JP5752727B2 - 部品実装フレキシブルプリント基板 - Google Patents
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Description
発明者らは、部品実装フレキシブルプリント基板の高集積化に伴い、上記断線が生じる理由について調査した。以下、その結論について説明する。図13は、従来の部品実装フレキシブルプリント基板の構成例を示す平面図であり、図14は、同部品実装フレキシブルプリント基板の構成を示す断面図である。部品実装フレキシブルプリント基板は、可撓性を有する基板101上に、部品を実装する為の一対の実装パッド102がそれぞれ形成された配線103を形成し、その上を覆うように表面カバーレイ104を基板101に接着材で接着する。表面カバーレイ104には、実装パッド102のみを露出させるための開口104aが形成されている。開口104aによって露出された実装パッド102には、半田106によって実装部品105が実装されている。回路の集積化が進み、開口104aが小さくなると、半田106は、配線103に沿って開口104aの境界まで覆うこととなる。
一方、図17に示すように、複合材の場合には、弾性率Eが中立軸y0からの距離yによって異なる。いま、中立軸y0からカバーレイ104の上面までの距離をy1、中立軸y0からカバーレイ104の下面までの距離をy2、中立軸y0から配線103上面までの距離をy3、中立軸y0から基板101上面までの距離をy4、中立軸y0から基板101下面までの距離をy5とし、基板101及びカバーレイ104の幅をW、配線103の幅をLとし、更にカバーレイ104の弾性率をE1、カバーレイ104と基板101を接着する接着剤104bの弾性率をE2、配線103の弾性率をE3、基板101の弾性率をE4とすると、図17に示すカバーレイ104によって覆われた部分の曲げ剛性M1は、下記数2で表される。
次に、本発明の第1の実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板について説明する。図1は、本実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板の構成を説明する為の平面図である。本実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板は、可撓性を有する基板1と、基板1上に対向して一対の実装パッド2が形成され、実装パッド2からそれぞれ反対方向に引き出された配線3と、この配線3を覆うように基板1に接着材によって接着された表面カバーレイ4とを有する。表面カバーレイ4には、実装パッド2を含む配線3の一部を露出させる部品実装開口4aが形成されている。この部品実装開口4aから露出する実装パッド2に実装部品5が半田6によって実装されている。部品実装開口4aが小さいため、半田6は表面カバーレイ4に接している。
次に、本発明の第2の実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板について説明する。本実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板は基本的には第1の実施形態と同様であるが、本実施形態においては、図4に示す通り、配線3の両端に、配線3に沿って第2の表面補強配線8を設けている。従って、本実施形態においては、第1の表面補強配線7と第2の表面補強配線8との間の領域に応力を集中させることが可能である。この様な構成にする場合には、例えばこの部分においてのみ配線3の幅を太くしたり、膜厚を厚くする等、集中的に断線対策を施すことも可能である。
次に、本発明の第3の実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板について説明する。第1及び第2の実施形態においては、半田6と表面カバーレイ4との界面を含む断面における曲げ剛性を補強し、これによって当該断面における曲げ剛性M2−1を、その他の配線部分の曲げ剛性M1よりも大きくしていた。本実施形態においては、その他の配線部分の曲げ剛性を、半田6と表面カバーレイ4−3とを含む断面の曲げ剛性M2よりも小さくすることによって、半田6と表面カバーレイ4−3との界面に生じる応力を低減する。
次に、第4の実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板について説明する。本実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板は、基本的には第1の実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板と同様に構成されるが、図6及び図7に示す通り、本実施形態においては第1の表面補強配線7が設けられておらず、フレキシブルプリント基板裏面に、第1の裏面補強配線9が設けられており、この第1の裏面補強配線9によって半田6と表面カバーレイ4との界面部分の配線の曲げ剛性を大きくしている。本実施形態において、第1の裏面補強配線9は、部品実装開口4a内の半田6と表面カバーレイ4とを全て含む領域にわたって形成される。この構成においては、例えば部品実装フレキシブルプリント基板の裏面に他の構成を製造する場合には、当該他の構成と同時に製造可能であり、製造コストが増大することは無い。また、第1の裏面補強配線9は電気的にはフローティング状態となるが、液晶やLED等に使用する場合には、特に問題を生じない。
図8は、本発明の第5の実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板の構成を示す平面図、図9は、同部品実装フレキシブルプリント基板の断面図である。本実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板は、基本的には第4の実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板と同様に構成されているが、本実施形態においては基板1裏面の、第1の裏面補強配線9から所定の間隔だけ離れた部分であって、配線3の裏面に相当する部分に第2の裏面補強配線10が設けられている。即ち、本実施形態においては、この第1の裏面補強配線9に相当する部分と、第2の裏面補強配線10に相当する部分の間に応力が集中する。尚、第2及び第3の実施形態と同様、この応力が集中する部分においてのみ配線3の幅を太くしたり、膜厚を厚くする等、集中的に断線対策を施すことも可能である。
図10は、本発明の第6の実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板の構成を示す平面図、図11は、同部品実装フレキシブルプリント基板の断面図である。本実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板は、基本的には第1の実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板と同様に構成されているが、本実施形態においては実施形態においては第1の表面補強配線7が設けられていない。また、本実施形態においては基板1の裏面に裏面カバーレイ11が設けられている。裏面カバーレイ11は、表面カバーレイ4の部品実装開口4aを含む領域については、全面を覆っている。しかしながら、この部品実装開口4aを含む領域から所定の距離だけ離れた場所には第2の曲げ剛性低減用開口11aが設けられており、一部しか覆われていない。この構成においては、例えば部品実装フレキシブルプリント基板の裏面に当初から裏面カバーレイ11を形成する予定であった場合には、専用の金型を用意するだけでこの様な構成を実現可能である。
図12は、本発明の第7の実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板の構成を示す平面図である。本実施形態に係る部品実装フレキシブルプリント基板は、第3の実施形態とほぼ同様に構成されているが、第3の実施形態においては表面カバーレイ4−3のみに第1の曲げ剛性低減用開口4−3aが形成されていたのに対し、本実施形態においては基板1−7及び表面カバーレイ4−7の両方に開口又は切り欠き1−7a及び4−7aが設けられている。従って、より好適に曲げ剛性を調整することが可能である。本実施形態においては、開口又は切り欠き1−7a及び開口4−7aの幅の合計をL1とすると、開口1−7a,4−7aを含む断面の曲げ剛性M1−7は、下記数13のように表すことが可能である。
Claims (1)
- 可撓性を有する基板と、
前記基板上に形成され、一部に実装パッドが形成された配線と、
前記配線の前記実装パッドを含む一部を露出させる部品実装開口を有し、前記配線の露出した部分以外の部分を覆う表面カバーレイと、
前記実装パッドに実装された実装部品と、
前記基板上に、前記部品実装開口の前記実装パッドから前記配線が延びる方向と直交する方向の両側の前記表面カバーレイに覆われた部分に、前記部品実装開口に沿って前記配線が延びる方向に形成された一対の第1の表面補強配線と、
前記基板上の、前記第1の表面補強配線から前記配線が延びる方向に所定の距離だけ離れた位置に、前記配線に沿って前記配線が延びる方向に形成された第2の表面補強配線と
を備え、
前記配線が延びる方向において、前記第1の表面補強配線の長さは、前記部品実装開口の幅よりも長く、
前記一対の第1の表面補強配線は、前記部品実装開口を全体的に覆う様に形成され、
前記部品実装開口の周縁部の曲げ剛性よりも小さな曲げ剛性を有する部分が、前記部品実装開口の周辺部で、前記第1の表面補強配線と前記第2の表面補強配線との間の位置に存在し、
前記実装部品は、半田によって前記実装パッドに接続され、
前記半田は、前記部品実装開口の境界で前記表面カバーレイに接している
ことを特徴とする部品実装フレキシブルプリント基板。
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