JP2013180193A - 靴底 - Google Patents

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Haruo Yukioka
治雄 雪岡
Masaya Hasegawa
正哉 長谷川
Masafumi Shimada
雅史 島田
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Abstract

【課題】歩行時の不安定性を促進させ腰部、大臀筋、中臀筋の筋活動量を向上させる。
【解決手段】靴底を歩行時に進行方向に向けてピッチング揺動し、且つ、ローリング揺動するような構造にし、断面がほぼ半球状のバランスボール8を中足骨骨頭対応箇所に設け縦アーチを構造的に完全に支持し、足の疲労を軽減し、従来の靴に比べて接地面積が少ない欠陥を補償し安定性を与えるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、靴底に関する。特に、本発明は、歩行時に進行方向に向けて縦揺れ、いわゆる「ピッチング」揺動し、且つ、進行方向に対向する方向に横揺れ、いわゆる「ローリング」揺動するような構造にすることにより腰部、大臀筋、中臀筋、下肢部の筋活動量を増大させ、ウオーキング、ジョギングはもとより通常の歩行時にも体力増強に資するようにした靴底に関する。本発明の靴底は、従来から、靴業界で「バランスシューズ」あるいは「マサイ靴」等と呼称されている靴の範疇に属する。
本発明の靴底は、足全体を覆う胛皮を備えた、いわゆる「靴」、及び足全体を覆う胛皮を備えていない、いわゆる「サンダル」にも適用される。
近年、高年齢化に伴い健康増進や、生活習慣病対策としてダイエットを目的として、日常生活のなかで、簡単に出来る運動として、ウオーキング或いはジョギングが推奨されている。ウオーキング或いはジョギングは、体調あるいは体力に応じて調整ができるので、年齢、性別、職業等に関係なく実施出来る点では理想的である。
ところで、ウオーキング、ジョギング、及びランニングを心拍数の点からみると、当然個人差があり、感覚的な値であるが、ウオーキングは約100〜120,ジョギングは約120〜130,ランニングは約130〜150と言われている。即ち、ウオーキングもジョギングも運動量としてはそれほど多くなく、従って、体への負担も小さい。また、ウオーキング及びジョギングにおいては、使用する筋肉はごく限られたものである。そこでウオーキング或いはジョギングにおいて、普段使用しない筋肉を敢えて使用することにより、運動量を大きくし、それにより、健康増進や、ダイエット効果を向上させることができれば、理想的である。従来、そのような効果があるとされる靴が幾つか提案されている。
特許文献1は、「アクティブ・ローリング・ウオーキング用具」と称する靴を開示している。これは、靴底をミッドソール10、アンダーソール12及びソール底13から構成し、アンダーソール12を、終端のソール底13に対向した側において、下方へ凸のアーチ状ないし円弧状の形状にし、その構造により、積極的にロール運動を与え、ロール時にトランポリン効果を奏功させるものである。その断面構造は、一見、ポックリ下駄、或いは、一本歯の高歯のような構造で、極めて不安定であり、習熟しない場合、危険でさえある。さらに、特許文献1に記載されている「アクティブ・ローリング・ウオーキング用具」は、ミッドソール10の硬度等物性は均一で、中足骨該当個所及び踵に対応する箇所で硬度等物性を適正に変化させていないので、足裏に与える負荷が同じであり、長時間のウオーキングをした場合は、相当疲労が蓄積する。
特許文献2は、「マサイウオーキング用専門履き物のミッドソール」を開示している。これは、ミッドソールに、前シャンクと後シャンクとを1個または複数個のスプリングで結合されたスプリングシャンクを埋め込んだものである。スプリングシャンクは、足形をしたシャンクを、前シャンクと後シャンクに2分割し、前シャンクの後端部(踵側)にスプリング輪を埋め込み、後シャンクの前端部(爪先側)にスプリング輪を埋め込んだものを予め製造し、それらを、金属製のスプリングをポリビニルクロリド樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリエステル樹脂の中から選択された樹脂で被覆したものを、前記スプリング輪を介して、相互に連結した構造である。即ち、ミッドソールを2分割して、それらを複数個のスプリングで可動的に連結するという非常に複雑な構造なため、スプリングが前シャンクまたは後シャンクの一方から外れると、機能しなくなるという欠点がある。
特許文献3は、「靴底及び該靴底を備えた靴」を開示している。これは、靴底の土踏まず支持部110と爪先支持部120と踵支持部130とをそれぞれ別個に形成し、爪先支持部120と踵支持部130とが土踏まず支持部110の下側に接着するという極めて煩雑で製造コストを引き上げる構造になっている。また、土踏まず支持部110は、その下面111が、前端部112から中央部113にかけては下り傾斜をなし(傾斜下面111a),中央部113から後端部114にかけては上り傾斜をなすようになっており(傾斜下面111b)、中央部113周辺に肉厚部が形成されたものとなっている。中央部113の最下面111cは、略平坦に形成されている。このため、着用者の体重が、中央部113の最下面111cで支持されるようになっている(特許文献3の段落[0033])。この記載と図を参照すると、特許文献3が記載する「靴底及び該靴底を備えた靴」は、接地面積が非常に小さい中央部113の最下面111cで全体重を支持するようになっていて、あたかも「一本歯の高下駄」のような極めて不安定な構造で、幼児、妊婦、高齢者等には不向きである。
特表2003−508098号公報 特開2009−142637号公報 特開2009−153990号公報
発明が解決しようとする第1の課題は、靴底の長手方向及び幅方向の接地面積を従来のそれに比べて小さくし敢えて不安定な構造にすることにより、バランス感覚を必要とし、普段使用しない筋肉を使用することにより、運動量を大きくすることによりランニングに比べて運動量が少ない日常歩行、ウオーキング、或いはジョギングにおいても健康増進や、ダイエット効果を向上させることができる構造の靴底を提供することである。
本発明において、靴底の「長手方向」は、歩行時の進行方向または踵と爪先とを結んだ方向であり、「幅方向」は、歩行時の進行方向と対向する方向、前記長手方向と対向する方向、または横方向とそれぞれ同義である。
発明が解決しようとする第2の課題は、靴底の長手方向の接地面積を従来のそれに比べて小さくして、進行方向へ向けてピッチング運動を与える構造にし、同時に靴底の横方向の接地面積を従来のそれに比べて小さくし敢えて不安定な構造にすることにより、横方向へ向けてローリング運動を与える構造にし、ピッチング運動とローリング運動との相乗効果により、歩行動作をスムーズにし、且つ、バランス感覚を養い、普段使用しない筋肉を敢えて使用することにより運動量を大きくし、ランニングに比べて運動量が少ない日常歩行、ウオーキング、或いはジョギングにおいても健康増進や、ダイエット効果を向上させることができる構造の靴底を提供することである。
発明が解決しようとするその他の課題は、以下逐次明らかにされる。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
1.アウトソール本体及び中底を主要構成部材として含む靴底であって、
A.前記アウトソール本体の周縁部に周縁立上がり部が立設されていて、前記アウトソール本体と周縁立上がり部が凹陥部を形成していること、
B。前記アウトソール本体より硬度が低い材料で長手方向断面がほぼ舟形のバランス支持部材であって、前記バランス支持部材のアーチ対応箇所であって且つ中足骨骨頭に対応する箇所に断面がほぼ半球状のバランスボールを中底に向けて突設させたバランス支持部材を前記アウトソール本体と周縁立上がり部が形成する凹陥部内に嵌設させた靴底において、
イ。前記アウトソール本体の底面において、前記バランスボールが突設されている第1〜第5中足骨骨頭の対応箇所に支点を設け、前記支点と爪先の先端部を結んだ線が形成する角度を15〜25とし、前記支点と踵の後端部を結んだ線が形成する角度を3〜10とし、歩行時に進行方向に向けてピッチング揺動するようにし、且つ
ロ。前記アウトソール本体の底面の横方向において、靴底の外側壁を、靴底の接地面と外側壁が形成する角度を7〜15の範囲で立ち上げ、靴底の内側壁を、靴底の接地面と内側壁が形成する角度を5〜15の範囲で立ち上げ、歩行時に進行方向に対向する方向にローリング揺動するようにしたことを特徴とする靴底。
2.前記1項において、中底の前記バランスボールの対応箇所に前記バランスボールの半球面構造が貫通する透孔を設ける。
3.前記1項又は2項において、バランス支持部材の踵対応箇所の裏面に、衝撃吸収部材をバランス支持部材に接合一体化する。
4.前記1〜3のいずれか1項において、前記中底の上面に、前記バランスボールの相当箇所に前記バランスボールの半球面構造が貫通する透孔を設けたインソールを重合させ、前記バランスボールの半球面構造が、前記中底に穿設した透孔及び前記インソールに穿設した透孔を貫通するようにする。
5.前記1〜4のいずれか1項において、前記アウトソール本体の硬度がJIS−C型硬度計で55〜85度の範囲で、前記バランス支持部材の硬度がJIS−C型硬度計で20〜50度の範囲とする。
請求項1に記載した発明によれば、アウトソール本体及び中底を主要構成部材として含む靴底であって、
A.前記アウトソール本体の周縁部に周縁立上がり部が立設されていて、前記アウトソール本体と周縁立上がり部が凹陥部を形成していること、
B。前記アウトソール本体より硬度が低い材料で長手方向断面がほぼ舟形のバランス支持部材であって、前記バランス支持部材のアーチ対応箇所であって且つ中足骨骨頭に対応する箇所に断面がほぼ半球状のバランスボールを中底に向けて突設させたバランス支持部材を前記アウトソール本体と周縁立上がり部が形成する凹陥部内に嵌設させた靴底において、
イ。前記アウトソール本体の底面において、前記バランスボールが突設されている第1〜第5中足骨骨頭の対応箇所に支点(P)を設け、前記支点(P)と爪先の先端部を結んだ線が形成する角度(θ1)を15〜25とし、前記支点(P)と踵の後端部を結んだ線が形成する角度(θ2)を3〜10とし、歩行時に進行方向に向けてピッチング揺動するようにし、且つ
ロ。前記アウトソール本体の底面の横方向において、靴底の外側壁を、靴底の接地面と外側壁が形成する角度(θ3)を7〜15の範囲で立ち上げ、靴底の内側壁を、靴底の接地面と内側壁が形成する角度(θ4)を5〜15の範囲で立ち上げ、歩行時に進行方向に対向する方向にローリング揺動するようにしたので下記に例示する効果を奏功する。
1.靴底の長手方向の接地面積を従来のそれに比べて小さくして、進行方向へ向けてピッチング運動を与える構造にし、同時に靴底の横方向の接地面積を従来のそれに比べて小さくし敢えて不安定な構造にすることにより、横方向へ向けてローリング運動を与える構造にし、ピッチング運動とローリング運動との相乗効果により、歩行動作をスムーズにし、且つ、バランス感覚を養い、普段使用しない筋肉を敢えて使用することにより運動量を大きくし、ランニングに比べて運動量が少ない日常歩行、ウオーキング、或いはジョギングにおいても健康増進や、ダイエット効果を向上させることができる。
2.アウトソール本体の硬度の約30〜約60%の硬度を有する材料で、長手方向断面がほぼ舟形のバランス支持部材を成形し、断面がほぼ半球状のバランスボールを前記バランス支持部材のアーチ対応箇所であって中足骨骨頭にバランス支持部材と一体に足底に向けて突設させたバランス支持部材を、アウトソール本体の爪先部後端部から踵対応箇所に向けて、アウトソール本体に填め込み、アウトソール本体と接合一体化したので、バランスボールが、体重による縦アーチの垂下を防止し、足が内側に傾く回内位が防止でき、体重移動を導くことにより動作進行をサポートすることができ、さらに、断面がほぼ半球状のバランス支持部材の球面構造が、アーチの曲面構造に適合するので、縦アーチを構造的に完全に支持し、足の疲労を軽減し、従来の靴に比べて接地面積が少ない欠陥を補償し安定性を与える。
請求項2に記載した発明によれば、請求項1に記載した靴底に、さらに、中底のバランスボールの対応箇所にバランスボールの半球面構造が貫通する透孔を設けたので、使用時にバランス支持部材の半球面構造が直接アーチの曲面構造に適合するので、縦アーチを構造的に完全に支持し、足の疲労を軽減し、従来の靴に比べて接地面積が少ない欠陥を補償し安定性を与える。
請求項3に記載した発明によれば、請求項1又は2に記載した靴底において、さらに、バランス支持部材の踵対応箇所の裏面に、衝撃吸収部材をバランス支持部材に接合一体化したので、歩行時、特に着地時に踵に負荷される衝撃を吸収し、長時間使用しても踵骨を構成する各種の骨に大きな障害を与えない。
請求項4に記載した発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載した靴底において、さらに、前記中底の上面に、前記バランスボールの相当箇所に前記バランスボールの半球面構造が貫通する透孔を設けたインソールを重合させ、前記バランスボールの半球面構造が、前記中底に穿設した透孔及び前記インソールに穿設した透孔を貫通するようにしたので、前記請求項3による効果に加えて、(i)疲労の軽減効果、(ii)歩行、走行運動中に筋肉や靱帯の疲労により低下するアーチをインソールが支持し、筋肉、靱帯、関節等の負担を軽減する、(iii)インソールを不使用の場合、母趾球、小趾球、踵の三点で支持していた衝撃力を、インソールを介して足裏全体で支持するので、歩行、走行運動中地面から受ける衝撃を緩和する、(iv)ケガの予防等インソール本来の効果が奏功される。
請求項5に記載した発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載した靴底において、アウトソール本体の硬度をJIS−C型硬度計で55〜85度の範囲とし、バランス支持部材の硬度をJIS−C型硬度計で20〜50度の範囲とし、バランス支持部材の硬度をアウトソール本体の硬度の約30〜60%と柔らかくしたので、バランス支持部材が全体で歩行時の体重をほぼ均一に分散させ疲労感のない歩行感覚を与え、他方、アウトソール本体の硬度をバランス支持部材の硬度の約1.7〜約3倍と大きくすることにより、歩行時地面から受ける衝撃を軽減し、足裏に対する負荷を小さくすることができる。
本発明の一実施例の分解斜視面図。 本発明の一実施例の構造を示す断面図。 図2において胛皮を除去した靴底を示す断面図。 図3のI−I線に沿った断面図。 図3のII−II線に沿った断面図である。 本発明の靴底と足骨との位置関係を示す透視斜視図。
図1〜7を参照して実施例を述べる。本発明の1実施例による靴底1は、主として、アウトソール本体2、中底3,及びインソール16から構成されている。アウトソール本体2は、天然或いは各種合成ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン、或いはそれらの混合物等任意の材料から射出成形法或いは加流成形法により製造される。どのような材料を選択するかは、主として靴の用途、製造コスト等を勘案して決定される。
アウトソール本体2の周縁部には、周縁立上がり部4が立設されていて、前記アウトソール本体2と周縁立上がり部4が凹陥部5を形成している。さらに、前記アウトソール本体2と周縁立上がり部4が形成する凹陥部5内にはバランス支持部材6が嵌設されている。アウトソール本体2の硬度は、JIS−C型硬度計で55〜85度の範囲で設定される。アウトソール本体2の硬度が55度以下の場合、強度、耐久性、耐摩耗性等靴底としての本来の物性が保持されない。また、アウトソール本体2の硬度が85度以上の場合、硬すぎて、やはり、靴底としての本来の物性が保持されない。バランス支持部材6は、前記アウトソール本体2より硬度が低い材料で成形されていて、長手方向断面がほぼ舟形をしている。バランス支持部材6には、アーチ対応箇所であって且つ中足骨骨頭7に対応する箇所に断面がほぼ半球状のバランスボール8が中底3に向けて突設されている。
図2及び3を参照するとアウトソール本体2の底面に支点(P)が形成されていることが理解される。支点(P)は、バランスボール8が突設されている第1〜第5中足骨骨頭7の対応箇所に配置されている。支点(P)と爪先の先端部を結んだ線が形成する角度(θ1)は15〜25の範囲であり、より好ましくは18〜22である。15以下の場合、接地面積の増加、ピッチング運動の減少につながるので好ましくなく、逆に25以上の場合、リスフラン関節等へ負担をかけるので好ましくない。前記支点(P)と踵の後端部を結んだ線が形成する角度(θ2)は3〜10の範囲であり、より好ましくは4〜8である。3以下の場合、ピッチング運動の低下につながるので好ましくなく、逆に10以上の場合、リスフラン関節等へ負担をかけるので好ましくない。このように、靴底の長手方向の接地面積を従来のそれに比べて小さくして、進行方向へ向けてピッチング運動を与える構造にし、敢えて不安定な構造にすることにより、進行方向へピッチング運動をするので、バランス感覚を養い、普段使用しない筋肉を敢えて使用することにより運動量を大きくし、ランニングに比べて運動量が少ない日常歩行、ウオーキング、或いはジョギングにおいても健康増進や、ダイエット効果を向上させることができる。
図4に示したとおり、アウトソール本体2の内側壁11及び外側壁11の両側壁は所定の角度(θ3,θ4)で立ち上げてある。靴底の接地面9と外側壁10が形成する角度(θ3)は7〜15の範囲であり、より好ましくは9〜12である。7以下の場合、接地面積の増加、ローリング運動が難しくなるので好ましくなく、逆に15以上の場合、オーバープロネーションの誘発、歩行時の安全性低下が起こるので好ましくない。靴底の接地面9と内側壁11が形成する角度(θ4)は5〜15の範囲であり、より好ましくは8〜12である。5以下の場合、接地面積の増加、ローリング運動が難しくなるので好ましくなく、逆に15以上の場合、歩行時の安全性低下が起こるので好ましくない。このように、靴底の内側壁11及び外側壁10を、所定の角度で立ち上げたので、歩行時に進行方向に対向する方向、即ち、横方向へ向けてローリング運動を与える構造にし、ピッチング運動とローリング運動との相乗効果により、歩行動作をスムーズにし、且つ、バランス感覚を養い、普段使用しない筋肉を敢えて使用することにより運動量を大きくし、ランニングに比べて運動量が少ない日常歩行、ウオーキング、或いはジョギングにおいても健康増進や、ダイエット効果を向上させることができる。
尚、図4及び5において、アウトソール本体2の内側壁11は回内位防止部材として、外側壁10は回外位防止部材としても機能する。回外位防止部材として機能する外側壁10と回内位防止部材として機能する内側壁11は、アウトソール本体2のほぼ中央の外周上端部から所定の高さでアウトソール2と一体に立設したもので、踵の外周上端部から立設した踵部立上がり部17を介して連続している。回内位とは、足を後ろから見て内側に傾く状態を言い、回外位とは、足を後ろから見て外側に傾く状態を言う。これらの形態はそれぞれ逆の反応をする。即ち、回内位では足を真上からみて、外転、背屈、回外位では内転、底屈という状態になる。このような状態になると、踵骨だけではなく、踵骨と連結している各種の骨に悪影響を与える。
次に、図1〜4及び図7を参照してバランス支持部材6に関して説明する。アウトソール本体2に、アウトソール本体2より硬度が低い材料で、長手方向断面がほぼ舟形のバランス支持部材6が嵌挿されていて、アウトソール本体2と接合一体化されている。バランス支持部材6の硬度はJIS−C型硬度計で20〜50度の範囲が好ましい。バランス支持部材6の硬度がJIS−C型硬度計で20以下及び50度以上の場合、前述した所定の効果を奏功することができない。
さらに、バランス支持部材6のアーチ対応箇所に、断面がほぼ異形半球状のバランスボール8をバランス支持部材6と一体に足底に向けて突設させてある。本発明の一実施態様では、バランスボール8のバランス支持部材6の表面からの高さは約15mm、直径は約60mmである。然しながら、これらの数値は、靴の用途、使用者の年齢、等各種の要因によって適切に変動されえるべきである。バランスボール8は、バランス支持部材6の硬度と同じに設定しさえすれば、バランス支持部材6と同じまたは異なる材料でバランス支持部材6と別体に製造して所定の箇所に接着しても、或いはバランス支持部材6と一体に成形してもよい。ただし、別体に製造して所定の箇所に接着した場合、長時間使用中に層間剥離等が発生する恐れがあるので、バランスボール8はバランス支持部材6と一体に成形した方が好ましい。
図7に示した通り、バランスボール8は、バランス支持部材6において中足骨骨頭7に対応した箇所へ突設する。バランスボール8は、アーチ周辺部を下から支持し、アーチが下垂するのを防止する機能を有する。従って、硬度の高いバランス支持部材6が、体重による縦アーチの垂下を防止し、足が内側に傾く回内位が防止でき、体重移動を導くことにより動作進行をサポートすることができ、さらに、断面がほぼ半球状のバランスボール8の球面構造が、アーチの曲面構造に適合するので、縦アーチを構造的に完全に支持し、足の疲労を軽減し、従来の靴に比べて接地面積が少ない欠陥を補償し安定性を与える。
さらに、バランス支持部材6の踵対応箇所13の裏面に、衝撃吸収部材14をバランス支持部材に接合一体化する。衝撃吸収部材14は、特段に限定されるものではなく、市場から入手可能なものでよく、本発明で使用した衝撃吸収材は、材料名がEVAは発泡体で、たとえば、富士高圧産業(株)製のもので、硬度3度、反撥弾性2.3%、衝撃力11750N(衝撃力の厚さが2.6〜2.8mm)の物性を有するものである。このように、バランス支持部材36踵対応箇所13の裏面に、衝撃吸収部材14をバランス支持部材6に接合一体化したので、歩行時、特に着地時に踵に負荷される衝撃を吸収し、長時間使用しても踵骨を構成する各種の骨に大きな障害を与えない。
さらに、図1に記載したように、中底3において、バランスボール8の対応箇所にバランスボール8の半球面構造が貫通する透孔12を設けることが好ましい。中底3をこのような構造にすることにより、使用時にバランスボール8の半球面構造が直接足裏のアーチの曲面構造に適合するので、縦アーチを構造的に完全に支持し、足の疲労を軽減し、従来の靴に比べて接地面積が少ないことによる欠陥を補償し安定性を与える。
さらに、図1に示した通り、中底3の上面にインソール16を重合させることが好ましい。本発明で使用するインソール16は、バランスボール8の相当箇所にバランスボール8の半球面構造が貫通する透孔15を設けたものが好ましい。このような構造のインソール16を使用することにより、バランスボール8の半球面構造が、中底3に穿設した透孔12及びインソール16に穿設した透孔15を貫通するので、(i)疲労の軽減効果、(ii)歩行、走行運動中に筋肉や靱帯の疲労により低下するアーチをインソールが支持し、筋肉、靱帯、関節等の負担を軽減する、(iii)インソールを不使用の場合、母趾球、小趾球、踵の三点で支持していた衝撃力を、インソールを介して足裏全体で支持するので、歩行、走行運動中地面から受ける衝撃を緩和する、(iv)ケガの予防等インソール本来の効果が奏功される。
1 靴底
2 アウトソール本体
3 中底
4 周縁立上がり部
5 凹陥部
6 バランス支持部材
7 第1〜第5中足骨骨頭
8 バランスボール
9 靴底の接地面
10 靴底の外側壁
11 靴底の内側壁
12 透孔
13 踵対応箇所
14 衝撃吸収部材
15 透孔
16 インソール
17 踵部立上がり部
18 胛皮
P 支点
θ1 支点(P)と爪先の先端部を結んだ線が形成する角度
θ2 支点(P)と踵の後端部を結んだ線が形成する角度
θ3 靴底の接地面9と外側壁10が形成する角度
θ4 靴底の接地面9と内側壁11が形成する角度

Claims (5)

  1. アウトソール本体(2)及び中底(3)を主要構成部材として含む靴底(1)であって、
    A.前記アウトソール本体(2)の周縁部に周縁立上がり部(4)が立設されていて、前記アウトソール本体(2)と周縁立上がり部(4)が凹陥部(5)を形成していること、
    B。前記アウトソール本体(2)より硬度が低い材料で長手方向断面がほぼ舟形のバランス支持部材(6)であって、前記バランス支持部材(6)のアーチ対応箇所であって且つ中足骨骨頭(7)に対応する箇所に断面がほぼ半球状のバランスボール(8)を中底(3)に向けて突設させたバランス支持部材(6)を前記アウトソール本体(2)と周縁立上がり部(4)が形成する凹陥部(5)内に嵌設させた靴底(1)において、
    イ。前記アウトソール本体(2)の底面において、前記バランスボール(8)が突設されている第1〜第5中足骨骨頭(7)の対応箇所に支点(P)を設け、前記支点(P)と爪先の先端部を結んだ線が形成する角度(θ1)を15〜25とし、前記支点(P)と踵の後端部を結んだ線が形成する角度(θ2)を3〜10とし、歩行時に進行方向に向けてピッチング揺動するようにし、且つ
    ロ。前記アウトソール本体(2)の底面の横方向において、靴底の外側壁(10)を、靴底の接地面(9)と外側壁(10)が形成する角度(θ3)を7〜15の範囲で立ち上げ、靴底の内側壁(11)を、靴底の接地面(9)と内側壁(11)が形成する角度(θ4)を5〜15の範囲で立ち上げ、歩行時に進行方向に対向する方向にローリング揺動するようにしたことを特徴とする靴底(1)。
  2. 前記中底(3)の前記バランスボール(8)の対応箇所に前記バランスボール(8)の半球面構造が貫通する透孔(12)を設けた請求項1に記載した靴底(1)
  3. さらに、バランス支持部材(6)の踵対応箇所(13)の裏面に、衝撃吸収部材(14)をバランス支持部材(6)に接合一体化した請求項1又は2に記載した靴底。
  4. さらに、前記中底(3)の上面に、前記バランスボール(8)の相当箇所に前記バランスボール(8)の半球面構造が貫通する透孔(15)を設けたインソール(16)を重合させ、前記バランスボール(8)の半球面構造が、前記中底(3)に穿設した透孔(12)及び前記インソール(16)に穿設した透孔(15)を貫通するようにした請求項1〜3のいずれか1項に記載した靴底。
  5. 前記アウトソール本体(2)の硬度がJIS−C型硬度計で55〜85度の範囲で、前記バランス支持部材(6)の硬度がJIS−C型硬度計で20〜50度の範囲とした請求項1〜4のいずれか1項に記載した靴底。
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