JP5765262B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンから駆動輪までの動力伝達経路上にロックアップクラッチ付のトルクコンバータと動力伝達用クラッチとを備える車両に関する。
特開2009−257424号公報(特許文献1)には、複数の制御の少なくともいずれかの制御に用いられる複数のソレノイドバルブを備えた変速機において、予め記憶された各ソレノイドバルブの故障によって生じる異常現象の組合せのうち、いずれの組合せが実際の異常現象の組合せと一致するのかを判断し、一致すると判断された組合せに対応するソレノイドバルブが故障していると特定する技術が開示されている。
特開2009−257424号公報 特開2007−107598号公報
ところで、ある制御モード中に制御弁(ソレノイドバルブ)が故障した場合、その故障による弊害(たとえばショックなど)が生じないように、他の制御モードへの移行を制限したり他の制御モードへの移行に備えて予め特別な処理を施したりする制御を織り込むことが望ましい。しかしながら、特許文献1には、そのような制御は何ら示されていない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、制御弁の故障による弊害(たとえばショックなど)を回避することである。
この発明に係る車両は、エンジンから駆動輪までの動力伝達経路上にロックアップクラッチ付のトルクコンバータと動力伝達用クラッチとを備える。この車両は、元圧をリニア指令圧に応じた油圧に調圧して出力するリニアソレノイド弁と、オン状態で油圧を出力しオフ状態で油圧を出力しない第1、第2オンオフ弁と、第1、第2オンオフ弁から入力される油圧の組合せに応じてロックアップクラッチおよび動力伝達用クラッチに供給する油圧を切り替える切替弁と、リニアソレノイド弁および第1、第2オンオフ弁を制御する制御装置とを備える。切替弁は、第1、第2オンオフ弁の双方がオン状態またはオフ状態である場合はロックアップクラッチに所定の解放油圧を供給しかつ動力伝達用クラッチに所定の係合油圧を供給する第1状態に切り替わり、第1オンオフ弁がオフ状態かつ第2オンオフ弁がオン状態である場合はロックアップクラッチにリニアソレノイド弁の出力油圧を供給しかつ動力伝達用クラッチに所定の係合油圧を供給する第2状態に切り替わり、第1オンオフ弁がオン状態かつ第2オンオフ弁がオフ状態である場合はロックアップクラッチに所定の解放油圧を供給しかつ動力伝達用クラッチにリニアソレノイド弁の出力油圧を供給する第3状態に切り替わる。制御装置は、第1、第2オンオフ弁の双方をオン状態にすることで切替弁を第1状態にするとともにリニア指令圧を略零にする第1モードと、第1、第2オンオフ弁の双方をオフ状態にすることで切替弁を第1状態にするとともにリニア指令圧を略零にする第2モードと、第1オンオフ弁をオフ状態としかつ第2オンオフ弁をオン状態とすることで切替弁を第2状態にするとともにリニア指令圧を調整してロックアップクラッチの係合状態を制御する第3モードと、を含む複数の制御モードのいずれかで第1、第2オンオフ弁を制御する。制御装置は、第3モード以外の制御モード中に動力伝達用クラッチが解放された場合、第3モードへの移行を制限する。
好ましくは、制御装置は、第3モードへの移行制限中にリニアソレノイド弁の出力油圧を増加させる増加制御を実行する。
好ましくは、制御装置は、増加制御によって動力伝達用クラッチが係合された場合、第3モードへの移行制限を解除して第3モードへの移行を許容する。
好ましくは、複数の制御モードは、第1、第2、第3モードに加えて、第1オンオフ弁をオン状態としかつ第2オンオフ弁をオフ状態とすることで切替弁を第3状態にするための第4モードをさらに含む。
好ましくは、制御装置は、第3モード以外の制御モード中に動力伝達用クラッチが解放されていない場合、第3モードへの移行を許容する。
好ましくは、車両は、無段変速機をさらに備える。動力伝達用クラッチは、トルクコンバータと無段変速機との間に設けられる前後進クラッチである。
本発明によれば、制御弁の故障による弊害(たとえばショックなど)を回避することができる。
車両の概略構成を示す図である。 ECUおよびECUに接続される機器類を示す制御ブロック図である。 油圧制御回路の一部の構成を示した図(その1)である。 油圧制御回路の一部の構成を示した図(その2)である。 油圧制御回路の一部の構成を示した図(その3)である。 油圧制御回路の一部の構成を示した図(その4)である。 ECUが実行する制御モードをまとめた図である。 ロックアップクラッチ制御の態様を説明するための図である。 S1オン故障時の従来相当の制御例を参考として示した図である。 ECUの処理手順を示すフローチャートである。 ECUが実行する制御例を示した図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態に係る車両1の概略構成を示す図である。この車両1は、エンジン200の動力を駆動輪800に伝達することによって走行する。エンジン200から駆動輪800までの動力伝達経路上には、ロックアップクラッチ308付のトルクコンバータ300、前後進クラッチ400、ベルト式の無段変速機500、減速歯車600、差動歯車装置700が備えられる。
エンジン200の出力は、トルクコンバータ300および前後進クラッチ400を介して無段変速機500に入力される。無段変速機500の出力は、減速歯車600および差動歯車装置700に伝達され、左右の駆動輪800へ分配される。なお、ベルト式の無段変速機500の代わりに、チェーン式やトロイダル式の無段変速機を用いてもよい。
トルクコンバータ300は、エンジン200のクランク軸に連結されたポンプ翼車302と、タービン軸304を介して前後進クラッチ400に連結されたタービン翼車306と、ポンプ翼車302およびタービン翼車306の間に設けられたロックアップクラッチ308とを含む。
ロックアップクラッチ308は、外部から供給される油圧に応じて係合または解放されるようになっている。ロックアップクラッチ308が係合されることにより、ポンプ翼車302およびタービン翼車306は一体的に回転する。ポンプ翼車302には、油圧を発生する機械式のオイルポンプ310が設けられている。
前後進クラッチ400は、トルクコンバータ300と無段変速機500との間に設けられた動力伝達用クラッチである。前後進クラッチ400は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置から構成されている。トルクコンバータ300のタービン軸304はサンギヤ402に連結されている。無段変速機500の入力軸502はキャリア404に連結されている。キャリア404とサンギヤ402とはフォワードクラッチ406を介して連結されている。リングギヤ408は、リバースブレーキ410を介してハウジングに固定される。フォワードクラッチ406およびリバースブレーキ410は外部から供給される油圧によって係合または解放される。
フォワードクラッチ406が係合されかつリバースブレーキ410が解放されると、前後進クラッチ400は、前進方向の駆動力を無段変速機500に伝達する前進動力伝達状態となる。フォワードクラッチ406が解放されかつリバースブレーキ410が係合されると、前後進クラッチ400は、後進方向の駆動力を無段変速機500に伝達する後進動力伝達状態となる。フォワードクラッチ406が解放されると、前後進クラッチ400は動力伝達を遮断するニュートラル状態になる。
無段変速機500は、入力軸502に設けられたプライマリプーリ504と、出力軸506に設けられたセカンダリプーリ508と、これらのプーリに巻き掛けられた伝動ベルト510とから構成される。各プーリと伝動ベルト510との間の摩擦力を利用して、動力伝達が行われる。
プライマリプーリ504の油圧シリンダの油圧が制御されることにより、各プーリの溝幅が変化する。これにより、伝動ベルト510の掛かり径が変更され、変速比γ(=プライマリプーリ回転数NIN/セカンダリプーリ回転数NOUT)が連続的に変化させられる。
図2は、車両1の各機器を制御するECU(Electronic Control Unit)8000およびECU8000に接続される機器類を示す制御ブロック図である。
図2に示すように、ECU8000には、エンジン回転数センサ902、タービン回転数センサ904、車速センサ906、スロットル開度センサ908、冷却水温センサ910、油温センサ912、アクセル開度センサ914、フットブレーキスイッチ916、ポジションセンサ918、プライマリプーリ回転数センサ922およびセカンダリプーリ回転数センサ924が接続されている。
エンジン回転数センサ902は、エンジン200の回転速度(以下「エンジン回転数NE」という)を検出する。タービン回転数センサ904は、タービン軸304の回転速度(以下「タービン回転数NT」という)を検出する。車速センサ906は、車速Vを検出する。スロットル開度センサ908は、電子スロットルバルブの開度θ(TH)を検出する。冷却水温センサ910は、エンジン200の冷却水温T(W)を検出する。油温センサ912は、無段変速機500などの油温T(C)を検出する。アクセル開度センサ914は、アクセル開度(ユーザによるアクセルペダルの操作量)Aを検出する。フットブレーキスイッチ916は、フットブレーキの操作の有無を検出する。ポジションセンサ918は、ユーザによって操作されるシフトレバー920のポジションP(SH)を検出する。プライマリプーリ回転数センサ922は、プライマリプーリ504の回転速度(以下「プライマリプーリ回転数NIN」という)を検出する。セカンダリプーリ回転数センサ924は、セカンダリプーリ508の回転速度(以下「セカンダリプーリ回転数NOUT」という)を検出する。前後進クラッチ400が前進動力伝達状態である場合、タービン回転数NTはプライマリプーリ回転数NINと一致する。車速Vは、セカンダリプーリ回転数NOUTと対応した値になる。したがって、車両が停車状態にあり、かつフォワードクラッチ406が係合された状態では、タービン回転数NTは0となる。各センサは、検出結果を表す信号をECU8000に送信する。
ECU8000は、電子スロットルバルブ1000、燃料噴射装置1100、点火装置1200などを制御することによって、エンジン200の出力を制御する。また、ECU8000は、油圧制御回路2000を制御することによってロックアップクラッチ308および前後進クラッチ400の係合制御、無段変速機500の変速制御などを実行する。
図3〜6は、油圧制御回路2000のうち、ロックアップクラッチ308およびフォワードクラッチ406(前後進クラッチ400)の制御に用いられる構成を模式的に示した図である。
油圧制御回路2000は、調圧バルブ2010、第1オンオフソレノイドバルブ(以下、単に「第1オンオフバルブ」ともいう)S1、第2オンオフソレノイドバルブ(以下、単に「第2オンオフバルブ」ともいう)S2、リニアソレノイドバルブRS、切替バルブ2020を含む。切替バルブ2020は、第1切替バルブ2020Aおよび第2切替バルブ2020Bを含む。
リニアソレノイドバルブRSは、外部から入力された元圧をECU8000からの指令圧(以下「リニア指令圧」ともいう)に応じた油圧に調圧して出力する。リニアソレノイドバルブRSの出力油圧(以下「リニアソレノイド圧」ともいう)は、切替バルブ2020(第1切替バルブ2020Aおよび第2切替バルブ2020B)に出力される。
第1、第2オンオフバルブS1,S2は、いずれも、ECU8000からの制御信号に応じて、油圧を出力するオン状態と油圧を出力しないオフ状態のいずれかの状態に制御される。第1、第2オンオフバルブS1,S2の各出力油圧は、調圧バルブ2010および切替バルブ2020(第1切替バルブ2020Aおよび第2切替バルブ2020B)に供給される。
なお、図3にはS1オンかつS2オンのときの油圧の流れが示され、図4にはS1オフかつS2オフのときの油圧の流れが示され、図5にはS1オフかつS2オンのときの油圧の流れが示され、図6にはS1オンかつS2オフのときの油圧の流れが示されている。
調圧バルブ2010は、元圧であるライン圧を一定圧に調圧して出力する。調圧バルブ2010が出力する一定圧の値は、第2オンオフバルブS2から油圧が入力されるか否かに応じて変更される。S2オンのときは、調圧バルブ2010が出力する一定圧は比較的高い値となる(図3、5参照)。一方、S2オフのときは、調圧バルブ2010が出力する一定圧は比較的低い油圧となる(図4、6参照)。調圧バルブ2010が出力する一定圧は、第1切替バルブ2020Aに供給される。
切替バルブ2020は、第1、第2オンオフバルブS1,S2から入力される油圧の組合せに応じて、ロックアップクラッチ(LUC)308およびフォワードクラッチ(FC)406に供給する油圧を切り替える。
S1オンかつS2オンのとき、切替バルブ2020は図3に示す状態(以下「第1状態」という)となる。この第1状態では、ロックアップクラッチ308の油圧が第2切替バルブ2020Bを介して外部に排出されるため、ロックアップクラッチ308は解放される。言い換えれば、ロックアップクラッチ308には所定の解放油圧が供給される。一方、フォワードクラッチ406には、調圧バルブ2010の出力油圧(ライン圧を一定圧に調圧した油圧)が第1切替バルブ2020Aを介して供給される。これにより、フォワードクラッチ406は係合される。
S1オフかつS2オフのとき、切替バルブ2020は図4に示す状態となる。このときの切替バルブ2020の状態は、上述の図3に示す状態と同じ状態、すなわち第1状態である。
このように、S1オンかつS2オンのときまたはS1オフかつS2オフのとき、切替バルブ2020は、ロックアップクラッチ308に所定の解放油圧を供給しかつフォワードクラッチ406に所定の係合油圧を供給する第1状態となる。そのため、第1状態では、ロックアップクラッチ308は解放され、フォワードクラッチ406は係合される。
S1オフかつS2オンのとき、切替バルブ2020は図5に示す状態(以下「第2状態」ともいう)となる。この第2状態では、上述の第1状態に対して、第2切替バルブ2020Bのスプールがスプリングを押す方向(矢印αが示す方向)に移動される。これにより、ロックアップクラッチ308にリニアソレノイド圧が供給される。したがって、リニアソレノイド圧によってロックアップクラッチ308の係合状態が制御されることになる。一方、フォワードクラッチ406には、第1状態と同様、調圧バルブ2010の出力油圧が第1切替バルブ2020Aを介して供給される。これにより、フォワードクラッチ406は係合される。
S1オンかつS2オフのとき、切替バルブ2020は図6に示す状態(以下「第3状態」ともいう)となる。第3状態では、上述の第1状態に対して、第1切替バルブ2020Aのスプールがスプリングを押す方向(矢印βが示す方向)に移動される。これにより、フォワードクラッチ406にリニアソレノイド圧が供給される。したがって、リニアソレノイド圧によってフォワードクラッチ406の係合状態が制御されることになる。一方、ロックアップクラッチ308の油圧は、第1状態と同様、第2切替バルブ2020Bを介して外部に排出される。そのため、ロックアップクラッチ308は解放される。
ECU8000は、予め定められた条件に従って、第1、第2オンオフバルブS1,S2およびリニアソレノイドバルブRSを制御する。
図7は、ECU8000が実行する制御モードをまとめた図である。ECU8000は、第1〜第4モードのいずれかの制御モードで第1、第2オンオフバルブS1,S2の状態およびリニアソレノイド圧を制御する。
第1モードでは、ECU8000は、S1オンかつS2オンとする制御信号を第1、第2オンオフバルブS1,S2に出力する。この場合、切替バルブ2020は上述の第1状態となる(図3参照)。第1状態では、リニアソレノイド圧はロックアップクラッチ308にもフォワードクラッチ406にも供給されない。そのため、第1モードでは、ECU8000は、リニア指令圧を略ゼロに設定する。
第2モードでは、ECU8000は、S1オフかつS2オフとする制御信号を第1、第2オンオフバルブS1,S2に出力する。この場合も、切替バルブ2020は上述の第1状態となる(図4参照)。第2モードにおいても、第1モードと同様、ECU8000はリニア指令圧を略ゼロに設定する。
ECU8000は、通常走行中は、制御モードを第1モードあるいは第2モードに設定することで、切替バルブ2020の状態を第1状態にする。したがって、通常走行中は、ロックアップクラッチ308は解放されフォワードクラッチ406は係合される。また、リニアソレノイド圧はロックアップクラッチ308およびフォワードクラッチ406のいずれにも供給されない。
第3モードでは、ECU8000は、S1オフかつS2オンとする制御信号を第1、第2オンオフバルブS1,S2に出力する。この場合、切替バルブ2020は上述の第2状態となる(図5参照)。第2状態では、ロックアップクラッチ308にリニアソレノイド圧が供給される。そのため、ECU8000は、ロックアップクラッチ308の係合状態を制御する場合に、第3モードに切り替えてリニア指令圧を調整する。言い換えれば、第3モードは、ロックアップクラッチ制御を行なうための制御モードである。
図8は、ロックアップクラッチ(LUC)制御の態様を説明するための図である。なお、図8において、S1、S2、RSに示す一点鎖線はECU8000から各バルブへ送信される指令信号(オンオフ制御信号、リニア指令圧)を示し、実線は各バルブの実際の状態(オンオフ状態、リニアソレノイド圧)を示す。後述する図9、11についても同様である。
図8に示す例では、時刻t1以前(ロックアップクラッチ制御開始前)は、制御モードは第2モード(S1オフかつS2オフ)に設定されており、切替バルブ2020の状態は上述の第1状態となる。そのため、ロックアップクラッチ308には所定の解放油圧が供給され、フォワードクラッチ406にはライン圧を一定圧に調圧した油圧(調圧バルブ2010の出力油圧)が供給される。この際、リニアソレノイド圧を上昇させる必要はないため、リニア指令圧は略ゼロに設定されている。
ロックアップクラッチ制御が開始される時刻t1にて、ECU8000は、制御モードを第2モードから第3モード(S1オフかつS2オン)に切り替える。これにより、切替バルブ2020の状態が第1状態から第2状態に切り替わるため、ロックアップクラッチ308にリニアソレノイド圧が供給される。この状態で、ECU8000は、リニア指令圧を調整することでロックアップクラッチ308の係合状態(係合圧)を所望の状態に調整する。なお、フォワードクラッチ406に供給される油圧Pfcは、時刻t1以降においても、ライン圧を一定圧に調圧した油圧のまま維持されることになる。
図7に戻って、第4モードでは、ECU8000は、S1オンかつS2オフとする制御信号を第1、第2オンオフバルブS1,S2に出力する。この場合、切替バルブ2020は上述の第3状態となる(図6参照)。第3状態では、フォワードクラッチ406にリニアソレノイド圧が供給される。そのため、ECU8000は、フォワードクラッチ406を滑らかに係合あるいは解放させる必要がある場合に、第4モードに切り替えてリニア指令圧を調整することでフォワードクラッチ406の係合状態を制御する。
以上のような構成を有する車両1において、通常走行中は、上述したように制御モードが第1モードまたは第2モードに設定されるため、本来であればフォワードクラッチ406は係合される。ところが、通常走行中(第1モード中または第2モード中)であっても、S1、S2の故障などが要因でフォワードクラッチ406が解放されてしまうことがある。このような状態でロックアップクラッチ制御を行なうために第3モードへ移行すると、フォワードクラッチ406に供給される油圧Pfcが略ゼロから一定圧まで急増してフォワードクラッチ406が急係合されてしまい、ショックやベルト滑りの原因になる。
図9は、S1オン故障(第1オンオフバルブS1がオン状態に固着する故障)時にロックアップクラッチ制御を開始する従来相当の制御例を参考として示した図である。
図9に示す例では、時刻t2以前(ロックアップクラッチ制御開始前)は、制御モードは第2モード(S1オフかつS2オフ)に設定されている。ところが、S1オン故障のため、S1オフとならずS1オンに固着した状態となっている。すなわち、切替バルブ2020の状態は、制御上は第1状態(S1,S2=OFF,OFF、一点鎖線参照)となっているはずであるが、実際には第3状態(S1,S2=ON,OFF、実線参照)となっている。したがって、フォワードクラッチ406には、ライン圧を一定圧に調圧した油圧ではなくリニアソレノイド圧が供給されている。第2モード中はリニア指令圧は略ゼロに設定されているため、フォワードクラッチ406に供給される油圧Pfcは略ゼロ(最小値MIN)となる。そのため、実際にはフォワードクラッチ406が解放された状態となっている。
このような状態で時刻t2にてロックアップクラッチ制御を開始するために制御モードを第2モードから第3モード(S1オフかつS2オン)に切り替えてしまうと、切替バルブ2020の状態は、制御上は第1状態(S1,S2=OFF,OFF)から第2状態(S1,S2=OFF,ON)に切り替えられるはずである(一点鎖線参照)が、実際にはS1オン故障のため第3状態(S1,S2=ON,OFF)から第1状態(S1,S2=ON,ON)に切り替えられる(実線参照)ことになる。これにより、フォワードクラッチ406に供給される油圧Pfcが略ゼロから一定圧まで急増してフォワードクラッチ406が急係合されてしまう。
このような問題に鑑み、本実施の形態に係るECU8000は、ロックアップクラッチ制御中(第3モード中)でないときにフォワードクラッチ406が解放されている場合は、S1オン故障が生じている可能性があるため、フォワードクラッチ406の急係合を未然に回避するためにロックアップクラッチ制御への遷移(第3モードへの移行)を禁止する。さらに、ECU8000は、ロックアップクラッチ制御への遷移を禁止した状態でリニア指令圧を上昇させてフォワードクラッチ406の係合を試み、実際にフォワードクラッチ406が係合されたことが検出された場合にはロックアップクラッチ制御禁止を解除してロックアップクラッチ制御への遷移を許可する。
図10は、上述のECU8000の機能を実現するための処理手順を示すフローチャートである。
ステップ(以下、ステップを「S」と略す)10にて、ECU8000は、ロックアップクラッチ制御中であるか否かを判定する。ロックアップクラッチ制御中である場合(S10にてYES)、処理は終了される。
ロックアップクラッチ制御中でない場合(S10にてNO)、言い換えれば第3モード以外の制御モード中である場合、ECU8000は、S11にてフォワードクラッチ406が解放されているか否かを判定する。たとえば、ECU8000は、タービン回転数NTとプライマリプーリ回転数NINとの差が基準値を超える場合に、フォワードクラッチ406が解放されていると判定する。
フォワードクラッチ406が解放されている場合(S11にてYES)、ECU8000は、S12にてロックアップクラッチ制御への遷移を禁止する。なお、この点でS1オン故障が生じている可能性があることを、ディスプレイ(映像)やスピーカ(音声)などを用いてユーザに報知するようにしてもよい。
続くS13にて、ECU8000は、リニア指令圧を増加させてリニアソレノイド圧を上昇させる。
フォワードクラッチ406が係合されている場合(S11にてNO)、ECU8000は、S14にてロックアップクラッチ制御への遷移を許可する。この際、ロックアップクラッチ制御禁止中のS13の処理でリニアソレノイド圧を上昇させたことによってフォワードクラッチ406が係合された場合には、ロックアップクラッチ制御禁止が解除されることになる。
図11は、ECU8000がS1オン故障時にロックアップクラッチ制御を実行する場合の制御例を示した図である。
時刻t11以前は、制御モードは第2モード(S1オフかつS2オフ)に設定されている。ところが、S1オン故障のため、S1オフとならずS1オンに固着した状態となっている。これにより、フォワードクラッチ406に供給される油圧Pfcは略ゼロとなり、フォワードクラッチ406が解放状態となる。
時刻t11にてフォワードクラッチ406が解放状態であることが検出されると、ECU8000は、ロックアップクラッチ制御への遷移を禁止する。これにより、不意にロックアップクラッチ制御に遷移されてショックが生じることが回避される。
さらに、ECU8000は、時刻t11にて制御モードを第2モードから第4モード(S1オンかつS2オフ)に切り替えた上で、リニア指令圧を増加させ始める。これによってリニアソレノイド圧が上昇し、時刻t12にてフォワードクラッチ406が係合状態であることが検出されると、ECU8000は、ロックアップクラッチ制御への遷移を許可する。
図11に示す例では、ECU8000は、時刻t12にて制御モードを第4モードから第1モード(S1オンかつS2オン)に切り替えている。これにより、S1オン故障時であっても切替バルブ2020の状態が第1状態に切り替えられる。そのため、フォワードクラッチ406を係合させるための油圧をリニアソレノイド圧からライン圧を一定圧に調圧した油圧に切り替えることができる。
第1モードへの切替後、ECU8000は、実際に切替バルブ2020の状態が第1状態に切り替わるまでのタイムラグを考慮し、ECU8000は、時刻t12から所定期間が経過するまでリニア指令圧を最大値付近まで増加させ、その後にリニア指令圧を略ゼロに戻す。
その後、時刻t13にてロックアップクラッチ制御の開始条件が成立すると、ECU8000は、制御モードを第1モードから第3モードに切り替えてロックアップクラッチ制御を開始する。この際、フォワードクラッチ406に供給される油圧Pfcは時刻t13前後では変化せず一定圧に維持されるため、図9に示したような急係合の問題は生じない。
なお、図11に示す例では、時刻t13以降において、切替バルブ2020の状態は、制御上は第2状態(S1,S2=OFF,ON、一点鎖線参照)であるが、S1オン故障の影響で実際は第1状態のまま維持されることになる。そのため、実際には、リニアソレノイド圧はロックアップクラッチ308には供給されない。
以上のように、本実施の形態に係るECU8000は、ロックアップクラッチ制御中(第3モード中)でないときにフォワードクラッチ406が解放されている場合は、ロックアップクラッチ制御への遷移(第3モードへの移行)を禁止する。これにより、S1オン故障による弊害、具体的には第3モードへの移行時にフォワードクラッチ406が急係合されることによるショックやベルト滑りを未然に回避することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、200 エンジン、300 トルクコンバータ、302 ポンプ翼車、304 タービン軸、306 タービン翼車、308 ロックアップクラッチ、310 オイルポンプ、400 前後進クラッチ、402 サンギヤ、404 キャリア、406 フォワードクラッチ、408 リングギヤ、410 リバースブレーキ、500 無段変速機、502 入力軸、504 プライマリプーリ、506 出力軸、508 セカンダリプーリ、510 伝動ベルト、600 減速歯車、700 差動歯車装置、800 駆動輪、902 エンジン回転数センサ、904 タービン回転数センサ、906 車速センサ、908 スロットル開度センサ、910 冷却水温センサ、912 センサ、914 アクセル開度センサ、916 フットブレーキスイッチ、918 ポジションセンサ、920 シフトレバー、922 プライマリプーリ回転数センサ、924 セカンダリプーリ回転数センサ、1000 電子スロットルバルブ、1100 燃料噴射装置、1200 点火装置、2000 油圧制御回路、2010 調圧バルブ、2020 切替バルブ、2020A 第1切替バルブ、2020B 第2切替バルブ、8000 ECU、RS リニアソレノイドバルブ、S1 第1オンオフバルブ、S2 第2オンオフバルブ。

Claims (6)

  1. エンジンから駆動輪までの動力伝達経路上にロックアップクラッチ付のトルクコンバータと動力伝達用クラッチとを備える車両であって、
    元圧をリニア指令圧に応じた油圧に調圧して出力するリニアソレノイド弁と、
    オン状態で油圧を出力しオフ状態で油圧を出力しない第1、第2オンオフ弁と、
    前記第1、第2オンオフ弁から入力される油圧の組合せに応じて前記ロックアップクラッチおよび前記動力伝達用クラッチに供給する油圧を切り替える切替弁と、
    前記リニアソレノイド弁および前記第1、第2オンオフ弁を制御する制御装置とを備え、
    前記切替弁は、前記第1、第2オンオフ弁の双方がオン状態またはオフ状態である場合は前記ロックアップクラッチに所定の解放油圧を供給しかつ前記動力伝達用クラッチに所定の係合油圧を供給する第1状態に切り替わり、前記第1オンオフ弁がオフ状態かつ前記第2オンオフ弁がオン状態である場合は前記ロックアップクラッチに前記リニアソレノイド弁の出力油圧を供給しかつ前記動力伝達用クラッチに前記所定の係合油圧を供給する第2状態に切り替わり、前記第1オンオフ弁がオン状態かつ前記第2オンオフ弁がオフ状態である場合は前記ロックアップクラッチに前記所定の解放油圧を供給しかつ前記動力伝達用クラッチに前記リニアソレノイド弁の出力油圧を供給する第3状態に切り替わり、
    前記制御装置は、前記第1、第2オンオフ弁の双方をオン状態にすることで前記切替弁を前記第1状態にするとともに前記リニア指令圧を略零にする第1モードと、前記第1、第2オンオフ弁の双方をオフ状態にすることで前記切替弁を前記第1状態にするとともに前記リニア指令圧を略零にする第2モードと、前記第1オンオフ弁をオフ状態としかつ前記第2オンオフ弁をオン状態とすることで前記切替弁を前記第2状態にするとともに前記リニア指令圧を調整して前記ロックアップクラッチの係合状態を制御する第3モードと、を含む複数の制御モードのいずれかで前記第1、第2オンオフ弁を制御し、
    前記制御装置は、前記第3モード以外の制御モード中に前記動力伝達用クラッチが解放された場合、前記第3モードへの移行を制限する、車両。
  2. 前記制御装置は、前記第3モードへの移行制限中に前記リニアソレノイド弁の出力油圧を増加させる増加制御を実行する、請求項1に記載の車両。
  3. 前記制御装置は、前記増加制御によって前記動力伝達用クラッチが係合された場合、前記第3モードへの移行制限を解除して前記第3モードへの移行を許容する、請求項2に記載の車両。
  4. 前記複数の制御モードは、前記第1、第2、第3モードに加えて、前記第1オンオフ弁をオン状態としかつ前記第2オンオフ弁をオフ状態とすることで前記切替弁を前記第3状態にするための第4モードをさらに含む、請求項1に記載の車両。
  5. 前記制御装置は、前記第3モード以外の制御モード中に前記動力伝達用クラッチが解放されていない場合、前記第3モードへの移行を許容する、請求項1に記載の車両。
  6. 前記車両は、無段変速機をさらに備え、
    前記動力伝達用クラッチは、前記トルクコンバータと前記無段変速機との間に設けられる前後進クラッチである、請求項1に記載の車両。
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