JP5750017B2 - 配線構造体、配線構造体の製造方法、及びタッチパネル - Google Patents

配線構造体、配線構造体の製造方法、及びタッチパネル Download PDF

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Description

本発明は、配線構造体、配線構造体の製造方法、及びタッチパネルに関し、特にバインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜を適用した技術に関する。
近時、タッチパネルが注目されている。タッチパネルは、PDA(携帯情報端末)や携帯電話等の小サイズへの適用が主となっているが、パソコン用ディスプレイ等への適用による大サイズ化が進むと考えられる。
従来、タッチパネルの透明電極として、ITO(酸化インジウムスズ)を用いている。しかしながら、上述の将来動向を考慮すれば、ITOは抵抗が大きく、適用サイズが大きくなるにつれて、電極間の電流の伝達速度が遅くなり、応答速度(指先を接触してからその位置を検出するまでの時間)が遅くなるという問題がある。また、ITOは透明性が十分でない問題がある。
そこで、金属細線(導電性繊維)を含む透明導電膜をタッチパネルの透明電極として、使用することが検討されている。導電性繊維を含む透明導電膜を電極に用いたタッチパネルとしては、例えば、特許文献1〜3が知られている。
特開2009−252014号公報 特開2011−022659号公報 特表2010−507199号公報
本発明者らは、導電性繊維を含む透明導電膜をタッチパネルの電極として適用することについて種々検討したところ、以下のような問題があることがわかった。
導電性繊維を含む透明導電膜では、導電性の繊維が絶縁性のバインダーに分散されている。分散された透明導電繊維同士が接触して網目構造をとることで導電性を発現している。この透明導電膜に周辺配線等を形成する他の電極を接触させる場合には、導電性繊維が絶縁性バインダーに覆われているために電極端子部分に露出している導電性繊維の量に依存して、コンタクト抵抗が変化することがわかってきた。その結果、コンタクト抵抗のためにタッチパネル全体の配線抵抗が導電性繊維を含む透明導電膜と周辺配線を形成する電極の抵抗値から予測される値より大きくなる。また、配線電極毎にそのコンタクト抵抗値の変動が大きくなり、その結果電極間の配線抵抗値のバラつきが大きくなる。この状態で、例えば、静電容量型タッチパネルを駆動すると、動作をしない、又は不安定な動作となってしまう問題がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、コンタクト抵抗を低減できる配線構造体、配線構造体の製造方法、及びタッチパネルを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、基板上に形成される配線構造体であって、バインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜と、前記透明導電膜の一の領域と電気的に接触する導体膜と、を含み、前記透明導電膜の一の領域は、前記透明導電膜の他の領域と比較して、前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が大きい配線構造体である。
本態様によれば、導電性繊維を含む透明導電膜と導体膜とのコンタクト抵抗を低減することができる。さらに、透明導電膜の他の領域において、透過率、ヘイズ等の視認性を改善することができる。
好ましくは、前記透明導電膜の一の領域における前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が1.1以上であり、前記透明導電膜の他の領域における前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が1.0以下である。
導電体と接触する透明導電膜の一の領域において、バインダーと導電性繊維の重量比率(導電性繊維/バインダー)を1.1以上とすることにより、また、透明導電膜の他の領域において、バインダーと導電性繊維の重量比率(導電性繊維/バインダー)を1.0以下とすることにより、コンタクト抵抗の低減と、視認性の改善をより確実に達成することができる。
好ましくは、前記導電性繊維は銀ナノワイヤーである。
好ましくは、前記導体膜は金属膜である。
好ましくは、前記透明導電膜の一の領域と前記導体膜とのコンタクト抵抗が1.0×10−3Ω・cm以下である。
好ましくは、前記導体膜はバインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜であり、前記透明導電膜の一の領域と前記導体膜とのコンタクト抵抗が8.0×10−4Ω・cm以下である。
好ましくは、前記導電性繊維は50nm以下の短軸を有する。
本発明の他の態様は、基板上に導体膜を形成する工程と、前記導体膜と一の領域が電気的に接触する、バインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜を形成する工程と、前記透明導電膜の一の領域と前記導体膜とのコンタクト抵抗を低減するため、前記透明導電膜の他の領域と比較して、前記透明導電膜の一の領域の前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくする工程と、を有する配線構造体の製造方法である。
好ましくは、前記透明導電膜の一の領域の前記バインダーと前記導電性繊維の比率(導電性繊維/バインダー)を大きくする工程は、前記透明導電膜の一の領域を、不活性ガスによるプラズマアッシング処理することを含む。
好ましくは、前記不活性ガスが、N、Ne、Ar、Kr、及びXeの群から選ばれる1種の不活性ガスである。酸素ガス等の活性ガスによるプラズマ処理を実施した場合には、導電性繊維が酸化して導電性が低下する等の可能性があるため好ましく無い。
好ましくは、前記バインダーは感光性樹脂からなり、前記透明導電膜の一の領域の前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくする工程は、前記透明導電膜の一の領域と前記導電透明膜の他の領域との露光量を異ならせることを含む。
本発明の他の態様は、透明基板と、前記透明基板上に形成され、バインダーと導電性繊維とを含み、第1方向に延びる複数の第1透明導電パターンと、前記第1透明導電パターンの端部と電気的に接触する第1周辺配線と、前記透明基板上に形成され、バインダーと導電性繊維とを含み、前記第1方向と直交する第2方向に延びる複数の第2透明導電パターンと、前記第2透明導電パターンの端部と電気的に接触する第2周辺配線と、前記第1周辺配線と接触する前記第1透明導電パターンの一の領域は、前記第1周辺配線とのコンタクト抵抗を低減するため、前記第1透明導電パターンの一の領域は、前記第1透明導電パターンの他の領域と比較して、前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が大きく、前記第2周辺配線と接触する前記第2透明導電パターンの一の領域は、前記第2周辺配線とのコンタクト抵抗を低減するため、前記第2透明導電パターンの一の領域は、前記第2透明導電パターンの他の領域と比較して、前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が大きいタッチパネルである。
本発明の他の態様は、透明基板と、前記透明基板上に形成され、バインダーと導電性繊維とを含み、第1方向に延びる複数の第1透明導電パターン、該第1透明導電パターンは複数の第1感知部と、複数の前記第1感知部の間を電気的に接続する第1接続部とから構成され、前記透明基板上に形成され、バインダーと導電性繊維とを含み、前記第1方向と直交する第2方向に延びる複数の第2透明導電パターン、該第2透明導電パターンは複数の第2感知部と、前記第1接続部上に形成された絶縁膜上に形成され、複数の前記第2感知部の間を電気的に接続する第2接続部とから構成され、前記第2感知部と第2接続部とのコンタクト抵抗を低減するため、前記第2感知部と第2接続部との接触領域は、前記第2感知部における他の領域と比較して、前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が大きいタッチパネルである。
本態様によれば、導電性繊維を含む透明導電膜と導体膜とのコンタクト抵抗を低減することができ、透明導電膜の他の領域において、優れた視認性を実現することができる。
本実施形態によるタッチパネルを模式的に示す平面図。 図1中のA−A線、及びB−B線に沿った断面図。 図1中のC−C線に沿った断面図。 タッチパネルの製造工程を示す平面図 タッチパネルの製造工程を示す平面図 タッチパネルの製造工程を示す平面図 タッチパネルの製造工程を示す平面図 タッチパネルの製造工程を示す平面図 タッチパネルの製造工程を示す平面図 タッチパネルの製造工程を示す平面図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施の形態により説明されるが、本発明の範囲を逸脱することなく、多くの手法により変更を行うことができ、本実施の形態以外の他の実施の形態を利用することができる。したがって、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
以下、本実施形態による配線構造体、及びタッチパネルを図1〜3を参照しながら説明する。
タッチパネル10は、透明基板20と、透明基板20上に形成された複数の第1透明導電パターン30、及び複数の第2透明導電パターン40とを備える。各第1透明導電パターン30は第1方向に沿って延び、各第2透明導電パターン40は第1方向と直交する第2方向に沿って延びる。
第1透明導電パターン30は、複数の第1感知部32と、複数の第1感知部32の間を電気的に接続する第1接続部34とから構成される。第1感知部32は菱形形状を有しており、第1接続部34は幅の狭い短冊形状を有している。第1透明導電パターン30について、第1感知部32と第1接続部34とは一体として形成される。
第2透明導電パターン40は、複数の第2感知部42の間を電気的に接続する第2接続部44とから構成される。第2感知部42は菱形形状を有しており、第2接続部44は幅の狭い短冊形状を有している。第2接続部44は、第1接続部34上に形成された絶縁膜50上に形成される。第2透明導電パターン40について、第2感知部42と第2接続部44とは別体として形成される。なお、絶縁膜50は透明性が要求される。そのため、絶縁膜50の材料として、無機材料としては、SiO2,SiOx,SiNx,SiOxNy、有機材料としては、アクリル樹脂等が使用される。
第1透明導電パターン30と第2透明導電パターン40とは、平面視で、第1感知部32と第2感知部42とが重なり合わないよう配置される。一方、第1接続部34と第2接続部44とは、平面視で、交差する。ただし、第1接続部34と第2接続部44とは絶縁膜50により電気的に分離されている。
上述のように第1透明導電パターン30と第2透明導電パターン40とを配置することにより、いわゆる、規則的に配置されたダイヤモンドパターンが構成される。第1透明導電パターン30と第2透明導電パターン40とは、いずれも、導電性繊維とバインダーとを含む透明導電膜で構成される。
導電性繊維の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、中実構造及び中空構造のいずれかであることが好ましい。ここで、中実構造の繊維をワイヤーと呼ぶことがあり、中空構造の繊維をチューブと呼ぶことがある。
平均短軸長さが5nm〜1,000nmであって、平均長軸長さが1μm〜100μmの導電性繊維を「ナノワイヤー」と呼ぶことがある。
また、平均短軸長さが1nm〜1,000nm、平均長軸長さが0.1μm〜1,000μmであって、中空構造を持つ導電性繊維を「ナノチューブ」と呼ぶことがある。
前記導電性繊維の材料としては、導電性を有していれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、金属及びカーボンの少なくともいずれかであることが好ましく、これらの中でも、前記導電性繊維は、金属ナノワイヤー、金属ナノチューブ、及びカーボンナノチューブの少なくともいずれかであることが好ましい。
透明性、ヘイズの観点から、平均短軸長さは50nm以下であることが好ましい。
バインダーとしては、有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基(例えばカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基など)を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。
透明基板20の材料として、例えば、無アルカリガラス、ソーダガラス等の透明ガラス基板、またはPET,PEN,PES等の透明合成樹脂基板等を使用することができる。透明度及び寸法安定性の観点から、無アルカリガラス、PET、PENを使用することが好ましい。
複数の第1透明導電パターン30と複数の第2透明導電パターン40とにより、透明基板20上にセンサエリアSが形成される。透明基板20上のセンサエリアSの外周領域に、複数の第1周辺配線60と複数の第2周辺配線70とが形成される。第1周辺配線60は、その一端において、第1透明導電パターン30の一端と電気的に接続される。第1周辺配線60は、その他端において、外部接続端子(不図示)と電気的に接続される。第1周辺配線60は、細幅のライン部60aと、一端においてライン部60aに対して幅広のパッド部60b、他端においてライン部60aに対して幅広のパッド60cを含んでいる。
第2周辺配線70は、その一端において、第2透明導電パターン40の一端と電気的に接続される。第2周辺配線70は、その他端において、外部接続端子(不図示)と電気的に接続される。第2周辺配線70は、細幅のライン部70aと、一端においてライン部70aに対して幅広のパッド部70b、他端においてライン部70aに対して幅広のパッド70cを含んでいる。
第1周辺配線60と第2周辺配線70とは、金属膜で構成される。金属膜は、例えば、Al,Ag,Cu,Mo,Ti,Cr等の材料または、それらの合金で構成される。金属膜は、複数の材料の積層膜で構成されていても良い。例えば、Mo(またはMo合金)/Al(またはAl合金)/Mo(またはMo合金)からなる積層膜でも良い。
第1透明導電パターン30は、その一端において、パッド部60bと電気的に接続する幅広の接続部36を含んでいる。第2透明導電パターン40は、その一端において、パッド部70bと電気的に接続する幅広の接続部46を含んでいる。
図2は、図1中のA−A線、及びB−B線に沿った断面図を示す。A−A線に沿う断面図は接続部36とパッド部60bの近傍の断面図であり、B−B線に沿う断面図は接続部46とパッド部70bの近傍の断面図である。パッド部60bとパッド部70bは実質的に同じ構造を有している。
図2に示すように、透明基板20上に第1透明導電パターン30の一部(接続部36)が第1周辺配線60を構成するパッド部60bと接触するように形成される。第1透明導電パターン30のバインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)は、センサエリアSに関して、透明性と低抵抗性とを考慮した上で決定される。透明性を確保するため、導電性繊維は、その量が制限される。一方で、導電性繊維の抵抗値から第1透明導電パターン30のシート抵抗が予測される。センサエリアSについて、発明者らはバインダーと導電性繊維との重量比率を種々検討したところは、好ましくは、1.0以下であることを見出した。さらに、透明性の観点から、好ましくは、重量比率は0.6程度であることを見出した。
パッド部60bと接続部36との接触領域C1では、2つの部材の接触に伴うコンタクト抵抗が存在する。上述のしたように、第1透明導電パターン30はバインダーと導電性繊維で構成される。バインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が小さい場合、導電性繊維がバインダー中に埋もれた状態となる。シート抵抗が小さい場合でも、導電性繊維とパッド部60bとの接触面積が少ないとコンタクト抵抗は増大する。そのため、導電性繊維の抵抗値から予測される値より、タッチパネルの配線抵抗の値が大きくなる。第1透明導電パターン30毎に配線抵抗値の変動が大きくなると、例えば、静電容量型タッチパネルを駆動すると、動作をしない、又は不安定な動作となってしまう問題がある。
コンタクト抵抗を低減するため、本実施の形態では、パッド部60bと接続部36との接触領域C1では、第1透明導電パターン30の接続部36のバインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が、第1透明導電パターン30の接触領域C1を除く領域のバインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)より大きく設定される。
接触領域C1はセンサエリアSの外周領域に位置し、接触領域C1ではパッド部60bが存在するので光は透過しない。つまり、接続部36に対する透明性への要求は低い。そこで、接触領域C1に関して、透明性の観点でなく、コンタクト抵抗低減の観点から導電性繊維の重量比率(導電性繊維/バインダー)を高くすることが重要となる。
バインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくする態様として、一つはバインダーの量を少なくすることであり、他は導電性繊維の量を多くすることである。接触領域C1を除く領域とは、第1透明導電パターン30の第1感知部32及び第1接続部34が含まれる。接続部36の接触領域C1以外の領域では、バインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくする必要はない。しかしながら、製造工程において。接触領域C1を超えて、バインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が大きくなる場合がある。ただし、重量比率(導電性繊維/バインダー)の大きい領域が小さければ、実施的に、センサエリアSの透明性に影響を及ぼすことは少ない。
接触領域C1のバインダーの量を少なくすることにより、バインダーから露出する導電性繊維の量を多くすることができる。これにより、導体膜であるパッド部60bと、接触領域C1での接続部36の導電性繊維との接触面積を大きくでき、コンタクト抵抗を低減することができる。
また、接触領域C1の導電性繊維の量を多くすることにより、バインダーから露出する導電性繊維の量を多くすることができる。これにより、接触領域C1での、導体膜であるパッド部60bと接続部36の導電性繊維との接触面積を大きくでき、コンタクト抵抗を低減することができる。
いずれの場合でも、接触領域C1において、パッド部60bと接続部36とのコンタクト抵抗を1.0×10−3Ω・cm以下とすることが好ましい。コンタクト抵抗の値を1.0×10−3Ω・cm以下とすることで、その他の配線抵抗に比較してコンタクト抵抗が十分に低くなるために、コンタクト抵抗のばらつきが全体の抵抗値に及ぼす影響が小さくなるため、電極間のばらつきを抑制することができる。
接触領域C1について、発明者らはバインダーと導電性繊維との重量比率を種々検討したところは好ましくは、1.1以上であることを見出した。さらに、コンタクト抵抗の低減の観点から、好ましくは、重量比率は1.2から1.4程度であることを見出した。
第1周辺配線60のパッド部60bと第1透明導電パターン30の接続部36とについて説明したが、第2周辺配線70のパッド部70bと第2透明導電パターン40の接続部46とに対しても同様に適用することができる。
図3は、図1中のC−C線に沿った断面図を示す。第1感知部32と第1接続部34とを含む第1透明導電パターン30が透明基板20上に形成される。第2感知部42を含む第2透明導電パターン40が透明基板20上に形成される。つまり、第1感知部32、第1接続部34及び第2感知部42が同一面上に位置する。絶縁膜50が第1接続部34を被覆するように形成される。絶縁膜50上に第2接続部44が形成され、第2接続部44は離間する2つの第2感知部42を電気的に接続する。第2透明導電パターン40が第2感知部42と第2接続部44とにより構成される。絶縁膜50により第1接続部34と第2接続部44とが電気的に分離されるので、第1透明導電パターン30と第2透明導電パターン40とが電気的に分離される。
図3に示すように、第2感知部42と第2接続部44とはバインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜で構成される。しかしながら、両者は別体として形成される。そのため、第2感知部42と第2接続部44との接触領域C2においてコンタクト抵抗が存在する。
コンタクト抵抗を低減するため、本実施の形態において、少なくとも、第2感知部42と第2接続部44との接触領域C2では、バインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が第2感知部42の接触領域C1を除く領域のバインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)より大きく設定される。
バインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を第2感知部42の接触領域C1を除く領域のバインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)より大きく設定する領域には、いくつかの態様がある。一の態様は接触領域C2の第2感知部42の重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくすることであり、別の態様は接触領域C2の第2接続部44の重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくすることであり、別の態様は接触領域C2の第2感知部42と第2接続部44の両方の重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくすることである。
バインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくする態様として、一つはバインダーの量を少なくすることであり、他は導電性繊維の量を多くすることである。
接触領域C2での、第2感知部42の導電性繊維と第2接続部44の導電性繊維との接触面積を大きくすることで、コンタクト抵抗を低減することができる。これにより、接触領域C2での第2感知部42と第2接続部44とのコンタクト抵抗を8.0×10−4Ω・cm以下とすることが好ましい。コンタクト抵抗の値を8.0×10−4Ω・cm以下とすることで、その他の配線抵抗に比較してコンタクト抵抗が十分に低くなるために、コンタクト抵抗のばらつきが全体の抵抗値に及ぼす影響が小さくなるため、電極間のばらつきを抑制することができる。
コンタクト抵抗を下げるには、導電性繊維の比(導電性繊維/バインダー)を増加させることが好ましい。しかしながら、導電性繊維の比(導電性繊維/バインダー)を増加させると透過率が低下するする。そこで、第2感知部42の第2接続部44と接触領域C2のみの導電性繊維の比(導電性繊維/バインダー比)を増加させる。これにより、第1透明導電パターン30及び第2透明導電パターン全体の透過率の低下を少なくして、コンタクト抵抗の低減が可能となる。
第2接続部44は全体に占める面積が小さいので、接触領域C2を含め、第2接続部44全体の重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくすることもできる。第2接続部44の導電性繊維の量を増加することで、コンタクト抵抗に加えて第2接続部44のシート抵抗を低減することもできる。接触領域C2について、発明者らはバインダーと導電性繊維との重量比率を種々検討したところは、好ましくは、1.0以上であることを見出した。
以下、本実施の形態の配線構造体に使用される材料について説明する。
<透明導電膜>
透明導電膜は、少なくともバインダーと導電性繊維を含有している。バインダーは特に限定はないが、感光性化合物、更に必要に応じてその他の成分を含有してなることが好ましい。
〔導電性繊維〕
前記導電性繊維の材料としては、導電性を有していれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。金属及びカーボンの少なくともいずれかであることが好ましく、これらの中でも、前記導電性繊維は、金属ナノワイヤー、金属ナノチューブ、及びカーボンナノチューブの少なくともいずれかであることが好ましい。
<<金属ナノワイヤー>>
−材料−
前記金属ナノワイヤーの材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−金属−
前記金属としては、例えば、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケル、錫、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、マンガン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンテル、チタン、ビスマス、アンチモン、鉛、又はこれらの合金などが挙げられる。これらの中でも、導電性に優れる点で、銀、及び銀との合金が好ましい。
前記銀との合金で使用する金属としては、金、白金、オスミウム、パラジウム、イリジウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−形状−
前記金属ナノワイヤーの形状としては、特に制限はない。目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円柱状、直方体状、断面が多角形となる柱状など任意の形状をとることができる。高い透明性が必要とされる用途では、円柱状や断面の多角形の角が丸まっている断面形状であることが好ましい。
前記金属ナノワイヤーの断面形状は、基材上に金属ナノワイヤー水分散液を塗布し、断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより調べることができる。
−平均短軸長さ径及び平均長軸長さ−
前記金属ナノワイヤーの平均短軸長さ(「平均短軸径」、「平均直径」と称することがある)としては、1nm〜50nmが好ましく、10nm〜40nmがより好ましく、15nm〜35nmが更に好ましい。
前記平均短軸長さが、1nm未満であると、耐酸化性が悪化し、耐久性が悪くなることがあり、50nmを超えると、金属ナノワイヤー起因の散乱が生じ、十分な透明性を得ることができないことがある。
前記金属ナノワイヤーの平均短軸長さは、透過型電子顕微鏡(TEM;日本電子株式会社製、JEM−2000FX)を用い、300個の金属ナノワイヤーを観察し、その平均値から金属ナノワイヤーの平均短軸長さを求めた。なお、前記金属ナノワイヤーの短軸が円形でない場合の短軸長さは、最も長いものを短軸長さとした。
前記金属ナノワイヤーの平均長軸長さ(「平均長さ」と称することがある)としては、1μm〜50μmであることが好ましく、5μm〜45μmがより好ましく、10μm〜40μmが更に好ましい。
前記平均長軸長さが、1μm未満であると、密なネットワークを形成することが難しく、十分な導電性を得ることができないことがあり、50μmを超えると、金属ナノワイヤーが長すぎて製造時に絡まり、製造過程で凝集物が生じてしまうことがある。
前記金属ナノワイヤーの平均長軸長さは、例えば透過型電子顕微鏡(TEM;日本電子株式会社製、JEM−2000FX)を用い、300個の金属ナノワイヤーを観察し、その平均値から金属ナノワイヤーの平均長軸長さを求めた。なお、前記金属ナノワイヤーが曲がっている場合、それを弧とする円を考慮し、その半径、及び曲率から算出される値を長軸長さとした。
−製造方法−
前記金属ナノワイヤーの製造方法としては、特に制限はなく、いかなる方法で製造してもよいが、以下のようにハロゲン化合物と分散添加剤とを溶解した溶媒中で加熱しながら金属イオンを還元することによって製造することが好ましい。
また、金属ナノワイヤーの製造方法としては、特開2009−215594号公報、特開2009−242880号公報、特開2009−299162号公報、特開2010−84173号公報、特開2010−86714号公報などに記載の方法を用いることができる。
<<金属ナノチューブ>>
−材料−
前記金属ナノチューブの材料としては、特に制限はなく、いかなる金属であってもよく、例えば、前記した金属ナノワイヤーの材料などを使用することができる。
−形状−
前記金属ナノチューブの形状としては、単層であってもよく、多層であってもよいが、導電性及び熱伝導性に優れる点で単層が好ましい。
−平均短軸長さ、平均長軸長さ、厚み−
前記金属ナノチューブの厚み(外径と内径との差)としては、3nm〜80nmが好ましく、3nm〜30nmがより好ましい。
前記厚みが、3nm未満であると、耐酸化性が悪化し、耐久性が悪くなることがあり、80nmを超えると、金属ナノチューブ起因の散乱が生じることがある。
前記金属ナノチューブの平均長軸長さは、1μm〜40μmが好ましく、3μm〜35μmがより好ましく、5μm〜30μmが更に好ましい。
<<カーボンナノチューブ>>
前記カーボンナノチューブ(CNT)は、グラファイト状炭素原子面(グラフェンシート)が、単層あるいは多層の同軸管状になった物質である。前記単層のカーボンナノチューブはシングルウォールナノチューブ(SWNT)、前記多層のカーボンナノチューブはマルチウォールナノチューブ(MWNT)と呼ばれ、特に、2層のカーボンナノチューブはダブルウォールナノチューブ(DWNT)とも呼ばれる。本発明で用いられる導電性繊維において、前記カーボンナノチューブは、単層であってもよく、多層であってもよいが、導電性及び熱伝導性に優れる点で単層が好ましい。
−製造方法−
−アスペクト比−
前記導電性繊維のアスペクト比としては、10以上であることが好ましい。前記アスペクト比とは、一般的には繊維状の物質の長辺と短辺との比(平均長軸長さ/平均短軸長さの比)を意味する。
前記アスペクト比の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子顕微鏡等により測定する方法などが挙げられる。
前記導電性繊維のアスペクト比を電子顕微鏡で測定する場合、前記導電性繊維のアスペクト比が10以上であるか否かは、電子顕微鏡の1視野で確認できればよい。また、前記導電性繊維の長軸長さと短軸長さとを各々別に測定することによって、前記導電性繊維全体のアスペクト比を見積もることができる。
なお、前記導電性繊維がチューブ状の場合には、前記アスペクト比を算出するための直径としては、該チューブの外径を用いる。
前記導電性繊維のアスペクト比としては、10以上であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50〜1,000,000が好ましく、100〜1,000,000がより好ましい。
前記アスペクト比が、10未満であると、前記導電性繊維によるネットワーク形成がなされず導電性が十分取れないことがあり、1,000,000を超えると、導電性繊維の形成時やその後の取り扱いにおいて、成膜前に導電性繊維が絡まり凝集するため、安定な液が得られないことがある。
−アスペクト比が10以上の導電性繊維の比率−
前記アスペクト比が10以上の導電性繊維の比率としては、全導電性組成物中に体積比で、50%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、75%以上が特に好ましい。これらの導電性繊維の割合を、以下、「導電性繊維の比率」と呼ぶことがある。
前記導電性繊維の比率が、50%未満であると、導電性に寄与する導電性物質が減少し導電性が低下してしまうことがあり、同時に密なネットワークを形成できないために電圧集中が生じ、耐久性が低下してしまうことがある。また、導電性繊維以外の形状の粒子は、導電性に大きく寄与しない上に吸収を持つため好ましくない。特に金属の場合で、球形などのプラズモン吸収が強い場合には透明度が悪化してしまうことがある。
ここで、前記導電性繊維の比率は、例えば、導電性繊維が銀ナノワイヤーである場合には、銀ナノワイヤー水分散液をろ過して、銀ナノワイヤーと、それ以外の粒子とを分離し、ICP発光分析装置を用いてろ紙に残っている銀の量と、ろ紙を透過した銀の量とを各々測定することで、導電性繊維の比率を求めることができる。ろ紙に残っている導電性繊維をTEMで観察し、300個の導電性繊維の短軸長さを観察し、その分布を調べることにより、短軸長さが200nm以下であり、かつ長軸長さが1μm以上である導電性繊維であることを確認する。なお、ろ紙は、TEM像で短軸長さが200nm以下であり、かつ長軸長さが1μm以上である導電性繊維以外の粒子の最長軸を計測し、その最長軸の2倍以上であり、かつ導電性繊維の長軸の最短長以下の長さのものを用いることが好ましい。
ここで、前記導電性繊維の平均短軸長さ及び平均長軸長さは、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)や光学顕微鏡を用い、TEM像や光学顕微鏡像を観察することにより求めることができ、本発明においては、導電性繊維の平均短軸長さ及び平均長軸長さは、透過型電子顕微鏡(TEM)により300個の導電性繊維を観察し、その平均値から求めたものである。
以下には、導電性繊維とバインダー(感光性樹脂)を一層に含有した導電層について記載したが、感光性樹脂を含有する感光層(パターニング材料)は導電性繊維を含有する導電層と必ずしも一体化していなくてもよく、導電層と感光層(パターニング層)が積層されていたり、導電層を被転写体に転写した後に感光層(パターニング層)を積層転写したり、レジスト材料をスクリーン印刷してパターニング用マスクを形成してもよい。
<<バインダー>>
前記バインダーとしては、有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基(例えば
カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基など)を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。
これらの中でも、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものが好ましく、また、酸解離性基を有し、酸の作用により酸解離性基が解離した時にアルカリ可溶となるものが特に好ましい。
ここで、前記酸解離性基とは、酸の存在下で解離することが可能な官能基を表す。
前記バインダーの製造には、例えば公知のラジカル重合法による方法を適用することができる。前記ラジカル重合法でアルカリ可溶性樹脂を製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶媒の種類等々の重合条件は、当業者において容易に設定可能であり、実験的に条件を定めることができる。
前記有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー(酸性基を有する感光性樹脂)が好ましい。
前記側鎖にカルボン酸を有するポリマーとしては、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等であり、更に側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する高分子重合体も好ましいものとして挙げられる。
これらの中でも、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他のモノマーからなる多元共重合体が特に好ましい。
更に、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する高分子重合体や(メタ)アクリル酸/グリシジル(メタ)アクリレート/他のモノマーからなる多元共重合体も有用なものとして挙げられる。該ポリマーは任意の量で混合して用いることができる。
前記以外にも、特開平7−140654号公報に記載の、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクレート/メタクリル酸共重合体、などが挙げられる。
前記アルカリ可溶性樹脂における具体的な構成単位としては、(メタ)アクリル酸と、該(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体とが好適である。
前記(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、例えばアルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、ビニル化合物などが挙げられる。これらは、アルキル基及びアリール基の水素原子は、置換基で置換されていてもよい。
前記アルキル(メタ)アクリレート又はアリール(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー、CH2=CR1R2、CH2=C(R1)(COOR3)〔ただし、R1は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、R2は炭素数6〜10の芳香族炭化水素環を表し、R3は炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜12のアラルキル基を表す。〕、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記バインダーの重量平均分子量は、アルカリ溶解速度、膜物性等の点から、1,000〜500,000が好ましく、3,000〜300,000がより好ましく、5,000〜200,000が更に好ましい。
ここで、前記重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ法により測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて求めることができる。
前記バインダーの含有量は、前記導電層全体に対し40質量%〜95質量%であることが好ましく、50質量%〜90質量%がより好ましく、70質量%〜90質量%が更に好ましい。前記含有量の範囲にあると、現像性と金属ナノワイヤーの導電性の両立が図れる。
−感光性化合物−
前記感光性化合物とは、露光により画像を形成する機能を導電層に付与するか、又はそのきっかけを与える化合物を意味する。具体的には、(1)露光による酸を発生する化合物(光酸発生剤)、(2)感光性のキノンジアジド化合物、(3)光ラジカル発生剤等を挙げることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、感度調整のために、増感剤などを併用して用いることもできる。
−−(1)光酸発生剤−−
前記(1)光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
前記(1)光酸発生剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートなどが挙げられる。これらの中でも、スルホン酸を発生する化合物であるイミドスルホネート、オキシムスルホネート、o−ニトロベンジルスルホネートが特に好ましい。
また、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物を樹脂の主鎖又は側鎖に導入した化合物、例えば、米国特許第3,849,137号明細書、独国特許第3914407号明細書、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号の各公報等に記載の化合物を用いることができる。
更に、米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等の各明細書に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
−−(2)キノンジアジド化合物−−
前記(2)キノンジアジド化合物としては、例えば、1,2−キノンジアジドスルホニルクロリド類、ヒドロキシ化合物、アミノ化合物などを脱塩酸剤の存在下で縮合反応させることで得られる。
前記(1)光酸発生剤、及び前記(2)キノンジアジド化合物の配合量は、露光部と未露光部の溶解速度差と、感度の許容幅の点から、前記バインダーの総量100質量部に対して、1質量部〜100質量部であることが好ましく、3質量部〜80質量部がより好ましい。
なお、前記(1)光酸発生剤と、前記(2)キノンジアジド化合物とを併用してもよい。
本発明においては、前記(1)光酸発生剤の中でもスルホン酸を発生する化合物が好ましく、下記のようなオキシムスルホネート化合物が高感度である観点から特に好ましい。
Figure 0005750017
前記(2)キノンジアジド化合物として、1,2−ナフトキノンジアジド基を有する化合物を用いると高感度で現像性が良好である。
前記(2)キノンジアジド化合物の中で下記の化合物でDが独立して水素原子又は1,2−ナフトキノンジアジド基であるものが高感度である観点から好ましい。
Figure 0005750017
−−(3)光ラジカル発生剤−−
前記光ラジカル発生剤は、光を直接吸収し、又は光増感されて分解反応若しくは水素引き抜き反応を起こし、重合活性ラジカルを発生する機能を有する。前記光ラジカル発生剤は波長300nm〜500nmの領域に吸収を有するものであることが好ましい。
前記光ラジカル発生剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。前記光ラジカル発生剤の含有量は、透明導電膜用の塗布液全固形量に対して、0.1質量%〜50質量%であることが好ましく、0.5質量%〜30質量%がより好ましく、1質量%〜20質量%が更に好ましい。前記数値範囲において、良好な感度とパターン形成性が得られる。
前記光ラジカル発生剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば特開2008−268884号公報に記載の化合物群が挙げられる。これらの中でも、トリアジン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルホスフィン(オキシド)系化合物、オキシム系化合物、イミダゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物が露光感度の観点から特に好ましい。
前記光ラジカル発生剤としては、露光感度と透明性の観点から、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]が好適である。
透明導電膜用の塗布液は、露光感度向上のために、光ラジカル発生剤と連鎖移動剤を併用してもよい。
前記連鎖移動剤としては、例えば、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどのN,N−ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、N−フェニルメルカプトベンゾイミダゾール、1,3,5−トリス(3−メルカブトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンなどの複素環を有するメルカプト化合物、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタンなどの脂肪族多官能メルカプト化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記連鎖移動剤の含有量は、前記透明導電膜用の塗布液の全固形分に対し、0.01質量%〜15質量%が好ましく、0.1質量%〜10質量%がより好ましく、0.5質量%〜5質量%が更に好ましい。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、例えば架橋剤、分散剤、溶媒、界面活性剤、酸化防止剤、硫化防止剤、金属腐食防止剤、粘度調整剤、防腐剤等の各種の添加剤などが挙げられる。
−−架橋剤−−
前記架橋剤は、フリーラジカル又は酸及び熱により化学結合を形成し、導電層を硬化させる化合物であり、例えばメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの基で置換されたメラミン系化合物、グアナミン系化合物、グリコールウリル系化合物、ウレア系化合物、フェノール系化合物もしくはフェノールのエーテル化合物、エポキシ系化合物、オキセタン系化合物、チオエポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、又はアジド系化合物;メタクリロイル基又はアクリロイル基などを含むエチレン性不飽和基を有する化合物、などが挙げられる。これらの中でも、膜物性、耐熱性、溶剤耐性の点でエポキシ系化合物、オキセタン系化合物、エチレン性不飽和基を有する化合物が特に好ましい。
また、前記オキセタン樹脂は、1種単独で又はエポキシ樹脂と混合して使用することができる。特にエポキシ樹脂との併用で用いた場合には反応性が高く、膜物性を向上させる観点から好ましい。
前記架橋剤の含有量は、前記バインダー総量100質量部に対して、1質量部〜250質量部が好ましく、3質量部〜200質量部がより好ましい。
−−分散剤−−
前記分散剤は、前記導電性繊維の凝集を防ぎ、分散させるために用いる。前記分散剤としては、前記導電性繊維を分散させることができれば特に制限はなく、目的に応じて適否選択することができ、例えば、市販の低分子顔料分散剤、高分子顔料分散剤を利用でき、特に高分子分散剤で導電性繊維に吸着する性質を持つものが好ましく用いられ、例えばポリビニルピロリドン、BYKシリーズ(ビックケミー社製)、ソルスパースシリーズ(日本ルーブリゾール社製など)、アジスパーシリーズ(味の素株式会社製)などが挙げられる。
前記分散剤の含有量としては、前記バインダー100質量部に対し、0.1質量部〜50質量部が好ましく、0.5質量部〜40質量部がより好ましく、1質量部〜30質量部が特に好ましい。
前記含有量が、0.1質量部未満であると、分散液中で導電性繊維が凝集してしまうことがあり、50質量部を超えると、塗布工程において安定な液膜が形成できず、塗布ムラが発生することがある。
−−溶媒−−
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシブタノール、水、1−メトキシ−2−プロパノール、イソプロピルアセテート、乳酸メチル、N−メチルピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン(GBL)、プロピレンカーボネート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−金属腐食防止剤−−
前記金属腐食防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばチオール類、アゾール類などが好適である。
前記金属腐食防止剤を含有することで、一段と優れた防錆効果を発揮することができる。
前記金属腐食防止剤は透明導電膜用の塗布液に溶解した中に、適した溶媒で溶解した状態、又は粉末で添加するか、後述する透明導電膜用の塗布液による導電膜を作製後に、これを金属腐食防止剤浴に浸すことで付与することができる。
次に、図4〜図10を参照しながらタッチパネルの製造方法について説明する。図4に示すように、透明基板20上に第1周辺配線60及び第2周辺配線70を形成する。第1周辺配線60及び第2周辺配線70は、例えば、(A)透明基板20上に厚さ50nmのMo、厚さ100nmのAl、厚さ50nmのMoをこの順で金属膜を、スパッタ法により成膜し、(B)フォトリソグラフィー技術を用いて金属膜をエッチングしてパターニングする、ことにより形成される。
図5に示すように、透明基板20上に第1透明導電パターン30の第1感知部32、第1接続部34と接続部36、及び第2透明導電パターン40の第2感知部42と接続部46とを形成する。第1感知部32、第1接続部34と接続部36、及び第2感知部42と接続部46は、例えば、(A)バインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜用の組成物を透明基板20上に形成し、(B)透明導電膜用の組成物を露光し現像する、ことにより形成される。透明導電膜用の組成物を透明基板20上に形成する方法として、例えば、転写法、インクジェット法が挙げられる。
転写法は、例えば、(A)転写基材上に、ポリマーを含むクッション層と、バインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜用の組成物をこの順で積層し、(B)透明導電膜用の組成物を透明基板20に対向配置し、ラミネータを用いて加圧及び加熱することで、クッション層と透明導電膜用の組成物とを透明基板20側に移動させることにより実現される。
インクジェット法は、インクジェット装置を用いてバインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜インクを透明基板20上に直接噴出することにより実現される。
図6に示すように、接触領域C1の接続部36及び接続部46に対し、不活性ガス(N)によるプラズマアッシング処理が施される。これにより、接続部36及び接続部46のバインダーの一部が除去される。接触領域C1において、バインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を、他の領域と比較して大きくすることができる。
例えば、プラズマアッシング処理は、Nを0.3Pa、流量20scmmで供給し、RFパワー80W、1分間の条件で実施される。不活性ガスとして、N、Ne、Ar、Kr、及びXeの群から一を選択することができる。
図7に示すように、第1透明導電パターン30の第1接続部34上に絶縁膜50が形成される。絶縁膜50は、例えば、(A)感光性アクリル樹脂ならなる有機絶縁膜を透明基板20上に転写により形成し、(B)感光性アクリル樹脂ならなる有機絶縁膜を露光し現像する、ことにより形成される。
図8に示すように、離間して隣り合う第2感知部42を電気的に接続する第2接続部44が絶縁膜50上に形成される。第2接続部44は、(A)バインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜用の組成物を透明基板20上に形成し、(B)透明導電膜用の組成物を露光し現像する、ことにより形成される。透明導電膜用の組成物を透明基板20上に形成するとき、上述したように転写法、インクジェット法を適用することができる。
図9に示すように、接触領域C2の第2接続部44に対し、不活性ガス(N)によるプラズマアッシング処理が施される。この時、SUSでできたシャドウマスクを用いることにより、接触領域C2の第2接続部44のみにプラズマアッシング処理は実施される。これにより、第2接続部44のバインダーの一部が除去される。接触領域C2において、バインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を、他の領域と比較して大きくすることができる。例えば、プラズマアッシング処理は、Nを0.3Pa、流量20scmmで供給し、RFパワー80W、1分間の条件で実施される。
図10に示すように、第1透明導電パターン30及び第2透明導電パターンを被覆するため、透明基板20上にオーバーコート層80を形成する。オーバーコート層80は、例えば、(A)感光性アクリル樹脂ならなる有機絶縁膜を透明基板20上に転写により形成し、(B)感光性アクリル樹脂ならなる有機絶縁膜を露光し現像する、ことにより形成される。オーバーコート層80により、センサエリアSが保護される。
バインダーと導電性繊維との重量比率を変える方法として、プラズマアッシング処理について説明した。しかし、これに限定されない。例えば、フォトマスク等を用いて、露光量を調整することで、バインダーと導電性繊維との重量比率を大きくすることができる。
例えば、透明導電膜用の組成物がネガ型の感光材料を含む場合について説明する。バインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜用の組成物を透明基板20上に形成する。次いで、所定の露光量で、例えば、フォトマスクを用いて、第1感知部32、第1接続部34及び第2感知部42に相当する領域を露光する。次に所定の露光量より少ない露光量で、例えば、フォトマスクを用いて、接続部36と接続部46に相当する領域を露光する。ネガ型では、露光されると現像液に対して溶解性が低下し、現像後に露光部分が残る。露光量の多い領域に比較して、露光量の少ない接続部36と接続部46では、バインダーがより多く溶解する。これにより、バインダーと導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくすることができる。
上述したように本実施の形態の配線構造体によれば、バインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜と導体膜とのコンタクト抵抗を低減することができる。一方、透明導電膜と導体膜との接触領域以外において、透明導電膜の視認性、例えば透過率、ヘイズ等を改善することができる。配線構造体の一例として、タッチパネルを示した。しかながら、これに限定されない。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(合成例1)
<バインダー(A−1)の合成>
共重合体を構成するモノマー成分としてメタクリル酸(MAA)7.79g、ベンジルメタクリレート(BzMA)37.21gを使用し、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.5gを使用し、これらを溶剤プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)55.00g中において重合反応させることにより、下記式で表されるバインダー(A−1)のPGMEA溶液(固形分濃度:45質量%)を得た。なお、重合温度は、温度60℃乃至100℃に調整した。
バインダー(A−1)の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ法(GPC)を用いて測定した結果、ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)が30,000、分子量分布(Mw/Mn)が2.21であった。
Figure 0005750017
(調製例1)
−銀ナノワイヤー水分散液の調製−
予め、下記の添加液A、G、及びHを調製した。
〔添加液A〕
硝酸銀粉末0.51gを純水50mLに溶解した。その後、1Nのアンモニア水を透明になるまで添加した。そして、全量が100mLになるように純水を添加した。
〔添加液G〕
グルコース粉末0.5gを140mLの純水で溶解して、添加液Gを調製した。
〔添加液H〕
HTAB(ヘキサデシル−トリメチルアンモニウムブロミド)粉末0.5gを27.5mLの純水で溶解して、添加液Hを調製した。
次に、以下のようにして、銀ナノワイヤー水分散液を調製した。
純水410mLを三口フラスコ内に入れ、20℃にて攪拌しながら、添加液H 82.5mL、及び添加液G 206mLをロートにて添加した(一段目)。この液に、添加液A 206mLを流量2.0mL/min、攪拌回転数800rpmで添加した(二段目)。その10分間後、添加液Hを82.5mL添加した(三段目)。その後、3℃/分で内温75℃まで昇温した。その後、攪拌回転数を200rpmに落とし、5時間加熱した。
得られた水分散液を冷却した後、限外濾過モジュールSIP1013(旭化成株式会社製、分画分子量6,000)、マグネットポンプ、及びステンレスカップをシリコーン製チューブで接続し、限外濾過装置とした。
得られた水分散液(水溶液)をステンレスカップに入れ、ポンプを稼動させて限外濾過を行った。モジュールからの濾液が50mLになった時点で、ステンレスカップに950mLの蒸留水を加え、洗浄を行った。前記の洗浄を伝導度が50μS/cm以下になるまで繰り返した後、濃縮を行い、調製例1の銀ナノワイヤー水分散液を得た。
得られた調製例1の銀ナノワイヤー水分散液中の銀ナノワイヤーについて、以下のようにして、平均短軸長さ、平均長軸長さを測定した。結果を表1に示す。
<銀ナノワイヤーの平均短軸長さ(平均直径)及び平均長軸長さ>
透過型電子顕微鏡(TEM;日本電子株式会社製、JEM−2000FX)を用い、300個の銀ナノワイヤーを観察し、銀ナノワイヤーの平均短軸長さ及び平均長軸長さを求めた。
<銀ナノワイヤーの短軸長さの変動係数>
透過型電子顕微鏡(TEM;日本電子株式会社製、JEM−2000FX)を用い、銀ナノワイヤーの短軸長さを300個観察し、ろ紙を透過した銀の量を各々測定し、短軸長さが50nm以下であり、かつ長軸長さが5μm以上である銀ナノワイヤーをアスペクト比が10以上の銀ナノワイヤーの比率(%)として求めた。
なお、銀ナノワイヤーの比率を求める際の銀ナノワイヤーの分離は、メンブレンフィルター(Millipore社製、FALP 02500、孔径1.0μm)を用いて行った。
Figure 0005750017
<試料No.101の導電層転写材料>
<<クッション層の形成>>
基材としての平均厚み30μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、下記組成のクッション層用塗布液を塗布し、乾燥させて、平均厚み10μmのクッション層を形成した。
−クッション層用塗布液の組成−
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/30/10/5、重量平均分子量=10万、ガラス転移温度(Tg)=70℃)・・・6.0質量部
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=65/35、重量平均分子量=1万、ガラス転移温度(Tg)=100℃)・・・14.0質量部
・BPE−500(新中村化学株式会社製)・・・9.0質量部
・メガファックF−780−F(大日本インキ化学工業株式会社製)・・0.5質量部
・メタノール・・・10.0質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・5.0質量部
・メチルエチルケトン・・・55.5質量部
<<導電層の作製>>
−銀ナノワイヤーのMFG分散液(Ag−1)の調製−
調製例1の銀ナノワイヤーの水分散液へ、ポリビニルピロリドン(K−30、和光純薬工業株式会社製)と1−メトキシ−2−プロパノール(MFG)を添加し、遠心分離の後、デカンテーションにて上澄みの水を除去し、MFGを添加し、再分散を行い、その操作を3回繰り返し、銀ナノワイヤーのMFG分散液(Ag−1)を得た。最後のMFGの添加量は銀の含有量が、銀1質量%となるように調節した。
−ネガ型導電層用組成物の調製−
合成例1のバインダー(A−1)0.241質量部、KAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)0.252質量部、IRGACURE379(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)0.0252質量部、架橋剤としてのEHPE−3150(ダイセル化学株式会社製)0.0237質量部、メガファックF781F(DIC株式会社製)0.0003質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)0.9611質量部、及び1−メトキシ−2−プロパノール(MFG)44.3質量部、前記銀ナノワイヤーのMFG分散液(Ag−1)を18.0質量部加え、攪拌し、ネガ型導電層用組成物を調製した。
−導電層の形成−
得られたネガ型導電層用組成物を、前記クッション層を形成したフィルム上に塗布し、乾燥させて、平均厚み0.1μmの導電層を形成した。以上により、試料No.101の導電層転写材料を作製した。
<試料No.102の導電層転写材料>
試料No.101において−ネガ型導電層用組成物の調製−の工程において、銀ナノワイヤーのMFG分散液(Ag−1)を30.0質量部に変更した以外は試料No.101と同様に試料No.102の導電転写材料を作製した。
<透明導電膜の形成>
以下の方法にて、透明導電膜の形成を行った。
〔転写〕
被転写体(厚み0.7mmのガラス基板)に、前記導電層転写材料の導電層及びクッション層を転写した。なお、クッション層は、シャワー現像により除去される。
〔露光〕
マスク上から、高圧水銀灯i線(365nm)を40mJ/cm(照度20mW/cm)露光を行った。なお、本導電膜はネガ型導電層組成物より構成されている為に、i線が照射された部分に透明導電膜は形成される。
〔現像〕
露光後の基板を、純水5,000gに炭酸水素ナトリウム5gと炭酸ナトリウム2.5gを溶解した現像液でシャワー現像30秒間(シャワー圧0.04MPa)を行った。次に、純水のシャワーでリンスした。
<透明導電膜1>
導電層転写材料に試料No.101の導電層転写材料を用いて、前記<透明導電膜の形成>方法を用いて、透明導電膜1を形成した。
この透明導電膜1のバインダーと銀ナノワイヤーとの重量比率(銀ナノワイヤー/バインダー)を測定すると0.6であった。
<透明導電膜2>
導電層転写材料に試料No.102の導電層転写材料を用いて、前記<透明導電膜の形成>方法を用いて、透明導電膜2を形成した。
この透明導電膜1のバインダーと銀ナノワイヤーとの重量比率(銀ナノワイヤー/バインダー)を測定すると1.0であった。
<プラズマアッシング処理>
・プラズマアッシング条件1
透明導電膜1の表面を、Nガス雰囲気下(N流量20sccm、真空度0.3Pa)でRFパワー80Wにて25秒間プラズマアッシング処理を行った。プラズマアッシング処理後の透明導電膜1のバインダーと銀ナノワイヤーとの重量比率(銀ナノワイヤー/バインダー)を測定すると0.8であった。
・プラズマアッシング条件2
透明導電膜1の表面を、Nガス雰囲気下(N流量20sccm、真空度0.3Pa)でRFパワー80Wにて50秒間プラズマアッシング処理を行った。プラズマアッシング処理後の透明導電膜1のバインダーと銀ナノワイヤーとの重量比率(銀ナノワイヤー/バインダー)を測定すると1.0であった。
・プラズマアッシング条件3
透明導電膜1の表面を、Nガス雰囲気下(N流量20sccm、真空度0.3Pa)でRFパワー80Wにて60秒間プラズマアッシング処理を行った。プラズマアッシング処理後の透明導電膜1のバインダーと銀ナノワイヤーとの重量比率(銀ナノワイヤー/バインダー)を測定すると1.1であった。
・プラズマアッシング条件4
透明導電膜1の表面を、Nガス雰囲気下(N流量20sccm、真空度0.3Pa)でRFパワー80Wにて70秒間プラズマアッシング処理を行った。プラズマアッシング処理後の透明導電膜1のバインダーと銀ナノワイヤーとの重量比率(銀ナノワイヤー/バインダー)を測定すると1.2であった。
<コンタクト抵抗の評価1>
四端子クロスブリッジケルビン法にて透明導電膜と金属配線とのコンタクト抵抗を測定した。
Mo(50nm)/Al(200nm)/Mo(50nm)の金属配線が形成されたガラス基板(MAM付ガラス基板と呼ぶ)を用いて、金属配線上に透明導電膜を形成することにより、コンタクト抵抗評価用サンプルを作製した。コンタクト領域は50μm×50μmである。
サンプルはそれぞれ5サンプル作製し、それぞれのコンタクト抵抗の評価を行った。
・コンタクト抵抗評価用サンプル1
MAM付ガラス基板上に透明導電膜1を形成し、コンタクト抵抗の評価を行った。
・コンタクト抵抗評価用サンプル2
MAM付ガラス基板上に透明導電膜1を形成し、コンタクト部にプラズマアッシング条件1にてプラズマアッシングを行い、コンタクト抵抗の評価を行った。
・コンタクト抵抗評価用サンプル3
MAM付ガラス基板上に透明導電膜1を形成し、コンタクト部にプラズマアッシング条件2にてプラズマアッシングを行い、コンタクト抵抗の評価を行った。
・コンタクト抵抗評価用サンプル4
MAM付ガラス基板上に透明導電膜1を形成し、コンタクト部にプラズマアッシング条件3にてプラズマアッシングを行い、コンタクト抵抗の評価を行った。
・コンタクト抵抗評価用サンプル5
MAM付ガラス基板上に透明導電膜1を形成し、コンタクト部にプラズマアッシング条件4にてプラズマアッシングを行い、コンタクト抵抗の評価を行った。
以下にコンタクト抵抗評価サンプル1〜5のコンタクト抵抗値の評価結果を表2に示す。×はコンタクトが取れなかったことを示す。
Figure 0005750017
コンタクト抵抗値1〜5は、サンプルを5個(n=5)作製したときの個々の実験値を示す。
以上のように、銀ナノワイヤー/バインダー比を1.1以上にすることにより、コンタクト抵抗値は1.0×10−3Ω・cm以下の値を示し、またコンタクト抵抗値のバラつきも改善する。
<コンタクト抵抗の評価2>
四端子クロスブリッジケルビン法にて透明導電膜と透明導電膜とのコンタクト抵抗を測定した。
ガラス基板上に透明導電膜1を形成し、その上に透明導電膜2を形成することにより、コンタクト抵抗評価用サンプルを作製した。コンタクト領域は50μm×50μmである。
サンプルはそれぞれ5サンプル作製し、それぞれのコンタクト抵抗の評価を行った。
・コンタクト抵抗評価用サンプル6
ガラス基板上に透明導電膜1を形成し、その上に透明導電膜2を形成して、コンタクト抵抗の評価を行った。
・コンタクト抵抗評価用サンプル7
ガラス基板上に透明導電膜1を形成後、コンタクト部にプラズマアッシング条件1にてプラズマアッシングを行い、その後その上にその上に透明導電膜2を形成して、コンタクト抵抗の評価を行った。
・コンタクト抵抗評価用サンプル8
ガラス基板上に透明導電膜1を形成後、コンタクト部にプラズマアッシング条件2にてプラズマアッシングを行い、その後その上にその上に透明導電膜2を形成して、コンタクト抵抗の評価を行った。
・コンタクト抵抗評価用サンプル9
ガラス基板上に透明導電膜1を形成後、コンタクト部にプラズマアッシング条件3にてプラズマアッシングを行い、その後その上にその上に透明導電膜2を形成して、コンタクト抵抗の評価を行った。
・コンタクト抵抗評価用サンプル10
ガラス基板上に透明導電膜1を形成後、コンタクト部にプラズマアッシング条件4にてプラズマアッシングを行い、その後その上にその上に透明導電膜2を形成して、コンタクト抵抗の評価を行った。
以下にコンタクト抵抗評価サンプル6〜10のコンタクト抵抗値の評価結果を表3に示す。×はコンタクトが取れなかったことを示す。
Figure 0005750017
コンタクト抵抗値1〜5は、サンプルを5個(n=5)作製したときの個々の実験値を示す。
以上のように、銀ナノワイヤー/バインダー比を1.1以上にすることにより、コンタクト抵抗値は8.0×10−4Ω・cm以下の値を示し、またコンタクト抵抗値のバラつきも改善する。
<タッチパネルの作製>
以下のようにして図4〜図10に示したタッチパネル(パネル1〜7)の作製を行った。
<パネル1>
Mo(50nm)/Al(100nm)/Mo(50nm)で形成された周辺配線60,70がパターン形成されたガラス基板20上に試料No.101の導電層転写材料を用いて、透明導電膜1をパターニング形成し、第1透明導電パターン30と第2透明導電膜パターン40を形成する。次に接続部36,40が開口されたメタルマスクを用いて、プラズマアッシングを接続部36(C1),40(C1)のみに実施した。アッシング条件はプラズマアッシング条件3にて行った。
次にガラス基板上に絶縁膜50を形成した。次に接続領域C2が開口されたメタルマスクを用いて、プラズマアッシングを接続領域C2のみに実施した。アッシング条件はプラズマアッシング条件2にて行った。
次に、試料No.102の導電層転写材料を用いて、透明導電膜2をパターニング形成し、第2接続部44を形成した。
最後にガラス基板全体にオーバーコート層を作製し、タッチパネルを作製した。
<パネル2>
パネル1において、接続部36,40のプラズマアッシングのアッシング条件をプラズマアッシング条件4で行った以外は、パネル1と同様にタッチパネルを作製した。
<パネル3>
パネル1において、接続部36,40のプラズマアッシングのアッシング条件をプラズマアッシング条件4で行い、接続領域C2のプラズマアッシングのアッシング条件をプラズマアッシング条件4で行った以外は、パネル1と同様にタッチパネルを作製した。
<パネル4>
パネル3において、第1透明導電パターン30と第2透明導電膜パターン40の領域もプラズマアッシング条件4でプラズマアッシングを行った以外は、パネル3と同様にタッチパネルを作製した。
<パネル5>
パネル1において、接続部36,40と接続領域C2とのプラズマアッシングを実施しなかった以外は、パネル1と同様にタッチパネルを作製した(プラズマアッシング処理なし)。
<パネル6>
パネル2において、第1透明導電パターン30と第2透明導電膜パターン40の領域もプラズマアッシング条件4でプラズマアッシングを行った以外はパネル2と同様にタッチパネルを作製した。
<パネル7>
パネル2において、接続部36,40にはプラズマアッシングを行わず、第1透明導電パターン30と第2透明導電膜パターン40の領域にプラズマアッシング条件4でプラズマアッシングを行った以外はパネル2と同様にタッチパネルを作製した。
作製したタッチパネルを以下のように評価を行った。
配線抵抗の評価:
×:配線の断線数が3本以上、または配線抵抗の分布が150%以上
○:配線の断線数が2本以下、かつ配線抵抗の分布が120%以上150%未満
○○:配線の断線数が2本以下、かつ配線抵抗の分布が110%以上120%未満
○○○:配線の断線数が2本以下、かつ配線抵抗の分布が110%未満
(*配線抵抗の分布=最大配線抵抗値/最小配線抵抗値)
視認性の評価:
×:背面が白色にて透明導電膜のパターンが見える。
○:背面が白色にて透明導電膜のパターンが見えない。
○○:背面が黒色でも透明導電膜のパターンが見えない。
評価結果を表4に示す。
Figure 0005750017
<パネル8>
パネル5において、接続部36,40と接続領域C2との箇所の露光量を6mJ/mに変更した以外は、パネル5と同様にタッチパネルを作製した。
なお、露光量を40mJ/mから6mJ/mへ変更した箇所の透明導電膜部の銀ナノワイヤー/バインダー比を測定すると1.2であった。
<パネル9>
パネル5において、第1透明導電パターン30と第2透明導電膜パターン40の領域と接続部36,40との箇所の露光量を6mJ/mに、また接続領域C2部の露光量を10mJ/mに変更した以外は、パネル5と同様にタッチパネルを作製した。
評価結果を表5に示す。
Figure 0005750017
10 タッチパネル、20 透明基板、30 第1透明導電パターン、32 第1感知部、34 第1接続部、36 接続部、40 第2透明導電パターン、42 第2感知部、44 第2接続部、46 接続部、50 絶縁膜、60 第1周辺配線 70 第2周辺配線 80 オーバーコート層、C1,C2 接触領域、S センサエリア

Claims (12)

  1. 基板上に形成される配線構造体であって、
    前記配線構造体は、
    バインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜と、
    前記透明導電膜の一の領域と電気的に接触する導体膜と、を含み、
    前記透明導電膜の一の領域では、前記基板上に、前記導体膜、前記透明導電膜、をこの順に有し、
    前記透明導電膜の一の領域は、前記透明導電膜の他の領域と比較して、前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が大きい配線構造体。
  2. 前記透明導電膜の一の領域における前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が1.1以上であり、前記透明導電膜の他の領域における前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が1.0以下である請求項1に記載の配線構造体。
  3. 前記導電性繊維は銀ナノワイヤーである請求項1又は2に記載の配線構造体。
  4. 前記導体膜は金属膜である請求項1から3のいずれか一項に記載の配線構造体。
  5. 前記透明導電膜の一の領域と前記導体膜とのコンタクト抵抗が1.0×10−3Ω・cm以下である請求項4に記載の配線構造体。
  6. 前記導電性繊維は50nm以下の短軸を有する請求項1からのいずれか一項に記載の配線構造体。
  7. 配線構造体の製造方法であって、
    基板上に導体膜を形成する工程と、
    前記導体膜と一の領域が電気的に接触する、バインダーと導電性繊維とを含む透明導電膜を形成する工程と、をこの順で有し、
    さらに、前記透明導電膜の一の領域と前記導体膜とのコンタクト抵抗を低減するため、前記透明導電膜の他の領域と比較して、前記透明導電膜の一の領域の前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくする工程と、
    を有する配線構造体の製造方法。
  8. 前記透明導電膜の一の領域の前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくする工程は、前記透明導電膜の一の領域を、不活性ガスによるプラズマアッシング処理することを含む請求項に記載の配線構造体の製造方法。
  9. 前記不活性ガスが、N、Ne、Ar、Kr、及びXeの群から選ばれる1種の不活性ガスである請求項に記載の配線構造体の製造方法。
  10. 前記バインダーは感光性樹脂からなり、前記透明導電膜の一の領域の前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)を大きくする工程は、前記透明導電膜の一の領域と前記透明導電膜の他の領域との露光量を異ならせることを含む請求項に記載の配線構造体の製造方法。
  11. 透明基板と、
    前記透明基板上に形成され、バインダーと導電性繊維とを含み、第1方向に延びる複数の第1透明導電パターンと、
    前記第1透明導電パターンの端部と電気的に接触する第1周辺配線と、
    前記透明基板上に形成され、バインダーと導電性繊維とを含み、前記第1方向と直交する第2方向に延びる複数の第2透明導電パターンと、
    前記第2透明導電パターンの端部と電気的に接触する第2周辺配線と、
    前記第1周辺配線と接触する前記第1透明導電パターンの一の領域は、前記透明基板上に、前記第1周辺配線、前記第1透明導電パターン、をこの順に有し、前記第1周辺配線とのコンタクト抵抗を低減するため、前記第1透明導電パターンの一の領域は、前記透明基板上に、前記第2周辺配線、前記第2透明導電パターン、をこの順に有し、前記第1透明導電パターンの他の領域と比較して、前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が大きく、
    前記第2周辺配線と接触する前記第2透明導電パターンの一の領域は、前記第2周辺配線とのコンタクト抵抗を低減するため、前記第2透明導電パターンの一の領域は、前記第2透明導電パターンの他の領域と比較して、前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が大きいタッチパネル。
  12. 前記第1透明導電パターンは複数の第1感知部と、複数の前記第1感知部の間を電気的に接続する第1接続部とから構成され、
    前記第2透明導電パターンは複数の第2感知部と、前記第1接続部上に形成された絶縁膜上に形成され、複数の前記第2感知部の間を電気的に接続する第2接続部とから構成され、
    前記第2感知部と第2接続部とのコンタクト抵抗を低減するため、前記第2感知部と第2接続部との接触領域は、前記第2感知部における他の領域と比較して、前記バインダーと前記導電性繊維との重量比率(導電性繊維/バインダー)が大きい請求項11に記載のタッチパネル。
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