JP5755464B2 - 吸液シートの製造方法及び吸液シート - Google Patents
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Description
<請求項1記載の発明>
食材に接する用途に用いられる吸液シートの製造方法であって、
無漂白化学パルプを含む抄紙原料のフリーネス(CSF)を460cc〜560ccとし;
前記抄紙原料を長網上に吐出して湿紙を形成する湿紙形成工程と、
前記長網で湿紙を搬送する過程で湿紙を長網を介して脱水する脱水工程と、
前記脱水工程を経た湿紙を搬送フェルトに受け渡す間で、複数のプレスロールによる複数回のプレスを行なって搾水するプレス工程と、
プレス工程を経て脱水処理された湿紙を搬送フェルトに移行したのち搬送するフェルト搬送工程と、
前記搬送フェルト上の湿紙をブレードにより引き剥がしてウェットクレープを施すとともに、バルキーワイヤー上に移行するウェットクレープ付与工程と、
前記バルキーワイヤー上の湿紙をヤンキードライヤーに押しつけるとともにヤンキードライヤー上に移行させる移行工程とを、含むことを特徴とする吸液シートの製造方法。
湿紙を搬送フェルトで搬送する過程でプレスロールを押し当てる二次プレス工程を含む請求項1記載の吸液シートの製造方法。
ウェットクレープ付与時のクレープ率を5〜20%とする請求項1又は2記載の吸液シートの製造方法。
前記バルキーワイヤーのメッシュを10〜50メッシュ(線/インチ)とする請求項1〜3の何れか1項に記載の吸液シートの製造方法。
前記無漂白化学パルプは、NUKP60〜95重量%、LUKP5〜40重量%含む請求項1〜4の何れか1項に記載の吸液シートの製造方法。
抄紙原料に対して湿潤紙力剤を5.0〜20.0kg/パルプt添加する請求項1〜5の何れか1項に記載の吸液シートの製造方法。
抄紙原料に対して乾燥紙力剤を5.0〜20.0kg/パルプt添加する請求項1〜6の何れか1項に記載の吸液シートの製造方法。
請求項1〜7の何れか1項に記載の吸液シートの製造方法により製造された吸液シートであって、
坪量30〜80g/m2であり、紙厚150〜400μmであり、
乾燥引張り強度の縦横比が0.8〜1.2であり、
比容積が5.0〜6.5cm3/gであり、
拡散吸油面積が100〜170cm2/秒/mlであることを特徴とする吸液シート。
本発明の要諦は「ポーラス性」と「平面上、厚み方向での三次元的な液体浸透の等方性」である。魚介類、食肉類などの食材から外部に流出する液体の成分は、大別すると「水分および水分に含まれている成分(水性成分)」と、「油分、脂分および油分に含まれる成分(油性成分)」である。ここで、水性成分は粘度が低くパルプを含む原料を抄紙原料とする吸液シートに対して比較的迅速に吸収されるのに対し、油性成分は粘度が高く吸液シート内に迅速に吸収されない。
図1は、本発明に用いる改良した長網抄紙設備X1の概略図である。本発明では、抄紙原料を長網10上に吐出して湿紙W1を形成する湿紙形成工程P1と、前記長網10で湿紙W1を搬送する過程で湿紙の脱水を行なう脱水工程P2と、前記脱水工程P2を経た湿紙W2に対してプレスロール20A,20Bを押し当てるプレス工程P3と、プレス工程にて搾水処理された湿紙W3を搬送フェルト30に移行したのち搬送するフェルト搬送工程P4と、前記搬送フェルト30上を搬送された湿紙W4をロールに移行しロール上の湿紙W5をブレード40により引き剥がしてウェットクレープを施すとともに、バルキーワイヤー上に移行するウェットクレープ付与工程P5と、前記バルキーワイヤー50上の湿紙W6をヤンキードライヤー60に押しつけるとともにヤンキードライヤー60上に移行させる移行工程P6とを含むことを特徴とする。以下、各工程等について詳述する。
次いで、本発明の製造方法による吸液シート(実施例)と比較例(従来製品を含む)とにおける物性及び食材に触れる用途における実際の使用感について試験を行なったので下記表1に結果などを示す。
[米坪]
JIS P 8124(1998)に準じて測定した。
[紙厚]
JIS P 8118(1998)の条件下で、ダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所)を用いて測定するものとする。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリがないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと紙面に対し垂直に下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この紙厚測定時の荷重は、約70gfである。なお紙厚は測定を10回行って得られる平均値とする。
[比容積]
紙厚〔μm〕を米坪〔g/m2〕により除した値〔cm3/g〕
[引張強度]
乾燥引張強度は、JIS P 8113(1998)の引張試験方法に準じて行う。その中でJIS P 8111(1998)に規定された標準条件下で、縦方向及び横方向に幅25mmに裁断するものとする。
湿潤引張強度は、JIS P 8135(1998)に準じて行う。
[縦横比]
乾燥引張強度(横)に対する乾燥引張強度(縦)の比率
吸水量、吸油量は、試験片を縦100mm×横100mm(縦横誤差各±1mm)に裁断し試験片を用意し重量を測る。パンに深さ20mmになるように蒸留水を入れ、裁断した試験片を紙面の上まで蒸留水を浸漬させた後、ピンセットで試験片を持ち上げて、30秒間保持し水をきる。その後、試験片の重量を測定する。1つの試験片について5回の測定を行い、その平均値を測定値とした。
試験片の吸水量、吸油量=〔(吸水後、吸油後の重量)−(吸水前、吸油前の重量)〕×100(単位:g/m2)
なお、試料の縦横は、紙の縦横(MD方向、CD方向)と同一として行なった。以下の試験においても同様。
※2[吸水スピード(吸水速度)]
JIS P 3104の吸水度試験に基づき、300μLの水を試料面に滴下し、照りがなくなる時間を測定する。照りがなくなったか否かは目視により判断する。また、滴下面は、フェルト搬送工程でフェルト面に接していた面(裏面)とした。
※3[吸油量]
吸水量の試験の水を油(サラダ油)に変更して試験をした。サラダ油は日清オイリオ製の日清サラダ油(1500g入り)を使用した。
※4[拡散吸油面積]
油(上記サラダ油と同じもの)500μLを静かにシート面に滴下し、60秒後にサラダ油が広がった面積を〔MD方向の拡散長さ〕×〔CD方向の拡散長さ〕×π(円周率)として求め、これを拡散時間(60秒)、滴下油量(μL)で除し求める。(単位:cm2/秒/mL)
※5[吸油スピード(吸油速度)]
JIS P 3104の吸水度試験に準じて、300μLのサラダ油を試料面に滴下し、照りがなくなる時間を測定する。照りがなくなったか否かは目視により判断する。また、滴下面は、フェルト搬送工程でフェルト面に接していた面(裏面)とする。
※6[食材への貼り付き]
表中の評価は、次のとおりである。1:食材に張付いてシートが破れる、2:食材にシートが残る、3:使用上問題ないが剥がしにくい、4:剥がしやすい、5:非常に剥がしやすい
※7[食材の鮮度保持性]
表中の評価は、次のとおりである。1:明らかに変色する、2:部分的に変色する、3:使用上問題ないが変色が見られる、4:鮮度劣化はほぼ感じられない、5:鮮度の劣化が見られない
※8[揚げ物の油分の吸収性]
表中の評価は、次のとおりである。1:油が揚げ物全面に残っている、2:油が揚げ物全体の半分以上残っている、3:油が揚げ物全体の半分くらい残っている、4:油が揚げ物にわずかに残っている、5:油残りが見られない
※9[揚げ物のからっとした仕上り]
表中の評価は、次のとおりである。1:明らかに食材がしんなりとし食感も悪い、2:見た目がしんなりとしている、3:食感は悪くないがやや見た目で劣る、4:からっとした感じを維持している、5:揚げたての食感、見た目を維持している
この試験結果によって、本発明にかかる吸液シートは、食材に触れる用途における諸特性が向上されたことが示された。
Claims (8)
- 食材に接する用途に用いられる吸液シートの製造方法であって、
無漂白化学パルプを含む抄紙原料のフリーネス(CSF)を460cc〜560ccとし;
前記抄紙原料を長網上に吐出して湿紙を形成する湿紙形成工程と、
前記長網で湿紙を搬送する過程で湿紙を長網を介して脱水する脱水工程と、
前記脱水工程を経た湿紙を搬送フェルトに受け渡す間で、複数のプレスロールによる複数回のプレスを行なって搾水するプレス工程と、
プレス工程を経て脱水処理された湿紙を搬送フェルトに移行したのち搬送するフェルト搬送工程と、
前記搬送フェルト上の湿紙をブレードにより引き剥がしてウェットクレープを施すとともに、バルキーワイヤー上に移行するウェットクレープ付与工程と、
前記バルキーワイヤー上の湿紙をヤンキードライヤーに押しつけるとともにヤンキードライヤー上に移行させる移行工程とを、含むことを特徴とする吸液シートの製造方法。 - 湿紙を搬送フェルトで搬送する過程でプレスロールを押し当てる二次プレス工程を含む請求項1記載の吸液シートの製造方法。
- ウェットクレープ付与時のクレープ率を5〜20%とする請求項1又は2記載の吸液シートの製造方法。
- 前記バルキーワイヤーのメッシュを10〜50メッシュ(線/インチ)とする請求項1〜3の何れか1項に記載の吸液シートの製造方法。
- 前記無漂白化学パルプは、NUKP60〜95重量%、LUKP5〜40重量%含む請求項1〜4の何れか1項に記載の吸液シートの製造方法。
- 抄紙原料に対して湿潤紙力剤を5.0〜20.0kg/パルプt添加する請求項1〜5の何れか1項に記載の吸液シートの製造方法。
- 抄紙原料に対して乾燥紙力剤を5.0〜20.0kg/パルプt添加する請求項1〜6の何れか1項に記載の吸液シートの製造方法。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載の吸液シートの製造方法により製造された吸液シートであって、
坪量30〜80g/m2であり、紙厚150〜400μmであり、
乾燥引張り強度の縦横比が0.8〜1.2であり、
比容積が5.0〜6.5cm3/gであり、
拡散吸油面積が100〜170cm2/秒/mlであることを特徴とする吸液シート。
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