JP5750812B2 - 靴底 - Google Patents

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本発明は靴底に関する。より詳細に述べれば、本発明は、アオリ運動を促進させるような構造の靴底に関する。
図1はヒトが歩行或いは走行する際の足の運動を大まかに▲1▼〜▲4▼の4つのステップに分解した図である。図1−1は、にヒトが歩行或いは走行するときの運動を▲1▼〜▲4▼の4つのステップに分解し、それぞれのステップにおける足の部位と、曲線で示した縦方向アーチの連動状態を示す概念図である。ステップ▲1▼で、膝を伸ばして踵から着地する。ステップ▲2▼で、踵にかかった重心は外側アーチに沿って移動し、踵と踏みつけ部が着地する。ステップ▲3▼で、外側アーチに沿って移動した重心は第5中足骨の骨頭部から母趾側に移動し、爪先における蹴上げ動作の初期運動に移行する。ステップ▲4▼で、ステップ▲3▼で母趾側に移動した重心は、親指の方向に抜けていき、母趾と第2趾を使って地面を蹴る。この連続した体重の移動を「アオリ運動」という。換言すれば、「アオリ運動」は、足の回外運動と回内運動の二つの運動が組み合わさった運動で、足の縦アーチと横アーチを利用することにより、足が歩行中に荷重中心を後方→前方へと移動させながら同時に内側⇔外側にもヒラヒラと移動させる運動をいうこともできる。
上述した歩行或いは走行する際の足の運動状態を足に負荷される足圧の分布状態から検討する。図1−2は、ヒトが歩行或いは走行する際の足に負荷される、いわゆる足圧の分布状態を足圧分布測定システム「Fスキャン」で測定した結果を、図1−1の▲1▼〜▲4▼の4つのステップに圧縮して図に画き起こしたものである。図1−2に示したように、ステップ▲1▼で、膝を伸ばして踵から着地すると、踵骨の中心に最も大きな足圧が負荷され、ほぼ等間隔で足圧が低減し、ステップ▲1▼で踵にかかった足圧はステップ▲2▼外側アーチに沿って踏みつけ部に移動し、外側アーチに沿って移動した足圧はステップ▲3▼で、第5中足骨の骨頭部から母趾側に移動し、爪先における蹴上げ動作の初期運動に移行し、ステップ▲4▼で、ステップ▲3▼で母趾側に移動した足圧は、親指の方向に抜ける。従って、靴の設計において、「アオリ運動」を設計の基本概念として、歩行している際の足裏にかかる力の分布及び力のベクトル方向を確認して、その力を支持し、安定させることができる構造の靴底とすれば、理想的な靴が提供されると考えられる。
従来から、「アオリ運動」を基本概念として設計した靴底が提案されている。
たとえば、特許文献1は、接地時に外旋方向の回転トルクを発生する外旋底部材を靴底の踵部に形成するとともに、接地時に内旋方向の回転トルクを発生する内旋底部材を靴底の小指球部に形成し、歩行形態をアオリ歩行に矯正することができる靴底及びその靴底を有する靴を開示している。そして、外旋底部材として、円筒状の周壁の内部に複数個の断面直角三角形状の弾性を有する突起1を放射状に等間隔で配置したもので、各突起の傾斜面を底面視で反時計回りに配列したものと記載している。また、内旋底部材として、円筒状の周壁の内部に複数個の断面直角三角形状の弾性を有する突起を放射状に等間隔で配置したもので、各突起の傾斜面で底面視で時計回りに配列したものを記載している。
たとえば、特許文献1は、靴底の踵部に外旋底部材を形成し、靴底の小指球部に内旋底部材を形成したものである。即ち、靴底の踵部と小指球部だけにアオリ効果を付与させたものである。ところで、アオリ効果に関して、特許文献1は、「『アオリ歩行』とは、人間の正常な歩行形態であり、踵の外側から接地し、踵の内側に体重移動が行われ、その後小指の付け根側に体重移動が行われ、小指の付け根から親指の付け根へと体重移動が行われ、親指の付け根で蹴り出す歩行形態である。」と記載している([0027])。このように、アオリ効果は、不連続な運動ではなく、踵部から親指の付け根に至る連続した運動である。従って、特許文献1に記載された靴のように、靴底の踵部と小指球部だけにアオリ効果を付与した靴では、完全または十分なアオリ効果を奏功することは不可能である。さらに、特許文献1に記載された靴は、靴底の構造以外に外旋底部材及び内旋底部材という2つの余計な部材を必要とし、全体の材料コストを引き上げる欠点がある。
特許文献2は、アオリ効果を助長する靴として、「前足部、中足部および後足部を有する靴底の中足部にシャンクピ−スを備えた靴底構造であって、前記シャンクピースが、足のリスフラン関節の部分に交差する斜前端辺を有し、前記斜前端辺は、ソールセンターラインと20°〜70°の角度を成すように、足の前方に行くに従い外側に向かうように傾いており、前記斜前端辺を直線的に延長した延長線が小指の中足骨骨頭の小趾球から小指の趾骨の先端までの間を通るように、前記斜前端辺が配置されており、前記斜前端辺に略平行なラインに沿って靴底の屈曲を許容すると共に助長するようにした靴底構造。」を記載している。特許文献2に記載された靴は、ミッドソ−ルの下面にシャンクピ−スを固着することを必須要件としており、このシャンクピースは、踏まず部の変形を防止するが、一方、アオリ運動を阻害する欠点がある。
特許文献3は、ストリップ形状またはワイヤ状のシャンクピースをミッドソールの底面側に設けることで、前足部に対し後足部を捩れやすくして、歩行時に足が捩れながら屈曲する「アオリ運動」を可能にするとした靴底構造を開示している。然しながら、特許文献3が記載している靴底の構造では、アオリ運動を行う際に、緩衝底の変形方向を適切に制御することができず、アオリ運動を促進することはできない。
特許文献4及び5は接地面の適所に溝を形成することで靴底の屈曲性を高めて、歩行時のアオリ運動に合わせて靴底が屈曲するような構造にして靴底を開示している。然しながら、特許文献4及び5に記載された靴底では、溝が靴の幅方向全体にわたって形成されているので、靴底が前方部、中間部、後方部に三分割され、歩行または走行時のアオリ運動に合わせて靴底が適正に追随することでできず、アオリ運動を促進することはできない。
特許文献6は、歩行時のベクトル方向が切り換わる境界線CL1を規準にして、靴底を領域R1〜R5に分割し、平行な上底2及び下底3と、上底2及び下底3と接続する垂直片4と、斜面5とから成る台形から成る横断面を有する突起1の斜面5を、それぞれ、領域R1〜R5において、適切に、爪先方向または踵方向に向けて突設して構成し、アオリ運動の軌道に沿って床反力に対してぶれにくい安定したものにしたアオリ運動を促進する靴底を開示している。即ち、特許文献6に開示された靴底は、靴底に、平行な上底及び下底と、上底及び下底と接続する垂直片と、斜面とから成る台形から成る横断面を有する突起構造をアオリ運動の軌道に沿って形成することにより、斜面の方向から力が加わった場合は、力が加わった方向へ簡単に曲がるが、垂直片の方向から力(F)が加わった場合は、力(F)が加わった方向へは曲がりにくくすることにより、同じ硬度のゴムであっても、力に対する強度差を出すようにして、アオリ運動を促進するようにしたものである。特許文献6に開示された靴底は、靴底の全面に斜面を有する特殊な台形構造体を有する突起を突設し、歩行時にその台形構造体の変形によりアオリ運動を促進するものである。従って、靴底の材料の硬度差によりアオリ運動を促進するものではないので、体重の軽い女性や小児に対してはアオリ効果が小さく、また、靴底全面がゴムでないとアオリ効果が奏功されないという改良すべき点がある。
特開2009−18124号公報 特開2001−137004公報 特開昭63−194602号公報 特開2000−189205号公報 特開2001−57901号公報 特開2012−200582号公報
発明が解決しようとする課題は、歩行時のアオリ運動を促進する構造の靴底を提供することである。
上記課題を下記の手段により解決される。
靴底に足の骨格構造を対応させ、
靴底に、踵骨端部、立方骨および第5中足骨中央を結んだ想定線A1、及び前記想定線A1と連続していて第4中足骨中央、第3中足骨中央及び第2中足骨中央を経て母趾末節骨へ抜ける想定線A2と、
踵骨端部、距骨、舟状骨、楔状骨及び第1中足骨骨頭を結んだ想定線B1、及び前記想定線B1と連続していて母趾基節骨を経て母趾末節骨へ抜ける想定線B2とを描き、
前記想定線A1及びA2、及びB1並びにB2で囲繞された部分を領域R1とし、
前記想定線A2から、時計面において12時と3時の間及び左足靴底にあっては9時と12時の間を領域R2とし、
前記想定線B1から6時と9時の間及び左足靴底にあっては3時と6時の間を領域R3とした靴底において、
前記領域R2および前記領域R3の材料の硬度を同じに、且つ、前記領域R1の材料の硬度を、前記領域R2および前記領域R3の材料の硬度より低くすることによりアオリ効果を向上させた靴底。
請求項1に記載した発明により、靴底を、アオリ運動の軌跡を中心にした領域R1と、前記領域R1から、時計面において12時と3時の間、及び左足靴底にあっては9時と12時の間を領域R2とし、及び前記領域R1から6時と9時の間及び左足靴底にあっては3時と6時の間を領域R3として、三つの領域に分割し、前記領域R2及び前記領域R3を構成する材料の硬度を同じにし、且つ、前記領域R1を構成する材料の硬度を、前記領域及び前記領域を構成する材料の硬度より、低くした。その特殊な構造により、アオリ運動を伴う歩行運動中に、アオリ運動上に位置する材料硬度の低い領域R1が、領域R1より外側にあって、しかも領域R1より材料硬度が高い領域R2およびR3によってあおられ、歪が発生し、歪んだ箇所に足圧が負荷し易くない、アオリ運動を促進する効果を奏功する。さらに、靴底のアオリ運動軌跡上の材料を硬度が低い材料にするので、比較的体重が軽い女性や幼児にもアオリ運動を促進させる効果が奏功される。他方、従来技術のように、靴底に異形断面構造を有する複数の突起を特定のパターンで突設させ、歩行運動の際にそれらの突起に負荷される力により、同じ硬度の材料でも力に対する強度差を出すことにより、アオリ効果を奏功させるタイプの場合、体重の軽い女性や幼児の場合は、十分な アオリ効果を得ることができないという欠点があった。
ヒトの歩行時の足の運動を分解した概念図。 ヒトの歩行時の足の運動を4つのステップに分解した概念図 ヒトの歩行時の足圧の分布状態を足圧分布測定システム「Fスキャン」で測定した結果を、図1−1の▲1▼〜▲4▼の4つのステップに圧縮して画いた概念図 足圧分布測定システム「Fスキャン」で測定した歩行時の1〜10の各ステップにおける足圧の分布と力のベクトル方向を示す概念図。 歩行時のベクトルと床反力を数値化した概念図。 歩行時の力の方向と量(N:単位、ニュートン)を示す概念図。 歩行時の床反力の方向と量(N:単位、ニュートン)を示す概念図。 歩行時のベクトルと床反力の方向を示す概念図。 靴底に足の骨格構造を対応させ、アオリ運動軌跡を中心に、3つの領域を示した透視底面図 図5の透視斜視図。 本発明の一実施例による靴底の構造を示す概念図。 底面図。 左側面図。 右側面図。 [図7−1]のI―I面断面図。 [図7−1]のII―II面断面図。
添付図面を参照して発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は、ヒトが歩行する際の足の運動を大まかに▲1▼〜▲4▼の4つのステップに分解し、それぞれのステップにおける足の部位と、曲線で示した縦方向アーチの連動状態を示す概念図である。ステップ▲1▼で、膝を伸ばして踵から着地する。ステップ▲2▼で、踵にかかった重心は外側アーチに沿って移動し、踵と踏みつけ部が着地する。ステップ▲3▼で、外側アーチに沿って移動した重心は第5中足骨の骨頭部から母趾側に移動し、爪先における蹴上げ動作の初期運動に移行する。ステップ▲4▼で、ステップ▲3▼で母趾側に移動した重心は、親指の方向に抜けていき、母趾と第2趾を使って地面を蹴る。この連続した体重の移動を「アオリ運動」という。換言すれば、「アオリ運動」は、足の回外運動と回内運動の二つの運動が組み合わさった運動で、 足の縦アーチと横アーチを利用することにより、足が歩行中に荷重中心を後方→前方へと移動させながら同時に内側⇔外側にもヒラヒラと移動させる運動をいうこともできる。
上述した歩行する際の足の運動状態を足に負荷される足圧の分布状態から検討する。図1−2は、ヒトが歩行する際の足に負荷される、いわゆる足圧の分布状態を足圧分布測定システム「Fスキャン」で測定した結果を、図1−1の▲1▼〜▲4▼の4つのステップに圧縮して図に画き起こしたものである。図1−2に示したように、ステップ▲1▼で、膝を伸ばして踵から着地すると、踵骨の中心に最も大きな足圧が負荷され、ほぼ等間隔で足圧が低減し、ステップ▲1▼で踵にかかった足圧はステップ▲2▼外側アーチに沿って踏みつけ部に移動し、外側アーチに沿って移動した足圧はステップ▲3▼で、第5中足骨の骨頭部から母趾側に移動し、爪先における蹴上げ動作の初期運動に移行し、ステップ▲4▼で、ステップ▲3▼で母趾側に移動した足圧は、親指の方向に抜ける。
図2は、足圧分布測定システム「Fスキャン」で測定した歩行時の1〜10の各ステップにおける足圧分布と力のベクトル方向を測定した結果を示す概念図である。矢印(→→)が力の方向である。力の大きさを白(明度100%)〜黒(明度0%)の白〜灰色〜黒に至る6段階のグレースケールで表している。即ち、白→灰色→黒に至る6段階毎に力が大きくなっていることが視認される。さらに、歩行時のベクトル方向は、踵が着地した時点から爪先の蹴り出しへ向かって矢印方向へ力がかかっているが、逆に踵が床から離れた時点からは踵着地時のベクトルとは逆方向へ力が加わっていること(ステップ6〜10)が視認される。
図3は、歩行時のベクトルと床反力を数値化した概念図である。図3−1は、歩行時の力の方向と量を示す概念図で、図3−2は、歩行時の床反力の方向と量を示す概念図である。図3においてNは、力の単位ニュートンである。
図4は、図1〜図3の理論及び実験による解析結果を理解し易いように図案化したアオリ運動の概念図で、アオリ運動は、うねった川の流れのように発生していることが、図4により視認される。従って、靴底の構造の設計に当たっては、アオリ運動を阻害しないように、アオリ運動の軌道(流れ)上の靴底の構造は、床反力に対してぶれにくい安定したものにすることが重要である。
図5は,靴底に足の骨格構造を対応させ、アオリ運動軌跡を中心に、3つの領域を示した透視底面図である。請求項1にも記載したように、本発明の一実施例による靴底は、靴底に足の骨格構造を対応させ、靴底に、 踵骨端部1、立方骨2および第5中足骨中央3を結んだ想定線A1、及び前記想定線A1と連続していて第4中足骨中央4、第3中足骨 中央5及び第2中足骨中央6を経て母趾末節骨7へ抜ける想定線A2と、踵骨端部1、距骨8、舟状骨9、楔状骨10及び第1中足骨骨頭11を結んだ想定線B1、及び前記想定線B1と連続していて母趾基節骨12を経て母趾末節骨7へ抜ける想定線B2とを描き、前記想定線A1及び前記想定線A2、及び前記想定線B1並びに前記想定線B2で囲繞された部分を領域R1、前記想定線A2から、時計面において12時と3時の間(左足靴底にあっては9時と12時の間)を領域R2、及び前記想定線B1から6時と9時の間(左足靴底にあっては3時と6時の間)を領域R3とし、前記領域R2および前記領域R3の材料の硬度を同じにし、且つ、前記領域R1の材料の硬度を、前記領域R2および前記領域R3の材料の硬度より低くすることによりアオリ効果を向上させたことを特徴とする。
本発明による靴底の材料は、特段に限定されないが、天然ゴム、各種合成ゴム、エチレンー酢酸ビニル共重合体(EVA)、熱可塑性エラストマー等各種合成樹の中から物性、コスト等を勘案して適宜選択される。前述した構造を有する従来技術では、全面を天然ゴムまたは各種合成ゴムで製造しないと、アオリ効果が発揮されなかったが、本発明では、EVA単独でもアオリ効果を奏功することができるので、ゴムを部分的に使用することにより、軽量化や踵のデザインの多様化を図ることができる。また、本発明の靴底材として発泡体を使用することができる。すなわち、硬度が比較的高い発泡樹脂と、硬度が比較的低い発泡樹脂を併用することもできる。具体的には、EVA、発泡ウレタン、発泡ゴム等が例示される。
本発明では、靴底の領域R2および領域R3の材料の硬度を同じにし、領域R1の材料の硬度との差を所定の範囲に設定することが好ましい。領域R2および領域R3の材料の硬度を同じにし、領域R1の材料の硬度との差を比較的広い範囲に設定することにより、材料硬度が高い領域R2および領域R3に挟まれた状態の領域R1は、歩行運動による歪みが大きくなり、アオリ効果が一段と加速されることが実証された。
ここで、領域R1、領域R2および領域R3の厚さに関して説明する。図6は,図5の透視斜視図で、領域R1、領域R2および領域R3の底材が厚さをもっていることを示している。また、図7は,本発明の一実施例による靴底の構造を示す概念図で、[図7−1]は底面図、[図7−2]は左側面図、[図7−3]は右側面図、[図7−4]は、[図7−1]のI―I面断面図、[図7−5]は、[図7−1]のII―II面断面図である。図6および図7を参照すれば、本発明の一実施態様の靴底が、どのような厚さを有しているかが理解される。図7−1において黒色で図示した箇所が領域R1、白色の箇所がそれぞれ領域R2および領域R3である。図7−2および図7−3を参照すれば、領域R1が厚さをもっていることが理解されるが、さらに、図7−4を参照すれば、靴の踏みつけ部分における領域R1の厚さが、靴の外側方向に向かって徐々に薄くなっていて、逆に領域R2の厚さが、靴の外側方向に 向かって徐々に厚くなっていることが理解される。また、図7−5を参照すれば、靴の踵部分における領域R1の厚さが、靴の外側方向に向かって徐々に厚くなっていて、逆に領域R3の厚さが、靴の外側方向に向かって徐々に薄くなっていることが理解される。このように、領域R1、R2、およびR3の厚さ変化をもたせることにより、均等厚保にするより、一層アオリ効果が促進される。とくに、このような構造にすることにより、体重の軽い女性、幼児、または高齢者も、歩行運動中、比較的容易に領域R1に歪を発生することができ、それがアオリ効果の促進につながる。
靴の踏みつけ部分における領域R1の厚さが、靴の外側方向に向かって徐々に薄くなっていく傾斜度、あるいは最大厚さと最小厚さとの比率は、特段に限定されないが、最少厚から最大厚の傾斜度は3〜15度の範囲が好ましい。3度以下の場合、アオリ効果の促進に寄与する度合いが小さく、15度以上の場合、歩行に支障をきたす。他方、靴の踵部分における領域R1の厚さが、靴の外側方向に向かって徐々に厚くなっていく傾斜度、あるいは最大厚さと最小厚さとの比率は、特段に限定されないが、最少厚から最大厚の傾斜度3〜50度の範囲が好ましい。3度以下の場合、アオリ効果の促進に寄与する度合いが小さく、50度以上の場合、歩行に支障をきたす。
1 踵骨端部
2 立方骨
3 第5中足骨中央
4 第4中足骨中央
5 第3中足骨中央
6 第2中足骨中央
7 母趾末節骨
8 距骨
9 舟状骨
10 楔状骨
11 第1中足骨骨頭
12 母趾基節骨
A1 想定線
A2 想定線
B1 想定線
B2 想定線
R1 領域
R2 領域
R3 領域

Claims (1)

  1. 靴底に足の骨格構造を対応させ、靴底に、
    踵骨端部(1)、立方骨(2)および第5中足骨中央(3)を結んだ想定線、及び前記想定線A1と連続していて第4中足骨中央(4)、第3中足骨中央(5)及び第2中足骨中央(6)を経て母趾末節骨(7)へ抜ける想定線A2と、
    踵骨端部(1)、距骨(8)、舟状骨(9)、楔状骨(10)及び第1中足骨骨頭(11)を結んだ想定線B1、及び前記想定線B1と連続していて母趾基節骨(12)を経て母趾末節骨(7)へ抜ける想定線B2とを描き、
    前記想定線A1及びA2、及びB1並びにB2で囲繞された部分を領域R1とし、
    前記想定線A2から、時計面において12時と3時の間及び左足靴底にあっては9時と12時のを領域R2とし、
    前記想定線B1から6時と9時の間及び左足靴底にあっては3時と6時のを領域R3とした靴底において、
    前記領域R2および前記領域R3の材料の硬度を同じにし、且つ、前記領域R1の材料の硬度を、前記領域R2および前記領域R3の材料の硬度より低くすることによりアオリ効果を向上させた靴底。
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