JP5757937B2 - 複合型パノラマ／コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

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関連出願の相互参照
Ｂｏｔｈｏｒｅｌらにより２００９年５月４日に出願された「ＣＯＭＢＩＮＥＤ ＰＡＮＯＲＡＭＩＣ ＡＮＤ ＣＯＭＰＵＴＥＤ ＴＯＭＯＧＲＡＰＨＹ ＡＰＰＡＲＡＴＵＳ」と題する米国仮特許出願第６１／１７５，０９５号に基づく優先権を主張する。

本発明は、一般に、撮影の分野に関し、特に、歯科応用例に関する様々なＸ線モードにおける撮影に関する。より詳細には、本発明は、複合型パノラマ／コンピュータ断層撮影装置に関する。

従来の診断撮影では、様々なタイプの画像を取得するために、従来、２つ以上の異なるタイプの画像のために同じタイプの放射源が使用される場合であっても、様々な撮影システムが使用されてきた。したがって、たとえば、Ｘ線露光を使用して同じ患者の異なるタイプの画像を取得するために、別個のコンピュータ断層撮影（ＣＴ）システムとＸ線パノラマシステムとが使用されている。

ＣＴ撮影とパノラマＸ線撮影の両方を行う複合システムが提案されている。たとえば、Ａｒａｉらによる「Ｘ−ＲＡＹ ＩＭＡＧＩＮＧ ＡＰＰＡＲＡＴＵＳ」と題する米国特許第６，１１８，８４２号には、ＣＴ撮影とパノラマ撮影の両方のためのＸ線撮影装置が開示されている。この装置は、Ｘ線源と、被写体を通過したＸ線を検出するためのＸ線検出器と、Ｘ線源およびＸ線検出器が被写体をはさんで互いに空間的に対向するようにＸ線源およびＸ線検出器を支持するための支持手段と、ＣＴモードとパノラマモードとを切り替えるためのモード切替手段とを含む。Ｘ線を検出するために、広範囲Ｘ線検出器を１つしか使用しない。Ｘ線撮影装置は、撮影セッション中にモードを切り替えることによって、両方のタイプの画像を取得することができる。しかしながら、提案された撮影装置は、ＣＴ検出器を１つしか使用せずに、ＣＴ撮影とパノラマ撮影の両方を実行する。これには、両方の撮影機能を満足な方法で実行することができる高価な検出器が必要とされる。さらに、両方のタイプの画像を提供するために、Ａｒａｉらの提案された解決策では、様々な距離がより多くの利点を有する場合であっても、Ｘ線源と検出器の間の距離を均一にすることによって画像品質が損なわれる。

Ｓａらによる「ＣＯＭＢＩＮＥＤ ＰＡＮＯＲＡＭＩＣ ＡＮＤ ＣＯＭＰＵＴＥＤ ＴＯＭＯＧＲＡＰＨＹ ＰＨＯＴＯＧＲＡＰＨＩＮＧ ＡＰＰＡＲＡＴＵＳ」と題する米国特許第７，２３６，５６３号には、２つの別個のセンサまたは検出器を使用して、ＣＴ撮影とパノラマ撮影の両方を可能にする複合システムが記載されている。例として、本出願の図１に、Ｓａらによる米国特許第７，２３６，５６３号の撮影システムの一実施形態である、複合型パノラマ／ＣＴ撮影装置４００を示す。患者またはその他の被写体は、Ｘ線源部４１０とＸ線センサ部４２０の間に配置される。露光を取得するためのＣＴセンサ４２３またはパノラマセンサ４２１のいずれかを配置するために、Ｘ線センサ部４２０を回転させる。ＣＴ撮影の場合、ＣＴセンサ４２３は、Ｘ線源部４１０に関して被写体の後ろ側に配置される。オペレータは、撮影設定の一部として、ＣＴセンサ４２３をこの位置へと回転させる。同様に、オペレータは、パノラマ撮影セッションの設定の一部として、パノラマセンサ４２１を被写体の後ろ側の定位置へと回転させる。

別のシステムは、単一の装置からＣＴ撮影、パノラマ撮影、頭部撮影を組み合わせる。Ｐａｒｋらによる「ＣＯＭＢＩＮＥＤ ＰＡＮＯＲＡＭＩＣ， ＣＴ （ＣＯＭＰＵＴＥＤ ＴＯＭＯＧＲＡＰＨＹ） ＡＮＤ ＣＥＰＨＡＬＯＭＥＴＲＩＣ ＰＨＯＴＯＧＲＡＰＨＩＮＧ ＡＰＰＡＲＡＴＵＳ」と題する米国特許第７，４２４，０９１号には、図２に例として示すようなシステムが記載されている。複合型パノラマ／ＣＴ／頭部撮影装置３００は、先の図１のシステムと同様の放射源構成要素とセンサ構成要素とを有し、別個のアーム３１５上に装着された別個の頭部撮影部３１０が追加されている。

Ｓａらの米国特許第７，２３６，５６３号とＰａｒｋらの米国特許第７，４２４，０９１号は両方とも、これらの撮影機能を組み合わせているが、改良の余地がある。両システムに共通する１つの問題は、必要とされるそれぞれの特定のタイプの撮影のためのセンサ配置に関する。利用可能な任意のタイプの撮影を使用するために、その撮影に関する特定のタイプのセンサが、露光照射の経路中に好適に配置されなければならない。同時に、１つまたは複数の未使用のセンサを、適切なセンサへの照射経路を遮らないように、経路外に移動させなければならない。たとえば、Ｓａらの米国特許第７，２３６，５６３号の開示に関して、パノラマセンサ４２１は、ＣＴ撮影を可能にするために取り外すか、再配置しなければならず、同様に、ＣＴセンサ４２３は、パノラマ撮影中には取り外すか、再配置しなければならない。Ｐａｒｋらの米国特許第７，４２４，０９１号の開示に記載された３機能デバイスの場合、頭部撮影機能を使用するために、パノラマセンサ４２１とＣＴセンサ４２３を両方とも、Ｘ線源部４１０と頭部撮影部３１０の間の照射経路の外に移動させなければならない。さらに、頭部撮影用のセンサは手動で取り付けなければならず、頭部撮影を実行するために、その他の構成要素を手動で再配置させなければならなくないようである。

したがって、パノラマ撮影、ＣＴ撮影、および頭部撮影のための各検出器を配置するためのメカニズムを改善する複合型撮影装置が必要である。

米国特許第７，２３６，５６３号 米国特許第７，４２４，０９１号

本発明の目的は、特に歯科応用例に関する診断撮影の技術を進歩させることである。

この目的を念頭において、本発明は、複数のモードでの被写体のＸ線撮影のための複合型撮影装置であって、本撮影装置が、延びた回転アームを有する支持構造を備え、回転アームが、（ｉ）可動式プラテンに対して前記可動式プラテンの同じ側部に装着され、前記回転アームの長さ方向と実質的に直交する平面に配置されたコンピュータ断層撮影検出器およびパノラマ撮影検出器と、（ｉｉ）可動式プラテンの位置を、Ｘ線源に関して少なくとも第１の位置および第２の位置のいずれかまで曲線経路に沿って移動させるように作動可能な検出器配置装置とを備え、第１の位置が、前記Ｘ線源の直接経路中に前記コンピュータ断層撮影検出器を提供し、第２の位置が、前記Ｘ線源の前記直接経路中に前記パノラマ撮影検出器を提供する。

本発明の複合型コンピュータ断層／パノラマ撮影装置は、患者に関して配置するための単一の回転アームに沿って様々なタイプの画像検出器を提供する。これは、撮影のために構成要素を配置するオペレータのタスクを単純化し、撮像タイプごとの設定プロセスの自動化のためにより好ましい。

これらの目的は、単に例示的な実施例を与えるにすぎず、そのような目的は、本発明の１つまたは複数の諸実施形態の例を示すことである。本質的には開示された発明によって達成されるその他の望ましい目的および利点が当業者には明らかになろう。本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定される。

本発明の前述の、およびその他の目的、特徴および利点は、添付の図面に示される本発明の諸実施形態に関する以下のより詳細な説明から明らかになろう。

図面の各要素は、互いに関して、必ずしも縮尺通りではない。

ＣＴ撮影とパノラマＸ線撮影の両方を実行する従来技術の撮影装置を示す図である。 ＣＴ撮影とパノラマＸ線撮影の両方を実行し、頭部撮影機能を追加する従来技術の撮影装置を示す図である。 本発明の一実施形態による撮影装置を示す図である。 本発明の装置によって実行される各タイプの撮影に適用されるＸ線源−検出器間距離の概略図を示す図である。 本発明の３ポジション検出器配置装置の一実施形態を示す図である。 ＣＴ撮影のための図５Ａの検出器配置装置の使用を示す図である。 パノラマ撮影のための図５Ａの検出器配置装置の使用を示す図である。 頭部撮影のための図５Ａの検出器配置装置の使用を示す図である。 ３ポジション検出器配置装置の代替実施形態を示す図である。 ＣＴ撮影のための図６Ａの検出器配置装置の使用を示す図である。 パノラマ撮影のための図６Ａの検出器配置装置の使用を示す図である。 頭部撮影のための図６Ａの検出器配置装置の使用を示す図である。 ３ポジション検出器配置装置の別の代替実施形態を示す図である。 ＣＴ撮影のための図７Ａの検出器配置装置の使用を示す図である。 パノラマ撮影のための図７Ａの検出器配置装置の使用を示す図である。 頭部撮影のための図７Ａの検出器配置装置の使用を示す図である。 本発明の装置を使用して、１つまたは複数の画像を獲得するための一連のステップを示す図である。

図面を参照して、本発明の好ましい実施形態に関する詳細な説明を以下に示すが、図中、同じ参照番号は、いくつかの図の同じ構造の要素を指す。

本発明の諸実施形態は、複合型パノラマ／ＣＴ（コンピュータ断層）／頭部撮影装置の必要性に対処する。図３の斜視図を参照すると、パノラマ撮影、コンピュータ断層撮影および頭部撮影のための複合型撮影装置１００は、基部１９５と、支柱１９０と、支柱１９０上に装着されたエレベーション部材１７０とを有する。エレベーション部材１７０は、患者の高さに適合させるように、一定範囲の垂直位置にわたって調整する。エレベーション部材１７０の上側部分から、回転アーム支持部材１５０が延びる。回転アーム１４０は、回転アーム支持部材１５０によって支持され、一端には、露光経路に沿って露光照射を行うように起動するＸ線源１１０を提供し、他端には、Ｘ線検出器装置１２０を提供する。Ｘ線源１１０は、１つの実施形態では、回転アーム１４０に関して固定位置にある。代替実施形態では、Ｘ線源１１０を別個に装着し、図３に示されるｘ方向に、Ｘ線検出器装置１２０に向かって、またはそこから離れるように移動させてもよい。図３には示されていないが、このタイプの撮影装置には、電力、データ接続、およびその他の機能を提供するための必要な支持装置が必要である。

撮影されるべき患者またはその他の被写体は、さらに詳細に後述されるように、Ｘ線源１１０とＸ線検出器装置１２０の間に配置される。また、診断撮影分野の当業者にはよく知られているように、たとえば、顎支持部材を含む、患者の頭部を安定化させ、配置するのを補助するための複数の患者支持デバイスを提供することができるが、これらは、具体的には図３に示されておらず、本明細書にも記載されていない。

以下の記載は、主に、本発明の諸実施形態で提供されるような、複合型パノラマ／ＣＴ（コンピュータ断層）／頭部撮影に必要とされる様々な検出器を配置するためのデバイスおよびメカニズムに関する。複合型撮影装置１００の構造および動作のその他の態様および特徴は、当業者に知られており、たとえば、先に引用されたＳａらの米国特許第７，２３６，５６３号およびＰａｒｋらの米国特許第７，４２４，０９１号の開示に記載されており、これらの適用可能な部分は参照により本明細書に組み込まれる。これには、様々なモータ、アクチュエータ、および様々なシステムコンポーネントの配置をサポートするのを補助するその他のデバイスが含まれる。

図４は、本発明の装置によって実行される各タイプの撮影に適用される、Ｘ線源１１０からの露光経路に沿った、Ｏと付された位置におけるＸ線源−検出器間距離の概略図である。距離Ｏａは、被写体／患者までの距離を示す。回転アーム１４０内の３つの検出器構成要素、すなわち、Ｘ線源１１０からの露光経路に沿って距離ＯｂにあるＣＴ検出器１２２、距離Ｏｃにあるパノラマ検出器１２４、および距離Ｏｄにある任意選択の頭部検出器１２６が示されている。距離Ｏｂ、ＯｃおよびＯｄは、実行される異なるタイプの撮影ごとに、検出器サイズ、必要な拡大率、被写体の相対位置、コリーメーショ、およびＸ線撮影に関するその他の要因のような要因に基づいて変動し得る。Ｘ線源１１０ならびに様々な検出器１２２、１２４および１２６に関する、患者Ｐとして示される被写体の露光経路中の相対位置は、点線で表される。露光経路は、図４に示すｘ方向に、回転アーム１４０に沿って水平に伸びる。露光照射を、この直線経路に実質的に制限するために、Ｘ線源１１０におけるコリーメーションが使用される。図示されるような水平なｘ軸に沿った、またはそのｘ軸に直交する適切な方向に、Ｘ線源１１０を移動させるために、任意選択のＸ線源平行移動装置１１２が提供される。所望の検出器１２２、１２４または１２６を、実行される撮影のタイプごとに定位置に配置するために使用される構成要素の様々な構成を以下に示す。

背景技術の節に前述のように、撮影モードごとに検出器を手動で装着したり、装着解除したりすることが必要な複数の構成を含めて、撮影のためにＸ線検出器を適切に配置するための様々な装着技法について記載した。本発明の諸実施形態は、これらの従来の技法に対する複数の改善を提供し、特に、撮影のタイプごとに検出器の位置を自動的に調整できるようにする方法を示す。

ここで、図５Ａ〜図５Ｄおよび図６Ａ〜図６Ｄを参照すると、１つの実施形態における、様々なＣＴ検出器１２２、パノラマ検出器１２４、および頭部検出器１２６を配置し、支持し、移動させるための構成が示されている。

図５Ａは、ＣＴ検出器１２２およびパノラマ検出器１２４を隣接して装着するために使用される可動式プラテン１４８を備える３ポジション検出器配置装置１３０を示す側面図であり、ＣＴ検出器１２２およびパノラマ検出器１２４は、図５Ａ〜図５Ｄでは背中合わせに示され、図６Ａ〜図６Ｄでは隣り合わせに示されている。本開示のコンテキストでは、プラテンは、回転アーム１４０の長さに直交する方向に延びる単一の突出した支持要素とする。参考のために、回転アーム１４０の相対位置を、破線の形態で図５Ａおよび図６Ａに示す。プラテン自体は、プレート、あるいは１つの装着面、または実質的に平行な２つの装着面を提供するその他の構造とすることができる。プラテンは、その対応する検出器の回転またはその他の曲線的平行移動を提供するように、単一の要素として移動可能であり、その厚みは変動し得る。

ＣＴ検出器１２２およびパノラマ検出器１２４は、図５Ａの実施形態では、可動式プラテン１４８上に背中合わせに装着されている。駆動部１３２によって駆動される可動式プラテン１４８は、２つまたは３つの撮影タイプごとに、垂直な回転軸Ａ１を中心にして好適な位置まで回転する。軸Ａ１は、図５Ａの実施形態に示されるように、回転アーム１４０の長さに実質的に直交している。図５Ｂ、図５Ｃおよび図５Ｄは、３つの検出器タイプのそれぞれに関する検出器の配置を示すための、回転軸Ａ１に沿って切り取られたそれぞれの上面図である。図５Ｂは、検出器配置装置１３０の可動式プラテン１４８が、ＣＴ撮影のための第１の位置に平行移動している上面図を示す。この構成では、ＣＴ検出器１２２は、適宜、距離ＯｂにあるＸ線源１１０の直接経路に配置され、Ｘ線源１１０に関して遮らず、Ｘ線源１１０と合致する。図５Ｃは、検出器配置装置１３０の可動式プラテン１４８が、パノラマ撮影のための第２の位置まで回転している上面図を示す。この次の構成では、パノラマ検出器１２４は、露光経路に沿って距離Ｏｃに配置され、Ｘ線源１１０の直接経路中にあり、Ｘ線源１１０に関して遮らず、Ｘ線源１１０と合致する。図５Ｄは、検出器配置装置１３０の可動式プラテン１４８が、頭部撮影のための第３の位置まで移動し、検出器１２２および１２４がＸ線源１１０と頭部検出器１２６の間の露光経路から離れ出るようにそれらを移動させるために平行移動した上面図を示す。この第３の位置では、頭部検出器１２６は、Ｘ線源１１０に関して遮らず、Ｘ線源１１０の直接経路中にあり、Ｘ線源１１０と合致する。図５Ａ〜図５Ｄの実施形態では、第１の位置と第２の位置の間の可動式プラテンの回転平行移動は、垂直軸、より一般的には、回転アーム１４０の長さに直交する軸を中心とする。

ここで、図６Ａ〜図６Ｄを参照すると、様々なＣＴ検出器１２２、パノラマ検出器１２４および頭部検出器１２６を配置し、支持し、移動させるための代替実施形態が示されている。この実施形態では、検出器１２２および１２４は、可動式プラテン１４８の同じ側部に隣り合わせに、または上下になど、隣接して装着されている。可動式プラテン１４８は、検出器の位置を、図６Ａに参照符号Ｑで示されるプラテンの平面に対して平行移動させる。図６Ａは、検出器を配置するためのｘ−ｙ平行移動駆動部１３６を有する３ポジション検出器配置装置１３４の側面図である。検出器配置装置１３４は、回転アーム１４０の長さに実質的に平行な軸Ａ２に直交する平面内における検出器の曲線的平行移動経路を提供する。図６Ｂ、図６Ｃおよび図６Ｄはそれぞれ、３つの検出器タイプのそれぞれに関する検出器の配置を示す上面図である。

図６Ｂに、検出器配置装置１３４の可動式プラテン１４８が、ＣＴ撮影のための第１の位置まで平行移動した上面図を示す。この構成では、ＣＴ検出器１２２は、適宜、露光経路に沿って距離Ｏｂに配置され、Ｘ線源１１０に関して遮らず、Ｘ線源１１０の直接経路中にある。

図６Ｃに、検出器配置装置１３４の可動式プラテン１４８が、パノラマ撮影のための第２の位置まで平行移動した上面図を示す。この構成では、パノラマ検出器１２４は、露光経路に沿って距離Ｏｃに配置され、Ｘ線源１１０に関して遮らず、Ｘ線源１１０の直接経路中にある。この実施形態では、距離Ｏｂと距離Ｏｃは同じである。

図６Ｄに、検出器配置装置１３４の可動式プラテン１４８が、頭部撮影のための第３の位置まで移動し、頭部検出器１２６がＸ線源１１０に関して遮らず、Ｘ線源１１０の直接経路中にあるように、Ｘ線源１１０と頭部検出器１２６の間の経路から検出器１２２および１２４を取り除くために、可動式プラテン１４８が平行移動した上面図を示す。

図６Ａ〜図６Ｄの実施形態では、第１の位置と第２の位置の間の可動式プラテンの曲線的平行移動は、回転アーム１４０の長さに関して直交する平面内である。その平面内での曲線的平行移動は、たとえば、回転アクチュエータによって、あるいは１つまたは複数の線形アクチュエータによって行われ得る。

図７Ａ〜図７Ｄを参照すると、様々なＣＴ検出器１２２、パノラマ検出器１２４および頭部検出器１２６を配置し、支持し、移動させるための別の代替実施形態が示されている。ここでは、検出器１２２および１２４のそれぞれは、別々の可動式プラテン１４８上にある。図７Ａは、検出器の配置のためのエレベータ装置１４４を有する２ポジション検出器配置装置１３８を示す側面図である。ここで、エレベータ装置１４４は、検出器のうちの１つまたは複数を回転アームと直交する方向に平行移動させて、露光経路に出入りさせるように作動する。図７Ｂ、図７Ｃおよび図７Ｄはそれぞれ、３つの検出器タイプのそれぞれに関する検出器の配置を示す側面図である。図７Ｂは、検出器配置装置１３８が、ＣＴ撮影のための第１の位置で検出器を支持している側面図を示す。ここで、ＣＴ検出器１２２は、適宜、露光経路に沿って、距離Ｏｂに配置され、Ｘ線源１１０に関して遮らず、Ｘ線源１１０の直接経路中にある。図７Ｃは、検出器配置装置１３８のエレベータアセンブリ１４４が、パノラマ撮影を可能にするために、露光照射経路外にＣＴ検出器１２２を上昇させるように作動した側面図を示す。ここで、パノラマ検出器１２４は、露光経路に沿って距離Ｏｃに配置され、Ｘ線源１１０に関して遮らず、Ｘ線源１１０の直接経路中にある。図７Ｄは、検出器配置装置１３８のエレベータアセンブリ１４４が、頭部撮影を可能にするために、露光照射経路外にパノラマ検出器１２４を上昇させるように作動した側面図を示す。頭部検出器１２６が、露光経路の距離Ｏｄにおいて、Ｘ線源１１０に関して遮らず、Ｘ線源１１０の直接経路中にあるように、検出器１２２および１２４の両方を、Ｘ線源１１０と頭部検出器１２６の間の露光照射の経路外にエレベータ１４４によって平行移動させる。

図５Ａ〜図７Ｄに示された各実施形態により、適切な検出器を各位置に設置し、撮影手順を進めることができるように、いつ検出器を好適に配置するかを決定するための自動化の方策が可能になる。たとえば、オペレータコンソール（図示せず）において入力されたオペレータコマンドを使用して、第１の画像を取得した後に、第２の撮影タイプを設定することができる。任意選択で、回転アーム１４０上のオペレータ制御により、撮影構成が、１つの撮影タイプから別の撮影タイプに移行できるようにすることができる。また、手動で配置してもよく、あるいは、各構成を達成するために、手動アクチュエーションと自動アクチュエーションとの何らかの組合せを使用してもよい。

図８のシーケンス図は、図５Ａ〜図７Ｄに記載された検出器配置メカニズムのいずれかを使用して、図３の複合型撮影装置１００の、各タイプの画像を取得する際のオペレータの装置に対するやり取りのために使用されるステップをまとめたものである。

配置ステップＳ４０において、オペレータは、回転アーム１４０の一部として提供された利用可能な顎あてまたはその他の支持構造を任意選択で使用して、撮影のために患者を配置する。

画像選択ステップＳ４２では、オペレータは、ＣＴ、パノラマまたは頭部のいずれかの、取得されるべき画像のタイプを指定する。一実施形態では、これは、複数のタイプのオペレータインターフェースツールのいずれか、たとえば、キーパッド、タッチスクリーンディスプレイ、マウス、またはその他のポインタなどを使用して入力されるオペレータ命令によって指定される。代替的には、オペレータは、この選択に基づいて、機器設定のための手動のシーケンスに単純に進んでもよい。

検出器調整ステップＳ４４に進み、適切な検出器が、露光照射の経路中に配置される。検出器の配置は、オペレータが、図５Ａ、図６Ａまたは図７Ａに示された装置のような検出器配置装置に使用されるメカニズムのいずれかを操作することによって、手動で実行することができる。代替的には、検出器の配置は、その適切な検出器が露光エネルギーを取得するように、様々な検出器を露光照射経路中に、または露光照射経路外に平行移動させるための検出器配置装置を使用して、少なくとも部分的に自動化することができる。

次いで、任意選択の距離調整ステップＳ４８は、Ｘ線源１１０と受信検出器の間の適切な距離を調整する。これは、Ｘ線源平行移動装置１１２（図３）を使用して、または回転アーム１４０の一部である何らかのその他の調整メカニズムを使用して行うことができる。

画像獲得ステップＳ５０に進み、その間被写体が露光され、選択されたタイプの画像が取得される。次いで、破線で示されたループ動作により、同じ被写体から異なる画像タイプを選択し、獲得することができるようになる。複数の画像獲得が、撮影の前に実行するようにプログラムされ、さらにオペレータの機器とのやり取りが必要とされない場合などには、自動的にルーピングを実行することができる。

検出器１２２、１２４および１２６は、露光エネルギーをデジタルデータに直接変換するデジタル検出器、複合型撮影装置１００から取り除かれ、獲得画像の取得するためにスキャンされたコンピュータＸ線撮影（ＣＲ）リン貯蔵物質、または感光性Ｘ線フィルムを含む、任意のタイプのＸ線画像受信器とすることができる。検出器は、面検出器、または線検出器である。

好適な距離Ｏｂ、ＯｃおよびＯｄを達成するために、回転アーム１４０の長さを変化させるための追加の調整デバイスを提供することができる。

現時点で好ましい実施形態を特に参照して、本発明について詳述してきたが、本発明の趣旨および範囲内で、変形形態および修正形態を実現できることが理解できよう。たとえば、複合型撮影装置は、図３の実施形態に示されるように基部に提供されるのではなく、何らかのその他の好適なタイプの支持構造を有する、壁装着型または天井装着型としてもよい。たとえば、パノラマ検出器１２４が、ＣＴ検出器１２２によりもＸ線源から短い距離にあるように（つまり、一連の図５Ａ〜図５Ｄまたは図６Ａ〜図６Ｄに示したように距離Ｏｃ＜距離Ｏｂとなるように）、個々の検出器の相対的な空間構成を各例で示された構成と変えることができる。検出器は、単一の検出器モジュールがパノラマ位置でも、ＣＴ位置でも、頭部位置でも使用することできるように、モジュラー型で、取外し可能とすることができる。Ｘ線源は、回転アーム上に装着しても、別個に装着してもよい。検出器配置装置１３０（図５Ａ〜図５Ｄ）または検出器配置装置１３４（図６Ａ〜図６Ｄ）は、代替的には、Ｘ線源１１０とその対応する検出器の間に必要な距離を提供するために、回転アーム１４０の方向に沿って移動することができる。

したがって、本明細書に開示された実施形態は、例示的なものであり、限定的ではないと解釈されたい。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示され、その均等物の趣旨および範囲内にとなる全ての変更は、特許請求の範囲に含まれるものとする。

１００ 複合型撮影装置
１１０ Ｘ線源
１１２ Ｘ線源平行移動装置
１２０ Ｘ線検出器装置
１２２ ＣＴ検出器
１２４ パノラマ検出器
１２６ 頭部検出器
１３０ 検出器配置装置
１３２ 回転駆動部
１３４ 検出器配置装置
１３６ 平行移動駆動部
１３８ 検出器配置装置
１４０ 回転アーム
１４４ エレベータ装置
１４８ プラテン
１５０ 回転アーム支持部材
１７０ エレベーション部材
１９０ 支柱
１９５ 基部
３００ 複合型パノラマ／ＣＴ／頭部撮影装置
３１０ 頭部撮影部
３１５ アーム
４００ 複合型パノラマ／ＣＴ撮影装置
４１０ Ｘ線源部
４２０ Ｘ線検出器部
４２１ パノラマ検出器
４２３ ＣＴ検出器

Ｓ４０ 配置ステップ
Ｓ４２ 画像選択ステップ
Ｓ４４ 検出器調整ステップ
Ｓ４８ 距離調整ステップ
Ｓ５０ 画像獲得ステップ

Ｏａ、Ｏｂ、Ｏｃ、Ｏｄ 距離
Ｐ 患者
Ｑ 平面
ｘ 方向軸

Claims (3)

1. 複数のモードでの被写体のＸ線撮影のための複合型撮影装置であって、前記撮影装置が、延びた回転アームを有する支持構造を備え、前記回転アームが、
   可動式プラテンに対して前記可動式プラテンの同じ側部に装着され、前記回転アームの長さ方向と実質的に直交する平面に配置されたコンピュータ断層撮影検出器およびパノラマ撮影検出器と、
   前記可動式プラテンの位置を、Ｘ線源に関して少なくとも第１の位置および第２の位置のいずれかまで曲線経路に沿って移動させるように作動可能な検出器配置装置と、
   を備え、
   前記第１の位置が、前記Ｘ線源の直接経路中に前記コンピュータ断層撮影検出器を提供し、前記第２の位置が、前記Ｘ線源の前記直接経路中に前記パノラマ撮影検出器を提供する、複合型撮影装置。
2. 前記可動式プラテンの曲線経路に沿った移動は、前記回転アームの長さ方向と実質的に直交する平面内である、請求項１に記載の複合型撮影装置。
3. 被写体のコンピュータ断層撮影、パノラマ撮影、および頭部撮影のための複合型撮影装置であって、前記装置が、
   Ｘ線源と、
   延びた回転アームを有する支持構造と、
   前記Ｘ線源から第１の距離Ｏｄの頭部検出器と、
   前記回転アームに装着され、第１の構成、第２の構成、および第３の構成へと調整可能な検出器配置装置とを備え、
   前記検出器配置装置は、前記回転アームの長さ方向に直交する軸を中心として回転する可動式プラテンを備え、前記可動式プラテンにコンピュータ断層撮影検出器とパノラマ検出器が装着され、前記可動式プラテンの回転によって前記第１の構成、第２の構成、および第３の構成が提供され、
   前記第１の構成が、露光経路に沿った第２の距離Ｏｂで、前記Ｘ線源と一致した遮らない位置に、コンピュータ断層撮影検出器を提供し、
   前記第２の構成が、前記露光経路に沿った第３の距離Ｏｃで、前記Ｘ線源と一致した遮らない位置にパノラマ検出器を提供し、
   前記第３の構成が、前記露光経路に沿った前記Ｘ線源と一致した遮らない位置に前記頭部検出器を提供するように、前記コンピュータ断層撮影検出器と前記パノラマ検出器の両方を前記露光経路から離れるように移動させる、複合型撮影装置。

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