JP5762039B2 - 熱交換器の解体処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱交換器の解体処理方法に関する。
火力発電プラント、原子力プラント等に設けられる熱交換器は、必要に応じて新しい熱交換器へ交換される。特許文献1には、古い熱交換器が保管庫に保管されることが記載されている。この保管庫にはスペースが必要である。例えば、特許文献2には、伝熱管を押し潰し、所定長さに切断して放射性廃棄物としてのスペースを減少させるものが提案されている。
特開平8−043577号公報 特表平11−514588号公報
古い熱交換器を保管庫に保管するにあたり、熱交換器を解体することは保管スペースの減少に寄与できる。熱交換器の解体処理において、熱交換器内に多数存在する伝熱管を切断する効率を高める必要があった。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、伝熱管を切断する効率を高める熱交換器の解体処理方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために熱交換器の解体処理方法は、管内外で熱交換をする複数の伝熱管と、前記伝熱管の端部が挿入され固定される管板と、前記伝熱管が支持される複数の管支持板と、を有する熱交換器を横置きした状態で前記伝熱管を切断する熱交換器の解体処理方法であって、隣り合う前記管支持板間、又は前記管支持板と前記管板との間のいずれかに支持された前記伝熱管を前記管支持板に固定する伝熱管固定工程と、固定された前記伝熱管を落下方向の前記伝熱管から切断する伝熱管切断工程と、を含むことを特徴とする。
これにより、切断された伝熱管が、落下方向下方のすでに伝熱管が切断されて切り残された伝熱管(切り株)に衝突する場合、衝突された切り株が移動又は回転するおそれを低減できる。移動又は回転した切り株が、レーザヘッドの進行方向の進路の障害となるおそれが低減でき、レーザヘッドを含む切断装置は余計な作業なしに伝熱管を切断することができる。その結果、熱交換器から伝熱管を切断する効率を高めることができる。また、一定の長さとなった切断された伝熱管及び一定の長さの切り株を有する管支持板又は管板は保管庫のスペースを低減できる。
本発明の望ましい態様として、前記伝熱管切断工程では、前記管支持板又は前記管板に残る切断された前記伝熱管の切り株の端面は、管支持板又は管板に対して傾斜切断されていることが好ましい。これにより、管支持板側に切り残される伝熱管(切り株)の先端位置がレーザヘッドの進行を妨げることを抑制できる。
本発明の望ましい態様として、前記伝熱管固定工程は、前記伝熱管を前記管支持板にレーザで固定することが好ましい。これにより、固定したい伝熱管の周囲に切り株があっても伝熱管を管支持板に容易に固定することができる。
本発明の望ましい態様として、前記伝熱管固定工程では、前記伝熱管切断工程で切断される第1の伝熱管のレーザ進行方向にある第2の伝熱管が前記管支持板に前記第1の伝熱管を切断するレーザで固定されていることが好ましい。これにより、伝熱管固定工程の時間を短縮することができる。
本発明の望ましい態様として、前記伝熱管固定工程は、前記伝熱管を前記管支持板に溶接で固定することが好ましい。これにより、伝熱管を確実に固定することができる。
本発明の望ましい態様として、前記伝熱管固定工程は、前記伝熱管を前記管支持板に接着材で固定することが好ましい。これにより、伝熱管を確実に固定することができる。
本発明の望ましい態様として、前記伝熱管固定工程は、前記伝熱管を前記管支持板に拡管して固定することが好ましい。これにより、伝熱管を確実に固定することができる。
本発明によれば、伝熱管を切断する効率を高める熱交換器の解体処理方法を提供することができる。
図1は、原子力プラントの構成を示す説明図である。 図2は、図1に記載した原子力プラントの熱交換器である蒸気発生器の構成を示す説明図である。 図3は、横置きになった蒸気発生器の解体を説明する説明図である。 図4は、伝熱管の切断の一例を示す模式図である。 図5は、伝熱管の切断の一例を示す模式図である。 図6−1は、伝熱管の切断の状態の一例を示す模式図である。 図6−2は、伝熱管の切断の状態の一例を示す模式図である。 図6−3は、伝熱管の切断の状態の一例を示す模式図である。 図6−4は、伝熱管の切断の状態の一例を示す模式図である。 図7は、実施形態1の蒸気発生器の解体処理方法の手順を示すフローチャートである。 図8は、実施形態1の伝熱管の固定を示す模式図である。 図9は、実施形態2の伝熱管の固定を示す模式図である。 図10は、実施形態3の伝熱管の固定を示す模式図である。 図11は、実施形態4の伝熱管の固定を示す模式図である。 図12は、変形例を説明する模式図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、原子力プラントの構成を示す説明図である。図2は、図1に記載した原子力プラントの蒸気発生器の構成を示す説明図である。
原子力プラント100には、例えば、加圧水型軽水炉原子力発電設備がある(図1参照)。この原子力プラント100は、原子炉格納容器110、原子炉120、加圧器130、蒸気発生器140及びポンプ150が一次冷却材管160により順次連結されて、一次冷却材の循環経路(一次系循環経路)が構成される。また、蒸気発生器140とタービン210との間に二次冷却材の循環経路(二次系循環経路)が構成される。
この原子力プラント100が有する原子炉120は、加圧水型軽水炉である。このため、一次系循環経路内の一次冷却材は、加圧器130で加圧されて圧力が所定の大きさに維持される。原子力プラント100は、先ず、一次冷却材が原子炉120で加熱された後、蒸気発生器140に供給される。次に、蒸気発生器140で一次冷却材と二次冷却材との熱交換が行なわれることにより、二次冷却材が蒸発して蒸気となる。そして、この蒸気となった二次冷却材がタービン210に供給されることにより、タービン210が駆動されて発電機220に動力が供給される。なお、蒸気発生器140を通過した一次冷却材は、一次冷却材管160を介して回収されて原子炉120側に供給される。また、タービン210を通過した二次冷却水は、復水器230で冷却された後に、二次冷却材管240を介して回収されて蒸気発生器140に供給される。原子力プラント100は、高温・高圧の流体や放射性物質を含む可能性のある流体を扱っている。このため、蒸気発生器140を必要に応じて新しい蒸気発生器へ交換する場合、古い蒸気発生器について厳しい管理が求められている。古い蒸気発生器は、保管庫において管理されるが、保管庫のスペースを確保するため解体し解体後の容積を減少させる必要がある。
蒸気発生器140は、胴部1と、複数の伝熱管2と、気水分離器3と、湿分分離器4とを有する(図2参照)。胴部1は、略円筒形状かつ中空密閉構造を有し、長手方向を鉛直方向に向けて配置される。また、胴部1は、管板11及び仕切板12により区画されてなる一対の水室13、14を底部に有する。この水室13(14)は、入口側ノズル15(出口側ノズル16)を介して一次冷却材管160に接続される。
伝熱管2は、略U字形状を有し、両端部を鉛直下方に向けて胴部1内に配置される。伝熱管2の両端部は管板11に挿入されて拡管され、固定されている。また、伝熱管2の両端部は、入口側水室13及び出口側水室14に対してそれぞれ開口する。また、円筒形状を有する管群外筒5が胴部1内に配置され、この管群外筒5内に複数の伝熱管2が配置される。
また、管群外筒5内には、複数の管支持板6A、6B、6C、6D、6E、6F、6Gが所定間隔を隔てて配列される。これらの管支持板6A、6B、6C、6D、6E、6F、6Gは、多孔板となっており、各伝熱管2が管支持板6A、6B、6C、6D、6E、6F、6Gを貫通している。また、管支持板6A、6B、6C、6D、6E、6F、6Gに設けられた貫通孔と、各伝熱管2との間には所定のクリアランスが設けられている。
また、管群外筒5は、胴部1の内壁に対して隙間を開けて配置される。気水分離器3は、給水を蒸気と熱水とに分離する装置である。湿分分離器4は、分離された蒸気の湿分を除去して乾き蒸気に近い状態とする装置である。
この蒸気発生器140は、一次冷却材が入口側ノズル15から入口側水室13に流入し、伝熱管2を通って出口側水室14に入り、出口側ノズル16から外部に排出される。また、二次冷却材が給水管17から胴部1内に導入されて管群外筒5内を通る。このとき、一次冷却材と二次冷却材との熱交換が行なわれて、二次冷却材が加熱される。つまり、蒸気発生器140は、熱交換器である。そして、この二次冷却材が気水分離器3及び湿分分離器4を通過することにより、二次冷却水の蒸気成分が取り出されてタービン210側に供給される。
上述した蒸気発生器140を解体するには、複数の伝熱管2が例えば数千本と数が多いことから、多数存在する伝熱管を切断する効率を高める必要がある。伝熱管2を切断して解体するためには、蒸気発生器140を横置きして作業することが好ましい。これにより伝熱管2が水平となる。このため、切断した伝熱管2を自重で落下させることができ、伝熱管2の切断効率を高めることができる。
図2に示す蒸気発生器140は、ガス切断等により、胴部1を切断し、気水分離器3と、湿分分離器4とを取り外した状態とされる。また、解体作業の準備として、また、上述した入口側水室13、出口側水室14の除染作業、例えばブラスト除染を実施しておくことが好ましい。その後、伝熱管2の内部も除染作業、例えばブラスト除染を実施しておくことが好ましい。図3は、横置きになった蒸気発生器の解体を説明する説明図である。
図3に示すように、管群外筒5の一部が残された蒸気発生器140は、支持架台60により支えられ、横置きに載置されている。蒸気発生器の周囲は、ヒューム又はダストを回収可能な回収ダクトを備えたグリーンハウス又は後述するレーザから防護する防護ハウスに、一部又は全部が覆われていることが好ましい。なお、図3に示す落下方向をZ方向とし、伝熱管2の長手方向をY方向とし、Z方向とY方向に各々垂直な水平方向をX方向とする。また、蒸気発生器140は、上述した入口側水室13と出口側水室14とが水平方向(X方向)に平行となるように横置きにされている。
熱交換器の解体処理装置は、図3に示す切断装置30を含む。切断装置30は、例えば、隣り合う管支持板を保持可能な保持手段35、36と、レーザヘッド31A、31Bとを含んでいる。切断装置30は、レーザヘッド31A、31BをX方向、Y方向、Z方向に自在に移動可能としている。切断装置30は、消耗品の交換頻度の少ないレーザ切断を用いるので、切断作業中の消耗品の交換時間が減少し、切断作業時間を短縮できる。なお、切断装置30は、レーザヘッド31A及び31Bから切断対象の伝熱管2までの距離を計測する計測機器を備えており、レーザヘッド31A、31Bの位置を正確に設定可能である。
切断装置30は、レーザヘッド31A、31Bの他に、例えば蒸気発生器140を挟んでX方向に向かい合わせに一対のレーザヘッドを有していてもよい。これにより、蒸気発生器140のX方向の両側から切断し、解体処理の作業時間を短縮することができる。
切断装置30は、保持手段35、36により、例えば隣り合う管支持板6F、6Gを保持可能である。保持手段35、36により、例えば隣り合う管支持板6F、6Gの間の伝熱管2は、水平(Y方向に平行)に保たれる。
上述のように伝熱管群は、略U字形状をしているので、図3に示すように切断装置30が先にU字形状部分を削除することが好ましい。次に、図3に示すように、切断装置30は、例えば隣り合う管支持板6F、6Gの間の伝熱管2を切断する。
図3に示すように、切断装置30は、例えば隣り合う管支持板6F、6Gの間の伝熱管2を切断し終わると、隣り合う管支持板6E、6Fの間の伝熱管2を切断する。同様に、順次、管支持板6D、6Eの間の伝熱管2、管支持板6C、6Dの間の伝熱管2、管支持板6B、6Cの間の伝熱管2、管支持板6A、6Bの間の伝熱管2を切断する。その後、切断装置30は、管板11、管支持板6Aの間の伝熱管2を切断する。次に伝熱管の切断について、図4及び図5を用いて説明する。図4及び図5は、伝熱管の切断の一例を示す模式図である。
図4に示すように、切断装置30は、図3に示すレーザヘッド31Aを矢印Z1方向へ移動させ、Z方向に並ぶ伝熱管2を落下方向(Z方向)側にある最も下側から切断していくことが好ましい。これにより、切断される伝熱管2の下方には落下を邪魔する伝熱管が存在しないことになる。その結果、切断された伝熱管を下方へ確実に落下させることができる。なお、図4では、伝熱管2の配列は、隣り合う列、例えば、列Pと列Q、及び列Qと列Rのいずれの列でもX方向に伝熱管2が隣り合い、一直線上に並んでいる配列を例示している。伝熱管2の配列は、X方向に伝熱管2が隣り合い、一直線上に並んでいる配列以外にも、例えば千鳥配列であっても良い。千鳥配列では、図4とは異なり、列Pと列Q、及び列Qと列RでX方向に伝熱管2が互い違いに配列される。つまり、伝熱管2の千鳥配列は、X方向に隣り合う伝熱管2の列毎に、Z方向に伝熱管2が半ピッチずつずれた配列となる。
図4に示すように、例えば、切断装置30は、レーザヘッド31Aが図4に示す伝熱管2の列Pの落下方向(Z方向)にある下側の伝熱管2をレーザヘッド位置31Aaで切断した後、自重落下方向(Z方向)と逆向きの矢印Z1方向へ順に列Pの伝熱管2を切断し、レーザヘッド位置31Abまで移動させる。切断装置30は、列Pの矢印Z1方向の最も上側の伝熱管2を切断すると、次に、切断装置30は、図4に示す伝熱管2の列Qの自重落下方向(Z方向)にある最下の伝熱管2をレーザヘッド位置31Acで切断する。次に、切断装置30は、矢印Z1方向へ順に列Qの伝熱管2を切断し、レーザヘッド位置31Adまで移動させる。切断装置30は、列Qの矢印Z1方向の最も上側の伝熱管2を切断すると、次に、切断装置30は、図4に示す伝熱管2の列Rの自重落下方向(Z方向)にある最下の伝熱管2を切断する。また、図5に示すように、伝熱管2は、管支持板6F、6Gの各々の近傍で切断される。以上説明したように、切断された伝熱管2は、自重落下しても落下を邪魔する他の伝熱管2が存在しない状態で順次切断していくことができる。このため、切断された伝熱管2は、確実にZ方向へ落下することができる。
図5に示すように、伝熱管2は、切断される伝熱管2Aと、切り残される伝熱管(以下切り株という。)である切り株20Aと、に分断される。ここで、切り株20Aは、管支持板6A〜6G又は管板11から突き出る長さは、短くかつ一定長さに揃うことが好ましい。レーザヘッド31A、31Bは、上述した図4の矢印Z1方向へ列毎に切断し終わると、図5に示すように例えば水平方向(X方向)へ進み伝熱管2を切断していくことになる。
この場合、レーザヘッド31A、31Bは、切り株20Aと干渉しないように、水平方向(X方向)へ進み、次の伝熱管2を切断する。レーザヘッド31A、31Bは、切り株20Aと干渉しないようにするには、レーザヘッド31A、31Bの間隔をレーザヘッド31A、31Bが水平方向(X方向)へ進むにつれて短くしていく方法もある。しかし、蒸気発生器140には数千本の伝熱管があるため、レーザヘッド31A、31Bが水平方向(X方向)へ進むにつれて、レーザヘッド31A、31B同士がぶつかるおそれがある。また、切断できる伝熱管2Aの長さが短くなり、切断位置によって切り株20Aの長さが不揃いになる。
このため本実施形態の熱交換器の解体処理方法は、管支持板近傍位置でのレーザ切断が、レーザヘッドの管支持板側端部よりも管支持板側で切断されるようにすることが好ましい。これにより、管支持板側に切り残される伝熱管(切り株)の先端位置がレーザヘッドの進行を妨げることを抑制できる。管支持板近傍位置でのレーザ切断が、レーザヘッドの管支持板側端部よりも管支持板側で切断されるようにするには、例えばレーザヘッドを管支持板に対しレーザ照射の角度を傾斜するようにしてもよい。あるいは、管支持板近傍位置でのレーザ切断が、レーザヘッドの管支持板側端部よりも管支持板側で切断されるようにするには、レーザヘッドがX方向を向いたままでもレーザヘッドのレーザ光学系によりレーザ光の光軸を管支持板へ向くように変位させてもよい。
言い換えると、レーザヘッド31A、31Bのレーザ光照射が管支持板6F、6Gに対して斜めに進み、切り株20Aは水平面内(XY平面内)でレーザヘッド31A、31Bに近い側が、レーザヘッド31A、31Bに遠い側に比較して管支持板6A〜6G又は管板11から突き出る長さが長くなるように傾斜切断されている。これにより、レーザヘッド31A、31Bは、例えば水平方向(X方向)へ伝熱管2を上述した列毎に切断しても、レーザヘッド31A、31Bが切り株20Aに邪魔されず、切り株20Aが管支持板6A〜6G又は管板11から突き出る長さを短くかつ一定とすることができる。
図5に示すように、伝熱管2は、切断された伝熱管2Aとなり、自重によりZ方向へ落下していくことになる。落下された伝熱管2Aは、振動体等を備えたパーツフィーダ付き収容容器等に収容される。レーザヘッド31A、31Bは、例えば伝熱管2の長手方向(Y方向)の両側を同時に切断することが好ましい。これにより、伝熱管2Aは水平面(XY平面)に平行に落下することが多い。
しかし、切断された伝熱管2Aの落下の状況によっては、伝熱管2Aの落下状態が意図しない挙動を示すことがある。図6−1から図6−4は、伝熱管の切断の状態の一例を示す模式図である。
図6−1に示すように、伝熱管2Aの落下状態が意図しない挙動を示し、既に切断して残った切り株21A、21B、21C、21D、21Fのうち、切断された伝熱管2Aが切り株21Bに衝突する場合がある。ここで、切り株21Bは、管支持板6Gを貫通する孔に所定のクリアランスを設けて貫通している。クリアランスは、例えば0.2mm程度と微小であり、静止した状態であれば位置ずれはしない。また、切り株21A、21B、21C、21D、21Fは、切断時の溶融金属の影響で管支持板6Gから抜け落ちにくい状態となっている。
切断された伝熱管2Aが切り株21Bに衝突する場合、図6−2に示すように、衝突された切り株21Bが移動することがある。例えば、切り株21Bは、管支持板6Gからレーザヘッド31Aがある側に突き出る長さが切り株21A、21C、21D、21Fよりも長くなることがある。
これにより、図6−3に示すように、切り株21Bと同じ水平面内(XY平面内)の未切断の伝熱管2を切断しようとする場合、レーザヘッド31Aの進行方向を切り株21Bが障害となる。その結果、切り株21Bを避けて、避けた切り株21Bと同じ高さで未切断の伝熱管2を切断しようとすると切り株の長さが長くなり、管支持板6A〜6Gから突き出る長さが不揃いとなる。不揃いな長さの切断された伝熱管2A、及び不揃いな長さの切り株を有する管支持板6A〜6Gは、保管庫のスペースを消費してしまう。あるいは、切り株21Bの除去作業又は位置修正作業が必要となり、作業時間の増加の原因となる。
図5に示すように、レーザヘッド31A、31Bのレーザ光照射が管支持板6F、6Gに対して斜めに進み、切り株20Aが水平面内(XY平面内)でレーザヘッド31A、31Bに近い側が、水平面内でレーザヘッド31A、31Bに遠い側に比較して管支持板6A〜6Gから突き出る長さが長くなるように傾斜切断されている場合、切断後の切り株の回転にも留意が必要である。
図6−1に示す衝突された切り株21Bは、図6−4に示すように他の切り株より回転Mし、管支持板6A〜6Gから突き出る長さが長い角部Nの位置が変化する場合がある。角部Nの位置する場所によって、角部Nがレーザヘッド31A、31B水平方向(X方向)へ進む進路を邪魔することになる。その結果、切り株21Bの角部Nを避けて、避けた切り株21Bと同じ高さで未切断の伝熱管2を切断しようとすると切り株の長さが長くなる。このため、管支持板6A〜6Gから突き出る長さが不揃いとなる。不揃いな長さの切断された伝熱管2A、及び不揃いな長さの切り株を有する管支持板6A〜6Gは、保管庫のスペースを消費してしまう。あるいは、切り株21Bの除去作業又は位置修正作業が必要となり、作業時間の増加の原因となる。
図7は、実施形態1の蒸気発生器の解体処理方法の手順を示すフローチャートである。図8は、実施形態1の伝熱管の固定を示す模式図である。図7のフローチャートに沿って、蒸気発生器140の解体処理方法の手順を説明する。蒸気発生器140では、複数の管支持板6A〜6Gを有しているので、対象となる伝熱管2を確実に切断する準備として、管支持板6A〜6Gのうち隣り合う管支持板間、又は管支持板及び管板間に支持された伝熱管を位置決めする準備工程が行なわれる(ステップS1)。
次に、対象となる伝熱管25、26を管支持板6Gに固定する伝熱管の固定工程が行なわれる(ステップS2)。実施形態1の蒸気発生器140の解体処理方法では、伝熱管25、26を管支持板6Gに固定する手段として、レーザヘッド31A又は31Bのレーザ光照射を用いる。
図8に示すように、管支持板6GのY方向の側面6Ga又は側面6Gbのうちどちらか一方がレーザヘッド31A又は31Bのレーザ光照射の対象となる。まず管支持板6GのY方向の側面6Ga側の伝熱管2を固定する場合について説明する。側面6Ga側の伝熱管2の切り株22A、22B、22Cは、切断装置30が先にU字形状部分を削除した結果できた切り株群である。そこで、レーザヘッド31Bがレーザ光の照射を熱源として、管支持板6GのY方向の側面6Gaと、切り株22A、22B、22Cとを溶融し固着させる。この固着領域を固着箇所A’とする。
固着箇所A’は、切り株22A、22B、22Cの根元近傍であって、管支持板6Gの貫通孔と切り株22A、22B、22Cとのクリアランスがレーザ照射による溶着物で埋まる状態となっていることが好ましい。これにより、落下してくる切断された伝熱管2Aが切り株22A、22B、22Cに衝突しても、切り株22A、22B、22Cの位置ずれ又は回転が抑制される。固着箇所A’は、切り株22A、22B、22Cの全周としてもよいが、側面6Gaと、切り株22A、22B、22Cと部分的に固着して、伝熱管2Aが衝突しても移動しない程度で十分である。固着箇所A’は、一点で固着してもよいし、数点で固着してもよい。側面6Ga側の伝熱管2の切り株22A、22B、22Cを固着する場合、管支持板6GのY方向の側面6Gb側にある伝熱管2の切断前に、側面6Ga側にある切り株を伝熱管固定の工程(ステップS2)で先に固定しておくことが好ましい。
次に、管支持板6GのY方向の側面6Gb側の伝熱管2を固定する場合について、説明する。レーザヘッド31Aは、予め水平方向(X方向)のレーザヘッド31A側の伝熱管2を切断前に固着箇所A’’へレーザ照射し、固定しておく。固着箇所A’’の状態は、固着箇所A’と同じである。
次に、切断装置30は、伝熱管の切断工程を実施する(ステップS3)。レーザヘッド31Aは、レーザを照射しながら移動し、伝熱管2を切り株20Aと、切断された2Aとに切断する。レーザヘッド31Aは、伝熱管2を切り株20Aと、切断された2Aとに切断した後、さらにレーザを照射し続ける。レーザヘッド31Aは、水平方向(X方向)にある次の伝熱管25の根本近傍にレーザを照射する。これにより、レーザを熱源として、伝熱管25と管支持板6Gとが溶融して両者が溶着する。溶着して固着した固着箇所Aは、切断された伝熱管2Aの水平方向(X方向)にある伝熱管25と管支持板6Gとの境界近傍であって、レーザヘッド31A側に形成される。つまり、管支持板6GのY方向の側面6Gb側と伝熱管25とが固定される。このため、切断装置30は、伝熱管25の切断工程を実施する場合、既に伝熱管25と同じ水平面内の伝熱管2Aが切断されたときに伝熱管の固定工程(ステップS2)が終了していることになる。その結果、伝熱管の固定工程の時間が短縮される。なお、同様に、切断装置30は、伝熱管25の切断工程を実施すると、同時に伝熱管26の固定工程を実施することになる。
レーザヘッド31Aが伝熱管2を切り株20Aと、切断された2Aとに切断する位置は、管支持板6Gの側面6Gb側の伝熱管25の固着箇所Aと、レーザヘッド31Aとの直線上であることが好ましい。これにより、管支持板6GのY方向の側面6Gb側と伝熱管25とが固定されるために、レーザヘッド31Aを位置調整する作業時間を短縮することができる。
図7に示すように、切断装置30は、全ての伝熱管が切断されていない場合(ステップS4、No)、上述した伝熱管の固定工程(ステップS2)を実施する。切断装置30は、全ての伝熱管が切断されている場合(ステップS4、Yes)であって、全ての管支持板から伝熱管切断されていない場合(ステップS5、No)、次の管支持板6A〜6Gのうち隣り合う管支持板間、又は管支持板及び管板間を位置決めする準備工程、例えば管支持板6E、6Fの間の伝熱管2に支持された伝熱管2を位置決めする準備工程が行なわれる(ステップS1)。全ての伝熱管が切断されている場合(ステップS4、Yes)であって、全ての管支持板から伝熱管切断された場合(ステップS5、Yes)、切断装置30は、処理を終了する。
図3に示すように、切断装置30は、例えば隣り合う管支持板6F、6Gの間の伝熱管2を切断する。この場合、上述したように、伝熱管2は、管板11へ拡管固定されているので、管支持板6Fに貫通する伝熱管2は、切断され切り株となっても位置ずれや回転しない。このため、隣り合う管支持板6F、6Gのうち管板11から遠い側の管支持板6Gに貫通する伝熱管2に対して、少なくとも伝熱管の固定工程(ステップS2)を実施することが好ましい。隣り合う管支持板6F、6Gのうち管板11に近い側の管支持板6Fに貫通する伝熱管2に対して、伝熱管の固定工程(ステップS2)を省略することで、蒸気発生器140の解体処理にかかる時間を短縮することができる。
上述した管支持板6GのY方向の側面6Ga側の伝熱管2を固定する場合は、レーザヘッド31Bがレーザ光照射により、管支持板6GのY方向の側面6Gaと、切断装置30が先にU字形状部分を削除した結果できた切り株22A、22B、22Cとを固着箇所A’で固着させる例を説明したがこれに限るものではない。例えば、本実施形態の蒸気発生器140の解体処理方法は、管支持板6GのY方向の側面6Ga側の伝熱管2を固定する場合でも、レーザヘッド31Bが伝熱管2を切り株22Aと、切断された2Aとに切断終了しても、さらにレーザ照射し、水平方向(X方向)にある次の伝熱管25の根本近傍がレーザ照射されるようにする。これにより、切断された伝熱管2Aの水平方向(X方向)にある伝熱管25の固着箇所A’が形成され、管支持板6GのY方向の側面6Ga側と伝熱管25とが固定される。このため、切断装置30は、伝熱管25の切断工程を実施する場合、既に伝熱管25と同じ水平面内の伝熱管2Aが切断されたときに伝熱管の固定工程(ステップS2)が終了していることになる。
管支持板6GのY方向の側面6Ga又は側面6Gbのうちどちらか一方又は両方がレーザヘッド31A又は31Bのレーザ光照射の対象となっていればよい。また、管支持板6GのY方向の側面6Ga又は側面6Gbのうちどちらか一方を交互に固定してもよい。本実施形態の蒸気発生器140の解体処理方法は、管支持板6Gを例示して説明したが管支持板6A、6B、6C、6D、6E、6Fにも適用できる。
上述のように、本実施形態の蒸気発生器の解体処理方法は、管内外で熱交換をする複数の伝熱管と、前記伝熱管の端部が挿入され固定される管板と、前記伝熱管が支持される複数の管支持板と、を有する熱交換器を横置きした状態で前記伝熱管を切断する熱交換器の解体処理方法であって、隣り合う前記管支持板間、又は前記管支持板と前記管板との間のいずれかに支持された前記伝熱管を前記管支持板に固定する伝熱管固定工程と、固定された前記伝熱管を落下方向の前記伝熱管から切断する伝熱管切断工程と、を含んでいる。
これにより、切断された伝熱管が下方の切り株に衝突する場合、衝突された切り株が移動又は回転するおそれを低減できる。移動又は回転した切り株が、レーザヘッドの進行方向の進路の障害となるおそれが低減でき、切断装置は余計な作業なしに伝熱管を切断することができる。その結果、熱交換器から伝熱管を切断する効率を高めることができる。また、一定の長さとなった切断された伝熱管及び一定の長さの切り株を有する管支持板又は管板は保管庫のスペースを低減できる。
本実施形態の蒸気発生器の解体処理方法は、前記伝熱管切断工程では、前記管支持板又は前記管板に残る切断された前記伝熱管の切り株の端面は、管支持板又は管板に対して傾斜切断されていることが好ましい。これにより、管支持板側に切り残される伝熱管(切り株)の先端位置がレーザヘッドの進行を妨げることを抑制できる。
本実施形態の蒸気発生器の解体処理方法は、前記伝熱管固定工程は、前記伝熱管を前記管支持板にレーザで固定することが好ましい。これにより、固定したい伝熱管の周囲に切り株があっても伝熱管を管支持板に容易に固定することができる。また、前記伝熱管切断工程で使用するレーザヘッドを共用することができる。その結果、他の固定装置が不要となりコストを低減できる。
本実施形態の蒸気発生器の解体処理方法は、伝熱管の固定工程(ステップS2)では、伝熱管の切断工程(ステップS3)で切断される第1の伝熱管2Aのレーザ進行方向にある第2の伝熱管25が管支持板6Gに第1の伝熱管2Aを切断するレーザで固定されていることが好ましい。これにより、伝熱管の固定工程(ステップS2)の時間を短縮することができる。
(実施形態2)
図9は、実施形態2の伝熱管の固定を示す模式図である。本実施形態に係る伝熱管の固定は、管支持板と伝熱管とを溶接で固定することに特徴がある。次の説明においては、実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
上述した図7に示す伝熱管固定の工程(ステップS2)において、実施形態2の蒸気発生器の解体処理方法では、伝熱管2を管支持板6Gに固定する手段として、例えばアーク溶接装置41を用いる。
図9に示すように、管支持板6GのY方向の側面6Ga又は側面6Gbのうちどちらか一方がアーク溶接の対象となる。まず管支持板6GのY方向の側面6Ga側の伝熱管2を固定する場合について説明する。側面6Ga側の伝熱管2の切り株22A、22B、22Cは、切断装置30が先にU字形状部分を削除した結果できた切り株群である。そこで、アーク溶接装置41が、管支持板6GのY方向の側面6Gaと、切り株22A、22B、22Cとを固着箇所Bで固着させる。
固着箇所Bは、切り株22A、22B、22Cの根元近傍であって、管支持板6Gの貫通孔と切り株22A、22B、22Cのクリアランスがアーク溶接による溶融金属(ビード)で凝固し固着した状態となっていることが好ましい。これにより、落下してくる切断された伝熱管2Aが切り株22A、22B、22Cに衝突しても、切り株22A、22B、22Cの位置ずれ又は回転が抑制される。固着箇所Bは、切り株22A、22B、22Cの全周としてもよいが、側面6Gと、切り株22A、22B、22Cと部分的に固着していれば、十分である。固着箇所Bは、一点で固着してもよいし、数点で固着してもよい。側面6Ga側の伝熱管2の切り株22A、22B、22Cを固着する場合、管支持板6GのY方向の側面6Gb側にある伝熱管2の切断前に、側面6Ga側にある切り株を伝熱管固定の工程(ステップS2)で先に固定しておくことが好ましい。
次に、管支持板6GのY方向の側面6Gb側の伝熱管2を固定する場合について、説明する。レーザヘッド31Aが伝熱管2を切断する前に固着箇所Cへアーク溶接装置41を近接し、固定する。固着箇所Cの状態は、固着箇所Bと同じである。
上述したように本実施形態の蒸気発生器の解体処理方法は、伝熱管の固定工程(ステップS2)では、伝熱管2を管支持板6Gに溶接で固定することが好ましい。これにより、伝熱管を確実に固定することができる。
(実施形態3)
図10は、実施形態3の伝熱管の固定を示す模式図である。本実施形態に係る伝熱管の固定は、管支持板と伝熱管とを接着材で固定することに特徴がある。次の説明においては、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
上述した図7に示す伝熱管固定の工程(ステップS2)において、実施形態3の蒸気発生器の解体処理方法では、伝熱管2を管支持板6Gに固定する手段として、例えば接着材塗布装置43を用いる。
図10に示すように、管支持板6GのY方向の側面6Ga又は側面6Gbのうちどちらか一方が接着材塗布の対象となる。まず管支持板6GのY方向の側面6Ga側の伝熱管2を固定する場合について説明する。側面6Ga側の伝熱管2の切り株22A、22B、22Cは、切断装置30が先にU字形状部分を削除した結果できた切り株群である。そこで、接着材塗布装置43が、管支持板6GのY方向の側面6Gと、切り株22A、22B、22Cとを固着箇所Dで固着させる。
固着箇所Dは、切り株22A、22B、22Cの根元近傍であって、管支持板6Gの貫通孔と切り株22A、22B、22Cのクリアランスが塗布による接着材で固着した状態となっていることが好ましい。これにより、落下してくる切断された伝熱管2Aが切り株22A、22B、22Cに衝突しても、切り株22A、22B、22Cの位置ずれ又は回転が抑制される。固着箇所Dは、切り株22A、22B、22Cの全周としてもよいが、側面6Gaと、切り株22A、22B、22Cと部分的に固着していれば、十分である。固着箇所Dは、一点で固着してもよいし、数点で固着してもよい。側面6Ga側の伝熱管2の切り株22A、22B、22Cを固着する場合、管支持板6GのY方向の側面6Gb側にある伝熱管2の切断前に、側面6Ga側にある切り株を伝熱管固定の工程(ステップS2)で先に固定しておくことが好ましい。
次に、管支持板6GのY方向の側面6Gb側の伝熱管2を固定する場合について、説明する。レーザヘッド31Aが伝熱管2を切断する前に固着箇所Eへ接着材塗布装置43を近接し、接着材を塗布して固定する。固着箇所Eの状態は、固着箇所Dと同じである。
上述したように本実施形態の蒸気発生器の解体処理方法は、伝熱管の固定工程(ステップS2)では、伝熱管2を管支持板6Gに接着材で固定することが好ましい。これにより、伝熱管2を確実に固定することができる。
(実施形態4)
図11は、実施形態4の伝熱管の固定を示す模式図である。本実施形態に係る伝熱管の固定は、伝熱管が管支持板に拡管されて固定されていることに特徴がある。次の説明においては、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
上述した図7に示す伝熱管固定の工程(ステップS2)において、実施形態3の蒸気発生器の解体処理方法では、伝熱管2を管支持板6Gに固定する手段として、例えば拡管装置45を用いる。拡管装置45は、所定位置で伝熱管の径を広げ、管支持板6Gの貫通孔と伝熱管2との間のクリアランスを狭め、かしめることが可能な装置である。
図11に示すように、管支持板6GのY方向の側面6Gaが切り株となっているので、拡管装置45の挿入対象となる。側面6Ga側の伝熱管2の切り株22A、22B、22Cは、切断装置30が先にU字形状部分を削除した結果できた切り株群である。そこで、拡管装置45が切り株22A、22B、22Cの開口部へ挿入される。拡管装置45が伝熱管2の内部を進行し、管支持板6Gと重なりあった部分を拡管する。管支持板6Gの貫通孔と伝熱管2との間のクリアランスがなくなり、管支持板6Gと伝熱管との間に摩擦力が働くようになる。これにより、落下してくる切断された伝熱管2Aが切り株22A、22B、22Cに衝突しても、切り株22A、22B、22Cの位置ずれ又は回転が抑制される。
上述したように本実施形態の蒸気発生器の解体処理方法は、伝熱管の固定工程(ステップS2)では、伝熱管2を管支持板6Gに拡管して固定することが好ましい。これにより、伝熱管2を確実に固定することができる。
(変形例)
図12は、変形例を説明する模式図である。次の説明においては、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。変形例では、切断装置30は、管板11、管支持板6Aの間の伝熱管2を切断している。次に切断装置30は、保持手段35、36により、例えば隣り合う管支持板6F、6Gを保持し、隣り合う管支持板6F、6Gの間の伝熱管2を切断する。
変形例では、管板11が伝熱管2を固定している状態でない。このため、切断された伝熱管2が下方の切り株に衝突し、衝突された切り株が移動又は回転するおそれを低減するには、隣り合う管支持板の両方に伝熱管2を固定しておく必要がある。例えば隣り合う管支持板6F、6Gの間の伝熱管2を切断する場合には、管支持板6F、6Gの各々の貫通孔と伝熱管2を固定する必要がある。
また、切断する伝熱管2は、隣り合う管支持板6F、6Gの間の伝熱管2、隣り合う管支持板6E、6Fの間の伝熱管2、管支持板6D、6Eの間の伝熱管2、管支持板6C、6Dの間の伝熱管2、管支持板6B、6Cの間の伝熱管2、管支持板6A、6Bの間の伝熱管2のいずれかどの伝熱管2から切断しても良い。
また、切断する伝熱管2は、隣り合う管支持板6F、6Gの間の伝熱管2、隣り合う管支持板6E、6Fの間の伝熱管2、管支持板6D、6Eの間の伝熱管2、管支持板6C、6Dの間の伝熱管2、管支持板6B、6Cの間の伝熱管2、管支持板6A、6Bの間の伝熱管2のY方向の順番で、あるいはY方向と逆方向の順番で順に切断していくことが好ましい。例えば、隣り合う管支持板6F、6Gの間の伝熱管2を切断する。この場合、伝熱管2は、管支持板6Fにも管支持板6Gにも固定されていない。そこで、伝熱管2は、例えば実施形態1で説明したように、レーザ等で管支持板6Fに固定され、かつ管支持板6Gに固定される。伝熱管2は、管支持板6F及び管支持板6Gに固定後、切断される。その結果、切り株が管支持板6Fに固定されている状態になる。次に、隣り合う管支持板6E、6Fの間の伝熱管2を切断する。ここで、隣り合う管支持板6E、6Fの間の伝熱管2を切断して残る切り株は、管支持板6Fに固定されており移動することがない。このため、隣り合う管支持板6E、6Fの間の伝熱管2を切断する場合に、切断前に伝熱管2を管支持板6Eに固定すればよい。つまり、隣り合う管支持板をY方向の順番で、あるいはY方向と逆方向の順番で順に切断していくことにより、管支持板の片側側面のみを固定すれば足りる手順とし、固定工程を短縮することができる。
上述した実施形態は加圧水型原子力プラントの熱交換器である蒸気発生器の伝熱管の切断を例に説明してきたが、沸騰水型、高速炉型及びその他の原子力プラントの管部材にも適用可能である。また、一般の熱交換器、火力発電プラントにも応用可能である。なお、ナトリウム等で原子炉炉心を冷却する高速炉型原子炉では、ナトリウム−水反応による影響を軽減するために、1次ナトリウム系と2次ナトリウム系を設けており、この2系統間の熱交換を行なう中間熱交換器を有する。2次ナトリウムの熱は蒸気発生器において水に熱伝達されて蒸気をえる。本実施形態の熱交換器は、高速炉型原子炉の中間熱交換器、及び蒸気発生器をも解体対象として含んでいる。
1 胴部
2、25、26 伝熱管
2A 切断された伝熱管
3 気水分離器
5 管群外筒
6A、6B、6C、6D、6E、6F、6G 管支持板
11 管板
13、14 水室
20A、21A〜21F、22A〜22C 切り株
30 切断装置
31A、31B レーザヘッド
100 原子力プラント
110 原子炉格納容器
130 加圧器
160 一次冷却材管
210 タービン
220 発電機
230 復水器

Claims (6)

  1. 複数の伝熱管と、前記伝熱管の端部が挿入され固定される管板と、前記伝熱管が支持される複数の管支持板と、を有する熱交換器を横置きした状態で前記伝熱管を切断する熱交換器の解体処理方法であって、
    隣り合う前記管支持板間、又は前記管支持板と前記管板との間のいずれかに支持された前記伝熱管を前記管支持板に固定する伝熱管固定工程と、
    固定された前記伝熱管を落下方向の前記伝熱管から切断する伝熱管切断工程と、
    を含み、
    前記伝熱管切断工程では、前記管支持板又は前記管板に残る切断された前記伝熱管の切り株の端面は、管支持板又は管板に対して傾斜して切断されていることを特徴とする熱交換器の解体処理方法。
  2. 前記伝熱管固定工程は、前記伝熱管と前記管支持板とにレーザを照射して前記伝熱管と前記管支持板とを溶融し固定する請求項1に記載の熱交換器の解体処理方法。
  3. 前記伝熱管固定工程では、前記伝熱管切断工程で切断される第1の伝熱管のレーザ進行方向にある第2の伝熱管が前記管支持板に前記第1の伝熱管を切断するレーザで固定されている請求項1又は2に記載の熱交換器の解体処理方法。
  4. 前記伝熱管固定工程は、前記伝熱管を前記管支持板に溶接で固定する請求項に記載の熱交換器の解体処理方法。
  5. 前記伝熱管固定工程は、前記伝熱管を前記管支持板に接着材で固定する請求項に記載の熱交換器の解体処理方法。
  6. 前記伝熱管固定工程は、前記伝熱管を前記管支持板に拡管して固定する請求項に記載の熱交換器の解体処理方法。
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