JP5003921B2 - 靴底 - Google Patents

靴底 Download PDF

Info

Publication number
JP5003921B2
JP5003921B2 JP2010146855A JP2010146855A JP5003921B2 JP 5003921 B2 JP5003921 B2 JP 5003921B2 JP 2010146855 A JP2010146855 A JP 2010146855A JP 2010146855 A JP2010146855 A JP 2010146855A JP 5003921 B2 JP5003921 B2 JP 5003921B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outsole
support member
degrees
heel
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010146855A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011255143A (ja
Inventor
友彦 久保
美和 今川
佑実 杉原
Original Assignee
広島化成株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 広島化成株式会社 filed Critical 広島化成株式会社
Priority to JP2010146855A priority Critical patent/JP5003921B2/ja
Publication of JP2011255143A publication Critical patent/JP2011255143A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5003921B2 publication Critical patent/JP5003921B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、靴底に関する。特に、本発明は、靴底の接地点と爪先の先端部を結んだ線が形成する角度、及び靴底の接地点と踵の後端部を結んだ線が形成する角度を、従来の靴底のそれらより大きくしたこと、歩行方向に揺動(ローリング)運動すること、アーチ対応箇所を支持する内部構造、及び踵対応箇所に対する衝撃を緩和あるいは吸収する内部構造を有することを特徴とする靴底に関する。
本発明の靴底は、従来から、靴業界で「バランスシューズ」あるいは「マサイ靴」等と呼称されている靴の範疇に属する。
本発明の靴底は、足全体を覆う胛皮を備えた、いわゆる「靴」、及び足全体を覆う胛皮を備えていない、いわゆる「サンダル」にも適用される。
近年、高年齢化に伴い健康増進や、生活習慣病対策としてダイエットを目的として、日常生活のなかで、簡単に出来る運動として、ウオーキング或いはジョギングが推奨されている。ウオーキング或いはジョギングは、体調あるいは体力に応じて調整ができるので、年齢、性別、職業等に関係なく実施出来る点では理想的である。
ところで、ウオーキング、ジョギング、及びランニングを心拍数の点からみると、当然個人差があり、感覚的な値であるが、ウオーキングは約100〜120,ジョギングは約120〜130,ランニングは約130〜150と言われている。即ち、ウオーキングもジョギングも運動量としてはそれほど多くなく、従って、体への負担も小さい。また、ウオーキング及びジョギングにおいては、使用する筋肉はごく限られたものである。そこで、ウオーキング或いはジョギングにおいて、普段使用しない筋肉を敢えて使用することにより、運動量を大きくし、それにより、健康増進や、ダイエット効果を向上させることができれば、理想的である。従来、そのような効果があるとされる靴が幾つか提案されている。
特許文献1は、「アクティブ・ローリング・ウオーキング用具」と称する靴を開示している。これは、靴底をミッドソール10、アンダーソール12及びソール底13から構成し、アンダーソール12を、終端のソール底13に対向した側において、下方へ凸のアーチ状ないし円弧状の形状にし、その構造により、積極的にロール運動を与え、ロール時にトランポリン効果を奏功させるものである。その断面構造は、一見、ポックリ下駄、或いは、一本歯の高歯のような構造で、極めて不安定であり、習熟しない場合、危険でさえある。さらに、特許文献1に記載されている「アクティブ・ローリング・ウオーキング用具」は、ミッドソ−ル10の硬度等物性は均一で、中足骨該当個所及び踵に対応する箇所で硬度等物性を適正に変化させていないので、足裏に与える負荷が同じであり、長時間のウオーキングをした場合は、相当疲労が蓄積する。
特許文献2は、「マサイウオーキング用専門履き物のミッドソール」を開示している。これは、ミッドソールに、前シャンクと後シャンクとを1個または複数個のスプリングで結合されたスプリングシャンクを埋め込んだものである。スプリングシャンクは、足形をしたシャンクを、前シャンクと後シャンクに2分割し、前シャンクの後端部(踵側)にスプリング輪を埋め込み、後シャンクの前端部(爪先側)にスプリング輪を埋め込んだものを予め製造し、それらを、金属製のスプリングをポリビニルクロリド樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリエステル樹脂の中から選択された樹脂で被覆したものを、前記スプリング輪を介して、相互に連結した構造である。即ち、ミッドソールを2分割して、それらを複数個のスプリングで可動的に連結するという非常に複雑な構造なため、スプリングが前シャンクまたは後シャンクの一方から外れると、機能しなくなるという欠点がある。
特許文献3は、「靴底及び該靴底を備えた靴」を開示している。これは、靴底の土踏まず支持部110と爪先支持部120と踵支持部130とをそれぞれ別個に形成し、爪先支持部120と踵支持部130とが土踏まず支持部110の下側に接着するという極めて煩雑で製造コストを引き上げる構造になっている。また、土踏まず支持部110は、その下面111が、前端部112から中央部113にかけては下り傾斜をなし(傾斜下面111a),中央部113から後端部114にかけては上り傾斜をなすようになっており(傾斜下面111b)、中央部113周辺に肉厚部が形成されたものとなっている。中央部113の最下面111cは、略平坦に形成されている。このため、着用者の体重が、中央部113の最下面111cで支持されるようになっている(特許文献3の段落[0033])。この記載と図を参照すると、特許文献3が記載する「靴底及び該靴底を備えた靴」は、接地面積が非常に小さい中央部113の最下面111cで全体重を支持するようになっていて、あたかも「一本歯の高下駄」のような極めて不安定な構造で、幼児、妊婦、高齢者等には不向きである。
特表2003−508098号公報 特開2009−142637号公報 特開2009−153990号公報
発明が解決しようとする第1の課題は、靴底の接地面積を従来のそれに比べて小さくし敢えて不安定な構造にすることにより、バランス感覚を必要とし、普段使用しない筋肉を使用することにより、運動量を大きくすることによりランニングに比べて運動量が少ない日常歩行、ウオーキング、或いはジョギングにおいても健康増進や、ダイエット効果を向上させることができる構造の靴底を提供することである。
発明が解決しようとする第2の課題は、靴底の接地面積を従来のそれに比べて小さくして、進行方向前後へ軽いローリング(揺動運動)運動を与える構造にすることにより、歩行動作をスムーズにし、且つ、バランス感覚を養い、普段使用しない筋肉を敢えて使用することにより運動量を大きくし、ランニングに比べて運動量が少ない日常歩行、ウオーキング、或いはジョギングにおいても健康増進や、ダイエット効果を向上させることができる構造の靴底を提供することである。
発明が解決しようとする第3の課題は、踵と爪先を反り上がった形状にし、靴底の接地面積を従来のそれに比べて小さくすることにより、敢えて不安定な構造にするが、それを補償するために、アーチ部分を支持し、足全体のバランスをとり、安定性を保持することができる構造の靴底を提供することである。
発明が解決しようとするその他の課題は、以下逐次明らかにされる。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
1.アウトソールを主要構成部材として含む靴底であって、アウトソール本体より硬度が低い材料で、長手方向断面がほぼ舟形のバランス支持部材を成形し、前記バランス支持部材のアーチ対応箇所に断面がほぼ半球状のアーチ支持部材をバランス支持部材と一体に足底に向けて突設させたバランス支持部材を、アウトソール本体の爪先部後端部から踵対応箇所に向けて、アウトソール本体に填め込み、アウトソール本体と接合一体化した靴底において、アウトソールの底面構造を、アウトソールが地面と接する爪先側接点と爪先先端裏面とが形成する角度を6〜30度の範囲で徐々に立ち上げ、且つアウトソールが地面と接する踵側接点と踵後端部裏面とが形成する角度を6〜21度の範囲で徐々に立ち上げた曲面構造とした靴底。
2.前記1項において、さらに、バランス支持部材の踵対応箇所の裏面に、衝撃吸収部材をバランス支持部材に接合一体化する。
3.前記1または2項において、さらに、バランス支持部材のほぼ中央部に、所定形状の突起をアウトソールの下方に向けてバランス支持部材と一体に突設し、他方、アウトソールの前記突起の対応箇所に透孔を穿設し、前記透孔を介して前記突起を観察できるようにする。
4.前記1〜3項のいずれか1項において、アウトソールが地面と接する爪先側接点と爪先先端裏面とが形成する最大開き角度を30度とし、アウトソールが地面と接する踵側接点と踵後端部裏面とが形成する最大開き角度を21度とする。
5.前記1〜4項のいずれか1項において、アウトソール本体の硬度をJIS−C型硬度計で55〜85度の範囲とし、前記バランス支持部材の硬度をJIS−C型硬度計で20〜50度の範囲とする。
6.前記1〜5項のいずれか1項において、中底の前記アーチ支持部材の対応箇所に前記アーチ支持部材の半球面構造が貫通する透孔を設ける。
請求項1に記載した発明によれば、アウトソールを主要構成部材として含む靴底であって、アウトソール本体より硬度が低い材料で、長手方向断面がほぼ舟形のバランス支持部材を成形し、前記バランス支持部材のアーチ対応箇所に断面がほぼ半球状のアーチ支持部材をバランス支持部材と一体に足底に向けて突設させたバランス支持部材を、アウトソール本体の爪先部後端部から踵対応箇所に向けて、アウトソール本体に填め込み、アウトソール本体と接合一体化した靴底において、アウトソールの曲面構造を、アウトソールが地面と接する爪先側接点と爪先先端裏面とが形成する角度を6〜30度の範囲で徐々に立ち上げ、且つアウトソールが地面と接する踵側接点と踵後端部裏面とが形成する角度を6〜21度の範囲で徐々に立ち上げた曲面構造としたので、下記に例示する効果を奏功する。
1.アウトソールを、アウトソールが地面と接する爪先側接点と爪先先端裏面とが形成する角度を6〜30度の範囲とし、且つアウトソールが地面と接する踵側接点と踵後端部裏面とが形成する角度を6〜21度の範囲の曲面構造としたので、図1の爪先側及び踵側に両矢印で示したように歩行方向前後に揺動運動をし、スム−ズな歩行運動を実現する。
2.歩行方向前後に揺動運動をすることにより、従来の靴を履いて行うウオーキング或いはジョギングと比べて、普段使用しない筋肉を敢えて使用することにより、運動量を大きくし、それにより、健康増進や、ダイエット効果に資する。
3.アウトソール本体の硬度の約30〜約60%の硬度を有する材料で、長手方向断面がほぼ舟形のバランス支持部材を成形し、前記バランス支持部材のアーチ対応箇所に断面がほぼ半球状のアーチ支持部材をバランス支持部材と一体に足底に向けて突設させたバランス支持部材を、アウトソール本体の爪先部後端部から踵対応箇所に向けて、アウトソール本体に填め込み、アウトソール本体と接合一体化したので、アーチ支持部材が、体重による縦アーチの垂下を防止し、足が内側に傾く回内位が防止でき、体重移動を導くことにより動作進行をサポートすることができ、さらに、断面がほぼ半球状のアーチ支持部材の球面構造が、アーチの曲面構造に適合するので、縦アーチを構造的に完全に支持し、足の疲労を軽減し、従来の靴に比べて接地面積が少ない欠陥を補償し安定性を与える。
請求項2に記載した発明によれば、請求項1に記載した靴底に、さらに、バランス支持部材の踵対応箇所の裏面に、衝撃吸収部材をバランス支持部材に接合一体化したので、歩行時、特に着地時に踵に負荷される衝撃を吸収し、長時間使用しても踵骨を構成する各種の骨に大きな障害を与えない。
請求項3に記載した発明によれば、バランス支持部材のほぼ中央部に、所定形状の突起をアウトソールの下方に向けてバランス支持部材と一体に突設し、他方、アウトソールの前記突起の対応箇所に透孔を穿設し、前記透孔を介して前記バランス支持部材の突起を観察できるようにしたので、意匠効果が発現される。
請求項4に記載した発明によれば、アウトソールが地面と接する爪先側接点と爪先先端裏面とが形成する最大開き角度を30度とし、且つアウトソールが地面と接する踵側接点と踵後端部裏面とが形成する最大開き角度を21度とし、アウトソールが地面と接する爪先側接点と爪先先端裏面とが形成する最大開き角度の方が、アウトソールが地面と接する踵側接点と踵後端部裏面とが形成する最大開き角度より約10度大きくしたので、歩行方向前後への揺動運動がスムーズに行われ、着地→重心移動→蹴り出しの一連の歩行運動動作が、一種のリズムを伴って迅速に行われる。
請求項5に記載した発明によれば、アウトソール本体の硬度をJIS−C型硬度計で55〜85度の範囲とし、バランス支持部材の硬度をJIS−C型硬度計で20〜50度の範囲とし、バランス支持部材の硬度をアウトソール本体の硬度の約30〜60%と柔らかくしたので、バランス支持部材が全体で歩行時の体重をほぼ均一に分散させ疲労感のない歩行感覚を与え、他方、アウトソール本体の硬度をバランス支持部材の硬度の約1.7〜約3倍と大きくすることにより、歩行時地面から受ける衝撃を軽減し、足裏に対する負荷を小さくすることができる。
請求項6に記載した発明によれば、中底のアーチ支持部材の対応箇所にアーチ支持部材の半球面構造が貫通する透孔を設けたので、使用時にアーチ支持部材の半球面構造が直接アーチの曲面構造に適合するので、縦アーチを構造的に完全に支持し、足の疲労を軽減し、従来の靴に比べて接地面積が少ない欠陥を補償し安定性を与える。
以下、本発明を、添付した図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施例の構造を示す断面図である。図2は本発明の一実施例の分解斜視面図である。図3は図2のI−I線に沿った断面図である。図4は図2のII−II線に沿った断面図である。図5は本発明の一実施例の構造を示す別の断面図である。
図1において、本発明の靴底1は、主として、アウトソール本体2と、バランス支持部材3と、衝撃吸収部材7とから構成されている。アウトソール本体2は、天然或いは各種合成ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン、或いはそれらの混合物等任意の材料から射出成形法或いは加流成形法により製造される。どのような材料を選択するかは、主として靴の用途、製造コスト等を勘案して決定される。アウトソール本体2には、後述するバランス支持部材3が嵌合される舟形の凹陥部が爪先部後端部5から踵対応箇所6に向けて、穿設されている。アウトソール本体2の硬度は、JIS−C型硬度計で55〜85度の範囲で設定される。アウトソール本体2の硬度が55度以下の場合、強度、耐久性、耐摩耗性等靴底としての本来の物性が保持されない。また、アウトソール本体2の硬度が85度以上の場合、硬すぎて、やはり、靴底としての本来の物性が保持されない。
図5を参照して、アウトソール2の底面の曲面構造に関して説明する。アウトソール2の底面は、アウトソール2が地面と接する爪先側接点(A)と爪先先端裏面10とが形成する角度を6〜30度の範囲で徐々に立ち上げ、且つアウトソール2が地面と接する踵側接点Bと踵後端部裏面11とが形成する角度を6〜21度の範囲で徐々に立ち上げた曲面構造とする。この場合重要なことは、アウトソール2が地面と接する爪先側接点(A)と爪先先端裏面10とが形成する角度及び、アウトソール2が地面と接する踵側接点Bと踵後端部裏面11とが形成する角度は、前記の角度範囲で徐々に立ち上げることである。たとえば、図5において、アウトソール2が地面と接する爪先側接点(A)と爪先先端裏面10との間の3点の位置で、θ1を6度、θ2を17度、及びθ3を29度とし、アウトソール2が地面と接する踵側接点Bと踵後端部裏面11との間の3点の位置で、θ’1を6度、θ’2を14度、及びθ’3を21度とする。すなわち、本発明の一実施の態様では、アウトソール2が地面と接する爪先側接点(A)と爪先先端裏面10とが形成する最大開き角度は29度で、且つアウトソール2が地面と接する踵側接点Bと踵後端部裏面11とが形成する最大開き角度は約21度である。
アウトソール2が地面と接する爪先側接点(A)と、アウトソール2が地面と接する踵側接点Bとの間の長さLは、製造する靴の用途、要求されるバランスの程度等を勘案して決定されるべきである。すなわち、アウトソール2が地面と接する爪先側接点(A)とアウトソール2が地面と接する踵側接点Bとの間の長さLを長くすれば、靴としての安定性は大きくなるが、他方、不安定性による進行方向前後への揺動(ローリング)運動による、ウオーキング或いはジョギングにおいて、普段使用しない筋肉を敢えて使用することにより、運動量を大きくし、それにより、健康増進や、ダイエット効果を向上させるという、前述した本発明の靴本来の機能が低下する。逆に、アウトソール2が地面と接する爪先側接点(A)とアウトソール2が地面と接する踵側接点Bとの間の長さLを短くすれば、靴としての安定性は小さくなるが、他方、不安定性による進行方向前後への揺動(ローリング)運動による、ウオーキング或いはジョギングにおいて、普段使用しない筋肉を敢えて使用することにより、運動量を大きくし、それにより、健康増進や、ダイエット効果を向上させるという、前述した本発明の靴本来の機能は向上する。従って、アウトソール2が地面と接する爪先側接点(A)とアウトソール2が地面と接する踵側接点Bとの間の長さLは、製造する靴の用途、要求されるバランスの程度、ウオーキング或いはジョギングの習熟度等を勘案して決定されるべきである。
アウトソール2に、アウトソール本体2より硬度が低い材料で、長手方向断面がほぼ舟形のバランス支持部材3を成形し、アウトソール本体2に填め込み、アウトソール本体2と接合一体化する。バランス支持部材3の硬度はJIS−C型硬度計で20〜50度の範囲が好ましい。バランス支持部材3の硬度がJIS−C型硬度計で20以下及び50度以上の場合、前述した所定の効果を奏功することができない。
さらに、バランス支持部材3のアーチ対応箇所に、断面がほぼ半球状のアーチ支持部材4をバランス支持部材3と一体に足底に向けて突設させる。本発明の一実施態様では、アーチ支持部材4のバランス支持部材3の表面からの高さは約5mm、直径は約45mmである。然しながら、これらの数値は、靴の用途、使用者の年齢、等各種の要因によって適切に変動されえるべきである。アーチ支持部材4は、バランス支持部材3の硬度と同じに設定しさえすれば、バランス支持部材3と同じまたは異なる材料でバランス支持部材3と別体に製造して所定の箇所に接着しても、或いはバランス支持部材3と一体に成形してもよい。ただし、別体に製造して所定の箇所に接着した場合、長時間使用中に層間剥離等が発生する恐れがあるので、バランス支持部材3と一体に成形した方が好ましい。
アーチ支持部材4は、中足骨周辺を下から支持し、アーチが下垂するのを防止する機能を有する。従って、硬度の高いアーチ支持部材4が、体重による縦アーチの垂下を防止し、足が内側に傾く回内位が防止でき、体重移動を導くことにより動作進行をサポートすることができ、さらに、断面がほぼ半球状のアーチ支持部材4の球面構造が、アーチの曲面構造に適合するので、縦アーチを構造的に完全に支持し、足の疲労を軽減し、従来の靴に比べて接地面積が少ない欠陥を補償し安定性を与える。
さらに、バランス支持部材4の踵対応箇所の裏面に、衝撃吸収部材7をバランス支持部材に接合一体化する。衝撃吸収部材7は、特段に限定されるものではなく、市場から入手可能なものでよく、本発明で使用した衝撃吸収材は、材料名がEVAは発泡体で、たとえば、富士高圧産業(株)製のもので、硬度3度、反撥弾性2.3%、衝撃力11750N(衝撃力の厚さが2.6〜2.8mm)の物性を有するものである。このように、バランス支持部材3の踵対応箇所の裏面に、衝撃吸収部材7をバランス支持部材3に接合一体化したので、歩行時、特に着地時に踵に負荷される衝撃を吸収し、長時間使用しても踵骨を構成する各種の骨に大きな障害を与えない。
さらに、図1に示したように、バランス支持部材3のほぼ中央部に、所定形状の突起8をアウトソール2の下方に向けてバランス支持部材3と一体に突設し、他方、アウトソール2の前記突起8の対応箇所に透孔9を穿設し、前記透孔9を介して前記バランス支持部材3の突起8を観察できるようにした。このような構成にしたことにより、独特の意匠効果が発現され、マーチャンダイジングに資する。
さらに、図2に記載したように、中底12のアーチ支持部材4の対応箇所にアーチ支持部材4の半球面構造が貫通する透孔13を設けることが好ましい。中底12をこのような構造にすることにより、使用時にアーチ支持部材4の半球面構造が直接足裏のアーチの曲面構造に適合するので、縦アーチを構造的に完全に支持し、足の疲労を軽減し、従来の靴に比べて接地面積が少ないことによる欠陥を補償し安定性を与える。
図2、3及び4において16は回外位防止部材であり、図3及び4において17は回内位防止部材である。回外位防止部材16と回内位防止部材17は、アウトソール2のほぼ中央の外周上端部から所定の高さでアウトソール2と一体に立設したもので、踵の外周上端部から立設した踵部立上がり部18を介して連続している。回内位とは、足を後ろから見て内側に傾く状態を言い、回外位とは、足を後ろから見て外側に傾く状態を言う。これらの形態はそれぞれ逆の反応をする。即ち、回内位では足を真上からみて、外転、背屈、回外位では内転、底屈という状態になる。このような状態になると、踵骨だけではなく、踵骨と連結している各種の骨に悪影響を与える。
本発明の一実施例の構造を示す断面図。 本発明の一実施例の分解斜視面図。 図2のI−I線に沿った断面図。 図2のII−II線に沿った断面図である。 本発明の一実施例の構造を示す別の断面図。
1:靴底
2:アウトソール本体
3:バランス支持部材
4:半球状のアーチ支持部材
5:爪先部後端部
6:踵対応箇所
7:衝撃吸収部材
8:突起
9:透孔
10:爪先先端裏面
11:踵後端部裏面
12:中底
13:透孔
14:インソール
15:甲皮
16:回外位防止部材
17:回内位防止部材
18:踵部立上がり部
θ1、θ2、θ3:アウトソール2が地面と接する爪先側接点Aと爪先先端裏面11との間の3点の角度
θ1’、θ2’、θ3’:アウトソール2が地面と接する踵側接点Bと踵後端部裏面11との間の3点の角度
L:アウトソール2が地面と接する爪先側接点Aと踵側接点Bとの間の長さ
A:爪先側接点
B:踵側接点

Claims (6)

  1. アウトソール(2)及び中底(12)を主要構成部材として含む靴底(1)であって、アウトソール本体(2)より硬度が低い材料で、長手方向断面がほぼ舟形のバランス支持部材(3)を成形し、前記バランス支持部材(3)のアーチ対応箇所に断面がほぼ半球状のアーチ支持部材(4)をバランス支持部材(3)の足底に向けて突設させたバランス支持部材(3)を、アウトソール本体(2)の爪先部後端部(5)から踵対応箇所(6)に向けて、アウトソール本体(2)に填め込み、アウトソール本体(2)と接合一体化した靴底(1)において、アウトソール(2)の底面を、アウトソール(2)が地面と接する爪先側接点(A)と爪先先端裏面(10)とが形成する角度を6〜30度の範囲で徐々に立ち上げ、且つアウトソール2が地面と接する踵側接点(B)と踵後端部裏面11とが形成する角度を6〜21度の範囲で徐々に立ち上げた曲面構造とした靴底(1)。
  2. さらに、バランス支持部材(3)の踵対応箇所(6)の裏面に、衝撃吸収部材(7)をバランス支持部材(3)に接合一体化した請求項1に記載した靴底。
  3. さらに、バランス支持部材(3)のほぼ中央部に、所定形状の突起(8)をアウトソール(2)の下方に向けてバランス支持部材(3)と一体に突設し、他方、アウトソール(2)の前記突起(8)の対応箇所に透孔(9)を穿設し、前記透孔(9)を介して前記突起(8)を観察できるようにした請求項1または2に記載した靴底(1)。
  4. アウトソール(2)が地面と接する爪先側接点(A)と爪先先端裏面(10)とが形成する最大開き角度は30度で、且つアウトソール(2)が地面と接する踵側接点(B)と踵後端部裏面(11)とが形成する最大開き角度は21度である請求項1〜3のいずれか1項に記載した靴底。
  5. 前記アウトソール本体(2)の硬度がJIS−C型硬度計で55〜85度の範囲で、前記バランス支持部材(3)の硬度がJIS−C型硬度計で20〜50度の範囲とした請求項1〜4のいずれか1項に記載した靴底。
  6. 前記中底(12)の前記アーチ支持部材(4)の対応箇所に前記アーチ支持部材(4)の半球面構造が貫通する透孔(13)を設けた請求項1〜5のいずれか1項に記載した靴底(1)
JP2010146855A 2010-06-09 2010-06-09 靴底 Expired - Fee Related JP5003921B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010146855A JP5003921B2 (ja) 2010-06-09 2010-06-09 靴底

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010146855A JP5003921B2 (ja) 2010-06-09 2010-06-09 靴底

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011255143A JP2011255143A (ja) 2011-12-22
JP5003921B2 true JP5003921B2 (ja) 2012-08-22

Family

ID=45471981

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010146855A Expired - Fee Related JP5003921B2 (ja) 2010-06-09 2010-06-09 靴底

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5003921B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013180193A (ja) * 2012-03-01 2013-09-12 Hiroshima Kasei Ltd 靴底
US9622540B2 (en) * 2013-06-11 2017-04-18 K-Swiss, Inc. Article of footwear, elements thereof, and related methods of manufacturing

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5687034U (ja) * 1979-12-07 1981-07-13
JPH09140736A (ja) * 1995-11-24 1997-06-03 Sachiko Kosaka 変形性膝関節症患者用の履物
DE202005016740U1 (de) * 2005-10-25 2007-03-08 Shoe Fashion Group Lorenz Ag Schuhwerk mit integrierter Mittelfußrolle
JP4164115B1 (ja) * 2007-11-01 2008-10-08 久保田産業株式会社 履物
JP2010094480A (ja) * 2008-10-16 2010-04-30 Hiroshima Kasei Ltd
JP2011036515A (ja) * 2009-08-14 2011-02-24 Norimitsu Sato トレーニングシューズ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011255143A (ja) 2011-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4847493B2 (ja) ゴルフシューズおよびそのアウトソール
JP5602829B2 (ja) 不安定性を増大させる靴底
US6708426B2 (en) Torsion management outsoles and shoes including such outsoles
US8959798B2 (en) Shoe sole element
US8266825B2 (en) Shoe sole element
TW201138665A (en) Shoe construction having a rocker shaped bottom and integral stabilizer
KR20180004178A (ko) 윤곽 형성된 지지 신발 안창
JP5744025B2 (ja) 履物製品
CN112292053B (zh) 鞋底及鞋
US20180242687A1 (en) Sandal with Cushioning and Contoured Support
JP2013500825A5 (ja) 履物製品
CN104366896B (zh) 一种基于生物力学的童鞋鞋底
JP2010094480A (ja)
JP5003921B2 (ja) 靴底
JP2013180193A (ja) 靴底
KR20190016498A (ko) 개인 맞춤형 신발
JP5374765B2 (ja) 靴底
US20040221487A1 (en) Shoe construction
JP5815172B2 (ja) 履物用中底又はインソールおよびこれを用いる歩行用履物又はスニーカー
JP3211473U (ja) インソール構造
JP6227620B2 (ja) 履物用中敷及び履物用中敷部品
JP5445883B1 (ja) 靴底
JP2019000237A (ja) 履物用中敷
KR200317986Y1 (ko) 구두의 밑창구조
KR101818750B1 (ko) 기능성 양말

Legal Events

Date Code Title Description
A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20120206

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120206

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20120402

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120417

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120508

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5003921

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees