JP2007027042A - 有機el表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機EL素子にマイクロキャビティ構造を採用した有機EL表示装置において、輝度及び色相の観察方向依存性を小さくする。
【解決手段】本発明の有機EL表示装置は、各々が光共振器を構成した複数の有機EL素子OLEDと、これら有機EL素子OLEDと向き合ったカラーフィルタCFと、このカラーフィルタCFを挟んで前記複数の有機EL素子OLEDと向き合った光散乱層LSとを具備したことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置に関する。
カラー画像を表示可能な表示装置として、白色に発光する有機EL素子とカラーフィルタとを組み合わせた有機EL表示装置がある。非特許文献1には、そのような有機EL表示装置において、マイクロキャビティ構造を採用した有機EL素子,すなわち、光共振器としての機能を有する有機EL素子,を使用することが記載されている。
白色に発光する有機EL素子にマイクロキャビティ構造を採用すると、或る波長の光は繰り返し反射干渉によって強さを増す。すなわち、白色に発光する有機EL素子にマイクロキャビティ構造を採用すると、有機EL素子がその外部に放出する光は白色光から着色光へと変化する。
この強さを増す光の波長は、例えば、マイクロキャビティ構造の光路長を変更することにより変化させることができる。したがって、カラーフィルタの着色層毎にマイクロキャビティ構造の光路長を適宜設定することにより、マイクロキャビティ構造が放出する最大強度の光の波長を、カラーフィルタの着色層が最大透過率を示す波長と一致させることができる。それゆえ、この技術によれば、高効率及び高彩度を実現することができる。
しかしながら、この有機EL表示装置には、斜め方向から観察した画像が、法線方向から観察したと画像と比較して著しく暗いという問題がある。加えて、本発明者らは、本発明を為すに際し、この有機EL表示装置で表示した画像を法線方向から観察し、次いで、斜め方向から観察すると、色相が変化することを見い出している。すなわち、この有機EL表示装置は、カラーフィルタを使用していながらも色相の観察方向依存性が大きく、また、輝度の観察方向依存性も大きい。
Kashiwabara et al., "Advanced AM-OLED Display Based on White Emitter with Microcavity Structure", SID 04 DIGEST, pp.1017-1019
本発明の目的は、有機EL素子にマイクロキャビティ構造を採用した有機EL表示装置において、輝度及び色相の観察方向依存性を小さくすることにある。
本発明の第1側面によると、各々が光共振器を構成した複数の有機EL素子と、これら有機EL素子と向き合ったカラーフィルタと、このカラーフィルタを挟んで前記複数の有機EL素子と向き合った光散乱層とを具備したことを特徴とする有機EL表示装置が提供される。
本発明の第2側面によると、各々が第1及び第2電極とそれらの間に介在した発光層を含むと共に各々が光共振器を構成した複数の有機EL素子と、前記第1電極と向き合った光散乱層と、複数の着色層を含むと共に前記第1電極と前記光散乱層との間に介在したカラーフィルタとを具備し、前記複数の着色層の各々は前記第1電極と比較して屈折率がより小さいことを特徴とする有機EL表示装置が提供される。
本発明の第3側面によると、光共振器を構成すると共に白色に発光する発光層を備えた有機EL素子及びこれと向き合った着色層を各々が含んだ第1乃至第3画素と、前記着色層を挟んで前記有機EL素子と向き合った光散乱層とを具備し、前記第1画素は、前記第2画素と比較して、前記有機EL素子が法線方向に放出する最大強度の光の波長λresがより短く、前記第3画素は前記第2画素と比較して前記波長λresがより長く、前記第1画素は、前記第2画素と比較して、前記着色層が最大の透過率Tmaxを示す波長λmaxがより短く、前記第3画素は前記第2画素と比較して前記波長λmaxがより長いことを特徴とする有機EL表示装置が提供される。
本発明によると、有機EL素子にマイクロキャビティ構造を採用した有機EL表示装置において、輝度及び色相の観察方向依存性を小さくすることができる。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一態様に係る表示装置を概略的に示す平面図である。図2は、図1の表示装置に採用可能なアレイ基板の構造の一例を概略的に示す断面図である。図3は、有機EL素子に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図である。なお、図2では、表示装置を、その表示面,すなわち前面又は光出射面,が下方を向き、背面が上方を向くように描いている。
図1の表示装置は、アクティブマトリクス型駆動方式を採用した下面発光型の有機EL表示装置である。この有機EL表示装置は、後述するように、表示色が互いに異なる画素PX1乃至PX3を含んでおり、これら画素PX1乃至PX3は、有機EL素子OLEDに加え、図2に示すカラーフィルタCFの着色層CL1乃至CL3をそれぞれ含んでいる。
この有機EL表示装置は、アレイ基板ASと、映像信号線ドライバXDRと、走査信号線ドライバYDRとを含んでいる。
アレイ基板ASは、例えば、ガラス基板などの絶縁基板SUBを含んでいる。
基板SUB上には、図2に示すように、アンダーコート層UCとして、例えば、SiNx層とSiOx層とが順次積層されている。
アンダーコート層UC上には、例えばチャネル及びソース・ドレインが形成されたポリシリコン層である半導体層SC、例えばTEOS(TetraEthyl OrthoSilicate)などを用いて形成され得るゲート絶縁膜GI、及び例えばMoWなどからなるゲートGEが順次積層されており、それらは電界効果トランジスタであるトップゲート型の薄膜トランジスタを構成している。この例では、これら薄膜トランジスタは、pチャネル薄膜トランジスタであり、図1の駆動制御素子DR及びスイッチSWa乃至SWcとして利用している。
ゲート絶縁膜GI上には、図1に示す走査信号線SL1及びSL2と、図示しない下部電極とがさらに配置されている。走査信号線SL1及びSL2並びに下部電極は、ゲートGEと同一の工程で形成可能である。
走査信号線SL1及びSL2は、図1に示すように、各々が画素PX1乃至PX3の行方向(X方向)に延びており、画素PX1乃至PX3の列方向(Y方向)に交互に配列している。これら走査信号線SL1及びSL2は、走査信号線ドライバYDRに接続されている。
下部電極は、駆動制御素子DRのゲートに接続されている。下部電極は、後述するキャパシタCの一方の電極として利用する。
ゲート絶縁膜GI、ゲートGE、走査信号線SL1及びSL2、並びに下部電極は、図2に示す層間絶縁膜IIで被覆されている。層間絶縁膜IIは、例えばプラズマCVD法などにより成膜されたSiOxなどからなる。この層間絶縁膜IIのうち下部電極上の部分は、キャパシタCの誘電体層として利用する。
層間絶縁膜II上には、図2に示すソース電極SE及びドレイン電極DE、図1に示す映像信号線DL、電源線PSL、並びに図示しない上部電極が配置されている。これらは、同一工程で形成可能であり、例えば、Mo/Al/Moの三層構造を有している。
ソース電極SE及びドレイン電極DEは、層間絶縁膜IIに設けられたコンタクトホールを介して薄膜トランジスタのソース及びドレインに電気的に接続されている。
映像信号線DLは、図1に示すように、各々がY方向に延びており、X方向に配列している。これら映像信号線DLの各々の一端は、映像信号線ドライバXDRに接続されている。
電源線PSLは、この例では、各々がY方向に延びており、X方向に配列している。また、この例では、電源線PSLは、映像信号線ドライバXDRに接続されている。
上部電極は、電源線PSLに接続されている。上部電極は、キャパシタCの他方の電極として利用する。
ソース電極SE、ドレイン電極DE、映像信号線DL、電源線PSL、及び上部電極は、図示しないパッシベーション膜で被覆されている。パッシベーション膜は、例えばSiNxなどからなる。
パッシベーション膜上には、光散乱層LSが形成されている。光散乱層LSは、例えば、光透過性を有する有機高分子材料と、この中に分散された光透過性粒子とを含んでいる。これら粒子は、有機高分子材料とは屈折率などの光学特性が異なっており、典型的には、TiO2などの光透過性無機物からなる。
光散乱層LS上には、カラーフィルタCFが形成されている。カラーフィルタCFは、着色層CL1乃至CL3を含んでいる。着色層CL1乃至CL3は、有機高分子材料からなる。着色層CL1乃至CL3は、例えば、ストライプパターンを形成している。
カラーフィルタCF上には、前面電極として、光透過性の画素電極PEが形成されている。画素電極PEは、カラーフィルタCFと光散乱層LSとパッシベーション膜とに設けた貫通孔を介して、スイッチSWaのドレイン電極DEに接続されている。
画素電極PEは、この例では陽極である。画素電極PEの材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)のような透明導電性酸化物を使用することができる。
カラーフィルタCF上には、さらに、図2に示す隔壁絶縁層PIが形成されている。隔壁絶縁層PIには、画素電極PEに対応した位置に貫通孔が設けられているか、或いは、画素電極PEが形成する列又は行に対応した位置にスリットが設けられている。ここでは、一例として、隔壁絶縁層PIには、画素電極PEに対応した位置に貫通孔が設けられていることとする。
隔壁絶縁層PIは、例えば、有機絶縁層である。隔壁絶縁層PIは、例えば、フォトリソグラフィ技術を用いて形成することができる。
画素電極PE上には、活性層として図3の白色発光層EMTを含んだ有機物層ORGが配置されている。白色発光層EMTは、白色に発光するように設計された薄膜である。白色発光層EMTは、例えば、発光色が黄色のルミネセンス性有機化合物を含んだ黄色発光層EM1と発光色が青色のルミネセンス性有機化合物を含んだ青色発光層EM2との積層体である。この有機物層ORGは、白色発光層EMTに加え、図3の正孔注入層HI、正孔輸送層HT、電子輸送層ET、電子注入層EIなどもさらに含むことができる。
隔壁絶縁層PI及び有機物層ORGは、図2に示すように、背面電極である対向電極CEで被覆されている。対向電極CEは、画素PX1乃至PX3間で互いに接続された共通電極であり、この例では例えばアルミニウムからなる光反射性の陰極である。対向電極CEは、例えば、パッシベーション膜と光散乱層LSとカラーフィルタCFと隔壁絶縁層PIとに設けられたコンタクトホールを介して、映像信号線DLと同一の層上に形成された電極配線(図示せず)に電気的に接続されている。各々の有機EL素子OLEDは、画素電極PE、有機物層ORG及び対向電極CEで構成されている。
これら有機EL素子OLEDは、光共振器(マイクロキャビティ構造)を構成している。この例では、有機物層ORGが放出した光が、画素電極PEとカラーフィルタCFとの界面と対向電極CEの有機物層ORGとの対向面との間で繰り返し反射干渉する構成を採用している。
各有機EL素子OLEDは、着色層CL1乃至CL3の何れかと向き合っている。画素PX1の各々は、有機EL素子OLEDと、これと向き合った着色層CL1とを含んでいる。画素PX2の各々は、有機EL素子OLEDと、これと向き合った着色層CL2とを含んでいる。画素PX3の各々は、有機EL素子OLEDと、これと向き合った着色層CL3とを含んでいる。
画素PX1が含む有機EL素子OLEDは、画素PX2が含む有機EL素子OLEDと比較して、カラーフィルタCFと対向電極CEとの間の光路長がより短い。画素PX3が含む有機EL素子OLEDは、画素PX2が含む有機EL素子OLEDと比較して、カラーフィルタCFと対向電極CEとの間の光路長がより長い。ここでは、一例として、画素PX1乃至PX3間で有機物層ORGの厚さのみを異ならしめることにより、先の光路長の相違を生じさせている。なお、画素PX1乃至PX3間で有機物層ORGの厚さを異ならしめる代わりに、画素PX1乃至PX3間で画素電極PEの厚さを異ならしめてもよい。
画素PX1は、画素PX2と比較して、有機EL素子OLEDが法線方向に放出する最大強度の光の波長λresがより短い。画素PX3は、画素PX2と比較して、有機EL素子OLEDが法線方向に放出する最大強度の光の波長λresがより長い。この例では、画素PX1が含む有機EL素子OLEDの波長λresは青色光の波長範囲内にあり、画素PX2が含む有機EL素子OLEDの波長λresは緑色光の波長範囲内にあり、画素PX3が含む有機EL素子OLEDの波長λresは赤色光の波長範囲内にある。
着色層CL1は、着色層CL2と比較して、最大の透過率Tmaxを示す波長λmaxがより短い。着色層CL3は、着色層CL2と比較して、最大の透過率Tmaxを示す波長λmaxがより長い。この例では、着色層CL1が最大の透過率Tmaxを示す波長λmaxは青色光の波長範囲内にあり、着色層CL2が最大の透過率Tmaxを示す波長λmaxは緑色光の波長範囲内にあり、着色層CL3が最大の透過率Tmaxを示す波長λmaxは赤色光の波長範囲内にある。典型的には、画素PX1乃至PX3の各々において、波長λmaxは波長λresとほぼ等しい。
画素PX1乃至PX3の各々が含む画素回路は、この例では、駆動制御素子(駆動トランジスタ)DRと、出力制御スイッチSWaと、映像信号供給制御スイッチSWbと、ダイオード接続スイッチSWcと、キャパシタCとを含んでいる。上記の通り、この例では、駆動制御素子DR及びスイッチSWa乃至SWcはpチャネル薄膜トランジスタである。また、この例では、映像信号供給制御スイッチSWbとダイオード接続スイッチSWcとは、駆動制御素子DRのドレインと映像信号線DLと駆動制御素子DRのゲートとの接続状態を、それらが互いに接続された第1状態と、それらが互いから遮断された第2状態との間で切り替えるスイッチ群を構成している。
駆動制御素子DRと出力制御スイッチSWaと有機EL素子OLEDとは、第1電源端子ND1と第2電源端子ND2との間で、この順に直列に接続されている。この例では、第1電源端子ND1は高電位電源端子であり、第2電源端子ND2は低電位電源端子である。
出力制御スイッチSWaのゲートは、走査信号線SL1に接続されている。映像信号供給制御スイッチSWbは映像信号線DLと駆動制御素子DRのドレインとの間に接続されており、そのゲートは走査信号線SL2に接続されている。ダイオード接続スイッチSWcは駆動制御素子DRのゲートとドレインとの間に接続されており、そのゲートは走査信号線SL2に接続されている。
キャパシタCは、駆動制御素子DRのゲートと定電位端子ND1’との間に接続されている。定電位端子ND1’は、例えば第1電源端子ND1に接続する。
映像信号線ドライバXDR及び走査信号線ドライバYDRは、この例では、アレイ基板AS上に配置されている。すなわち、この例では、映像信号線ドライバXDR及び走査信号線ドライバYDRをCOG(chip on glass)実装している。映像信号線ドライバXDR及び走査信号線ドライバYDRは、COG実装する代わりに、TCP(tape carrier package)実装してもよい。
この有機EL表示装置で画像を表示する場合、例えば、走査信号線SL1及びSL2の各々を線順次駆動する。そして、或る行の画素PX1乃至PX3に映像信号を書き込む書込期間では、まず、走査信号線ドライバYDRから、先の画素PX1乃至PX3が接続された走査信号線SL1にスイッチSWaを開く(OFF)走査信号を電圧信号として出力し、続いて、先の画素PX1乃至PX3が接続された走査信号線SL2にスイッチSWb及びSWcを閉じる(ON)走査信号を電圧信号として出力する。この状態で、映像信号線ドライバXDRから、先の画素PX1乃至PX3が接続された映像信号線DLに映像信号を電流信号としてそれぞれ出力し、駆動制御素子DRのゲート−ソース間電圧を、先の映像信号に対応した大きさに設定する。その後、走査信号線ドライバYDRから、先の画素PX1乃至PX3が接続された走査信号線SL2にスイッチSWb及びSWcを開く(OFF)走査信号を電圧信号として出力し、続いて、先の画素PX1乃至PX3が接続された走査信号線SL1にスイッチSWaを閉じる(ON)走査信号を電圧信号として出力する。
スイッチSWaを閉じ(ON)ている有効表示期間では、有機EL素子OLEDには、駆動制御素子DRのゲート−ソース間電圧に対応した大きさの駆動電流が流れる。有機EL素子OLEDは、駆動電流の大きさに対応した輝度で発光する。
この有機EL表示装置は、高い効率で高彩度の画像を表示できるのに加え、輝度及び色相の観察方向依存性が小さい。これについて、以下に説明する。
光共振器の共振波長には、伝播方向依存性がある。すなわち、光共振器内を法線方向に伝播する光の共振波長は、光共振器内を斜め方向に伝播する光についての共振波長とは異なっている。
有機物層ORGが含む発光層の発光スペクトルはブロードである。そのため、斜め方向から有機EL素子OLEDを観察した場合と、法線方向から有機EL素子OLEDを観察した場合とで、最大強度を示す光の波長が大きく異なる可能性がある。
このような理由で、先の有機EL表示装置から図2の光散乱層LSを省略したものは、カラーフィルタCFを使用していながらも色相の観察方向依存性が大きく、また、輝度の観察方向依存性も大きい。
これに対し、本態様に係る有機EL表示装置では、光共振器の前面側に光散乱層LSを配置している。したがって、本態様によると、色相及び輝度の観察方向依存性を小さくすることができる。
なお、光散乱層LSをカラーフィルタCFと画素電極PEとの間に配置した場合、色相及び輝度の観察方向依存性を小さくすることは可能である。但し、この場合、画素電極PEと光散乱層LSが含む光透過性粒子とは屈折率がほぼ等しいため、光共振器を形成することが困難となる。したがって、この場合、効率及び彩度が低下する。
このように、マイクロキャビティ構造と光散乱層LSとの間にカラーフィルタCFを配置し、カラーフィルタCFとマイクロキャビティ構造とを光学的に分離する。つまり、カラーフィルタCFの屈折率を画素電極PEの屈折率より小さく設定すれば、光散乱層LSで光を散乱してもマイクロキャビティ効果を維持することが可能となる。
すなわち、本態様によると、高い効率で高彩度の画像を表示可能となるのに加え、輝度及び色相の観察方向依存性を小さくすることができる。
カラーフィルタCFの屈折率と画素電極PEの屈折率との差は、典型的には、0.3乃至0.6とする。屈折率の差が小さい場合には、光共振器を形成することが困難となる。また、通常、カラーフィルタCFに一般的な材料を用いて、屈折率の差を0.6よりも大きくすることは難しい。
光散乱層LSは、典型的には、基板SUBとカラーフィルタCFとの間に配置する。光散乱層LSを、基板SUBを挟んでカラーフィルタCFと向き合うように配置した場合、基板SUBの厚さに起因して混色を生じることがある。
光散乱層LSは、画素PX1に対応した部分と画素PX2に対応した部分と画素PX3に対応した部分との間で、粒子の平均径が異なっていてもよい。例えば、光散乱層LSのうち、画素PX1に対応した部分は画素PX2に対応した部分と比較して粒子の平均径がより小さく、且つ、画素PX3に対応した部分は画素PX2に対応した部分と比較して粒子の平均径がより大きくてもよい。
白色発光層EMTは、黄色発光層EM1と青色発光層EM2との積層体でなくてもよい。例えば、白色発光層EMTは、青緑色発光層と赤色発光層との積層体であってもよい。
光散乱層LS中に含有させる粒子は、金属粒子や、TiO2以外の酸化物からなる粒子であってもよい。光散乱層LSとして、光透過性を有する有機高分子材料中に光透過性粒子を分散させてなる光散乱層の代わりに、フォトニック結晶層を使用してもよい。
本態様では、本発明を下面発光型の有機EL表示装置に適用したが、本発明は上面発光型の有機EL表示装置にも適用可能である。また、本態様では、画素回路に映像信号として電流信号を書き込む構成を採用したが、画素回路に映像信号として電圧信号を書き込む構成を採用することも可能である。
本発明の一態様に係る表示装置を概略的に示す平面図。 図1の表示装置に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図。 有機EL素子に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図。
符号の説明
AS…アレイ基板、C…キャパシタ、CE…対向電極、CF…カラーフィルタ、CL1…着色層、CL2…着色層、CL3…着色層、DE…ドレイン電極、DL…映像信号線、DR…駆動制御素子、EI…電子注入層、EM1…黄色発光層、EM2…青色発光層、EMT…白色発光層、ET…電子輸送層、GE…ゲート、GI…ゲート絶縁膜、HI…正孔注入層、HT…正孔輸送層、II…層間絶縁膜、LS…光散乱層、ND1…電源端子、ND1’…定電位端子、ND2…電源端子、OLED…有機EL素子、ORG…有機物層、PE…画素電極、PI…隔壁絶縁層、PSL…電源線、PX1…画素、PX2…画素、PX3…画素、SC…半導体層、SE…ソース電極、SL1…走査信号線、SL2…走査信号線、SUB…絶縁基板、SWa…出力制御スイッチ、SWb…映像信号供給制御スイッチ、SWc…ダイオード接続スイッチ、UC…アンダーコート層、XDR…映像信号線ドライバ、YDR…走査信号線ドライバ

Claims (4)

  1. 各々が光共振器を構成した複数の有機EL素子と、これら有機EL素子と向き合ったカラーフィルタと、このカラーフィルタを挟んで前記複数の有機EL素子と向き合った光散乱層とを具備したことを特徴とする有機EL表示装置。
  2. 各々が第1及び第2電極とそれらの間に介在した発光層を含むと共に各々が光共振器を構成した複数の有機EL素子と、前記第1電極と向き合った光散乱層と、複数の着色層を含むと共に前記第1電極と前記光散乱層との間に介在したカラーフィルタとを具備し、前記複数の着色層の各々は前記第1電極と比較して屈折率がより小さいことを特徴とする有機EL表示装置。
  3. 光共振器を構成すると共に白色に発光する発光層を備えた有機EL素子及びこれと向き合った着色層を各々が含んだ第1乃至第3画素と、前記着色層を挟んで前記有機EL素子と向き合った光散乱層とを具備し、
    前記第1画素は、前記第2画素と比較して、前記有機EL素子が法線方向に放出する最大強度の光の波長λresがより短く、前記第3画素は前記第2画素と比較して前記波長λresがより長く、
    前記第1画素は、前記第2画素と比較して、前記着色層が最大の透過率Tmaxを示す波長λmaxがより短く、前記第3画素は前記第2画素と比較して前記波長λmaxがより長いことを特徴とする有機EL表示装置。
  4. 前記光散乱層は光透過性の無機物を含んだことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の有機EL表示装置。
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