要素はそれぞれ同じ符号で示すことで重複説明を省略する。また、本発明の実施例を説明するに当たって、関連する公知機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明確にする恐れがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるか「接続されて」いると言及される際にはその他の構成要素に直接的に連結されているか又は接続されている可能性があるが、その中間に他の構成要素が存在する可能性もあると理解されるべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるか「直接接続されて」いると言及される際には、その中間に他の構成要素が存在しないと理解されるべきである。
本明細書において、単数形は文の中で特に言及されない限り複数形も含む。明細で使用される「含む(comprises)」及び/又は「含む(Comprising)」は、言及された構成要素、ステップ、動作及び/又は素子は一つ以上の構成要素、ステップ、動作及び/又は素子の存在又は追加を排除しない。
LIBS分析を行う際、レーザによって誘起されたプラズマの原子から発される光は周辺の他の原子によって吸収されて光の強度が減少する。このような自己吸収の影響を受けた分光線の測定強度(J’)と自己吸収の影響を補正した分光線の強度(J)との関係は、下記の数Aで表現されるということが知られている。
ここで、βは計算の便宜のために導入された変数であってその値は場合によって異なり得る。例えば、βは0.44,0.46又は0.5であってもよい。一方、JとCは下記の数Bと数Cでそれぞれ表現される。
ここで、hはプランク定数、λは分光線の中心波長、cは光の速度、kはボルツマン定数、Tはプラズマ温度、Δλは分光線のスターク効果(Stark broadening)、wは分光線の電子衝突半幅(electron impact half width)、nは電子密度、Sはプラズマを均質な棒(homogeneus rod)と仮定する際の断面積、Akiは分光線の遷移確率(transition probability)、nはエネルギー準位kでの原子密度、lはプラズマ棒の長さである。
自己吸収の影響を受けた分光線が2つ以上ある場合、2つの分光線の測定された強度はそれぞれ数1と数2で表現される。
ここで、下付き文字の1と2はそれぞれ測定された2つの分光線を示し、αはJの検出器補正因子(detector calibration factor)である。Jの検出器補正因子は1と仮定しているが、個別補正因子の値よりは補正因子の比(ratio)のみ有意味であるためである。一方、2つの分光線の上位エネルギー準位が同じであるとスターク効果も同じであると仮定し得る(Δλ=λΔv/c,ΔV=ΔV)。これによって、数CからCとCの割合を導出することができるが、それは以下の数3のようである。
ここで、E1,lとE2,lは下位エネルギー準位である。
一方、数Bと数CからJとJの割合を導出すると以下の数4のようである。
ところで、数2に示したようにJ’はα、C及びJの関数であり、C=ηC,J=Jη/ρである。JはC及びJ’の関数であるため、J’は以下の数5のようにα、η、ρ、C及びJ’の関数で表現される。
ここで、プラズマの温度が分かるとηとρは数3と数4からすぐに求められ、残りの未知のパラメータはαとCである。これは、2つの分光線の強度の相関関係プロット(correlation plot)に数5を非線形最小二乗法(nonlinear least square fitting)で適用すると求められる。
一方、ここで求めたC値は平均値である。数Cを参照すると、Cはプラズマの密度と温度の関数であるため、以下のようにプラズマの密度又は温度の関数として表現することもできる。
ここで、Ne,meanとTmeanはプラズマの平均密度と平均温度である。そして、E1,hは上位エネルギー準位であってE1,lは下位エネルギー準位である。同じく、数3からCは以下のように示される。
そして、E2,hは上位エネルギー準位であってE2,lは下位エネルギー準位である。
これまで説明したように、CとC,α値を求めると数1と数2でJ’とJ’からJとJをそれぞれ計算することができ、線形検量曲線(linear calibration curve)を求めることができる。また、このように求めた線形検量曲線に分析対象である試料(例えば、CIGS薄膜)のLIBS分析結果を対比し、分析対象である試料の成分組成を分析することができる。
成分の組成がそれぞれ異なる他のCIGS試料9つを準備してLIBS分析に使用した(下記の表1参照)。各資料の成分組成と厚さはXRFで測定した。
レーザ照射地点の30ヶ所からLIBS分光線を収集し、総60個の分光線を得て平均を出してから各資料のLIBS分析に使用した。このうち、196.089nmと203.984nmの波長を有するSe分光線を選択した。下記の表2に示したように、選択されたSe分光線196.089nmと203.984nmの波長で上位エネルギー準位が6.3228eVで同じである。一方、プラズマ温度と密度を推定するのに使用されたCu分光線も下記の表2に示されている。
図5は、196.089nmと203.984nmの波長でSe分光線強度の相関関係プロットと曲線近似(curve fitting)を示すグラフである。最小二乗法に基づいて求めたCとαの最適値(optimal value)は、それぞれ0.778と0.00135であった。一方、この過程を経て決定されたC値は平均値である。
上記で求めたCとαを利用して自己吸収が補正されたSe分光線(J及びJ)を計算することができた。このように補正された分光線の強度を利用してプラズマ内のSeの総原子密度を計算した。
一方、本実施例による定量分析方法の信頼度を判断するためにSeとCuの分光線の強度の比に対する検量曲線を作成した。そのために261.837nmと282.437nmの波長でのCuの分光線の強度を利用し、前記と同じ過程を経てCuの総原子密度も計算した。照射地点30ヶ所から得た結果を平均し、平均成分密度比(averaged species density ratio)であるRSe/Cuを得た。
図6は、Se/Cu比の検量曲線を示すグラフである。
図6を参照すると、正規化されたSe/Cuの強度比とXRFで測定したSe/Cuの濃度比の相関係数(R)は、自己吸収の補正を経て正規化した検量曲線で0.952であった。一方、自己吸収の補正を経ずに正規化した検量曲線では相関係数が0.855でより低かった。
一方、σ/S(σは分光線の強度の比の標準偏差であり、Sは検量曲線の勾配)は検量曲線の正確度(precision)を示す指標であるが、この値が小さいほど正確度が高いといえる。自己吸収の補正を経ずに正規化した検量曲線ではσ/Sが0.0697であった。一方、自己吸収の補正を経ずに正規化した検量曲線ではσ/Sが0.0709でより高かった。
要するに、本発明の実施例によって自己吸収の補正を経て正規化した定量曲線の相関係数は自己吸収の補正を経ずに正規化した検量曲線の相関係数より高く、σ/Sは自己吸収の補正を経て正規化した検量曲線でより低く示された。つまり、本発明の実施例によって自己吸収の補正を経て正規化した検量曲線の測定正確度が高くなっていることが分かる。
上述した説明は本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正、変更及び置換が可能なはずである。よって、本発明に開示された実施例及び添付された図面は本発明の技術的思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例及び添付した図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されることはない。本発明の保護範囲は以下の特許請求の範囲によって解析されるべきであり、それと同等な範囲内にある全て技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものとして解析されるべきである。

Claims (4)

  1. 成分組成が異なる複数のCIGS薄膜にレーザを照射して分光線を得るステップと、
    前記分析対象である元素の分光線のうち上位エネルギー準位が同じである第1分光線と第2分光線を選択し、前記第1分光線の測定された強度と前記第2分光線の測定された強度の相関関係プロットを得るステップと、
    前記相関関係プロットを曲線近似した結果を利用して前記第1分光線の測定された強度と前記第2分光線の測定された強度を補正するステップと、
    前記第1分光線の補正された強度と前記第2分光線の補正された強度を利用して線形検量曲線を得るステップと
    分析対象である試料をLIBS分析して前記線形検量曲線と対比するステップと、
    を含むCIGS薄膜の定量分析方法。
  2. 前記第1分光線の測定された強度(J’)と補正された強度(J)との関係は下記数1で表現され、
    前記第2分光線の測定された強度(J’)と補正された強度(J)との関係は下記数2で表現され、
    とCの比は下記数3で表現され、
    (E1,lとE2,lは下位エネルギー準位
    とJの比は下記数4で表現される請求項に記載のCIGS薄膜の定量分析方法。
  3. 前記第2分光線の測定された強度(J’)は下記数5で表現される請求項に記載のCIGS薄膜の定量分析方法。
  4. 前記第1分光線の測定された強度と前記第2分光線の測定された強度を補正するステップは、
    前記数5を利用して前記相関関係プロットを曲線近似することで前記数5の未知数を求めるステップを含む請求項に記載のCIGS薄膜の定量分析方法。

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