JP5754727B2 - 鉄筋継手 - Google Patents

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本発明は、鉄筋コンクリートの主筋として用いられる2本の鉄筋の端部を互いに突き合わせた状態でカプラを用いて簡単に連結し得る鉄筋継手に関するものである。
鉄筋コンクリートにおいて、限られた標準長さの主筋となる鉄筋を現場において連続な鉄筋とするために、鉄筋継手が用いられている。鉄筋継手としては、本出願人は先に、図8に示すように、2本の鉄筋51を互いに端部の端面を突き合わせた状態で内周面にメネジ56が形成された筒状のカプラ55を用いて連結する鉄筋継手50を提案した(特許文献1参照。)。2本の鉄筋51を連結するには、カプラ55を一方の鉄筋51の端部52の外周に形成されたオネジ53に螺合させて、カプラ55が鉄筋51の端面から突出しないように位置決めする(図8(a)参照。)。この鉄筋51の端面に他方の鉄筋51の端面を突き合わせかつ軸合わせした後(図8(b)参照。)、この状態のままカプラ55を一方の鉄筋51に対して回転させて一方の鉄筋51の端面から突出させつつ他方の鉄筋51の端部52の外周のオネジ53に螺合させることで、2本の鉄筋51がカプラ55によって連結される(図8(c)参照。)。
実用新案登録第3160121号公報
ところで、連結する2本の鉄筋の端部の軸は、互いに同軸上に位置されている場合は少なく多くの場合互いの軸がずれている。このため、カプラを用いて2本の鉄筋の端部を連結する場合、鉄筋は重くかつ曲げ難くいことから、2本の鉄筋の端部の軸を同軸上に位置させた状態でカプラを回転させてこのカプラによって2本の鉄筋の端部を簡単に連結することができなかった。特に、鉄筋コンクリートの主筋として用いられる鉄筋の組立ては、例えば、複数本の鉄筋を互いに平行な状態でフープ筋に結束した(複数本の鉄筋の位置を固定した)ある程度まとまった形状の鉄筋籠(図6参考。)をあらかじめ組み立てておき、建設現場で2つの鉄筋籠の各鉄筋を互いにそれぞれ連結することで行われている。すなわち、鉄筋籠の各鉄筋をそれぞれ対応する他の鉄筋籠の各鉄筋にそれぞれカプラを用いて連結することで行われている。しかし、鉄筋籠の各鉄筋は、多少動かせることができるが、単独の鉄筋に比べて動かし難いので、カプラによって2本の鉄筋の端部を簡単に連結することができなかった。
また、2本の鉄筋の端部の軸が互いに同軸上に位置されている場合でも、2本の鉄筋の端部のオネジの位相がずれていると、このままではカプラが螺合されていない他方の鉄筋の端部のオネジにカプラを螺合させることができない。すなわち、カプラのメネジの位相と他方の鉄筋のオネジの位相がずれているので、カプラを他方の鉄筋のオネジに食い付かせること、すなわち、螺合させることができず、無理やりカプラを他方の鉄筋のオネジにねじ込ませると、カプラや他方の鉄筋のネジが破損したりしてカプラによる鉄筋の連結を行えなくなったりした。このため、特殊な接続冶具を用いてカプラのメネジの位相と他方の鉄筋のオネジの位相とを合わせなければならず、カプラによって2本の鉄筋の端部を簡単に連結することができなかった。
本発明が解決しようとする課題は、2本の鉄筋の端部をカプラによって簡単に連結し得る鉄筋継手を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明に係る鉄筋継手は、鉄筋コンクリートの主筋として用いられる2本の鉄筋の外周にオネジが形成された端部を互いに突き合わせた状態で、一方の鉄筋の端部の外周に螺合されている内周面にメネジが形成されている筒状のカプラを前記一方の鉄筋に対して回転させて他方の鉄筋側に移動させつつこの他方の鉄筋の端部に螺合させて前記2本の鉄筋を前記カプラによって連結する鉄筋継手であって、前記カプラの前記他方の鉄筋が挿入される側の端部の内周面に、カプラの開口端に行くにつれて漸次拡径するテーパー面を設け、前記他方の鉄筋の端部の外周の先端部に、先端に行くにつれて漸次縮径するテーパー部を設け、前記他方の鉄筋の軸に対する前記テーパー部の傾斜角度が、前記カプラの軸に対する前記テーパー面の傾斜角度より少なくとも3°小さい角度で形成され、前記テーパー部は、当該他方の鉄筋の端部の先端から前記オネジのピッチの1〜2倍の長さ離れた箇所までの範囲で形成されていることを特徴とする。
このように、カプラの内周面にテーパー面が設けられ、かつ、他方の鉄筋の端部の外周の先端部にテーパー部が設けられていることで、他方の鉄筋の端部に螺合させるべくカプラを一方の鉄筋に対して回転させて他方の鉄筋側に移動させるときに、2本の鉄筋の端部の軸が多少ずれていても、カプラのテーパー面及び他方の鉄筋の端部のテーパー部のガイド作用によって他方の鉄筋の端部がカプラの軸方向に案内されて押されて移動し、2本の鉄筋の端部の軸が互いに略同軸上に位置されることになる。
また、2本の鉄筋の端部の軸が互いに同軸上に位置されているが、2本の鉄筋の端部のオネジの位相がずれている場合、すなわち、カプラのメネジの位相と他方の鉄筋のオネジの位相がずれている場合には、カプラを一方の鉄筋の端部に対して回転させると、カプラによって他方の鉄筋が軸方向に押されて移動し、他方の鉄筋のオネジの位相がカプラのメネジの位相と同じになってからカプラが他方の鉄筋の端部のオネジに螺合する。
このように、カプラによって2本の鉄筋を連結する場合、鉄筋のテーパー部の鉄筋の軸に対する傾斜角度が、カプラの軸に対するテーパー面の傾斜角度より少なくとも3°小さい角度で形成されていると、カプラのテーパー面に他方の鉄筋の先端の角部が当たったり、カプラのテーパー面の小径部の角部が他方の鉄筋のテーパー部に当たったりしてカプラと鉄筋との接触は断面点接触である。このため、鉄筋のテーパー部の傾斜角度とテーパー面の傾斜角度が同じ角度で形成されているときの断面線接触の場合に比して小さな力でカプラを回転させることができるので、カプラのメネジが他方の鉄筋のネジ部のオネジに食い込み易く、すなわち螺合し易くなった。したがって、小さな力でカプラを回転させてカプラを他の鉄筋の端部に螺合させられるので、2本の鉄筋の端部をカプラによって簡単に連結することができる。
この場合において、テーパー部の傾斜角度を、他方の鉄筋の軸に対して30°以下にすることができる。また、テーパー部によって形成された他方の鉄筋の端面の直径を、カプラの内周面の直径以下の寸法で形成することができる。さらに、この場合において、テーパー面を、カプラの端部の先端からメネジのピッチの1.0〜1.6倍の長さ離れた箇所までの範囲で形成し、テーパー面の傾斜角度をカプラの軸に対して43°〜47°にし、かつ、テーパー面によって形成されたカプラの開口端の直径をカプラのメネジの外径の1.0〜1.1倍の寸法で形成することができる。
本発明によれば、2本の鉄筋の端部をカプラによって簡単に連結することができる。
本発明に係る一例の実施形態の鉄筋継手を示す一部断面側面図である。 本実施形態の鉄筋継手に用いられる鉄筋の一例を示す側面図である。 本実施形態の鉄筋継手に用いられるカプラの一例を示す図で、(a)は正面図、(b)は一部断面側面図である。 本実施形態の鉄筋継手に用いられる鉄筋のテーパー部の形状を示す一部断面側面図で、(a)は長さがオネジのピッチの1.0倍の寸法で傾斜角度が30°で形成されたテーパー部を示す図、(b)は長さがオネジのピッチの1.5倍の寸法で傾斜角度が22°で形成されたテーパー部を示す図、(c)は長さがオネジのピッチの1.5倍の寸法で傾斜角度が30°で形成されたテーパー部を示す図、(d)は長さがオネジのピッチの2.0倍の寸法で傾斜角度が17°で形成されたテーパー部を示す図、(e)は長さがオネジのピッチの2.0倍の寸法で傾斜角度が30°で形成されたテーパー部を示す図である。 本実施形態の鉄筋継手に用いられる鉄筋の他の例を示す側面図である。 本実施形態の鉄筋継手に用いられる鉄筋で形成した鉄筋籠の一例を示す正面図である。 鉄筋のテーパー部とカプラのテーパー面の傾斜角度をそれぞれ45°に形成した状態を示す一部断面側面図である。 本出願人が先に提案した鉄筋継手により2本の鉄筋を連結するための説明図で、(a)は一方の鉄筋のネジ部にカプラを螺合した状態を示す一部側断面図、(b)は(a)に示す鉄筋のネジ部の端面に他方の鉄筋のネジ部の端面を近接させた状態を示す一部側断面図、(c)は2本の鉄筋をカプラによって連結した状態を示す側面図である。
以下、本発明に係る鉄筋継手の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の一例の鉄筋継手1は、2本の鉄筋2をカプラ3で連結するものである。鉄筋2としては、鉄筋コンクリートの梁や柱となる主筋である鉄筋として用いられるものであれば特に限定されず、例えば、半円状突条及び軸方向突条等の突出部分を有する異形鉄筋等が用いられる。
鉄筋2の端部は、図2に示すように、鉄筋本体21より拡径されて外周にオネジ22が形成されたネジ部23として形成されている。ネジ部23の形成は、特に限定されないが、例えば、高周波誘導加熱を行いながら圧縮力を与える型鍛造により鉄筋本体21より拡径した肉厚の拡径部を鉄筋本体21の端部に形成し、次に、この拡径部の外周に例えばネジ切り加工を施してオネジ22を形成して得られる。ネジ部23のオネジ22の谷径は、鉄筋本体21の外径の最大径より大きな寸法で形成されている。オネジ22のネジ山数は、鉄筋2の種類に応じて任意に設定されるが十分な強度で鉄筋2の連結を行えかつネジ部23の軸方向の長さを短くすることができるように例えば6〜9で形成されていることが好ましく、具体的には8〜9で形成されている。オネジ22のネジ形状は、特に限定されないが、JISネジ(並目ネジ)の基準に基づいて形成されることが好ましい。また、鉄筋本体21とネジ部23との境目の角部24は、鉄筋2に引張応力が作用したときに、鉄筋本体21とネジ部23との境目の角部24に応力が集中すること防止すべく、Rに形成することが好ましい。
鉄筋2のネジ部23である端部の外周の先端部には、先端に行くにつれて漸次縮径するテーパー部25が設けられている。テーパー部25は、鉄筋本体21より拡径されて外周にオネジ22が形成されたネジ部23を例えば切削加工することによって形成される。このため、テーパー部25のオネジ22の谷径より直径が大きい箇所には、オネジ22の一部が形成されたまま残っている箇所がある。テーパー部25の鉄筋2の軸に対する傾斜角度αは、後述するカプラ3の軸に対するテーパー面35(図3参照。)の傾斜角度β(図3参照。)より少なくとも3°小さい角度、好ましくは30°以下、より好ましく30°〜17°で形成されている。テーパー部25の軸方向の長さ(先端からの長さ)Aは、特に限定されないが、例えば、オネジ22のピッチの1倍以上の寸法で形成されていることが好ましく、オネジ22のピッチの1〜2倍の寸法で形成されていることがより好ましい。すなわち、テーパー部25は、先端からオネジ22のピッチの1〜2倍の長さ離れた箇所までの範囲で形成されていることがより好ましい。テーパー部25の軸方向の長さAがオネジ22のピッチの1倍未満の寸法で形成されていると、テーパー部25を設けた効果が少なく、テーパー部25の軸方向の長さAがオネジ22のピッチの2倍を超える寸法で形成されていると、鉄筋2のネジ部23の長さが長くなるので好ましくない。また、テーパー部25によって形成された他方の鉄筋2の端面の直径Rは、カプラ3の内周面の直径S(図3参照。)以下の寸法で形成されていることが好ましい。
具体的には、テーパー部25は、先端からの長さAがオネジ22のピッチの1.0倍の寸法で形成されている場合には、傾斜角度αが30°で形成されてなる(図4(a)参照。)。また、テーパー部25は、先端からの長さAがオネジ22のピッチの1.5倍の寸法で形成されている場合には、傾斜角度αが30°〜22°で形成されてなる(図4(b)及び(c)参照。)。また、テーパー部25は、先端からの長さAがオネジ22のピッチの2.0倍の寸法で形成されている場合には、傾斜角度αが30°〜17°で形成されてなる(図4(d)及び(e)参照。)。このように、テーパー部25は、先端からの長さAに応じて傾斜角度αが決まるが、テーパー部25によって形成された他方の鉄筋2の端面の直径Rがカプラ3の内周面の直径Sより小さな寸法で形成されていることが好ましく、特に先端からの長さAがオネジ22のピッチの1.5倍の寸法で、かつ、傾斜角度αが27°〜25°で形成されてなることがより好ましい。
カプラ3は、図3に示すように、内周面が断面円形の筒体状に形成されている。カプラ3の外周面の形状は、円形でもよいが、多角形であることが好ましく、特に反対側の面が平行な多角形(四角形、六角形、八角形、十二角形など)であることが好ましく、特に好ましいのは、工具等を用いてカプラ3を鉄筋2に対して回転し易いなどの観点から正六角形、正八角形、正十二角形であり、最も好ましいのは、正十二角形である。カプラ3の外形は、軸方向の全長にわたって同形に形成されている。このように、カプラ3の外周面の形状すなわち外形を正十二角形で形成することで、例えば外形が正六角形で形成されている場合に比して表面積が大きくなるので、カプラ3の強度を高くすることができる。また、カプラ3の外形が正十二角形で形成されていると、工具等を用いてカプラ3を鉄筋1に対して回転させる際に、例えば外形が正六角形で形成されている場合に比して細かいピッチでカプラ3を回転させることができるので、狭いところや鉄筋2が隣接している箇所ではカプラ3での鉄筋2の連結を行い易い。カプラ3としては、鉄筋コンクリートに用いられるものであれば特に限定されず、例えば、鋼管が用いられ、具体的には、厚肉の鋼管オネジ22筒長さ毎に寸断したものであってもよいし、また一般的な肉厚の鋼管を圧縮力を付与しながら誘導加熱する増肉加工で増肉し、その増肉鋼管を寸断したものであってもよい。
カプラ3の内周面には、鉄筋2のネジ部23のオネジ22に螺合するメネジ32が全長にわたって一様に例えばネジ切り加工で形成されている。カプラ3の軸方向の長さは、カプラ3を用いて連結する2本の鉄筋2のネジ部23の長手方向の長さを加算した合計長さ以上で、かつ、合計長さより15mm長い寸法以下で形成することが好ましく、例えば、合計長さより15mm長い寸法で形成されている。また、2本の鉄筋2をカプラ3で互いに連結したとき、これら2本の鉄筋2間のすべり量を0.3以下にすることが好ましい。
カプラ3の両端部の内周面には、開口端に行くにつれて漸次拡径するテーパー面35がそれぞれ設けられている。テーパー面35は、メネジ32が形成されたカプラ3の内周面の端部を例えば切削加工することによって形成される。テーパー面35のカプラ3の軸に対する傾斜角度βは、鉄筋2の軸に対するテーパー部25の傾斜角度αより3°以上の角度と同じ角度で形成され、例えば、43°〜47°で形成されている。なお、本実施形態ではテーパー面35のカプラ3の軸に対する傾斜角度βが45°の場合について説明するが、これに限定されるものではない。テーパー面35の軸方向の長さ(端面からの長さ)Bは、特に限定されないが、例えば、メネジ32のピッチの1倍以上の寸法で形成されていることが好ましく、特にメネジ32のピッチの1.0〜1.6倍の寸法で形成されていることがより好ましい。すなわち、テーパー面35は、端面からメネジ32のピッチの1.0〜1.6倍の長さ離れた箇所までの範囲で形成されていることがより好ましい。テーパー面35の軸方向の長さBがメネジ32のピッチの1.0倍未満の寸法で形成されていると、テーパー面35を設けた効果が少なく、テーパー面35の軸方向の長さBがメネジ32のピッチの1.6倍を超える寸法で形成されていると、カプラ3の全体長さが長くなるので好ましくない。また、テーパー面35によって形成されたカプラ3の開口端の直径Tは、カプラ3のメネジ32の外径の1.0倍以上で形成されていることが好ましく、特に1.0〜1.1倍の寸法で形成されていることがより好ましい。
次に本実施形態の鉄筋継手1を用いて2本の鉄筋2を連結する場合について説明する。
カプラ3を一方の鉄筋2のネジ部23に螺合させてこの鉄筋2の端面から突出しないように例えばカプラ3の一方の端面(鉄筋2のネジ部23に螺合させる際に鉄筋2の端面と反対側の端面)を鉄筋2の端面に略面一に位置決めする(図8(a)参考。)。この鉄筋2の端面に他方の鉄筋2の端面を突き合わせた後(図8(b)参考。)、この状態のままカプラ3を一方の鉄筋2に対して回転させて一方の鉄筋2の端面から突出させつつ他方の鉄筋2のネジ部23に螺合させることで、2本の鉄筋2がカプラ3で連結される(図8(c)参考。)。
一方の鉄筋2の端面への他方の鉄筋2の端面の突き合わせは、テーパー面35により形成されるカプラ3の開口端(テーパー面35の大径部)内に他方の鉄筋2の端面を位置させることにより、カプラ3のテーパー面35及び他方の鉄筋2の端部のテーパー部25のガイド作用によって2本の鉄筋2をカプラ3で連結することができる。すなわち、他方の鉄筋2の端面がカプラ3の開口端(テーパー面35の大径部)の内側であってカプラ3の内周面(テーパー面35の小径部)の外側に位置されている場合には、カプラ3を回転させて他方の鉄筋2側に移動させると、カプラ3のテーパー面35の途中に他方の鉄筋2の先端の角部が当たる。さらにカプラ3の回転でカプラが他方の鉄筋2側に移動すると、このカプラ3の移動によって他方の鉄筋2の先端がカプラ3のテーパー面35に沿ってカプラ3の軸方向に案内されて移動し、他方の鉄筋2の先端がカプラ3のテーパー面35の小径部に至る。
この他方の鉄筋2の端面の直径Rがカプラ3の内周面の直径Sと同じ寸法で形成されていると、他方の鉄筋2はカプラ3と略同軸上に位置される。このとき、カプラ3のメネジ32の位相と他方の鉄筋2のオネジ22の位相が略同じ場合には、カプラ3の回転によってカプラ3が他方の鉄筋2の端部のオネジ22に螺合し、さらに2本の鉄筋2のネジ部23をそれぞれカプラ3で覆われるようにカプラ3を適宜回転させることによって2本の鉄筋2がカプラ3で連結される。また、カプラ3のメネジ32の位相と他方の鉄筋2のオネジ22の位相がちがうすなわちずれている場合には、カプラ3の回転によるカプラ3の移動によって他方の鉄筋2がカプラ3の略軸方向に押されて移動し、他方の鉄筋2のオネジ22の位相がカプラ3のメネジ32の位相と略同じになった後はカプラ3が他方の鉄筋2の端部のオネジ22に螺合し、さらに2本の鉄筋2のネジ部23をそれぞれカプラ3で覆われるようにカプラ3を適宜回転させることによって2本の鉄筋2がカプラ3で連結される。
また、他方の鉄筋2の端面の直径Rがカプラ3の内周面の直径Sより小さい寸法で形成されていると、カプラ3の回転によるカプラ3の移動によって他方の鉄筋2の先端がカプラ3のテーパー面35からカプラ3の奥へと移動してカプラ3のテーパー面35の小径部の角部が他方の鉄筋2の先端部のテーパー部25に当たる。これは、他方の鉄筋2の端面がカプラ3の内周面S(テーパー面35の小径部)の内側に位置されている場合と同じである。さらにカプラ3の回転によるカプラ3の移動によってカプラ3のテーパー面35の小径部の角部が他方の鉄筋2の先端部のテーパー部25を軸方向に押す(例えば、図4(c)参照。)。これにより、他方の鉄筋2がカプラ3の軸方向に押されて移動する。
そして、カプラ3のテーパー面35の小径部の角部の全周が他方の鉄筋2のテーパー部25の周方向の全体に接触すると、他方の鉄筋2はカプラ3と略同軸上に位置される。このとき、カプラ3のメネジ32の位相と他方の鉄筋2のオネジ22の位相が略同じ場合には、カプラ3の回転によってカプラ3が他方の鉄筋2の端部のオネジ22に螺合し、さらに2本の鉄筋2のネジ部23をそれぞれカプラ3で覆われるようにカプラ3を適宜回転させることによって2本の鉄筋2がカプラ3で連結される。また、カプラ3のメネジ32の位相と他方の鉄筋2のオネジ22の位相が違うすなわちずれている場合には、カプラ3の回転によって他方の鉄筋2がカプラ3の軸方向に押されて移動し、他方の鉄筋2のオネジ22の位相がカプラ3のメネジ32の位相と略同じになった後はカプラ3が他方の鉄筋2の端部のオネジ22に螺合し、さらに2本の鉄筋2のネジ部23をそれぞれカプラ3で覆われるようにカプラ3を適宜回転させることによって2本の鉄筋2がカプラ3で連結される。
このように、カプラ3によって2本の鉄筋2を連結する場合、例えば、外径寸法62mmのカプラ3を手で回してD35の鉄筋2を連結する際に、約13kgの回転力で約100kgの推進力が鉄筋に作用するので、特殊な接続冶具を使用せずにカプラ3を小さい力で回転させて、他方の鉄筋2をカプラ3に螺合するように動かせる。また、鉄筋2のテーパー部25の鉄筋2の軸に対する傾斜角度αが、カプラ3の軸に対するテーパー面35の傾斜角度βより少なくとも3°小さい角度で形成されていると、カプラ3のテーパー面35に他方の鉄筋2の先端の角部が当たったり、カプラ3のテーパー面35の小径部の角部が他方の鉄筋2のテーパー部25に当たったりするときのカプラ3と鉄筋2との接触は断面点接触である。このため、鉄筋2のテーパー部25の傾斜角度αとテーパー面35の傾斜角度βが同じ角度で形成されている際の断面線接触の場合(図7参照。)に比して小さな力で特に鉄筋2のテーパー部25の傾斜角度が30°以下であると、特殊な接続冶具を用いることなく手でカプラ3を回転させてカプラ3のメネジ32と他方の鉄筋2のネジ部23のオネジ22とを最初の一山食い付かさせること(螺合させること)ができる。すなわち、鉄筋2のテーパー部25の傾斜角度が30°以下、例えば、30°〜17°で形成されていると、カプラ3のテーパー面35の小径部の角部が他方の鉄筋2の先端部のテーパー部25に当たってからカプラ3を回転させて移動させ易い。つまり、他方の鉄筋2をカプラ3の軸方向に押す力も少なくて済む。このため、例えば、手でカプラ3を回転させてカプラ3のメネジ32と他方の鉄筋2のネジ部23のオネジ22とを最初の一山食い付かさせることができる。これにより、カプラ3のメネジ32と他方の鉄筋2のネジ部23のオネジ22とを最初の一山食い付かせた後は、手でカプラ3を回転させたり又は汎用の接続冶具例えばパイプレンチ等によってカプラ3を回転させたりして、2本の鉄筋2をカプラ3で連結することができる。
したがって、本実施形態の鉄筋継手1によれば、特殊な接続冶具を使用せずにカプラ3を小さい力で回転させるだけで、カプラ3を他の鉄筋2の端部に螺合させられるので、特殊な技術を必要とせず、誰でも簡単に2本の鉄筋2の端部をカプラ3によって連結することができる。その結果、本実施形態の鉄筋継手1は、複数本例えば12本の鉄筋2を互いに平行な状態でフープ筋15に結束した(12本の鉄筋2の位置を固定した)ある程度まとまった形状の鉄筋籠16(図6参照。)をあらかじめ組み立てておき、2つの鉄筋籠を建設現場で互いに連結する際に有効で、かつ、工事の短縮及びコストダウンを図ることができる。
また、鉄筋2のテーパー部25の長さAが、先端からオネジ22のピッチの1〜2倍の長さ離れた箇所までの範囲で形成されていると、既存の鉄筋2のネジ部23、例えば、オネジ22のネジ山数が8〜9のネジ部23にテーパー部25を形成して、このネジ部23にカプラ3を螺合させて2本の鉄筋2を連結した際にネジ部23のカプラ3との強度が鉄筋本体21より弱くなることがない。その結果、鉄筋2のネジ部23の長手方向の長さを長くする必要がないので、カプラ3を用いて鉄筋2を連結した際に鉄筋2の周辺の配筋をする際に影響を及ぼすことがない。
また、テーパー部25によって形成された他方の鉄筋2の端面の直径Rが、カプラ3の内周面の直径S以下の寸法で形成されていると、カプラ3の開口端内に他方の鉄筋2の先端が入り易いので、カプラ3によって2本の鉄筋2の端部を連結することが一層簡単に行える。
また、カプラ3のテーパー面35が、カプラ3の端面からメネジ32のピッチの1.0〜1.6倍の長さ離れた箇所までの範囲で形成され、かつ、テーパー面35によって形成されたカプラ3の開口端の直径Tが、カプラ3のメネジ32の外径の1.0〜1.1倍の寸法で形成されていることで、カプラ3の強度が落ちることなく、カプラ3によって2本の鉄筋2を連結することができる。また、テーパー面35の傾斜角度βが、カプラ3の軸に対して43°〜47°であると、テーパー面35を切削で形成する場合には既存の装置で簡単にテーパー面35を形成することができる。
また、カプラ3を用いて連結した鉄筋2を配設した後に、このカプラ3の両端部の近傍の鉄筋2の周辺にスターラップやフープ筋等といった主筋とは別の鉄筋15(図1参照。)である補強筋を配設してカプラ3の鉄筋2に対する回転を防止することによって、カプラ3が振動等により鉄筋2に対して回転してカプラ3による鉄筋2の連結の解除の心配もいらない。
なお、前記実施形態では、鉄筋2の端部の外周の先端部に、テーパー部25のみを設けたが、これに限定されず、図5に示すように、鉄筋2の端部の先端部の直径を小さくして小径部26を形成し、この小径部26の先端側の外周に、テーパー部27を設けるようにしてもよい。この場合、小径部26の直径Uは、特に限定されないが、例えば、ネジ部23の外径に対して0.01〜0.05の割合の寸法で形成されていることが好ましい。小径部26の長さ(先端からの長さ)Cは、特に限定されないが、例えば、オネジ22のピッチの1倍以上の寸法で形成されていることが好ましく、オネジ22のピッチの1〜2倍の寸法で形成されていることがより好ましい。小径部26に形成するテーパー部26の軸方向の長さDは、特に限定されず、例えば、オネジ22のピッチの0.4〜1.0倍の寸法で形成されていることが好ましい。
また、カプラ3で連結する2本の鉄筋2の各端部にそれぞれテーパー部25を設けたが、予めカプラ3を螺合させておく側の一方の鉄筋2の端部にテーパー部25を設けなくてもよいが設けることが好ましい。また、カプラ3の内周面の両端部にそれぞれテーパー面35を設けたが、予めカプラ3を螺合させておく側の一方の鉄筋2の端部が挿入される側の端部にテーパー面35を設けなくてもよいが設けることが好ましい。
1 鉄筋継手
2 鉄筋
3 カプラ
21 鉄筋本体
22 オネジ
23 ネジ部(端部)
25 テーパー部
32 メネジ
35 テーパー面
α テーパー部の傾斜角度
β テーパー面の傾斜角度
A テーパー部の長さ
B テーパー面の長さ
R 鉄筋の端面の直径
S カプラの内周面の直径
T カプラの開口端の直径

Claims (4)

  1. 鉄筋コンクリートの主筋として用いられる2本の鉄筋の外周にオネジが形成された端部を互いに突き合わせた状態で、一方の鉄筋の端部の外周に螺合されている内周面にメネジが形成されている筒状のカプラを前記一方の鉄筋に対して回転させて他方の鉄筋側に移動させつつこの他方の鉄筋の端部に螺合させて前記2本の鉄筋を前記カプラによって連結する鉄筋継手であって、
    前記カプラの前記他方の鉄筋が挿入される側の端部の内周面に、前記カプラの開口端に行くにつれて漸次拡径するテーパー面を設け、
    前記他方の鉄筋の端部の外周の先端部に、先端に行くにつれて漸次縮径するテーパー部を設け、
    前記他方の鉄筋の軸に対する前記テーパー部の傾斜角度が、前記カプラの軸に対する前記テーパー面の傾斜角度より少なくとも3°小さい角度で形成され
    前記テーパー部は、当該他方の鉄筋の端部の先端から前記オネジのピッチの1〜2倍の長さ離れた箇所までの範囲で形成されていることを特徴とする鉄筋継手。
  2. 前記テーパー部の傾斜角度が、当該他方の鉄筋の軸に対して30°以下である請求項1に記載の鉄筋継手。
  3. 前記テーパー部によって形成された当該他方の鉄筋の端面の直径が、前記カプラの内周面の直径以下の寸法で形成されている請求項1又は2に記載の鉄筋継手。
  4. 前記テーパー面は、前記カプラの端面から前記メネジのピッチの1.0〜1.6倍の長さ離れた箇所までの範囲で形成され、このテーパー面の傾斜角度が、前記カプラの軸に対して43°〜47°であり、かつ、前記テーパー面によって形成された前記カプラの開口端の直径が、前記カプラのメネジの外径の1.0〜1.1倍の寸法で形成されている請求項1〜のいずれか1項に記載の鉄筋継手。
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