JP2005156871A - 露光光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造プロセスを複雑化させることなく、有機EL素子の光利用効率を高めた露光光源を提供する。
【解決手段】有機EL素子20は、透明基板10上に、透明陽極21、発光層を含む有機化合物層22、金属陰極23が順次積層されて形成されている。感光材料に対する感度が最も低いR色の多層膜構成について最適な干渉状態となるように、透明陽極21の膜厚を最適化する。具体的には、透明陽極21及び有機化合物層22での往復の実効的な光路長がR色の発光スペクトルのピーク波長の整数倍となるときに正面方向での発光効率が最大になる。
【選択図】図5

Description

本発明は、感光材料を露光する露光光源に係り、特に、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子を用いた露光光源に関する。
蛍光性の有機物質を発光層に用いた有機EL素子は、他の発光素子に比べて製造が容易であり、薄型かつ軽量の発光素子が構成できる等の利点により、従来、薄型ディスプレイ用素子として研究開発が進められてきた。近年では、発光輝度、発光効率、耐久性等の点でも発光ダイオード(LED)に匹敵する高性能の有機EL素子が得られていることから、ハロゲン化銀感光材料等の感光材料を露光する露光装置への応用が検討されている。
有機EL素子を光源に用いた露光装置としては、例えば、図13に示すように、赤色(R)緑色(G)青色(B)各色に発光する発光部を備えた有機EL素子1を用いたものが提案されている(特許文献1)。この露光装置では、有機EL素子1の透明基板2の光取出し側の面に、RGB各色に発光する発光部4R、4G、4Bが形成されている。
一般に、有機EL素子は、ガラス基板等の透明基板上に、発光層を含む有機化合物層とこの有機化合物層を挟持する一対の電極(金属電極及び透明電極)とを積層したものであり、透明基板側から発光光を取り出している。しかしながら、有機EL素子が拡散光源であることに加え、透明基板表面での反射により光取り出し効率が低く、十分な露光光量が得られないという問題がある。一方、十分な露光光量が得られないからといって、有機EL素子の発光輝度を高くしたのでは、有機EL素子の寿命が低下してしまう。
そこで、この問題を解決するために、透明基板と透明電極との間に多層膜ミラー層を設け、微小共振器を形成することで、正面方向に鋭い指向性を実現し光利用効率を高めたEL素子が提案されている(特許文献2)。
特開2000−103114号公報、図1等 特開2000−71558号公報
しかしながら、多層膜ミラー層を設けて微小共振器を形成すると、指向性は向上するが、その反面、波長選択性が高くなる。このため、露光装置に適用する場合には、RGB各色毎に微小共振器構造を最適化する必要があり、有機EL素子の製造プロセスが複雑化してコストアップを招いてしまうという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、本発明の目的は、製造プロセスを複雑化させることなく、有機EL素子の光利用効率を高めた露光光源を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の第1の露光光源は、感光材料を露光する露光光源であって、透明基板と、該透明基板上に、陽極として作用する透明な第1の電極層、発光層を含む有機化合物層、及び陰極として作用する第2の電極層を透明基板側から順次積層して形成されると共に、異なる発光スペクトルで発光する複数種類の発光部が配列された有機EL素子と、を備え、前記複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する前記感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、前記透明基板を介して前記発光層から直接取り出される発光光と、前記透明基板と前記第1の電極層との界面で反射され且つ前記第2の電極層で反射された後に前記透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、前記波長λの略整数倍となるように、前記第1の電極層及び前記有機化合物層の厚さが設定されたことを特徴とする。
上記第1の露光光源では、有機EL素子の複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、透明基板を介して発光層から直接取り出される発光光と、透明基板と第1の電極層との界面で反射され且つ第2の電極層で反射された後に透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、波長λの略整数倍となるように、第1の電極層及び有機化合物層の厚さを設定するので、効率よく有機EL素子の発光効率を向上させることができる。また、微小共振器構造を導入した場合の様に発光波長毎に積層構造を最適化する必要がない。従って、製造プロセスを複雑化させることなく、有機EL素子の光利用効率を高めることができる。
上記目的を達成するために本発明の第2の露光光源は、感光材料を露光する露光光源であって、透明基板と、該透明基板上に、陽極として作用する透明な第1の電極層、発光層を含む有機化合物層、及び陰極として作用する第2の電極層を透明基板側から順次積層して形成されると共に、異なる発光スペクトルで発光する複数種類の発光部が配列された有機EL素子と、前記透明基板と前記第1の電極層との間に形成され、前記第1の電極層の屈折率と略同じ屈折率を備えた透明な中間層と、を備え、前記複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する前記感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、前記透明基板を介して前記発光層から直接取り出される発光光と、前記透明基板と前記中間層との界面で反射され且つ前記第2の電極層で反射された後に前記透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、前記波長λの略整数倍となるように、前記第1の電極層、前記有機化合物層及び前記中間層の厚さが設定されたことを特徴とする。
上記第2の露光光源では、有機EL素子の複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、透明基板を介して発光層から直接取り出される発光光と、透明基板と中間層との界面で反射され且つ第2の電極層で反射された後に透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、波長λの略整数倍となるように、第1の電極層、有機化合物層及び中間層の厚さを設定するので、効率よく有機EL素子の発光効率を向上させることができる。また、製造プロセスを複雑化させることなく、有機EL素子の光利用効率を高めることができる。更に、光路長差を中間層の厚さによって調整することができるので、第1の電極層の厚さを電極機能を果たすのに好適な厚さとすることができる。
上記目的を達成するために本発明の第3の露光光源は、感光材料を露光する露光光源であって、透明基板と、該透明基板上に、陽極として作用する透明な第1の電極層、発光層を含む有機化合物層、及び陰極として作用する第2の電極層を透明基板側から順次積層して形成されると共に、異なる発光スペクトルで発光する複数種類の発光部が配列された有機EL素子と、前記透明基板と前記第1の電極層との間に形成され、前記透明基板の屈折率よりも低い屈折率を備えた透明な中間層と、を備え、前記複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する前記感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、前記透明基板を介して前記発光層から直接取り出される発光光と、前記第1の電極層と前記中間層との界面で反射され且つ前記第2の電極層で反射された後に前記透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、前記波長λの略整数倍となるように、前記第1の電極層、及び前記有機化合物層の厚さが設定されたことを特徴とする。
上記第3の露光光源では、有機EL素子の複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、透明基板を介して発光層から直接取り出される発光光と、第1の電極層と中間層との界面で反射され且つ第2の電極層で反射された後に透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、波長λの略整数倍となるように、第1の電極層、及び有機化合物層の厚さを設定するので、効率よく有機EL素子の発光効率を向上させることができる。また、製造プロセスを複雑化させることなく、有機EL素子の光利用効率を高めることができる。更に、中間層の屈折率を透明基板の屈折率より低くすることで、共鳴効果が高くなり、有機EL素子の発光効率が更に向上する。この場合、中間層の光学的な厚さを波長λの1/4とすることが好ましい。
上記目的を達成するために本発明の第4の露光光源は、感光材料を露光する露光光源であって、透明基板と、該透明基板上に、陽極として作用する透明な第1の電極層、発光層を含む有機化合物層、及び陰極として作用する第2の電極層を透明基板側から順次積層して形成されると共に、異なる発光スペクトルで発光する複数種類の発光部が配列された有機EL素子と、前記透明基板と前記第1の電極層との間に形成され、前記透明基板より高い屈折率を備えた透明な第1の中間層と、前記第1の電極層と前記第1の中間層との間に形成され、前記第1の中間層より低い屈折率を備えた透明な第2の中間層と、を備え、前記複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する前記感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、前記透明基板を介して前記発光層から直接取り出される発光光と、前記第1の電極層と前記第1の中間層との界面で反射され且つ前記第2の電極層で反射された後に前記透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、前記波長λの略整数倍となるように、前記第1の電極層、及び前記有機化合物層の厚さが設定されたことを特徴とする。
上記第4の露光光源では、有機EL素子の複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、透明基板を介して発光層から直接取り出される発光光と、第1の電極層と第1の中間層との界面で反射され且つ第2の電極層で反射された後に透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、波長λの略整数倍となるように、第1の電極層、及び有機化合物層の厚さを設定するので、効率よく有機EL素子の発光効率を向上させることができる。また、製造プロセスを複雑化させることなく、有機EL素子の光利用効率を高めることができる。更に、中間層を屈折率の異なる2層構造とすることで、より高い共鳴効果を得ることができ、有機EL素子の発光効率が向上する。
第4の露光光源においては、第1の中間層及び第2の中間層の光学的な厚さは、各々波長λの1/4であることが好ましい。この場合に共鳴効果が高くなり、有機EL素子の発光効率が向上する。
なお、上記の第1〜第4の露光光源において、光路長差は波長λの略整数倍であればよい。Nを整数とした場合に、光路長差は波長λに対し(N−0.2)λ〜(N+0.2)λの範囲にあることが好ましく、(N−0.1)λ〜(N+0.1)λの範囲にあることがより好ましい。
感光材料がハロゲン化銀感光材料である場合には、有機EL素子の複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部は、赤色光で発光する発光部となる。
本発明によれば、有機EL素子の複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部からの発光効率を改善することで、有機EL素子全体の発光効率が向上する。この結果、製造プロセスを複雑化させることなく、有機EL素子の光利用効率を高めることができる、という効果が得られる。また、有機EL素子の光利用効率が高くすることで、駆動電圧を低減することができ、露光光源の信頼性の向上と長寿命化とを図ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の露光光源を用いた露光装置の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、第1の実施の形態に係る露光装置は、透明基板10と、透明基板10上に蒸着により形成された有機EL素子20と、有機EL素子20の発光光を集光して感光材料40に照射するセルフォックレンズアレイ(以下、「SLA」という)30と、透明基板10やSLA30を支持する支持体50とを備えている。
有機EL素子20は、透明基板10上に、透明陽極21、発光層を含む有機化合物層22、金属陰極23が順次積層されて形成されている。発光層を含む有機化合物層22の材料を適宜選択することで所望の色の発光光を得ることができ、透明基板10上には、赤色(R)光を発光する発光部20R、緑色(G)光を発光する発光部20G、及び青色(B)光を発光する発光部20Bが、後述する所定のパターンで形成されている。
この有機EL素子20は、例えば、図1に示すステンレス製缶等の封止部材60により覆われている。封止部材60の縁部と透明基板10とは接着されて、乾燥窒素ガスで置換された封止部材60内に有機EL素子20が封止されている。この有機EL素子20の透明陽極21と金属陰極23との間に所定電圧が印加されると、有機化合物層22に含まれる発光層が発光し、発光光が透明陽極21及び透明基板10を介して取り出される。なお、有機EL素子20は、波長安定性に優れる特性がある。
透明基板10は、発光光に対して透明な基板であり、ガラス基板、プラスチック基板等を用いることができる。また、透明基板10には、一般的な基板特性として、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、加工性、低通気性、低吸湿性等が要求される。
透明陽極21は、400nm〜700nmの可視光の波長領域において、少なくとも50パーセント以上、好ましくは70パーセント以上の光透過率を有するものが好ましい。透明陽極21を構成するための材料としては、酸化錫、酸化錫インジウム(ITO)、酸化亜鉛インジウムなどの透明電極材料として公知の化合物のほか、金や白金など仕事関数が大きい金属からなる薄膜を用いてもよい。また、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールまたはこれらの誘導体などの有機化合物でもよい。透明導電膜については、沢田豊監修「透明導電膜の新展開」シーエムシー刊(1999年)に詳細に記載されており、本発明に適用することができる。また、透明陽極21は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などにより、透明基板10上に形成することができる。なお、透明陽極21の膜厚については後述する。
有機化合物層22は、発光層のみからなる単層構造であってもよいし、発光層の外に、ホール注入層、ホール輸送層、電子注入層、電子輸送層等のその他の層を適宜有する積層構造であってもよい。有機化合物層22の具体的な構成(電極を含む)としては、陽極/ホール注入層/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、陽極/発光層/電子輸送層/陰極、陽極/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/陰極などが挙げられる。また、発光層、ホール輸送層、ホール注入層、電子注入層を複数設けてもよい。
有機化合物層22の各層は、透明電極21側の層から低分子系の各有機材料を蒸着によって順次薄膜形成して積層させることで形成することができる。この際、蒸着マスクを用いることで、簡単にパターンニングすることができる。
金属陰極23は、仕事関数の低いLi、Kなどのアルカリ金属、Mg、Caなどのアルカリ土類金属、及びこれらの金属とAgやAlなどとの合金や混合物等の金属材料から形成されるのが好ましい。陰極における保存安定性と電子注入性とを両立させるために、上記材料で形成した電極を仕事関数が大きく導電性の高いAg、Al、Auなどで更に被覆してもよい。なお、金属陰極23も透明陽極21と同様に、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法などの公知の方法で形成することができる。
SLA30は、複数のセルフォックレンズ31で構成されている。セルフォックレンズ31は、断面の半径方向に屈折率分布をもつ棒状の厚肉レンズである。セルフォックレンズ31に入射された光は、光軸に対して正弦波状に蛇行しながら進行し、感光材料40表面上で結像して露光スポット70を結ぶように感光材料40に向けて出力される。
また、露光スポットを絞り、光学的クロストークを抑制するために、このセルフォックレンズ31の開口部は有機EL素子20の各発光部の発光領域よりも大きく形成され、且つ隣り合うセルフォックレンズ31同士は互いに接するように配列されてされている。なお、セルフォックレンズ31は発光部と1対1で対応するように設けてもよいし、副走査方向に並んだ1組の発光部20R、20G、20Bに1つ又は2つというように、個々のセルフォックレンズ31が複数の発光部に対応するように設けてもよい。
次に、有機EL素子20の発光部の配置について説明する。
図2に示すように、透明基板10上には、発光部20R、20G、20Bが形成されている。より詳しくは、複数の発光部20Rを主走査方向に所定間隔ずつ隔てて配列した発光部列R、複数の発光部20Gを主走査方向に所定間隔ずつ隔てて配列した発光部列G、複数の発光部20Bを主走査方向に所定間隔ずつ隔てて配列した発光部列Bが、発光部列Rを真中にして、副走査方向に所定間隔ずつ隔ててG、R、Bの順で配置されている。また、各発光部列R、G、Bを構成する発光部20R、20G、20Bの主走査方向の配置位置は同一とされている。
以上の通り構成された露光装置では、有機EL素子20の副走査方向に配列されたR、G、B3色1組の発光部(20R、20G、20B)からの発光光は、SLA30により集光されて、感光材料40の同一位置が露光され、露光スポット70が形成される。また、この露光装置が、感光材料40に対して副走査方向に相対移動されることで、感光材料40が走査露光される。
図3に、本実施の形態で使用する感光材料40の分光感度特性を示す。この感光材料はハロゲン化銀カラー感光材料(以下、「カラーペーパ」という。)であり、R光で感光する赤感光層、G光で感光する緑感光層、及びB光で感光する青感光層を備え、BGRの順に略1桁ずつ感度が低下する感度分布を有している。一方、本実施の形態で使用する有機EL素子20は、RGB各色について、図4に示す発光スペクトル特性を有している。図4から分かるように、同じ駆動電流で駆動した場合、発光部20Rから発光されるR光の発光輝度は、他色の発光輝度に比べて小さい。
次に、透明陽極21の膜厚の最適化について説明する。図5に、透明基板10及び有機EL素子20の層構成の一例を示す。この例では、透明基板10としてガラス基板を使用すると共に、この透明基板10上に透明陽極21として膜厚200nmのITO電極を形成した。また、有機化合物層22は、ホール輸送層/発光層/電子輸送層を陽極側からこの順に積層したものである。下記表1に、RGB各色の発光部毎に各層の屈折率及び厚さを示す。
Figure 2005156871
図6(A)及び(B)に、表1に示す多層膜構成について、正面方向(多層膜の積層方向)での発光効率を計算した結果を示す。計算は、多層膜の反射を考慮した干渉計算により行った。縦軸の発光効率は、多層膜構造が無い場合に、そのまま取り出される光と陰極23で100%完全に反射した光とが理想的に正面方向で同位相で重なる状態での、正面方向の発光強度を1として規格化した値である。従って、正面方向での指向性が高くなれば、正面方向での発光効率は1以上になる。
図6(A)はR色の多層膜構成についての計算結果であり、図6(B)はG色とB色の多層膜構成についての計算結果である。各図には、多層膜を構成する材料に基づく発光スペクトル(例えば、赤材料に基づくR発光スペクトル)が併記されている。実際に正面方向で観察される発光スペクトルは、多層膜を構成する材料に基づく発光スペクトルと上記した正面方向での発光効率との積で表される。従って、発光効率の増減から光取り出し効率の増減を予想することができる。これらの結果から分かるように、波長0.5μm付近のGB光領域では、発光効率が比較的高いが、波長0.6μm付近のR光領域では、発光効率が約60%と低くなる。
次に、図7(A)及び(B)に、透明陽極21の膜厚を0.12μm又は0.275μmに変更した場合の計算結果を示す。図7(A)はR色の多層膜構成についての計算結果であり、図7(B)はG色とB色の多層膜構成についての計算結果である。
図示した通り、R光領域で発光効率が向上しており、全体として見れば、約1.5倍の発光効率の向上となる。このように発光効率が向上したのは、金属陰極23と透明陽極21との間での光の反射による干渉状態がR色の多層膜構成について最適な状態となるためであると推測される。なお、GB光領域では発光効率が若干低下するが、カラーペーパを露光する場合には、GB光に対する感光材料の感度が高いので、この領域での発光効率の低下は問題にならない。
以上の知見に基づいて、感光材料に対する感度が最も低いR色の多層膜構成について最適な干渉状態となるように、透明陽極21の膜厚を最適化する。表1に例示した通り、透明基板10と透明陽極21との間の屈折率差は大きく、両者の界面での反射率は高くなる。従って、正面方向での発光効率を高めるためには、図5において、透明基板10と透明陽極21との界面で反射され且つ金属陰極23で再反射されて外部に取り出されるR光L2の位相が、そのまま外部に取り出されるR光L1の位相と一致し、R光L1とR光L2とが互いに強め合うように、透明陽極21の膜厚を最適化すればよい。具体的には、下記式の関係を満たし、透明陽極21及び有機化合物層22での往復の実効的な光路長がR色の発光スペクトルのピーク波長の整数倍となるときに、R光L1とR光L2の位相が一致し正面方向での発光効率が最大になる。なお、下記式(1)において、左辺の最後の項は、金属陰極23での位相反転効果を表している。また、有機化合物層22が複数の層から構成されている場合は(nORG×dORG)は各層の屈折率と膜厚との積の総和とする。
Figure 2005156871
図7(A)の例では、R光の発光スペクトルのピーク波長λを0.63μmとすると、下記計算式に示す通り、透明陽極21の膜厚dPOSIが0.12μmの場合は波長λの約2倍、透明陽極21の膜厚dPOSIが0.275μmの場合は波長λの約3倍になっていることが分かる。
Figure 2005156871
この通り、実効的な光路長が正確に上記ピーク波長の整数倍とならなくても、正面方向での発光効率はある程度増加する。従って、実効的な光路長は、(N-0.2)λ〜(N+0.2)λの範囲にあることが好ましく、(N-0.1)λ〜(N+0.1)λの範囲にあることがより好ましい。
以上説明した通り、本実施の形態では、感光材料の感度が最も低いR光で発光する発光部の多層膜構成について最適な干渉状態となるように透明陽極の膜厚を最適化することで、R光で発光する発光部からの発光効率を改善することができ、ひいては有機EL素子全体の発光効率を向上させることができる。この通り、透明陽極の膜厚を最適化するだけでよく、微小共振器構造を導入した場合の様にRGB各色毎に積層構造を最適化する必要がない。従って、製造プロセスを複雑化させることなく、有機EL素子の光利用効率を高めることができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る露光装置は、図8に示すように、透明基板10と透明陽極21との間に透明な中間層100が形成された以外は、第1の実施の形態に係る露光装置と同じ構成であるため、同一部分には同じ符号を付して説明を省略する。
中間層100は、透明電極21と略同等の屈折率を備えた材料で構成されている。透明陽極21としてITO電極を使用する場合には、ITOの屈折率が2であることから、中間層の材料としては、屈折率2.1のジルコニア(ZrO2)、屈折率2.16の五酸化タンタル(Ta25)等を用いることができる。
この場合は、感光材料に対する感度が最も低いR色の多層膜構成について最適な干渉状態となるように、中間層100の膜厚を最適化する。透明電極21は、その膜厚が厚過ぎると表面性が悪化し、ダークスポットの発生や寿命の低下を招き、好ましくない。一方、膜厚が薄過ぎても抵抗率が上昇し、ジュール熱が発生する等の不都合がある。透明電極21の膜厚を変化させる代わりに、略同等の屈折率を有する中間層100を設けその膜厚を最適化することで、これらの問題を避けつつ有機EL素子全体の発光効率を向上させることができる。
図9において、透明基板10と中間層100との界面で反射され且つ金属陰極23で再反射されて外部に取り出されるR光L3の位相が、そのまま外部に取り出されるR光L1の位相と一致し、R光L1とR光L3とが互いに強め合うように、中間層100の膜厚を最適化すればよい。具体的には、下記式の関係を満たし、中間層100、透明陽極21及び有機化合物層22での往復の実効的な光路長がR光の発光スペクトルのピーク波長の整数倍となるときに、R光L1とR光L3の位相が一致し正面方向での発光効率が最大になる。
Figure 2005156871
以上説明した通り、本実施の形態では、感光材料の感度が最も低いR光で発光する発光部の多層膜構成について最適な干渉状態となるように中間層の膜厚を最適化することで、R光で発光する発光部からの発光効率を改善することができ、ひいては有機EL素子全体の発光効率を向上させることができる。この結果、製造プロセスを複雑化させることなく、有機EL素子の光利用効率を高めることができる。
また、発光効率に関係なく透明陽極の膜厚を最適化することができるので、透明陽極が厚過ぎることにより発生する不都合や、透明陽極が薄過ぎることにより発生する不都合を避けることができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る露光装置は、第2の実施の形態と同様に、透明基板10と透明陽極21との間に透明な中間層100を形成したものである。但し、中間層100は、透明基板10より低い屈折率を備えた材料で構成する。透明基板10としてガラス基板を使用する場合には、ガラスの屈折率が1.5であることから、中間層の材料としては、屈折率1.38のフッ化マグネシウム(MgF2)等を用いることができる。
透明基板10より低屈折率の中間層100を設けることで、透明陽極21と中間層100との間の屈折率差が、透明基板10と透明陽極21との間の屈折率差よりも大きくなり、透明陽極21と中間層100との界面での反射率が、中間層100を設けない場合の透明基板10と透明陽極21との界面での反射率より高くなる。従って、発光層から発光された光の一部は、透明陽極21と中間層100との界面で反射された後、金属陰極23で再反射されて外部に取り出される。既に述べた通り、本実施の形態では、透明陽極21と中間層100との界面での反射率が高くなっているので、より高い共鳴効果を得ることができ、発光効率が向上する。
透明陽極21と中間層100との界面で反射され且つ金属陰極23で再反射されて外部に取り出されるR光の位相が、そのまま外部に取り出されるR光の位相と一致し、互いに強め合う場合に、最適な干渉状態が達成され正面方向での発光効率が大きくなる。具体的には、下記式の関係を満たし、透明陽極21及び有機化合物層22での往復の実効的な光路長がR光の発光スペクトルのピーク波長の整数倍となるときに、2つのR光の位相が一致し正面方向での発光効率が大きくなる。
Figure 2005156871
また、最大の共鳴効果を得る観点から、中間層100の膜厚は、感光材料に対する感度が最も低いR色の発光スペクトルのピーク波長λに対し、その光学的膜厚がλ/4nとなるように設定することが好ましい。中間層100の光学的膜厚をλ/4nとすることで、更に高い共鳴効果を得ることができ、発光効率が向上する。例えば、R色の発光スペクトルのピーク波長λを0.63μmとすると、屈折率1.38のMgF2を用いた中間層100の膜厚は114nm(=630nm/(1.38×4))とすることが好ましい。
また、透明陽極21の膜厚は、第1の実施の形態と同様にして、感光材料に対する感度が最も低いR色の多層膜構成について最適な干渉状態となるように最適化する。
図10に、MgF2からなる中間層100が設けられたR色の多層膜構成について、正面方向での発光効率を計算した結果を実線で示す。この例では、透明基板10としてガラス基板を使用すると共に、この透明基板10上に、MgF2からなる膜厚114nmの中間層100を介して、透明陽極21として膜厚275nmのITO電極が形成されている。また、有機化合物層22は、ホール輸送層/発光層/電子輸送層を陽極側からこの順に積層したものである。下記表2に、RGB各色の発光部毎に各層の屈折率及び厚さを示す。
Figure 2005156871
比較のために、図10には、中間層100を設けなかった以外は同様の構成の多層膜構成について、正面方向での発光効率を計算した結果を点線で示している。図10から分かるように、中間層を設けることにより、中間層を設けない場合に比べて、R光領域で発光効率が約16%向上する。
以上説明した通り、本実施の形態では、感光材料の感度が最も低いR光で発光する発光部の多層膜構成について最適な干渉状態となるように透明陽極の膜厚を最適化することで、R光で発光する発光部からの発光効率を改善することができ、ひいては有機EL素子全体の発光効率を向上させることができる。この結果、製造プロセスを複雑化させることなく、有機EL素子の光利用効率を高めることができる。
また、R色の多層膜構成について高い共鳴効果が得られるように中間層の材料を最適化することで、発光効率を更に向上させることができる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態に係る露光装置は、図11に示すように、透明基板10と透明陽極21との間に、透明な第1中間層102と透明な第2中間層104とが透明基板10の側からこの順で形成された以外は、第1の実施の形態に係る露光装置と同じ構成であるため、同一部分には同じ符号を付して説明を省略する。
第1中間層102は、透明基板10より高い屈折率を備えた材料で構成する。透明基板10としてガラス基板を使用する場合には、ガラスの屈折率が1.5であることから、中間層の材料としては、屈折率2.1のジルコニア(ZrO2)、屈折率2.16の五酸化タンタル(Ta25)等を用いることができる。
一方、第2中間層104は、透明基板10より低い屈折率を備えた材料で構成する。透明基板10としてガラス基板を使用する場合には、屈折率1.38のフッ化マグネシウム(MgF2)、屈折率1.46の酸化ケイ素(SiO2)等を用いることができる。
透明基板10より低屈折率の第2中間層104を設けることで、第3の実施に形態と同様に、発光層から発光された光の一部は、透明陽極21と第2中間層104との界面で反射された後、金属陰極23で再反射されて外部に取り出される。また、第3の実施に形態と同様に、透明陽極21と第2中間層104との界面での反射率が高くなっているので、より高い共鳴効果を得ることができ、発光効率が向上する。
透明陽極21及び有機化合物層22での往復の実効的な光路長がR光の発光スペクトルのピーク波長の整数倍となるときに、最適な干渉状態が達成され正面方向での発光効率が大きくなる点は、第3の実施の形態と同様である。
最大の共鳴効果を得るために、第1中間層102、第2中間層104の膜厚は、感光材料に対する感度が最も低いR色の発光スペクトルのピーク波長λに対し、各々その光学的膜厚がλ/4となるように設定する。互いに屈折率の異なる第1中間層102と第2中間層104とを積層すると共に、各層の光学的膜厚をλ/4とすることで、更に高い共鳴効果を得ることができ、発光効率が更に向上する。
また、透明陽極21の膜厚は、第1の実施の形態と同様にして、感光材料に対する感度が最も低いR色の多層膜構成について最適な干渉状態となるように最適化する。
図12に、ZrO2からなる第1中間層102とSiO2からなる第2中間層104とが設けられたR色の多層膜構成について、正面方向での発光効率を計算した結果を実線で示す。この例では、透明基板10としてガラス基板を使用すると共に、この透明基板10上に、ZrO2からなる膜厚75nmの第1中間層102とSiO2からなる膜厚108nmの第2中間層104とを介して、透明陽極21として膜厚275nmのITO電極が形成されている。また、有機化合物層22は、ホール輸送層/発光層/電子輸送層を陽極側からこの順に積層したものである。下記表3に、RGB各色の発光部毎に各層の屈折率及び厚さを示す。
Figure 2005156871
比較のために、図12には、中間層102、104を設けなかった以外は同様の構成の多層膜構成について、正面方向での発光効率を計算した結果を点線で示している。図12から分かるように、中間層を設けることにより、中間層を設けない場合に比べて、R光領域で発光効率が約1.8倍まで向上する。
以上説明した通り、本実施の形態では、感光材料の感度が最も低いR光で発光する発光部の多層膜構成について最適な干渉状態となるように透明陽極の膜厚を最適化することで、R光で発光する発光部からの発光効率を改善することができ、ひいては有機EL素子全体の発光効率を向上させることができる。この結果、製造プロセスを複雑化させることなく、有機EL素子の光利用効率を高めることができる。
また、R色の多層膜構成について高い共鳴効果が得られるように中間層を屈折率の異なる2層構造とすることで、発光効率を更に向上させることができる。
なお、上記の第1乃至第4の実施の形態では、感光材料として、カラーペーパを用いる例について説明したが、RGB各色について略等しい感度分布を有するインスタントカラーフィルム等、他の感光材料を用いることもできる。
第1の実施の形態に係る露光装置の構成を示す断面図である。 有機EL素子の発光部の形成パターンを示す平面図である。 感光材料の分光感度特性を示す線図である。 有機EL素子の発光スペクトル特性を示す線図である。 透明基板及び有機EL素子の層構成の一例を示す断面図である。 表1に示す多層膜構成について正面方向での光透過率を計算した結果を示すグラフであり、(A)はR色の多層膜構成についての計算結果を示し、(B)はG色とB色の多層膜構成についての計算結果を示す。 (A)及び(B)は、透明陽極の膜厚を変更した場合の正面方向での光透過率の計算結果を示すグラフである。 第2の実施の形態に係る露光装置の構成を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る露光装置の透明基板及び有機EL素子の層構成を示す断面図である。 表2に示す多層膜構成について正面方向での光透過率を計算した結果を示すグラフである。 第4の実施の形態に係る露光装置の構成を示す断面図である。 表3に示す多層膜構成について正面方向での光透過率を計算した結果を示すグラフである。 有機EL素子を用いた従来の露光装置の構成を示す図である。
符号の説明
10 透明基板
20 有機EL素子
20R、20G、20B 発光部
21 透明陽極
22 有機化合物層
23 金属陰極
30 SLA
31 セルフォックレンズ
40 感光材料
100 中間層
102 第1中間層
104 第2中間層

Claims (9)

  1. 感光材料を露光する露光光源であって、
    透明基板と、
    該透明基板上に、陽極として作用する透明な第1の電極層、発光層を含む有機化合物層、及び陰極として作用する第2の電極層を透明基板側から順次積層して形成されると共に、異なる発光スペクトルで発光する複数種類の発光部が配列された有機EL素子と、
    を備え、
    前記複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する前記感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、前記透明基板を介して前記発光層から直接取り出される発光光と、前記透明基板と前記第1の電極層との界面で反射され且つ前記第2の電極層で反射された後に前記透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、前記波長λの略整数倍となるように、前記第1の電極層及び前記有機化合物層の厚さが設定された露光光源。
  2. 感光材料を露光する露光光源であって、
    透明基板と、
    該透明基板上に、陽極として作用する透明な第1の電極層、発光層を含む有機化合物層、及び陰極として作用する第2の電極層を透明基板側から順次積層して形成されると共に、異なる発光スペクトルで発光する複数種類の発光部が配列された有機EL素子と、
    前記透明基板と前記第1の電極層との間に形成され、前記第1の電極層の屈折率と略同じ屈折率を備えた透明な中間層と、
    を備え、
    前記複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する前記感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、前記透明基板を介して前記発光層から直接取り出される発光光と、前記透明基板と前記中間層との界面で反射され且つ前記第2の電極層で反射された後に前記透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、前記波長λの略整数倍となるように、前記第1の電極層、前記有機化合物層及び前記中間層の厚さが設定された露光光源。
  3. 感光材料を露光する露光光源であって、
    透明基板と、
    該透明基板上に、陽極として作用する透明な第1の電極層、発光層を含む有機化合物層、及び陰極として作用する第2の電極層を透明基板側から順次積層して形成されると共に、異なる発光スペクトルで発光する複数種類の発光部が配列された有機EL素子と、
    前記透明基板と前記第1の電極層との間に形成され、前記透明基板の屈折率よりも低い屈折率を備えた透明な中間層と、
    を備え、
    前記複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する前記感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、前記透明基板を介して前記発光層から直接取り出される発光光と、前記第1の電極層と前記中間層との界面で反射され且つ前記第2の電極層で反射された後に前記透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、前記波長λの略整数倍となるように、前記第1の電極層、及び前記有機化合物層の厚さが設定された露光光源。
  4. 前記中間層の光学的な厚さが、前記波長λの1/4である請求項3に記載の露光光源。
  5. 感光材料を露光する露光光源であって、
    透明基板と、
    該透明基板上に、陽極として作用する透明な第1の電極層、発光層を含む有機化合物層、及び陰極として作用する第2の電極層を透明基板側から順次積層して形成されると共に、異なる発光スペクトルで発光する複数種類の発光部が配列された有機EL素子と、
    前記透明基板と前記第1の電極層との間に形成され、前記透明基板より高い屈折率を備えた透明な第1の中間層と、
    前記第1の電極層と前記第1の中間層との間に形成され、前記第1の中間層より低い屈折率を備えた透明な第2の中間層と、
    を備え、
    前記複数種類の発光部の中で、発光スペクトルのピーク波長をλとした場合に、該波長λの光に対する前記感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部において、前記透明基板を介して前記発光層から直接取り出される発光光と、前記第1の電極層と前記第1の中間層との界面で反射され且つ前記第2の電極層で反射された後に前記透明基板を介して取り出される反射光との光路長差が、前記波長λの略整数倍となるように、前記第1の電極層、及び前記有機化合物層の厚さが設定された露光光源。
  6. 前記第1の中間層及び前記第2の中間層の光学的な厚さが、各々前記波長λの1/4である請求項5に記載の露光光源。
  7. 前記光路長差が、Nを整数とした場合に、前記波長λに対し(N−0.2)λ〜(N+0.2)λの範囲にある請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光光源。
  8. 前記光路長差が、Nを整数とした場合に、前記波長λに対し(N−0.1)λ〜(N+0.1)λの範囲にある請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光光源。
  9. 前記感光材料がハロゲン化銀感光材料である場合に、前記感光材料の感度が最も低い発光スペクトルで発光する発光部を、赤色光で発光する発光部とした請求項1乃至8のいずれか1項に記載の露光光源。
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