JP5765289B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は燃料噴射装置に関する。
従来、筒内噴射型火花点火式の内燃機関の燃焼モードとして成層燃焼が知られている。この成層燃焼を行う内燃機関は、圧縮行程において点火プラグの周囲に燃焼可能な混合比を有する混合気層が形成されるように、燃料噴射時期、ピストンの頂面の形状、気筒内の気流の流れ等が工夫されている。
例えば特許文献1には、ピストンの頂面に所定形状の凹部を設け、圧縮行程においてピストンの凹部に向けて燃料を噴霧状に噴射し、噴射された燃料噴霧がスワール流に乗って点火プラグの周囲に導かれることで点火プラグの周囲に混合気層を形成して成層燃焼を行う筒内噴射型火花点火式の内燃機関が開示されている。特許文献1に係る発明は、ピストンの凹部の形状を特徴的な形状にすることで、成層燃焼時の燃焼性の向上を図っている。
特開平11−148355号公報
特許文献1に係る内燃機関では、燃料噴射弁からの噴射時期が適切でない場合には、燃料噴射弁から噴射された燃料噴霧がピストンの頂面に付着する量が増加するおそれがある。この場合、点火プラグ周囲の混合気層の混合比が内燃機関のサイクル毎にばらつくおそれがあり、その結果、成層燃焼を安定して行うことが困難になるおそれがある。一方、ピストンの凹部に付着する燃料噴霧量を低減させるために、噴射時期を圧縮行程の早い時期に変更することも考えられる。しかしながら、この場合、ピストンの凹部によって燃料噴霧を捕捉することが困難になり、その結果、成層燃焼を安定して行うことが困難になるおそれがある。
本発明は、成層燃焼の安定化を図ることができる燃料噴射装置を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料噴射装置は、気筒と前記気筒に配置されたピストンと前記ピストンに接続したクランクシャフトと前記気筒の天井部に配置された点火プラグとを有する内燃機関の前記気筒の中心軸よりも吸気側に配置され、前記気筒の内部に燃料噴霧が前記中心軸に対し斜め下方に向い、かつ当該燃料噴霧の中心軸である噴霧中心軸の周りに所定の広がりを有する扇形状になるように燃料を噴射する噴孔を備える燃料噴射弁と、前記内燃機関の圧縮行程の所定の噴射時期に前記燃料噴霧が噴射されるように前記燃料噴射弁を制御する制御装置と、を備え、前記ピストンの頂面には前記吸気側を向く吸気側傾斜面を有する凸部が形成され、前記吸気側傾斜面は前記噴孔から噴射された前記燃料噴霧の進行方向を前記点火プラグに向かう方向に変更するように立ち上がっており、前記所定の噴射時期は、前記噴霧中心軸が前記ピストンの前記頂面に交わる点と前記噴孔との距離を前記燃料噴霧の噴霧長で除した値が1以上となる時期であり、且つ、前記気筒の前記中心軸を含み前記クランクシャフトの軸線方向を法線方向とする平面で前記内燃機関を切断した断面において、前記扇形状の前記燃料噴霧の前記頂面に近い側の側面に対応する線を第1線と定義し、前記扇形状の前記燃料噴霧の前記頂面から遠い側の側面に対応する線を第2線と定義し、前記噴孔と前記吸気側傾斜面の頂点とを結ぶ線を第3線と定義した場合に、前記第1線と前記第3線とのなす角を前記第1線と前記第2線とのなす角で除した値が0.8以上となる時期である。
本発明に係る燃料噴射装置によれば、圧縮行程において、燃料噴霧の中心軸である噴霧中心軸がピストンの頂面に交わる点と噴孔との距離を燃料噴霧の噴霧長で除した値が1以上となる時期に燃料噴霧が噴射されることから、燃料噴霧がピストンの頂面に付着する量を低減させることができる。また、圧縮行程において、第1線と第3線とのなす角を第1線と第2線とのなす角で除した値が0.8以上となる時期に燃料噴霧が噴射されることから、噴孔から噴射された燃料噴霧をピストンの頂面に形成された凸部の吸気側傾斜面によって点火プラグの方向へ導くことができる。したがって、本発明に係る燃料噴射装置によれば、成層燃焼の安定化を図ることができる。
上記構成において、前記所定の噴射時期は、前記内燃機関のクランク角で表した場合に10度以上の範囲を有するように設定されていてもよい。この構成によれば、広範囲の内燃機関の回転数および内燃機関の負荷に対して成層燃焼の安定化を図ることができる。
上記構成において、前記ピストンの前記頂面には、前記内燃機関の均質燃焼時において前記気筒の内部に形成される旋回気流に沿うような湾曲形状を有する凹部がさらに形成されていてもよい。この構成によれば、旋回気流の減衰を抑制することができる。その結果、均質燃焼時における燃焼性を向上させることができる。
本発明によれば、成層燃焼の安定化を図ることができる燃料噴射装置を提供することができる。
図1は内燃機関システムを示す模式図である。 図2(a)は、燃料噴射弁の噴孔の詳細を説明するための模式図である。図2(b)は、ピストンの頂面の詳細を説明するための模式的断面図である。 図3(a)および図3(b)は圧縮行程における所定の噴射時期を説明するための図である。 図4は噴孔からの距離に対する燃料噴霧の粒径の変化を示す模式図である。 図5(a)は、噴霧干渉距離lを噴霧長lcで除した値(l/lc)の噴射時期の違いによる変化を示している。図5(b)は、第1線と第3線とのなす角θtを第1線と第2線とのなす角θcで除した値(θt/θc)の噴射時期の違いによる変化を示している。図5(c)は、燃焼変動率の噴射時期の違いによる変化を示している。図5(d)は、排気中の未燃炭化水素量の噴射時期の違いによる変化を示している。図5(e)は、排気中のスモークの噴射時期の違いによる変化を示している。 図6は、成層燃焼が実行される場合において制御装置が燃料噴射弁および点火プラグを制御する際のフローチャートの一例を示す図である。 図7(a)〜図7(c)は、成層燃焼が実行される場合において実施例1に係る噴射時期に燃料が噴射された場合の気筒内の様子を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の実施例1に係る燃料噴射装置100について説明する。まず、燃料噴射装置100を備える内燃機関システム5全体について説明し、次いで燃料噴射装置100の詳細について説明する。図1は内燃機関システム5を示す模式図である。内燃機関システム5は、内燃機関10と燃料噴射装置100とを備えている。内燃機関10は、シリンダブロック20と、シリンダヘッド30と、ピストン40と、コンロッド50と、クランクシャフト60と、吸気弁70と、排気弁75と、点火プラグ80と、クランクポジションセンサ90とを備えている。燃料噴射装置100は、燃料噴射弁110と制御装置120とを備えている。
シリンダヘッド30は、シリンダブロック20の上方に配置されている。シリンダブロック20およびシリンダヘッド30には、気筒25が形成されている。ピストン40は気筒25に配置されている。ピストン40の上方側の面(具体的には後述する燃焼室に面した面)を頂面41と称する。ピストン40の頂面41の詳細な構成は後述する。なお図1における上方は、必ずしも重力方向における上方と一致している必要はない。例えば図1における上方は、重力方向で水平の方向であってもよい。
コンロッド50は、ピストン40とクランクシャフト60とを接続する接続部材である。クランクシャフト60は、コンロッド50を介してピストン40に接続している。なお、図1においてクランクシャフト60の軸線方向(クランクシャフト60の回転中心軸の軸線に沿った方向)は、紙面に垂直な方向である。
気筒25のうちシリンダブロック20とシリンダヘッド30とピストン40とによって囲まれた領域に、燃焼室が形成されている。燃焼室は混合気が燃焼する室である。シリンダヘッド30には、燃焼室に導入される吸気(本実施例においては空気)が通過する吸気ポート31と、排気が通過する排気ポート32とが設けられている。排気ポート32の燃焼室側とは反対側の端部には排気管(図示せず)が接続され、この排気管には排気浄化用の触媒(図示せず)が配置されている。吸気弁70は吸気ポート31を開閉する弁であり、排気弁75は排気ポート32を開閉する弁である。点火プラグ80は、火花を点火する装置である。点火プラグ80は、気筒25の燃焼室の天井部に配置されている。点火プラグ80の天井部における配置箇所は、特に限定されるものではないが、本実施例においては天井部の略中央に配置されている。
クランクポジションセンサ90は、クランクシャフト60の位置を検出し、検出結果を制御装置120に伝える。制御装置120はクランクポジションセンサ90の検出結果に基づいて、内燃機関10のクランク角を取得する。なお、ピストン40の位置、燃料噴射弁110の噴射時期、点火プラグ80の点火時期等、内燃機関10の運転状態を示す指標はクランク角を基準に設定されている。
本実施例に係る内燃機関10は、旋回気流が気筒25の燃焼室に形成される構造(以下、旋回気流形成構造と称する場合がある)を有している。旋回気流の種類は特に限定されるものではなく、タンブル流、スワール流等を用いることができる。本実施例においては旋回気流の一例として、タンブル流(T)を用いる。具体的には本実施例に係るタンブル流は、吸気行程において燃焼室に流入した吸気が点火プラグ80、排気弁75の下面、ピストン40の頂面41を順に通過するタンブル流である。
旋回気流形成構造の具体的な構成は、特に限定されるものではなく、例えば吸気ポート31の吸気弁70よりも吸気流動方向上流側にタンブルコントロールバルブ等の気流制御弁を備える構造を用いることができる。この場合、気流制御弁は、吸気ポート31を通過する吸気が燃焼室に流入後にタンブル流となるように、吸気ポート31を通過する吸気の流動方向を制御する。あるいは旋回気流形成構造は、この気流制御弁を備える構造に代えて、または気流制御弁を備える構造とともに、吸気ポート31が吸気行程において吸気ポート31を通過して燃焼室に吸入された吸気が燃焼室においてタンブル流となるように湾曲した構造を用いることもできる。
本実施例においては、旋回気流形成構造の一例として、気流制御弁を備える構造を用いる。また、気流制御弁の一例として、タンブルコントロールバルブを用いる。なお旋回気流としてスワール流が採用される場合には、旋回気流形成構造として、スワールコントロールバルブを備える構造、吸気ポート31が燃焼室に吸入された吸気が燃焼室においてスワール流となるように湾曲した構造等を用いることができる。
燃料噴射装置100の燃料噴射弁110は、燃料を噴霧状に噴射する噴孔111を有している。噴孔111の詳細な説明は後述する。これ以降、噴孔111から噴射される燃料を燃料噴霧と称する。燃料噴射弁110は、噴孔111が燃料噴霧を内燃機関10の気筒25の内部に直接噴射するように内燃機関10に配置されている。すなわち本実施例に係る内燃機関10は、筒内噴射型火花点火式の内燃機関である。具体的には本実施例に係る燃料噴射弁110は、気筒25の中心軸である気筒中心軸200よりも吸気側(吸気ポート31の側)に配置されている。より具体的には燃料噴射弁110は、噴孔111から噴射された燃料噴霧が斜め下方に向かうように、燃料噴射弁110の軸線方向が傾斜した状態で内燃機関10の気筒中心軸200よりも吸気側のさらに吸気ポート31よりも下方側に配置されている。なお燃料の種類は、筒内噴射型火花点火式内燃機関に用いることができるものであれば特に限定されるものではない。本実施例においては燃料として、ガソリンを用いる。
制御装置120は、燃料噴射弁110、点火プラグ80および気流制御弁を制御する制御部と、制御部の動作に必要な情報を記憶する記憶部とを備えている。制御部は、所定の噴射時期に燃料噴霧が噴射されるように燃料噴射弁110を制御する。また制御部は、所定の点火時期に火花が点火されるように点火プラグ80を制御する。制御装置120として、電子制御装置(Electronic Control Unit)を用いることができる。本実施例においては、制御装置120の一例として、CPU(Central Processing Unit)121、ROM(Read Only Memory)122およびRAM(Random Access Memory)123を備える電子制御装置を用いる。制御部の機能はCPU121によって実現され、記憶部の機能はROM122およびRAM123によって実現される。
制御装置120の制御部は、内燃機関10の燃焼モードが均質燃焼モードと成層燃焼モードとに切り替わるように、燃料噴射弁110、点火プラグ80および気流制御弁を制御する。具体的には制御部は、燃焼モードが均質燃焼モードの場合(以下、均質燃焼時と称する場合がある)、吸気行程において気筒25内に旋回気流としてのタンブル流が形成されるように気流制御弁を制御するとともに、吸気行程の所定の噴射時期に燃料噴霧が噴射されるように燃料噴射弁110を制御し、圧縮行程の所定の点火時期に火花が点火されるように点火プラグ80を制御する。
また制御部は、燃焼モードが成層燃焼モードの場合(以下、成層燃焼時と称する場合がある)、気流制御弁によるタンブル流の生成が停止されるように気流制御弁を制御するとともに、圧縮行程の所定の噴射時期に燃料噴霧が噴射されるように燃料噴射弁110を制御し、圧縮行程の所定の点火時期に火花が点火されるように点火プラグ80を制御する。成層燃焼時における燃料噴霧の噴射時期のより詳細な説明は、後述する。
なお制御部は、内燃機関10の運転状態が所定の条件を満たした場合に、燃焼モードを均質燃焼モードから成層燃焼モードに切り替える。制御部が燃焼モードを成層燃焼モードに切り替える具体的な条件は、特に限定されるものではない。本実施例に係る制御部は、少なくとも内燃機関10の運転状態が内燃機関10の負荷が所定負荷より低い低負荷の場合に燃焼モードを成層燃焼モードにする。
具体的には制御部は、内燃機関10の冷間始動直後において、点火時期を通常時(具体的には均質燃焼時)よりも遅角させることで排気浄化用の触媒の暖機運転を行う。制御部は、この触媒暖機運転時において燃焼モードを成層燃焼モードにする。
図2(a)は、燃料噴射弁110の噴孔111の詳細を説明するための模式図である。本実施例に係る噴孔111は、噴孔111から噴射される燃料噴霧が所定の広がり角(θa)を有する扇形状(ファン形状)になるようなスリット形状を有している。すなわち本実施例に係る燃料噴射弁110は、いわゆるファンスリット噴霧を行っている。これ以降、燃料噴霧の中心軸を噴霧中心軸210と称する。
図2(b)は、ピストン40の頂面41の詳細を説明するための模式的断面図である。なお図2(b)は、気筒中心軸200を含みクランクシャフト60の軸線方向を法線方向とする平面でピストン40を切断した断面を模式的に示した図となっている。ピストン40の頂面41には、凹部42と凸部43とが形成されている。
具体的には図2(b)の頂面41は、中央近傍に凸部43を有し、凸部43の両脇に凹部42を有し、凹部42の凸部43とは反対側の脇に平坦な部分(平坦部)を有する形状になっている。また別の視点から見ると、図2(b)の頂面41は、頂面41の周縁部に平坦部が形成され、頂面41の中央部に大きな凹部が形成され、この大きな凹部の底面の中央近傍に凸部43が形成され、大きな凹部における凸部43の両脇の部分に凹部42が形成された形状を有している。なお凹部42は、クランクシャフト60の軸線方向(図2(b)において紙面手前方向および紙面奥行方向)に対して所定の長さを有しており、凸部43もクランクシャフト60の軸線方向に対して所定の長さを有している。
凹部42は湾曲形状を有している。凹部42の湾曲形状の具体的な形状は特に限定されるものではないが、均質燃料時において気筒25の内部の燃焼室に形成される旋回気流に沿うような湾曲形状であることが好ましい。この構成によれば、旋回気流が頂面41によって減衰することを抑制できることから、均質燃焼時における燃料噴霧と吸気との混合をより均質化することができ、以って均質燃焼時における燃焼性を向上させることができる。
本実施例に係る凹部42は、このような旋回気流に沿うような湾曲形状を有している。具体的には凹部42は、均質燃焼を行う際に吸気行程から圧縮行程にかけて燃焼室に形成されるタンブル流に沿うように湾曲した形状を有している。それにより、タンブル流の減衰を抑制して、タンブル流を所定期間維持することが容易にできる。なお仮に旋回気流としてスワール流が採用される場合には、凹部42はスワール流の減衰を抑制できるような湾曲形状、具体的にはスワール流に沿うような湾曲形状に設定されていればよい。
凸部43は、吸気側を向いた傾斜面である吸気側傾斜面44と、排気側を向いた傾斜面である排気側傾斜面45とを有している。吸気側傾斜面44は、燃料噴射弁110の噴孔111から噴射された燃料噴霧の進行方向を点火プラグ80に向かう方向に変更するように立ち上がっている。具体的には図2(b)に係る吸気側傾斜面44は、斜め上方に立ち上がっている。このように立ち上がった凸部43の吸気側傾斜面44の頂点が、図2(b)において頂点46によって図示されている。
なお凸部43は少なくとも吸気側傾斜面44を有していればよく、排気側傾斜面45は有していなくてもよい。しかしながら、本実施例のように凸部43が排気側傾斜面45を備える場合の方が、凸部43が排気側傾斜面45を備えない場合に比較して、タンブル流の減衰を効果的に抑制して均質燃焼時における燃焼性をより向上できる点で好ましい。具体的には、仮に凸部43の排気側の面が傾斜せずに例えば鉛直面になっている場合、均質燃焼時において凹部42に沿って流動したタンブル流がこの鉛直面によって減衰するおそれがある。これに対して本実施例に係る凸部43によれば、排気側傾斜面45を備えることから、凹部42に沿って流動したタンブル流が減衰することを効果的に抑制することができる。その結果、凸部43の排気側の面が傾斜していない場合に比較して、均質燃焼時における燃焼性をさらに向上させることができる。
続いて燃料噴射装置100の詳細について説明する。具体的には燃焼モードが成層燃焼モードの場合における噴射時期の詳細について説明する。より具体的には燃焼モードが成層燃焼モードの場合における圧縮行程の所定の噴射時期の詳細について説明する。図3(a)および図3(b)は圧縮行程における所定の噴射時期を説明するための図である。具体的には図3(a)および図3(b)は、気筒中心軸200を含み且つクランクシャフト60の軸線方向を法線方向とする平面で内燃機関10を切断した断面を模式的に図示している。
図3(a)に示すように、噴霧中心軸210がピストン40の頂面41に交わる点と噴孔111との距離を噴霧干渉距離lと定義する。また図3(b)に示すように、気筒中心軸200を含み且つクランクシャフト60の軸線方向を法線方向とする平面で内燃機関10を切断した断面において、扇形状の燃料噴霧の頂面41に近い側の側面に対応する線を第1線300と定義し、扇形状の燃料噴霧の頂面41から遠い側の側面に対応する線を第2線301と定義し、噴孔111と吸気側傾斜面44の頂点46とを結ぶ線を第3線302と定義する。また図3(b)には、第1線300と第3線302とのなす角θtと、第1線300と第2線301とのなす角θcとが図示されている。
圧縮行程における所定の噴射時期は、圧縮行程において噴霧干渉距離lを噴孔111から噴射された燃料噴霧の噴霧長lc(図示せず)で除した値(すなわちl/lc)が1以上となる時期(以下、第1時期と称する場合がある)であり、且つ、圧縮行程において第1線300と第3線302とのなす角θtを第1線300と第2線301とのなす角θcで除した値(すなわちθt/θc)が0.8以上となる時期(以下、第2時期と称する場合がある)である。なお第1時期および第2時期の単位は、クランク角である。
まず第1時期について説明する。第1時期は、噴孔111から噴射された燃料噴霧のピストン40の頂面41への付着量を効果的に低減させることができる時期として規定されたものである。ここで、第1時期に用いられる噴霧長lcは、いわゆる燃料噴霧のペネトレーションを示す指標である。噴霧長lcの技術的意義について以下に説明する。
図4は、噴孔111からの距離に対する燃料噴霧の粒径の変化を示す模式図である。横軸は燃料噴霧の噴孔111からの距離を示している。縦軸は燃料噴霧の粒径、具体的には燃料噴霧の平均粒径、より具体的には燃料噴霧のザウタ平均粒径(SMD)を示している。噴孔111から噴射された燃料噴霧は、液滴2次分裂により微粒化が進展する結果、噴孔111からの距離が長くなるに従って微細になっていく。その結果、燃料噴霧の平均粒径は、噴孔111からの距離が燃料噴霧の微細化が完了する距離(lcで図示されている)になるまでの間は噴孔111からの距離が長くなるほど小さくなり、噴孔111からの距離が燃料噴霧の微細化が完了する距離(lc)以上の距離になった場合は、ほぼ一定値になる。
噴霧長として、この燃料噴霧の微粒化が完了する噴孔111からの距離(lc)以上の距離を用いることによって、第1時期に噴射された燃料噴霧はピストン40の頂面41に接触する前に微粒化が完了することができる。それにより、燃料噴霧がピストン40の頂面41に付着する量を効果的に低減させることができる。そこで、本実施例においては噴霧長として、この燃料噴霧の微粒化が完了する噴孔111からの距離(lc)を用いる。この噴霧長lcは、噴孔111から噴射された燃料噴霧の平均粒径が最小値となる噴孔111からの距離でもある。この噴霧長lcは、実験、シミュレーション等によって求めることも可能であるが、本実施例においては噴霧長lcとして、以下の手法によって算出された値を用いる。
具体的には本実施例においては、噴霧長lcとして、噴孔111の面積、第1線300と第2線301とのなす角θc、広がり角θaおよび内燃機関10のクランク角に基づいて算出された噴霧長を用いる。噴霧長lcは、噴孔111の面積、第1線300と第2線301とのなす角θcおよび広がり角θaに応じて変化するため、これらの指標に基づいて噴霧長lcを算出することで、噴霧長lcを適切に算出することができる。さらに、圧縮行程において燃料噴霧を噴射する場合、噴霧長lcは気筒25内の気体密度の影響を受ける。気筒25内の気体密度は、ピストン40の位置によって変化し、ピストン40の位置はクランク角に基づいて把握することができる。したがって、クランク角に基づいて噴霧長lcを算出することで、噴霧長lcをさらに適切に算出することができる。噴霧長lcを適切に算出することで、第1時期を精度よく算出することができ、以って、燃料噴霧がピストン40の頂面41に付着する量を効果的に低減させることができる。
より具体的には本実施例においては、噴霧長lcとして下記式(1)に示す噴霧長算出式に基づいて算出された値を用いる。
lc=Ka×A1/2×(tan(θc/2))−1/2×θa−1/2×(Kb×CA+Kc×CA+Kd)・・・(1)
式(1)に示す噴霧長算出式において、Aは噴孔111の面積であり、θcは第1線300と第2線301とのなす角であり、θaは広がり角である。CAはクランク角(degBTDC)であり、0≦CA≦90の範囲の値である。Ka、Kb、KcおよびKdは所定の定数であり、本実施例においては、Ka=68.7、Kb=4.00×10−5、Kc=3.33×10−3、Kd=1を用いる。この噴霧長算出式に基づいて算出された噴霧長lcは、燃料噴霧の微粒化が完了したと考えられる噴霧長である。この噴霧長算出式で算出された噴霧長lcを用いることにより、第1時期を精度よく算出することができ、その結果、燃料噴霧がピストン40の頂面41に付着する量を効果的に低減させることができる。それにより、成層燃焼をより安定化させることができる。
続いて第2時期(すなわち、θt/θc≧0.8となる時期)について説明する。図3(b)を参照して、第2時期は、噴孔111から噴射された燃料噴霧を凸部43の吸気側傾斜面44によって効果的に捕集して点火プラグ80の方向へ導くことができる時期として規定されたものである。以下、第2時期がどのようにして求められたのかについて説明する。
図5(a)は、噴霧干渉距離lを噴霧長lcで除した値(l/lc)の噴射時期の違いによる変化を示している。図5(b)は、第1線300と第3線302とのなす角θtを第1線300と第2線301とのなす角θcで除した値(θt/θc)の噴射時期の違いによる変化を示している。図5(c)は、燃焼変動率の噴射時期の違いによる変化を示している。なお燃焼変動率とは、図示平均有効圧(Pmi)のサイクル変動率である。図5(d)は、排気中の未燃炭化水素量の噴射時期の違いによる変化を示している。図5(e)は、排気中のスモークの噴射時期の違いによる変化を示している。なお、図5(c)、図5(d)および図5(e)の曲線は、実測値をプロットした点を結んだ曲線である。
図5(a)〜図5(e)において、横軸は圧縮行程における噴射時期がクランク角(degBTDC)を基準にして示されている。横軸のX1はθt/θcが0.8となる時期であり(図5(b)参照)、X2はl/lcが1となる時期である(図5(a)参照)。X1より進角側の領域を領域Cと称し、X2より遅角側の領域を領域Bと称し、X1以上X2以下の領域を領域Aと称する。なお前述したように第1時期はl/lc≧1を満たす時期であり、第2時期はθt/θc≧0.8を満たす時期であるため、本実施例に係る噴射時期は領域Aの時期となっている。
図5(c)、図5(d)および図5(e)に示すように、領域Aにおける燃焼変動率、排気中の未燃炭化水素量およびスモーク量は領域Cおよび領域Bに比較して低くなっている。本実施例に係る第2時期における数値0.8は、図5(c)、図5(d)および図5(e)の曲線から求めた値である。
具体的には第2時期における数値0.8は、図5(c)、図5(d)および図5(e)にそれぞれ記載されている燃焼変動率、排気中の未燃炭化水素量およびスモーク量が相対的に低くなる時期(X1)に対応するθt/θcの値を図5(b)から導き出した結果得られた値である。その結果、本実施例に係る第2時期であるθt/θc≧0.8となる時期は、噴孔111から噴射された燃料噴霧が凸部43の吸気側傾斜面44によって効果的に捕集されて点火プラグ80の方向へ導かれることで燃焼変動率、排気中の未燃炭化水素量およびスモーク量が相対的に低くなる時期となっている。
なお、領域Aにおける燃焼変動率、排気中の未燃炭化水素量およびスモーク量が領域Cおよび領域Bに比較して低くなっているのは、以下の理由によるものと考えられる。まず領域Cにおいては、θt/θcが0.8より小さいことから、噴孔111から噴射された燃料噴霧をピストン40の凸部43の吸気側傾斜面44によって効果的に捕集することが困難な程、ピストン40の位置が低過ぎる時期に燃料噴霧が噴射されたものと考えられる。この結果、吸気側傾斜面44によって燃料噴霧を点火プラグ80に向けて導くことが困難になり、それにより点火プラグ80の周囲に燃焼可能な混合比(燃料噴霧と空気との混合比率)を有する混合気層を安定して形成することが困難になったことで安定した成層燃焼が実現できなかったものと考えられる。その結果、失火が発生することで、燃焼変動率が高くなり、また排気中の未燃炭化水素量も高くなったものと考えられる。そして、気筒25内に付着した燃料が失火の発生した次のサイクルに持ち越された結果、スモーク量が高くなったものと考えられる。このような理由によって、領域Cにおける燃焼変動率、排気中の未燃炭化水素量およびスモーク量は領域Aに比較して高くなったものと考えられる。
また領域Bにおいては、l/lcが1より小さいことから、燃料噴霧がピストン40の頂面41に付着する量が多くなった結果、点火プラグ80の周囲に混合気層を安定して形成することが困難になり、安定した成層燃焼が実現できなかったものと考えられる。その結果、領域Bにおける燃焼変動率、排気中の未燃炭化水素量およびスモーク量は領域Aに比較して高くなったものと考えられる。これに対して、領域Aにおいては、燃料噴霧がピストン40の頂面41に付着する量が領域Cおよび領域Bの場合に比較して少なく、且つ燃料噴霧を凸部43の吸気側傾斜面44によって効果的に捕集して点火プラグ80の方向へ導くことができた結果、安定した成層燃焼が実現できたため、燃焼変動率、排気中の未燃炭化水素量およびスモーク量が領域Cおよび領域Bに比較して低くなったものと考えられる。
ここで領域Aに対応する噴射時期、すなわち第1時期が満たされ第2時期も満たされる時期は、クランク角で10度以上の範囲となっていることが好ましい。この場合、広範囲の内燃機関10の回転数および内燃機関10の負荷に対して成層燃焼の安定化を図ることができるからである。そこで本実施例においては、第1時期および第2時気が満たされる時期は、クランク角で10度以上の範囲となるように設定されている。すなわち本実施例に係る成層燃焼時における圧縮行程の所定の噴射時期は、クランク角で10度以上の範囲を有するように設定されている。
なお、第1時期および第2時気が満たされる時期をクランク角で10度以上の範囲に設定する具体的な手法は、特に限定されるものではない。例えば、噴孔111の形状、ピストン40の頂面41の形状等を調整することによって、第1時期および第2時気が満たされる時期をクランク角で10度以上の範囲に設定することができる。式(1)に用いられるA、θc、θaは噴孔111の形状を調整することによって変更することができ、その結果、l/lcの値を調整することができるからである。また、θtは、噴孔111の形状の調整によって変更することができるとともに、吸気側傾斜面44の頂点46の位置等の頂面41形状を調整することによっても変更することができるからである。
以上をまとめると本実施例に係る制御装置120の記憶部には、成層燃焼が実行される際における圧縮行程の所定の噴射時期として、第1時期および第2時期を満たす時期が予め記憶されている。さらにこの第1時期および第2時期を満たす時期は、クランク角で10度以上の範囲に設定されている。また記憶部には、圧縮行程における所定の点火時期も記憶されている。制御部は成層燃焼を実行する場合において、クランクポジションセンサ90の検出結果に基づいて取得したクランク角が記憶部に記憶されている噴射時期になったときに燃料噴霧が噴射されるように、燃料噴射弁110を制御する。その後、制御部はクランク角が記憶部に記憶されている点火時期になったときに火花が点火されるように、点火プラグ80を制御する。このようにして本実施例に係る制御部は、成層燃焼を実行している。
図6は、成層燃焼が実行される場合において制御装置120が燃料噴射弁110および点火プラグ80を制御する際のフローチャートの一例を示す図である。制御装置120の制御部は、図6のフローチャートを所定の周期で繰り返し実行する。まず制御部は、クランクポジションセンサ90の検出結果に基づいて取得したクランク角が記憶部に記憶されている噴射時期であるか否か、具体的には第1時期および第2時期を満たす時期であるか否かを判定する(ステップS10)。
ステップS10においてクランク角が記憶部の噴射時期であると判定された場合、制御部は噴孔111から燃料噴霧が噴射されるように燃料噴射弁110を制御する(ステップS20)。次いで制御部は、クランクポジションセンサ90の検出結果に基づいて取得したクランク角が記憶部に記憶されている点火時期であるか否かを判定する(ステップS30)。なお点火時期は、ステップS20において噴射された燃料噴霧によって点火プラグ80の周囲に燃焼可能な混合比を有する混合気層が形成された以降の時期であれば、特に限定されるものではない。点火時期としては、適切な時期を実験、シミュレーション等によって予め求めておき、記憶部に記憶させておけばよい。
ステップS30においてクランク角が記憶部の点火時期であると判定された場合、制御部は火花が点火されるように点火プラグ80を制御する(ステップS40)。次いで制御部はフローチャートの実行を終了する。ステップS10およびステップS30において否定判定(No)された場合、制御部はフローチャートの実行を終了する。
図7(a)〜図7(c)は、成層燃焼が実行される場合において本実施例に係る噴射時期に燃料が噴射された場合の気筒25内の様子を模式的に示す断面図である。図7(a)に示すように、本実施例に係る第1時期および第2時期を満たす噴射時期に燃料噴霧(F)が噴射された場合、噴射された燃料噴霧がその微粒化が完了する前にピストン40の頂面41に付着することが抑制されている。
その後、図7(b)に示すようにピストン40が上昇した場合、燃料噴霧(F)は凸部43の吸気側傾斜面44によって効果的に捕集されて点火プラグ80の方向へ導かれている。その結果、図7(c)に示すように、点火プラグ80の周囲に燃焼可能な混合比を有する混合気層が安定的に形成されている。なお図7(c)において図示されている混合気層中の燃料噴霧濃度は、燃焼室における混合気層の外側の領域に存在する気体中の燃料噴霧濃度よりも高くなっている。すなわち、点火プラグ80の周囲に燃料噴霧濃度の相対的に高い領域が偏在することによって、燃焼室における気体は成層化されている。このように点火プラグ80の周囲に混合気層が形成された状態で、点火プラグ80から火花が点火される。その結果、成層燃焼が安定して行われる。
以上説明したように燃料噴射装置100によれば、圧縮行程の所定の噴射時期として、第1時期および第2時期を満たす時期に燃料が噴射されることから、燃料噴霧がピストン40の頂面41に付着する量を低減させつつ燃料噴霧を凸部43の吸気側傾斜面44によって効果的に捕集して点火プラグ80の方向へ導くことができる。その結果、圧縮行程において点火プラグ80の周囲に混合気層を安定して形成することができることから、成層燃焼の安定化を図ることができる。それにより、燃焼変動率を低減させることができる。また、排気中の未燃炭化水素量およびスモーク量を低減させることができる。それにより、排気エミッションを低減させることができる。
また燃料噴射装置100によれば、所定の噴射時期は内燃機関10のクランク角で表した場合に10度以上の範囲を有するように設定されていることから、広範囲の内燃機関10の回転数および内燃機関10の負荷に対して成層燃焼の安定化を図ることができる。
また燃料噴射装置100によれば、内燃機関10のピストン40の頂面41には内燃機関10の均質燃焼時において気筒25の内部の燃焼室に形成される旋回気流に沿うような湾曲形状を有する凹部42が形成されていることから、旋回気流の減衰を抑制することができる。その結果、均質燃焼時における燃焼性を向上させることができる。したがって、本実施例に係る燃料噴射装置100によれば、成層燃焼時における燃焼変動率の低減および排気エミッションの低減と均質燃焼時における燃焼性の向上とを図ることができる。但し燃料噴射装置100が適用される内燃機関10の構成はこれに限定されるものではなく、燃料噴射装置100が適用される内燃機関10は、凹部42が形成されていないピストンを備えていてもよい。この場合にも、成層燃焼の安定化を図ることは可能である。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
5 内燃機関システム
10 内燃機関
25 気筒
40 ピストン
41 頂面
42 凹部
43 凸部
44 吸気側傾斜面
45 排気側傾斜面
46 頂点
60 クランクシャフト
80 点火プラグ
100 燃料噴射装置
110 燃料噴射弁
111 噴孔
200 気筒中心軸
210 噴霧中心軸
300 第1線
301 第2線
302 第3線

Claims (3)

  1. 気筒と前記気筒に配置されたピストンと前記ピストンに接続したクランクシャフトと前記気筒の天井部に配置された点火プラグとを有する内燃機関の前記気筒の中心軸よりも吸気側に配置され、前記気筒の内部に燃料噴霧が前記中心軸に対し斜め下方に向い、かつ当該燃料噴霧の中心軸である噴霧中心軸の周りに所定の広がりを有する扇形状になるように燃料を噴射する噴孔を備える燃料噴射弁と、
    前記内燃機関の圧縮行程の所定の噴射時期に前記燃料噴霧が噴射されるように前記燃料噴射弁を制御する制御装置と、を備え、
    前記ピストンの頂面には前記吸気側を向く吸気側傾斜面を有する凸部が形成され、前記吸気側傾斜面は前記噴孔から噴射された前記燃料噴霧の進行方向を前記点火プラグに向かう方向に変更するように立ち上がっており、
    前記所定の噴射時期は、前記噴霧中心軸が前記ピストンの前記頂面に交わる点と前記噴孔との距離を前記燃料噴霧の噴霧長で除した値が1以上となる時期であり、且つ、前記気筒の前記中心軸を含み前記クランクシャフトの軸線方向を法線方向とする平面で前記内燃機関を切断した断面において、前記扇形状の前記燃料噴霧の前記頂面に近い側の側面に対応する線を第1線と定義し、前記扇形状の前記燃料噴霧の前記頂面から遠い側の側面に対応する線を第2線と定義し、前記噴孔と前記吸気側傾斜面の頂点とを結ぶ線を第3線と定義した場合に、前記第1線と前記第3線とのなす角を前記第1線と前記第2線とのなす角で除した値が0.8以上となる時期である、燃料噴射装置。
  2. 前記所定の噴射時期は、前記内燃機関のクランク角で表した場合に10度以上の範囲を有するように設定されている請求項1記載の燃料噴射装置。
  3. 前記ピストンの前記頂面には、前記内燃機関の均質燃焼時において前記気筒の内部に形成される旋回気流に沿うような湾曲形状を有する凹部がさらに形成されている請求項1または2に記載の燃料噴射装置。
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