JP5762728B2 - ブラシレスモータ - Google Patents

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Description

この発明はブラシレスモータに関し、特にロータの回転速度のムラを低減することができるブラシレスモータに関する。
ホール素子でホール素子上を通過するロータの磁石の磁極を検出することにより、ロータの回転位置を検出するブラシレスモータが存在する。このブラシレスモータでは、以下のような制御が行われる。複数極に着磁された環状の磁石を備えるロータの回転に伴い、ホール素子上の磁束量が変化する。磁束量の変化に伴った信号が、ホール素子からブラシレスモータの駆動回路に伝達される。伝達された信号に応じて、駆動回路は、ロータの回転位置に応じた電圧をステータコイルに供給する。このようにして、ステータコイルに供給される電圧の印加タイミングが制御され、ロータが回転する。
上述のようなブラシレスモータは、例えば複写機やプリンタ等の感光体ドラムを駆動させるメインモータとして用いられている。複写機やプリンタは、従来は1ドラム転写ドラム方式を採用するものが多かった。この1ドラム転写ドラム方式では、感光体ドラムの径と転写ドラムの径とが整数倍の関係とされていた。これにより、感光体ドラム上で画像伸縮が起こっていたとしても、各色の転写時に、各色の画像伸縮のタイミングを合わせることができた。したがって、各色の色ずれが起こりにくいという利点があった。
しかしながら、高速化の要請から、複写機やプリンタにおいて4色の画像形成ユニットを一直線上に配置させた所謂4ドラムタンデム方式が採用されるようになってきた。4ドラムタンデム方式は、1ドラム転写ドラム方式と比較して、4倍の高速化が可能である。4ドラムタンデム方式を採用するに当たり、各色のずれをなくすために、感光体ドラムの回転速度ができる限り均一に維持される必要がある。このため、速度検出手段を備えることにより、回転速度をできる限り均一に維持するメインモータが開発されている。その一例として、下記特許文献1や特許文献2に記載されるブラシレスモータがある。
下記特許文献1には、マグネット(磁石)がロータフレームの端面から突出したブラシレスモータが開示されている。このブラシレスモータは、マグネットのロータフレームから突出した部分(突出部)に速度検出着磁が施され、この部分が速度検出着磁部として機能する。プリント基板上の速度検出着磁部に対向する位置に、速度検出センサが配置されている。これにより、速度検出着磁部に対する主極着磁部の影響が低減される。このため、安定した速度検出信号が得られる。
下記特許文献2には、駆動用マグネット(磁石)にロータホルダの下端面より突出する突出部が設けられたブラシレスモータが開示されている。この突出部の外周面に、位置検出用マグネット(磁石)が圧入により固定されている。この位置検出用マグネットの下端面に、FG(Frequency Generator)パルス(速度検出用パルス)発生用の着磁がなされる。このため、FGパルス発生用の着磁がなされる部分と駆動用マグネットとの距離が遠くなる。したがって、FGパルスの読み取り精度が向上する。
特開平11−18393号公報 特開2006−314165号公報
以上のようにして、特許文献1に開示されるブラシレスモータでは、速度検出着磁部に対する主極着磁部の影響が低減される。しかしながら、ホール素子等の磁極センサでロータの磁石の主極着磁部の磁極を検出する場合には、磁極センサが速度検出着磁部による磁極の影響を受けるという問題が生じる。より具体的には、磁極センサが主極着磁部からの磁束と速度検出着磁部からの磁束との両方を感知するために、磁極センサがロータの回転位置を誤って検出する。これにより、ステータコイルに供給される電圧の印加タイミングがずれ、ロータの回転速度にムラが生じる。
また、特許文献2に開示されるブラシレスモータでは、位置検出用マグネットの下端面に、FGパルス発生用の着磁がなされている。このため、位置検出センサに対して、FGパルス発生用の着磁が影響を及ぼすという問題が生じる。これにより、特許文献1に開示されるブラシレスモータと同様に、ステータコイルに供給される電圧の印加タイミングがずれ、ロータの回転速度にムラが生じるという問題がある。
本発明はそのような問題点を解決するためになされたものであり、ロータの回転速度のムラが低減可能なブラシレスモータを提供することを目的としている。
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、ブラシレスモータは、基板と、基板に対して相対的に回転可能に配置され、複数極に着磁された環状の第1着磁部、および第1着磁部の基板側端面に複数極に着磁された環状の第2着磁部を備えるロータと、基板に設けられ、第1着磁部の磁極の影響を受けてロータの回転位置を検出するホール素子と、基板に設けられ、第2着磁部の磁極の影響を受けてロータの回転速度を検出するFGパターンとを備える。ホール素子が第1着磁部および第2着磁部の磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧は、ヒステリシスコンパレータにより所定のヒステリシス電圧幅を持たせて矩形波に波形整形され、ロータの回転速度のムラが低減される程度に、ホール出力電圧の振幅とヒステリシス電圧幅との関係で、第2着磁部の着磁開始位置が、第1着磁部の着磁開始位置から所定角度ずれて設定されている。
この発明の他の局面に従うと、ブラシレスモータは、基板と、基板に対して相対的に回転可能に配置され、複数極に着磁された環状の第1着磁部、および第1着磁部の基板側端面に複数極に着磁された環状の第2着磁部を備えるロータと、基板に設けられ、第1着磁部の磁極の影響を受けてロータの回転位置を検出するホール素子と、基板に設けられ、第2着磁部の磁極の影響を受けてロータの回転速度を検出するFGパターンとを備える。ロータの回転速度のムラが低減される程度に、第2着磁部の着磁開始位置が、第1着磁部の着磁開始位置から、ロータの回転方向に第2着磁部の電気角(180°−φ)±5°、または(360°−φ)±5°だけずれており、
φ=(m/n)×θ
θ=arcsin(V HIS /V HE
(ただし、nは第1着磁部の極数、mは第2着磁部の極数、V HE はホール出力電圧の振幅、V HIS はヒステリシス電圧幅とする。)
の関係式が成立する。
好ましくは、ホール素子が第1着磁部の磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSHEと、ホール素子が第2着磁部の磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSFGとの関係が、
20・log10(RMSFG/RMSHE)≦−30[dB]
となるように設定される。
好ましくは、ホール素子が出力するホール出力電圧は、ヒステリシスコンパレータにより所定のヒステリシス電圧幅を持たせて矩形波に波形整形され、所定角度のずれは、ホール出力電圧の振幅とヒステリシス電圧幅とに関係する。
好ましくは、第2着磁部の着磁開始位置は、第1着磁部の着磁開始位置から、ロータの回転方向に第2着磁部の電気角(180°−φ)±5°、または(360°−φ)±5°だけずれており、
φ=(m/n)×θ
θ=arcsin(VHIS/VHE
(ただし、nは第1着磁部の極数、mは第2着磁部の極数、VHEはホール出力電圧の振幅、VHISはヒステリシス電圧幅とする。)
の関係式が成立する。
この発明の他の局面に従うと、ブラシレスモータは、基板と、基板に対して相対的に回転可能に配置され、複数極に着磁された環状の第1着磁部、および第1着磁部の基板側端面に複数極に着磁された環状の第2着磁部を備えるロータと、基板に設けられ、第1着磁部の磁極の影響を受けてロータの回転位置を検出するホール素子と、基板に設けられ、第2着磁部の磁極の影響を受けてロータの回転速度を検出するFGパターンとを備える。このブラシレスモータは、ロータの回転速度のムラが低減される程度に、第2着磁部の着磁開始位置が、第1着磁部の着磁開始位置から所定角度ずれている。
好ましくは、ホール素子が出力するホール出力電圧は、ヒステリシスコンパレータにより所定のヒステリシス電圧幅を持たせて矩形波に波形整形され、所定角度のずれは、ホール出力電圧の振幅とヒステリシス電圧幅とに関係する。
好ましくは、第2着磁部の着磁開始位置が、第1着磁部の着磁開始位置から、ロータの回転方向に第2着磁部の電気角(180°−φ)±5°、または(360°−φ)±5°だけずれており、
φ=(m/n)×θ
θ=arcsin(VHIS/VHE
(ただし、nは第1着磁部の極数、mは第2着磁部の極数、VHEはホール出力電圧の振幅、VHISはヒステリシス電圧幅とする。)
の関係式が成立する。
好ましくは、第1着磁部と第2着磁部とは、単一の環状の磁石で構成される。
これらの発明によると、ロータの回転速度のムラが低減可能なブラシレスモータを提供することが可能となる。
本発明の一実施の形態におけるブラシレスモータを示す断面図である。 本発明の一実施の形態におけるブラシレスモータの一部を構成する環状の磁石を示す斜視図である。 第1の実施の形態におけるHEジッタとFG位相との関係を示すグラフである。 第1の実施の形態におけるブラシレスモータのHEジッタとW5ジッタとの関係を示すグラフである。 第2の実施の形態における第1着磁部と第2着磁部との位置関係を示す模式図である。 第3の実施の形態におけるHEジッタとFG位相との関係を示すグラフである。 第4の実施の形態におけるHEジッタとFG位相との関係を示すグラフである。
[第1の実施の形態]
図1は、本実施の形態のブラシレスモータ1を示す断面図であり、図2は、図1における環状の磁石12を示す斜視図である。また、図3は、HEジッタとFG位相との関係を示すグラフであり、図4は、HEジッタとW5ジッタとの関係を示すグラフである。なお、図2のS1は第1着磁部12aの着磁開始位置、S2は第2着磁部12bの着磁開始位置、αはS1とS2とのずれ(機械角)を示している。
本実施の形態では、ブラシレスモータ1は、複写機やプリンタ等の画像形成装置の感光体ドラムを駆動させるメインモータとして用いられている。勿論、ブラシレスモータ1の用途はこれに限られるものではない。また、ブラシレスモータ1は、直流ブラシレスモータであり、一方向にのみ回転可能である。したがって、逆方向には回転しない。
図1及び図2を参照して、ブラシレスモータ1は、基板40と、ロータ10と、ロータ10の一部を構成するシャフト13を支持する軸受31と、軸受31を保持するとともに基板40に固定される軸受ハウジング32と、軸受ハウジング32を介して基板40に固定されるステータ20とを備える。
ステータ20は、中央から径方向外側へ放射状に延びるように形成される複数のティース部21aを有するステータコア21と、ティース部21aの周囲に巻回されたステータコイル22とを備える。ロータ10は、ステータ20及び基板40に対して相対的に回転可能に配置される。また、ロータ10は、ステータ20の外周に配置される環状の磁石12と、軸受31により回転可能に支持されるシャフト13と、環状の磁石12とシャフト13とを接続するロータフレーム11とを備える。
図1に示すように、環状の磁石12の基板40側の端面は、ロータフレーム11の基板40側の端面と略同じ位置にある。すなわち、環状の磁石12の基板40側の端面は、ロータフレーム11の基板40側の端面から基板40側に突出していない。また、図2に示すように、環状の磁石12は、複数極に着磁された環状の第1着磁部12aと、第1着磁部12aの基板40側端面に複数極に着磁された環状の第2着磁部12bとを備える。なお、第1着磁部12aと第2着磁部12bとは、別体の磁石で構成されず、単一の環状の磁石12で構成される。これにより、別体の磁石で構成する場合と比較して、低コストで磁石12を製造することができる。
本実施の形態においては、第1着磁部12aは、10極(5パルス)で構成される。また、第2着磁部12bは、90極(45パルス)で構成される。
ブラシレスモータ1は、基板40のロータ10が配置される側の反対の面(図1におけるB面)に設けられるホール素子41と、基板40のロータ10が配置される側の面(図1におけるA面)に設けられるFGパターン42とを備える。
FGパターン42は、複数の発電線素が直列に接続された櫛歯状コイルパターンである。FGパターン42は、基板40上の第2着磁部12bと対向する位置に環状に形成される。FGパターン42は、ロータ10の回転に伴う第2着磁部12bの回転により、第2着磁部12bの磁束量の変化(磁極)の影響を受けることにより、ロータ10の回転速度に対応する周波数の誘起電圧を発生する。これにより、FGパターン42は、ロータ10の回転速度を検出する。
本実施の形態においては、U相、V相、W相の3相のステータコイル22を備えた3相のブラシレスモータ1となっている。ホール素子41は基板40上に等間隔に3個設けられる。これらのホール素子41は、基板40上の第1着磁部12aと対向する位置の反対の面(図1におけるB面)に設けられる。これは、FGパターン42と同じ側の面にホール素子41が配置されると、ホール素子41とFGパターン42との配置的な干渉が生じてしまうためである。ホール素子41は、第1着磁部12aの磁極の影響を受けることにより、第1着磁部12aの磁極に対応する周波数のホール出力電圧を出力する。これにより、ホール素子41は、ロータ10の回転位置を検出する。
本発明においては、第1着磁部12aと第2着磁部12bとの関係を工夫することにより、ホール素子41が第2着磁部12bの影響を受けることによるロータ10の回転位置の誤認識を防止している。この第1着磁部12aと第2着磁部12bとの関係について、説明する。
本実施の形態においては、ホール素子41が第2着磁部12bより受ける磁束量が、ホール素子41が第1着磁部12aから受ける磁束量と比べて低減されるように、第1着磁部12aと第2着磁部12bとの着磁量が設定されている。これにより、ホール素子41が第2着磁部12bから受ける磁束による影響を低減することができ、ロータ10の回転位置の誤検出が防止される。このため、ロータ10の回転速度のムラが低減される。したがって、ブラシレスモータ1が複写機やプリンタ等の感光体ドラムを駆動させるメインモータとして用いられた場合に、感光体ドラムの回転速度が、各色のずれが問題ない程度にまで均一に維持される。
好ましくは、ホール素子41が第1着磁部12aの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSHEと、ホール素子41が第2着磁部12bの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSFGとの関係が、
20・log10(RMSFG/RMSHE)≦−30[dB]
となるように設定される。これにより、ホール素子41が出力するホール出力電圧の揺らぎ(以下、「HEジッタ」という。)が6%以下にまで低減される。これに伴い、第1着磁部12aの磁極数を10極とした場合の回転数変動(以下、「W5ジッタ」という。)も、0.1%以下にまで低減される。このため、ロータ10の回転速度のムラが低減される。
この理由を以下に説明する。図3を参照して、このグラフの横軸は、第2着磁部12bの着磁開始位置S2の第1着磁部12aの着磁開始位置S1に対するずれを第2着磁部12bの電気角における位相で示している。この横軸は、第2着磁部12bにおける1パルス(一対のN極とS極)を360°として示すものである。また、縦軸は、HEジッタを示している。このグラフでは、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−34dB、−32dB、−30dB、−28dB、−26dBとなる場合が示されている。
図3から、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−34dB、−32dB、−30dBとなる場合には、第2着磁部12bの着磁開始位置S2の第1着磁部12aの着磁開始位置S1に対するずれがいずれの値のときも、HEジッタが6%を下回っていることがわかる。これに対し、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−28dBとなる場合には、第2着磁部12bの着磁開始位置S2の第1着磁部12aの着磁開始位置S1に対するずれが第2着磁部12bの電気角で0°〜約20°、約100°〜約200°、約280°〜360°のときにのみ、HEジッタが6%以下となっていることがわかる。また、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−26dBとなる場合には、第2着磁部12bの着磁開始位置S2の第1着磁部12aの着磁開始位置S1に対するずれが第2着磁部12bの電気角で0°〜約5°、約115°〜約185°、約295°〜360°のときにのみ、HEジッタが6%以下となっていることがわかる。また、図3においては、約150°及び約330°のときに、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−34dB、−32dB、−30dB、−28dB、−26dBのすべてにおいて、HEジッタが略0となっている。
ここで、約150°及び約330°のときに、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−34dB、−32dB、−30dB、−28dB、−26dBのすべてにおいて、HEジッタが略0となっている理由を以下に説明する。
本実施の形態においては、ホール出力電圧がヒステリシスコンパレータにより所定のヒステリシス電圧幅を持たせて矩形波に波形整形される。この波形整形の際に、ホール出力電圧の波形と矩形波との間で位相ずれθが起こる。この位相ずれθは、以下により計算される。なお、本実施の形態においては、ホール出力電圧の振幅VHEが125[mV(0−p)]であり、ヒステリシス電圧幅VHISが7.5[mV(0−p)]である。
θ=arcsin(VHIS/VHE)=arcsin(7.5/125)≒0.06
この位相ずれθを第2着磁部12bの電気角における位相ずれφに換算する。すなわち、位相ずれθに対し、第2着磁部12bの極数mと第1着磁部12aの極数nとの比を乗算する。
φ=θ×m/n=0.06×90/10=0.54[rad]≒30[°]
以上から、第2着磁部12bの着磁開始位置S2が、第1着磁部12aの着磁開始位置S1から、ロータ10の回転方向に第2着磁部12bの電気角で、約150°(=180°−φ)、または約330°(360°−φ)のずれのときに、ホール素子41が第1着磁部12aの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSHEと、ホール素子41が第2着磁部12bの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSFGとの関係がいずれの関係であってもHEジッタが略0となる。換言すると、第2着磁部12bの着磁開始位置S2が、第1着磁部12aの着磁開始位置S1から、ロータ10の回転方向に機械角で、約3.33°(=(180°−φ)/360×360/m×2)、または約7.33°(=(360°−φ)/360×360/m×2)のずれのときに、ホール素子41が第1着磁部12aの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSHEと、ホール素子41が第2着磁部12bの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSFGとの関係がいずれの関係であってもHEジッタが略0となる。
次に、HEジッタの計算方法を以下に説明する。
60°間隔に配置された3つのホール素子41u,41v,41wが、それぞれ出力するホール出力電圧の信号Hu,Hv,Hwは、下記式で表される。
Hu=A・sinωt+B・sin(9ωt+α)
Hv=A・sin(ωt−2π/3)+B・sin(9ωt+α)
Hw=A・sin(ωt−π/3)+B・sin(9ωt+α)
なお、Aは、ホール素子12が第1着磁部12aから受ける磁束量の大きさの最大値であり、Bは、ホール素子12が第2着磁部12bから受ける磁束量の大きさの最大値である。また、ω[rad/s]はロータ10の角速度、t[s]は時間、α[rad]は第1着磁部12aの着磁開始位置S1と第2着磁部12bの着磁開始位置S2との間のずれ(機械角)(図2参照)である。なお、着磁開始位置とは、N極とS極との境界であり、N極またはS極の始点を意味する。また、第1着磁部12aの極数が10極、第2着磁部12bの極数が90極とした場合を考えているため、第2着磁部12bの周期は、第1着磁部12aの周期の9倍として計算されている。
上述のHu、Hv、Hwを合成した信号をXとすると、HEジッタ[%(p−p)]は下記式で表される。
HEジッタ=(Xmax−Xmin)×100/Xave
なお、XmaxはXの最大周期、XminはXの最小周期、XaveはXの平均周期である。
また、ブラシレスモータ1に生じるトルクリップルTrの計算方法は以下のとおりである。
上述のHEジッタは、ブラシレスモータ1が駆動する際に、ブラシレスモータ1のπ/6回転毎に生じるトルクリップルに対して、影響を与える。このHEジッタの影響を受けたトルクリップルTr[%(p−p)]は下記式で表される。
Tr=[cos(π/6)−cos{(HEジッタ×120/100+30)×π/180}]×100
また、W5ジッタの計算方法は以下のとおりである。
上述のトルクリップルTrが生じた場合には、第1着磁部12aの極数が10極であることから、ブラシレスモータ1の1回転中に5回の周波数の回転数変動が起こる。この回転数変動W5ジッタ[%(0−p)]は下記式で表される。
W5ジッタ=(T/1000)×(Tr/100/2)×100/(2×π×N×5/60)/(N×2×π/60)/J
なお、T[N/m]はブラシレスモータ1にかかる負荷トルクであり、Nは回転数であり、J[kg・m2]はブラシレスモータ1にかかるイナーシャである。
上述の計算式から、W5ジッタを低減するためには、トルクリップルTrを低減する必要があることがわかる。そして、トルクリップルTrを低減するためには、HEジッタを低減する必要があることがわかる。
図4は、上述のトルクリップルTrの計算式における条件でのHEジッタとW5ジッタとの関係を示すグラフである。このグラフからもわかるように、HEジッタとW5ジッタとは、略比例関係にある。したがって、HEジッタが小さければ小さい程、W5ジッタも小さくなる。また、HEジッタが6%のときに、W5ジッタが0.07%となっている。つまり、HEジッタが6%以下であれば、W5ジッタが0.1%以下であることがわかる。
以上から、ホール素子41が第1着磁部12aの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSHEと、ホール素子41が第2着磁部12bの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSFGとの関係が、
20・log10(RMSFG/RMSHE)≦−30[dB]
となるように設定された場合には、HEジッタが6%を下回ることから、W5ジッタが0.07%を下回る。これにより、ロータ10の回転速度のムラが低減される。
また、ロータ10の回転速度のムラが低減される程度に、第2着磁部12bの着磁開始位置S2が、第1着磁部12aの着磁開始位置S1から所定角度ずれている場合には、HEジッタがより低減される。これに伴い、W5ジッタもより低減される。このように、第2着磁部12bの着磁開始位置S2が、第1着磁部12aの着磁開始位置S1から所定角度ずれていることで、ロータ10の回転速度のムラがさらに低減される。ここで、着磁工程での位置合わせの困難性から、この所定角度のずれが設定角度から微妙にずれてしまうことがある。しかし、このようにずれた場合でも、特に設定角度から±5°(電気角)の範囲内であれば、ホール素子41が第2着磁部12bから受ける磁束量が、ホール素子41が第1着磁部12aから受ける磁束量と比べて低減されているために、ロータ10の回転速度のムラは低減される。
また、好ましくは、所定角度のずれは、ホール出力電圧の振幅とヒステリシス電圧幅とに関係して設定される。このような所定角度のずれとすることで、ホール出力電圧のヒステリシスコンパレータによる位相ずれを原因とするHEジッタが抑制される。これに伴い、W5ジッタも抑制される。したがって、ロータ10の回転速度のムラがより低減される。また、好ましくは、第2着磁部の着磁開始位置が、前記第1着磁部の着磁開始位置から、前記ロータの回転方向に前記第2着磁部の電気角で約150°(=180°−φ)、または約330°(=360°−φ)だけずれるようにブラシレスモータ1が構成される。このとき、HEジッタが略0となる。これに伴い、W5ジッタも略0となる。したがって、ロータ10の回転速度のムラがより一層低減される。
[第2の実施の形態]
図5は、第2の実施の形態における第1着磁部12aと第2着磁部12bとの位置関係を示す模式図である。図5(a)は、第1着磁部12aの着磁開始位置の始点がN極であり、第2着磁部12bの着磁開始位置の始点がN極である場合であって、その位相ずれが電気角で180°−φである場合、図5(b)は、第1着磁部12aの着磁開始位置の始点がN極であり、第2着磁部12bの着磁開始位置の始点がN極である場合であって、その位相ずれが電気角で360°−φである場合、図5(c)は、第1着磁部12aの着磁開始位置の始点がS極であり、第2着磁部12bの着磁開始位置の始点がS極である場合であって、その位相ずれが電気角で180°−φである場合、図5(d)は、第1着磁部12aの着磁開始位置の始点がS極であり、第2着磁部12bの着磁開始位置の始点がS極である場合であって、その位相ずれが電気角で360°−φである場合、を示している。以下、第2の実施の形態におけるブラシレスモータ1が第1の実施の形態におけるブラシレスモータ1と異なる点について説明する。第2の実施の形態におけるブラシレスモータ1の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。
第2の実施の形態における第2着磁部12bの着磁開始位置S2は、第1着磁部12aの着磁開始位置S1から所定角度ずれている。これは、ロータ10の回転速度のムラを低減させることを狙ったものである。このため、本実施の形態のブラシレスモータ1が複写機やプリンタ等の感光体ドラムを駆動させるメインモータとして用いられた場合に、感光体ドラムの回転速度が、各色のずれが問題ない程度にまで均一に維持される。なお、第2の実施の形態においては、ホール素子41が第1着磁部12aの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSHEと、ホール素子41が第2着磁部12bの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSFGとの関係が、
20・log10(RMSFG/RMSHE)≦−30[dB]
となる場合に限られない。
好ましくは、所定角度のずれは、ホール出力電圧の振幅とヒステリシス電圧幅とに関係して設定される。このような所定角度のずれとすることで、ホール出力電圧のヒステリシスコンパレータによる位相ずれを原因とするHEジッタが抑制される。これに伴い、W5ジッタも抑制される。したがって、ロータ10の回転速度のムラがより低減される。また、好ましくは、図5に示すように、第2着磁部12bの着磁開始位置S2が、第1着磁部12aの着磁開始位置S1から、ロータ10の回転方向Cに第2着磁部12bの電気角で、約150°(=180°−φ)、または約330°(=360°−φ)だけずれるようにブラシレスモータ1が構成される。換言すると、第2着磁部12bの着磁開始位置S2が、第1着磁部12aの着磁開始位置S1から、ロータ10の回転方向Cに機械角で、約3.33°(=(180°−φ)/360×360/m×2)、または約7.33°(=(360°−φ)/360×360/m×2)だけずれるようにブラシレスモータ1が構成される。これにより、上記で説明したとおり、ホール素子41が出力するホール出力電圧の実効値RMSHEと、FGパターン42に発生する誘起電圧の実効値RMSFGとの関係がいずれの関係であってもHEジッタが略0となる(図3参照)。これに伴い、W5ジッタも概0となる。したがって、ロータ10の回転速度のムラがより一層低減される。
[第3の実施の形態]
図6は、第3の実施の形態におけるHEジッタとFG位相との関係を示すグラフであり、図3に対応する図である。以下、第3の実施の形態におけるブラシレスモータ1が第1の実施の形態におけるブラシレスモータ1と異なる点について説明する。第3の実施の形態におけるブラシレスモータ1の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。
図6におけるブラシレスモータ1の第2着磁部12bは、30極(15パルス)で構成される。
図6を参照して、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−34dB、−32dB、−30dBとなる場合には、第2着磁部12bの着磁開始位置S2の第1着磁部12aの着磁開始位置S1に対するずれがいずれの値のときも、HEジッタが6%を下回っていることがわかる。これに対し、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−28dBとなる場合には、第2着磁部12bの着磁開始位置S2の第1着磁部12aの着磁開始位置S1に対するずれが第2着磁部12bの電気角で0°〜約40°、約120°〜約220°、約300°〜360°のときにのみ、HEジッタが6%以下となっていることがわかる。また、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−26dBとなる場合には、第2着磁部12bの着磁開始位置S2の第1着磁部12aの着磁開始位置S1に対するずれ量が第2着磁部12bの電気角で0°〜約25°、約130°〜約210°、約310°〜360°のときにのみ、HEジッタが6%以下となっていることがわかる。また、図6においては、約170°(=180°−φ)及び約350°(=360°−φ)のときに、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−34dB、−32dB、−30dB、−28dB、−26dBのすべてにおいて、HEジッタが略0となっている。
このようなブラシレスモータ1は、上述の第1の実施の形態のブラシレスモータ1のように、ホール素子41が第2着磁部12bより受ける磁束量が、ホール素子41が第1着磁部12aから受ける磁束量と比べて低減されるように、第1着磁部12aと第2着磁部12bとの着磁量が設定されている。これにより、ホール素子41が第2着磁部12bから受ける磁束による影響を低減することができ、ロータ10の回転位置の誤検出が防止される。このため、ロータ10の回転速度のムラが低減される。したがって、ブラシレスモータ1が複写機やプリンタ等の感光体ドラムを駆動させるメインモータとして用いられた場合に、感光体ドラムの回転速度が、各色のずれが問題ない程度にまで均一に維持される。
好ましくは、ホール素子41が第1着磁部12aの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSHEと、ホール素子41が第2着磁部12bの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSFGとの関係が、
20・log10(RMSFG/RMSHE)≦−30[dB]
となるように設定される。これにより、HEジッタが6%以下にまで低減される。これに伴い、W5ジッタも、0.1%以下にまで低減される。このため、ロータ10の回転速度のムラが低減される。
[第4の実施の形態]
図7は、第4の実施の形態におけるHEジッタとFG位相との関係を示すグラフであり、図3に対応する図である。以下、第4の実施の形態におけるブラシレスモータ1が第1の実施の形態におけるブラシレスモータ1と異なる点について説明する。第4の実施の形態におけるブラシレスモータ1の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。
図7におけるブラシレスモータ1の第2着磁部12bは、150極(75パルス)で構成される。
図7を参照して、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−34dB、−32dB、−30dBとなる場合には、第2着磁部12bの着磁開始位置S2の第1着磁部12aの着磁開始位置S1に対するずれがいずれの値のときも、HEジッタが6%を下回っていることがわかる。これに対し、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−28dBとなる場合には、第2着磁部12bの着磁開始位置S2の第1着磁部12aの着磁開始位置S1に対するずれが第2着磁部12bの電気角で0°〜約5°、約75°〜約185°、約255°〜360°のときにのみ、HEジッタが6%以下となっていることがわかる。また、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−26dBとなる場合には、第2着磁部12bの着磁開始位置S2の第1着磁部12aの着磁開始位置S1に対するずれが第2着磁部12bの電気角で約100°〜約160°、約280°〜340°のときにのみ、HEジッタが6%以下となっていることがわかる。また、図7においては、約130°(=180°−φ)及び約310°(=360°−φ)のときに、20・log10(RMSFG/RMSHE)が、−34dB、−32dB、−30dB、−28dB、−26dBのすべてにおいて、HEジッタが略0となっている。
このようなブラシレスモータ1は、上述の第1の実施の形態のブラシレスモータ1のように、ホール素子41が第2着磁部12bより受ける磁束量が、ホール素子41が第1着磁部12aから受ける磁束量と比べて低減されるように、第1着磁部12aと第2着磁部12bとの着磁量が設定されている。これにより、ホール素子41が第2着磁部12bから受ける磁束による影響を低減することができ、ロータ10の回転位置の誤検出が防止される。このため、ロータ10の回転速度のムラが低減される。したがって、ブラシレスモータ1が複写機やプリンタ等の感光体ドラムを駆動させるメインモータとして用いられた場合に、感光体ドラムの回転速度が、各色のずれが問題ない程度にまで均一に維持される。
好ましくは、ホール素子41が第1着磁部12aの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSHEと、ホール素子41が第2着磁部12bの磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSFGとの関係が、
20・log10(RMSFG/RMSHE)≦−30[dB]
となるように設定される。これにより、HEジッタが6%以下にまで低減される。これに伴い、W5ジッタも、0.1%以下にまで低減される。このため、ロータ10の回転速度のムラが低減される。
[その他]
上述の各実施の形態において、第1着磁部12aが10極であり、第2着磁部12bが90極、30極、または150極の例を挙げたが、第2着磁部12bの極数が第1着磁部12aの極数の3の自然数倍となれば、その他の極数の組み合わせであってもロータ10の回転速度のムラの低減が可能である。
上述の各実施の形態において、第1着磁部12aおよび第2着磁部12bの着磁は、磁石12がロータフレーム11に取り付けられた後に行われることが好ましい。これにより、第1着磁部12aの着磁開始位置S1と第2着磁部12bの着磁開始位置S2との位置を高精度に合わせることができる。
上述の各実施の形態において、第1着磁部12aと第2着磁部12bとは、単一の環状の磁石12で構成されていたが、第1着磁部12aと第2着磁部12bとが別体で構成されていてもよい。ただし、低コストでの製造が可能である点で、第1着磁部12aと第2着磁部12bとは、単一の環状の磁石12で構成される方が好ましい。
上述の各実施の形態において、環状の磁石12の基板40側の端面は、ロータフレーム11の基板40側の端面と略同じ位置にある構成であったが、環状の磁石12の基板40側の端面がロータフレーム11の基板40側の端面から突出した位置にある構成であっても、上述の各実施の形態のように、第1着磁部12aと第2着磁部12bとの関係が適切あれば、ロータ10の回転速度のムラの低減が可能である。
上述の各実施の形態において、ホール素子41が図1におけるB面に設けられていたが、ホール素子41が図1におけるA面に設けられていてもよい。ただし、ホール素子41とFGパターン42との配置的な干渉が生じないため、ホール素子41が図1におけるB面に設けられていることが好ましい。
上述の第2の実施の形態においては、第2着磁部12bの着磁開始位置S2が、第1着磁部12aの着磁開始位置S1から、第2着磁部12bの電気角で、約150°、または約330°のずれとなっているが、本発明はこれに限定されるものではない。第2着磁部12bの着磁開始位置S2が、第1着磁部12aの着磁開始位置S1から、第2着磁部12bの電気角で、180°−φ、または360°−φのずれとなる構成であれば、ロータ10の回転速度のムラの低減が可能である(ただし、θ=arcsin(VHIS/VHE)、φ=θ×m/n)。なお、ホール出力電圧の振幅VHEも125[mV(0−p)]に限定されず、ヒステリシス電圧幅VHISも7.5[mV(0−p)]に限定されない。着磁工程で第1着磁部12aの着磁開始位置S1と第2着磁部12bの着磁開始位置S2との位置を高精度に合わせることが困難であることから、第2着磁部12bの着磁開始位置S2と、第1着磁部12aの着磁開始位置S1とのずれは、第2着磁部12bの電気角で、(180°−φ)±5°、または(360°−φ)±5°の範囲を含むものとする。図3、図6、および図7でも示されるように、この範囲内であれば、HEジッタは6%を大幅に下回る値である。このため、ロータ10の回転速度のムラの低減が可能である。
以上述べた発明は、本願発明者が、ロータの回転速度のムラと、第1着磁部と第2着磁部との関係との間に、何らかの因果関係があることに着目したことに基づくものである。また、本願発明者は、ホール素子が第2着磁部より受ける磁束量が、ホール素子が第1着磁部から受ける磁束量と比べて、ある関係で低減されることで、ロータの回転速度のムラが低減され得ることを発見した。これにより、本発明が創出された。さらに、本願発明者は、第2着磁部の着磁開始位置が、第1着磁部の着磁開始位置から所定角度ずれていることにより、ロータの回転速度のムラが低減され得ることを発見した。これにより、本発明が創出された。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ブラシレスモータ
10 ロータ
11 ロータフレーム
12 磁石
12a 第1着磁部
12b 第2着磁部
13 シャフト
20 ステータ
21 ステータコア
21a ティース部
22 ステータコイル
31 軸受
32 軸受ハウジング
40 基板
41 ホール素子
42 FGパターン
A 基板40のロータ10が配置される側の面
B 基板40のロータ10が配置される側の反対の面
C ロータの回転方向
S1 第1着磁部12aの着磁開始位置
S2 第2着磁部12bの着磁開始位置
α S1とS2とのずれ(機械角)
θ 位相ずれ
φ 位相ずれ
HE ホール出力電圧の振幅
HIS ヒステリシス電圧幅

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板に対して相対的に回転可能に配置され、複数極に着磁された環状の第1着磁部、および前記第1着磁部の前記基板側端面に複数極に着磁された環状の第2着磁部を備えるロータと、
    前記基板に設けられ、前記第1着磁部の磁極の影響を受けて前記ロータの回転位置を検出するホール素子と、
    前記基板に設けられ、前記第2着磁部の磁極の影響を受けて前記ロータの回転速度を検出するFGパターンとを備え、
    前記ホール素子が前記第1着磁部および前記第2着磁部の磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧は、ヒステリシスコンパレータにより所定のヒステリシス電圧幅を持たせて矩形波に波形整形され、
    前記ロータの回転速度のムラが低減される程度に、前記ホール出力電圧の振幅と前記ヒステリシス電圧幅との関係で、前記第2着磁部の着磁開始位置が、前記第1着磁部の着磁開始位置から所定角度ずれて設定されている、ブラシレスモータ。
  2. 前記第2着磁部の着磁開始位置が、前記第1着磁部の着磁開始位置から、前記ロータの回転方向に前記第2着磁部の電気角(180°−φ)±5°、または(360°−φ)±5°だけずれており、
    φ=(m/n)×θ
    θ=arcsin(VHIS/VHE
    (ただし、nは第1着磁部の極数、mは第2着磁部の極数、VHEはホール出力電圧の振幅、VHISはヒステリシス電圧幅とする。)
    の関係式が成立する、請求項1に記載のブラシレスモータ。
  3. 基板と、
    前記基板に対して相対的に回転可能に配置され、複数極に着磁された環状の第1着磁部、および前記第1着磁部の前記基板側端面に複数極に着磁された環状の第2着磁部を備えるロータと、
    前記基板に設けられ、前記第1着磁部の磁極の影響を受けて前記ロータの回転位置を検出するホール素子と、
    前記基板に設けられ、前記第2着磁部の磁極の影響を受けて前記ロータの回転速度を検出するFGパターンとを備え、
    前記ロータの回転速度のムラが低減される程度に、前記第2着磁部の着磁開始位置が、前記第1着磁部の着磁開始位置から、前記ロータの回転方向に前記第2着磁部の電気角(180°−φ)±5°、または(360°−φ)±5°だけずれており、
    φ=(m/n)×θ
    θ=arcsin(V HIS /V HE
    (ただし、nは第1着磁部の極数、mは第2着磁部の極数、V HE はホール出力電圧の振幅、V HIS はヒステリシス電圧幅とする。)
    の関係式が成立する、ブラシレスモータ。
  4. 前記ホール素子が前記第1着磁部の磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSHEと、前記ホール素子が前記第2着磁部の磁極の影響を受けて出力するホール出力電圧の実効値RMSFGとの関係が、
    20・log10(RMSFG/RMSHE)≦−30[dB]
    となるように設定される、請求項1〜3のいずれか1項に記載のブラシレスモータ。
  5. 前記第1着磁部と前記第2着磁部とは、単一の環状の磁石で構成される、請求項1から4のいずれか1項に記載のブラシレスモータ。
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