JP5762667B2 - 光抽出誘電層を有する有機二重面発光ダイオード - Google Patents

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Description

本発明は、2つの対向する面を介した発光が可能な有機発光ダイオードであって、
透明または半透明基板と、
前記基板上に設置された発光が可能な有機エレクトロルミネッセント層であって、いずれも透明または半透明な底部電極と上部電極の間に設置されたエレクトロルミネッセント層と、
を有するダイオードに関する。
従って、これは、上底部発光ダイオードと呼ばれる。そのようなダイオードは、従来の構造を有しても良く、その場合、上部電極はカソードであり、あるいはこの逆の構造であり、その場合、上部電極は、アノードである。
また本発明は、これらのダイオードの配列に関し、特に照明ペネル、または特にビデオ画像ディスプレイのようなディスプレイに収容されたダイオードの配列に関する。
米国特許第6,762,436号には、そのような型式のダイオードおよびディスプレイが示されている。
欧州特許第1,076,368号、第1,439,589号、および第1,443,572号には、一つの側のみを介して発光するダイオードが示されており、この場合、低部または上部透明電極を有する誘電層が設置される(欧州特許第1,439,589号の図4d参照)。この誘電層(参照符号22、ZnS:20%SiO2材料で構成される)は、それが設置された透明または半透明電極から発光された光の吸収率を下げる役割を有する。
前記文献では、この吸収率低下誘電層は、以下の方法で、屈折率および厚さの両方について、誘電層が設置される電極の金属層と適合され、発光の抽出が改善される。
欧州特許第1,076,368号には、比較的厚い(20nm)金属層上の誘電層の追加によって、電極の透過率が2倍になる(30%から60%になる)ことが示されている(特に17章参照)。
また、欧州特許第1,439,589号の実施例および表には、以下のことが記載されている:
−実施例2および表2は、底部放射ダイオード:銀の透明アノード;ほぼ等しい銀の厚さ(17.5nmと18.5nm)を有し、吸収率低下誘電(ITO)層の追加によって、ダイオードのルミネセンスが6.5%だけ向上する;
−上部放射ダイオードの実施例4および表4:銀の透明上部カソード;銀の厚さは50%厚くなっているが(誘電層のない場合の13.7nmに対して、20.3nm)、ZnS−20%SiO2からなる61.4nmの誘電層により、ルミネッセンスは、14%上昇する。
欧州特許第1,076,368号明細書 米国特許第5,652,067号明細書
本発明の課題は、2つの対向面を介して発光する有機ダイオードの発光効率を改善することである。本発明では、誘電層は、各電極に結合され、誘電層を有する電極で構成された各スタックは、反射率が最大となり吸収率が最小となる一方で、吸収損失を抑制するため、電極に十分な透明性が維持されるように適合される。この高反射率により、電極が透明または半透明であるにもかかわらず、2電極間に吸収損失は生じず、ダイオードに光キャビティ効果が得られる。米国特許第6,124,024号には、層の厚さに関する多くの条件が記載されているが、電極の固有透過率と組み合わせた最大反射率については、なんら開示も示唆もされていないことに留意する必要がある。米国特許第5,652,067号には、基板と底部電極の間に底部誘電層を挿入させることが示されているが、この層は、紫外放射線に対して透明であるが、ダイオードによって発光される光に対しては透明ではなく、その厚さは、底部電極と組み合わせた際に、最大の反射率が得られるようには適合されていないことに留意する必要がある。
より正確には、本発明の課題は、2つの対向する面を介した発光が可能な有機発光ダイオードであって、
透明または半透明基板と、
前記基板上に設置された発光が可能な有機エレクトロルミネッセント層であって、いずれも透明または半透明な底部電極と上部電極の間に設置されたエレクトロルミネッセント層と、
前記基板と前記底部電極の間に設置された底部誘電層、および前記上部電極を被覆する上部誘電層と、
を有するダイオードを提供することである。
従って、上部誘電層は、エレクトロルミネッセント層とは反対側で上部電極を被覆し、これにより、空気または別の周囲媒体との界面として機能する。この場合、これは、空気中の酸素または水蒸気によって、有機層が劣化する危険から保護する、被覆層および保護層として機能することが好ましい。底部および上部の両誘電層は、欧州特許第1,406,474号に示されているような散乱層ではなく、放射光に対して85%以上の固有の透過率を有する透明層である。
エレクトロルミネッセント層を介して、底部電極と上部電極の間に電流が流れる場合、後者が光を放射する。
底部誘電層の材料および上部誘電層の材料は、1.6よりも大きな屈折率を有することが好ましい。
底部電極は、底部導電層を有し、この層は、底部誘電層と接触することが好ましく、上部電極は、上部導電層を有し、この層は、上部誘電層と接触することが好ましい。
前記上部誘電層の材料および厚さd2と、前記上部導電層の材料および厚さd3とは、この層スタック上で評価された前記発光の反射率がほぼ最大となるように適合されることが好ましい。
前記底部誘電層の材料および厚さd6と、前記底部導電層の材料および厚さd5とは、この層スタック上で評価された前記発光の反射率がほぼ最大となるように適合されることが好ましい。
層のスタックの反射率は、これらの元来透明または半透明な層の間の干渉効果を含むが、この干渉効果は、高反射率が得られるように適合される。従って、この透過率のため、吸収損失が少なくなり、この高反射率のため、干渉効果が得られ、電極間の光キャビティが最適化され、光抽出が改善する。
底部および/または上部導電層の材料および厚さ(d5および/またはd3)は、例えば一定であり、特に低抵抗基準に基づいて定められるため、対応する底部もしくは上部誘電層の厚さ(d3および/またはd2)の関数としての、放射光のこのスタックに対する反射率の変化を示す曲線は、最小および最大を示し、これは、界面での干渉現象を反映する。本発明では、この曲線の最大値に対応するように、誘電層厚さ(d6および/またはd2)が選定される。
2つのスタックをこのように最適化することにより、2電極の間で光キャビティが得られ、これが光抽出に最適となる。
前記底部導電層からの前記発光の固有透過率は、85%以上であることが好ましく、これは、ITO層の場合、150nmの限界厚さに対応する。
前記上部導電層からの前記発光の固有透過率は、85%以上であることが好ましく、これは、ITO層の場合、150nmの限界厚さに対応する。
「固有透過率」という用語は、層自身または隣接する層の、干渉効果とは独立に評価される透過率を意味することを理解する必要がある。
要約すれば、本発明による有機発光ダイオードは、
−発光可能な有機エレクトロルミネッセント層であって、透明または半透明底部電極と、透明または半透明上部電極の間に介在された層と、
−有機エレクトロルミネッセント層とは反対の側の各電極と接するように配置された誘電層と、
を有し、この誘電層は、前記電極との組み合わせの際に、前記発光に最大の反射率が得られるように適合される。
上部導電層の材料は、底部導電層の材料と等しいことが好ましい。
別の実施例では、前記有機エレクトロルミネッセント層は、発光有機サブレイヤと、少なくとも一つの非発光性上部有機サブレイヤとを有することが好ましく、該非発光性上部有機サブレイヤは、前記上部電極と前記発光サブレイヤの間に設置され、
前記非発光性上部有機層の厚さは、前記上部電極から、前記発光有機サブレイヤを厚さのほぼ中央で分離する距離Zup
Figure 0005762667
を満たすように適合され、
ここで、rは、整数であり、
λは、発光の最大放射に近い前記波長であり、n4は、この波長での有機エレクトロルミネッセント層の平均屈折率であり、
φupは、上部電極での反射後の発光光線の位相シフトである。
この式は、放射光と上部電極からの反射光の間の建設的干渉を表している。
この実施例では、前記有機エレクトロルミネッセント層は、発光有機サブレイヤと、少なくとも一つの非発光性底部有機サブレイヤとを有し、該非発光性底部有機サブレイヤは、前記底部電極と前記発光サブレイヤの間に設置され、
前記非発光性底部有機層の厚さは、前記底部電極から、前記発光有機サブレイヤを厚さのほぼ中央で分離する距離Zlow
Figure 0005762667
を満たすように適合され、
ここで、qは、整数であり、
λは、発光の最大放射に近い前記波長であり、n4は、この波長での有機エレクトロルミネッセント層の平均屈折率であり、
φlowは、底部電極での反射後の発光光線の位相シフトであることが好ましい。
この式は、放射光と底部電極からの反射光の間の建設的干渉を表している。
全般に、非発光性の底部有機サブレイヤは、第1の種類のキャリアの注入および/または輸送に対して適合され、非発光性の上部有機サブレイヤは、第2の種類のキャリアの注入および/または輸送に適合され、これらのキャリア種は、それぞれ、電子およびホールに対応する。
前記上部誘電層の材料は、前記底部誘電層の材料と等しいことが好ましい。
前記有機エレクトロルミネッセント層の厚さd4は、前記底部電極と前記上部電極の間に、前記発光の建設的干渉が得られるように適合されていることが好ましい。この建設的干渉は、2つの電極を介しての発光の抽出を有意に促進し、これにより、ダイオードの発光効率が向上する。
本発明の別の態様は、本発明による複数のダイオードを有する画像ディスプレイまたは照明パネルであって、
前記複数のダイオードは、同じ基板によって支持されていることを特徴とする画像ディスプレイまたは照明パネルである。
前記複数のダイオードは、ダイオードの二次元配列を形成し、その対角線は、40cm未満であることが好ましい。ディスプレイの寸法が小型のため、このディスプレイの全幅および全高にわたって、ディスプレイに良好な均一性が得られる。
前記上部電極は、複数の前記ダイオードに対して共通であることが好ましい。
本発明は、添付図面を参照して、非限定的な一例として示された以下の記載を読むことにより、より明らかとなろう。
以下、いくつかの非限定的な変形例、およびそれを製作するいくつかのステップを用いて、図1を参照して、本発明によるダイオードまたはダイオード配列の一実施例を説明する。
製作は、基板7から始まり、この基板は、例えば透明ガラス板、またはダイオード用の駆動回路を有する透明もしくは半透明なアクティブマトリクスである。米国特許出願第2004-155846号には、従来の透明アクティブマトリクスの一例が示されている。この透明もしくは半透明基板には、カソードとして機能する透明もしくは半透明底部電極、または底部電極の配列が設置され、各電極は、適切に、基板上の制御回路の出力に接続される。ここで、底部電極は、厚さがd5=150nmの、ITO(インジウムスズ酸化物)で構成された導電性底部層5によって形成される。このITO層が設置される前に、セレン化亜鉛(ZnSe)で構成された誘電層6が設置され、前記層の厚さd6は、以下のようにして定められる。
例えば本願では、底部導電層5のITO の厚さは150nm であり、このITOの厚さが薄いため、底部電極の透過率は、放射光の85%以上である。このITO透過率のデータは、例えば、2003年7月に発行されたデービッドバンフレー(David Vanfrey)による論文に示されている従来技術のデータであり、フランス、リヨンのEcole Centraleのエレクトロニクス、光エレクトロニクスおよびマイクロシステムの研究室で定められている。またITOに関する透過率のデータは、Ping-Wei TzengらのIDMC2005の内容で発行された、「OLED用の高仕事関数を有するITO膜の改良」という題目の文献にも認められる(記録ページ711-713)。
図2において、「d6」で示された曲線は、層5および6のスタックの反射率の、層6の厚さd6(単位nm)の関数としての変化を示しており、この曲線は、この曲線のほぼ最大値に対応する、d6=50nmの値を選定する際に使用される。これらの層のスタックの反射率は、波長550nmで測定されたものであり、これは、ダイオードを形成するために設置される有機エレクトロルミネッセント層の最大放射にほぼ対応する。
ITO層5の上には、従来の方法で、有機エレクトロルミネッセント層4が設置され、以下のスタックが形成される:
−電子注入および電子輸送用の、セシウムドープされた4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン(BPhen)のサブレイヤ12;
−厚さが約10nmの、ホール遮断用の、ほぼ4,7-ジフェニル−1,10フェナントロリン(BPhen)のサブレイヤ13;
−厚さが20nmで、電流が通電された際に、緑色光を放射する用に適合された発光サブレイヤ11であって、このサブレイヤの放射性は、波長λ=550nmで最大となる発光サブレイヤ11;
厚さが約10nmの、電子遮断用の、2,2’7 ,7’-テトラキス(N,N-ジフェニルアミノ)−9,9’スピロビフルオレン(Spiro-TAD);および
−ホール注入およびホール輸送用の、F4-TCNQがドープされた、2,2’7 ,7’-テトラキス(N,N-ジ-m-メチルフェニルアミノ)−9,9’スピロビフルオレン(Spiro-m-TTB)のサブレイヤ15;
である。
次に、有機エレクトロルミネッセント層上に、厚さがd5=150nmのITOの導電性上部層3が設置され、ダイオードの上部電極が形成される。上部導電層3のITOの厚さが150nmと薄いため、上部電極の透過率は、発光に対して85%以上となる。
次に、セレン化亜鉛(ZnSe)の上部誘電層2が設置され、この厚さd2は、以下のようにして定められる。セレン化亜鉛は、屈折率が2.6であり、このため、実質的に1.6よりも大きくなるように定められる。
図2において、「d2」で示された曲線は、層3および2のスタックの反射率の変化を層2の厚さd2(単位nm)の関数として示したものであり、この曲線は、この曲線のほぼ最大値に対向するd2=50nmとなる値を選定する際に使用される。これらの層のスタックの反射率は、ダイオードを形成するために設置された有機エレクトロルミネッセント層の最大放射にほぼ対応する、波長550nmで評価されたものである。
従って、底部誘電層6、底部導電層5、有機エレクトロルミネッセント層4、上部導電層3および上部誘電層2によって、基板7上に形成されたスタックは、本発明の一実施例による有機エレクトロルミネッセントダイオード、またはダイオードの配列を形成する。ダイオード配列の場合、上部導電層3および上部誘電層2は、ダイオードの全体を被覆することが好ましい。この場合、上部電極は、全てのダイオードで共有され、製作が容易になる。
層5および6の一方のスタックと、層3および2の他方のスタックとは、ダイオードによって放射される光の最大反射が得られるように隣接しており、ダイオードの底部電極と上部電極の間の空間は、光キャビティを形成し、ある形状的な尺度に対して、発光の抽出を最適に向上させることが可能な技術的な効果が得られる。これらの尺度を以下、説明する。
このキャビティ効果を確保し、これを最適化するため、底部導電層5から、発光有機サブレイヤ11を厚さのほぼ中央で分離する距離Zlowと、上部導電層3から、発光有機サブレイヤを厚さのほぼ中央で分離する距離Zupとを定める式を、以下構築する。有機エレクトロルミネッセント層4の全厚さd4は、これらの式から推定される。
ここでは、以下のパラメータが考慮される:
−前述のように発光の最大放射性に近い波長λと、この波長での有機エレクトロルミネッセント層の平均屈折率n4と、
−この波長で放射される光線の、底部電極での反射後の位相シフトφlowと、この波長で放射される光線の、上部電極での反射後の位相シフトφupと、
である。
ホール注入および/またはホール輸送用のサブレイヤ12の厚さは、Zlowが:
Figure 0005762667
とほぼ等しくとなるように選定され、ここでqは、整数である。この式は、発光と底部電極での反射光の間の、建設的干渉を表している。
電子注入および/または電子輸送用のサブレイヤ15の厚さは、Zupが:
Figure 0005762667
とほぼ等しくとなるように選定され、ここでrは、整数である。この式は、発光と上部電極での反射光の間の、建設的干渉を表している。
ZlowおよびZupを算出する算術的な方法の代わりに、本発明から逸脱しないで、図式的な最適化法を使用しても良い。Zlowの決定には、d4およびZlowの関数としての、底部電極を介してダイオードの底部から放射される光の強度を与える三次元図を使用しても良く、この図では、Zlow=70nmが決定される。次に、Zupの決定には、d4およびZupの関数としての、上部電極を介してダイオードの上部から放射される光強度を与える三次元図が使用される。この図では、Zup =70nmを決定することが可能となる。d4=Zlow+ Zup =140nmの場合、ダイオードからの最大発光、すなわち最大抽出が得られることに留意する必要がある。
前述の全ての建設的干渉によって、ダイオードの2つの電極を介しての光の抽出が有意に促進され、これにより、ダイオードの発光効率が改善される。
ZlowおよびZupの値から、以下が推定される:
−電子の注入および輸送用のセシウムドープされたBPphenサブレイヤ12の厚さ、すなわち70nm(Zlow)−10nm(サブレイヤ13の厚さ)−10nm(発光サブレイヤ11の半分の厚さ)=50nm;および
ホールの注入および輸送用のスピロm-TTBサブレイヤ15の厚さ、すなわち、70nm(Zup)−10nm(サブレイヤ14の厚さ)−10nm(発光サブレイヤ11の半分の厚さ)=50nm。
前述の本発明に特有の特徴物の組み合わせによって、優れた発光効率を示す上部放射式発光ダイオードまたはダイオード配列が得られる。
また本発明は、ドープされた有機層を介して電荷が注入された、有機エレクトロルミネッセントダイオードまたはディスプレイに適用される。特許請求の範囲に記載の本発明の範囲から逸脱しないで、本発明が他の型式のダイオード、照明パネルまたはディスプレイに適用し得ることは、当業者には明らかである。
本発明の一実施例によるダイオードを有する組立体の概略的な断面図である。 図1に示す実施例による、誘電層とともに各電極を有するスタックの、この誘電層の厚さ(単位nm)の関数としての光反射率の変化を示した図である。

Claims (8)

  1. 2つの対向する面を介した発光が可能な有機発光ダイオードであって、
    透明または半透明基板と、
    前記基板上に設置された発光が可能な有機エレクトロルミネッセント層であって、いずれも透明または半透明な底部電極と上部電極の間に設置されたエレクトロルミネッセント層と、
    前記基板と前記底部電極の間に設置された底部誘電層であって、前記底部電極の底部導電層と接触する底部誘電層、および前記上部電極を被覆する上部誘電層であって、前記上部電極の上部導電層と接触する上部誘電層と、
    を有し、
    前記上部誘電層の材料および厚さd2と、前記上部導電層の材料および厚さd3とは、このスタックの本質的に透明なまたは半透明な層同士の間の干渉効果によって、このスタックの反射率が前記発光に対してほぼ最大となるように適合され、
    前記底部誘電層の材料および厚さd6と、前記底部導電層の材料および厚さd5とは、このスタックの本質的に透明なまたは半透明な層同士の間の干渉効果によって、このスタックの反射率が前記発光に対してほぼ最大となるように適合されていることを特徴とするダイオード。
  2. 前記底部誘電層の材料および前記上部誘電層の材料は、屈折率が1.6よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のダイオード。
  3. 前記上部導電層の材料は、前記底部導電層の材料と等しいことを特徴とする請求項1または2に記載のダイオード。
  4. 前記上部誘電層の材料は、前記底部誘電層の材料と等しいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のダイオード。
  5. 前記有機エレクトロルミネッセント層は、発光有機サブレイヤと、少なくとも一つの非発光性上部有機サブレイヤとを有し、該非発光性上部有機サブレイヤは、前記上部電極と前記発光有機サブレイヤの間に設置され、
    前記非発光性上部有機サブレイヤの厚さは、前記上部電極から、前記発光有機サブレイヤを厚さのほぼ中央で分離する距離Zup
    Figure 0005762667
    を満たすように適合され、
    ここで、rは、整数であり、
    λは、発光の最大放射に近い波長であり、n4は、この波長での有機エレクトロルミネッセント層の平均屈折率であり、
    φupは、上部電極での反射後の発光光線の位相シフトであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載のダイオード。
  6. 前記有機エレクトロルミネッセント層は、発光有機サブレイヤと、少なくとも一つの非発光性底部有機サブレイヤとを有し、該非発光性底部有機サブレイヤは、前記底部電極と前記発光有機サブレイヤの間に設置され、
    前記非発光性底部有機サブレイヤの厚さは、前記底部電極から、前記発光有機サブレイヤを厚さのほぼ中央で分離する距離Zlow
    Figure 0005762667
    を満たすように適合され、
    ここで、qは、整数であり、
    λは、発光の最大放射に近い波長であり、n4は、この波長での有機エレクトロルミネッセント層の平均屈折率であり、
    φlowは、底部電極での反射後の発光光線の位相シフトであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載のダイオード。
  7. 前記有機エレクトロルミネッセント層の厚さd4は、前記底部電極と前記上部電極の間に、前記発光の建設的干渉が得られるように適合されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載のダイオード。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一つに記載のダイオードを複数有する画像ディスプレイまたは照明パネルであって、
    これら複数のダイオードは、同じ基板によって支持されていることを特徴とする画像ディスプレイまたは照明パネル。
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