JP5759438B2 - 機能性組成物並びに該組成物を含有する健康食品及び化粧品 - Google Patents

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本発明は、ブドウ種子の抽出物を含有し、加齢臭抑制作用、抗がん作用及び視覚機能改善作用を有する機能性組成物並びに該組成物を含有する健康食品及び化粧品に関するものである。
加齢臭は、アルデヒド類に分類されるノネナールが主な原因成分であることが知られている。アルデヒド分解酵素はミトコンドリアを保有しており、加齢によりミトコンドリアの機能が低下するとアルデヒド分解酵素の働きが低下する。これにより、ノネナールの分解が不全となり、結果としてノネナールが体外に出され、これが加齢臭の原因となる。
加齢臭は不快なものとされ、特に中高年世代にとっては大きな関心事であり、加齢臭を抑制する組成物の開発が望まれている。
加齢臭を抑制するものとして、例えば、特許文献1には、食用担子菌類の有機酸含有親水性溶媒抽出物を有効成分として含有する組成物、特許文献2には、水およびブドウ糖を含有する組成物が記載されている。
しかしながら、加齢臭抑制効果を有する成分として従来報告されている各種の化合物や組成物は、いずれも十分な加齢臭抑制効果を奏するものではなかった。
また、ミトコンドリアDNAはアンチエイジングと関係していることが報告されている。
非特許文献1には、老年性疾患とミトコンドリアの活性酸素の生成には、相関関係があることが示されている。活性酸素が発生しやすい種は病気の発生時期および進行が早くなるという相関関係がある。
非特許文献2には、ミトコンドリアのDNAにエラーを起こさせるように作成されたマウスは、加齢に伴う体重減少、抜け毛、骨粗鬆症等などの現象が見られることが示されている。即ち、ミトコンドリアと老化は関係がある。
非特許文献3には、ミトコンドリアの活性酸素の漏出率の低下は、老化による変性疾患の全てを大幅に遅らせるあるいは排除できることが示されている。
そして、非特許文献4には、ミトコンドリアDNAがガンと関係があることが報告されている。
図5は正常な細胞(左)とガン細胞(右)のイメージを示す図である(図5及び後述する図6及び7はニュートン紙より抜粋)。
ガン細胞は、正常な細胞に比べて核が若干大きくなり、細胞の形もいびつになる。ガン細胞では、正常な細胞とは異なり異常な染色体を持つ。一部が欠けたり、逆に付け足されたり、といったことが起きている。尚、染色体は、分裂している場合を除き、ほどけた染色糸の状態で核に存在する。
転移しにくいタイプのガン細胞に転移しやすいガン細胞から採ったミトコンドリアを導入すると、この転移しにくいタイプのガン細胞は転移しやすいガン細胞に変化し、転移しやすいガン細胞のミトコンドリアDNAは活性酸素の発生が増加するように変化する。換言すれば、ガン細胞のミトコンドリアの活性酸素の発生を減らせば転移を防ぐ方向に変化する。
図6はアポトーシスとネクローシスを説明する図である。
図7は正常細胞(左)とアポトーシスをおこした細胞(右)の写真である。
ガン細胞はミトコンドリアのアポトーシスが働かず、ミトコンドリアの活性を抑えるが、ミトコンドリア活性(質、量)を向上させればガン細胞はアポトーシスしていく。
特開2010−143878号公報 特開2010−013418号公報
Alan F Wright et al., Nature Genetics 36, 1153−1158 (2004) Howard T. Jacobs et al., Nature 429, 417−423(27 May 2004) Nick Lane, Mitochondria and the Meaning of Life 林純一「がんとミトコンドリアDNAの関係」
本発明者は、特定の条件により抽出した分子量4000前後の高分子成分を含むブドウ種子抽出物が、ミトコンドリアを活性化させこれにより加齢臭抑制作用及び抗がん作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
さらに、鋭意研究の結果、このブドウ種子抽出物が視覚機能改善作用を有することもわかった。
本発明は、上述したような問題点を解決すべくなされたものであって、加齢臭抑制作用、抗がん作用及び視覚機能改善作用を有する機能性組成物並びに該組成物を含有する健康食品及び化粧品を提供するものである。
請求項1に係る発明は、下記の工程1〜6からなる製法により得られるブドウ種子抽出物粉末を含有する機能性組成物に関する。
(工程1)ヨーロッパブドウ(Vitis vinifera L.)、アメリカブドウ(Vitis labrusca L.)、ヤマブドウ(Vitis coignetiae L.)、マンシュウヤマブドウ(Vitis amurensis L.)及びシラガブドウ(Vitis shiragai L.)からなる群より選択される1種以上のブドウの種子を20〜30℃の水に浸漬させる工程
(工程2)前記工程1において浸漬させたブドウ種子を引き上げ、空気中で自然乾燥させる工程
(工程3)前記工程1及び前記工程2を反復し、前記工程2においてブドウ種子の表面の5〜30%が1〜2mm隆起した時点で、このブドウ種子を空気中にて40℃以下で低温処理する工程
(工程4)前記工程3において低温処理したブドウ種子を乾燥後粉末化する工程
(工程5)水、エタノール又は水とエタノールの混合溶媒のいずれかで前記工程4で得られたブドウ種子粉末を抽出して分子量3500〜4500の高分子成分を含む抽出画分を得る工程
(工程6)前記工程5で得られた高分子成分を含む抽出画分を乾燥後粉末化する工程
請求項2に係る発明は、前記ブドウが、アギオルギティコ(Agiorgitiko)、ヴィオニエ(Viognier)、カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、カベルネ・フラン(Cabernet Franc)、ガメ(Gamay)、カリニャン(Carignan)、カルメネール(Carmenere)、クシノマヴロ(Xinomavro)、グルナッシュ(Grenache)、ゲヴュルツトラミネール(Gewurztraminer)、ケルナー(Kerner)、コロンバール(Colombard)、甲州、サルタナ(Sultana)、サンジョベーゼ(Sangiovese)、シャルドネ(Chardonnay)、シュナン・ブラン(Chenin Blanc)、シラー(Syrah)、ジンファンデル(Zinfandel)、セミヨン(Semillon)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)、タナ(Tannat)、ツヴァイゲルト(Zweigelt)、テンプラニーリョ(Tempranillo)、トレッビアーノ(Trebbiano)、ネッビオーロ(Nebbiolo)、ネロ・ダヴォラ(Nero D’Avola)、バルベーラ(Barbera)、ピノタージュ(Pinotage)、ピノ・ノワール(Pinot Noir)、ピノ・グリ(Pinot Gris)、ピノ・ブラン(Pinot Blanc)、プチ・ヴェルド(Petit Verdot)、ブラック・クィーン(Black Queen)、マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)、マルベック(Malbec)、ミュラー・トゥルガウ(Muller‐Thurgau)、ムールヴェードル(Mourvedre)、ムニエ(Meunier)、ムロン・ド・ブルゴーニュ(Melon de Bourgogne)、メルロー(Merlot)、モスカート(Moscato)、ヤマ・ソービニオン、リースリング(Riesling)及びルビー・カベルネ(Ruby Cabernet)からなる群より選択される1種以上のワイン用ブドウ品種である請求項1記載の機能性組成物に関する。
請求項3に係る発明は、加齢臭抑制用である請求項1又は2記載の機能性組成物に関する。
請求項4に係る発明は、抗がん用である請求項1又は2記載の機能性組成物に関する。
請求項5に係る発明は、視覚機能改善用である請求項1又は2記載の機能性組成物に関する。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5いずれかに記載の組成物を含有する健康食品に関する。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至5いずれかに記載の組成物を含有する化粧品に関する。
請求項1〜5に係る発明によれば、ミトコンドリア活性を向上させることができ、これにより不快な加齢臭を効果的に抑制ないし軽減することができる。また、抗がん作用を有し、視覚機能を改善することができる。
また、請求項1〜5に係る機能性組成物は、天然物から得た抽出物からなるので安全性に優れる。
請求項6に係る発明によれば、本発明の加齢臭抑制作用、抗がん作用及び視覚機能改善作用を有する機能性組成物を健康食品として手軽に摂取することができる。
請求項7に係る発明によれば、本発明の加齢臭抑制作用、抗がん作用及び視覚機能改善作用を有する機能性組成物を化粧品として日常的に適用することができる。
本発明に係るブドウ種子抽出物の断続含水製法による製造工程を示す図である。 本発明の実施例に係るブドウ種子抽出物のゲル浸透クロマトグラフィーの結果である。 本発明に係る実施例のブドウ種子抽出物粉末を各濃度で添加した時のヒトのメラノーマ細胞A375株培養液の顕微鏡写真である。 本発明に係る実施例のブドウ種子抽出物粉末の、温度を変化させたときのヒトのメラノーマ細胞A375株に対する増殖阻害効果を示すグラフである。 正常な細胞(左)とガン細胞(右)のイメージを示す図である。 アポトーシスとネクローシスを説明する図である。 正常細胞(左)とアポトーシスをおこした細胞(右)の写真である。
以下、本発明に係る機能性組成物並びに該組成物を含有する健康食品及び化粧品について説明する。
本発明に係る機能性組成物は、以下に説明する工程1〜6からなる製法により得られるブドウ種子抽出物粉末を含有する。
図1は、本発明に係るブドウ種子抽出物の断続含水製法による製造工程を示す図である。
(工程1)
まず、ブドウの種子を20〜30℃の水に浸漬させる。
本発明に用いるブドウの種類は、ヨーロッパブドウ(Vitis vinifera L.)、アメリカブドウ(Vitis labrusca L.)、ヤマブドウ(Vitis coignetiae L.)、マンシュウヤマブドウ(Vitis amurensis L.)及びシラガブドウ(Vitis shiragai L.)からなる群より選択される1種以上のブドウである。
なかでも、アギオルギティコ(Agiorgitiko)、ヴィオニエ(Viognier)、カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、カベルネ・フラン(Cabernet Franc)、ガメ(Gamay)、カリニャン(Carignan)、カルメネール(Carmenere)、クシノマヴロ(Xinomavro)、グルナッシュ(Grenache)、ゲヴュルツトラミネール(Gewurztraminer)、ケルナー(Kerner)、コロンバール(Colombard)、甲州、サルタナ(Sultana)、サンジョベーゼ(Sangiovese)、シャルドネ(Chardonnay)、シュナン・ブラン(Chenin Blanc)、シラー(Syrah)、ジンファンデル(Zinfandel)、セミヨン(Semillon)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)、タナ(Tannat)、ツヴァイゲルト(Zweigelt)、テンプラニーリョ(Tempranillo)、トレッビアーノ(Trebbiano)、ネッビオーロ(Nebbiolo)、ネロ・ダヴォラ(Nero D’Avola)、バルベーラ(Barbera)、ピノタージュ(Pinotage)、ピノ・ノワール(Pinot Noir)、ピノ・グリ(Pinot Gris)、ピノ・ブラン(Pinot Blanc)、プチ・ヴェルド(Petit Verdot)、ブラック・クィーン(Black Queen)、マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)、マルベック(Malbec)、ミュラー・トゥルガウ(Muller‐Thurgau)、ムールヴェードル(Mourvedre)、ムニエ(Meunier)、ムロン・ド・ブルゴーニュ(Melon de Bourgogne)、メルロー(Merlot)、モスカート(Moscato)、ヤマ・ソービニオン、リースリング(Riesling)及びルビー・カベルネ(Ruby Cabernet)等のワイン用ブドウ品種が好ましく、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラー、ピノ・ノワールがさらに好ましい。
浸漬時間は、限定されるものではないが、2〜3時間であることが好ましい。
(工程2)
次いで、工程1において浸漬させたブドウ種子を引き上げ、空気中で自然乾燥させる。
自然乾燥の温度は、限定されるものではないが、15〜35℃が好ましい。
自然乾燥の時間は、限定されるものではないが、2〜3時間が好ましい。
(工程3)
工程1と工程2を3〜5回程度反復することで、ブドウ種子を断続的に含水させる(断続含水法)。こうしてブドウ種子を断続的に含水させることにより、やがて工程2においてブドウ種子表面の一部に隆起が見られるようになる。工程2において水から引き上げたブドウ種子の表面の5〜30%に1〜2mmの隆起が確認された時点で、断続含水を終了させる。
この断続含水法の刺激により、ブドウ種子内では薄いフェノール層からフェノール分子が剥離して多重結合をしてポリフェノールを生成する。そのポリフェノールに糖分子が結合して配糖体ポリフェノールが生成される。この反応はより大きな高分子を生成していく。ポリフェノールの一種であるレスベラトールは分子量250ほどであるが、この新たに生成された成分は分子量3500〜4500であり分子量4000を中心とした大きな高分子構造を特徴とする。
この1〜2mmの隆起を有するブドウ種子を40℃以下で低温処理する。この低温処理の目的は、ブドウ種子内のタンパク質変性を促して生体変化を停止させることである。低温処理の方法は、特に限定されず、例えば低温乾燥機(遠赤外線乾燥機)を用いて行うことができる。
低温処理の時間は、10分以上が好ましく、より好ましくは10分〜72時間である。
(工程4)
次いで、工程3において低温処理したブドウ種子を乾燥後粉末化する。
粉末化の方法は、限定されるものではなく、ミルで粉末化する等の通常の方法を用いることができる。
(工程5)
次いで、工程4にて粉末化したブドウ種子を溶媒で抽出する。溶媒としては、水、エタノール又は水とエタノールの混合溶媒を用いることができる。
抽出は、ブドウ種子粉末100重量部に対し溶媒50〜1000重量部加えて行えばよい。
上記にて説明したように、この抽出物は分子量4000前後(3500〜4500)の高分子成分を含んでいる。この高分子成分が、ミトコンドリアを活性化させ、これにより加齢臭抑制作用、抗がん作用及び視覚機能改善作用を奏する。
(工程6)
次いで、工程5で得られた抽出成分を乾燥後粉末化する。
乾燥方法は、限定されるものではないが、減圧乾燥が好適に用いられる。
粉末化の方法は、限定されるものではなく、ミルで粉末化する等の通常の方法を用いることができる。
以上の工程により、ブドウ種子抽出物粉末を得ることができる。
このブドウ種子抽出物粉末は、レスベラトロール及び分子量4000前後(3500〜4500)の高分子成分を含んでおり、サーチュイン遺伝子(Sirt1)を活性化する。Sirt1はPGC−1αタンパク質を活性化する。このPGC−1αタンパク質によりミトコンドリアの新生が増加する。このミトコンドリアは活性酸素が少ないタイプである。こうして活性酸素の少ないミトコンドリア新生が増加することにより、加齢臭の低減およびガン細胞の減少という効果を奏することができる。
また、このブドウ種子抽出物粉末に含まれる抗酸力のあるレスベラトール、プロアントシアニジンなどの含有ポリフェノール類が、視力に関する諸機能である水晶体の柔軟性、毛様体筋の調整能力に働きかけ、視覚機能を改善する。
このブドウ種子抽出物粉末を含有する本発明の機能性組成物は、加齢臭抑制作用、抗がん作用及び視覚機能改善作用を有する。
本発明の機能性組成物におけるブドウ種子抽出物粉末の配合量は限定されるものではないが、好ましくは0.001重量%以上含有する。0.001重量%未満であると、加齢臭抑制作用、抗がん作用及び視覚機能改善作用を十分に発揮できないため好ましくない。
本発明の機能性組成物には、適宜用途に応じて、賦形剤、pH調整剤、防腐剤、キレート剤、安定化剤などを配合することができる。
本発明の機能性組成物の摂取量は、特に限定されないが、例えば、成人に対してはブドウ種子抽出物粉末として好ましくは0.001〜1000mg/1日/kgが適当である。摂取は1日1回でもよく、2〜4回に分けて摂取してもよい。
本発明の機能性組成物は、健康食品に含有させることができる。健康食品に含有させることにより、手軽に日常的に摂取することが可能となる。
本発明の健康食品には、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェノール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルアラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等、通常の食品原料として使用されている添加剤を適宜配合して常法により製造することができる。
本発明の機能性組成物は、化粧品に含有させることができる。化粧品に含有させることにより、日常的に適用することが可能となる。
本発明の化粧品には、美白剤、活性酸素除去剤、抗酸化剤、紫外線防止剤等、通常使用されている添加剤を適宜配合して常法により製造することができる。
以下の実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明に係る機能性組成物並びに該組成物を含有する健康食品及び化粧品は、これらに限定されるものではない。
カベルネ・ソーヴィニヨンの種子を25℃の水に2時間浸漬させ、次いでこのブドウ種子を引き上げて室温(25℃)で空気中に2時間自然乾燥(室内保管)した。
この浸水と自然乾燥を3回繰り返し、4回目の浸漬後に水から引き上げてブドウ種子を観察すると、表面の約20%に約1mmの隆起が存在することが確認された。
隆起が確認された時点で断続含水を終了し、遠赤外線乾燥機にて35℃で1時間低温処理を行った。
次いで、低温処理したブドウ種子を室内で乾燥させた後、ミルにて粉末化し、ブドウ種子粉末を得た。
次いで、水100重量部に対し粉末化したブドウ種子を50重量部添加し、水に溶解した画分を抽出した。
この抽出画分をSephadex‐G25でゲル浸透クロマトグラフィーにかけた。図2はその結果である。
分子篩のプロファイルから、ガン細胞殺傷活性の分子量(MW)は、4000程度と推定され、既知のレスベラトールの単体(MW=228)よりも分子量が大きく、何らかのポリマーであると推定される。
この抽出画分を減圧乾燥させた後、ミルにて粉末化し、ブドウ種子抽出物粉末を得た。
(加齢臭抑制効果確認試験)
上記方法で得たブドウ種子抽出物粉末を1粒当たり500mg含む錠剤を常法により作製し、加齢臭に悩む被験体(40〜90歳代の男性10人)にこの錠剤を1日1粒摂取してもらった。これを1ヶ月以内2人、1〜3ヶ月6人、3ヶ月以上2人に続けてもらい、被験者の体臭について、以下の5段階で評価した。
スコア
全然しない 5
ほぼしない 4
少ししなくなったと他人が言う 3
しなくなったように感じる 2
変わらない 1
強くなった 0
結果は、「全然しない」が3人、「ほぼしない」が4人、「少ししなくなったと他人が言う」が1人、「しなくなったように感じる」が1人「変わらない」が1人、「強くなった」が0人であり、平均スコアは3.7であった。
このことから、本実施例のブドウ種子抽出物は加齢臭抑制効果があることがわかる。
(視覚機能改善効果確認試験)
上記加齢臭抑制効果確認試験と同じ被験体10人に、目の見え方について、以下の5段階で採点してもらった。
スコア
非常に見えるようになった 5
かなり見えるようになった 4
少し見えるようになった 3
僅かに見えるようになった気がする 2
変わらない 1
見難くなった 0
結果は、「非常に見えるようになった」が2人、「かなり見えるようになった」が4人、「少し見えるようになった」が2人、「僅かに見えるようになった気がする」が1人、「変わらない」が1人、「見難くなった」が0人であり、平均スコアは3.5であった。
このことから、本実施例のブドウ種子抽出物は視覚機能改善効果があることがわかる。
(抗がん作用確認試験)
ヒトのメラノーマ細胞A375株の培養液に、本実施例のブドウ種子抽出物粉末を異なる濃度で希釈して添加した時の細胞の状態を顕微鏡下に観察した。また、温度を変化させて高温に対する安定性を確認した。
図3は、各濃度におけるヒトのメラノーマ細胞A375株の顕微鏡写真である。
この写真からわかるように、本実施例のブドウ種子抽出物粉末0.01%添加で既にメラノーマ細胞に対し増殖阻害が見られる。
図4は、温度を変化させた時のヒトのメラノーマ細胞A375株に対する増殖阻害効果を示すグラフである。
このグラフから、本実施例のブドウ種子抽出物粉末は、温度に対して安定して抗がん作用を有していることがわかる。本実施例のブドウ種子抽出物粉末は、高温でも構造が安定しているため、90度という高温でも安定してメラノーマ細胞の増殖を阻害し消滅の方向に向かわせることができる。
本発明は、加齢臭抑制作用、抗がん作用及び視覚機能改善作用を有する健康食品及び化粧品に好適に利用される。

Claims (7)

  1. 下記の工程1〜6からなる製法により得られるブドウ種子抽出物粉末を含有する機能性組成物。
    (工程1)ヨーロッパブドウ(Vitis vinifera L.)、アメリカブドウ(Vitis labrusca L.)、ヤマブドウ(Vitis coignetiae L.)、マンシュウヤマブドウ(Vitis amurensis L.)及びシラガブドウ(Vitis shiragai L.)からなる群より選択される1種以上のブドウの種子を20〜30℃の水に浸漬させる工程
    (工程2)前記工程1において浸漬させたブドウ種子を引き上げ、空気中で自然乾燥させる工程
    (工程3)前記工程1及び前記工程2を反復し、前記工程2においてブドウ種子の表面の5〜30%が1〜2mm隆起した時点で、このブドウ種子を空気中にて40℃以下で低温処理する工程
    (工程4)前記工程3において低温処理したブドウ種子を乾燥後粉末化する工程
    (工程5)水、エタノール又は水とエタノールの混合溶媒のいずれかで前記工程4で得られたブドウ種子粉末を抽出して分子量3500〜4500の高分子成分を含む抽出画分を得る工程
    (工程6)前記工程5で得られた高分子成分を含む抽出画分を乾燥後粉末化する工程
  2. 前記ブドウが、アギオルギティコ(Agiorgitiko)、ヴィオニエ(Viognier)、カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、カベルネ・フラン(Cabernet Franc)、ガメ(Gamay)、カリニャン(Carignan)、カルメネール(Carmenere)、クシノマヴロ(Xinomavro)、グルナッシュ(Grenache)、ゲヴュルツトラミネール(Gewurztraminer)、ケルナー(Kerner)、コロンバール(Colombard)、甲州、サルタナ(Sultana)、サンジョベーゼ(Sangiovese)、シャルドネ(Chardonnay)、シュナン・ブラン(Chenin Blanc)、シラー(Syrah)、ジンファンデル(Zinfandel)、セミヨン(Semillon)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)、タナ(Tannat)、ツヴァイゲルト(Zweigelt)、テンプラニーリョ(Tempranillo)、トレッビアーノ(Trebbiano)、ネッビオーロ(Nebbiolo)、ネロ・ダヴォラ(Nero D’Avola)、バルベーラ(Barbera)、ピノタージュ(Pinotage)、ピノ・ノワール(Pinot Noir)、ピノ・グリ(Pinot Gris)、ピノ・ブラン(Pinot Blanc)、プチ・ヴェルド(Petit Verdot)、ブラック・クィーン(Black Queen)、マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)、マルベック(Malbec)、ミュラー・トゥルガウ(Muller‐Thurgau)、ムールヴェードル(Mourvedre)、ムニエ(Meunier)、ムロン・ド・ブルゴーニュ(Melon de Bourgogne)、メルロー(Merlot)、モスカート(Moscato)、ヤマ・ソービニオン、リースリング(Riesling)及びルビー・カベルネ(Ruby Cabernet)からなる群より選択される1種以上のワイン用ブドウ品種である請求項1記載の機能性組成物。
  3. 加齢臭抑制用である請求項1又は2記載の機能性組成物。
  4. 抗がん用である請求項1又は2記載の機能性組成物。
  5. 視覚機能改善用である請求項1又は2記載の機能性組成物。
  6. 請求項1乃至5いずれかに記載の組成物を含有する健康食品。
  7. 請求項1乃至5いずれかに記載の組成物を含有する化粧品。
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