JP5759018B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍サイクル装置に関し、特に、冷凍サイクル内の循環組成の検知に関する。
従来の冷凍サイクル装置は、圧縮機、凝縮器、減圧装置、及び蒸発器を有し、それらが冷媒配管を介して接続されることで冷凍サイクルが形成されるものであった。また、一般的に、非共沸混合冷媒が採用された冷凍サイクル装置は、非共沸混合冷媒に含まれる冷媒の沸点がそれぞれ異なるために、循環する冷媒の組成が変化してしまうことがある。特に、冷凍サイクル装置の規模が大きい場合、この冷媒組成の変化は顕著なものとなる。つまり、冷媒組成が変化したときには、同一の圧力条件であったとしても、凝縮温度や蒸発温度が変化してしまう可能性がある。冷媒組成が変化した場合、熱交換器での冷媒飽和温度は適切なものではなくなる。このため、熱交換器にて冷媒の凝縮液化、あるいは、蒸発ガス化がされにくくなってしまう。この結果、熱交換効率が低減してしまう可能性があった。
また、冷媒組成が変化したときには、熱交換器の冷媒流出側が同一温度、同一圧力であったとしても、スーパーヒートやサブクールが変化してしまう可能性があった。つまり、圧縮機に吸入される前において、適切なスーパーヒートがとれないことにより、圧縮機に液冷媒が流入してしまう。液冷媒はガス冷媒に比べて体積当たりの密度が高いため、圧縮機が液冷媒を圧縮しようとすると、圧縮機に過大な駆動トルクがかかってしまう。このことにより、圧縮機が損傷してしまう可能性があった。
また、膨張弁に流入する前において、適切なサブクールがとれないことにより、気液二相状態の冷媒となってしまい、この結果、膨張弁において冷媒音が発生したり、冷媒の不安定現象が生じてしまったりする可能性があった。
そこで、冷凍サイクル装置内を循環する冷媒組成の変動幅が小さくなる構成として、高圧側の冷媒貯留用器(例えば、レシーバ)を有する冷凍サイクル装置が知られている。このような冷凍サイクル装置は、低圧側の冷媒貯留用器(例えば、アキュームレータ)を有する冷凍サイクル装置よりも、冷凍サイクル装置内を循環する冷媒組成の変動幅が小さくなるとされている。
しかしながら、このような構成であったとしても、冷凍サイクルで冷媒漏洩が生じてしまうと、冷媒貯留容器が低圧側に配設されていようと、冷媒貯留容器が高圧側に配設されていようと、冷媒組成の変動幅が大きくなってしまう。このことは、逆にいえば、冷媒組成の変動を検知することにより、冷媒漏洩を検知することができることを意味するものである。
そこで、従来においては、熱交換効率低減の抑制、圧縮機損傷の回避、冷媒音発生の抑制、不安定現象の抑制、及び冷媒漏洩の検知のために、冷媒組成を検知する手段を備えた冷凍サイクル装置として次のような構成があった。すなわち、従来の冷凍サイクル装置は、圧縮機をバイパスするように接続されるバイパス回路を形成し、このバイパス回路には二重管熱交換器と毛細管が設けられている。そして、この冷凍サイクル装置は、毛細管の冷媒流入側温度、毛細管の冷媒流出側温度、及び毛細管の冷媒流出側圧力を検知し、これらの検知結果に基づいて冷媒組成を算出するものであった。また、そのような冷凍サイクル装置の中には、圧縮機をバイパスするバイパス回路を有し、このバイパス回路内に、二重管熱交換器及び毛細管が接続され、この毛細管の入口側には温度検出器が設けられ、この毛細管の出口側には入口側とは別の温度検出器と圧力検出器とが設けられているものがあった。
そのような冷凍サイクル装置は、冷凍サイクル内に非共沸混合冷媒を循環させ、非共沸混合冷媒の温度と圧力を上述した2つの温度検出器や圧力検出器により検出し、検出した温度と圧力を冷媒の組成関係式に同定することにより、冷媒組成を求めていた(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の冷凍サイクル装置は、圧縮機、四方弁、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器を有し、それらが冷媒配管を介して接続され、冷凍サイクルを構成するものであった。また、そのような冷凍サイクル装置の中には、圧縮機の吸入管に、吸入圧力センサと吸入温度センサとを有し、冷媒回路の低圧圧力と、吸入管の冷媒温度とを検知するものがあった(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2の冷凍サイクル装置は、吸入温度センサで検知した冷媒温度から飽和圧力を算出し、その飽和圧力に対する吸入圧力センサで検知した圧力の偏差に基づいて、吸入圧力センサの出力値を校正するものであった。
特開平11−63747号公報(段落[0027]、[0036]〜[0041]、図1、及び図5) 特開2005−106380号公報(段落[0014]〜[0016]及び図1)
従来の冷凍サイクル装置(特許文献1)においては、非共沸混合冷媒を毛細管に流し、その毛細管で、非共沸混合冷が膨張していく過程の前後の状態に基づいて冷媒組成を求めるものであった。そのような過程においては、毛細管が流出する出口側では、非共沸混合冷媒は二相状態であった。
この結果、出口側の温度検出器や出口側の圧力検出器の測定誤差の影響を大きく受けてしまっていた。このため、検知精度の高い温度検出器や検知精度の高い圧力検出器を用いなければならず、コストがかかっていた。また、この冷凍サイクル装置に、検知精度の高い温度検出器や検知精度の高い圧力検出器を組み付けたとしても、バラツキがあっては検知精度が低下してしまうため、組み付けコストも高くなっていた。よって、冷凍サイクル内の循環組成を正確に検知しようとすると高コストとなっていた。
また、従来の冷凍サイクル装置(特許文献2)においては、上述した吸入温度センサに基づいて、上述した吸入圧力センサの出力値を校正するものであるため、吸入圧力センサの精度は吸入温度センサに依存し、吸入温度センサの出力値と吸入圧力センサの出力値とを同時に校正するものではなかった。
そして、冷凍サイクル装置で、冷媒回路を循環する冷媒が非共沸冷媒の場合、冷凍サイクル装置が、吸入温度センサで検知した冷媒温度に基づいて飽和圧力を算出しようとしても、飽和温度と飽和圧力との相関関係は冷媒乾き度によって異なるものである。そのため、非共沸冷媒の循環組成が不明であるときには、冷媒温度に基づいて吸入圧力センサの出力値を正確に校正することはできなかった。また、仮に循環組成を特定することができたとしても、吸入温度センサの配設位置によって冷媒乾き度は変化するものであるため、吸入温度センサに基づいて吸入圧力センサの出力値を正確に校正することはできなかった。よって、このような冷凍サイクル装置は、低コストではあるが、冷凍サイクル内の循環組成を正確に検知することはできないものであった。
このように、従来の冷凍サイクル装置(特許文献1、2)は、冷凍サイクル内の循環組成を正確に検知しようとすると高コストとなり、低コストにしようとすると冷凍サイクル内の循環組成を正確に検知することができないという問題点があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、低コストでありつつも、冷凍サイクル内の循環組成を従来よりも正確に検知することができる冷凍サイクル装置を提供することを目的とするものである。
本発明の冷凍サイクル装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器が冷媒配管を介して接続された冷凍サイクルに非共沸混合冷媒を循環させる冷凍サイクル装置において、前記圧縮機から吐出された前記非共沸混合冷媒が気液二相状態となる部位の入口側と出口側の冷媒温度を検知する温度検知手段と、前記出口側の冷媒圧力を検知する圧力検知手段と、基準となる循環組成値である基準組成値と、前記温度検知手段で検知した前記非共沸混合冷媒の温度の値及び前記圧力検知手段で検知した前記非共沸混合冷媒の圧力の値に基づいて求めた前記非共沸混合冷媒の循環組成値と、に基づいて、前記温度検知手段で検知された前記出口側の前記非共沸混合冷媒の温度の値及び前記圧力検知手段で検知された前記非共沸混合冷媒の圧力の値の少なくとも一方を校正する校正制御部と、を備えたものである。
本発明は、基準組成値のときの冷媒の温度と冷媒の圧力となるように、検知結果に基づいて循環組成を求めたときの冷媒の温度と冷媒の圧力を校正するため、低コストでありつつも、冷凍サイクル内の循環組成を従来よりも正確に検知することができるので、実用的であり、運転時の動作信頼性を向上させた冷凍サイクル装置を提供することができるという効果を有する。
本発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置1の冷媒回路構成の一例を示す図である。 従来のセンサ誤差の影響を説明するモリエル線図の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1における校正制御処理を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態1における循環組成αcal 演算処理の詳細を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態1における所定の循環組成での非共沸混合冷媒の温度と乾き度と圧力との相関関係を示す線図の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1における所定の圧力での非共沸混合冷媒の循環組成と温度と乾き度との相関関係を示す線図の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1における所定の乾き度での非共沸混合冷媒の温度と循環組成と圧力との相関関係を示す線図の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1における循環組成αcal 演算処理の詳細を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置1の冷媒回路構成の一例を示す図である。
ここで、本発明の実施の形態1においては、冷凍サイクル装置1は、非共沸混合冷媒が冷媒として採用されていることとする。この冷凍サイクル装置1は、この非共沸混合冷媒の冷媒組成を検知することにより、膨張弁23(後述する)の開度等の各種機器の制御を行うものである。以下で説明する冷凍サイクル装置1は、低コストでありつつも、冷凍サイクル内の循環組成を正確に検知するものである。
なお、以降の説明において、冷媒組成は、充填する冷媒組成や、冷凍サイクルの各構成要素の中に存在している冷媒組成を意味するものではなく、冷凍サイクルを循環する冷媒組成を意味するものとする。
図1に示されるように、冷凍サイクル装置1は、冷媒回路11、組成検知回路12、及び制御装置13を有しており、これらが有機的に働くことにより、運転時の動作信頼性を向上させつつ、室内等(図示せず)に冷風等を供給するものである。なお、制御装置13についてはブロック図で説明することとする。
次に、冷凍サイクル装置1の各構成について説明する。
冷媒回路11は、この室内等に冷風等を供給するものであり、冷媒を圧縮する圧縮機21、冷媒を凝縮液化させる凝縮器22、冷媒を減圧して膨張させる膨張弁23、冷媒を蒸発ガス化させる蒸発器24、及び余剰冷媒を蓄えるアキュームレータ25等を有しており、これらが冷媒配管で接続されることにより構成されている。
冷媒回路11は、上述したように、非共沸混合冷媒が採用されており、低沸点の冷媒として、例えば、R32が採用され、高沸点の冷媒として、ハイドロフルオロオレフィン系冷媒、例えば、HFO1234yfが採用されている。このR32は、充填組成が44(wt%)であり、このHFO1234yfは、充填組成が56(wt%)である。そして、この充填組成の場合、この非共沸混合冷媒の地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)は300となっている。ここでいう地球温暖化係数とは、二酸化炭素を基準にして、他の温室効果ガスの温暖化に寄与する能力を表した数字を意味するものである。
なお、ここでは非共沸混合冷媒の充填組成の一例について説明したが、これに限定されないことはいうまでもない。すなわち、他の組み合わせによる非共沸混合冷媒が採用されていてもよい。例えば、高沸点の冷媒として、HFO1234zeでもよいことはいうまでもない。
次に、冷媒回路11の各構成について説明する。
圧縮機21は、冷媒を吸入し、この冷媒を圧縮して高温高圧の状態にして、高温高圧の冷媒を吐出するものである。圧縮機21は、例えば、容量制御可能なインバータ圧縮機等で形成されるものである。圧縮機21は、吐出側にある吐出管(図示せず)が、冷媒配管を介して凝縮器22に接続されている。また、圧縮機21は、吐出側にある吐出管が、第1バイパス配管51a(後述する)を介して高低圧熱交換器41(後述する)の第1ポート52a(後述する)に接続されている。圧縮機21は、吸引側にある吸入管(図示せず)が、冷媒配管を介してアキュームレータ25に接続されている。また、圧縮機21は、吸引側にある吸入管が、第4バイパス配管51d(後述する)を介して高低圧熱交換器41(後述する)の第4ポート52d(後述する)に接続されている。
凝縮器22は、空気などとの熱媒体によって、圧縮機21から供給される高温高圧の冷媒を凝縮液化させるものである。凝縮器22は、一端が冷媒配管を介して圧縮機21に接続され、他端が冷媒配管を介して膨張弁23に接続されている。なお、凝縮器22には、送風ファン(図示せず)が付設されている。この送風ファンは、この送風ファンから供給する空気と、凝縮器22内を流れる冷媒との熱交換を促進させるものである。この冷媒と熱交換後の空気は、この送風ファンの作用により、例えば、室外等に排気される。
膨張弁23は、凝縮器22から流入する液冷媒を減圧して膨張させることにより液冷媒を気液二相冷媒にするものである。膨張弁23は、開度が可変に制御可能なものであり、例えば、電子式膨張弁等で構成されるものである。膨張弁23は、一端が冷媒配管を介して凝縮器22に接続され、他端が冷媒配管を介して蒸発器24に接続されている。
蒸発器24は、空気などとの熱媒体によって、膨張弁23から流入する気液二相冷媒を蒸発ガス化させるものである。蒸発器24は、一端が冷媒配管を介して膨張弁23に接続され、他端が冷媒配管を介してアキュームレータ25に接続されている。なお、蒸発器24には、送風ファン(図示せず)が付設されている。この送風ファンは、この送風ファンから供給する空気と、蒸発器24内を流れる冷媒との熱交換を促進させるものである。この冷媒と熱交換後の空気は、この送風ファンの作用により、例えば、室内や倉庫等の空調対象空間等に供給される。
アキュームレータ25は、例えば、圧縮機21の出力の変化等の過渡的な運転の変化や外気温度の変換に伴う余剰冷媒を蓄えるものである。アキュームレータ25は、一端が冷媒配管を介して蒸発器24に接続され、他端が冷媒配管を介して圧縮機21の吸入側に接続されている。
次に、冷媒回路11内を循環する冷媒の状態変化について説明する。
圧縮機21で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、凝縮器22に流入し、凝縮液化され、液冷媒となる。次に、凝縮器22から流出したこの液冷媒は、膨張弁23に流入し、減圧され、気液二相冷媒となる。次に、膨張弁23から流出した低圧の気液二相冷媒は、蒸発器24に流入し、蒸発ガス化され、ガス冷媒となる。蒸発器24から流出したガス冷媒は、アキュームレータ25に流入し、冷凍サイクル装置1の運転条件や負荷条件等によって発生する余剰冷媒が貯留されることとなる。アキュームレータ25に貯留されずにアキュームレータ25から流出したガス冷媒は、圧縮機21に吸い込まれ、再び圧縮される。
なお、蒸発器24やアキュームレータ25の出口での冷媒の状態は、過熱ガスではなく、高乾き度の低圧二相状態であってもよい。このようにして、冷媒回路11が形成されており、冷媒回路11は、室内等の空調対象空間等に熱交換した空気を供給している。
なお、上記で説明した冷媒回路11の構成については、一例を示すものであり、これに限定されないことはいうまでもない。
次に、冷凍サイクル装置1の構成の一つである組成検知回路12について説明する。まず、組成検知回路12の各構成について説明する。
組成検知回路12は、循環組成を検知することにより、運転時の動作信頼性を向上させるものである。組成検知回路12は、高低圧熱交換器41、第1温度センサ42、減圧機構43、圧力センサ44、及び第2温度センサ45等を有している。
高低圧熱交換器41は、高圧の非共沸混合冷媒と、低圧の非共沸混合冷媒とを熱交換するものであり、圧縮機21から吐出される高圧の非共沸混合冷媒が流れる高圧配管41aと、減圧機構43により減圧され、高沸点冷媒を多く含む非共沸混合冷媒が流れる低圧配管41bとから形成されている。高低圧熱交換器41は、高圧配管41a及び低圧配管41bが、例えば、二重配管として形成されるものである。高圧配管41aは、一端が第1ポート52aを形成し、他端が第2ポート52bを形成している。また、低圧配管41bは、一端が第3ポート52cを形成し、他端が第4ポート52dを形成している。
なお、第1ポート52a、第2ポート52b、第3ポート52c、及び第4ポート52dを総称していうときには、ポート52と称することとする。
減圧機構43は、冷媒を減圧するものであり、例えば、流路抵抗が固定である毛細管で形成されている。減圧機構43は、一端が第2バイパス配管51bを介して、高低圧熱交換器41の第2ポート52bに接続されている。減圧機構43は、他端が第3バイパス配管51cを介して、高低圧熱交換器41の第3ポート52cに接続されている。すなわち、減圧機構43は、入口側に液冷媒が流入したとき、この冷媒を減圧することにより、出口側から流れる冷媒を、二相冷媒とするものである。
なお、上記で説明した減圧機構43は、流路抵抗が固定である必要はない。例えば、減圧機構43の入口側では液冷媒となり、減圧機構43の出口側では二相冷媒となるように、減圧機構43の開度が適宜調整されるものであってもよい。このようにすることで、冷凍サイクル装置1の冷媒回路11に充填する非共沸混合冷媒を、最初に充填したものと異なるものにした場合であっても、減圧機構43の開度を調整することで、冷凍サイクル装置1を運転することができるようになる。
第1温度センサ42は、減圧機構43の入口側の冷媒温度を検知するものであり、圧力センサ44は、減圧機構43の出口側の冷媒圧力を検知するものであり、第2温度センサ45は、減圧機構43の出口側の冷媒温度を検知するものである。第1温度センサ42及び第2温度センサ45は、例えば、サーミスタで形成され、サーミスタで検知した温度を電気信号に変換するものである。また、圧力センサ44は、例えば、感圧素子等で検知した圧力を電気信号に変換するものである。そして、第1温度センサ42、第2温度センサ45、及び圧力センサ44は、所定の周期で、冷媒温度や冷媒圧力を検知している。
なお、上述した第1温度センサ42、圧力センサ44、及び第2温度センサ45は、一例を示すものであり、これらに限定されないことはいうまでもないことである。
なお、第1温度センサ42及び第2温度センサ45の何れか一つは、本発明における温度検知手段に相当する。
なお、圧力センサ44は、本発明における圧力検知手段に相当する。
次に、上述した構成を前提として、組成検知回路12の全体的な接続構成について説明する。組成検知回路12は、上述したように、圧縮機21の吐出管から高低圧熱交換器41までの間とは、第1バイパス配管51aを介して接続されている。第1バイパス配管51aは、一端が、圧縮機21の吐出管から分岐している配管に直接接続されているか、あるいは、圧縮機21の吐出管に接続されている冷媒配管を介して分岐している配管に接続されている。つまり、第1バイパス配管51aの一端は、圧縮機21の吐出側から凝縮器22までの間で接続されていることとなる。また、第1バイパス配管51aは、他端が、高低圧熱交換器41の第1ポート52aに接続されている。
組成検知回路12は、高低圧熱交換器41から減圧機構43までの間とは、第2バイパス配管51bを介して接続されている。第2バイパス配管51bは、一端が、高低圧熱交換器41の第2ポート52bに接続されている。また、第2バイパス配管51bは、他端が、減圧機構43の入口側に接続されている。
組成検知回路12は、減圧機構43から高低圧熱交換器41までは、第3バイパス配管51cを介して接続されている。第3バイパス配管51cは、一端が、減圧機構43の出口側に接続されている。また、第3バイパス配管51cは、他端が、高低圧熱交換器41の第3ポート52cに接続されている。
組成検知回路12は、高低圧熱交換器41から圧縮機21の吸入管までの間とは、第4バイパス配管51dを介して接続されている。第4バイパス配管51dは、一端が、高低圧熱交換器41の第4ポート52dに接続されている。また、第4バイパス配管51dは、他端が、圧縮機21の吸入管から分岐している配管に直接接続されているか、あるいは、圧縮機21の吸入管に接続されている冷媒配管を介して分岐している配管に接続されている。つまり、第4バイパス配管51dの他端は、圧縮機21の吸入管からアキュームレータ25までの間で接続されていることとなる。
なお、第1バイパス配管51a、第2バイパス配管51b、第3バイパス配管51c、及び第4バイパス配管51dを総称していうときには、バイパス配管51と称する。
なお、バイパス配管51は、本発明におけるバイパス管に相当する。
次に、組成検知回路12内を循環する冷媒の状態変化について説明する。組成検知回路12は、圧縮機21の吐出側から分岐して、高低圧熱交換器41を通過し、減圧機構43で減圧膨張され、再度、高低圧熱交換器41を通過して、圧縮機21の吸入側へ合流するものである。
具体的には、まず、高低圧熱交換器41では、圧縮機21の高温のガス冷媒が熱交換されることにより、このガス冷媒が冷却され、過冷却液となる。次に、減圧機構43では、過冷却液が減圧されて二相冷媒となる。最後に、高低圧熱交換器41では、二相冷媒が過熱されてガス冷媒となる。
すなわち、減圧機構43の入口側では冷媒が過冷却液となるように、かつ、減圧機構43の出口側では冷媒が二相冷媒となるように、高低圧熱交換器41と減圧機構43との仕様が定められている。
よって、第1温度センサ42は、高低圧熱交換器41を通った後で減圧機構43前の冷媒温度を検知し、圧力センサ44は、二相冷媒の冷媒圧力を検知し、第2温度センサ45は、二相冷媒の冷媒温度を検知するようになっている。
このようにして、組成検知回路12が形成されている。そして、後述するように、組成検知回路12の検知結果に基づいて、制御装置13が、冷媒の循環組成を演算し、この演算結果に基づいて、組成検知回路12は、第2温度センサ45の出力値や圧力センサ44の出力値を校正するものである。
なお、上記で説明した組成検知回路12の構成については、一例を示すものであり、これに限定されない。
次に、冷凍サイクル装置1の構成の一つである制御装置13について説明する。制御装置13は、冷凍サイクル装置1を統括制御するものであり、検知制御部61及び校正制御部62等を有している。
具体的には、制御装置13は、膨張弁23、圧縮機21の回転数、凝縮器22及び蒸発器24のそれぞれに付設された送風ファンの回転数等の動作を統括制御している。また、制御装置13は、検知制御部61の検知結果に基づいて、膨張弁23,圧縮機21の回転数、凝縮器22及び蒸発器24のそれぞれに付設された送風ファンの回転数等の動作を制御している。
また、制御装置13は、詳細については後述するが、検知制御部61の検知結果に基づいて、校正制御部62が、組成検知回路12に制御指令を出すようにするか、組成検知回路12を直接制御するようにして、第2温度センサ45の出力値や圧力センサ44の出力値を校正するものである。
検知制御部61は、第1温度センサ42、第2温度センサ45、及び圧力センサ44のそれぞれの検知結果と、後述する式(4)と式(5)に表される関数とに基づいて、循環組成を演算するものである。
検知制御部61は、後述する式(4)と式(5)を記憶している。例えば、第1温度センサ42で検知した値をT、第2温度センサ45で検知した値をT、圧力センサ44で検知した値をPとすると、検知制御部61は、引数(T,T,P)の多項式によって、循環組成を結果として出力するように定式化されたものとして記憶している。具体的には、定式化されたものは、電子計算機で解釈実行できるアルゴリズムで記述されたプログラムとして記憶されることとなる。この場合、引数(T,T,P)が与えられると、この定式化されたプログラムを呼び出すことにより、循環組成が演算されることとなる。このようにすることで、常時記憶しておくデータを削減することができる。
また、検知制御部61は、後述する式(4)と式(5)を、例えば、データテーブルとして記憶したものとしてもよい。具体的には、後述する式(4)と式(5)は、後述する図5、6、及び7に示す相関関係で表されるものである。よって、図5、6、及び7に示す相関関係を、離散的なマトリックス状のデータとして作成しておくこととする。そして、引数(T,T,P)が与えられたときには、マトリックス状のデータの補間処理を行うことにより、循環組成を求めるようにするのである。このとき、補間処理は任意の補間方法で行えばよく、例えば、線形補間等により補間処理が実行されることとなる。この場合においては、データテーブルを保持していればよいため、例えば、ハードディスクドライブ等に予め記憶させていてもよく、また、半導体メモリ等に記憶させたものを図示しない記憶装置に内挿するようにしてもよい。
このようにすると、毎回循環組成を定式化されたもので演算するものではなくなるため、後述する式(4)と式(5)とをデータテーブル化することにより演算時間を低減でき、循環組成を高速に求めることができる。そして、循環組成を高速に求めることができるため、第2温度センサ45の出力値と圧力センサ44の出力値の校正処理を早いタイミングで行うことができ、冷凍サイクル装置1の制御を安定したものとすることができる。
また、検知制御部61は、検知制御部61が、低沸点冷媒の冷媒組成を検知するものとする。すなわち、後述する式(4)、式(5)、及びデータテーブルは、低沸点冷媒の冷媒組成に関するものである。したがって、低沸点冷媒の冷媒組成の値をαとし、この冷媒組成を重量分率で表す際、1〜100の数値ではなく、0〜1の数値で示すとすると、高沸点冷媒の冷媒組成は、1−αにより算出することができることとなる。また、この冷媒組成を重量分率で表す場合には、低沸点冷媒の冷媒組成の値をαとすれば、高沸点冷媒の冷媒組成は、100−αにより算出することができる。
要するに、冷媒組成の表現の仕方については、全体の混合冷媒に対するその一つ一つの冷媒の割合が表現できるものであれば、特に限定されるものではない。
また、検知制御部61は、第1温度センサ42、圧力センサ44、及び第2温度センサ45と通信可能に設定されている。例えば、検知制御部61がハードウェアで実現されているものであるときには、有線または無線により、検知制御部61と、第1温度センサ42、圧力センサ44,及び第2温度センサ45とがデータ通信可能となっている。また、例えば、検知制御部61がソフトウェアで実現されているものであるときにも、所定のプロトコル変換を経て、検知制御部61と、第1温度センサ42、圧力センサ44,及び第2温度センサ45とがデータ通信可能となっている。
なお、検知制御部61と、第1温度センサ42、圧力センサ44,及び第2温度センサ45と通信手段については特に限定されるものではない。
校正制御部62は、検知制御部61で演算した循環組成と、後述する基準組成値と、後述する式(6)とに基づいて、第2温度センサ45の出力値と圧力センサ44の出力値を校正する補正値dP、dTを演算し、このdP、dTに基づいて、第2温度センサ45の出力値と圧力センサ44の出力値を校正するものである。
校正制御部62は、後述する基準組成値と式(3)を記憶している。この場合、検知制御部61のときと同様に、校正制御部62は、式(3)を定式化されたものとして記憶している。具体的には、定式化されたものは、電子計算機で解釈実行できるアルゴリズムで記述されたプログラムとして記憶されることとなる。この場合、引数(T,T,P)が与えられると、この定式化されたプログラムを呼び出すことにより、補正値dP、dTが演算されることとなる。このようにすることで、常時記憶しておくデータを削減することができる。
また、校正制御部62は、後述する基準組成値と式(3)を、例えば、データテーブルとして記憶したものとしてもよい。具体的には、後述する基準組成値と式(3)は、一定の相関関係で表されるものである。よって、この一定の相関関係を、離散的なマトリックス状のデータとして作成しておくこととする。そして、引数(T,T,P)が与えられたときには、マトリックス状のデータの補間処理を行うことにより、この基準組成値とdPとdTとを求めるようにするのである。このとき、補間処理は任意の補間方法で行えばよく、例えば、線形補間等により補間処理が実行されることとなる。この場合においても、データテーブルを保持していればよいため、例えば、ハードディスクドライブ等に予め記憶させていてもよく、また、半導体メモリ等に記憶させたものを図示しない記憶装置に内挿するようにしてもよい。
このようにすると、毎回循環組成を定式化されたもので演算するものではなくなるため、後述する基準組成値と式(3)とをデータテーブル化することにより演算時間を低減できるため、この基準組成値とdPとdTとを高速に求めることができる。そして、この基準組成値とdPとdTとを高速に求めることができるため、第2温度センサ45の出力値と圧力センサ44の出力値の校正処理を早いタイミングで行うことができ、冷凍サイクル装置1の制御を安定したものとすることができる。
また、校正制御部62は、第1温度センサ42、圧力センサ44、及び第2温度センサ45と通信可能に設定されている。例えば、校正制御部62がハードウェアで実現されているものであるときには、有線または無線により、校正制御部62と、第1温度センサ42、圧力センサ44,及び第2温度センサ45とがデータ通信可能となっている。また、例えば、校正制御部62がソフトウェアで実現されているものであるときにも、所定のプロトコル変換を経て、校正制御部62と、第1温度センサ42、圧力センサ44,及び第2温度センサ45とがデータ通信可能となっている。
なお、校正制御部62と、第1温度センサ42、圧力センサ44,及び第2温度センサ45との通信手段については特に限定されるものではない。
このようにして、制御装置13が形成されており、制御装置13は、上述した組成検知回路12の検知結果に基づいて、冷媒組成を演算し、演算により求めた冷媒組成に基づいて、圧力センサ44の出力値や第2温度センサ45の出力値を校正し、校正した圧力センサ44の出力値や校正した第2温度センサ45の出力値により検知した結果に基づいて、圧縮機21の回転数を制御し、適宜、冷媒回路11や組成検知回路12を形成している各種機器等を統括制御するものである。
なお、上記で説明した制御装置13の構成については、一例を示すものであり、これに限定されないことはいうまでもないことである。
なお、制御装置13の各機能をハードウェアで実現するか、ソフトウェアで実現するかは問わない。つまり、制御装置13を示すブロック図は、ハードウェアのブロック図と考えても、ソフトウェアによる機能ブロック図と考えてもよい。
制御装置13の各機能がハードウェアで実現されている場合、検知制御部61と校正制御部62は、例えば、マイクロプロセッサユニット(Microprocessor Unit)で形成されるものである。
なお、制御装置13の各機能をマイクロプロセッサユニット以外のハードウェアで実現してもよい。例えば、論理回路等のような布線論理回路が実装されることで実現されていてもよい。このようにすることで、制御装置13の各機能を高速で処理することができる。
また、制御装置13の各機能がソフトウェアで実現されている場合、検知制御部61と校正制御部62は、例えば、プログラムモジュールとしてSDメモリカード等の半導体メモリ等やハードディスクドライブに格納されたものであってもよい。この場合には、図示しないROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)等により処理が実行されるものである。このようにすることで、制御装置13の各機能を適宜更新可能にすることができる。例えば、式(4)や式(5)の内容や、データテーブル等を適宜更新することができ、また、予め記憶させておくこともできる。つまり、検知制御部61や校正制御部62を、適宜更新することができ、また、予め記憶させておくことができる。
また、制御装置13の各機能は、ファームウェアで実現されていてもよい。このようにすることで、制御装置13の各機能を適宜更新可能にすると共に、プログラムモジュールとして実装されるよりも速い処理を実現することができる。例えば、式(4)や式(5)の内容や、データテーブル等を適宜更新することができ、また、予め記憶させておくこともできる。つまり、検知制御部61や校正制御部62を、適宜更新することができ、また、予め記憶させておくことができる。
次に、冷媒組成が変化する理由について、以下の3つを例として説明する。なお、冷媒組成の変化とは、冷凍サイクルに充填した冷媒組成に対する冷凍サイクルを循環している冷媒組成の変化を意味するものとする。
まず、第1の例について説明する。アキュームレータ25内の冷媒は、高沸点の冷媒(例えば、HFO1234yf)が多く含まれる液相と、低沸点の冷媒(例えば、R32)が多く含まれる気相とに分離される。そして、高沸点の冷媒が多く含まれている液相の冷媒は、アキュームレータ25内に貯留される。一方、低沸点の冷媒が多く含まれている気相の冷媒は、アキュームレータ25から流出される。
このように、アキュームレータ25内には、高沸点の冷媒を多く含んでいる液相の冷媒が存在している。このため、冷凍サイクル内を循環する全冷媒に対する低沸点の組成は、増大することとなる。
ここで、冷凍サイクル内を循環する全冷媒に対する低沸点の組成の割合が、減少する場合について説明する。例えば、冷凍サイクル装置1が複数の室内機を有し、これらの室内機が暖房運転を実施している場合を想定する。この場合、一部の室内機が短時間のうちに暖房運転を停止するときには、この室内機に液冷媒が滞留してしまうことがある。これにより、液冷媒の滞留分だけ、冷凍サイクル内を循環する全冷媒に対する低沸点の組成が、減少することとなる。
次に、第2の例について説明する。アキュームレータ25内の下方から冷媒漏洩が発生した場合には、アキュームレータ25の下方に貯留された液相の冷媒が漏洩する。この液相の冷媒には、高沸点の冷媒が多く含まれている。よって、この場合には、冷凍サイクル内を循環する全冷媒に対する低沸点の冷媒の組成が、増大することとなる。
次に、第3の例について説明する。例えば、凝縮器22と膨張弁23とを接続する冷媒配管のように、液単相の冷媒が流れる冷媒配管で、冷媒漏洩が発生した場合には、低沸点の冷媒の方がガス化しやすいため、低沸点の冷媒が多く漏洩してしまう。これにより、冷凍サイクル内を循環する全冷媒に対する高沸点の冷媒の組成が、増大することとなる。
なお、上記の第1〜第3の例とは他に、冷媒漏洩の仕方によっては、液冷媒が漏洩する可能性もあり、アキュームレータ25に液冷媒が存在しない場合には、冷媒組成が変化しない場合もある。
いずれにしても、循環する冷媒組成が変化したときには、同じ圧力であったとしても、エンタルピーは変化する。このため、冷凍サイクル装置1の能力は変化する。したがって、要求される能力を冷凍サイクル装置1が発揮するためには、循環する冷媒組成を正確に検知した上で、冷凍サイクル装置1は運転制御されなければならない。
具体的には、図2を用いて説明する。図2は、従来のセンサ誤差の影響を説明するモリエル線図の一例を示す図である。すなわち、図2に示されるように、二相冷媒時においては、温度及び圧力の計測誤差が、モリエル線図上で大きく影響した状態であり、過冷却時においては、温度の計測誤差が、モリエル線図上で大きく影響していない状態である。このため、本実施の形態の冷凍サイクル装置1においては、校正制御部62は、二相冷媒時の温度を検知する第2温度センサ45の出力値と、二相冷媒時の圧力を検知する圧力センサ44の出力値とを校正対象としているが、過冷却液の温度を検知する第1温度センサ42の出力値を校正対象としていない。
そこで、本実施の形態においては、冷凍サイクル装置1は、循環組成を演算し、循環する冷媒組成を高精度で検出し、この検出結果を利用して運転制御されるようにしている。また、この冷媒組成を高精度で検出できることにより、冷凍サイクル装置1の圧縮機21が損傷してしまうことを抑制することができる。これにより、冷凍サイクル装置1の信頼性を確保することができるのである。
次に、上記で説明した構成を前提として、本発明の要部である各種センサの出力値を校正する処理について図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態1における校正制御処理を説明するフローチャートである。ここでいう校正制御処理とは、第2温度センサ45と圧力センサ44の補正値dP及びdTを演算するものである。これにより、第2温度センサ45の出力値と圧力センサ44の出力値を校正することができるようにしている。
以下で説明する校正制御処理は、循環組成を2つの状態でそれぞれ求め、求めた2つの循環組成のそれぞれと基準となる循環組成との差分で表現される2つの連立方程式を解くことにより、補正値dPとdTを求めるものである。
(ステップS101)
校正制御部62は、基準組成値αを演算する。
ここでは、まず、基準組成値について説明する。基準組成値とは、校正制御部62が第2温度センサ45と圧力センサ44とを校正するときの基準値のことである。
基準組成値を決めるときには、冷媒の循環組成が冷凍サイクル装置1の運転状態によって変化していく性質に着目する。具体的には、冷媒の循環組成は、冷凍サイクル装置1の運転状態によって変化していくものであることにより、冷媒の充填組成とは異なる場合がある。そして、冷凍サイクル装置1のある運転状態に着目すると、冷媒の循環組成と冷媒の充填組成とがほぼ等しい状態も存在する。このような状態とは、冷凍サイクル内で、液冷媒が滞留しない場合である。これは、すなわち、アキュームレータ25内に液冷媒が滞留しない場合のことである。このような状態となるためには、蒸発器24の出口側の出口過熱度が正となっていればよい。この場合には、冷媒の循環組成は冷媒の基準組成値にほぼ等しくなる。このときの状態については、式(1)で表される。
Figure 0005759018
ここで、δは、充填組成から基準組成値を求めるための補正値であり、1(wt%)程度の小さな正の値である。このδは、事前に冷凍サイクル装置1の仕様から計算して求めることができるものであり、いわゆる充填組成の公差の範囲を定めるオフセット量である。これは、凝縮器22や蒸発器24内においては、冷媒二相域が存在するものの、冷媒二相域でのガス速度より液速度が遅いため、冷凍サイクル内で、ガス冷媒と液冷媒は対流しないのである。このため、冷媒の循環組成は冷媒の充填組成とほぼ等しくなり、冷媒の循環組成は、冷媒の基準組成値にほぼ等しくなる。
なお、ここではδを1(wt%)として説明したが、これに限定されるものではなく、冷凍サイクル装置1の仕様や使用環境に応じて異なる値となってもよいものである。
なお、基準組成値αは、本発明における基準となる循環組成値に相当する。
(ステップS102)
制御装置13は、冷凍サイクルの運転状態を、循環組成が推定できる第1の状態に設定する。
具体的には、循環組成が推定できる第1の状態とは、アキュームレータ25で液冷媒が滞留しない場合である。このような状態とするためには、蒸発器24の出口側の出口過熱度が正であればよい。
より具体的には、制御装置13は、膨張弁23の開度、圧縮機21の回転数、凝縮器22及び蒸発器24のそれぞれに付設された送風ファンの回転数等を制御する。これにより、制御装置13は、循環組成が推定できる第1の状態に設定する。
(ステップS103)
校正制御部62は、一定の時間が経過したか否かを判定する。校正制御部62は、一定の時間が経過した場合、ステップS104に進む。一方、校正制御部62は、一定の時間が経過していない場合、ステップS103に戻る。
このように、循環組成が推定できる第1の状態に設定されてから、一定時間だけ待機状態にさせることにより、以降の処理において、設定された状態を反映させた処理を実行することができる。このため、このような一定の時間というのは任意に設定することができるものである。例えば、設定された状態に早く移行できるような環境であれば、一定の時間というものは、長く設定する必要がない。これに対して、設定された状態に早く移行できないような環境であれば、一定の時間というものは、長めに設定する必要がある。また、それとは別に、常に所定の間隔で校正をするような場合には、固定値として一定の時間を確保しておいてもよい。
(ステップS104)
校正制御部62は、T exp 、T exp 、Pexp を検知する。
ここで、T exp とは、循環組成が推定できる第1の状態における第1温度センサ42で検知した冷媒温度のことを意味するものである。また、T exp とは、循環組成が推定できる第1の状態における第2温度センサ45で検知した冷媒温度のことを意味するものである。また、Pexp とは、循環組成が推定できる第1の状態における圧力センサ44で検知した冷媒圧力のことを意味するものである。
校正制御部62は、T exp 、T exp 、Pexp を検知後、検知結果を図示しない記憶部に格納する。
(ステップS105)
校正制御部62は、ステップS104で検知したT exp 、T exp 、Pexp に基づいて、検知制御部61に循環組成αcal 演算処理を実行させ、循環組成αcal を演算する。循環組成αcal 演算処理の詳細は、図4のフローチャートを参照して後述する。
このように、ステップS102〜ステップS105の処理を実行することにより、第1の状態の循環組成演算処理を実行し、循環組成αcal を演算する。
なお、循環組成αcal は、本発明における循環組成値に相当する。
(ステップS106)
制御装置13は、冷凍サイクルの運転状態を、循環組成が推定できる第2の状態に設定する。
具体的には、循環組成が推定できる第2の状態とは、アキュームレータ25で液冷媒が滞留しない場合である。このような状態とするためには、蒸発器24の出口側の出口過熱度が正であればよい。
より具体的には、制御装置13は、膨張弁23の開度、圧縮機21の回転数、凝縮器22及び蒸発器24のそれぞれに付設された送風ファンの回転数等を制御する。これにより、制御装置13は、循環組成が推定できる第2の状態に設定する。
(ステップS107)
校正制御部62は、一定の時間が経過したか否かを判定する。校正制御部62は、一定の時間が経過した場合、ステップS108に進む。一方、校正制御部62は、一定の時間が経過していない場合、ステップS107に戻る。
このように、循環組成が推定できる第2の状態に設定されてから、一定時間だけ待機状態にさせることにより、以降の処理において、設定された状態を反映させた処理を実行することができる。このため、このような一定の時間というのは任意に設定することができるものである。例えば、設定された状態に早く移行できるような環境であれば、一定の時間というものは、長く設定する必要がない。これに対して、設定された状態に早く移行できないような環境であれば、一定の時間というものは、長めに設定する必要がある。また、それとは別に、常に所定の間隔で校正をするような場合には、固定値として一定の時間を確保しておいてもよい。
(ステップS108)
校正制御部62は、T exp 、T exp 、Pexp を検知する。
ここで、T exp とは、循環組成が推定できる第2の状態における第1温度センサ42で検知した冷媒温度のことを意味するものである。また、T exp とは、循環組成が推定できる第2の状態における第2温度センサ45で検知した冷媒温度のことを意味するものである。また、Pexp とは、循環組成が推定できる第2の状態における圧力センサ44で検知した冷媒圧力のことを意味するものである。
校正制御部62は、T exp 、T exp 、Pexp を検知後、検知結果を図示しない記憶部に格納する。
ただし、ステップS104で検知するT exp 、T exp 、Pexp と、ステップS108で検知するT exp 、T exp 、Pexp とは、少なくとも、式(2)で表されるような関係式となっている必要がある。すなわち、循環組成が推定できる第1の状態と、循環組成が推定できる第2の状態とは異なる状態である必要がある。
Figure 0005759018
(ステップS109)
校正制御部62は、ステップS108で検知したT exp 、T exp 、Pexp に基づいて、検知制御部61に循環組成αcal 演算処理を実行させ、循環組成αcal を演算する。循環組成αcal 演算処理の詳細は、図8のフローチャートを参照して後述する。
このように、ステップS106〜ステップS109の処理を実行することにより、第2の状態の循環組成演算処理を実行し、循環組成αcal を演算する。
なお、循環組成αcal は、本発明における循環組成値に相当する。
(ステップS110)
校正制御部62は、式(3)で表される関係式に基づいて、第2温度センサ45の補正値dTと、圧力センサ44の補正値dPを求め、校正制御処理を終了する。
Figure 0005759018
なお、ステップS101乃至ステップS104の処理と、ステップS105乃至ステップS108の処理と、ステップS109の処理とを、シリアルに実行しても、パラレルに実行してもよい。つまり、ステップS109までの処理は、シリアルに実行しても、パラレルに実行してもよい。
なお、ステップS110で補正値dP及びdTを演算する際、この演算に必要な全てのパラメータが求まっていなくてもよい。この場合においては、予め設定したデフォルトの値をデータとして利用すればよい。このようにすることで、第1温度センサ42、圧力センサ44、及び第2温度センサ45の何れかが故障等により値を検知できなかったとしても、補正値dP及びdTを演算することができる。
図4は、本発明の実施の形態1における循環組成αcal 演算処理の詳細を説明するフローチャートである。
(ステップS201)
検知制御部61は、記憶部に格納されたT exp 、T exp 、Pexp を読み込む。
(ステップS202)
検知制御部61は、冷凍サイクル内の循環組成の仮定値αを設定する。ここで、検知制御部61は、仮定値αを、例えば、前回検知制御部61で演算した循環組成で設定する。これにより、ステップS202〜ステップS205における収束に要するループ回数を減らすことができ、冷凍サイクル装置1の制御性を安定させることができる。また、前回に演算した循環組成が存在しない場合、予めダミーデータを記憶に格納させておけばよい。
具体的には、循環組成の仮定値αは、充填組成を下限とし、充填組成に5(wt%)を加えた冷媒の組成を上限とする範囲で定められる値である。
(ステップS203)
検知制御部61は、この循環組成の仮定値αと冷媒温度T exp と冷媒圧力Pexp とにより、減圧機構43の出口側の冷媒乾き度Xを演算し、演算結果を図示しない記憶部に格納する。
具体的には、減圧機構43を通過する冷媒は、等エントロピーで膨張することにより、減圧機構43の入口側の温度T exp と減圧機構43の出口側の圧力Pexp 及び乾き度Xとの間には、後述する図5に示されるような相関関係がある。
図5は、本発明の実施の形態1における所定の循環組成での非共沸混合冷媒の温度と乾き度と圧力との相関関係を示す線図の一例を示す図である。
図5に示されるように、所定の循環組成における減圧機構43の出口側の圧力は、横軸を減圧機構43の入口温度とし、縦軸を乾き度とした場合、循環組成と、減圧機構43の入口温度と、このときの減圧機構43の出口側の圧力とが定まることにより、乾き度が求まるようになっている。図5に示される一例においては、減圧機構43の出口側の圧力が3種類示されており、例えば、P’’<P<P’となっている。
ここで、図5に示されるような関係は、式(4)で表されるものとする。
Figure 0005759018
このように、式(4)で示される関係を、検知制御部61内に記憶させておけば、式(4)の相関関係を用いることにより、温度T exp 、圧力Pexp 、及び循環組成仮定値αから、減圧機構43の出口冷媒乾き度Xを求めることができる。
(ステップS204)
検知制御部61は、減圧機構43の出口温度T exp 、圧力Pexp 、及び記憶部に格納された乾き度Xに基づいて、循環組成α’を演算する。
具体的には、所定の圧力において、乾き度Xの気液二相状態の非共沸混合冷媒の温度は、冷凍サイクル内の循環組成、すなわち、組成検知回路12内を流れる循環組成により、後述する図6に示されるような相関関係がある。
図6は、本発明の実施の形態1における所定の圧力での非共沸混合冷媒の循環組成と温度と乾き度との相関関係を示す線図の一例を示す図である。
図6に示されるように、所定の圧力における非共沸混合冷媒の循環組成は、横軸を循環組成とし、縦軸を減圧機構43の出口側の出口温度T exp とした場合、圧力と、減圧機構43の出口側の出口温度T exp と、この出口温度T exp のときの乾き度とが定まることにより、このときの循環組成が求まるようになっている。図6に示される一例においては、循環組成は低沸点成分R32の重量分率であり、飽和蒸気温度と、飽和液温度との特性曲線の間で囲まれている範囲内を変動するように、乾き度Xにおける温度の特性曲線が存在するようになっている。
なお、図6に示すように、ここでは、低沸点成分R32の重量分率は0〜1の数値で示しているが、これに限定されるものではなく、全体の混合冷媒に対する低沸点成分R32の割合が示せるものであればよい。
図7には、図6に示される相関関係から、減圧機構43の出口側の温度T exp と、圧力と、乾き度Xとから循環組成α’を求めるようにした関係が示されている。
図7は、本発明の実施の形態1における所定の乾き度での非共沸混合冷媒の温度と循環組成と圧力との相関関係を示す線図の一例を示す図である。
図7に示されるように、所定の乾き度における循環組成は、横軸を乾き度Xにおける温度とし、縦軸を循環組成とした場合、減圧機構43の出口側の温度T exp と、圧力と、乾き度Xとが定まることにより、このときの循環組成が求まるようになっている。図7に示される一例においては、乾き度Xが一定であるときの、減圧機構43の出口側の圧力が、3種類示されており、例えば、P’’<P<P’となっている。
ここで、図7に示されるような関係は、式(5)で表されるものとする。
Figure 0005759018
このように、式(5)で示される関係を、検知制御部61内に記憶させておけば、式(5)の相関関係を用いることにより、出口温度T exp 、圧力Pexp 、及び乾き度Xから、循環組成α’を演算することができる。
(ステップS205)
検知制御部61は、この循環組成α’と、最初に設定した循環組成の仮定値αとが一致しているか否かを判定する。
検知制御部61は、この循環組成α’と、最初に設定した循環組成の仮定値αとが一致している場合、ステップS206に進む。一方、この循環組成α’と、最初に設定した循環組成の仮定値αとが一致していない場合、ステップS207へ進む。
(ステップS206)
検知制御部61は、循環組成の仮定値αを循環組成αcal に設定し、処理は終了する。
(ステップS207)
検知制御部61は、循環組成の仮定値αを別の値で設定し、ステップS203に戻る。
ここで、別の値で循環組成の仮定値を設定したとしても、循環組成α’と、再度設定した循環組成の仮定値αとが一致しない場合、循環組成の仮定値を、例えば、循環組成α’と、再度設定した循環組成の仮定値αとの平均値を、新たな循環組成の仮定値αに設定する。
この場合、平均値の算出方法については特に限定されるものではない。例えば、相加平均、相乗平均、対数平均、及び移動平均等のさまざま方法で算出すればよい。また、値を収束させるため、既存のさまざまな探索アルゴリズムを用いてもよい。例えば、リスト探索、木探索、及びグラフ探索等、さまざまな方法で算出すればよい。このようにすることで、循環組成α’と、再度設定した循環組成の仮定値αとを一致する処理が、なかなか収束しない状態であったとしても、解の探索問題として、なるべく早く収束していくようにすることができる。
このように、制御装置13の検知制御部61は、減圧機構43の出口側の冷媒乾き度を演算し、循環組成を演算している。このため、冷凍サイクルの運転状態が変化し、高低圧熱交換器41の熱交換量が変化しても、確実に循環組成を検知することができる。
図8は、本発明の実施の形態1における循環組成αcal 演算処理の詳細を説明するフローチャートである。
(ステップS301)
検知制御部61は、記憶部に格納されたT exp 、T exp 、Pexp を読み込む。
(ステップS302)
検知制御部61は、冷凍サイクル内の循環組成の仮定値αを設定する。ここで、検知制御部61は、仮定値αを、例えば、前回検知制御部61で演算した循環組成で設定する。これにより、ステップS302〜ステップS305における収束に要するループ回数を減らすことができ、冷凍サイクル装置1の制御性を安定させることができる。また、前回に演算した循環組成が存在しない場合、予めダミーデータを記憶に格納させておけばよい。
(ステップS303)
検知制御部61は、この循環組成の仮定値αと冷媒温度T exp と冷媒圧力Pexp とにより、減圧機構43の出口側の冷媒乾き度Xを演算し、演算結果を図示しない記憶部に格納する。
具体的には、減圧機構43を通過する冷媒は、等エントロピーで膨張することにより、減圧機構43の入口側の温度T exp と減圧機構43の出口側の圧力Pexp 及び乾き度Xとの間には、上述した図5に示されるような相関関係がある。
ここで、図5に示されるような関係は、上述した式(4)で表されるものとする。
このように、式(4)で示される関係を、検知制御部61内に記憶させておけば、式(4)の相関関係を用いることにより、温度T exp 、圧力Pexp 、及び循環組成仮定値αから、減圧機構43の出口冷媒乾き度Xを求めることができる。
(ステップS304)
検知制御部61は、減圧機構43の出口温度T exp 、圧力Pexp 、及び記憶部に格納された乾き度Xに基づいて、循環組成α’を演算する。
具体的には、所定の圧力において、乾き度Xの気液二相状態の非共沸混合冷媒の温度は、冷凍サイクル内の循環組成、すなわち、組成検知回路12内を流れる循環組成により、上述した図6に示されるような相関関係がある。
ここで、図7に示されるような関係は、上述した式(5)で表されるものとする。
このように、式(5)で示される関係を、検知制御部61内に記憶させておけば、式(5)の相関関係を用いることにより、温度T exp 、圧力Pexp 、及び乾き度Xから、循環組成α’を演算することができる。
(ステップS305)
検知制御部61は、この循環組成α’と、最初に設定した循環組成の仮定値αとが一致しているか否かを判定する。
検知制御部61は、この循環組成α’と、最初に設定した循環組成の仮定値αとが一致している場合、ステップS306に進む。一方、この循環組成α’と、最初に設定した循環組成の仮定値αとが一致していない場合、ステップS307へ進む。
(ステップS306)
検知制御部61は、循環組成の仮定値αを循環組成αcal に設定し、処理は終了する。
(ステップS307)
検知制御部61は、循環組成の仮定値αを別の値で設定し、ステップS303に戻る。
ここで、別の値で循環組成の仮定値を設定したとしても、循環組成α’と、再度設定した循環組成の仮定値αとが一致しない場合、循環組成の仮定値を、例えば、循環組成α’と、再度設定した循環組成の仮定値αとの平均値を、新たな循環組成の仮定値αに設定する。
この場合、平均値の算出方法については特に限定されるものではない。例えば、相加平均、相乗平均、対数平均、及び移動平均等のさまざま方法で算出すればよい。また、値を収束させるため、既存のさまざまな探索アルゴリズムを用いてもよい。例えば、リスト探索、木探索、及びグラフ探索等、さまざまな方法で算出すればよい。このようにすることで、循環組成α’と、再度設定した循環組成の仮定値αとを一致する処理が、なかなか収束しない状態であったとしても、解の探索問題として、なるべく早く収束していくようにすることができる。
このように、制御装置13の検知制御部61は、減圧機構43の出口側の冷媒乾き度を演算し、循環組成を演算している。このため、冷凍サイクルの運転状態が変化し、高低圧熱交換器41の熱交換量が変化しても、確実に循環組成を検知することができる。
次に、式(4)と式(5)との関係を整理する。
式(4)を式(5)に代入したものは、式(6)で表される。
Figure 0005759018
そして、式(6)の多項式の引数について着目すると、式(7)で表される関数で表現できる。
Figure 0005759018
そして、式(7)は、式(7)の逆関数である式(8)で表現できる。
Figure 0005759018
そして、式(8)を、温度T exp 、温度T exp 、温度T exp 、温度T exp 、圧力Pexp 、及び圧力Pexp の集合から、循環組成の集合への対応付けという写像としてとらえると、式(9)で表現できる。
Figure 0005759018
次に、上記で説明した式(3)の導出説明をする。
ステップS104において、式(9)より、式(10)が成立する。
Figure 0005759018
また、校正制御部62が第2温度センサ45の出力値及び圧力センサ44の出力値を校正した後、検知制御部61が基準組成値を出力することとなっているため、このときの状態は、式(11)で表現される。
Figure 0005759018
次に、式(11)を近似すると、式(12)で表現されるようになる。
Figure 0005759018
よって、式(10)〜式(12)により、式(13)が導出される。
Figure 0005759018
次に、ステップS108において、同様にして、式(14)が導出される。
Figure 0005759018
したがって、式(13)と式(14)とにより、式(3)が導出される。
よって、冷凍サイクル装置1は、校正制御部62が、導出された式(3)に基づいて、補正値dPとdTとを求め、この求めた補正値dPとdTとが図示しない記憶部に記憶される。この補正値dPとdTとが定まることで、この後の検知制御部61は、第1温度センサ42、第2温度センサ45、及び圧力センサ44の検知された値であるT、T、及びPを、T、T+dT、及びP+dPとdTとして循環組成を演算する。すなわち、式(11)に示すような基準組成値αの状態となるように第2温度センサ45の出力値と圧力センサ44の出力値とをそれぞれT exp +dT及びPexp +dPとして校正する。
なお、補正値dPとdTの値は正の値であっても、負の値であってもよい。
このようにすることで、第1温度センサ42、第2温度センサ45、及び圧力センサ44等の各種センサ単体の検知精度を向上させなくても、循環組成を正確に検知できるようになる。
具体的には、各種センサの検知精度はこのままであっても、ある特定の基準値と、この各種センサの検知結果との差分に基づいて、想定される補正値dPとdTとが含まれる連立方程式を式(13)及び式(14)に示すように立て、この連立方程式を式(3)に基づいて求めることで補正値dPとdTとを求めるようにした。このため、各種センサで検知された一つ一つの結果に、誤差が含まれていたとしても、このような誤差を隠蔽することできる。
より具体的には、ある特定の基準値と、各種センサの検知結果に基づいて求めた循環組成とが一致するように、各種センサの出力値を校正している。すなわち、各種センサ等に起因する測定誤差を含めた値と、目標となるある特定の基準値との差分を補正値dPとdTとなるようにしている。そのため、各種センサの検知結果に基づいて求めた循環組成が、各種センサ等に起因する測定誤差を含むものであったとしても、その誤差に依存することなく、正確な校正を行うことができる。
要するに、第2温度センサ45の出力値と圧力センサ44の出力値とをそれぞれT exp +dT及びPexp +dPとして校正することにより、充填組成の公差の範囲に収まるように、各種センサの出力値を校正する。
したがって、低コストでありつつも、冷凍サイクル内の循環組成を従来よりも正確に検知することができる冷凍サイクル装置を提供することができる。
以上のように構成されることにより、各種センサの検知精度がこのままであったとしても、また、冷凍サイクル装置へのセンサ組み付け方法が同じであったとしても、冷凍サイクル装置1は、各種センサの個体バラツキや、冷凍サイクル装置1への組み付けバラツキに依存することなく、測定の検知精度を改善することができるので、循環冷媒の組成検知精度を改善することができる。
また、冷凍サイクル装置1が停止している場合、冷凍サイクル内の圧力が均一である。このため、冷凍サイクル装置1は、校正した圧力センサ44の出力値を基準として、他の(図示しない)圧力センサが同じ出力値になるように補正をかけることができる。それにより、他の(図示しない)圧力センサの検知精度も向上するため、冷凍サイクル装置1は、さらに安定した運転制御を行うことができる。
なお、上記の説明では、基準組成値が固定値の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、凝縮器22や蒸発器24で冷媒と熱交換する熱媒体温度に応じて基準組成値を変化させてもよい。このようにすることで、校正の基準となる値がより正確となる。このため、さらに組成検知精度を向上させることができる。
また、本実施の形態1では、循環組成が推定できる第1の状態と、循環組成が推定できる第2の状態とで、冷凍サイクル装置1を運転させ、第2温度センサ45の出力値と圧力センサ44の出力値とを校正した。
しかし、このようにしたとしても、圧力センサ44の検知精度を十分に高い精度となるように校正することができない、あるいは、校正する必要がない場合がある。このときには、循環組成が推定できる第1の状態のみで、冷凍サイクル装置1を運転させ、圧力センサ44の補正値dPを0としてもよい。この場合、式(13)を変形させ、式(15)とすればよい。
Figure 0005759018
このようにして、第2温度センサ45の補正値dTを求めてもよい。
また、同様にして、第2温度センサ45の検知精度を十分に高い精度となるように校正することができない、あるいは、校正する必要がない場合がある。このときには、循環組成が推定できる第1の状態のみで、冷凍サイクル装置1を運転させ、第2温度センサ45の補正値dTを0としてもよい。この場合、式(13)を変形させ、式(16)とすればよい。
Figure 0005759018
このようにして、圧力センサ44の補正値dPを求めてもよい。
このように、不要な校正処理を省略することにより、校正処理全体に要する時間を短縮することができる。また、校正制御部62が記憶する総情報量を削減することができる。それにより、コストを抑制することができる。
また、校正制御部62を稼働させる時期については特に限定するものではないが、例えば、冷凍サイクル装置1が起動されたときや、ある一定の期間以上、冷凍サイクル装置1の運転時間が経過したときに、校正制御部62による校正制御処理を実行してもよい。
このようにすることで、例えば、冷凍サイクル装置1に供給される電源が長期的に変動し、それにより、第2温度センサ45や圧力センサ44の出力値が変動する可能性があったとしても、適宜各種センサの出力値の校正を実行するため、冷凍サイクル装置1が稼働中の状態において、組成検知精度の低下を抑制することができる。
また、校正制御部62による処理を実行するたびに、基準組成値と前回の検知制御部の検知結果との差がある一定値以上か否かを判定してもよい。この前提として、各種センサの検知精度バラツキを事前に把握しておくことにより、組成検知精度を予め予測することができることがある。すなわち、基準組成値と前回の検知制御部の検知結果との差分がある一定値以上である場合、バラツキ以外の要因により、このような差分が生じていることを判定することができる。これにより、冷凍サイクル装置1からの冷媒漏洩が生じていると判定することができる。このように、冷媒漏洩を検知することは、地球環境保護の観点からも有用である。
なお、本実施の形態においては、非共沸混合冷媒として、R32とHFO1234yfを採用した一例について説明したが、これに限定されるものではなく、他の低沸点冷媒や、他の高沸点冷媒であってもよい。例えば、2重結合を有するハイドロフルオロオレフィン系冷媒であってもよく、微燃性を有する冷媒であってもよく、また、可燃性を有するHC系冷媒であってもよい。
また、本実施の形態においては、非共沸混合冷媒が2つの冷媒を混合した一例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、3つ以上の冷媒を混合することで非共沸混合冷媒を形成してもよい。3つ以上の冷媒の場合には、例えば、事前に、冷媒組成を算出する冷媒に対するこの他の冷媒の冷媒組成(例えば、上記で説明したような相関関係を示した組成関係式)を、実験やシミュレーション等で算出しておけばよい。このようにすることで、本実施の形態の冷凍サイクル装置1のように、1つの冷媒の冷媒組成を算出することにより、この他の冷媒組成も算出することができる。
なお、本実施の形態においては、凝縮器22と膨張弁23と蒸発器24は、それぞれ1台ずつである場合の一例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、経路を含めて複数の場合であってもよい。また、凝縮器22または蒸発器24で冷媒と熱交換する媒体は、空気だけに限定されるものではない。例えば、水やブライン等であってもよい。
また、冷凍サイクル装置1は、空調用途、冷凍用途、及び給湯用途等の何れの場合であってもよい。
また、本実施の形態においては、冷媒流れが逆転することはないものの、四方弁を設け、凝縮器22と蒸発器24との相対的な位置を入れ替えることにより、冷房運転(冷熱供給)と暖房運転(温熱供給)を実施してもよい。
また、本実施の形態においては、余剰冷媒処理を冷凍サイクルの低圧側のアキュームレータ25で対応することとしたが、冷凍サイクルの高圧側や中間の位置の液溜であってもよいことはいうまでもない。
また、本実施の形態においては、減圧機構43の出口側の冷媒の二相状態について検知したが、これに限定されるものではない。冷媒が二相状態であれば、冷凍サイクル内の他の場所であってもよい。
また、本実施の形態においては、冷媒の基準組成値と、各種センサの検知結果に基づいて演算した循環組成値とが、始めから同一の値であるときには、各種センサの出力値の校正を行う必要はない。
なお、本実施の形態において、図示しない記録媒体等に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上のように、本発明の実施の形態の冷凍サイクル装置1においては、圧縮機21、凝縮器22、膨張弁23、及び蒸発器24が冷媒配管を介して接続された冷凍サイクルに非共沸混合冷媒を循環させる冷凍サイクル装置1において、圧縮機21から吐出された非共沸混合冷媒が気液二相状態となる部位の入口側と出口側の冷媒温度を検知する第1温度センサ42、第2温度センサ45と、出口側の冷媒圧力を検知する圧力センサ44と、第1温度センサ42、第2温度センサ45で検知した非共沸混合冷媒の温度の値及び圧力センサ44で検知した非共沸混合冷媒の圧力の値に基づいて非共沸混合冷媒の循環組成値を演算する検知制御部61と、検知制御部61で演算した循環組成値に基づいて、非共沸混合冷媒の温度の値及び非共沸混合冷媒の圧力の値の少なくとも一方を校正する校正制御部62と、圧縮機21を駆動する制御装置13と、を備え、検知制御部61は、冷凍サイクルに充填するときの非共沸混合冷媒の充填組成に基づいて、基準となる循環組成値である基準組成値を演算し、冷凍サイクルが運転され、非共沸混合冷媒の温度の値及び非共沸混合冷媒の圧力の値が変化する前後の状態に基づいて、非共沸混合冷媒の循環組成値を演算し、校正制御部62は、基準組成値及び非共沸混合冷媒の循環組成値に基づいて、出口側の冷媒温度を検知する第2温度センサの検知結果を校正する補正値dT及び圧力センサ44の検知結果を校正する補正値dPの少なくとも一方を演算し、制御装置13は、校正制御部62による校正後の検知制御部61の検知結果に基づいて、圧縮機21を駆動することで冷凍サイクルを運転させることにより、低コストでありつつも、冷凍サイクル内の循環組成を従来よりも正確に検知することができるので、実用的であり、運転時の動作信頼性を向上させることができる。
1 冷凍サイクル装置、11 冷媒回路、12 組成検知回路、13 制御装置、21 圧縮機、22 凝縮器、23 膨張弁、24 蒸発器、25 アキュームレータ、41 高低圧熱交換器、41a 高圧配管、41b 低圧配管、42 第1温度センサ、43 減圧機構、44 圧力センサ、45 第2温度センサ、51 バイパス配管、51a 第1バイパス配管、51b 第2バイパス配管、51c 第3バイパス配管、51d 第4バイパス配管、52 ポート、52a 第1ポート、52b 第2ポート、52c 第3ポート、52d 第4ポート、61 検知制御部、62 校正制御部。

Claims (13)

  1. 圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器が冷媒配管を介して接続された冷凍サイクルに非共沸混合冷媒を循環させる冷凍サイクル装置において、
    前記圧縮機から吐出された前記非共沸混合冷媒が気液二相状態となる部位の入口側と出口側の冷媒温度を検知する温度検知手段と、
    前記出口側の冷媒圧力を検知する圧力検知手段と、
    基準となる循環組成値である基準組成値と、前記温度検知手段で検知した前記非共沸混合冷媒の温度の値及び前記圧力検知手段で検知した前記非共沸混合冷媒の圧力の値に基づいて求めた前記非共沸混合冷媒の循環組成値と、に基づいて、前記温度検知手段で検知された前記出口側の前記非共沸混合冷媒の温度の値及び前記圧力検知手段で検知された前記非共沸混合冷媒の圧力の値の少なくとも一方を校正する校正制御部と、を備えた
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 記校正制御部は、前記冷凍サイクルに充填するときの前記非共沸混合冷媒の充填組成に基づいて、前記基準組成値を求め
    記冷凍サイクル装置は、前記校正制御部で校正された値に基づいて、運転制御される
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記校正制御部は、
    前記非共沸混合冷媒の循環組成値が推定できる第1の状態で前記冷凍サイクルを運転させて得られる前記非共沸混合冷媒の循環組成値である第1の冷媒循環組成値と、
    前記非共沸混合冷媒の循環組成値が推定できる状態であって前記第1の状態とは異なる第2の状態で前記冷凍サイクルを運転させて得られる前記非共沸混合冷媒の循環組成値である第2の冷媒循環組成値と、が前記基準組成値と一致するように前記圧力検知手段と前記温度検知手段を校正する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記校正制御部は、
    前記非共沸混合冷媒の循環組成値が推定できる状態に前記冷凍サイクルを運転させ、前記推定される循環組成値と、前記基準組成値とが一致するように前記圧力検知手段を校正する
    ことを特徴とする請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記校正制御部は、
    前記非共沸混合冷媒の循環組成値が推定できる状態に前記冷凍サイクルを運転させ、前記推定される循環組成値と、前記基準組成値とが一致するように前記温度検知手段で検知された前記出口側の前記非共沸混合冷媒の温度の値を校正する
    ことを特徴とする請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記圧縮機の吐出側から分岐して前記圧縮機の吸引側に接続されるバイパス管と、
    前記バイパス管に設けられ、前記圧縮機から吐出された非共沸混合冷媒を減圧する減圧機構と、
    前記減圧機構の入口側の非共沸混合冷媒と前記減圧機構の出口側の非共沸混合冷媒とで熱交換させる高低圧熱交換器と、を備え、
    前記温度検知手段は、前記減圧機構の入口側と、前記減圧機構の出口側とに設置され、
    前記圧力検知手段は、前記減圧機構の出口側に設置され、
    記減圧機構の出口側における非共沸混合冷媒の状態に基づいて前記非共沸混合冷媒の循環組成値が求められる
    ことを特徴とする請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 記非共沸混合冷媒の循環組成値の仮定値を設定し、
    前記温度検知手段で検知した前記入口側の非共沸混合冷媒の温度の値、前記圧力検知手段で検知した前記出口側の非共沸混合冷媒の圧力の値、及び当該非共沸混合冷媒の循環組成値の仮定値に基づいて、乾き度を求め
    前記温度検知手段で検知した前記出口側の非共沸混合冷媒の温度の値、前記圧力検知手段で検知した前記出口側の非共沸混合冷媒の圧力の値、前記乾き度に基づいて、前記非共沸混合冷媒の循環組成値を求め
    前記非共沸混合冷媒の循環組成値の仮定値と、前記求めた結果とが一致するとき、前記非共沸混合冷媒の循環組成値の仮定値前記非共沸混合冷媒の循環組成値に設定される
    ことを特徴とする請求項、又は請求項6に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記蒸発器と前記圧縮機との間に接続され、前記冷凍サイクルを循環する前記非共沸混合冷媒のうち、余剰となった非共沸混合冷媒を蓄えるアキュームレータを備え、
    記冷凍サイクルを循環する非共沸混合冷媒が、液冷媒として前記アキュームレータに滞留しないとき、前記非共沸混合冷媒の循環組成値が求められる
    ことを特徴とする請求項、請求項6、及び請求項7の何れか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記非共沸混合冷媒の循環組成値は、前記冷凍サイクルに充填される非共沸混合冷媒の充填組成を下限とし、充填組成に5wt%を加えた非共沸混合冷媒の組成を上限とする
    ことを特徴とする請求項、請求項6〜請求項8の何れか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 記冷凍サイクルが起動されるごとに、又は、前記冷凍サイクルが起動後に一定の期間が経過したときに、前記非共沸混合冷媒の循環組成値が求められる
    ことを特徴とする請求項、請求項6〜請求項9の何れか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  11. 前記校正制御部は、
    前記基準となる循環組成値と、前記非共沸混合冷媒の循環組成値との差がある一定値以上のとき、
    非共沸混合冷媒が漏洩していると判定する機能を有している
    ことを特徴とする請求項、請求項6〜請求項10の何れか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  12. 前記非共沸混合冷媒は、
    2成分以上の非共沸混合冷媒のうち、低沸点冷媒がR32である
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項6〜請求項11の何れか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  13. 前記非共沸混合冷媒は、
    2成分以上の非共沸混合冷媒のうち、高沸点冷媒がハイドロフルオロオレフィン系冷媒である
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項6〜請求項12の何れか一項に記載の冷凍サイクル装置。
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