JP5760659B2 - グロメット - Google Patents

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Description

この発明は、自動車などの車両において、パネルを貫通してワイヤーハーネスを配設する際に用いられるグロメットに関する。
例えば自動車などに配索されるワイヤーハーネスを、車室(室内側)とエンジンルーム(室外側)との間を仕切るパネルを貫通して配設する場合、グロメットにワイヤーハーネスが挿通され、このグロメットがパネルに形成された貫通孔に装着される。
ワイヤーハーネスを挿通するためのグロメットの貫通孔は、ワイヤーハーネスの外径よりも若干小さい内径を有している。このような貫通孔にワイヤーハーネスが挿通されると、グロメットは径の違いに基づく押圧力によりワイヤーハーネスを押圧しつつ保持する。これにより、貫通孔やワイヤーハーネスを介した、室外空間から室内空間への浸水を抑制している。この種のグロメットとしては、これまでにもいくつか提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2005−324613号公報
ここで、一提案例に係るグロメットの構造について、図6を参照しつつ説明する。図6は、グロメット100を示す縦断面図である。グロメット100は、ワイヤーハーネス112が挿通される室内側小径筒部120及び室外側小径筒部130と、車体パネル118の貫通孔118hに取り付けられる大径筒部140とで構成されている。大径筒部140の外周面には、貫通孔118hの周縁部が装着される円環状の溝141が形成されている。
室内側小径筒部120の内周面には、内側方向に突出する環状の突出部121が形成されている。この突出部121は、ワイヤーハーネス112の挿通方向に沿って複数箇所に分散して設けられており、挿通されたワイヤーハーネス112の外周面を押圧するように構成されている。室内側小径筒部120にワイヤーハーネス112を装着する際には、室内側小径筒部120の開口が広げられて、内部にワイヤーハーネス112が挿通される。また、室外側小径筒部130は、ワイヤーハーネス112が挿通された状態で、外周面がテープなどで巻付け固定される。
ところで、グロメット100では、突出部121の押圧力によって、ワイヤーハーネス112内を通る複数の配線を締め付ける。この配線には、止水剤が塗布されており、突出部121の押圧力により配線群が締め付けられることによって、配線間の隙間に止水剤が浸透する。これにより、ワイヤーハーネス112内部の止水が図られる。
しかしながら、突出部121は、表面が断面弧状に形成されている。したがって、ワイヤーハーネス112を押圧する面は、略線状となっている。したがって、突出部121により締め付けられるワイヤーハーネス112の部分では、配線に塗布された止水剤が側方に押し出されやすくなっている。したがって、この締め付け部分では、止水剤が極少量となり、止水剤を配線間の隙間に十分に浸透させることが困難となっている。このため、止水効果を十分に得ることが困難となっている。
そこで、本発明は、止水性に優れたグロメットを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、第1の態様は、パネルに形成された貫通孔を通って配設されるワイヤーハーネスに装着されるグロメットであって、パネルを取り付けるためのパネル取付部と、前記パネル取付部に接続され、内部に前記ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔を形成するとともに、前記挿通孔内に形成されており、前記ワイヤーハーネスの外周面を押圧する押圧部を有する挿通部とを備え、前記挿通部は、前記挿通孔内にて前記ワイヤーハーネスを、前記押圧部で押圧して屈曲させることによって、前記ワイヤーハーネスの配線間に止水剤が浸透可能となるように保持する。

また、第2の態様は、第1の態様に係るグロメットにおいて、前記挿通部は、前記挿通孔の延びる方向に沿う複数の箇所に前記押圧部を有しており、複数の前記押圧部の開口中心が、非直線上に配列されている。
また、第3の態様は、第1または2の態様に係るグロメットにおいて、前記押圧部は、前記挿通部の前記挿通孔を形成する内周面から内側に突出する部分を有する。
また、第4の態様は、第1から第3の態様までのいずれか1態様に係るグロメットにおいて、前記押圧部の厚みが、前記挿通部の周方向に関して不均一とされる。
また、第5の態様は、第1から4の態様までのいずれか1態様に係るグロメットにおいて、前記押圧部は、前記挿通部に挿通される前記ワイヤーハーネスの外周面を、前記挿通部の縦断面において平坦となる面にて押圧する。
また、第6の態様は、第1から5の態様までのいずれか1態様に係るグロメットにおいて、前記押圧部が、前記挿通部における他の部分よりも厚肉となっている。
第1から第5までの態様に係るグロメットによれば、挿通部に挿通されるワイヤーハーネスを屈曲させた状態で保持することにより、ワイヤーハーネス内の配線を屈曲させることができるため、配線間に隙間を形成させることができる。これにより、止水剤が配線間に浸透しやすくなるため、ワイヤーハーネス内部の止水性を向上することができる。
第2の態様に係るグロメットによれば、複数の押圧部の開口中心が非直線状に配列されていることにより、ワイヤーハーネスを押圧部が設けられている部分で屈曲させることができる。これにより、押圧部に対応する位置の配線間に隙間が形成されるため、止水剤が配線間に浸透しやすくなる。したがって、ワイヤーハーネス内部の止水性を向上することができる。
第3の態様に係るグロメットによれば、挿通孔に内側に突出させる押圧構造を形成することにより、ワイヤーハーネスを突出部分にて確実に押圧することができる。
第4の態様に係るグロメットによれば、ワイヤーハーネスをその周方向に関して強弱を付けて締め付けることができる。これにより、ワイヤーハーネス内の配線に塗布された止水剤が、押圧部によって締め付けられている部分において配線間に浸透しやすくなるため、ワイヤーハーネス内部の止水性を向上することができる。
第5の態様に係るグロメットによれば、縦断面において平坦となる面でワイヤーハーネスを押圧することにより、ワイヤーハーネスを広範囲にわたって締め付けることができる。これにより、ワイヤーハーネス内部の止水剤を広範囲に広げることができるため、ワイヤーハーネス内部の止水性を向上することができる。
第1実施形態に係るグロメットを示す斜視図である。 図1に示したグロメットを示す縦断面図である。 ワイヤーハーネスが挿通されている第一挿通部を示す縦断面図である。 図3に示したIV−IV線断面図である。 第2実施形態に係る第一挿通部20aを示す縦断面図である。 グロメットを示す縦断面図である。
{1. 第1実施形態}
以下、第1実施形態に係るグロメット10について説明する。図1は、第1実施形態に係るグロメット10を示す斜視図である。また、図2は、図1に示したグロメット10を示す縦断面図である。さらに、図3は、ワイヤーハーネス12が挿通されている第一挿通部20を示す縦断面図である。
グロメット10は、複数の配線12Lが結束されたワイヤーハーネス12に装着される。本実施形態において、ワイヤーハーネス12は、車体パネル18によって隔てられた第一区画18Aと第二区画18Bとの間に配設される。具体例として、第一区画18Aは車室(室内)側空間に相当し、第二区画18Bはエンジンルームなどに相当する。以下の説明では、第一区画18A側から第二区画18B側へ向かう方向をX方向とする。
車体パネル18には、略円柱状(または楕円柱状)などの貫通孔18hが形成されている。ワイヤーハーネス12は、この貫通孔18hを通って、第一区画18Aと第二区画18Bの境界部分に設置される。
グロメット10は、ワイヤーハーネス12のうち、車体パネル18の貫通孔18hを通る部分に装着される。換言すると、ワイヤーハーネス12は、貫通孔18hに取り付けられたグロメット10を通って、第一区画18Aと第二区画18Bとの間に設置される。グロメット10は、ワイヤーハーネス12が貫通孔18hを通る部分で該ワイヤーハーネス12を保護する。また、グロメット10は、第二区画18B(例えば、エンジンルーム)から第一区画18A(例えば、車室空間)への水などの液体の侵入を防止する。
グロメット10は、ワイヤーハーネス12が挿通される第一挿通部20と第二挿通部30と張出部40とで構成されている。張出部40は、第一挿通部20と第二挿通部30との間に配置される。本実施形態に係るグロメット10は、全体がエラストマー(ゴムなど)のような弾性材料によって一体形成されている。すなわち、第一挿通部20と第二挿通部30と張出部40とが、例えば射出成形金型によって一体に金型成形されている。なお、グロメット10は、このような一体形成品に限定されるものではなく、相互に組み合わされる複数の部材で構成されていてもよい。
第一挿通部20は、ワイヤーハーネス12を挿通するための挿通孔20hを形成する筒体である。より具体的には、第一挿通部20は、第二区画18B側の基端部から第一区画18A側の先端部に向けて延びる略円筒状に形成されている。つまり、本実施形態では、第一挿通部20はX方向に沿って延びている。第一挿通部20の内部空間の形状は、ワイヤーハーネス12の断面形状に対応している。したがって、第一挿通部20は、必ずしも円筒状である必要はなく、楕円筒状、多角形筒状などであってもよい。
第二挿通部30には、第二区画18B側の開口端から張出部40に向けて所要の長さに切り欠かれたスリット31が形成されている。スリット31は、第二挿通部30において、1つだけ設けられていてもよいし、第二挿通部30の周方向に所要の間隔をあけて2つ以上設けられていてもよい。ただし、スリット31は、省略することも可能である。
第二挿通部30にワイヤーハーネス12が挿通されると、第二挿通部30の外周面にテープが巻かれる。これにより、第二挿通部30が縮径されて、第二挿通部30とワイヤーハーネス12とが一体的に固定される。このとき、第二挿通部30にスリット31が設けられていることにより、第二挿通部30の壁部の屈曲が抑制される。これにより、第二挿通部30の内周面をワイヤーハーネス12の外周面に密着させることができる。したがって、第二挿通部30とワイヤーハーネス12との間に隙間が発生することを抑制できるため、グロメット10の遮音性や止水性が向上する。
張出部40は、X方向に沿って延びる第一挿通部20の途中から、第一挿通部20の前記基端部側に向けて、順次拡径しつつ外側に張り出すスカート状に形成されている。なお、張出部40は、円錐台状に形成されていてもよいし、多角錐台状に形成されていてもよい。張出部40のうち貫通孔18hよりも大きく広がった部分の外周面には、車体パネル18の貫通孔18hの形状に対応する周溝42が環状に形成されている。この周溝42に貫通孔18hの内周縁が挿入されることにより、グロメット10が車体パネル18の貫通孔18hに対して取付固定される。つまり、本実施形態では、張出部40がパネル取付部となっている。
第一挿通部20及び第二挿通部30にワイヤーハーネス12が装着されると、張出部40の内部には、略密閉空間である空気層40Sが形成される。この空気層40Sが形成されることにより、グロメット10の遮音性が向上する。
第一挿通部20は、第一挿通部20の内周面から内側に向けて突出する環状の押圧部21(押圧部211,212,213)が複数設けられている。これら複数の押圧部21は、第一挿通部20の挿通孔20hにおいて、挿通孔20hの長手方向(ここでは、X方向)に所要の間隔をあけて設けられている。本実施形態では、第一挿通部20のうち、両側の開口端部(つまり、第一区画18A側の先端部と第二区画18B側の基端部)に押圧部211,213が設けられており、その間の位置(ここでは中央部)に押圧部212が設けられている。なお、押圧部21の数量や位置などはこれに限定されるものではなく、適宜変更することができる。
第一挿通部20の内周面から突出する押圧部21の突出高さは、ワイヤーハーネス12の外径に応じて設定される。本実施形態では、押圧部21によって形成される開口の内径がワイヤーハーネス12の外径よりも小さくなるように、押圧部21の突出高さが設定される。ワイヤーハーネス12が装着された状態では、押圧部21の拡径に起因する弾性力によって、ワイヤーハーネス12が外側から内側へ向けて押圧される。つまり、押圧部21はワイヤーハーネス12の外周面を押圧して封止する押圧構造を構成する。さらに、押圧部21の押圧力(締め付け力)によって、ワイヤーハーネス12内部の配線12Lが締め付けられる。これにより、あらかじめ配線12Lに塗布された流体状の止水剤(シリコン系止水剤、変性エステル樹脂、合成ゴム系止水剤など)が押し広げられて配線12L間に浸透しやすくなる。したがって、ワイヤーハーネス12内部における止水性が向上する。
押圧部21のような突起構造によりワイヤーハーネス12を局所的に締め付けることによって、平坦な面にてワイヤーハーネス12を締め付ける場合よりも、グロメット10の止水性を向上することができる。
また、図2に拡大して示したように、押圧部21の内周面は、第一挿通部20の長手方向(ここではX方向)に対して、略平行に延びる平滑面21Sを形成している。平滑面21Sは、環状に形成された平滑な曲面であり、第一挿通部20の縦断面において平坦となる面である。平滑面21Sは、ワイヤーハーネス12の外周面を押圧する押圧面となる。
したがって、略線状の面にて押圧する構造(例えば、図6に示した突出部121など)の場合に比べて、広い範囲にわたってワイヤーハーネス12を押圧することができる。これにより、ワイヤーハーネス12内部を通る複数の配線12Lを広い範囲で押圧することができる。このため、押圧部21によって締め付けられている部分において、止水剤が配線12L間に浸透しやすくなる。したがって、ワイヤーハーネス12内部の止水性が向上する。
図4は、図3に示したIV−IV線断面図である。なお、図4では、第一挿通部20のみを図示している。図4に示したように、押圧部21は、周方向に関して肉厚が不均一に形成されている。このため、挿通孔20hを形成する第一挿通部20の内周面からの押圧部21の突出高さが、第一挿通部20の周方向に関して変化している。
より具体的には、押圧部21は、第一挿通部20の周方向に関して、最も厚い部分(厚さD1)と最も薄い部分(厚さD2)とを有している。この周方向に関する肉厚の相違により、ワイヤーハーネス12に対する押圧力が相違する。つまり、厚肉であるほど押圧力を大きくなり、薄肉であるほど押圧力が小さくなる。したがって、押圧部21においては、周方向に関して不均一な押圧力にてワイヤーハーネス12を締め付けることとなる。
仮に、押圧部21により、第一挿通部20の周方向に関して均一な押圧力を、ワイヤーハーネス12に付加した場合、ワイヤーハーネス12内の配線12Lに塗布された止水剤は、横方向(ワイヤーハーネス12の延びる方向)に移動する。このような場合、ワイヤーハーネス12のうち、押圧部21に対応する位置で止水剤が極端に少なくなり、その側方部分に止水剤が移動する虞がある。また、第一挿通部20の両側開口端部に押圧部211,213付近では、その外側に止水剤が移動してしまう虞がある(横漏れ)。
これに対して本実施形態に係る第一挿通部20においては、ワイヤーハーネス12の周方向に関して不均一な押圧力にて締め付けることができる。したがって、締め付け力に強弱をつけることができるため、配線12Lに塗布された止水剤が押圧部21に対応する部分にとどまりやすくなるため、止水剤が配線12L間に浸透しやすくなる。これにより、ワイヤーハーネス12内部の止水性が向上する。
また、本実施形態では、図2に示したように、押圧部211,212,213の開口中心C1,C2,C3が、側面視において(すなわち、X方向に垂直な方向から見て)非直線上に配列されている。すなわち、押圧部211の開口中心C1と押圧部212の開口中心C2とを結ぶ線分L1が、押圧部213の開口中心C3と押圧部212の開口中心C2とを結ぶ線分L2に対して、交差する方向に延びている。このため、図4に示したように、第一区画18A側からX方向に沿って挿通孔20hを見た時、押圧部211の開口中心C1と、押圧部212の開口中心C2とが異なる高さ位置に配置されることとなる。さらに、図示を省略するが、押圧部212の開口中心C2と押圧部213の開口中心C3とが異なる高さ位置に配置されることとなる。
このように押圧部211,212,213の開口位置を設定することによって、図3に示したように第一挿通部20内にてワイヤーハーネス12を屈曲させた状態で保持することができる。ワイヤーハーネス12を屈曲させることにより、内部に配索された配線12Lを屈曲させることができるため、配線12L間に所要の隙間を生じさせることができる。その結果、押圧部21によって押し出された止水剤を、この屈曲により生じた隙間に浸透させて、横漏れを抑制することができる。これにより、押圧部21において止水剤を配線12L間に浸透させることができるため、ワイヤーハーネス12内部の止水性を向上することができる。
なお、押圧部21における断面形状が円形状(楕円形状を含む。)である場合、押圧部21の開口中心は、その円の中心とされる。また、押圧部21における断面の開口形状が非円形状(例えば、多角形)である場合には、それぞれの押圧部21の開口形状の重心などを開口中心としてもよい。
また、本実施形態では、第一挿通部20の両側開口端部と中央部とに、平滑面21Sを有する押圧部21を形成するようにしている。しかしながら、このうちの一部のみ(例えば中央のみ)に平滑面21Sを有する押圧部21を設け、その他の箇所については、その他の押圧構造(例えば、図6に示したような断面弧状の突出部121)を設けるようにしてもよい。ただし、全ての箇所に平滑面21Sを有する押圧部21を設けることによって、グロメット10の止水効果を向上させることができる。
例えば、第二区画18Bから第一区画18Aへの水などの液体の侵入を防止するためには、第二区画18B側の開口端部に位置する押圧部213が平滑面21Sを形成していることが望ましい。これにより、ワイヤーハーネス12のうち第一挿通部20を通る部分に水などの液体が侵入することを抑制できるため、第一区画18A側に水などの液体が侵入することを効果的に抑制できる。
{2. 第2実施形態}
図5は、第2実施形態に係る第一挿通部20aを示す縦断面図である。なお、本実施形態に係るグロメットは、図1または図2に示したグロメット10とほぼ同様の構成を備えているが、第一挿通部20の代わりに第一挿通部20aを備えている点で異なっている。
本実施形態に係る第一挿通部20aは、その両側開口端部とその間の中央部に押圧部21a(押圧部211a,212a,213a)を有している。つまり、第一挿通部20aにおいて押圧部21aが設けられている位置は、第一挿通部20において押圧部21が設けられている位置と略同様である。しかしながら、第一挿通部20では、押圧部21は、の内周面から内側に突出することにより厚肉となる環状の押圧部21が形成されている。これに対して、本実施形態では、第一挿通部20aの外周面から外側に広がることにより厚肉となる環状の押圧部21aが形成されている。そして押圧部21aと押圧部21aとの間に、薄肉部21bが形成されている。
また、第一挿通部20の挿通孔20ahは、その途中で屈曲するように形成されている。具体的には、押圧部211a,212a,213aの開口中心C1a,C2a,C3aが、側面視において、非直線上に配列されている。つまり、押圧部211aの開口中心C1と押圧部212aの開口中心C2とを結ぶ線分L1aが、押圧部213aの開口中心C3と押圧部212aの開口中心C2とを結ぶ線分L1bに対して交差する。
このような第一挿通部20aにワイヤーハーネス12が挿通された場合、第一挿通部21aは拡径される。すると、押圧部21aと薄肉部21bとにおいて、相互に大きさの異なる弾性力が第一挿通部20aに生じる。具体的には、薄肉部21bよりも押圧部21aの部分において大きい弾性力が生じる。したがって、押圧部21aにおいて、薄肉部21bよりも大きい力でワイヤーハーネス12を押圧することができる。
本実施形態では、押圧部212aが設けられている位置において、挿通孔20ahが屈曲するように形成されている。したがって、挿通孔20ahに挿通されたワイヤーハーネス12内部の配線12Lを屈曲させることができる。このため、配線12L間に隙間を作ることができるため、押し圧力により押し出される止水剤がこの隙間に留まりやすくなる。したがって、押圧部21aにおいて止水剤を浸透させやすくなるため、ワイヤーハーネス12内部の止水性を向上することができる。
また、押圧部21aは、押圧部21と同様に、第一挿通部20aの周方向に関して肉厚が不均一となるように形成されている。このように形成されていることにより、ワイヤーハーネス12を挿通したときに、周方向に関して不均一な押圧力にて締め付けることができる。このような押圧部21aを設けることにより、ワイヤーハーネス12を周方向に関して強弱をつけて締め付けることができる。したがって、第一挿通部20と同様に、第一挿通部20aにおいても、配線12Lに塗布された止水剤が横漏れすることを抑制できる。これにより、第一挿通部20aの止水性を向上することができる。
{3. 変形例}
以上、実施形態について説明してきたが、本発明は上記のようなものに限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、第1実施形態に係る第一挿通部20においては、押圧部21がX方向に平行な平滑面21Sを形成している。この平滑面21SをX方向に対して傾斜させることで、ワイヤーハーネス12をさらに屈曲させるようにしてもよい。例えば図3において、押圧部211の平滑面21Sを、線分L1の延びる方向から折れ曲がる方向(例えば線分L2の延びる方向)に傾斜する傾斜面とすることで、押圧部211におけるワイヤーハーネス12の屈曲を助長することができる。これにより、配線12L間に隙間が形成されやすくなるため、止水剤を浸透しやすくことができる。
また、第1実施形態に係るグロメット10では、張出部40を介して第一区画18A側に第一挿通部20、第二区画18B側に第二挿通部30が設けられているが、第一区画側18A側に第二挿通部30、第二区画18B側に第一挿通部20が設けられていてもよい。また、グロメット10における第二挿通部30の代わりに第一挿通部20を接続するようにしてもよい。つまり、張出部40の両側に第一挿通部20,20を設けるようにしてもよい。
また、第1実施形態に係る押圧部21は、第一挿通部20の内周面から内側にのみ突出するように設けられている。しかしながら、第2実施形態に係る押圧部21aのように、第一挿通部20の外周面から外側にも突出するように押圧部21が形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、第一挿通部20,20aの周方向に関して厚さが不均一になるように押圧部21,21aを設けているが、均一になるように形成することも妨げられない。
また、第2実施形態に係る第一挿通部20aにおいて、押圧部21aを省略することも可能である。このような挿通部では、内周面全体でワイヤーハーネス12を押圧することとなる。このような場合であっても、ワイヤーハーネス12を屈曲させることで、止水剤が屈曲部に留まりやすくなり、配線間に浸透しやすくなる。
また、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせたり省略したりすることができる。
10,100 グロメット
12 ワイヤーハーネス
12L 配線
18A 第一区画
18B 第二区画
18 車体パネル(パネル)
18h 貫通孔
20,20a 第一挿通部(挿通部)
20h,20ah 挿通孔
21,211〜213,21a,211a〜213a 押圧部
21S 平滑面
40 張出部(パネル取付部)
C1,C2,C3,C1a,C2a,C3a 開口中心
L1,L2 線分

Claims (6)

  1. パネルに形成された貫通孔を通って配設されるワイヤーハーネスに装着されるグロメットであって、
    パネルを取り付けるためのパネル取付部と、
    前記パネル取付部に接続され、内部に前記ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔を形成するとともに、前記挿通孔内に形成されており、前記ワイヤーハーネスの外周面を押圧する押圧部を有する挿通部と、
    を備え、
    前記挿通部は、前記ワイヤーハーネスを、前記挿通孔内にて前記押圧部で押圧して屈曲させることによって、前記ワイヤーハーネスの配線間に止水剤が浸透可能となるように保持するグロメット。
  2. 請求項1に記載のグロメットにおいて、
    前記挿通部は、前記挿通孔の延びる方向に沿う複数の箇所に前記押圧部を有しており、
    複数の前記押圧部の開口中心が、非直線上に配列されているグロメット。
  3. 請求項1または2に記載のグロメットにおいて、
    前記押圧部は、前記挿通部の前記挿通孔を形成する内周面から内側に突出する部分を有するグロメット。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載のグロメットにおいて、
    前記押圧部の厚みが、前記挿通部の周方向に関して不均一とされるグロメット。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載のグロメットにおいて、
    前記押圧部は、前記挿通部に挿通される前記ワイヤーハーネスの外周面を、前記挿通部の縦断面において平坦となる面にて押圧するグロメット。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載のグロメットにおいて、
    前記押圧部が、前記挿通部における他の部分よりも厚肉となっている、グロメット。
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