JP5749764B2 - 球状アミン系潜在性硬化剤の製造方法 - Google Patents
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Description
上記のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド、二塩基酸ジヒドラジド、三フッ化ホウ素アミン錯塩、グアナミン類、メラミン、イミダゾール類等が提案されている。しかしながら、例えば、ジシアンジアミド、メラミン、グアナミン類をエポキシ樹脂と混合したものは、貯蔵安定性には優れているものの、硬化させるには、150℃以上の高温と長時間の硬化時間が必要であるという欠点を有している。
また、これらのエポキシ樹脂用潜在性硬化剤と硬化促進剤を併用して硬化時間を短縮することも広く行われているが、この場合には貯蔵安定性が著しく損なわれるという欠点が生じる。
一方、二塩基酸ジヒドラジドやイミダゾール類の場合には比較的低温で硬化させることができるが、貯蔵安定性に乏しいという欠点がある。また、三フッ化ホウ素アミン錯塩の場合には、貯蔵安定性に優れると共に硬化時間も短いという長所があるが、耐水性に劣る上、金属に対する腐食性を有する等の欠点がある。
本発明の第2の目的は、2官能以上のエポキシ樹脂を使用する場合であっても活性水素を1個しか持たないアミン化合物に限定されることのない、球状アミン系潜在性硬化剤の製造方法を提供する事にある。
本発明においては、上記加熱処理が、前記固体状アミン系潜在性硬化剤の融点以上の熱風によってなされることが好ましく、特に、前記加熱処理が、前記アミン系潜在性硬化剤の融点より1〜5℃低い温度まで加熱する予備加熱工程と、融点以上に加熱する工程を含むことが好ましい。
本発明の球状のアミン系潜在性硬化剤の製造方法において、粉砕して得られた非球状のアミン系潜在性硬化剤の原料粉体(以下単に原料とする。)を加熱する手段は特に限定されるものではないが、処理槽と、該処理槽の上部から処理槽内部に向けて配された、非球状アミン系潜在性硬化剤の融点以上の熱風を噴射する熱風噴射ノズルと、該熱風噴射ノズルの出口部の内部に配置された、原料の非球状アミン系潜在性硬化剤を噴射する、温度センサを内壁表面のいずれかの箇所に有する原料噴射ノズルと、前記熱風噴射ノズル内の熱風によって、前記原料噴射ノズルの内壁が非球状アミン系潜在性硬化剤の融点以上に上昇することを防止する断熱機構、及び、前記原料噴射ノズルの内壁の温度を前記融点より1〜5℃下がった温度となるように、原料の噴射量によって該温度を制御する制御装置とからなる製造装置を用いることが好ましい。
これらのエポキシ樹脂の中でも、液状のビスフェノール型エポキシ樹脂を使用することが、より優れた性能のものが得られるので好ましい。
アミンとしてイソホロンジアミン352gを使用し、アデカレジンEP−4100E((株)ADEKAの商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量190)580g[イソホロンジアミン1モルに対するアデカレジンEP−4100Eのエポキシ当量;1.47]と反応させて、変性ポリアミンを得た。得られた変性ポリアミン100gに対してフェノール樹脂30gを仕込み、180〜190℃、30〜40トールで1時間かけて脱溶媒した後粉砕し、融点93℃の、非球状アミン系潜在性硬化剤(HEH−1)を得た。
アミンとして2−エチル−4−メチルイミダゾール190gを使用し、アデカレジンEP−4100E((株)ADEKAの商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量190)409g[2−エチル−4−メチルイミダゾールの活性水素当量:前記アデカレジンEP−4100Eのエポキシ当量;1:1.24]と反応させて、変性イミダゾールを得た。得られた変性イミダゾールのIR吸収スペクトルを測定したところ、原料で確認される、N-H基に基づく3200〜3075cm−1の吸収の消失が確認された。次に、上記変性イミダゾール100gに対してフェノール樹脂30gを仕込み、180〜190℃、30〜40トールで1時間かけて脱溶媒した後粉砕し、融点109℃の非球状アミン系潜在性硬化剤(HEH−2)を得た。
イソブタノール162.5g、キシレン162.5g、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA)357g(1.75モル)、及び1,2−プロパンジアミン(1,2−DAP)222g(3モル)を仕込み、60〜70℃で30分間混合攪拌した。次いで、ジグリシジルトルイジン(GOT)540g(2モル)を滴下し、2時間還流熟成した後、イソホロンジイソシアネート(IPDI)67重量%のキシレン溶液1166g(3.5モル)を滴下した。滴下終了後昇温して、140〜150℃で2時間還流熟成を行った後、IRを測定してイソシアネートの吸収である2250cm-1の吸収が消えたことを確認した。次いで、200℃まで昇温して2時間常圧脱溶剤を行い、さらに190〜200℃、50〜60mmHgで1時間減圧脱溶剤を行った後粉砕し、融点111℃の非球状アミン系潜在性硬化剤(HEH−3)を得た。
原料供給機、振動フィーダー、サイクロン式捕集機、集塵機、ブロア、エチレングリコール50%水溶液の冷却ジャケットへの循環装置を付帯した、熱風式表面処理装置(商品名:メテオレインボーMR−10、日本ニューマチック工業株式会社製)を用いて、製造例1で得られた非球状アミン系潜在性硬化剤(HEH−1)(図2)を瞬間加熱処理し、球状アミン系潜在性硬化剤(REH−1)(図3)を得た。回収率は89%であった。処理条件は表1に示した通りである。
製造例2で得られた非球状アミン系潜在性硬化剤(HEH−2)を用いて、表1の条件で処理し、球状アミン系潜在性硬化剤(REH−2)を得た。回収率は、86%であった。
製造例3で得られた非球状アミン系潜在性硬化剤(HEH−3)を用いて、表1の条件で処理し、球状アミン系潜在性硬化剤(REH−3)を得た。回収率は、94%であった。
ブルックフィールドE型回転粘度計を用いて、0.2rpm及び2.0rpmで、25℃における粘度を測定した。また、[0.2rpm粘度]/[2.0rpm粘度]をTI値として揺変性の評価を行った。
SIIナノテクノロジーズ社製示差走査熱量計DSC6220を用いて、昇温速度10℃/分、走査温度範囲25〜300℃としてDSCチャートを測定した。
2天板
3開口
4外気の取り入れ口
5熱風噴射ノズル
5a熱風出口
6原料噴射ノズル
6a原料ホッパー
9 衝突部材
Claims (3)
- 固体状アミン系潜在性硬化剤を粉砕してなる非球状の粉体を、個々の粉体粒子が変形可能となるように加熱処理することを特徴とする、球状アミン系潜在性硬化剤の製造方法。
- 上記加熱処理が、前記アミン系潜在性硬化剤の融点以上の熱風によってなされる、請求項1に記載された球状アミン系潜在性硬化剤の製造方法。
- 前記加熱処理が、前記アミン系潜在性硬化剤の融点より1〜5℃低い温度まで加熱する予備加熱工程と、融点以上に加熱する工程を含む、請求項1又は2に記載された球状アミン系潜在性硬化剤の製造方法。
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