JP5767000B2 - 油中水型化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の水溶性高分子と無機着色顔料から構成される軟凝集粒子を内水相に含有する油中水型化粧料に関し、更に詳細には、肌上で化粧料を塗擦することにより軟凝集粒子がなめらかに崩れて発色し、塗布前の化粧料の外観とは異なる色調の化粧膜を塗布部位に付与することを特徴とする油中水型化粧料に関するものである。
メイクアップ化粧料では、化粧膜の鮮やかな発色やツヤ、立体感といった塗布後の化粧膜の仕上がりだけでなく、化粧料自体の外観の目新しさや使用感も重要な要素であり、塗布時の視覚的演出もまた、商品の魅力の1つといえる。
視覚的演出の1つとして、使用中の色調変化が挙げられるが、これを意図した化粧料として、pH等による色調変化を利用した化粧料(例えば特許文献1、2)の提案がなされており、メイクアップ化粧料としては、圧縮崩壊性のある軟質樹脂カプセルに着色顔料を内包する技術(特許文献3参照)が知られている。
一方、カプセル化技術や崩壊性顆粒においても様々な提案がなされており、例えば、着色顔料を架橋ポリマーでカプセル化する技術(特許文献4参照)、中空有機粉体中に着色顔料を内包した化粧料(特許文献5参照)水不溶性の粒子に水溶性結合剤を用いて造粒した顆粒を水不溶性コーティング剤により被覆した崩壊性顆粒を配合した化粧料(特許文献6参照)、寒天又は/及びアルギン酸ナトリウムを含有して造粒した顆粒を含有する化粧料(特許文献7参照)などが挙げられる。
特開昭57−48905号公報 特開2004−217612号公報 特開昭63−196505号公報 特開2001−72887号公報 米国特許登録公報7341743 特開2000−169338号公報 特開2000−226322号公報
しかし、これらのカプセルや崩壊性顆粒は、架橋ポリマー等の被膜でカプセル化したり、マッサージ効果を得るための顆粒であり、化粧料中でカプセルを崩壊させ発色させる為には、肌上で強く塗擦しなければならず、また、カプセルの被膜が肌に残ることにより、化粧料の伸びやよれ等に悪影響を与える場合があった。
従って、本発明は、化粧料を塗布する際のなめらかな伸び広がりを阻害することなく、劇的な色調変化を得られるメイクアップ化粧料の提供を、その課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねていたところ、特定の水溶性高分子を用いて形成した無機着色顔料の軟凝集粒子を内水相に含有する油中水型化粧料が、肌上で塗擦することにより速やかに色調変化することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、カラギーナン及び/又はキサンタンガムを含む水溶性高分子と、無機着色顔料とを含む軟凝集粒子を、内水相に含有する油中水型化粧料であって、肌上で化粧料を塗擦することにより、塗布前の化粧料の外観色とは異なる色調の化粧膜を塗布部位に付与することを特徴とする油中水型化粧料である。
本発明の油中水型化粧料は、肌上で塗擦することによりなめらかに崩れて発色する軟凝集粒子を有し、塗布前の化粧料の外観色とは異なる色調の化粧膜を塗布部位に付与することができるものである。そのため、化粧料を塗布する際に、劇的な色調変化による優れた視覚的演出をすることができる。従って、ファンデーション、コントロールカラー、ほほ紅、アイカラー等の化粧料として、好ましく使用できるものである。
本発明における軟凝集粒子とは、水系中で特定の水溶性高分子と無機着色顔料を混合して得られるカプセル被膜のない凝集体であり、肌上で塗擦することによりなめらかに崩れて発色することを特徴とするものである。また、特定の水溶性高分子と無機着色顔料とを主構成要素とするが、顆粒及び表面被覆処理粉体のように単離できるものとは技術が異なるものである。
本発明の軟凝集粒子に使用される水溶性高分子は、カラギーナン及び/又はキサンタンガムを必須に含むものである。
カラギーナンは、α(1→3)結合およびβ(1→4)結合を交互に繰り返してなる直鎖状のガラクタンである。β(1→4)結合しているガラクトースユニットは、一部あるいは全部が3,6−アンヒドロ−D−ガラクトースおよびその硫酸エステルとして存在している。組成構造によりカッパ、イオタ、ラムダの3種類のカラギーナンがあるが、本発明においては、凝集体を得られやすいという観点から、カッパ及びイオタカラギーナンが好ましいものである。カッパカラギーナンは、α(1→3)−D−ガラクトース−4−サルフェイト、β(1→4)−3,6−アンヒドロ−D−ガラクトースからなっており、イオタカラギーナンは、カッパカラギーナン同様の構造を有しているが、全てのβ(1→4)−3,6−アンヒドロ−D−ガラクトースに2−サルフェイトエステルグループが存在していることが特徴である。3,6のグルコシド結合を有するカッパ及びイオタカラギーナンは熱可逆性のゲルをつくり、そのゲル強度は強いものである。このようなカッパタイプの市販品としては、GENUGEL carrageenan type SWG−J(CPケルコ ジャパン社製)、イオタタイプの市販品としては、GENU VISCOTYPE J−J(コペンハーゲン ペクチン ファクトリー社製)等がある。
一方、キサンタンガムは、微生物キサントモナス・カンペストリス(Xanthomonas campestris)により、澱粉、グルコース、ショ糖等の炭水化物からつくられる微生物多糖類の一種の事であり、その構造は主としてD−グルコース、D−マンノース及びD−グルクロン酸のナトリウム、カリウム及びカルシウム塩からなり、主鎖はD−グルコースのβ−1,4結合からなるものである。このようなキサンタンガムの市販品としては、GRINDSTED キサンタンガム 80、200、スープラ、ウルトラ(DANISCO社製)、ノムコトートZ、ZZ(日清オイリオ社製)がある。
本発明の軟凝集粒子に使用される無機着色顔料は、通常化粧料に用いられる無機顔料であればよく、具体的には黒酸化鉄、黄酸化鉄、ベンガラ等の酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化クロム、群青、マンガンバイオレット等の金属化合物が挙げられる。中でも、適度な凝集状態の軟凝集粒子が得られやすいという観点から、酸化鉄を好ましいものとして挙げることができる。これらの着色顔料は、1種で用いてもよいし、2種類以上の混合物又は体質顔料等との混合物として用いてもよい。また、無機着色顔料の表面は親水性であることが好ましい。
本発明の軟凝集粒子の調製は、水系中での混合攪拌により行うものであり、例えば、無機着色顔料の水分散液に、カラギーナン及び/又はキサンタンガムの水溶液を添加し、室温にてデスパ400rpm程度の攪拌条件で攪拌することで、軟凝集粒子の分散液を得ることができる。その際、塩化カルシウムや塩化ナトリウム等の無機塩類を配合すると、凝集体が均一で安定したものが得られるため好ましい。本発明の油中水型化粧料においては、このような軟凝集粒子分散液を、その内水相に配合する。
軟凝集粒子は、水溶性高分子と無機着色顔料の構成比によって、その粒径や凝集状態をコントロールすることができる。
軟凝集粒子に係わる水溶性高分子と無機着色顔料の質量比が1:20〜1:200の範囲であれば、なめらかに崩れる軟凝集粒子が得られ、使用中の色調変化が速やかな油中水型化粧料を得ることが出来る。なお、本発明における適度な凝集状態(なめらかに崩れる)とは、油中水型化粧料を製造する際には、軟凝集粒子が崩れることなく内水相中に存在し、無機着色顔料の色は見えないが、化粧料の使用に際して、手指あるいは化粧用スポンジなどの摩擦力によって初めて軟凝集粒子が崩れて発色する状態のことを指す。
水溶性高分子の量が無機着色顔料の量に比べて少なすぎると、軟凝集粒子が保たれず、油中水型化粧料の製造時に外油相に着色顔料が移相して発色してしまう場合があり、逆に多すぎる場合は、軟凝集粒子が固すぎて、肌上に塗布した際、なめらかに崩れず発色しづらい場合がある。
軟凝集粒子の平均粒径は、10〜200μm、特に20〜100μmが好ましい。この範囲であれば、化粧料として劇的な色調変化を得られやすく、経時安定性も良好である。
次に、前記軟凝集粒子を含有する油中水型化粧料について説明する。
本発明における油中水型化粧料とは、肌上に塗擦することにより色調変化することを特徴とするものであるが、例えば、外観色が白い化粧料を塗擦すると、肌色の化粧膜が得られるといった、化粧料の外観色からは予想しがたい着色効果を意図したメイクアップ化粧料である。メイクアップ化粧料としての着色効果は、主に軟凝集粒子中の無機着色顔料に由来するが、本発明の油中水型化粧料における無機着色顔料の含有量は、0.5〜30質量%(以下、単に%と略す)が好ましく、特に2〜10%が好ましい。この範囲内で用いると、塗布後の化粧膜として自然なメイクアップ効果が得られる。
なお、本発明における色調変化は、塗布前の化粧料の外観色と、塗擦後の化粧膜の外観色との色差で表され、ハンター表色系におけるΔEが5以上であることが好ましい。ここでいうΔE値の測定方法は、塗布前の化粧料の外観色については、透明セルに流し込んだ化粧料の色を、また、塗擦後の化粧膜の外観色については、白紙片上に塗布した化粧膜の表面色で代用し、A4白色用紙(G70 FUJI XEROX社製)上の直径5cmの円内に化粧料を0.05gのせ、指により均一に塗布し発色させ、室温にて5分間乾燥した後の色を、それぞれ分光式色彩計SE−2000(日本電色工業株式会社)を用いて測定し、ハンター表色系のΔE値で算出した。
本発明の油中水型化粧料に用いられる水性成分は、油中水型化粧料の内水相および軟凝集粒子分散液の分散媒として作用するものであり、水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、水、エチアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液に加え、必要に応じて、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体類、アルギン酸ソーダ、クインスシードガム、寒天、ゼラチン、ローカストビーンガム、ペクチン、ジェランガム等の天然高分子類、ポリビニルアルコール、カルボシキビニルポリマー、アルキル付加カルボシキビニルポリマー、ポリメタクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸グリセリンエステル、ポリビニルピロリドン等の合成高分子類等の成分を配合でき、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
本発明における水性成分の配合量は、特に限定されるものではないが、全化粧料中1〜50%であればよく、好ましくは20〜40%であればよい。この範囲内で用いると、肌上での伸びや経時安定性が良好な油中水型化粧料が得られやすい。
本発明の油中水型化粧料に用いられる油性成分としては、通常化粧料に用いられる油性成分であれば良く、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等のものであればよい。
具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマー、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の炭化水素類、モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン油類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
これらの中でも、肌上での伸びに優れ、使用中の色調変化を得られやすいという観点から、室温にて液状のものが好ましい。さらに、液状油の中でも、肌上での伸び広がりが良に優れる低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等のシリコーン油類を挙げることができる。
本発明における油性成分の配合量は特に限定されるものではないが、全化粧料中5〜50%であればよく、好ましくは10〜40%であればよい。この範囲内で用いると、肌上での伸びや経時安定性が良好な油中水型化粧料が得られやすい。
本発明の油中水型化粧料に用いられる界面活性剤としては、化粧品一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルホアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
また、本発明の油中水型化粧料には、外油相中に白色顔料やタール色素、天然色素などの着色顔料を含有してもよい。
白色顔料としては、化粧料一般に使用される粉体であればよく、板状、紡錘状、針状等の形状、粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、複合粉体類等、いずれのものでもよい。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、チタン・酸化チタン焼結物、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、雲母、白雲母、ベントナイト、スメクタイト、珪ソウ土、ヒドロキシアパタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、合成金雲母、魚燐箔、二酸化チタン被覆ガラスフレーク、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体類、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、N−アシルリジン等の有機粉体類、澱粉、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられる。特に、塗布前の油中水型化粧料の外観色と、塗擦後の化粧膜の外観色との色差を顕著に演出するためには、外油相中に、酸化チタン、酸化亜鉛を配合することが好ましい。
また、タール色素としては赤色3号、赤色10号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等が挙げられ、天然色素としては、カルミン、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン、クロロフィル、β−カロチン、ベニバナパウダー等の天然色素等の粉体が挙げられる。これらを一種又は二種以上用いることができ、また、これらの粉体の二種以上を複合化したものを用いても良く、さらには、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石ケン、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、油脂、炭化水素、界面活性剤、アミノ酸系化合物、水溶性高分子等の一種又は二種以上を用いて、公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
また、本発明の油中水型化粧料は、上記の必須成分の他に、通常化粧料に配合される任意成分を配合することができる。このような任意成分としては、紫外線吸収剤、増粘剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、香料などを挙げることができ、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、1,2−ペンタンジオール、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の油中水型化粧料は、その形態や配合成分に応じて、公知の油中水型化粧料の製造方法に準じて製造することができる。ただし、乳化の際に用いる水相中は、軟凝集粒子分散液を含む状態のものを用いる必要がある。
また、本発明の油中水型化粧料の形態は、特に限定されず、液状、乳液状、ゲル状、ムース状、固形状又はクリーム状のいずれであっても良いが、より劇的に色調変化が得られやすいという観点から、クリーム状及び固形状のものが特に好ましい。
次に、実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等に何ら制約されるものではない。
実施例1〜7 油中水型リキッドファンデーション
表1に示す組成及び下記の製法で、油中水型リキッドファンデーションの実施例サンプル1〜7及び比較例サンプル1〜4を調製し、下記の評価方法により各サンプルの評価を行った。その結果も併せて表1に示す。
[製造方法]
A:No.1〜5を室温にて3本ローラーにて分散する。
B:AにNo.6〜12を加えて、デスパ400rpmにて軟凝集粒子分散液を得る。
C:No.13〜16を均一に溶解して、Bを加え、均一に懸濁させる(内水相)。
D:No.17〜25をデスパ2000rpm、にて、混合分散する(外油相)。
E:DにCを加え、デスパ2500rpmにて乳化し、油中水型リキッドファンデーションを得た。
[評価方法]
イ.軟凝集粒子の大きさ
各サンプルを光学顕微鏡にて観察し、軟凝集粒子の大きさを計測した。
ロ.凝集状態
各サンプルの製造直後の軟凝集粒子の凝集状態を目視により判定した。
(判定基準)
◎:凝集体中の顔料が外油相に移相することなく、軟凝集粒子を確認することができる。
○:凝集体中の顔料の一部が外油相に移相するが、軟凝集粒子を確認することができる。
△:凝集体中の顔料の大半が外油相に移相し、軟凝集粒子を確認しにくい。
×:凝集体中の顔料が外油相に移相し、軟凝集粒子がない。
ハ.塗布時の色調変化
各サンプルを化粧用スポンジに取り、前腕内部肌上への塗布動作(手首から肘側に向かって10cm程度の長さで塗布)の際、軟凝集粒子がなめらかに崩れて速やかに発色するかどうかを評価した。
(判定基準)
◎:1〜5回の動作にて速やかに発色する。
○:6〜10回の動作にて発色する。
△:11〜15回の動作にて発色するが、色むらがある。
×:16回以上の動作でも発色しない。
二.色差ΔE
各サンプルについて、塗布前の化粧料の外観色については、透明セルに流し込んだ化粧料の色を、また、塗擦後の化粧膜の外観色については、A4白色用紙(G70 FUJI XEROX社製)上の直径5cmの円内にサンプルを0.05gのせ、指により均一に塗布し発色させ、室温にて5分間乾燥した後の色を、それぞれ分光式色彩計SE−2000(日本電色工業株式会社)を用いて測定し、ハンター表色系のΔE値で算出した。
表1から明らかなように、実施例1〜7の油中水型リキッドファンデーションは、肌上での塗布動作によりなめらかに崩れて速やかに発色するものであった。
実施例8 油中水型コントロールカラー
<処方> (%)
1.軟凝集粒子分散液 *5 20
2.アルコール 7
3.防腐剤 0.1
4.塩化ナトリウム 0.5
5.精製水 適量
6.酸化亜鉛 5.5
7.タルク 4.4
8.シリコーン油 *6 3
9.シリコーン系活性剤 *2 1.1
10.ベントナイト 1.2
11.シリコーン油 *1 14.8
12.アルコール 0.5
13.シリコーン系活性剤 *7 2
14.シリコーン油 *8 7.5
*5:実施例1の成分1〜12を製造方法A,Bを用いて得られたもの
*6:シリコンKF−96(10CS)(信越化学社製)
*7:シリコンKF−6104(信越化学社製)
*8:SH245(東レダウ社製)
<製法>
A:1〜5を混合し、水系成分を作製する。
B:6〜14をデスパにて分散処理する。
C:BにAを注入し、乳化する。
<結果>
実施例8の油中水型コントロールカラーは、肌上への塗布動作により容易に崩壊して速やかに発色するものであった。
実施例9 油中水型固形ファンデーション
<処方> (%)
1.軟凝集粒子分散液 *5 20
2.アルコール 7
3.防腐剤 0.1
4.塩化ナトリウム 0.5
5.精製水 適量
6.酸化チタン 5.5
7.タルク 4.4
8.ポリエチレンワックス 3
9.シリコーン系活性剤 *9 5
10.シリコーン油 *1 25
*9:ABIL EM90(エボニックデグサジャパン社製)
<製法>
A:1〜4を混合し、水系成分を作製する。
B:5〜10をデスパにて分散処理する。
C:BにAを注入し、乳化する。
D:Cを70℃に溶解し、化粧品用金皿に流し込み、室温にて冷却固化する。
<結果>
実施例9の油中水型固形ファンデーションは、肌上への塗布動作により容易に崩壊して速やかに発色するものであった。

Claims (4)

  1. カラギーナン及び/又はキサンタンガムを含む水溶性高分子と、酸化鉄を含む無機着色顔料とから構成される軟凝集粒子を、内水相に含有する油中水型化粧料であって、塗布前の化粧料の外観色とは異なる色調の化粧膜を塗布部位に付与することを特徴とする油中水型化粧料。
  2. 軟凝集粒子の平均粒子径が10μm〜200μmであることを特徴とする請求項1に記載の油中水型化粧料。
  3. 外油相に白色顔料を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の油中水型化粧料。
  4. ハンター表色系における、塗布前の化粧料の外観色と、白紙片上に塗布した化粧膜の表面色との色差ΔEが5以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の油中水型化粧料。
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