JP5757480B2 - イオン液体、イオン液体の製造方法、および同イオン液体を含む蓄電装置 - Google Patents

イオン液体、イオン液体の製造方法、および同イオン液体を含む蓄電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5757480B2
JP5757480B2 JP2011108578A JP2011108578A JP5757480B2 JP 5757480 B2 JP5757480 B2 JP 5757480B2 JP 2011108578 A JP2011108578 A JP 2011108578A JP 2011108578 A JP2011108578 A JP 2011108578A JP 5757480 B2 JP5757480 B2 JP 5757480B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ionic liquid
chloride
anion
trifluoromethanesulfonyl
bis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011108578A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012236809A (ja
Inventor
和男 瀧宮
和男 瀧宮
栄吾 宮碕
栄吾 宮碕
甲斐 裕之
裕之 甲斐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Hiroshima University NUC
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Hiroshima University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp, Hiroshima University NUC filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2011108578A priority Critical patent/JP5757480B2/ja
Publication of JP2012236809A publication Critical patent/JP2012236809A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5757480B2 publication Critical patent/JP5757480B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Description

本発明はイオン液体及びその製造方法、並びに同イオン液体を含む蓄電装置に関する。
イオン液体は、難燃性、不揮発性、高極性、イオン伝導性、溶解性など種々の優れた特性を併せ持ち、有機合成化学の分野では、特殊反応媒体や難溶解物質の溶剤として、例えば、クラウンエーテルのような相間移動触媒などの特異的触媒に利用されている。また、イオン液体は、キャパシタ、リチウムイオン電池などの蓄電装置の非水電解質材や、色素増感型太陽電池、電界効果トランジスタ、有機メモリー、有機アクチュエータなどの電子デバイス関連分野への利用が可能であり、近年、注目を集めている。
そこで、イオン液体の開発が活発になされており、例えば、イミダゾールを主骨格とするカチオンとアニオンとから構成されるイオン液体(特許文献1)を初めとして、四級アンモニウムカチオンを利用したイオン液体(特許文献2)、イミニウム系のイオン液体(特許文献3)など、種々のイオン液体が提案されている。
特開2010−111599号公報 特開2009−21060号公報 特表2010−507647号公報
本発明の課題は新規なイオン液体を提供することにある。特に、低粘度で且つ高温安定性に優れたイオン液体を提供することを課題とする。すなわち、触媒、蓄電装置、色素増感型太陽電池、電界効果トランジスタなど、イオン液体の各種用途では、耐熱性の観点から、そのイオン液体の分解温度が高いことが求められ、また、良好なイオン伝導性の観点から低粘度であることが求められる。
本発明に係るイオン液体は、下記一般式で表されるホルムアミジニウム系カチオンと、アニオンXとから構成され、アニオンXがビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンであることを特徴とする。式中、RはC 2n+1 又は(CH)OMe、RはMe又はEtを表す。Rのnは0〜20の整数である。なお、Meはメチル基、Etはエチル基である。
Figure 0005757480
上記イオン液体は、その構造式から明らかなように、カチオン部分の2つのN原子のうちの一方にアニオンXが配置されるため、仮にR及びRがMe(メチル基)である場合であっても、カチオン部分の電荷分布がアンバランスになり、その結果、融点及び粘度が低くなる。好ましいのは、R及び/又はRがMe以外のアルキル基になっていることである。これにより、カチオン部分の構造の非対称性が強くなり、粘度の低減に有利になる。
のnは、イオン液体の低粘度化のために、20以下の整数とする必要があり、特に7以下の整数、さらには5以下の整数であることが好ましい。
上記イオン液体は、良好なイオン伝導性を得るために、その粘度が35cP以下であることが好ましい。
上記イオン液体は、高温安定性の確保のために、分解温度が280℃以上であることが好ましい。
上述の如きイオン液体を電解質として含む蓄電装置にあっては、イオン液体の粘度低減により、高容量化に有利になり、また、高温安定性の点でも有利になる。
上記イオン液体は、次の方法によって製造することができる。それは、N,N-ジアルキルカルバモイルクロリド、N-アルコキシアルキル-N-アルキルカルバモイルクロリド、N-メトキシ-N-アルキルカルバモイルクロリド又はN-メチルカルバモイルクロリドと、N,N-ジメチルホルムアミド又はN,N-ジエチルホルムアミドとを、溶媒中で混合し加熱することにより、ホルムアミジニウム塩化物を合成する工程と、
ニオンXをカウンターイオンとして含むアルカリ塩を用い、イオン交換反応によって、上記塩化物から上記一般式で表されるホルムアミジニウム塩よりなるイオン液体を生成する工程とを備え、アニオンXがビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンである方法である。
本発明に係るイオン液体によれば、低粘度で高温安定性に優れていることから、触媒、蓄電装置、色素増感型太陽電池、電界効果トランジスタなど各種用途に有用である。
実施例及び比較例のキャパシタレート特性を示すグラフ図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<イオン液体>
本実施形態に係るイオン液体は、下記一般式で表されるホルムアミジニウム系カチオンと、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンXとから構成されている。式中、RはC 2n+1 又は(CH)OMe、RはMe又はEtを表す。Rのnは0〜20の整数である。
Figure 0005757480
アニオンX、すなわち、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン(N(SOCF) )を以下では「NTf」と略記する
本発明者は、以上のような構造のイオン液体が、比較的低粘度であり、高温安定性が高く、しかも、有機化合物を溶解する能力に優れる、という特性を有することを確認している。このイオン液体は、キャパシタや二次電池といった蓄電装置用の電解液として好適に使用することができる。
<実施例>
上記イオン液体の具体例を説明する。
−イオン液体の製造−
N,N-ジアルキルカルバモイルクロリド、N-アルコキシアルキル-N-アルキルカルバモイルクロリド、N-メトキシ-N-アルキルカルバモイルクロリド又はN-メチルカルバモイルクロリドと、N,N-ジメチルホルムアミド(以下「DMF」と略記する。)又はN,N-ジエチルホルムアミドとを、溶媒中で混合し加熱することにより、ホルムアミジニウム塩化物(中間体)を合成する。次いで、上記アニオンXをカウンターイオンとして含むアルカリ塩とイオン交換水とを用い、イオン交換反応によって、上記塩化物から上記一般式で表されるホルムアミジニウム塩よりなるイオン液体を生成する。溶媒としてトルエンを用い、アルカリ塩として、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiNTf)を用いる場合の、イオン液体の合成スキームを次に示す。なお、Clは、ジクロロメタン(100ml)で抽出後、イオン交換水(50ml)で3回洗浄することで除去する。
(DMFを反応させるケース)
Figure 0005757480
(N,N-ジエチルホルムアミドを反応させるケース)
Figure 0005757480
以下の各実施例において、化合物の同定には、H-NMR(Varian 400 MHz)を用いた。
(実施例1)
イオン液体としての、N1,N1,N3,N3-テトラメチルホルムアミジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩を以下の方法によって合成した。
窒素雰囲気下、300mLの三ッ口フラスコに、N,N-ジメチルカルバモイルクロリド (7.36 g,68.4 mmol)、DMF(5.0 g, 68.4 mmol)及びトルエン(120mL)を入れ、6時間加熱還流させた。放冷後、真空下で溶媒を留去することにより、N1,N1,N3,N3-テトラメチルホルムアミジニウム塩化物(黄色固体 6.7 g (72%),1H-NMR (400 MHz, CDCl3)・9.25 (s, 1H), 3.45 (s, 6H), 3.40 (s, 6H))を得た。
次に、N1,N1,N3,N3-テトラメチルホルムアミジニウム塩化物(1.1mmol)とイオン交換水(5mL)をTFAボトル(20mL)に入れた。これに、LiNTf(1.2mmol)を数回にわけて加え、室温で一晩攪拌した。得られた反応溶液を塩化メチレンで抽出し、(乾燥させずに)減圧下で濃縮した。その後、カラムクロマトグラフィー(6%含水アルミナ、塩化メチレン:酢酸エチル=2:1)で高極性成分を分取することにより、N1,N1,N3,N3-テトラメチルホルムアミジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(淡黄色液体 11.2 g (80%), 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.55 (s, 1H), 3.35 (s, 6H), 3.29 (s, 6H))を得た。R及びRはMeである。
(実施例2)
N-エチル-N-メチルカルバモイルクロリド(550 mg, 4.53 mmol)とDMF(0.35 mL, 4.53 mmol)とを用い、実施例1と同じ方法にて、N1-エチル-N1,N3,N3-トリメチルホルムアミジニウム塩化物(黄色固体 354 mg (51%), 1H-NMR (400 MHz, CDCl3)・10.13 (s, 1H), 3.63 (s, 2H), 3.50 (s, 3H), 3.31 (s, 3H), 3.29 (s, 6H), 1.28 (s, 3H))を合成した。そして、実施例1と同様のイオン交換によって、イオン液体N1-エチル-N1,N3,N3-トリメチルホルムアミジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(淡黄色液体 10.15 g (91%), 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.56 (s, 1H), 3.62 (t, 3H), 3.52 (s, 3H), 3.31 (s, 3H), 3.30 (s, 3H), 1.35 (t, 3H))を得た。RはEt、RはMeである。
(実施例3)
N-メチル-N-プロピルカルバモイルクロリド(882 mg, 6.51 mmol)とDMF(0.604 mL, 6.51 mmol)とを用い、実施例1と同じ方法にて、N1,N3,N3-トリメチル-N1-プロピルホルムアミジニウム塩化物(黄色固体 602 mg (56%),1H-NMR (400 MHz, CDCl3)・9.82 (s, 1H), 3.53(t, 2H), 3.40 (s, 3H), 3.26 (s, 3H), 3.21 (s, 6H), 1.63-1.24 (s, 3H), 0.92(t, 3H))を合成した。そして、実施例1と同様のイオン交換によって、イオン液体N1,N3,N3-トリメチル-N1-プロピルホルムアミジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(淡黄色液体 624 mg (83%); 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.56 (s, 1H), 3.40 (t, 3H), 3.53 (s, 3H), 3.31 (s, 3H), 3.28 (s, 3H), 1.73-1.68 (s, 2H), 0.95(t, 3H).)を得た。RはPr(プロピル基)、RはMeである。
(実施例4)
N-ブチル-N-メチルカルバモイルクロリド(700 mL, 4.44 mmol)とDMF(0.41 mL, 5.33 mmol)とを用い、実施例1と同じ方法にて、N1-ブチル-N1,N3,N3-トリメチルホルムアミジニウム塩化物塩(黄色固体 645 mg (77%), 1H-NMR (400 MHz, CDCl3)・9.63 (s, 1H), 3.61 (t, 2H), 3.42 (s, 3H), 3.23 (s, 3H), 3.19 (s, 3H), 1.63-1.24 (m, 4H), 0.95 (t, 3H))を合成した。そして、実施例1と同様のイオン交換によって、イオン液体N1-ブチル-N1,N3,N3-トリメチルホルムアミジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(淡黄色液体 10.05 g (91 %), 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.48 (s, 1H), 3.40 (t, 3H), 3.33 (s, 3H), 3.30(s,3H), 3.24 (s,3H), 1.73-1.24 (m, 4H), 0.95 (t, 3H))を得た。RはBu(ブチル基)、RはMeである。
(実施例5)
N-メチル-N-ペンチルカルバモイルクロリド(192 mL, 1.17 mmol)とDMF(0.12 mL, 1.4 mmol)と用い、実施例1と同じ方法にて、N1,N3,N3-トリメチル-N1-ペンチルホルムアミジニウム塩化物塩(黄色固体 176 mg (84 %), 1H-NMR (CDCl3)・9.52 (s, 1H), 3.55 (t, 2H), 3.38 (s, 3H), 3.22 (s, 3H), 3.19 (s, 3H), 1.68-1.12 (m, 6H), 0.88 (t, 3H))を合成した。そして、実施例1と同様のイオン交換によって、イオン液体N1,N3,N3-トリメチル-N1-ペンチルホルムアミジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(淡黄色液体 102 mg (52%), 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.52 (s, 1H), 3.42 (t, 3H), 3.35 (s, 3H), 3.32 (s, 3H), 3.26(s, 3H), 1.82-1.23 (m, 4H), 0.90(t, 3H))を得た。RはPe(ペンチル基)、RはMeである。
(実施例6)
N-メトキシ-N-メチルカルバモイルクロリド(391 mL, 3.22 mmol)とDMF(0.32 mL, 3.83 mmol)とを用い、実施例1と同じ方法にて、N1-メトキシ-N1,N3,N3-トリメチルホルムアミジニウム塩化物塩(黄色固体 310 mg (63 %), 1H-NMR (CDCl3)・10.13 (s, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.l9 (s, 3H), 3.25 (s, 3H), 3.03 (s, 3H))を合成した。そして、実施例1と同様のイオン交換によって、イオン液体N1-メトキシ-N1,N3,N3-トリメチルホルムアミジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(淡黄色液体 199 mg (63 %), 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.54 (s, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.32 (s, 3H), 3.26(s, 3H))を得た。RはOMe(メトキシ基)、RはMeである。
(実施例7)
N-メトキシエチル-N-メチルカルバモイルクロリド(1.545 g, 10.2 mmol)とDMF(0.946 mL, 12.2 mmol)と用い、実施例1と同じ方法にて、N1-メトキシエチル-N1,N3,N3-トリメチルホルムアミジニウム塩化物(黄色固体 852 mg (46 %), 1H-NMR (CDCl3) d 9.41 (s, 1H), 3.67 (t, 2H, J = 6.8 Hz), 3.57 (s, 3H), 3.53 (s, 3H), 3.39 (s, 3H), 3.35 (s, 3H), 3.36 (t, 2H, J = 6.8 Hz))を合成した。そして、実施例1と同様のイオン交換によって、イオン液体N1-メトキシエチル-N1,N3,N3-トリメチルホルムアミジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(淡黄色液体 880 mg (74 %), 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.52 (s, 1H), 3.43 (t, 3H), 3.35 (s, 3H), 3.32 (s, 3H), 3.27 (s, 3H), 2.89(s, 2H))を得た。Rは(CH)OMe(メトキシエチル基)、RはMeである。
(実施例8)
N-メトキシプロピル-N-メチルカルバモイルクロリド(232 mg, 1.4 mmol)とDMF(0.20 mL, 1.54 mmol)とを用い、実施例1と同じ方法にて、N1-メトキシプロピル-N1,N3,N3-トリメチルホルムアミジニウム塩化物(黄色固体 226 mg(83 %), 1H-NMR (CDCl3) d 9.43 (s, 1H), 3.89 (t, 2H, J = 7.7 Hz), 3.51 (s, 3H), 3.49 (s, 3H), 3.32 (s, 3H), 3.30 (s, 3H), 3.24 (t, 2H, J = 7.7 Hz), 1.84-1.93 (m, 2H))を合成した。そして、実施例1と同様のイオン交換によって、イオン液体N1-メトキシプロピル-N1,N3,N3-トリメチルホルムアミジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(淡黄色液体 490 mg (61 %), 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.56 (s, 1H), 3.41 (t, 3H), 3.34 (s, 3H), 3.33 (s, 3H), 3.32 (s, 3H), 2.74 (s, 3H), 1.36 (m, 2H), 0.90 (t, 3H))を得た。Rは(CH)OMe(メトキシプロピル基)、RはMeである。
(実施例9)
N,N-ジメチルカルバモイルクロリド(6.8 mL, 74 mmol)とN,N-ジエチルホルムアミド(10.3 mL, 81 mmol)とを用い、実施例1と同じ方法にて、N1,N1-ジエチル-N3,N3-ジメチルホルムアミジニウム塩化物塩(黄色固体 8.0 g(65 %), 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.36 (s, 1H), 3.16 (s, 5H), 3.06 (s, 5H), 1.37 (t, J=7 Hz, 6H))を合成した。そして、実施例1と同様のイオン交換によって、イオン液体N1,N1-ジエチル-N3,N3-ジメチルホルムアミジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(淡黄色液体 3.61g (72 %), 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.57(s, 1H), 3.16 (s, 5H), 3.06 (s,5H), 1.37 (t, J = 7 Hz, 6H))を得た。R及びRはEtである。
(比較例)
窒素雰囲気下、200mLの三口フラスコにN−メチルイミダゾール(14.5g,176mmol)、テトラヒドロフラン(124mL)及び1-ブロモ-3-メトキシプロパン(27.0g,176mmol)を入れ、5時間加熱還流させた。放冷後、減圧下で溶媒を留去した。得られたN-メトキシプロピル-N-メチルイミダゾリウム臭化物塩(1.28mmol)に、LiNTf(1.40mmol)を数回に分けて加え、室温で一晩攪拌した。得られた反応溶液を塩化メチレンで抽出し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。残渣を塩化メチレンに溶解させ、活性炭を加え、2時間室温で撹拌した。この溶液を濾過して活性炭を取り除き溶媒を留去した後に、カラムクロマトグラフィー(6%含水アルミナ、塩化メチレン:酢酸エチル=2:1)で高極性成分を分取することにより、淡黄色液体のN1-(3-メトキシプロピル)-N3-メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩を得た。
<実施例及び比較例に係るイオン液体の特性>
実施例1〜5,7〜9に係るイオン液体の粘度、密度、分解温度、酸化電位、還元電位及び電位窓を測定した。電位窓(酸化還元電位)は、CV(サイクリックボルタンメトリー)測定によって求めた。その測定条件は、作用電極:Pt、対極電極:Pt、参照電極:Ag/AgCl、溶媒:無し (イオン液体のみ, neat)、掃引速度:100 mV/sとし、室温で測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005757480
実施例に係るイオン液体は、いずれも室温で35cP以下の低粘度液体であるから、イオン伝導性が良いことがわかる。また、実施例に係るイオン液体は、いずれも分解温度が280℃以上であるから、高温安定性に優れていることがわかる。また、実施例に係るイオン液体は、その電位窓からみて、電気化学的安定性の確保にも問題がないことがわかる。
(キャパシタの放電容量の測定)
実施例4及び比較例に係るイオン液体を電解質として、正極および負極ともに活性炭(宝泉社製)から構成したキャパシタ系半開放セルを作製し、充放電測定装置(岩通計測社製)を用いて各電池のキャパシタ容量(初期放電容量)を測定した。測定に用いた宝泉社製活性炭(AG−1)は、全比表面積が約2230m/gである。測定条件は、電圧範囲:0V〜2.5V、定電流値:1mA,2mA,3mA,5mA,10mA、温度:25℃である。各印加電流値でのキャパシタ容量を表2及び図1に示す。
Figure 0005757480
実施例4は、比較例に比べて、キャパシタ容量が大きく、且つ印加する電流値を高めた場合の容量低下が小さい。すなわち、出力特性が良い。これは、実施例4に係るイオン液体は、比較例のイオン液体に比べて、粘度が低く、抵抗が小さいこと、つまり、イオンの移動が容易であることによると考えられる。
なし

Claims (5)

  1. 下記一般式で表されるホルムアミジニウム系カチオンと、アニオンXとから構成され、アニオンXがビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンであることを特徴とするイオン液体。
    Figure 0005757480
    (式中、RはC 2n+1 又は(CH)OMe、RはMe又はEtを表す。Rのnは0〜20の整数である。)
  2. 請求項1に記載されたイオン液体の粘度が35cP以下である
  3. 請求項1又は請求項2に記載されたイオン液体の分解温度が280℃以上である
  4. 請求項1に記載されたイオン液体の製造方法であって、
    N,N-ジアルキルカルバモイルクロリド、N-アルコキシアルキル-N-アルキルカルバモイルクロリド、N-メトキシ-N-アルキルカルバモイルクロリド又はN-メチルカルバモイルクロリドと、N,N-ジメチルホルムアミド又はN,N-ジエチルホルムアミドとを、溶媒中で混合し加熱することにより、ホルムアミジニウム塩化物を合成する工程と、
    ニオンXをカウンターイオンとして含むアルカリ塩を用い、イオン交換反応によって、上記塩化物から上記一般式で表されるホルムアミジニウム塩よりなるイオン液体を生成する工程とを備え、アニオンXがビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンであることを特徴とするイオン液体の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載されたイオン液体を電解質として含む蓄電装置。
JP2011108578A 2011-05-13 2011-05-13 イオン液体、イオン液体の製造方法、および同イオン液体を含む蓄電装置 Expired - Fee Related JP5757480B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011108578A JP5757480B2 (ja) 2011-05-13 2011-05-13 イオン液体、イオン液体の製造方法、および同イオン液体を含む蓄電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011108578A JP5757480B2 (ja) 2011-05-13 2011-05-13 イオン液体、イオン液体の製造方法、および同イオン液体を含む蓄電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012236809A JP2012236809A (ja) 2012-12-06
JP5757480B2 true JP5757480B2 (ja) 2015-07-29

Family

ID=47460053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011108578A Expired - Fee Related JP5757480B2 (ja) 2011-05-13 2011-05-13 イオン液体、イオン液体の製造方法、および同イオン液体を含む蓄電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5757480B2 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DK161513C (da) * 1989-07-10 1991-12-23 Gea Farmaceutisk Fabrik As Fremgangsmaade til fremstilling af n,n-dimethylaminomethylarylforbindelser
JP2006282525A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Nisshinbo Ind Inc 安息香酸誘導体をアニオンに有するイオン液体
JP2009007565A (ja) * 2007-05-29 2009-01-15 Sanyo Chem Ind Ltd 潤滑油
JP2010138234A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Toyo Ink Mfg Co Ltd 帯電防止剤およびその用途
JP2010150461A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Toyo Ink Mfg Co Ltd 帯電防止剤およびその用途
JP5578950B2 (ja) * 2009-06-23 2014-08-27 日本合成化学工業株式会社 新規イオン液体
JP5557010B2 (ja) * 2010-06-01 2014-07-23 トヨタ自動車株式会社 電解液の製造方法
US8795544B2 (en) * 2010-06-30 2014-08-05 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Power storage device, lithium-ion secondary battery, electric double layer capacitor and lithium-ion capacitor
JP2012041478A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Bridgestone Corp 発光性フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012236809A (ja) 2012-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zhou et al. Low‐melting, low‐viscous, hydrophobic ionic liquids: aliphatic quaternary ammonium salts with perfluoroalkyltrifluoroborates
JP4576494B2 (ja) 光増感色素
Chang et al. Synthesis and characterization of dicationic ionic liquids that contain both hydrophilic and hydrophobic anions
TWI392668B (zh) 新穎咪唑鎓化合物
JP5229863B2 (ja) 色素及びそれを用いた色素増感太陽電池
Devarajan et al. Novel ionic liquid electrolyte for electrochemical double layer capacitors
EP2535328B1 (en) Fluoroalkane derivative, gelling agent and gel composition
Raja et al. Influence of triazole dendritic additives in electrolytes on dye-sensitized solar cell (DSSC) performance
JP5471972B2 (ja) マグネシウム二次電池用電解液及びそれを用いたマグネシウム二次電池
WO2017183342A1 (ja) ケイ素含有硫酸エステル塩
JP5099748B2 (ja) 色素及びそれを用いた色素増感太陽電池
JP2011236161A (ja) イオン液体およびその製造方法、並びに同イオン液体を用いた蓄電装置
JP5757480B2 (ja) イオン液体、イオン液体の製造方法、および同イオン液体を含む蓄電装置
WO2016092664A1 (ja) 電気二重層キャパシタ用非水電解液
JP5738852B2 (ja) 電解質として有用な液晶特性を持つ新規のイミダゾリウム塩
JP6445979B2 (ja) 光電気化学素子用電荷輸送材料
JP5116655B2 (ja) 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子
JP5776099B2 (ja) 遷移金属錯体、光増感色素及び該色素を含む酸化物半導体電極及び色素増感太陽電池
JP5217030B2 (ja) 新規有機常磁性イオン液体化合物及びそれを含む支持電解質
JP5592869B2 (ja) 液晶性化合物及び電解質材料
JP5275011B2 (ja) 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子
JP5116654B2 (ja) 第4級アンモニウム塩電解質を用いた電解液および電気化学素子
JP2011195745A (ja) 色素及びそれを用いた色素増感太陽電池
JP5751177B2 (ja) ルテニウム含有化合物及びその製造方法
JP2013047217A (ja) イオン液体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150324

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150525

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5757480

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees