JP5764088B2 - 洗濯乾燥機 - Google Patents

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Description

本発明は、洗濯乾燥機に関する。
一般に、洗濯乾燥機は、衣類の洗い、すすぎ及び脱水の工程を含む洗濯運転の他に乾燥運転まで行うことができる。しかし、洗濯運転のみを行って、乾燥運転を行わない場合は、槽内に水分が残り、それがかび等の発生の原因となる。このため、槽内に衣類が存在しない状態で温風を供給して、槽を乾燥させる槽乾燥コースを専用に設けた洗濯乾燥機が提案されている。
例えば、特許文献1には、洗濯運転終了後、蓋開閉検知手段により蓋が閉じられていることを検知し、かつ、特定のキーが操作された場合に、自動的に槽乾燥コースを実行する洗濯乾燥機が開示されている。
特開2008−229153号公報(図1等)
特許文献1の洗濯乾燥機では、蓋開閉検知手段が蓋の閉じ状態を検知しなければ、乾燥運転が行われない。このため、利用者が洗濯後の衣類を取り出した後、蓋を閉め忘れた場合や、蓋が僅かに開いているのに気付かなかった場合には、乾燥運転が行われず、槽内に水分が残ったままとなる可能性があった。また、特定のキーを操作した後、衣類の取り出し等の理由で、蓋を閉めるまでに時間を要した場合には、乾燥運転の開始が遅れてしまう。
本発明の目的は、槽乾燥コースを早期に開始し得る洗濯乾燥機を提供することにある。
本発明の洗濯乾燥機は、洗濯水及びすすぎ水を溜める外槽と、外槽に回転自在に内置される内槽と、内槽内の洗濯物に風を供給する送風手段と、風を温風とする加熱手段と、洗濯乾燥機の蓋の開閉状態を検知する蓋開閉状態検知手段と、洗い工程、すすぎ工程及び脱水工程を実行し、洗い工程、すすぎ工程及び脱水工程のうち少なくとも1つの工程を含む洗濯運転を終了し、外槽及び内槽を乾燥させる槽乾燥工程を実行するための所定のキーが操作されるのを検知すると、送風手段及び加熱手段に温風の供給を開始させ、その後、洗濯乾燥機の蓋の閉じ状態を蓋開閉状態検知手段により検知すると、加熱手段の出力を増加させる制御回路と、を備えること特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、槽乾燥コースを早期に開始し得る洗濯乾燥機を提供することが可能になる。
本実施形態に係る洗濯乾燥機の概略構造を示す縦断面図である。 本実施形態に係る乾燥機構の外観斜視図である。 本実施形態に係る乾燥機構の内部を示した図である。 本実施形態に係る温風ユニットの外観斜視図である。 本実施形態に係る温風ユニットの表側ユニットケースを外して温風ユニットの内部を示した斜視図である。 図5において、さらにファンカバーを外して送風ファンの内部を示した斜視図である。 本実施形態に係る洗濯乾燥機の制御を説明する図である。 本実施形態に係る洗濯乾燥機の制御を説明する他の図である。 本実施形態に係る洗濯乾燥機の制御を説明するさらに他の図である。 本実施形態に係る洗濯乾燥機の制御回路の構成を説明する図である。 本実施形態に係る洗濯乾燥機の操作パネルを説明する図である。 本実施形態に係る洗濯乾燥機の制御処理手順のフローチャートである。
以降、本発明を実施するための形態(「本実施形態」という)を、図等を参照しながら詳細に説明する。
(洗濯乾燥機の概要)
まず、図1に沿って、洗濯乾燥機100の概略構造について説明する。
洗濯乾燥機100の外枠1は、洗濯水を貯留する外槽2を内置する。外槽2は外枠1に防振支持される。洗浄したり、乾燥したりされる洗濯物を収納する洗濯脱水槽(内槽)3は、外槽2内に回転自在に支持される。
洗濯物を撹拌して洗う撹拌翼4は、内槽3に回動自在に内置される。洗濯運転時、及び乾燥運転時には、撹拌翼4は正転/逆転が繰り返される。脱水運転時には、撹拌翼4は内槽3と一緒に高速回転し、内槽3内の洗濯物に含まれる水分が脱水される。
洗濯乾燥用駆動モータ10は、撹拌翼4及び内槽3の回転駆動を行う。洗濯乾燥用駆動モータ10は、DCブラシレスモータを使用する。このDCブラシレスモータは、ベクトル制御が行われる。
外蓋5は外枠1の上部に備わるトップカバー6に開閉自在に設けられる。外槽2の上部には、内蓋34が開閉自在に設けられる。ユーザは、外蓋5及び内蓋34を開いて内槽3内に洗濯物の出し入れを行う。
トップカバー6は、前側(図の左側)に給水ボックス(図示せず)を有する。給水ボックスは、水道水及び風呂水を外槽2に供給する。洗剤及び仕上剤の投入装置35は、トップカバー6の前側に備えられる。洗剤及び仕上剤は、投入ホース36により、外槽2と内槽3の間に注がれる。
給水弁7はトップカバー6の後部(図の右側)に設けられる。給水弁7の流入接続部8は、トップカバー6を貫いて上方に突き出す。この突き出た流入接続部8に水道ホース(図示せず)が接続される。給水弁7の吐出口側は、ここに接続される給水ホース30を介して先の給水ボックスに連通接続される。給水ボックスの落し口は、外槽2と内槽3の間に向けられている。
風呂水を吸上げる風呂水ポンプ(図示せず)もトップカバー6の後部に内置される。風呂水ポンプには、風呂まで延びる吸込ホースが接続される。吸込ホースの先には、風呂水を除菌する風呂水除菌装置が備えられる。
乾燥機構9は、内槽3内の洗濯物を乾かす乾燥用空気の循環送風や除湿を行う。この乾燥機構9は大部分が乾燥用空気循環路で占められる。
乾燥用空気循環路は、外槽2の底部に連通するように接続される底部循環路20、底部循環路20から上る除湿用縦通路21、及び、除湿用縦通路21の上側に連通するように接続される温風ユニット22を有する。温風ユニット22は、詳しくは後述するが、送風ファン202(図4)及びヒータ24を有する。温風ユニット22の吸込側は、除湿用縦通路21の上側に接続され、排出側には、戻り接続循環路25が連通するように接続される。
戻り接続循環路25は、上部蛇腹ホース23を有し、この上部蛇腹ホース23を介して外槽2の上部に連通するように接続される。底部循環路20も下部蛇腹ホース26を有し、この下部蛇腹ホース26を介して外槽2の底部に連通するように接続される。
除湿用縦通路21は、後述する除湿領域を内置する。除湿領域は除湿用縦通路21内に縦に延びるように存在する。この除湿領域に供給される風呂水や水道水で除湿用縦通路21を上昇する乾燥用空気が冷却され、乾燥用空気中に含まれる水分が奪取される。
温風ユニット22の送風ファン202(図4)により、乾燥用空気循環路を通じる乾燥用空気が内槽3内を流通し、内槽3内の洗濯物を乾かす。温風ユニット22のヒータ24により、除湿領域で水分の抜けた乾燥用空気は再加熱されて内槽3を流れるので、洗濯物の水分が除去される。この水分除去が乾燥用空気の循環で繰り返されることにより、洗濯物は良く乾燥されるようになる。
下部蛇腹ホース26は、外槽2の底落込部31において、下部連通管41を介して洗濯水排水路42と洗濯水循環水路43に連通する。洗濯水排水路42には排水弁44を介して下部連通管41が連通し、洗濯水循環水路43には循環ポンプ45及び異物除去トラップ32を介して下部連通管41が連通する。
洗濯運転時や乾燥運転時には、排水弁44は閉じられている。洗濯水を排水する排水時には、排水弁44を開いて外槽2に溜まっていた洗濯水やすすぎ水を洗濯水排水路42を介して洗濯乾燥機100の外部に排水する。
循環ポンプ45の吸込側は、異物除去トラップ32に連通するよう繋がれる。循環ポンプ45の吐出側は洗濯水循環水路43に連通するように繋がれる。洗濯水循環水路43の先方に繋がる洗濯水循環水縦水路46は、外槽2の外側面に沿って上昇し、内槽3の上側まで延び、内槽3の上側に設けた洗濯糸くず除去装置33に連通するように接続される。
外槽2に溜まる洗濯水やすすぎ水は、循環ポンプ45で吸上げられ、洗濯水循環水縦水路46を流れて洗濯糸くず除去装置33から内槽3に散布するように注がれる。この循環ポンプ45による散布注水が続く下で、洗濯やすすぎが行われるので、少ない水量で良く洗濯・すすぎが行われる。
水位センサ47は、外槽2に溜まる洗濯水やすすぎ水の水位を検知する。外槽2の底部近傍にエアートラップ50が設けられ、このエアートラップ50に連通するように接続したエアーチューブ49が設けられる。このエアーチューブ49の上端に水位センサ47が連通するように接続される。外槽2内の水位変動を水位センサ47が感知して水位検知が行われる。
図2及び図3に沿って、乾燥機構9を説明する。
乾燥機構9の大部分を占める乾燥用空気循環路は除湿用縦通路21を有する。この除湿用縦通路21は、図3に示すように、除湿領域70に、除湿手段に含まれる冷却フィン72を有する。除湿領域70は、除湿用縦通路21の途中から上部に亘る範囲に及ぶ。除湿領域70の下端は、洗濯水が高水位(洗濯量が多いとき)のレベルである。
除湿手段の冷却フィン72は、ステンレスやアルミなどの熱伝導性の良い金属材料で形成される。また、冷却フィン72は除湿用縦通路21と同じ合成樹脂で一体に形成されることも可能である。冷却フィン72は除湿用縦通路21の内壁面より突き出すように立設される。除湿用縦通路21を下から上に向かって流れる乾燥用空気がこの冷却フィン72に触れながら上昇し、除湿が行われる。
冷却水の供給接続口80は、除湿用縦通路21に設けられる。この供給接続口80には、水道水や風呂水ポンプが吸上げる風呂水を供給する冷却水供給チューブ(図示せず)が接続される。冷却水は供給接続口80を通り、冷却フィン72を伝わりながら除湿用縦通路21を下る。下からこの除湿用縦通路21を上る乾燥用空気は、冷却水や冷却フィン72に触れて冷却され、乾燥用空気中に含まれる水分が奪取される。
洗浄水の供給接続口81は、冷却水の供給接続口80に隣接して設けられる。この供給接続口81には、水道水や風呂水ポンプが吸上げる風呂水を供給する洗浄水供給チューブが接続される。洗浄水は洗浄水の供給接続口81を通り、冷却フィン72を伝わりながら除湿用縦通路21を下る。冷却フィン72や除湿用縦通路21の内壁面に付着する糸くずや布くず等は、洗浄水により流されて除去される。
消泡ノズル82は除湿用縦通路21の上部に設けられる。消泡ノズル82は、消泡ノズル82の先端が斜め下向きになるように置かれる。消泡ノズル82には消泡水供給チューブ83が接続される。消泡水供給チューブ83は、図示されていないが、洗濯水循環水縦水路46に連通するように接続される。洗濯運転やすすぎ運転中に消泡ノズル82より、消泡水が散布される。
除湿用縦通路21の上端は、拡張風路部84の上方部位に乾燥用空気が流れ出る乾燥用空気出口86を有し、拡張風路部84を除く他の部位に冷却水の流下部85を有する。冷却水の供給接続口80から供給される冷却水は、流下部85から流れ落ち、冷却フィン72を伝わって除湿用縦通路21を下る。
乾燥用空気は、除湿用縦通路21を下から上り、拡張風路部84のところで冷却水との接触から離脱し、温風ユニット22や後述する乾燥フィルタに向かって流れて行く。
このように、拡張風路部84を設けることにより、乾燥用空気が冷却水の水滴を乗せて運ぶことがなくなるので、冷却水の水滴が温風ユニット22や乾燥フィルタのところに流入するのを抑えることができる。
除湿用縦通路21は、図3に示すように、リント除去窓90を有する。このリント除去窓90は、外枠1に対面する拡張風路部84に設けられる。
乾燥フィルタ(図示せず)は、乾燥機構9の乾燥用空気循環路に介在するように設けられる。乾燥フィルタは乾燥用空気循環路を流通する乾燥用空気が運ぶ糸くず等のリントを捕集除去する乾燥リント除去手段として機能する。除湿用縦通路21の乾燥用空気出口86と温風ユニット22の上流側(吸込側)の間に乾燥フィルタは置かれる。
図4、図5及び図6に沿って、温風ユニット22を説明する。
温風ユニット22は、表側ユニットケース200、裏側ユニットケース201、送風ファン202及び加熱用のヒータ24を有する。表側ユニットケース200と裏側ユニットケース201を合わせてユニットケースが形成される。このユニットケースの内部に送風ファン202及び加熱用のヒータ24が置かれる。このヒータ24としては、PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタが使用される。棒状に長いPTCサーミスタのヒータ24は、全体に亘って均一に発熱し、多数の冷却フィン72に触れて流通する送風ファン202からの送風を加熱する。
表側ユニットケース200と裏側ユニットケース201は、送風ファン202を内置するケーシング部204と、ヒータ24を内置するヒータ室205を有する。送風ファン202はターボ形ファンであり、図5及び図6における時計回りの方向に高速回転する。ターボ形ファンの翼212は、円弧形状を有し、12枚の翼212は等ピッチに配置される。送風ファン202は、電動機で駆動される。送風ファン202と電動機を併せて電動送風機610(図10)と言う。
表側ユニットケース200は、吸込口206と、排出口207を有する。吸込口206は、送風ファン202の吸込み側中央に対向するようにケーシング部204の中央に位置する。排出口207は、ヒータ24の下流側になるヒータ室205の位置に配置される。吸込口206は、乾燥フィルタ(乾燥フィルタ装置)を介して除湿用縦通路21に連通する。排出口207は乾燥用空気循環路の接続循環路25に連通される。
ケーシング部204は、吐出口208を有する。吐出口208は送風ファン202の回転方向に対し、後側になる後側端部209と先側になる先側端部(ノーズ部)210を有する。ノーズ部210は送風ファン202の外周に近接する。後側端部209は送風ファン202の外周より離間する。このため、ケーシング部204内周と送風ファン202外周との隙間は、ノーズ部210から、図5及び図6の時計回りに後側端部209に向かって徐々に拡大するインボリュートの形状になる。
送風ファン202の回転により吐出口208から吐出する流量分布は、後側端部209が多く、ノーズ部210が少なく不均一の状態になる。そこで、流量分布を均一に近づけるために、後側端部209側にはノーズ部210に向けて吐出口208を狭めるように突き出す隆起部211を設けた。隆起部211は、後側端部209とヒータ24の一端部の間に位置し、ノーズ部210に対向する中央が高く隆起する形状にしている。
このように、吐出口208には、ノーズ部210の反対側に位置する後側端部209にノーズ部210に向けて吐出口208を狭めるように突き出す隆起部211が設けられる。このことにより、ヒータ24への送風分布は、後側端部209もノーズ部210も均一に近づけられるため、ヒータ24の加熱範囲が全体的に均一化され、乾燥空気の加熱が良く行われる。
(洗濯乾燥機の制御)
図7に沿って、洗濯乾燥機100の制御を説明する。図7は、洗濯乾燥機100が「洗濯」を実行した後、「槽乾燥」を行う際に、「ユーザ動作」、「蓋状態」、「ヒータ出力」、「洗濯乾燥機電源」及び「タイマ」のそれぞれが、時間の推移とともにどの様に遷移していくかを概略的に示している。図7の横軸には時間が採られている。
工程欄301には、洗濯乾燥機100の工程が記載されている。「洗濯」とは、洗濯乾燥機100が、「洗い」、「すすぎ」及び「脱水」のうちの一部又は全部をこれらの順番で行う工程である。当然のことながら、「洗濯」の間は、内槽3の中には衣類等の洗濯物が存在しており、内蓋34及び外蓋5は閉じられている。
「洗濯物取り出し」は、ユーザが内槽3から洗濯乾燥機100の外部に洗濯物を取り出す工程である。「洗濯物取り出し」は、ユーザが外蓋5及び内蓋34を開けた時点で始まり、ユーザが洗濯物を取り出した後、内蓋34及び外蓋5を閉じた時点で終了する。
「槽乾燥」は、洗濯乾燥機100が、外槽2及び内槽3の内部に乾燥用空気(温風)を吹き込み、外槽2及び内槽3を乾燥させる工程である。「槽乾燥」の間は、内槽3の中には衣類等の洗濯物が存在せず、内蓋34及び外蓋5は閉じられていることが前提になっている。このようにして、洗濯乾燥機100は、外槽2及び内槽3が水分を保持することによって不衛生な状態になること、例えば、かびが発生することを防ぐ。
ユーザ動作欄302には、ユーザの動作が記載されている。「蓋開」は、ユーザが外蓋5及び内蓋34を開ける動作である。「蓋閉」は、ユーザが内蓋34及び外蓋5を閉じる動作である。内蓋34及び外蓋5の近傍には、蓋開閉センサ614(図10)が配置されている(図1には図示せず)。蓋開閉センサ614は、例えば蓋の位置を光学的又は機械的に読み取ることによって、蓋が開いている状態(「開」)にあるか、それとも閉じている状態(「閉」)にあるかを常時監視している。
「キー操作」は、ユーザが操作パネル611(図1、図11)の操作スイッチ612上の「清潔」ボタン627を押下する動作である。
蓋状態欄303には、蓋の状態が、「開」又は「閉」の何れかの状態を示す線分で示されている。「開」は、内蓋34及び外蓋5が開いていることを示し、「閉」は、内蓋34及び外蓋5が閉じていることを示す。当然のことながら、「蓋開」及び「蓋閉」の間の時間帯(t1〜t4)では、蓋の状態は「開」であり、他の時間帯では、蓋の状態は「閉」である。
ヒータ出力欄304には、ヒータ24の出力レベルが、「OFF」、「弱」及び「強」のうちの何れかのレベルを示す線分で示されている。ここで、出力レベルとは、例えば、ヒータ24の消費電力、発生熱量等である。そして、「OFF」は、それらの値が「ゼロ」であることを示し、「弱」は、それらの値が任意の正値であることを示し、「強」は、それらの値が「弱」の値よりは大きい任意の値であることを示す。図7の「キー操作」(t2)の前の時間帯では、ヒータ24の出力レベルは「OFF」である。「キー操作」(t2)の後、ヒータ24の出力レベルは「弱」となる。さらに、「蓋閉」(t4)の後、ヒータ24の出力レベルは「強」となる。
洗濯乾燥機電源欄305には、洗濯乾燥機100の電源の状態が、「ON」又は「OFF」の何れかの状態を示す線分で示されている。「OFF」は、ヒータ24他の部品を含む洗濯乾燥機100全体の電源が遮断されていることを示す。「ON」は、洗濯乾燥機100全体の電源が確保されていることを示す。洗濯乾燥機100の電源の状態が「ON」であっても、ヒータ24の出力レベルが「OFF」であることもあり得る。逆に、洗濯乾燥機100の電源の状態が「OFF」であれば、ヒータ24の出力レベルは必ず「OFF」となる。
タイマ欄306には、2つの「タイマ1」及び「タイマ2」ごとに、それぞれのタイマが経過時間をカウントしている状態を示す線分が記載されている。例えば、タイマ1は、「蓋開」の時点(t1)で起動し、その後の各時点において、起動した時点を起点とする経過時間を保持する。タイマ1は、ユーザが予め設定する時間(t3−t1)が経過した時点(t3)において、カウントを終了してもよい。同様に、タイマ2は、「キー操作」の時点(t2)で起動し、その後の各時点において、起動した時点を起点とする経過時間を保持する。タイマ2は、ユーザが予め設定する時間(t5−t2)が経過した時点(t5)において、カウントを終了してもよい。
t1〜t3の時間帯を「ヒータ余熱運転開始時間帯」と呼ぶ。t2〜t5の時間帯を「ヒータ本格運転開始時間帯」と呼ぶ。
図7では、ヒータ余熱運転開始時間帯において、ユーザが「キー操作」を行っている(t1<t2<t3)。このことによって、t2において、ヒータ24の出力レベルは、「OFF」から「弱」に変化している(欄304)。また、ヒータ本格運転開始時間帯において、ユーザが「蓋閉」を行っている(t2<t4<t5)。このことによって、t4において、ヒータ24の出力レベルは、「弱」から「強」に変化している(ヒータ出力欄304)。
図8に沿って、洗濯乾燥機100の制御の他の例を説明する。図8の横軸及び縦軸(欄)の構成は図7と同様である。しかしながら、図8は、以下の点において図7と相違している。
(相違点1)ヒータ本格運転開始時間帯が終了した後において、ユーザが「蓋閉」を行っている(t2<t5<t4)。
(相違点2)このことによって、t5において、ヒータの出力レベルは、「弱」から「OFF」に変化している(ヒータ出力欄304)。
図9に沿って、洗濯乾燥機100の制御のさらに他の例を説明する。図9の横軸及び縦軸(欄)の構成は図7と同様である。しかしながら、図9は、以下の点において図7と相違している。
(相違点3)ヒータ余熱運転開始時間帯が終了した後において、ユーザが「キー操作」を行っている(t1<t3<t2)。
(相違点4)このことによって、t3において、洗濯乾燥機100の電源の状態は、「ON」から「OFF」に変化している(洗濯乾燥機電源欄305)。
(相違点5)ヒータ24の出力レベルは、「OFF」のままである(ヒータ出力欄304)。
(相違点6)タイマ2は起動しない(タイマ欄306)。
(制御回路の構成)
図10に沿って、洗濯乾燥機100の制御回路の構成を説明する。制御回路は、マイクロコンピュータを主要部とする主制御回路600、負荷駆動制御回路601、電源回路602及びオートオフリレー603を有し、交流電源604から給電される。なお、電源回路602と交流電源604の間に、オートオフリレー603によって開閉されるスイッチが存在する。
主制御回路600、負荷駆動制御回路601及び電源回路602には、オートオフリレー603を介して電力が供給される。電源回路602は、交流を直流に変換して主制御回路600に供給する。
負荷駆動制御回路601には、給水弁7、冷却水弁607、排水弁44、洗濯乾燥用駆動モータ10、電動送風機610、ヒータ24、循環ポンプ45等の各種機器が接続される。負荷駆動制御回路601は、主制御回路600の指示のもとで、各種機器の通電を制御する。
主制御回路600には、各種の操作スイッチ612、水位センサ47、温度センサ613、蓋開閉センサ614、不揮発性記憶手段615、スピーカ630が接続される音声発生手段616、液晶等の表示部617、エラー報知のブザー618、タイマ1(619)及びタイマ2(620)が接続される。
主制御回路600は、各種の操作スイッチ612、水位センサ47、温度センサ613、蓋開閉センサ614及び不揮発性記憶手段615と情報を交信し、負荷駆動制御回路601及び音声発生手段616を制御する。さらに、主制御回路600は、表示部617にエラー表示を含む各種の情報を表示し(図11参照)、エラー発生時にブザー618を鳴動させる。
なお、以降で「主制御回路600は」と動作主体を記した場合は、主制御回路600が不揮発性記憶手段615から任意のプログラムを取得し、そのプログラムを主制御回路600内のメモリにロードしたうえで、各プログラムの機能を実行することを意味するものとする。当然のことながら、主制御回路600がソフトウエア(プログラム)を読み込んで動作主体になることに代わって、専用のハードウエアが主制御回路600として動作を行ってもよい。
(処理手順)
図12に沿って、本実施形態の制御処理手順を説明する。以下の制御処理手順が開始される前提として、ユーザは、内槽3内に洗濯物を入れ、内蓋34及び外蓋5を閉じているものとする。
ステップS101において、主制御回路600は、電源をОNにし、洗濯運転内容を受け付ける。具体的には、主制御回路600は、第1に、ユーザが操作パネル611(図11)において、「入」ボタン628を押下するのを受け付ける。
主制御回路600は、第2に、操作パネル611の表示部617に、予め設定されている「コース」を表示する。表示されるコースの例としては、「洗い→すすぎ→脱水」があげられる。因みに、コースに含まれ得る工程としては、「洗い」、「すすぎ」、「脱水」及び「乾燥」の4つがあり、それぞれ、「洗い」ボタン622、「すすぎ」ボタン623、「脱水」ボタン624及び「乾燥」625ボタンに対応している。ここで、「乾燥」は、脱水された洗濯物を乾燥させる工程であり、洗濯物が存在しない状態において外槽2及び内槽3を乾燥させる「清潔」工程とは異なる。そして、「清潔」工程は、「清潔」ボタン627に対応しており、図7、図8及び図9における「槽乾燥」と同じ工程である。
ユーザは、当該表示されている設定済みのコースを変更する場合は、例えば、「洗い」ボタン622及び「すすぎ」ボタン623を押下した後、「コース設定」ボタン621を押下する。このようにすると、「洗い→すすぎ→脱水」に代わって「洗い→すすぎ」というコースが新たに設定される。設定済のコースの変更を希望しない場合は、ユーザはなにもしない。
主制御回路600は、第3に、ユーザが操作パネル611において、「清潔」ボタン627を押下するのを受け付ける。当該押下は、洗濯運転が終了し内槽3内に洗濯物が残っていない状態において、内槽3及び外槽2を乾燥させることをユーザが希望していることを意味する。
主制御回路600は、第4に、ユーザが操作パネル611において、「スタート/一時停止」ボタン626を押下するのを受け付ける。
ステップS102において、主制御回路600は、洗濯運転を実行する。具体的には、主制御回路600は、ステップS101の「第2」において表示されたコース又は新たに設定されたコースに基づいて、負荷駆動制御回路601を介して各種の機器に対して制御信号を送る。例えば、「洗い→すすぎ→脱水」という設定済のコースが表示され、ユーザはこのコースを変更しなかったとする。
この場合、主制御回路600は、例えば以下の動作を以下の順序で行う。
(洗い)
(1)給水弁7に対して、給水弁7を開く指示を送る(内槽3に洗濯水が入る)。
(2)水位センサ47から、所定の水準まで水位が上昇した旨の信号を受け付けると、給水弁7に対して、給水弁7を閉じる指示を送る。
(3)洗濯乾燥用駆動モータ10に対して、回転を開始する指示を送る。
(4)循環ポンプ45に対して、稼動を開始する指示を送る。
(5)所定の時間が経過した後、洗濯乾燥用駆動モータ10に対して、回転を停止する指示を送り、循環ポンプ45に対して、稼動を停止する指示を送る。
(すすぎ)
(6)排水弁44に対して、排水弁44を開く指示を送る(内槽3から洗濯水が外部に出る)
(7)排水弁44に対して、排水弁44を閉じる指示を送る。そして、給水弁7に対して、給水弁7を開く指示を送る(内槽3にすすぎ用の洗濯水が入る)。
(8)洗濯乾燥用駆動モータ10に対して、回転を開始する指示を送る。
(9)所定の時間が経過した後、洗濯乾燥用駆動モータ10に対して、回転を停止する指示を送る。
(10)排水弁44に対して、排水弁44を開く指示を送る(内槽3からすすぎ用の洗濯水が外部に出る)。
(11)(7)〜(10)を所定の回数繰り返す。
(脱水)
(12)洗濯乾燥用駆動モータ10に対して、回転を開始する指示を送る。
(13)所定の時間が経過した後、洗濯乾燥用駆動モータ10に対して、回転を停止する指示を送る。なお、主制御回路600は、重量センサ(図示せず)から、内槽3内の洗濯物の重量を示す信号を常時受け取ることにしてもよい。そして、その信号が、洗濯物の重量が所定の閾値を超えて減少した(脱水が充分に行われた)ことを示す場合に、主制御回路600は、洗濯乾燥用駆動モータ10に対して、回転を停止する指示を送ることにしてもよい。
以上の動作が終了すると、洗濯運転が終了したことになる。
ステップS103において、主制御回路600は、蓋の「開」を検知したか否かを判断する。具体的には、主制御回路600は、ユーザが外蓋5及び内蓋34を開けたことを示す信号を蓋開閉センサ614から受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合(ステップS103“YES”)は、主制御回路600は、まず、「“清潔”ボタンを再度押してください」のようなメッセージを、操作パネル611の表示部617(図11)に表示する。又は、当該メッセージを音声発生手段616によって音声化したうえで、当該メッセージを、スピーカ630を介して発する。その後、ステップS104に進む。受け付けていない場合(ステップS103“NO”)は、受け付けるまで待機する。
ステップS104において、主制御回路600は、タイマ1(619)を起動する。タイマ1(619)は、この時点を起点とする経過時間をカウントすることになる。なお、この時点を起点とし所定の長さを有する時間帯が、前記のヒータ余熱運転開始時間帯にほかならない。
ステップS105において、主制御回路600は、所定の時間内にキー操作を検知したか否かを判断する。具体的には、主制御回路600は、ヒータ余熱運転開始時間帯内において、ユーザが操作パネル611の「清潔」ボタン627(図11)を再度押下したことを示す信号を操作スイッチ612から受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合(ステップS105“YES”)は、ステップS106に進み、受け付けていない場合(ステップS105“NO”)は、ステップS111に進む。
なお、主制御回路600は、受け付けていない場合(ステップS105“NO”)において、警告メッセージをユーザに提示したうえで、ユーザからの反応がないことを確認した後、ステップS111に進んでもよい。すなわち、主制御回路600は、まず、「洗濯機の内部を乾燥させる場合は“清潔”ボタンを再度押してください」のようなメッセージを、操作パネル611の表示部617(図11)に表示する。又は、当該メッセージを音声発生手段616によって音声化したうえで、当該メッセージを、スピーカ630を介して発する。そして、主制御回路600は、所定の時間内にユーザが「清潔」ボタン627を押下するのを受け付けた場合は、ステップS106に進み、受け付けない場合は、ステップS111に進む。
ステップS106において、主制御回路600は、タイマ2(620)を起動する。タイマ2(620)は、この時点を起点とする経過時間をカウントすることになる。なお、この時点を起点とし所定の長さを有する時間帯が、前記のヒータ本格運転開始時間帯にほかならない。さらに、この時点以降、主制御回路600は、「槽乾燥」に必要な時間の残り時間をカウントし、リアルタイムで操作パネル611の表示部617(図11)に表示する。「槽乾燥」に必要な時間は、ユーザによって予め設定されているものとする。
ステップS107において、主制御回路600は、温風の供給を開始する。具体的には、主制御回路600は、電動送風機610に対して、電動機の回転を開始する指示を送る。そして、ヒータ24に対し、レベル「弱」の出力で加熱を開始する指示を送る。
ステップS108において、主制御回路600は、所定の時間内に蓋の「閉」を検知したか否かを判断する。具体的には、主制御回路600は、ヒータ本格運転開始時間帯内において、ユーザが内蓋34及び外蓋5を閉じたことを示す信号を蓋開閉センサ614から受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合(ステップS108“YES”)は、ステップS109に進み、受け付けていない場合(ステップS108“NO”)は、ステップS110に進む。
ステップS109において、主制御回路600は、ヒータの出力を増加させる。具体的には、主制御回路600は、ヒータ24に対し、レベル「強」の出力で加熱を開始する指示を送り、冷却水弁607に対して、冷却水の供給接続口80を開く指示を送る。さらに、乾燥洗濯用駆動モータ10に対して、回転を開始する指示を送ってもよいし、送らなくてもよい。
その後、主制御回路600は、槽乾燥運転を継続する。すなわち、主制御回路600は、温度センサ613から、冷却水の温度及び除湿用縦通路21内の空気の温度を示す信号を常時受け取る。そして、除湿用縦通路21内の空気の温度が所定の範囲内に収まるように、必要に応じてヒータ24に対して出力を調整する指示を送る。なお、除湿用縦通路21内の空気の温度の所定の範囲は、通常、冷却水の温度より有意に高い温度に設定される。
その後、主制御回路600は、槽乾燥運転を終了すると電源をOFFにして、制御処理手順を終了する。
ステップS110において、主制御回路600は、温風の供給を停止する。具体的には、主制御回路600は、ヒータ24に対し、加熱を停止する指示を送り、電動送風機610に対して、電動機の回転を停止する指示を送る。このとき、ヒータ24に対し、加熱を完全に停止する指示に代えて、ヒータ24の出力を減少させる指示を送ってもよいし、電動送風機610に対して、電動機の回転を停止する指示を送らなくてもよい。
その後、主制御回路600は、所定の時間が経過した後、電源をOFFにして、制御処理手順を終了する。
ステップS111において、主制御回路600は、電源をOFFにする。具体的には、主制御回路600は、オートオフリレー603(図10)に対して、洗濯乾燥機100の電源を切断する指示を送る。この時点で、交流電源604からの給電が切断される。
その後、主制御回路600は、制御処理手順を終了する。
(変形例1)
洗濯物の量に応じて、ユーザが内槽3から洗濯物を取り出すのに必要な時間は変化する。そこで、主制御回路600は、ヒータ余熱運転開始時間帯(t1〜t3)の長さ、及び/又は、ヒータ本格運転開始時間帯(t2〜t5)の長さを、洗濯物の重量に応じて決定してもよい。
具体的には、主制御回路600は、ステップS102の最後の時点(洗濯運転の終了時)において、以下の処理を追加的に実行する。
(14)内槽3内の洗濯物の重量を示す信号を、重量センサから受け付ける。
(15)洗濯物の重量を入力値とする「関数1」を使用して、ヒータ余熱運転開始時間帯の長さを決定する。そして、洗濯物の重量を入力値とする「関数2」を使用して、ヒータ本格運転開始時間帯の長さを決定する。
(16)このようにして決定した、ヒータ余熱運転開始時間帯の長さ及びヒータ本格運転開始時間帯の長さを、不揮発性記憶手段615に記憶する。
関数1及び関数2は、不揮発性記憶手段615に記憶されているものとする。関数1及び関数2の内容については、特に制限はない。しかしながら入力値が大きくなるほど出力値である、それぞれ、ヒータ余熱運転開始時間帯の長さ及びヒータ本格運転開始時間帯の長さが大きくなるような関数が望ましい。
(変形例2)
主制御回路600は、ユーザが実際に「蓋開」を行ってから「キー操作」を行うまでに経過した時間(図7においては、t2−t1)を履歴情報として不揮発性記憶手段615に蓄積しておいてもよい。そして、主制御回路600は、このような履歴情報が所定の数以上蓄積された後の任意の時点において、履歴情報に基づいて、ヒータ余熱運転開始時間帯の長さを決定してもよい。例えば、過去における「t2−t1」の平均値に対して安全率(1以上)を乗じた数を、ヒータ余熱運転開始時間帯の長さとしてもよい。
(変形例3)
主制御回路600は、ユーザが実際に「キー操作」を行ってから「蓋閉」を行うまでに経過した時間(図7においては、t4−t2)を履歴情報として不揮発性記憶手段615に蓄積しておいてもよい。そして、主制御回路600は、このような履歴情報が所定の数以上蓄積された後の任意の時点において、履歴情報に基づいて、ヒータ本格運転開始時間帯の長さを決定してもよい。例えば、過去における「t4−t2」の平均値に対して安全率(1以上)を乗じた数を、ヒータ本格運転開始時間帯の長さとしてもよい。
(変形例4)
主制御回路600は、このような実際に経過した時間に関連付けて、実際の洗濯物の重量を不揮発性記憶手段615に蓄積しておいてもよい。いま、前記の変形例1における「関数1」及び「関数2」が以下の通りであるとする。
関数1:y=f(x,p,p,・・・)
関数2:y=f(x,q,q,・・・)
ここで、xは、洗濯物の重量である。yは、ユーザが「蓋開」を行ってから「キー操作」を行うまでに経過した時間(図7においては、t2−t1)である。yは、ユーザが「キー操作」を行ってから「蓋閉」を行うまでに経過した時間(図7においては、t4−t2)である。p,p,・・・及びq,q,・・・は、パラメータである。
主制御回路600は、実績値としての(x,y)が、所定の数以上蓄積された任意の時点において、これらの複数の(x,y)を使用した回帰分析を実行することによって、p,p,・・・を決定する。さらに、主制御回路600は、実績値としての(x,y)が、所定の数以上蓄積された任意の時点において、これらの複数の(x,y)を使用した回帰分析を実行することによって、q,q,・・・を決定する。そして、決定した結果を不揮発性記憶手段615に記憶する。
その後、実際の洗濯運転の機会に、主制御回路600は、ステップS102の最後の時点において、以下の処理を実行する。
(17)内槽3内の洗濯物の重量を示す信号を、重量センサから受け付ける。
(18)関数1の「x」に、受け付けた洗濯物の重量を入力し「y」を求めることによって、ヒータ余熱運転開始時間帯の長さ決定する。さらに、関数2の「x」に、受け付けた洗濯物の重量を入力し「y」を求めることによって、ヒータ本格運転開始時間帯の長さを決定する。そして、決定した結果を不揮発性記憶手段615に記憶する。
以上の実施形態においては、洗濯乾燥機のタイプが「縦型」であり、加熱手段が「ヒータ」である場合を例にして説明を行ってきた。しかしながら、本発明は、例えば「ドラム式」のような他のタイプの洗濯乾燥機に対しても適用可能である。さらに、「ヒータ」に代わって、空気を加熱し得る任意の加熱手段が使用され得る。例えば、ドラム式のように、必ずしも加熱手段としてヒータを使用しない場合もある。このような場合は、加熱手段としては、ヒータに代替してヒートポンプが使用されてもよい。
また、以上の実施形態においては、洗濯乾燥機が、外蓋5及び内蓋34の両者を有する場合を例にして説明を行ってきた。しかしながら、本発明は、蓋の数によって適用範囲が限定されるものではない。例えば、ドラム式のように、通常1つの蓋しか有さないタイプの洗濯乾燥機に対しても、本発明は適用可能である。
さらに、以上の実施形態においては、内蓋34及び外蓋5の両者について開閉状態を検知する場合を例にして説明を行ってきた。しかしながら、内蓋34及び外蓋5のうちの何れかについて開閉状態を検知することも可能である。
(実施形態の効果)
本実施形態によれば、消費電力を抑えつつ、効率的に外槽2及び内槽3の乾燥を行うことができる。さらに、ユーザの習性及び洗濯物の量の傾向に応じて、ヒータ24の出力増大のタイミング及び洗濯乾燥機100の電源OFFのタイミングを自動的に決定することができる。
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。
2 外槽
3 内槽
24 ヒータ(加熱手段)
100 洗濯乾燥機
202 送風ファン(送風手段)
600 主制御回路

Claims (4)

  1. 洗濯水及びすすぎ水を溜める外槽と、
    前記外槽に回転自在に内置される内槽と、
    前記内槽内の洗濯物に風を供給する送風手段と、
    前記風を温風とする加熱手段と、
    洗濯乾燥機の蓋の開閉状態を検知する蓋開閉状態検知手段と、
    洗い工程、すすぎ工程及び脱水工程を実行し、前記洗い工程、前記すすぎ工程及び前記脱水工程のうち少なくとも1つの工程を含む洗濯運転を終了し、前記外槽及び前記内槽を乾燥させる槽乾燥工程を実行するための所定のキーが操作されるのを検知すると、前記送風手段及び前記加熱手段に温風の供給を開始させ、その後、前記洗濯乾燥機の蓋の閉じ状態を前記蓋開閉状態検知手段により検知すると、前記加熱手段の出力を増加させる制御回路と、
    を備えること特徴とする洗濯乾燥機。
  2. 前記制御回路は、
    前記所定のキーが操作された後所定時間内に前記蓋の閉じ状態を検知しない場合、前記加熱手段の出力を減少又は停止させること、
    を特徴とする請求項1に記載の洗濯乾燥機。
  3. 前記制御回路は、
    前記洗濯運転が終了し前記蓋が開き状態となった後所定時間内に前記所定のキーが操作されるのを検知しない場合、前記洗濯乾燥機の電源をオフにすること、
    を特徴とする請求項2に記載の洗濯乾燥機。
  4. 前記制御回路は、
    前記所定のキーが操作されるのを検知すると、槽乾燥の残時間を表示すること、
    を特徴とする請求項3に記載の洗濯乾燥機。
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