JP5749656B2 - 低分子rna種の定量化のための方法 - Google Patents

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Description

本発明は、定量的逆転写PCR(qRT-PCR)技術を使用した低分子非翻訳領域RNA分子の増幅及び定量化のための方法に関する。
本発明の背景
マイクロRNAは、約22個のヌクレオチド非翻訳領域RNAの豊富なクラスであり、動物、植物及びウイルスの発生において重要な制御的役割を果たす。マイクロRNAは約15年前にlin−4の発見によって、線形動物C.エレガンスの生活環及び幼生の発生におけるタイミング及び進行に関与する低分子RNAをコードすることが認識されたが(Lee et al. 1993 Cell 75:843-854, Wightman et al.1993 Cell 75:855362)、最近になってやっと、マイクロRNAが動物において広範の制御機能を有する主要クラスのリボレギュレーターを形成することが認められた(Lagos-Quintana et al. 2001 Science 294:853858, Lau et al. 2001 Science 294:858-862, Lee and Ambros. 2001 Science 294:862-86)。それ以降、マイクロRNAの研究における革命が生じ、今日miRBase データベースバージョン12.0(http://microrna.sanqer.ac.uk/)には866人のヒトマイクロRNAが含まれ、PubMedデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.αov/pubmed/)には3900個のマイクロRNA関連論文が含まれ、これらはマイクロRNAの関心及び重要性を反映している。
マイクロRNAは、メッセンジャーRNA標的の翻訳の低下又はグロックすることによって転写後のレベルにおいて遺伝子発現の制御に関与し、約30%のヒトゲノムはマイクロRNAによって制御されると推測されている。マイクロRNAの重要性はまた、発生、成長及び増殖、アポトーシス、分化、並びに様々なヒトの疾患(http://www.mir2disease.org/)、例えば癌及び糖尿病を含む様々な細胞プロセスにおけるこれらの関与に起因して明らかである。
癌におけるマイクロRNAの重要性は、最近の論文(Barbarotto et al 2008 Int. J. Cancer. 122:969-977)で強調されており、ヒトの癌におけるmiRNAの関与に関する主要なパラダイムを要約している。従って、(i)miRNAは各タイプの分析されたヒトの癌において変化を受け;(ii)miRNAは癌遺伝子及び腫瘍抑制因子として機能し;(iii)miRNA変化は、癌素因を生じ;(iv)miRNAプロファイリングは、癌患者のための新たな診断ツールであり、(v)miRNAプロファイリングは癌患者のための予後ツールを表す。従って、癌患者由来の細胞及び体液中のマイクロRNAの発現プロファイリング及び定量化のための方法は、非常に重要である。この必要性に取り組むために、本発明はマイクロRNA測定のための新たなロバスト且つ信頼性のあるqRT−PCRアッセイの開発を説明する。
qRT−PCR法によるマイクロRNAの定量化は、21〜25個のヌクレオチドのみの小型のマイクロRNAのために非常に困難であり、この大きさはPCRのために通常使用されるプライマーのサイズである。この課題に対する解決は、Raymond等のRNA.2005 Nov;ll(11):1737〜44,Gilad等のPLoS ONE.2008 Sep 5;3(9):e3148及びSharbati−Tehrani等のBMC Molecular.2008,9:34に発表されている。Raymond等は、遺伝子特異的逆転写工程、続くロックド核酸(LNA)分子及びユニバーサル逆方向プライマーを含む遺伝子特異的順方向プライマーを使用したSYBR(登録商標)green qPCR工程を含むqRT−PCRアッセイを説明する。Gilad等は、ポリアデニル化工程、非特異的逆転写工程、並びに遺伝子特異的順方向プライマー、遺伝子特異的TaqManプライマー及びユニバーサル逆方向プライマーを含むqPCR工程を含むqRT−PCRアッセイを報告する。Sharbati−Tehrani等は、遺伝子特異的逆転写工程、続く遺伝子特異的順方向プライマー及び2個のユニバーサルプライマーを使用したSYBR(登録商標)green qPCR工程を含むqRT−PCRアッセイを開発した。
しかしながら、qRT−PCRによるマイクロRNAの定量化のための現存する技術はマイクロRNAアッセイに関する現在の必要性を満たさず、密接に関係したマイクロRNA間の識別を可能にする高特異性、高感度、低バックグラウンド及び比較的単純な手順が必要である。
本発明は、試料中の全てのマイクロRNAのためのたった1つの逆転写反応を特徴とし、さらに低分子RNA分子、例えばマイクロRNA等の正確な定量化のために使用することができる、比類のないほどの特異性を有する非常に高感度のPCR方法を供する。
様々なヒト疾患、例えば癌と関連したマイクロRNA制御不全のパターンを確立及び理解するには、ヒト細胞及び体液中のマイクロRNAの検出及び定量化のための新規の、改良された技術が必要である。本発明は、この目的のために新たな高感度且つ特異的アッセイを紹介する。
一態様において、本発明は、試料中のマイクロRNA分子を増幅及び定量化するための手順を供し:手順の第一工程において、1つのチューブ内反応(one-tube-reaction)における2つの酵素の協調作用によって、試料中のマイクロRNAの相補的DNA(cDNA)を生成する。第一に、ポリ(A)ポリメラーゼを使用してポリAテールをマイクロRNAの3’終端に添加し、次に伸展プライマーをポリAテールとハイブリッド形成させ、マイクロRNAをテンプレートとして使用して逆転写酵素によってcDNAを生成する。第一工程は非特異的であり、試料中に存在する全マイクロRNAのcDNAを生成する。手順の第二工程において、LNA単量体を含む順及び逆方向プライマーのマイクロRNA特異的プライマーセットを使用してqPCR反応において特異的cDNAを増幅し定量化する。
他の態様において、本発明は、表18(配列番号1〜配列番号128)に収載されるオリゴヌクレオチドプライマーを供する。
本発明のプライマーは、本発明の方法を使用して、哺乳類マイクロRNAを検出するために使用することができる。
他の態様において、本発明は、哺乳類マイクロRNAの検出のためのキットであって、少なくとも1つのマイクロRNA、マイクロRNAのサブセット若しくは全ての周知のマイクロRNAの定量化のためのユニバーサル伸展プライマー並びにマイクロRNA特異的順及び逆方向プライマーセットを含んでなるキットを供する。
本発明は、信頼性があり且つ特異的な定量的マイクロRNAアッセイに有用であり、当該アッセイには、単一のアッセイ又はロボットプラットフォーム上での高処理量の適用を使用した、疾患、例えば癌を診断及び予後診断するためのアッセイを含む。生物、例えば哺乳類及び植物に由来する様々な細胞型、並びにウイルス感染細胞を含む様々な細胞型から抽出されたRNA含有試料は、本発明の方法を使用して分析されてよい。
本発明はマイクロRNAの定量化のための方法を供することを主たる目的とするが、全タイプのRNA、特に全タイプの低分子非翻訳領域RNAの検出及び/又は定量化に使用することができる。
図1は、本発明の特異的qRT−PCRに関する工程を示す。原理を説明するために、マイクロRNAのqRT−PCRは一例として役立つものであり、当該方法によって分析されるRNAは同様に任意の他の低分子RNA分子又はmRNAであってよい。工程1は、試料中に存在する全マイクロRNAのための1つのチューブ内反応である。工程2は、特異的マイクロRNAのための順及び逆方向プライマーペアを使用したマイクロRNA特異的qPCRである。卵形の記号は、順及び逆方向プライマー中のLNAの挿入を示す。方法を実際に実施する場合、試料中に存在するmiRNAは、まずポリ(A)ポリメラーゼを使用してポリAテール化され(tailed)、アデニン残基がRNA分子の3’末端に添加される。次に、ポリ−Tコアヌクレオチド配列、3’末端VN−縮重モチーフ及び5’末端テールを有する伸展プライマーを、伸展プライマーのVN−ポリ−T配列(N=C, G, A 及びT; V= C, G, 及びA)とのハイブリッド形成法を介して、ポリAテール化したmiRNAとアニーリングする。このプライマーは、ユニバーサルRTプライマーと呼ぶ。続いて、miRNAをテンプレートとして使用して、逆転写反応において伸展プライマーを伸展した。これらの反応は全て1つのチューブ内反応において実施した。生じた第一の伸展生成物は伸展プライマー及び新たに合成されたDNAから成り、これは試料中の全miRNAに相補的なcDNAである。次の工程において、miRNA特異的PCRを実施する。miRNA特異的な順方向プライマーを、新たに合成されたcDNAの3’末端とアニーリングし、第一の伸展生成物をテンプレートとして使用して、DNA重合反応において順方向プライマーを伸展することによって上鎖(upper-strand)合成を実施する。miRNA特異的3’末端配列、ポリ−T−伸展及び5’末端テールから成る、miRNA特異的逆方向プライマーを、続いて上鎖とハイブリッド形成させ、下鎖を逆方向プライマーの伸展によって合成する。本発明の方法の様々な実証を実施例セクションで説明する。 図2は、順方向プライマー5’−ttmCaccaccttctcca(配列番号1)及び逆方向プライマー5’−ctttttttttttttttGctgggt(配列番号2)でのhsa−miR−197(実施例1)の増幅を示す。合成テンプレート:ポリAテール化(Tailing)/RTのために合成hsa−miR−197の10個のコピーを使用した。10個のコピーに相当する量をPCRに使用した。総ヒトRNA:100ngの総ヒトRNAをポリAテール化/RTに使用した(工程1)。1ngに相当する量をPCRに使用した。負の対照:RT反応における水の対照及びポリAポリメラーゼ欠乏の総ヒトRNA対照。黒線は合成テンプレートで得られた結果を指定し、一方灰色線は総ヒトRNAでテンプレートとして得られた結果を示す。合成テンプレート及び総ヒトRNAで得られた結果の融解曲線はほぼ同一である。 図3は、実施例2の融解曲線の増幅曲線及び一次導関数を示す。 図4は、hsa−let−7aと変異体hsa−let−7f、hsa−let−7c及びhsa−let−7eとの間の識別を説明する、実施例4の増幅プロットを示す。負の対照由来の増幅シグナルもまた示す。 図5A、5B及び5Cは、PCR増幅及び成熟miR、プレmiR及びプリmiRの間の識別を可能にする方法及びプロセスを示す。実施例6、7及び8を参照されたい。A)全てのRNA3’末端のポリアデニル化。B)ユニバーサルRTプライマーを使用したポリアデニル化RNAのcDNAへの逆転写(N=C, G, A及びT; V=C, G, 及びA)。C)遺伝子特異的プライマーを使用したマイクロRNA特異的PCR増幅。遺伝子特異的逆方向プライマーとの組合せにおけるポリアデニル化の部位によって、分子成熟miR、プレmiR及びプリmiRそれぞれの特異的検出が確実となることに留意されたい。図5Aは、成熟miRをアッセイするために使用したアッセイを説明する。 図5Bは、プレmiRをアッセイするために使用したアッセイを説明する。 図5Cは、プリmiRをアッセイするために使用したアッセイを説明する。 図6は、(A)プレmiR−203、miR−203及び非テンプレート対照(NTC)上のプレmir−203アッセイの増幅曲線を示す。(B)プレmiR−203、miR−203及び非テンプレート対照(NTC)上の(A)のmiR−203アッセイの増幅曲線を示す。 図7は、心臓及び肝臓中の選択したmiRNA遺伝子のパネルの異なる発現を示す。データは、心臓及び肝臓間のクロッシングポイント(crossing point)(Cp)値(ΔCp)の違いとして示し、表15を参照されたい。 図8は、本発明の方法によってアッセイし、試料中に存在する全てのマイクロRNAに関して1つのチューブ内反応として逆転写を実施した市販の方法(球に結合している灰色線)と比較した、収載された4個のmiRそれぞれの検出を示す(ひし形に結合している黒線)。図は、テンプレート濃度に応じたクロッシングポイント(Cp)値を表す。各値を3通り示している。
定義
「低分子RNA分子」は、生細胞中の小さなRNA分子、例えば低分子の「非翻訳領域RNA分子」、すなわちタンパク質に翻訳されない分子を意味する。非翻訳領域RNA分子は、RNA、例えばマイクロRNA(miRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、低分子核内RNA(snRNA)、低分子核小体RNA(snoRNA)、小分子RNA(stRNA)、アンチジーンRNA(agRNA)及びPiwi結合RNA(piRNA)を含む。
用語「マイクロRNA」、「miRNA」及び「miR」は同意語として使用し、生物、例えば動物及び植物の内在性遺伝子に由来する、21〜25のヌクレオチド非翻訳領域RNAを意味する。これらのいわゆる成熟miRNAは、生物学的に活性があり、約75のヌクレオチド長を有しプレmiRNA(プレmiR)と呼ばれる長いヘアピン様前駆体からプロセシングされる。プレmiRNAの前駆体は、500〜3000ヌクレオチド長のプリmiRNA(プリmiR)である。miRNAは、miRNPと呼ばれる複合体中に集合し、メッセンジャーRNAへの結合及び翻訳効率の干渉によって、重要な生物プロセスに主要な制御因子として機能する。本発明の標的マイクロRNAは、周知の全マイクロRNA、例えば科学文献及びパブリックデータベース、例えばSanger Institute、UKによって管理されるWeb上のマイクロRNAデータのホームページであるmiRBaseデータベース(http://microrna.sanger.ac.uk/)から周知のマイクロRNAを意味する。miRBase release 12は、明細書中で参照により取り込まれ、その中で開示される全ての成熟miRNA及びプレ成熟miRNA配列を含む。「マイクロRNAプロファイリング」は、特定疾患、例えば癌疾患に関してマイクロRNAサインを構築するために試料、例えば腫瘍試料中の全マイクロRNAの発現レベルを測定する、広域的分析を説明する。
「ポリAテールの添加」、「ポリ−Aテール化」及び「ポリアデニル化」は、RNA分子の3’終末におけるポリ(A)テールの合成、全塩基がアデニンであるRNAの伸展を意味する。ポリアデニル化は、生物における自然の生物プロセスであるが、様々なポリメラーゼ、例えば市販の大腸菌ポリ(A)ポリメラーゼI(E-PAP)を使用して、インビボ(in vitro)で実施することもまた可能である。
「伸展プライマー」及び「RTプライマー」は、標的デオキシリボ核酸及び/又はリボ核酸配列中の配列、例えば標的リボ核酸配列における成熟マイクロRNA又は低分子非翻訳領域RNAの3’末端に相補的な認識配列、並びにPCRによって生じる増幅に必須のアンカー配列を含んでなるオリゴヌクレオチドプライマーを意味する。当該伸展プライマーは、プライマー伸展生成物又はcDNAを生じるための逆転写反応におけるアンカードプライマーとして使用する。
「cDNA」は、逆転写酵素を使用してRNAテンプレートの逆転写によって生成される相補的DNAを意味する。cDNA分子を合成するために、任意の逆転写酵素、例えばモロニーマウス白血病ウイルス(M-MuLV)逆転写酵素、トリ骨髄芽球症ウイルス(AMV)逆転写酵素、ウシ白血病ウイルス(BLV)逆転写酵素、ラウス肉腫ウイルス(RSV)逆転写酵素及びヒト免疫不全ウイルス(HIV)逆転写酵素に由来する逆転写酵素を使用することができる。
「プライマー」は、通常約20〜30塩基長を有する、短く、化学的に合成されたオリゴヌクレオチドを意味する。これらは、標的DNAとハイブリッド形成し、続いて相補的DNA鎖を生成するためにDNAポリメラーゼによって複製される。「順方向プライマー」及び「逆方向プライマー」は、PCRにおいて使用される「PCRプライマーセット」を構成し、PCRにおいてこれらは相補的DNA鎖とハイブリッド形成し、互いの方への直接的複製は上鎖及び下鎖を生じ、それぞれ標的DNA断片における指数関数的増加に繋がっている。PCRプライマーのテンプレート由来の伸展は、任意のDNAポリメラーゼ、例えば、サーマスアクアチクス(Thermus aquaticus)由来のTaq DNAポリメラーゼ、ピュロコックスフリオスス(Pyrococcus furiosus)由来のPfu DNAポリメラーゼ、サーモコッカスリトラリス(Thermococcus litoralis)由来のVent DNAポリメラーゼを含む細菌性耐熱性DNAポリメラーゼ、又は組換えDNAポリメラーゼ、例えばPhusion DNAポリメラーゼによって実施することができる。
用語「増幅」、「PCR」、「PCR反応」及び「PCR増幅」は、核酸増幅システムの使用を示すために使用する互換的用語であり、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して標的核酸を増加する。
「qPCR」及び「リアルタイム定量的PCR」は、標的DNA分子を増幅し同時に定量化するためのPCRの使用を意味する。DNAインプットに基準化される場合、qPCRによって、DNA試料中のコピーの数、又は特異的配列の相対量の検出及び定量化のどちらも可能である。増幅されたDNAは各増幅サイクルの後にリアルタイムで反応中に蓄積するので、定量化される。二本鎖DNAとインターカレート(intercalate)する蛍光染料、例えばSYBR(登録商標)green、及び増幅プロセス中に蛍光シグナルを放出する蛍光レポーターオリゴヌクレオチドプローブ、例えばTaqmanプローブを含む様々なアッセイ化学を使用して定量化は達成される。
「qRT−PCR」は、逆転写反応において生成されたcDNAが増幅プロセスのための初回のDNAテンプレートとして役立ち、続いて特定の細胞又は組織タイプの試料中のRNA分子、例えばマイクロRNAの低含量を定量化するためにqPCRと組合せた、定量的逆転写PCRを意味する。qPCR及びqRT−PCRのための方法は、「定量的PCRのA〜Z」において説明され(Bustin, SA (ed) International University Line (La JoIIa, CA, USA), 2004)、これは全体において明細書中で参照により取り込まれる。
「ハイブリッド形成法」は、2つの相補的一本鎖核酸ポリマー(例えば、オリゴヌクレオチド)、例えばRNA、DNA、又はヌクレオチド類似体を含んでなる又はから成るポリマー(例えば、LNAオリゴヌクレオチド)の結合を意味する。ハイブリッド形成法は高特異的であり、塩濃度及び温度の制御によって制御されてよい。ハイブリッド形成法は、相補的配列間で生じるが、ミスマッチを含んでなる配列間で生じてもよい。従って、本発明の方法で使用するオリゴヌクレオチドは、標的分子に対して100%相補的であってよい。あるいは、一実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1又は2つのミスマッチを含んでよい。
用語オリゴヌクレオチドの「Tm」又は「融解温度」は、明細書中では、オリゴヌクレオチド、及び115mM Na、ホルムアミドの非存在下で決定されるその完全な相補的DNA鎖間に形成される二重鎖の安定性の尺度である。一般的にTmは、オリゴヌクレオチド及び相補ヌクレオチド鎖間に形成される二重鎖の50%が一本鎖に解離される温度として定義される。長さ及びヌクレオチド組成、例えばヌクレオチドの配列及びオリゴヌクレオチドのG及びCヌクレオチドの量は、Tmに影響する重要な因子である。通常のA、G、C及びTヌクレオチドのオリゴヌクレオチド中の対応するLNA分子との置換は、Tmを増加する。同様に、塩濃度、オリゴヌクレオチド濃度、及び変性剤(例えば、ホルムアミド若しくはDMSO)の存在によって規定されるハイブリッド形成法条件は、Tmに影響する。分子生物学の当業者にとって、理論上のTmの計算のための有用な式が、PCR、サザン及びノーザンブロット、並びにインサイツハイブリダイゼーションのためのオリゴヌクレオチドのTmを評価するために開発されていることは周知である。Tmカリキュレーターの例は、OligoCalc(W. A. Kibbe (2007) Nucleic Acids Res Volume 35, Web Server issue W43-W46)及びhttp://www.exiqon.com/oliao−toolsのLNAプローブTm Predictorである。
明細書中で使用される用語「塩基」は、自然発生の核酸塩基アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)及びウラシル(U)並びに非自然発生の核酸塩基、例えばキサンチン、ジアミノプリン、8−オキソ−N6−メチルアデニン、7−デアザキサンチン、7−デアザグアニン、N4,N4−エタノシトシン、N6,N6−エタノ−2,6−ジアミノプリン、5−メチルシトシン、5−(C3−C6)−アルキニル−シトシン、5−フルオロウラシル、5−ブロモウラシル、シュードイソシトシン、2−ヒドロキシ−5−メチル−4−トリアゾロピリジン、イソシトシン、イソグアニン、イソシン及びBenner等の、U.S.Patent No.5,432,272並びにSusan M. Freier及びKarl−Heinz Altmannの、Nucleic Acids Research,25:4429〜4443,1997に記載される「非自然発生の」核酸塩基を包含する。従って、用語「核酸塩基」は、周知のプリン及びピリミジン複素環だけでなく、複素環類似体及びこれらの互変異性体を含む。さらに、自然発生及び非自然発生の核酸塩基は、U.S.Patent No.3,687,808;in chapter 15 by Sanghvi,in Antisense Research and Application,Ed.S.T.Crooke and B.Lebleu,CRC Press,1993;in Englisch,et al.,Angewandte Chemie,International Edition,30:613〜722,1991において開示されるものを含む(特に、ページ622及び623, 並びにthe Concise Encyclopedia of Plymer Science and Engineering, J. I. Kroschwitz Ed., John Wiley & Sons, pages 858-859, 1990, Cook, Anti-Cancer DrugDesign 6: 585-607, 1991を参照されたい。そしてこれらは全体において各々明細書中で参照により組み込まれる。)。
オリゴヌクレオチドに取り込まれるヌクレオチドは、ヌクレオチド残基と呼ばれる。
さらに、用語「ヌクレオシド塩基」又は「核酸塩基類似体」は、標準的な意味でヌクレオシド塩基ではないが、ヌクレオシド塩基として機能することができる一定の「ユニバーサル塩基」を含む、様ヌクレオシド塩基として機能する複素環化合物を含むことを目的とする。特に、3−ニトロピロール又は5−ニトロインドールをユニバーサル塩基として言及する。他の好適な化合物には、ピレン及びピリジルオキサゾール誘導体、ピレニル、ピレニルメチルグリセロール誘導体等が含まれる。他の好適なユニバーサル塩基には、ピロ−ル、ジアゾール又はトリアゾール誘導体、当技術分野で周知のこれらのユニバーサル塩基が含まれる。
「ロックド核酸」、「LNA」、「LNAモノマー」又は「LNA分子」(例えば、LNAヌクレオシド若しくはLNAヌクレオチド)或いはLNAオリゴマー(例えば、オリゴヌクレオチド若しくは核酸)は、少なくとも1つのLNA単量体を含むヌクレオシド又はヌクレオチド類似体を意味する。
LNAと本明細書中で示されるオリゴヌクレオチド配列を含むLNA中の自然発生のヌクレオチド残基とを識別するために、LNAを大文字、一方自然発生のヌクレオチド残基を小文字によって示し:mCはLNAメチルシトシンを意味する。
PCT Publication WO99/14226において開示されるようなLNA単量体が、本発明のオリゴヌクレオチド中への組み込みに通常特に望ましい修飾核酸である。さらに、核酸は、当技術分野で周知の任意のタイプの修飾によって3’及び/又は5’末端において修飾されてよい。例えば、どちらかまたは両方の末端が保護基でキャップされ、フレキシブルな連結基に付着され、基質表面への付着に役立つために反応基に付着されてよく、例えば望ましいLNA単量体及びこれらの合成方法はまたWO98/39352に開示される。
「oxy−LNA」とも呼ばれる好適なLNA単量体は、PCT Publication WO03/020739に開示されるように二環性化合物を含むLNA単量体であり、下記の式(I)と共に示されるようにR4’とR2’との間の架橋は−CH−O−又は−CH−CH−O−を指定する。
Figure 0005749656
明細書中の核酸ユニット、核酸残基、LNA単量体、又は同様の用語への言及は、個々のヌクレオシドユニット及びヌクレオチドユニット並びにオリゴヌクレオチド中のヌクレオシドユニット及びヌクレオチドユニットいずれをも含むことを理解されたい。
「修飾された塩基」又は他の同様の用語は、天然の塩基(例えば、アデニン, グアニン, シトシン, ウラシル, 及び/又はチミン)とペアを形成することができ且つ/又は非自然発生のヌクレオチド又はヌクレオシド塩基とペアを形成することができる組成物(例えば、非自然発生のヌクレオチド又はヌクレオシド塩基)を意味する。望ましくは、修飾された塩基は、明細書中で記載されるように、15、12、10、8、6、4、又は2度或いはそれ以下のTm差を供する。好例の修飾された塩基は、EP1 072 679及びWO97/12896に記載される。
用語「化学部分」は、分子の一部を意味する。従って、「化学部分によって修飾された」は、異常な化学構造を含む標準的な分子構造の修飾を意味する。当該構造の付着は共有結合性又は非共有結合性であってよい。
従って、オリゴヌクレオチドプローブ中の用語「化学部分の包含」は、分子構造の付着を意味する。例えば、化学部分には、不斉シアン染料、DAPI、SYBR(登録商標)Green I、SYBR(登録商標)Green II、SYBR(登録商標)Gold、PicoGreen(登録商標)、チアゾールオレンジ、Hoechst33342、臭化エチジウム、1−O−(l−ピレニルメチル)グリセロール及びHoechst 33258から成る群から選択される、共有結合及び/又は非共有結合で結合したマイナーグルーブ結合剤(MGB)及び/又は挿入核酸(INA)が含まれるが、これらに限定されない。他の化学部分は、修飾ヌクレオチド、ヌクレオシド塩基又はLNA修飾オリゴヌクレオチドを含む。
「オリゴヌクレオチド類似体」は、特定の標的ヌクレオチド配列を認識する能力がある核酸結合分子を意味する。特定のオリゴヌクレオチド類似体は、オリゴヌクレオチドの糖リン酸がタンパク質様骨格と置換されるペプチド核酸(PNA)である。PNAにおいて、核酸形態と同形である、キメラシュードペプチド核酸構造を生じているヌクレオチドは無電荷ポリアミド骨格に付着される。
「高親和性ヌクレオチド類似体」又は「親和性増強ヌクレオチド類似体」は、少なくとも1つのこのような高親和性ヌクレオチド類似体と置換される場合に、オリゴヌクレオチドプローブの相補的認識配列に対する「結合親和性」を増大する非自然発生のヌクレオチド類似体を意味する。
明細書中で使用されるように、同一の配列を含んでなるが安定化ヌクレオチドを含まないプローブと比較して増大した「認識配列に関する結合親和性を有するプローブは、プローブ認識断片の結合定数(Ka)が二本鎖分子の相補鎖の結合定数より高いプローブを意味する。他の好適な実施形態において、プローブ認識断片の結合定数は、二本鎖分子の標的配列における認識配列の相補鎖の解離定数(Kd)より高い。
単量体は、ワトソンクリック塩基対ルール(例えば、GとC, AとT又はAとU)又は他の水素結合モチーフ、例えばTとのジアミノプリン、Gとの5−メチルC、Aとの2−チオチミジン、Cとのイソシン、Gとのシュードイソシトシン等の水素結合を形成することができるヌクレオチドを含む場合に、「相補的」であると言う。
「オリゴヌクレオチド」、「オリゴマー」又は「オリゴ」は、ヌクレオシド間の連鎖を介して結合した単量体(例えば、複素環塩基のグリコシド)の連続する鎖を意味する。オリゴ中の2つの連続する単量体間の連鎖は、−CH−、−O−、−S−、−NR−、>C=O、>C=NR、>C=S、−Si(R’’)−、−SO−、−S(O)−、−P(O)−、−PO(BH)−、−P(O,S)−、−P(S)−、−PO(R’’)−、−PO(OCH)−、及び−PO(NHR)−から選択される、2〜4個、望ましくは3個の基/原子から成り、式中Rは水素及びC1−4−アルキルから選択され、R’’はC1−6−アルキル及びフェニルから選択される。このような連鎖の説明的な例としては、
Figure 0005749656
であり、式中、Rは水素及びC1−4−アルキルから選択され、R’’はC1−6−アルキル及びフェニルから選択されることが特に望ましい。さらなる説明的な例は、Mesmaeker等のCurrent Opinion in Structural Biology 1995,5,343〜355及びSusan M.Freier及びKarl−Heinz AltmannのNucleic Acids Research,1997,vol 25,pp4429〜4443に記載される。ヌクレオシド間の連鎖の左側は、3’位の置換基P*として5員環に結合され、一方右側は前記の単量体の5’位に結合される。
用語「続く単量体」は、5’末端方向に隣接する単量体に関し、「前記の単量体」は、3’末端方向に隣接する単量体に関する。DNA及びRNAの天然合成が5’から3’方向に進行する一方で、多くの化学合成スキームは3’から5’方向に進行することに留意すべきである。
定量的PCRを実施する場合、試料由来の蛍光が閾値を通過するサイクルを「サイクル閾値」又はCtと呼ぶ。テンプレートの定量化のためにCtを使用する。
「クロッシングポイント」又はCp値は、Ctの使用に多少似た、テンプレートの定量化のために使用することができる、わずかに異なるが関連する値である。Lightcycler(登録商標)480ソフトウェアは、全体の増幅曲線の二次導関数を算出し、この値はどこで最大であるかを決定する。この値(クロッシングポイント, Cp)は、蛍光の増加が最大であり、PCRの対数増殖期が始まるサイクルを表す。用語Ct及びCpはいずれも、Bustin,SA(ed.)「定量的PCRのA〜Z」International University Line(La JoIIa, California, USA),2004においてさらに説明され、これは明細書中で参照により含まれる。
適切には、「標的」又は「標的核酸」或いは「標的リボ核酸」は、例えば対象又はヒトに由来する、単一の特異的配列、例えば生物核酸の任意の関連核酸を意味する。miRNAを検出するために本発明で使用されるオリゴヌクレオチド及び検出プローブの文脈の中で、「標的」はヒトmiRNA又はこの前駆体であるか、或いは一実施形態において、その中で得られる遺伝配列情報、例えばヌクレオチドの配列又はこの逆相補配列の全部又は(十分な)一部を保持する分子である。
「標的配列」は、任意の標的核酸内の特異的核酸配列(又は対応する核酸塩基配列)を意味する。
用語「プライマーデザイン」は、方法、例えば下記で供される方法を意味する。プライマーデザインは、順及び逆方向プライマーにおけるヌクレオチドの配列をデザインするために使用される体系的アプローチであり、従って標的マイクロRNAへのプローブ特異性及び結合効率を保証する。次のルールはmiR特異的qPCRのためのプライマーのデザインのために使用されている:
順方向プライマーデザイン:
好適には、順方向プライマーは、miR配列の5’末端の12〜18個の塩基と同一であるようにデザインされる。好適には、順方向プライマーのTmは、55℃〜65℃の範囲内とすべきであるが、しかしながら、55℃以下及び65℃以上のTmもまた容認可能である。プライマーのTmは好適には55℃〜65℃の範囲内であることを確実にするために、1又は複数のLNA単量体を天然のヌクレオチドを置換している配列に挿入してよい。人工のヌクレオチド配列もまた、Tmが55℃〜65℃の範囲内であることを確かめるために、順方向プライマーの5’末端に添加してよい。
逆方向プライマーデザイン:
逆方向プライマーは、式II:
−(T)x−R(II)
(式中、
は、5’末端ヌクレオチド配列であり、
(T)xは、量xで連続したチミン残基である中央部分であり、ここでxは1〜100の整数であり、
そしてRが、マイクロRNA分子の一部と特異的にハイブリッド形成する3’末端のヌクレオチド配列である)のものである。
は、好適には、特異的miRNAの3’末端からデザインされた1〜10個のヌクレオチドのヌクレオチド配列である。Rは、対応するmiRNA特異的順方向プライマーの伸展によって生成されるDNA鎖(すなわち、上鎖)と特異的にハイブリッド形成することができる。miRNA特異性を確実にし、且つプライマーのTmが好適には55℃〜65℃の範囲内であることを確かめるために、1又は複数のLNA単量体は対応する天然のヌクレオチドを置換しているR配列に挿入してよい。
(T)x中央部分は、好適には、対応するmiRNA特異的順方向プライマーから生成されたDNA鎖のポリAテール部分とハイブリッド形成する、約15の連続したチミンヌクレオチド残基の伸展である。
逆方向プライマーのR配列は、典型的には1〜20ヌクレオチドの長さを有する。例えば、Rは17ヌクレオチド長、8、7又は6ヌクレオチド長或いはたった1のヌクレオチド長であってよい。本発明のある実施形態において、R配列は5’−TGACACGGAGGTACTAG−3’(配列番号3)である。55℃〜65℃の好適な範囲に逆方向プライマーのTmを調節するために、R配列の長さは5’末端から減少させてよい。R配列は、伸展プライマーのR配列(式(III))と同一又はこの配列の一部への重複を少なくとも1つ有する。
逆方向プライマーをデザインするための手順は、以下に記載される。
A.次の条件:
1)miRヌクレオチド配列の3’末端から全アデニン残基を除去する。これらはポリAテールの一部を形成するであろう。
2)アデニン残基の除去後、miRの3’末端塩基に逆相補的な配列から始まり、1塩基が順方向プライマーと重なるまで続ける。
3)逆方向プライマーの3’末端配列がシトシン残基であり、順方向プライマーの3’末端がグアニン残基の場合、逆方向プライマーの3’末端から1塩基を除去する。
4)配列がグアニン残基であり、順方向プライマーの3’末端がシトシン残基である場合、プライマーの3’末端から1塩基を除去する。
5)最後の2つの塩基が、順方向プライマーの(3’末端から)最後の2つの塩基と重複している場合、プライマーの3’末端から1塩基を除去する。
6)条件が満たされるまで、このプロセスを繰り返す。
7)条件を満たすプライマーが存在しない場合、ルール#2及び3に構わず、AA、AT、TA又はTTをコードする配列に関して2つの塩基を重ねる(しかし、それ以上は重ねない)。
8)条件を満たすプライマーが存在しない場合、他の順方向プライマーデザインを試す。
を満たす多数のプライマーをデザインする。
B.次の条件を満たす最も長い逆方向プライマーを選択する:
1)少なくとも4塩基長。
2)プライマーの3’末端における最後6塩基中、5個以下のシトシン残基及びグアニン残基。
3)最後又は最後から2番目の塩基がアデニン残基又はチミン残基の場合を除き、プライマーの3’末端における最後の5塩基中、4以下のシトシン残基及びグアニン残基。
4)可能であれば、3’末端において2以下のアデニン残基又はチミン残基。
5)当該条件を満たすプライマーが存在しない場合、他の順方向プライマーデザインを試す。
C.次のルールに従って1つのLNA単量体を任意に挿入する:
1)逆方向プライマーのR部分の5’末端から第一のシトシン残基又はグアニン残基において、LNAを挿入する。
2)3つ又はそれ以上連続したシトシン残基又はグアニン残基を有する配列中にLNAが存在しない。
3)LNAは、プライマーの3’末端から4位又はそれ以上の位置に存在すべきである。
4)当該条件を満たすことができない場合、逆方向プライマーのR部分の5’末端から第一のアデニン残基又はチミン残基においてLNAを挿入する。
5)LNAは、プライマーの3’末端から4位又はそれ以上の位置に存在すべきである。
6)当該条件を満たすことができない場合、プライマーのR部分の3’末端においてLNAチミン(LNA-T)を挿入する。
D.テール化:
式、
−(T)x、
の配列を逆方向プライマーの5’末端に添加する。本発明の一定の実施形態におけるヌクレオチド配列:
5’−TGACACGGAGGTACTAGTTTTTTTTTTTTTT−3’(配列番号4)を逆方向プライマーの5’末端に添加する。
逆方向プライマーのmiR特異的部分にLNA−Tを添加した場合(工程C6)、決して15個以上連続したチミン残基が存在すべきでないので、1つのチミン残基をテールから除去する。
最終的に、プライマーのTmを微調整するために、逆方向プライマーの5’末端からヌクレオチドを除去する。
RNAの「試料」は、例えばRNA Isolation及びCharacterization プロトコール(Rapley, Ralph; Manning, David L. (Eds) 1998)に記載される当業者に周知の通常の手順に従って、或いは市販のキット、例えばmiRNeasy(QIAGEN GmbH, Hilden, Germany)又はmiRVana(Ambion Inc., Austin, TX, US)を使用して、生物由来の細胞、組織又は体液から得られた組成物を含んでなるRNAを意味する。RNA画分の単離のためのソースは、生物から単離された細胞、又は組織或いは体液の試料であり、例えば、皮膚、血漿、血清、髄液、リンパ液、滑液、尿、涙液、血球、器官、腫瘍、及び(細胞培養培地における細胞の成長から生じた条件培地、組換え細胞及び細胞成分を含むがこれに限定されない)インビボ(in vitro)における細胞培養構成物の試料を含むがこれに限定されない。「試料」はまた、RNA画分又は人工的に合成したRNAを含んでなる組成物を含んでなる同等のRNAの事前濃縮なしに、qRT−PCRプロセスにおいて、直接に使用することができる細胞又は体液を意味する。
細胞又は細胞型はまた、真核生物、原核生物及び古細菌起源の任意の細胞を意味する。
「生物」は、生存しているものを意味し、例えば、ヒト、マウス、ラット、ショウジョウバエ、シーエレガンス、酵母、シロイヌナズナ、トウモロコシ、コメ、ゼブラフィッシュ、霊長類、家畜等を含むがこれに限定されない。
好適な実施形態の詳細な説明
αRT−PCR反応及び関連のプライマーの詳細な概略:
本発明は、試料中のマイクロRNA分子の増幅のための方法を供し、当該方法は、図1に模式的に記載される工程を含んでなり:
(a)試料中のRNA分子の集合にポリAテールを添加する工程;
(b)逆転写反応において伸展プライマーを使用して、ポリAテール化されたRNA分子のcDNA分子を生成する工程;及び
(c)当該RNA分子に特異的な順方向プライマー及び逆方向プライマーをいずれも使用して、PCRによってcDNA分子を増幅する工程、
を含んでなる。
実際に当該方法を実施する場合、分析するための全RNAに普遍的な1つの協調反応として工程(a)及び(b)を典型的に実施するので、従ってニックネームを:「ユニバーサルRT」と呼ぶ。マルチプルリアルタイムPCRアッセイに関してテンプレートとして使用するたった1つの第一鎖のcDNA合成反応(又はRT反応)の利点は、貴重な試料をセーブし、実験室において技術的変動を減少し且つかかる時間を減少することである。
方法の工程(c)中、個々の(又は個々の群の)RNAは、特異的順及び逆方向プライマーを使用して特異的にPCR増幅される。典型的には、1又は複数のLNAヌクレオチド類似体をプライマーの配列中に導入することによってプライマーを最適化し、そして典型的にはPCRは定量的リアルタイムPCRである。実施例から理解することができるように、方法は1)非常に関連したRNA配列間の識別を可能にする優れた特異的なアッセイ、及び2)非常に低いRNAレベルの正確な定量化を可能にする非常に低いバックグラウンドをもたらす。
当該方法は、低分子RNAを定量化するために広範に使用される。好適な実施形態において、低分子RNAは、低分子非翻訳領域RNA、例えば低分子干渉RNA(siRNA)、成熟マイクロRNA及びプレマイクロRNAを含んでなる。また、高分子RNA、例えばプレマイクロRNAの前駆体、プライマリーmiRNA(プリmiR)及びmRNAを、当該方法によって評価する。
最も好適には、低分子RNAはマイクロRNAである。
伸展プライマーは、10〜100ヌクレオチドの範囲における長さ、例えば15〜45ヌクレオチドの範囲における長さであってよい。好適には、伸展プライマーは、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30ヌクレオチドの長さを有する。
好適な実施形態において、伸展プライマーは式III:
−(T)y−R(III)
(式中、
が、5’末端ヌクレオチド配列であり、
(T)yが、量yで連続したチミン残基の中央部分であり、ここでyが1〜100の整数であり、
が3’末端ヌクレオチド配列である。)のプライマーである。
典型的には、Rの5’末端は1〜30ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチド配列である。例えば、R配列は、6、7、8、9、又は10ヌクレオチド長であってよい。R配列は、後のmiRNA特異的qPCRにおいて使用する式II(下記参照)の逆方向プライマーにおいて、少なくともR配列のためのハイブリッド形成配列を含む。
好適には、式III中のyは5〜50、より好適にはyは5〜21である。例えばyは、12、13、14、15、16、17又は18である。最も好適には、yは15である。
特に好適な実施形態において、式(III)のyは式(II)のxと同等である。
好適な実施形態において、Rは、2つの3’末端ヌクレオチド残基を含んでなる、縮重アンカー配列モチーフVNであり、ここでVは天然の塩基の1つを除く全てのものと塩基対(例えば、アデニン以外のグアニン, シトシン, ウラシル及びチミンとの塩基対)を形成することができる塩基を含んでなる残基の選択を指定し、典型的にはVは任意のプライマー分子中の塩基がアデニン、グアニン及びシトシンからランダムに選択される塩基であることを指定し、式中Nが任意の天然の塩基(例えば、アデニン, グアニン, シトシン, ウラシル及びチミン)と塩基対を形成することができる塩基を指定し、典型的にはNはアデニン、グアニン、シトシン又はチミン残基からランダムに選択される塩基であってよい。
他の好適な実施形態において、Rは、3つの3’末端ヌクレオチド残基を含んでなる縮重配列モチーフVNNであり、式中Vは、天然の塩基の1つを除く全てと塩基対を形成する(例えば、アデニン以外のグアニン, シトシン, ウラシル及びチミンと塩基対を形成する)ことができる塩基を含んでなる残基の選択を指定し、典型的にはVは、塩基がアデニン、グアニン及びシトシンからランダムに選択される塩基であることを指定し、式中Nは、任意の天然の塩基(例えば、アデニン, グアニン, シトシン, ウラシル及びチミン)と塩基対を形成することができる塩基を指定し、典型的には、Nは、アデニン、グアニン、シトシン又はチミン残基からランダムに選択される塩基であってよい。
好適な実施形態において、伸展プライマーは少なくとも1つのLNAを含んでなる。
本発明の一定の実施形態において、伸展プライマーは、配列5’−GGTACTAGTTTTTTTTTTTTTTTVN−3’(配列番号5)を有する。
好適には、順方向プライマーは、10〜100ヌクレオチドの範囲内の長さ、例えば12〜22又は13〜20或いは14、15、16、17、18若しくは19ヌクレオチドを有する。特定の実施形態に関する表18を参照されたい。
順方向プライマーは、1、2、又はそれ以上のLNAを含んでよい。
好適な実施形態において、順方向プライマーのヌクレオチド配列は、「プライマーデザイン」の定義(定義セクションを参照されたい)において記載したプライマーデザインルールを使用して、特異的マイクロRNA分子の相補的DNA分子に、特異的にハイブリッド形成するようにデザインする。
好適には、逆方向プライマーは、式II:
−(T)x−R(II)
(式中、
が、5’末端ヌクレオチド配列であり、
(T)xが、量xで連続したチミンヌクレオチドの中央部分であり、ここでxが、1〜100の整数であり、
が、標的RNA分子のヌクレオチド配列と特異的にハイブリッド形成する3’末端ヌクレオチド配列である。)
のプライマーである。
好適には、式IIの逆方向プライマーの5’末端ヌクレオチド配列Rは、1〜30ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチド配列である。
好適には、式IIのxは、5〜50、より好適にはxは5〜21である。例えばxは、12、13、14、15、16、17又は18である。最も好適には、xは15である。
特に好適な実施形態において、式(II)のxは式(III)のyと同等である。
好適な実施形態において、式IIの逆方向プライマーの3’末端ヌクレオチド配列Rは、1〜10ヌクレオチドの範囲内の長さを有する。
実施例2において説明されるように、LNAは著明な効果を有する。従って、好適な実施形態において、式IIの逆方向プライマーの3’末端部分、Rは、少なくとも1つのLNAを含んでなる。より好適には、式IIの逆方向プライマーの3’末端部分のRは、たった1つのLNAを含有する。特に好適な実施形態において、LNAは、逆方向プライマーのR部分の5’位又は5’位に隣接した位置に位置する。
好適な実施形態において、逆方向プライマーのヌクレオチド配列は、「プライマーデザイン」において記載されるプライマーデザインルール(定義セクションを参照されたい)を使用して、特異的マイクロRNA分子と特異的にハイブリッド形成するようにデザインされる。
プライマーのデザイン
本発明はまた、本発明において使用される順方向プライマー及び逆方向プライマーのヌクレオチド配列をデザインするための方法を供する。プライマーの体系的アプローチ及び実験評価を実施例3のセクションに示す。
本発明の適用の実施例
本発明は、実施例5及び9において記載されるように、ヒト又は他の生物から生じる様々な細胞又は組織における、低分子RNA分子、例えば、マイクロRNA又はsiRNAの増幅及び定量化に有用である。実施例10において説明されるように、本願の方法は、多少類似する市販の1つのチューブ内cDNA合成アプローチと比較した場合に、感度及び特異性に関して優れている。
従って、本発明の一態様は、生物由来の試料中の標的マイクロRNA量を測定するための方法であり、当該方法は:
a)請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法に従って、標的マイクロRNAを増幅する工程、
b)増幅されたDNA分子の量を測定する工程、
を含んでなる。
増幅されたDNA分子の量は、PCRサイクル数に応じて、例えば、SYBR(登録商標)green蛍光をモニターすることによって、蛍光ベースの定量的リアルタイムPCRを使用して典型的に測定される。
従って、本発明は、生物内の異なる細胞及び組織タイプのマイクロRNAプロファイリングのためのツールとして使用することができる。従って、異なる細胞及び組織タイプに存在する特異的マイクロRNAの数及び特異的マイクロRNAの量は、本発明を使用して測定することができる。同様に、本発明は、成熟マイクロRNA又はその前駆体を標的としている適当なプライマーを使用することによって、異なる細胞及び組織タイプ中の成熟マイクロRNA、プレマイクロRNA及びプリマイクロRNAのレベル間を識別するために使用することができる(図5を参照されたい)。
他の態様において、本発明は、様々な疾患、例えば癌を患う患者のマイクロRNAプロファイリングのためのツールとして使用することができる。実施例を通して、本発明を使用して様々な癌組織のマイクロRNAomeを確立することができる。
さらに他の態様において、本発明は、通常の個体及び疾患を患う個体由来の組織及び体液におけるマイクロRNA発現を測定することによって、様々な疾患、例えば癌の診断のために使用し、続いてマイクロRNAプロファイルにおける違いを分析することができる。
他の実施形態において、本発明は、医薬品、例えば化学療法剤、及び手術による疾患に罹患した個体の治療に応答した、特異的マイクロRNAの量における変化を測定するために使用してよい。
他の実施形態において、本発明は、疾患、例えば癌疾患を患う患者の再発のない生存と相関する、特異的な予測マイクロRNAバイオマーカーを測定するために使用してよい。
その単純性:1つの「ユニバーサル−RT」工程及び1つの特徴的なPCR工程に起因して、本発明はまた、単一マイクロRNAの定量化又はマイクロRNAの収集を対象にするロボットプラットフォーム上の高処理量方法に適する。従って、当該方法は、実施例5、9及び10において記載されるように、個々のマイクロRNAのマルチプルの続くPCR反応に特に適する。
一定の実施形態において、本発明の方法は、対応するプレmiRからの干渉なしに試料中の成熟マイクロRNAの量を定量的に測定するために使用してよく、逆の場合も同様であり、実施例6、7及び8において記載されるように、プレmiRの量は成熟マイクロRNAからの干渉なしに測定することができる。
他の実施形態において、本発明の方法は、実施例4において記載されるように、単一ヌクレオチドの違いを有する標的間の識別のために使用してよい。
他の態様において、本発明は、少なくとも1つの標的マイクロRNAを検出するためのキットを供し、当該キットは、標的マイクロRNAの検出に特異的な1又は複数のプライマーセットを含んでなり、各プライマーセットは、第一に、標的マイクロRNAに相補的なcDNA分子を生成するためのユニバーサル伸展プライマー、次にcDNA分子を増幅するための標的miRNAの5’末端に特異的な順方向プライマー、及び標的miRNAの3’末端に特異的な逆方向プライマーを含んでなるPCRプライマーセットを含んでなる。
従って、本発明の一態様において、少なくとも1つの標的RNAを検出するためのキットが供される。当該キットは、標的RNAの検出に特異的な少なくとも1つのプライマーセットを含んでなり、当該プライマーセットは:
a)式I:R−(T)y−R(III)
(式中、
は、5’末端ヌクレオチド配列であり、
(T)yは、量yで連続したチミン残基である中央部分であり、ここでyが1〜100の整数であり、
が、3’末端ヌクレオチド配列である)
の伸展プライマー、
b)式II:R−(T)x−R(II)
(式中、
は、5’末端ヌクレオチド配列であり、
(T)xは、量xで連続したチミン残基である中央部分であり、ここでxが1〜100の整数であり、
が、標的RNA分子のヌクレオチド配列と特異的にハイブリッド形成する、3’末端ヌクレオチド配列である)
の逆方向プライマー、並びに
c)順方向プライマー、
を含んでなる。
一実施形態において、キットは、標的マイクロRNAの検出に特異的な少なくとも1つのプライマーセットを含んでなる、少なくとも1つの哺乳類標的マイクロRNAを検出するためにデザインされる。
好適には、伸展、逆方向及び順方向プライマーは、定義セクションの「プライマーデザイン」パート及び他の箇所において示されるデザインルールに従ってデザインされ、少なくとも1つのLNA分子を含む順及び逆方向プライマーが特に好適な実施形態である。
伸展プライマーの非制限的な実施例を配列番号5として示す。
当該キットに含まれる順及び逆方向プライマーは、明細書中に記載される方法に従って、任意の哺乳類標的マイクロRNAを検出するためにデザインされてよい。順及び逆方向プライマーの非制限的な実施例は、表16に収載される。
ある実施形態において、キットは、様々な哺乳類マイクロRNA標的、例えば2つのマイクロRNA標的〜数百のマイクロRNA標的を検出するために使用されるマルチプルプライマーセットを含む。
本発明のキットはまた、実施例9において示されるように、ロボットハンドリングに適する、マイクロタイターqPCRプレート、例えば96、768、869、1536又は3456−ウェルマイクロタイターqPCRプレート中に送達された一連のプライマーを供する。
本発明のキットはまた、ポリAテール化、プライマー伸展及びPCR反応に必要な試薬、例えばバッファー、塩、還元剤、デオキシヌクレオシド三リン酸塩、ヌクレオシド三リン酸塩、及び酵素を含む。qPCRの検出試薬、例えばSYBR(登録商標)greenもまた含まれる。同様に、RNA単離のためのキットもまた含まれる。
本発明のさらなる態様は、本発明の方法を使用し且つ自動化されたもの(an automated)を組み込むことによって、生物由来の試料中の特異的な標的マイクロRNAの量を測定するための高処理量方法であって、結合されたポリAテール化及び逆転写反応物(reaction)を、順及び逆方向プライマーのマイクロRNA特異的プライマーセットを含んでなるマイクロタイタープレートの個々のウェル中に分注する方法であって、結果として:
a)試料における低分子RNA分子の集合へポリAテールを添加し、逆転写反応において伸展プライマーを使用してポリAテール化された低分子RNA分子のcDNA分子を生成する工程、
b)結合されたポリAテール化及び逆転写反応物の一定分量を、マイクロタイタープレートの個々のウェル中にピペットする工程、
c)マイクロRNA特異的プライマーセットを含むマイクロタイタープレートの個々のウェル中で、特異的標的マイクロRNAを増幅する工程、並びに
d)個々のウェル中で特異的マイクロRNA分子の量を測定する工程、
を含んでなり、高処理量の実験装置に適合する様式で実施されることを特徴とする方法である。
例えば、装置は、典型的には1又は複数のピペットロボットを含んでなる。
実施例1:miR特異的qPCRを使用した特異的DNA分子の生成
この実施例において、本発明のmiR特異的定量的逆転写PCR(qRT-PCR)を使用して、hsa−miR−197をヒトRNA試料から増幅した。
以下を氷上で混合した:
・1μl 10x ポリ(A)ポリメラーゼバッファー(New England Biolabs)
・1μl 1mM ATP
・1μl 10μM RTプライマー(=伸展プライマー)(L2TA:5’−ggtactagtttttttttttttttvn(配列番号5), vはシトシン, グアニン及びアデニン残基を指定し, nはシトシン, グアニン, アデニン及びチミン残基を指定する)。
・1mM dATP、1mM dCTP、1mM dGTP、1mM dTTPの1μl混合
・0,5μl(200U/μl)MuLV逆転写酵素(New England Biolabs Inc., Ipswich, MA, US)
・0.2μl(5U/μl)ポリ(A)ポリメラーゼ(New England Biolabs)
・1μl RNA試料(全てAmbion, Austin, TX, US由来の、総ヒトRNA試料=25ngヒト心臓RNA, 25ngヒト脳RNA, 25ngヒト肝臓RNA及び25ngヒト肺RNAの100ngの混合物。TE中の10ng/μlファージMS2 RNAにおいて, 合成テンプレートを調製し,約107コピーを反応に添加した。Integrated DNA technology Inc., Coralville, IA, US.から合成テンプレートを得た。)
・10μlまでの水
負の対照:RT反応においてポリAポリメラーゼなしの水対照及び総ヒトRNA対照。
42℃で1時間、続いて95℃で5分間、混合物をインキュベートした。
qPCRのために、1μl又はそれ以下のポリAテール化/RT反応物(図1上の工程1)を、hsa−miR−197に関する遺伝子特異的順及び逆方向プライマーでの各PCR反応のために使用した;順方向プライマー5’ttmCaccaccttctcca(配列番号1)、及び逆方向プライマー5’−ctttttttttttttttGctgggt(配列番号2)(ヌクレオチド配列において、小文字は自然発生のヌクレオチドを指定し、大文字はLNAを指定し, mCはLNAメチルシトシンを意味する)。
PCRサイクル数に応じたSYBR green 蛍光をモニターすることによる、ABI7500(登録商標)thermocycler(Applied Biosystems Inc, Foster City, CA, US)上でのリアルタイムPCRを行った。典型的なPCR反応混合物は:
・10μl 2x PCRmastermix(Roche cat#04 673 484 001, Roche Diagnostics A/S, Hvidovre, Denmark)
・1μl以下のRT反応物
・2.5μM miR特異的順方向プライマー及び2.5μM miR特異的逆方向プライマーを有する1μl TEバッファー(TEバッファー: 10mM Tris/HCI (pH 8.0), 1mM EDTA)
・20μlまでの水
を含んだ。
混合物を、95℃で10分間インキュベートし、続いて蛍光の測定を行いながら95℃で5秒間;60℃で60秒間を40サイクル行った。
PCR生成物の融解曲線プロファイルを、合成テンプレートの増幅によって得られたPCR生成物の融解曲線プロファイルと比較することによって、正確な生成物の増幅を測定した(図2)。負の対照でシグナルは得られなかった。実験は、工程1においてテンプレートとして総ヒトRNA試料及びhsa−miR−197どちらを使用しても、同一且つ正確なhsa−miR−197PCR生成物が得られたことを示す。
実施例2:逆方向プライマーにおけるLNAの効果
工程2のmiR特異的PCRプライマーの異なるデザインの効果は、逆転写反応の生成物として同一の配列を有する人工のDNAテンプレート上でテストすることができる。PCRに人工のDNAテンプレートを使用する重要な利点は、逆転写工程の効率における実験変動が排除されることである。
Hsa−let−7aDNAテンプレート:
Figure 0005749656
サーモンDNA:TEバッファー中に2ng/μl
miR特異的順方向プライマー:
F7a:5’−tGaGgtagtaggttg(配列番号7)(小文字は自然発生のヌクレオチドを指定し、大文字はLNAを指定す)。
miR特異的逆方向プライマー:
Figure 0005749656
PCRmixを調製した:
・550μl 2x PCR mastermix(Roche cat#04 673 484 001)
・440μlの水、及び表1に記載する通り。
Figure 0005749656
PCRサイクル数に応じて、SYBR(登録商標)green 蛍光をモニターすることによって、ABI7500(登録商標)thermocyder上でリアルタイムPCRを実施した。
混合物を、95℃で10分間インキュベートし、続いて蛍光の測定を行いながら95℃で5秒間;60℃で60秒間を40サイクル行った。
thermocycler(Applied Biosystems, Foster City, CA, US)の製造者からの推奨に従って、正確な生成物の増幅を測定した。手短に言えば、PCR反応を60℃で1分インキュベートし、温度の95℃までの緩増加中蛍光を測定した。融解曲線の一次導関数を図3に示す:
結果は、LNA(r7a.2)欠乏の逆方向プライマーは、負の対照において正のシグナルを示し、一方LNA(r7a.7)を有する逆方向プライマーは正のシグナルを示さない(図3)。従って、負の対照反応において生じた非特異的PCR生成物を回避するために、r7a.7におけるLNA塩基は必要である。いずれのプライマーも正の対照テンプレートを増幅する。
表2から分かるように、逆方向プライマーのmiR特異的配列における1つのLNAの包含は、PCRにおけるバックグラウンドシグナルを低減することが明らかとなった。
Figure 0005749656
実施例3:miRのためのプライマーのマニュアルプライマーデザイン及び検証
定義セクションの「プライマーデザイン」部分に示されるデザインルールに従って、プライマーを手作業でデザインした。
プライマー検証:
プライマーデザインルールを使用することによって、リアルタイムPCR実験において次の検証基準に従って>70%成功率を有するPCRプライマーを達成することが可能である:
4つの逆転写(RT)試料のためのRtmixの調製:
1.水
2.100ngの総ヒトRNAmix*(デフォルトとして、我々はAmbion由来の各心臓, 脳, 肝臓及び肺の総RNAの25ngの混合を使用する)。
*RNA混合物:1μl 1μg/μl心臓RNA、1μl 1μg/μl脳RNA、1μl 1μg/μl肝臓RNA、1μl 1μg/μl肺RNA、36μlTE。−80℃で1μl一定分量で保存。
3.ポリAテール化なしの100ng総ヒトRNA混合物。
4.TEにおける10ngファージMS2 RNA中の合成miRの10コピー(合成miRをIntegrated DNA technologies Inc., Coralville, IA, US. から得た)。miRを、少なくとも20個のmiRまで含んでなるプールとして添加することができる。
Figure 0005749656
Figure 0005749656
Figure 0005749656
受け入れ基準:
試料1:#2及び4の指数関数エリアと比較して40以上上回るサイクル閾値(Ct)。5000下回る融解ピークの導関数。
試料2:35下回るCt
釣鐘状の融解曲線上の1ピーク、言い換えればピークは69℃〜80℃の間に位置すべきことが最もである。試料4と同一温度(+/- 0.5℃)においてピークとなる。
指数関数的エリアにおいて、10倍のデルタRnにおけるクロッシングポイント(crossing point)からデルタRnにおけるクロッシングポイントを引いたものが、3.2〜4.4の間に存在すべきである:3.2<(C10T-CT)<4.4
試料3:#2及び4の指数関数的エリアと比較して40以上上回るCt。
5000下回る融解ピークの導関数。
試料4:釣鐘状の融解曲線上の1ピーク、言い換えればピークは69℃〜80℃の間に位置すべきことが最もである。試料2と同一温度(+/- 0.5℃)においてピークとなる。
Figure 0005749656
結果(表3を参照されたい):プライマーデザインルールに従って、17個のプライマーペアをデザインした。17個のアッセイの内12個が、検証プロトコールに従ってうまく検証され、成功率は71%に相当する。
Figure 0005749656
結果(表4を参照されたい):プライマーデザインルールに従って、15個のプライマーペアをデザインした。15個のアッセイの内12個が、検証プロトコールに従ってうまく検証され、成功率は80%に相当する。
実施例4:単一ヌクレオチドの違いでの標的間の識別
hsa−let−7aの配列から1つのヌクレオチドのみ異なる3つのmiRが存在する(下記の表)。
Figure 0005749656
hsa−let−7aのためのqPCRプライマーが、単一ヌクレオチドの違いを有するmiRを検出するかをテストするために、次のmiR特異的qPCR実験を実施した:
氷上で混合した:
RT mix:
・1μl 10xPAPバッファー(Epicentre Biotechnologies,Madison, WI, US.)
・1μl 1mM ATP
・1μl 10μM RTプライマー(L2TA:5’-ggtactagtttttttttttttttvn(配列番号5),vはc, g及びaを指定し、nはc, g, a及びtを指定する。))
・1mM dATP、1mM dCTP、1mM dGTP、1mM dTTPの1μlの混合
・0,5μl 2ユニット/μl Transcriptor(Roche Diagnostics A/S, Hvidovre, Denmark, cat# 03 531 295 001)。
・0,2μl(5U/μl)ポリ(A)ポリメラーゼ(Epicentre)
・4.5μlの水
次の試料を調製し、42℃で1時間、続いて95℃で5分間インキュベートした:
Figure 0005749656
TE中の10ng/μlファージMS2 RNAにおいて合成テンプレートを調製した。合成テンプレートは、Integrated DNA technologies Inc.,Coralville,IA,USから得られる。
qPCRのために、hsa−let−7aの順方向プライマー5’−tGaGgtagtaggttg(配列番号7)及び逆方向プライマー5’−cggaggtactagtttttttttttttttAactat(配列番号94)での各PCR反応のために、1μlのポリAテール化/RT反応物を使用した。
PCRサイクル数に応じて、SYBR(登録商標)green 蛍光をモニターすることによって、ABI7500thermocycler上でリアルタイムPCRを行った。PCR反応混合物は:
・10μl 2x PCR mastermix(Roche cat#04 673 484 001)
・1μl以下のRT反応物
・2.5μM miR特異的順方向プライマー及び2.5μM miR特異的逆方向プライマーを有する1μlTE
・20μlまでの水
を含む。
混合物を、95℃で10分間インキュベートし、続いて蛍光の測定を行いながら95℃で5秒間;60℃で60秒間を40サイクル行った。
PCR生成物の融解曲線プロファイルを、合成テンプレートの増幅によって得られたPCR生成物の融解曲線プロファイルと比較することによって、正確な生成物の増幅を測定した。
標準的な方法に従って、リアルタイムPCR実験の結果を分析した(Bustin, SA (ed.) 「定量的PCRのA〜Z」International University Line (La JoIIa, California, USA), 2004)。
結果を表6に示し、且つ図4において増幅プロットとして示す。
Figure 0005749656
実施例5:ヒト脳総RNAにおけるmiRの定量化
この実施例において、総ヒト脳RNA(Ambion)におけるmiR/hsa−let−7a、hsa−miR−21、hsa−miR−27b及びhsa−miR−195のコピー数を測定した。
氷上で混合した:
RT mix:
・1μl 10x PAPバッファー(New England Biolabs)
・1μl 1mM ATP
・1μl 10μM RT−プライマー(L2TA: 5'-ggtactagtttttttttttttttvn (配列番号5), vはシトシン, グアニン及びアデニン残基を指定し,nはシトシン, グアニン, アデニン及びチミン残基を指定する)。
・1mM dATP、1mM dCTP、1mM dGTP、1mM dTTPの1μlの混合
・0.5μl 2ユニット/μl Transcriptor(Roche cat# 03 531 295 001, Roche Diagnostics A/S,Hvidovre, Denmark)。
・0.5μl(5U/μl)ポリ(A)ポリメラーゼ(New England Biolabs Inc., Ipswich, MA, US)
・3μlの水
次の試料を調製し、42℃で1時間、続いて95℃で5分間インキュベートした:
Figure 0005749656
合成テンプレート:等量(コピーの数)の(Integrated DNA technology Inc. から得られた)TEにおける10ng/μlファージMS2 RNA中の合成hsa−let−7a、hsa−miR−21、hsa−miR−27b及びhsa−miR−195。
TE:10mM Tris/HCl(pH 8.0)、1mM EDTA。
qPCRのために、遺伝子特異的プライマーでの各PCR反応のために1μlのポリAテール化/RT反応物を使用した:
Figure 0005749656
PCRサイクル数に応じて、SYBR(登録商標)green蛍光をモニターすることによって、ABI7500(登録商標)thermocycler上でリアルタイムPCRを行った。PCR反応混合物は:
・10μl 2x PCR mastermix(Roche cat#04 673 484 001)
・1μl以下のRT反応物
・2.5μM miR特異的順方向プライマー、及び2.5μM miR特異的逆方向プライマーを有する1μlTE
・20μlまでの水
を含んだ。
混合物を、95℃で10分間インキュベートし、続いて蛍光の測定を行いながら95℃で5秒間;60℃で60秒間を40サイクル行った。
PCR生成物の融解曲線プロファイルを、合成テンプレートの増幅によって得られたPCR生成物の融解曲線プロファイルと比較することによって、正確な生成物の増幅を測定した。
各miRのために、標準的な方法(Bustin, SA (ed.) 「定量的PCRのA〜Z」International University Line (La JoIIa, California, USA),, 2004)に従ってリアルタイムPCR実験の結果を分析し、そして標準曲線を構築するためにヒト脳RNAを含まない試料由来のCt値を使用した。
試料中のmiRの数を測定するために、標準曲線とヒト脳RNAの試料のCtを比較した(Bustin, SA (ed.) 「定量的PCRのA〜Z」International University Line (La JoIIa, California, USA), 2004)。
結果:
Figure 0005749656
実施例6:プレmiR qPCRアッセイのデザイン
この実施例は、hsa−miR−10aアッセイが対応するプレmiR、hsa−プレmiR−10aを検出しないことを示す。同様に、hsa−miR−10aではなく、hsa−プレmiR−10aを検出するアッセイを行うためのプライマーデザインを使用することが可能である。
氷上で混合した:
RT mix:
・1μl 10x PAPバッファー(New England Biolabs)
・1μl 1mM ATP
・1μl 10μM RT−プライマー(L2TA: 5'-ggtactagtttttttttttttttvn (配列番号5), vはシトシン, グアニン及びアデニン残基を指定し,nはシトシン, グアニン, アデニン及びチミン残基を指定する)。
・1mM dATP、1mM dCTP、1mM dGTP、1mM dTTPの1μlの混合
・0.5μl 2ユニット/μl Transcriptor(Roche cat# 03 531 295 001)。
・0.5μl(5U/μl)ポリ(A)ポリメラーゼ(New England Biolabs)
・3μlの水
次の試料を調製し、42℃で1時間、続いて95℃で5分間インキュベートした:
Figure 0005749656
qPCRのために、表9における特異的プライマーでの各PCR反応のために1μlのポリAテール化/RT反応物を使用した。
Figure 0005749656
PCRサイクル数に応じて、SYBR(登録商標)green蛍光をモニターすることによって、ABI7500thermocycler上でリアルタイムPCRを行った。PCR反応混合物は:
・10μl 2x PCR mastermix(Roche cat#04 673 484 001)
・1μl以下のRT反応物
・2.5μM miR特異的順方向プライマー及び2.5μM miR特異的逆方向プライマーを有する1μlTE
・20μlまでの水
を含んだ。
混合物を、95℃で10分間インキュベートし、続いて蛍光の測定を行いながら95℃で5秒間;60℃で60秒間を40サイクル行った。
各miRのために、標準的な方法に従ってリアルタイムPCR実験の結果を分析した(Bustin, SA (ed.)「定量的PCRのA〜Z」 International University Line, 2004)。
Figure 0005749656
結果は、hsa−miR−10a及びhsa−プレmiR−10aアッセイはいずれも正確な標的を検出し、プレmiR−10a又はmiR−10aの交差反応は存在しないことをそれぞれ示す。
実施例7:qPCRによるプレmiRの検出
この実施例において、総ヒトRNA中のhsa−miR−10a及び対応するプレmiR、hsa−プレmiR−10aを検出した。
氷上で混合した:
RT mix:
・1μl 10x PAPバッファー(New England Biolabs Inc., Ipswich, MA, US)
・1μl 1mM ATP
・1μl 10μM RT−プライマー(L2TA: 5'-ggtactagtttttttttttttttvn (配列番号5), vはシトシン, グアニン及びアデニン残基を指定し,nはシトシン, グアニン, アデニン及びチミン残基を指定する)。
・1mM dATP、1mM dCTP、1mM dGTP、1mM dTTPの1μlの混合
・0.5μl 2ユニット/μl Transcriptor(Roche cat# 03 531 295 001)。
・0.5μl(5U/μl)ポリ(A)ポリメラーゼ(New England Biolabs)
・3μlの水
次の試料を調製し、42℃で1時間、続いて95℃で5分間インキュベートした:
Figure 0005749656
TE中の1μg/μl心臓RNAの1μl、1μg/μl脳RNAの1μl、1μg/μl肝臓RNAの1μl、1μg/μl肺RNAの1μl、1μg/μl腎臓RNAの1μl、1μg/μlリンパRNAの1μl、1μg/μl空腸RNAの1μl、1μg/μl結腸RNAの1μl、1μg/μl乳房RNAの1μl及び1μg/μl白血病RNAの1μlの混合物。
TEバッファー:10mM Tris/HCl(pH 8.0)、1mM EDTA。
qPCRのために、1μlのポリAテール化/RT反応物を、表11の特異的プライマーでの各PCR反応のために使用した。
Figure 0005749656
PCRサイクル数に応じて、SYBR(登録商標)green蛍光をモニターすることによって、ABI7500thermocycler上でリアルタイムPCRを行った。PCR反応混合物は:
・10μl 2x PCR mastermix(Roche cat#04 673 484 001)
・1μl以下のRT反応物
・2.5μM miR特異的順方向プライマー及び2.5μM miR特異的逆方向プライマーを有する1μlTE
・20μlまでの水
を含んだ。
混合物を、95℃で10分間インキュベートし、続いて蛍光の測定を行いながら95℃で5秒間;60℃で60秒間を40サイクル行った。
各miRのために、標準的な方法に従ってリアルタイムPCR実験の結果を分析した(Bustin, SA (ed.) 「定量的PCRのA〜Z」International University Line, 2004)。結果を表12に示す。
Figure 0005749656
結果は、総RNA試料は、CΤがhsa−miR−10aの10コピーを有する試料のCΤ以下なので、hsa−miR−10aの10以上のコピーを含み、一方総RNA試料は、CΤがhsa−プレmiR−10aの10コピーを有する試料のCΤ以下なので、hsa−プレmiR−10aの10以下のコピーを含むことを示す。
実施例8:プレmiRNAの特異的検出
実験の目的:この出願において記載されるユニバーサル逆転写酵素定量的PCR方法論(UniRT qPCR)が、対応する成熟miRの共検出なしに特異的にプレmiRを検出するために使用することができるかを決定すること。
材料:テスト対象として、合成miR203RNA(5'-gugaaauguuuaggaccacuag)(配列番号103)及びプレmiR203RNA(5'-agugguucuuaacaguucaacaguucugu-agcgcaauugugaaauguuuaggaccacuag)(配列番号104)を選択した。Integrated DNA technologies Inc.,Coralville,IA,USによって、合成RNAを合成した。TEMS2(TEバッファー(10mM Tris HCI pH8, 及び10ng/μlMS2ウイルスRNA (Roche Applied Science Inc)と混合した0.1mM EDTA)中で、1*10分子/μlまでRNAを希釈した。使用したプライマーは、miR−203.Rev(5'-tgacacggaggtactagtttttttttttttttCtag)(配列番号105)、miR−203.Fwd(5'-gtGaaatGtttaggacca)(配列番号106)及びプレmiR−203.Fwd(5'-cagttcaacagttctgtagc)(配列番号107)であった。プレmiR−203分子のループ構造において、プレmiR−203Fwdプライマーをデザインした。ユニバーサルcDNA合成キット(Exiqon AS, Cat.no #203300)を使用して、成熟miR−203テンプレート及びプレmiR−203を逆転写に供した。
Mix:
・合成RNA 1*10分子
・5x UniRT反応バッファー 2μl
・10x 酵素混合物 1μl
・10μlまでの水
42℃で60分間インキュベートし、85℃で5分間熱変性する。水中で10x希釈する。
SYBR Green Master Mix,UniRT(Exiqon AS, Cat.No. 203400)でのqPCR
Mix:
・プライマーmix(それぞれ3uM) 1μl
・SYBR green master mix 5μl
・cDNAテンプレート 1μl
・水 3μl
2つのプライマーの混合を使用した:1)miR−203(miR-203. Fwd及びmiR-203.Revプライマー)及び2)プレmiR−203(プレmiR-203. Fwd及びmiR-203. Revプライマー)。使用したテンプレートは、mir−203及びプレmir−203であった。テンプレート対照(NTC)qPCRはまた、各PCRアッセイのために行わなかった。全てのqPCRを、2通り行った。
次のPCRプロトコールを使用して、LightCycler480(Roche Diagnostics)機器において384ウェルプレート中でq−RT−PCR反応を実施した。
1.95℃で10分間
2.95℃で10秒間
3.60℃で分間
SYBR green(HRM dye)でのシグナル検出を開始した。工程2〜3を45回繰り返し、続いて融解曲線分析を行った。
結果及び考察
標準miR−203プライマーは、Cp値28,86でmiR−203テンプレートを良好に検出する。また、miR−203アッセイは、miRはプレmir−203の3’末端に位置するので、特にプレmiR−203を検出する(30,125のCp)。プレmiR−203アッセイデザインは、Cp値25,7でプレmiRを検出するが、成熟miR−203はプレmiR−203特異的アッセイで検出されない(Cp=40)。このデータは、プレmir特異的アッセイをプレmiR分子を特異的に標的にするようデザインすることができることを明確に示す。
Figure 0005749656
実施例9:心臓及び肝臓組織中で異なって発現されたマイクロRNA
実験の目的は、心臓及び肝臓組織間で異なって発現される、良好に発現されたmiRNAを、本発明のSYBR green ユニバーサル逆転写酵素定量的PCR(UniRT qPCR)方法に基づいたqPCRアレイを使用して識別することができるかを決定することである。
材料及び方法
肝臓及び全心臓由来の総RNAはAmbion Inc.から購入し、ヌクレアーゼ非含有の水中で濃度10ng/μlまで希釈し、−80℃で貯蔵した。我々は、文献(例えば: Liang, Y., et al. (2007) BMC Genomics. 8: ppl66 and Landgraf P., et al.(2007) Nature Biotechnol. (9): pp 996-7) を参照されたい)から、心臓及び肝臓組織試料において異なって発現されることが知られる数個のmiRNAを選択した。選択したmiRは、hsa−miR−1、hsa−miR−126及びhsa−miR−133b(心臓)並びにhsa−miR−192、hsa−miR−122*、hsa−miR−194及びhsa−miR−122(肝臓)であった。
Figure 0005749656
各組織及び酵素非含有の対照(NEC)に関して、ユニバーサルcDNA合成キット(Exiqon AS, Cat.no #203300)でRT反応を3通り実施した。
・総RNA20ng
・5x UniRT反応バッファー 4μl
・酵素混合物 2μl
・20μlまでの水
42℃で60分間インキュベートし、85℃で5分間熱変性する。ヌクレアーゼ非含有水中でcDNA1/100を希釈する。
定量的ポリメラーゼ連鎖反応(q-PCR)、プロトコールの工程2を次の通り実施した:
5μlの希釈したcDNAを、下記の7つのmiRアッセイの乾燥したプライマーセットで384ウェルプレート中で、5μlのSYBR Green Master Mix、UniRT(Exiqon AS, Cat.No. 203400)と混合した。プレートを密閉し、増幅及び分析のために直接LightCyclerの上に置いた。
次のPCRプロトコールを使用してLightCycler480(Roche Diagnostics)中でq−RT−PCR反応を実施した:
1.95℃で10分間
2.95℃で10秒間
3.60℃で1分間
SYBR green(HRM dye)でのシグナル検出を開始した。工程2〜3を45回繰り返し、続いて融解曲線分析を行った。
供給されたデータ分析ソフトウェア(Roche Diagnostics)を使用して、標準データ分析をLC480生データに実施した。Cp値をAbs Quant/二次導関数最大値として収集した。
肝臓及び心臓いずれからも良好に発現されたmiRNA遺伝子の実施例から判断するこの実験のために、規準化又は較正なしに生データCp値の平均値を使用した。組織間の規準化は異なるソース由来のmiRを評価するのに大して正確な方法ではないので、これを行う。続いて、ΔCp値に関して2つの組織の違いを比較する。Cp値の1の違いが発現において約2倍の違いを表すことに留意されたい。
結果及び考察
我々は、心臓及び肝臓組織間で異なって発現するように、文献により以前から周知の計7個のmiRNAを選択した。表15及び図7に結果を示す。得られたデータは、3つの遺伝子miR−1、miR−133b及び126が全て、肝臓試料よりも心臓試料において多量の発現を示していることを示した。同様に、miR−192、miR−194及びmiR−122並びに122*は、心臓よりも肝臓において多量の発現を示している。違いは、2.6〜12.9Cpの範囲に渡っており、これは発現における5倍〜1000倍以上の違いの範囲に相当する。一般的に、文献から記載される異なって発現されたmiRは、本明細書に記載されるアッセイを使用して、容易にUniRT発現プラットフォームによって識別される。
Figure 0005749656
実施例10:本発明においてデザインされたmiR特異的アッセイの、純粋なDNAプライマーを使用した競合方法との比較
本発明において記載されるLNAベースのデザインを、市販のDNAベースの生成物、miScript逆転写キット(Qiagen, Cat. no. 218060, QIAGEN GmbH, Hilden, Germany)と比較した。このDNAベースの生成物はまた、miRNA3’末端ポリアデニル化工程、続くDNAベースのポリdTプライマーの逆転写に依存しており、ここでいずれの反応も1つのチューブ内反応中で生じる。これらの方法はいずれも同一の酵素工程を使用するため、miScriptはプライマー中にLNAを含まないので比較は非常に良好に本発明のLNAベースの方法の驚くべき利点を説明する。他の違いは、miScriptはRTプライマーと共に添加されるユニバーサルなタグに特異的な逆方向プライマーを使用し、一方本願の方法のLNAベースの逆方向プライマーは検出されているmiRNAに特異的なことである。
Figure 0005749656
Figure 0005749656
第一工程
製造者の使用説明書に従ってユニバーサルcDNA合成キット(Exiqon A/S, Vedbaek, Denmark., Prod. No. 203300)又はmiScript逆転写キット(Qiagen, Cat. no. 218060, QIAGEN GmbH, Hilden, Germany)を使用して、(Integrated DNA technology Inc., Coralville, IA, US. から得た)合成miRNA標的の希釈系列上で、10ng/μl MS2バクテリオファージRNA(Roche Applied Science, Catalog Number 10165948001)のバックグラウンドで逆転写を実施した。
第二工程
ユニバーサルcDNA合成キット(Exiqon, Prod. No. 203300)を使用して得られたcDNA上で、SYBR Green master mix、ユニバーサルRT(Exiqon, Prod. No. 203400)及び表17に記載されたプライマーセットを使用してqPCRを実施した。miScript逆転写キット(Qiagen, Cat. no. 218060)を使用して得られたcDNA上で、miScript SYBR Green PCRキット(Qiagen, Cat. no. 218073)を使用してqPCRを実施した。いずれの場合においても、製造者によって説示されるサイクル条件を使用して、Roche LC480 LightCycler(Roche Diagnostics A/S, Hvidovre, Denmark)上で増幅及び検出を実施した。各cDNA/アッセイの組合せを3通り行った。
結果
図8は、4つのテストした各miRNAに関して、実験において得られたテンプレート濃度に対する3通りのCp値を示す。比較したアッセイの4つ全てにおいて、本発明の方法(ひし形に結合している黒線)は、本発明のアッセイで一貫して得られた低Cp値によって示される通り、miScriptアッセイ(球に結合している灰色線)より感度が高かった。hsa−let−7aの場合、定量的に検出された最低コピー数として測定された、本発明のアッセイは10倍の改良された感度を有した。hsa−miR−143及びhsa−miR−155に関しては、感度における違いは、本発明のアッセイの使用によって100倍となった。非常に低いgc量(表16を参照されたい)且つそれ故低融解温度であるhsa−miR−1に関して、RNAの最高濃度においてさえ代替のアッセイを、テンプレートを検出するために使用することができなかった。本発明においてデザインされたアッセイは、PCR反応においてわずか10miRNAコピーを定量的に検出した。このデータは、本発明のアッセイが驚くことに感度が高いことを明確に示す。この感度における改善が、5’「タグ配列」(R)及び3’「アンカー配列」(R)いずれも含んでなる伸展プライマーのデザインに部分的に、並びにLNAを含むqPCR反応のテンプレート特異的(例えば、miR特異的)順及び逆方向プライマーのテンプレート特異的(例えば、miR特異的)順及び逆方向プライマーデザインに部分的に基づくと、我々は考えている。我々の結果は、順及び逆方向プライマーの遺伝子特異的デザインによって、ユニバーサル逆方向プライマーを使用した純粋なDNAプライマーによるものよりも、より高い感度検出が可能であることを示す。
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Claims (11)

  1. 試料における特定のマイクロRNA分子の増幅のための方法であって:
    a)試料におけるRNA分子の集合にポリAテールを添加する工程;
    b)逆転写反応において伸展プライマーを使用して、ポリAテール化したRNA分子のcDNA分子を生成する工程;及び
    c)上記特定のマイクロRNA分子に特異的である、順方向プライマー及び逆方向プライマーをいずれも使用して、PCRによってcDNA分子を増幅する工程、
    を含んでなり、ここで上記伸展プライマーが
    式III:
    1 −(T)y−R 2 (III)
    (式中、
    1 が、5’末端ヌクレオチド配列であり、
    (T)yは、y個連続したチミン残基の中央部分であり、ここでyが5〜50の整数であり、そして
    2 が、2つ又は3つの3’末端ヌクレオチド残基からそれぞれ成る配列モチーフVN又はVNNであり、
    Vはアデニン残基、グアニン残基、又はシトシン残基であり、Nはアデニン残基、グアニン残基、シトシン残基又はチミン残基である)
    のヌクレオチド配列であり、
    逆方向プライマーが、式II:
    3 −(T)x−R 4 (II)
    (式中、
    3 は、5’末端ヌクレオチド配列であり、
    (T)xは、x個連続したチミン残基の中央部分であり、ここでxが5〜50の整数であり、
    4 が、標的マイクロRNA分子のヌクレオチド配列と特異的にハイブリッド形成する3’末端ヌクレオチド配列である)
    のヌクレオチド配列であり、
    順方向プライマー又は逆方向プライマーのR 4 が、少なくとも1つのLNAを含む、方法。
  2. 前記順方向プライマー及び逆方向プライマーのR 4 がともに、少なくとも1つのLNAを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記yが、5〜21の整数である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記伸展プライマーが、少なくとも1つのLNAを含んでなる、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記式(II)のxが、式(III)のyと同等である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記順方向プライマーが、標的RNA分子の相補的DNA分子と特異的にハイブリッド形成するようにデザインされる、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記R4が、標的RNAの3’末端と特異的にハイブリッド形成するようにデザインされる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 生物由来の試料における標的マイクロRNAの量を測定するための方法であって:
    a)請求項1〜のいずれか1項に記載の方法に従って、標的マイクロRNAを増幅する工程、
    b)増幅されたDNA分子の量を測定する工程、
    を含んでなる方法。
  9. 標的マイクロRNAの検出に特異的な少なくとも1つのプライマーセットを含んでなる、少なくとも1つの標的マイクロRNAを検出するためのキットであって、
    上記プライマーセットが:
    a)式III:
    1−(T)y−R2(III)
    (式中、
    1は、5’末端ヌクレオチド配列であり、
    (T)yは、y個連続したチミン残基の中央部分であり、ここでyが50の整数であり、
    2が、2つ又は3つの3’末端ヌクレオチド残基からそれぞれ成る配列モチーフVN又はVNNであり、
    Vはアデニン残基、グアニン残基、又はシトシン残基であり、Nはアデニン残基、グアニン残基、シトシン残基又はチミン残基である
    の伸展プライマー
    b)式II:
    3−(T)x−R4(II)
    (式中、
    3は、5’末端ヌクレオチド配列であり、
    (T)xは、x個連続したチミン残基の中央部分であり、ここでxが50の整数であり、
    4が、標的RNA分子のヌクレオチド配列と特異的にハイブリッド形成する、3’末端ヌクレオチド配列である)
    の逆方向プライマー、並びに
    c)順方向プライマー、
    を含んでなり、
    順方向プライマー及び逆方向プライマーのR 4 がともに、少なくとも1つのLNAを含み、
    前記式(II)のxが、式(III)のyと同等である、キット。
  10. 前記伸展プライマーが、少なくとも1つのLNAを含んでなる、請求項9に記載のキット。
  11. 標的マイクロRNAの検出に特異的な少なくとも1つのプライマーセットを含んでなる、少なくとも1つの哺乳類標的マイクロRNAを検出するための、請求項9又は10に記載のキット。
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