JP5747078B2 - 着座センサ及び座席装置 - Google Patents

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    • B60N2/70Upholstery springs ; Upholstery
    • B60N2/7094Upholstery springs

Description

本発明は、違和感を防止させつつ、着座を適切に検知できる着座センサ及び座席装置に関する。
車両における安全システムの一つとして、乗車時にシートベルトが非着用であることを警告するアラームシステムが実用化されている。このアラームシステムでは、人の着座が感知されている状態においてシートベルトの着用が非感知となる場合に、警告が発せられる。この人の着座を感知するものとして、着座による荷重を感知する着座センサが用いられる場合がある。
下記特許文献1には、このような着座センサを備えた座席装置が記載されている。この特許文献1に記載の座席装置の着座センサは、複数のオン・オフタイプの感圧スイッチを有し、座席装置の座席表皮と、その座席表皮に覆われるクッションパッドとの間に配置される。この着座センサでは、それぞれの感圧スイッチに圧力がかかると、感圧スイッチがオン状態となり、人の着座が検出される。
特開平09−315199号公報
図1は、人が正規着座したときにクッションパッドが受ける荷重の分布を示す図である。図1において、色の濃い部分程、クッションパッドが高い荷重を受けていることが分かる。人が着座している状態において、人とクッションパッドとの間には、座席表皮のみが介在するため、図1に示すように、クッションパッドには、人の臀部が位置する部分に最も大きな荷重が加わる。そして、上記特許文献1に記載の着座センサは、クッションパッド上における人の臀部が位置する部分に、感圧スイッチを配置されることにより、人の着座を検出することができる。
しかし、上記特許文献1に記載の着座センサでは、座席装置の座席表皮と、その座席表皮に覆われるクッションパッドとの間に感圧スイッチが配置されているため、その感圧スイッチが、クッションパッドによる感触と異なる感触を違和感として着座者に与えてしまう場合があった。
そこで、本発明は、違和感を防止させつつ、着座を適切に検知できる着座センサ及び座席装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の様な感圧スイッチによる違和感を防止することについて鋭意検討を行った。その結果、クッションパッドの載置台として座席装置の下に設置される板材上に感圧スイッチを配置すれば良いという結論に至った。この板材はシートパンと呼ばれ、一般には、金属板を加工することにより形成される。このように感圧スイッチがシートパン上に配置された場合、シートパンとクッションパッドとの間に感圧スイッチが介在することになるため、感圧スイッチによる違和感を着座者に与えることが防止される。
しかし、座席装置では、線材で成る複数本のばねが座部の枠となるフレームの開口に張り渡され、それらばねにクッションパッドが載置される場合がある。この場合、着座を適切に検知できるよう感圧スイッチを設けることが課題となった。そこで、本発明者は、更に鋭意検討を重ねて、本発明をするに至った。
本発明の着座センサは、座部のフレームに囲まれる開口に張り渡され、屈曲部分を有する線材で成る複数本のばねの少なくとも1本に固定される台座と、前記台座に配置される感圧スイッチとを備え、前記台座は、1本以上の前記ばねにおける前記屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状の凹部を有することを特徴とするものである。
この着座センサでは、ばねの屈曲部分に凹部を嵌め込んで台座をばねに固定した場合、台座に配置される感圧スイッチは、複数本のばねと、それらばねに載置されるクッションパッドとの間に介在することになる。したがって、感圧スイッチによる違和感を防止させることが可能となる。
また、このような凹部が、1本以上のばねの屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状となっているため、そのばねの屈曲部分に凹部を嵌め込んで台座をばねに固定した場合、ばねの屈曲部分を横断するように台座を配置することができる。したがって、ばねの長手方向に台座がずれることを大幅に抑制することができ、また線材で成るばねに対して、その台座に配置される感圧スイッチの傾きを低減して感圧スイッチの感度の低下を抑制することができる。これに加えて、感圧スイッチには、クッションパッドからの押圧力のみならず、その押圧力に対向するばねの付勢力も働くことになり、単位押圧力当たりの感圧スイッチの感度が良好となる。
こうして、この着座センサによれば、着座を適切に検知することが可能となる。
また、前記凹部は、前記1本のばねにおける前記屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状である場合が好ましい。
凹部が2本以上のばねの屈曲部分に嵌め込み可能な非直線形状である場合、当該屈曲部分に凹部を嵌め込んで台座をばねに固定すると、2本以上のばねにわたって横断するように台座が配置されることになる。しかしこの場合、台座が配置される2本以上のばね部分同士が台座を介して拘束されることになるため、クッションパッドからばねに荷重が加えられても、当該ばね部分における一定の範囲内での自由な変形が損なわれてしまう。この結果、他のばね部分に過剰な負荷が加わり、ばねの耐久性が低下するといったおそれがある。また、変形しようとするばねを台座が拘束するため、当該台座にも過剰な負荷が加わり、台座の耐久性が低下するといったおそれもある。
この点、凹部が1本のばねにおける屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状である場合、2本以上のばねにわたって横断するように台座が配置されることはないため、ばね及び台座の耐久性を向上させることができる。
また、前記凹部は、1つの前記屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状である場合が好ましい。
凹部が1本のばねにおける2以上の屈曲部分に嵌め込み可能な非直線形状であった場合、当該2以上の屈曲部分に凹部を嵌め込んで台座をばねに固定すると、当該2以上の屈曲部分にわたって横断するように台座が配置されることになる。しかしこの場合、ばねに対する台座の占有量が比較的に大きくなり、台座が配置される2以上の屈曲部分同士が台座を介して拘束され、一定の範囲内での自由な変形が損なわれてしまう。したがって、上述した場合と同様に、ばね及び台座の耐久性低下するといったおそれがある。
この点、凹部が1つの屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状である場合、2以上の屈曲部分にわたって横断するように台座が配置されることはないため、ばね及び台座の耐久性を向上させることができる。
また、前記台座と連結され、少なくとも前記感圧スイッチを挟んで互いに対向する部位に設けられる枠部材をさらに備え、前記枠部材の上端は、前記感圧スイッチの上面よりも上側に位置する場合が好ましい。
クッション部材が載置されるばねに凹部を介して台座が固定された場合、この台座と連結する枠部材が、台座を支持台として、クッションパッドと感圧スイッチとの間に隙間を隔てた状態で、当該クッションパッドを支持することができる。したがって、圧力を受けていない状態あるいは人より軽い荷物が置かれた場合等において感圧スイッチがオンになり誤検出することが抑制される。
また、クッションパッドに圧力が加えられていない場合におけるクッションパッドの下面と感圧スイッチとの間の隙間を枠部材の高さによって調整して、感圧スイッチに対するクッションパッド下面の接触圧を制御することもできる。
また、前記枠部材は、前記感圧スイッチを挟んで互いに対向する一対の枠部材からなる場合が好ましい。
感圧スイッチの全周を囲むように枠部材を設けた場合、枠部材と台座とで感圧スイッチが囲まれることになる。このため、感圧スイッチに接続される配線を枠部材の外部へ導出する場合、枠部材の上端とクッションパッドの下面との間を経由するか枠部材を貫通させる必要がある。しかしながら、枠部材の上端とクッションパッドの下面との間を経由して配線を導出する場合には、当該配線の耐久性が低減する等の可能性がある。一方、枠部材を貫通させて配線を導出する場合には、枠部材自体の強度が弱まる或いは配線が煩雑化する等の可能性がある。
この点、感圧スイッチを挟んで互いに対向する一対の枠部材が採用された場合、感圧スイッチの側方において互いに対向する一対の枠部材以外の領域は空間となるため、当該空間を介して、上記可能性を生じさせることなく枠部材の外部に配線を導出することができる。
また、前記凹部は溝状に形成され、前記溝の溝幅で最大となる部分の溝幅は、前記ばねの直径と同程度とされているとされている場合が好ましい。
このようにした場合、溝が、ばねの外周に合わせてばね部位を嵌め込むことができるため、溝にばね部位が嵌め込まれた場合、溝幅方向へのばねの動きが規制される。したがってこの着座センサによれば、台座の座面側に配置される感圧スイッチに生じる水平方向の揺れを大幅に低減できる。
また、前記台座と、前記台座に配置される前記感圧スイッチとの間に設けられるクッション部材を備えている場合が好ましい。
このクッション部材を備えた場合、ばね部位上に感圧スイッチが位置されたときに、感圧スイッチに加わろうとする力が不均衡であったとしても、その差が緩和されて感圧スイッチに伝達される。したがってこの着座センサによれば、加圧力の不均衡に伴う感圧スイッチに対する伝達効率が向上するため、感圧スイッチの感度がより一段と向上される。また、クッション部材のクッション性によって、感圧スイッチの耐久性の低下がより一段と低減される。
また、一対の前記台座と、各前記台座に配置される一対の感圧スイッチとを備え、前記感圧スイッチは、可撓性を有する一対の絶縁シートと、前記一対の絶縁シートの間に介在し開口が形成されるシート状のスペーサと、前記一対の絶縁シートそれぞれの表面上に設けられ、前記開口を介して互いに対向する一対の電極とを有し、各前記台座に配置される前記一対の感圧スイッチにおける前記スペーサ同士及び前記一対の絶縁シート同士は連結されている場合が好ましい。
各台座に配置される一対の感圧スイッチのスペーサ同士及び一対の絶縁シート同士が連結されていない場合、その感圧スイッチの電極同士の接続には導電線が必要となり、当該電極と導電線との接点が必要となる。
この点、各台座に配置される一対の感圧スイッチのスペーサ同士及び一対の絶縁シート同士が連結された場合、当該感圧スイッチの電極同士を絶縁シート上にプリント配線することが可能となる。このため、電極と導電線との接点を要することなく感圧スイッチの電極同士を接続することができ、その分だけ電気的な接触不良を低減することができる。
また、複数の前記台座と、各前記台座に配置される複数の感圧スイッチと、屈曲性を有し、各前記感圧スイッチ同士を接続する導電線とを備える場合が好ましい。
このようにした場合、複数の台座にそれぞれ配置される感圧スイッチが、屈曲性を有する導電線で接続されているため、各台座を配置すべき位置を、配線し直すことなく、自由に選択させることができる。したがってこの着座センサによれば、各台座を、感圧スイッチの感度が良好となる位置にそれぞれ配置することが可能となる。
また、前記台座は1つである場合が好ましい。このようにした場合、台座を複数とする場合に比べて、クッションパッドの下方に占める台座の配置スペースを抑えることができる。この結果、クッションパッドの下方に配置すべき電子部品等の配置スペースを確保し易くすることができる。
また、前記台座が1つである場合において、前記感圧スイッチは1つであることが好ましい。このようにした場合、感圧スイッチ間を、上述した導電線で接続すること、あるいは、上述したスペーサ及び絶縁シートを連結して接続することを回避することができるため、その分だけ電気的な接触不良を低減しかつ省スペース化を図ることができる。
また、本発明の座席装置は、座部のフレームに囲まれる開口に張り渡され、複数の屈曲部分を有する線材で成る複数本のばねと、前記複数本のばねに載置されるクッションパッドと、上記いずれかに記載の着座センサとを備えることを特徴とする。
この座席装置では、台座に配置される感圧スイッチが、複数本のばねとそれらばねに載置されるクッションパッドとの間に介在するため、感圧スイッチによる違和感を防止させることが可能となる。
また、台座の凹部が、少なくとも1本のばねの屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状となっているため、ばねの屈曲部分を横断するように台座が配置される。したがって、ばねの長手方向に台座がずれることを大幅に抑制することができ、また線材で成るばねに対して、その台座に配置される感圧スイッチの傾きを低減して感圧スイッチの感度の低下を抑制することができる。これに加えて、感圧スイッチには、クッションパッドからの押圧力のみならず、その押圧力に対向するばねの付勢力も働くことになり、単位押圧力当たりの感圧スイッチの感度が良好となる。
こうして、この座席装置によれば、着座を適切に検知することが可能となる。
また、前記枠部材は、前記感圧スイッチを挟んで互いに対向する一対の枠部材からなり、前記一対の枠部材は、前記クッションパッドの前後方向に沿って配置される場合が好ましい。
クッションパッドに人が着座した場合、臀部から前側に伸びる足からの力が働くことや、座席装置に背もたれがある場合には背もたれが背中を押す力が働くため、クッションパッド下面には、当該人の臀部の鉛直方向以外に前方向にも圧力が加わる。
このような圧力が加わった際のクッションパッド下面では、枠部材の内側に入り込むようにクッションパッドが撓んで感圧スイッチに作用する。この感圧スイッチに作用するクッションパッドの撓み量は、一対の枠部材をクッションパッドの左右方向に沿って配置する場合に比べて、当該クッションパッドの前後方向に沿って配置する場合のほうが大きくなることが本発明者により見出されている。
この理由は、クッションパッドの前後方向に沿って配置した一対の枠部材間はオープンとなるため、一対の枠部材をクッションパッドの左右方向に沿って配置する場合に比べて、クッションパッド下面の前後方向に加わる圧力を直接的に伝えることができるからである。
したがって、感圧スイッチに対するクッションパッド下面の接触圧をより大きくすることができ、より一段と適切に着座を検出することができる。
また、前記枠部材は、前記感圧スイッチを挟んで互いに対向する一対の枠部材からなり、前記一対の枠部材は、前記クッションパッドの左右方向に沿って配置される場合が好ましい。
クッションパッドに人が着座すると、クッションパッド下面では、人の臀部の鉛直方向以外に前方向にも圧力が加わるため、後側に加わる圧力が前側に加わる圧力よりも大きくなるといった圧力分布差が生じる。
このような圧力が加わった際に感圧スイッチがクッションパッド下面から受ける圧力は、一対の枠部材をクッションパッドの前後方向に沿って配置する場合に比べて鉛直となる方向から均等に加わり易いことが本発明者により見出されている。
この理由は、クッションパッドの左右方向に沿って一対の枠部材を配置した場合には、座席装置の後側に位置される枠部材によって、後側に加わる圧力が前側に加わる圧力よりも大きくなるといった圧力分布差が緩和されるからである。
したがって、枠部材をクッションパッドの前後方向に沿って配置する場合に比べて、感圧スイッチに対するクッションパッド下面の接触圧を制御し易くすることができる。
また、前記クッションパッドの下面において前記枠部材及び前記感圧スイッチの上部にパッド凹部が形成され、少なくとも前記枠部材が前記パッド凹部に収容される場合が好ましい。
このようにした場合、クッションパッドに圧力が加えられていない場合において、感圧スイッチ上部のクッション部位が一対の枠部材の内側に入り込むように撓んだ状態となることを抑止することができる。したがって、感圧スイッチの上部に形成されるパッド凹部に一対の枠部材が収容されていない場合に比べて、より一段と誤検出を抑制することができる。
また、感圧スイッチの上部に形成されるパッド凹部に一対の枠部材が収容されていない場合に比べて、クッションパッドを支持する一対の枠部材に加わるクッションパッドの自重を軽減することができる。したがって、着座センサの耐久性を向上することもできる。
以上のように、本発明によれば、違和感を防止しつつ、着座を適切に検知できる着座センサ及び座席装置が提供される。
座席に人が正規着座したときにクッションパッドが受ける荷重の分布を示す図である。 第1実施形態における着座センサを示す斜視図である。 第1実施形態におけるセンサ部の構成を示す分解図である。 第1実施形態におけるセンサ部を上側から見た様子及びセンサ部の断面の様子を示す図である。 第1実施形態におけるセンサ部の等価回路を示す図である。 第1実施形態における台座の様子を示す図である。 第1実施形態における座席装置を真上及び真横から見た様子を示す図である。 図7の(A)のY−Y線を通る断面の様子を示す図である。 感圧スイッチがオンする様子を図8と同じ視点で示す図である。 一対の枠部材をクッションパッドの前後方向に沿って配置した場合におけるクッションパッド下面の撓み状態についてシミュレーションした結果を示す図である。 一対の枠部材をクッションパッドの左右方向に沿って配置した場合におけるクッションパッド下面の撓み状態ついてシミュレーションした結果を示す図である。 座席装置に人が正規着座したときに、座部フレーム及び支持ばねが、クッションパッドを介して受ける荷重の分布を示す概念図である。 第2実施形態における着座センサを示す斜視図である。 第2実施形態における第1電極シートを示す平面図である。 第2実施形態における第2電極シートを示す平面図である。 第2実施形態におけるスペーサを示す平面図である。 第1電極シートとスペーサと第2電極シートとを重ね合わせた状態を、鉛直方向から見た図である。 図17のV−V線に沿った断面の様子を示す図である。 第2実施形態におけるセンサ部の回路構成を等価回路で示す回路図である。 第2実施形態における台座を一方の面側から示す平面図である。 図20のW−W線に沿った断面の様子を示す図である。 第2実施形態における座席装置の様子を示す図である。 台座のばね溝に支持ばねが嵌め込まれて着座センサが支持ばね上に配されている状態で、感圧スイッチがオンする様子を図18と同じ視点で示す図である。 第3実施形態における着座センサを示す平面図である。 第3実施形態における第1電極シートを示す平面図である。 第3実施形態における第2電極シートを示す平面図である。 第3実施形態におけるスペーサを示す平面図である。 図24のT−T線に沿った断面の様子を示す図である。 図24の導電線の長さ方向に垂直な断面における構造の様子を示す図である。 第1センサ部、第2センサ部及び導電線の回路構成を等価回路で示す回路図である。 第3実施形態における座席装置を示す図である。 クッションパッドの幅方向に対応するばねと台座との断面の様子を示す図である。 他の実施形態におけるばね溝を示す図である。 他の実施形態における凹部を示す図である。 他の実施形態における着座センサ及び座席装置を図7の(A)と同じ視点で示す図である。
(第1実施形態)
本発明に好適な第1実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
<着座センサについて>
図2は、第1実施形態における着座センサ1を示す斜視図である。図2に示すように、着座センサ1は、複数の感圧スイッチ40A及び40Bを含むセンサ部5と、各感圧スイッチ40A及び40Bが配置される複数の台座6と、当該台座に連結される一対の枠部材101A及び101Bとを主な構成要素として備える。
<センサ部について> 図3は、第1実施形態におけるセンサ部5の構成を示す分解図である。図3に示すように、センサ部5は、第1電極シート10、第2電極シート20、スペーサ30及びクッション部材51を主な構成要素として備える。
第1電極シート10は、第1絶縁シート11と、複数の第1電極14A及び14Bと、一対の端子42A及び42Bとを主な構成要素として備える。
第1絶縁シート11は、可撓性を有するフィルム状の絶縁シートとされ、例えば矩形状とされている。本実施形態の場合、第1絶縁シート11は、第1電極14A及び14Bを配置すべきベースブロックB1と、端子42A及び42Bを配置すべきテールブロックB2とからなる。ベースブロックB1は帯状のブロックとされ、当該テールブロックB2は、ベースブロックB1よりも小さく、当該ベースブロックB1における長手方向の中間部位の端部から突出する帯状のブロックとされている。
第1電極14A及び14Bは、例えば略円形とされている。第1電極14A及び14BはベースブロックB1の一方の表面上に配置される。本実施形態では、第1電極14AはベースブロックB1の一端側に配置され、第1電極14BはベースブロックB1の他端側に配置される。これら第1電極14Aと第1電極14Bとは、第1絶縁シート11の長手方向の中心を通り当該長手方向に垂直となる線を基準として線対称の関係にあり、同一線に並べられている。
一対の端子42A及び42Bは、例えば略四角形のとされている。これら端子42A及び42Bは、テールブロックB2のうち第1電極14A及び14Bが配置されている面と同じ表面上に配置される。
第1電極14Aと端子42Aとは第1配線16Aにより電気的に接続され、第1電極14Bと端子42Bとは第1配線16Bにより電気的に接続される。
第2電極シート20は、第2絶縁シート21と、複数の第2電極24A及び24Bとを有する。
第2絶縁シート21は、可撓性を有するフィルム状の絶縁シートとされ、例えば、第1絶縁シート11におけるベースブロックB1と同形同大の矩形状とされている
第2電極24A及び24Bは、例えば略円形とされている。第2電極24A及び24BはベースブロックB1の一方の表面上に配置される。本実施形態の場合、第2電極24A及び24Bの大きさは第1電極14A及び14Bと同じ大きさとされている。また、第2電極24A及び24Bは、第2電極シート20が第1電極シート10と重ね合わされたときに、第2絶縁シート21の第1電極シート10の表面側において、第1電極14A及び14Bと完全に重なる位置にそれぞれ配置される。第2電極24Aと第2電極24Bとは第2配線26Aにより電気的に接続される。
スペーサ30は、フィルム状の絶縁シートとされ、複数の開口34A及び34Bを有する。本実施形態の場合、スペーサ30は、例えば、第1絶縁シート11におけるベースブロックB1と同形同大の矩形状とされている。
開口34A及び34Bの周縁形状は、例えば略円形であり、開口34A及び34Bの直径は、第1電極14A及び14Bの直径よりも僅かに小さい状態とされている。また、開口34A及び34Bの配置位置は、スペーサ30を第1電極シート10と重ね合わせて、スペーサ30に垂直な方向に沿って見る場合に、各開口34A及び34Bの内側に第1電極14A及び14Bがそれぞれ収まる位置とされている。
各開口34A及び34Bには、スペーサ30の外部と空間的に接続するスリット36A及び36Bが形成される。すなわち、各スリット36A及び36Bの一端は、対応する開口34A及び34Bに連結され、他端はスペーサ30の側方に開放される。
クッション部材51は、圧力が加えられると潰れるように変形する弾性部材である。本実施形態の場合、クッション部材51は略直方体状とされ、その広面は例えば第1絶縁シート11におけるベースブロックB1の広面と同じとされている。
図4は、第1実施形態におけるセンサ部5を上側から見た様子及びセンサ部5の断面の様子を示す図である。具体的に図4の(A)は、センサ部5を上側から見た様子を示す図であり、図4の(B)は、図4の(A)におけるW−W線に沿った断面の様子を示す図である。
図4の(B)に示すように、スペーサ30の一方の面に第1電極シート10が貼り付けられ、当該スペーサ30の他方の面に第2電極シート20が貼り付けられる。そして、第1絶縁シート11においてスペーサ30に対向される面の逆側面にクッション部材51が貼り付けられてセンサ部5が構成される。
このセンサ部5では、一対の絶縁シート11,21の一部分と、これらシート部分の間に介在するスペーサ部位と、そのスペーサ部位に設けられる開口34Aを介して対向する一対の電極14A,24Aとによって感圧スイッチ40Aが構成される。なお、絶縁シート11,21の一部分とは、少なくとも電極が配置される部分である。
またセンサ部5では、感圧スイッチ40Aと同様にして、図4の(A)に示す感圧スイッチ40Bが構成される。これら感圧スイッチ40A及び40Bの構成要素である絶縁シート及びスペーサは、本実施形態では、1枚の絶縁シート11、21及びスペーサ30の一部分とされているが、当該部分ごとに別体となる絶縁シート及びスペーサが所定の連結具により連結されていても良い。
なお、本実施形態の場合におけるセンサ部5では、端子42A及び42Bが配置される側面側が前側とされ、当該側面とは逆の側面側が後側とされている。また、第2絶縁シート21においてスペーサ30に対向される面の逆側面が上面とされ、クッション部材51において第1絶縁シート11に対向される面の逆側面が下側とされている。
図5は、第1実施形態におけるセンサ部5の等価回路を示す図である。図5に示すように、感圧スイッチ40Aと感圧スイッチ40Bとは電気的に直列接続され、一対の端子42A及び42Bの間に配置される。
<台座について>
台座6は、図1に示したように、センサ部5の下側表面(クッション部材51において第1絶縁シート11に対向される面の逆側面)のうち感圧スイッチ40A又は40Bの下方にあたる部位に、例えば接着剤で固定される。
この台座6の下面には、座席装置のクッションパッドを支持するばね(以下、支持ばねという。)の一部に着脱自在の凹部(以下、ばね溝という。)が形成される。図6は、第1実施形態における台座6の様子を示す図である。具体的に図6の(A)及び(B)は台座6の下面に形成されるばね溝例を示す図であり、図6の(C)は図6の(A)又は(B)のX−X線を通る断面の様子を示す図である。
図6の(A)及び(B)に示すように、本実施形態のばね溝7は、1本の支持ばねにおける1つの屈曲部分に対応する非直線形状とされている。
例えば図6の(A)に示すように、支持ばねが直線の複数部位においてコ字状に屈曲する形状である場合、ばね溝7は、丸点で示される極大点(局所的に大きい角度をもつ屈曲中心)のうち基準とすべき1つの極大点から支持ばね一端側における次の極大点に至る途中までのばね位置と、当該基準の極大点から支持ばねの他端側における次の極大点に至る途中までのばね位置との間の屈曲部分に対応する形状とされる。
また、例えば図6の(B)に示すように、支持ばねが正弦波のように屈曲する形状である場合、ばね溝7は、丸点で示される極大点のうち基準とすべき1つの極大点から支持ばねの一端側における次の極大点に至るまでのばね位置と、当該基準の極大点から支持ばねの他端側における次の極大点に至るまでのばね位置との間の屈曲部分に対応する形状とされる。
なお、台座6を安定させる観点では、支持ばねの屈曲部分において比較的大きい角度をなす屈曲部分に対応する非直線形状とされるばね溝7であることが好ましい。このようなばね溝7の両端は台座6の互いに対向する側方で開放される。したがって、このばね溝7は、クッションパッドの底面に沿って張り渡されるばねの途中にある屈曲部分を、台座6の一面に嵌め込ませることが可能となり、また嵌め込むべき屈曲部分を、台座6に形成されたばね溝7の形状によって直感的に把握させることが可能となる。
図6の(C)に示すように、ばね溝7の底部7aの形状は、支持ばねの鉛直断面の半円弧形状と同形状とされている。一方、ばね溝7の側部7bは互いに平行とされ、その間の距離(ばね溝の幅)BWは、支持ばねの直径と同程度とされている。
また、ばね溝7における長手方向の縁には、反対の溝の縁側に突出する一対の凸部8x及び8yが連結される。これら凸部8x及び8yは、例えば弾性を有する樹脂製の板でなり、ばね溝7の長手方向の中心から互いに同じ間隔を隔てて向き合う状態とされている。これら凸部8x,8yの一方の広面は、ばね溝7が形成される台座6の広面と同じ面上とされている。また、凸部8x,8yにおいてばね溝7側へ最も突出する位置と、そのばね溝7の最低位置との間の高さHIは、ばねの直径よりも小さい関係とされている。
<枠部材について>
一対の枠部材101A及び101Bは、図1に示したように、感圧スイッチ40Aを挟んで対向する板状部材とされ、着座センサ1を備えるべき座席装置におけるクッションパッドの左右方向に沿って配置されるものである。
これら枠部材101A及び101Bは、台座6において互いに対向する端部に一体として連結される。また、これら枠部材101A及び101B上端は、台座6に固定されるセンサ部5の上面よりも上側に位置し、当該枠部材101Aと枠部材101Bとの高さHは同じとされている。
なお、枠部材101A及び101Bは、台座6とは別の部材として所定の連結具で連結されていても良い。枠部材101A及び101Bを台座6と別の部材とする場合、当該枠部材101A及び101Bは、着座センサ1を備えるべき座席装置におけるクッションパッドよりも剛性の大きいものとされる。
<座席装置について>
次に、上述の着座センサ1を備えた座席装置について説明する。図7は、第1実施形態における座席装置9を真上及び真横から見た様子を示す図である。具体的に図7の(A)は座席装置9を真上から見た様子を示し、図7の(B)は座席装置9を真横から見た様子を示している。
図7の(A)及び(B)に示すように、座席装置9は、座部フレーム91と、複数本の支持ばね92と、クッションパッド93と、背もたれ96と、着座センサ1とを主な構成要素として備える。
座部フレーム91は、前部位のフレームとして配置される前枠部材91aと、後部位のフレームとして配置される後枠部材91bと、左部位及び右部位のフレームとして配置される一対の側枠部材91c,91dを含むフレーム構造となっている。また、座部フレーム91は、これら部材91a〜91dにより囲まれた開口を有している。前枠部材91aと側枠部材91c,91dは、例えば板金のプレス成形品からなる。後枠部材91bは、例えば断面が円形の金属パイプからなり、車両の幅方向に延び、その両端は側枠部材91c,91dの後端部に連結されている。
支持ばね92は、例えば同一面上でS字状に繰り返し屈曲する線材でなる。これら支持ばね92の前端は、前枠部材91aに取り付けられ、後端は、後枠部材91bに取り付けられる。こうして、複数の支持ばね92は、互いに所定の間隔を隔てて同一面上に張り渡され、クッションパッド93を載置するマットとして構成されている。
なお、支持ばね92の屈曲単位となる部分の形状は、S字状に限らず、例えばZ字状など、様々な形状を適用可能である。また、支持ばね92の屈曲部分の繰り返し間隔は、連続していても良く、所定間隔おきであっても良く、ランダムであっても良い。さらに、繰り返すべき屈曲部分の形状は、同じであっても良く、例えばS字状とZ字状とを組み合わせる、あるいは、コ字状又はU字状を反転した形状同士を組み合わせるといったように異なっていても良い。さらに、屈曲部分の繰り返し数は、なくても良いが、あったほうが好ましい。なお、複数の支持ばね92が前後方向に張り渡されたが、左右方向あるいは斜め方向にあっても良い。
クッションパッド93は、クッション性を有する例えば発泡ウレタンから構成されている。従って、クッションパッド93は、弾性力を有し、押圧力が加わると潰れるように変形する。また、クッションパッド93は、図示しない布製の表皮に覆われている。
背もたれ96は、クッションパッド93の後方において、クッションパッド93に接触するように、図示しない手段により座部フレーム91と連結されている。
着座センサ1は、支持ばね92上に配置され、支持ばね92とクッションパッド93との間に挟み込まれている。具体的には、着座センサ1を構成する台座6のばね溝7が、1本の支持ばね92における1つの屈曲部分に嵌め込まれる。こうして台座6は、1つの屈曲部分における極大点を基点として一方側に延在するばね部分と他方側に延在するばね部分を横断するようにして、当該屈曲部分に配置される。
なお、台座6を支持ばね92上に配置する手法は、ばね溝7が形成される方向に沿った縁に連結されている凸部8x,8y(図6)にばね部位を当てた状態で、台座6を押し込む。そうすると、凸部8x,8yは弾性を有しているため、その凸部8x,8yの開放端が、ばね溝7の内部側にたわんで、ばね部位がばね溝7に嵌め込まれる。こうして、支持ばね92上に着座センサ1が配置されることとなる。
上述したように、ばね溝7の鉛直断面の底部7a(図6)は、支持ばね92の鉛直断面の半円弧形状に対して同程度の形状とされている。このため、ばね溝7は、底部7aと支持ばね92の表面とに隙間を形成させることなく、ばね部位を嵌め込むことが可能となる。また、上述したように、ばね溝7の側部7b(図6)は互いに平行とされ、その間の距離(溝幅)BWは支持ばね92の直径と同程度とされている。このため、ばね溝7は、溝幅方向への支持ばね92の動きを規制する。この結果、台座6に配置されるセンサ部5に生じる水平方向の揺れが大幅に低減されることになる。
またばね溝7の縁には、弾性を有し、反対の溝の縁側に突出する1対の凸部8x,8yが形成されている。このため、凸部8x,8yは、ばね溝7の開口を狭くしており、ばね溝7にばね部位が嵌め込まれた場合には、そのばね溝7からばね部位が外れるといった事態を低減することができる。さらに、凸部8x,8yにおいてばね溝7側へ最も突出する位置と、そのばね溝7の最低位置との間の高さHIは、ばねの直径よりも小さい関係とされている。このため、凸部8x,8y自身が元に戻ろうとする力が、ばね溝7に嵌め込まれているばね部位を抑える力として働くことになる。この結果、凸部8x,8yは、ばね溝7からばね部位が外れるといった事態を大幅に低減することができる。
本実施形態の場合、クッションパッド93の幅方向の中心を通る中心線(以下、鉛直平面という。)VFを基準として左側及び右側において、一対の台座6は互いに対称の関係で屈曲部分に配置される。また、これら台座6それぞれに連結される一対の枠部材101A及び101Bは、クッションパッド93の左右方向に沿って配置される。
また、本実施形態におけるクッションパッド93の下面には、図7の(A)に示したように、パッド凹部94が形成される。
このパッド凹部94の形成位置は、支持ばね92の上方にあたる領域を含み、クッションパッド93の幅方向の中心を通る鉛直平面VFを基準として左右対称とされている。また、パッド凹部94の前後方向の中心は、図7の(B)に示すように、正規着座する人のヒップポイントHPよりも前方に位置される。
なお、「正規着座」とは、背中が背もたれ96に接触し臀部がクッションパッド93の奥深くに位置する状態で着座することを意味し、「ヒップポイント」とは、着座状態にある人の臀部のうち最も下側に出ている部位を意味する。
このようなパッド凹部94内の左側には感圧スイッチ40Aが配置され、右側には感圧スイッチ40Bが配置される。また、これら感圧スイッチ40A及び40Bは支持ばね92の鉛直上に配置される。
図8は、図7の(A)のY−Y線を通る断面の様子を示す図である。図8に示すように、パッド凹部94の空間には、一対の枠部材101A及び101Bと、これら枠部材101A及び101Bと連結される台座6の一部とが収容される。
上述したように、一対の枠部材101A及び101Bの上端は台座6に固定されるセンサ部5の上面よりも上側に位置している。このため、枠部材101A及び101Bによって、センサ部5上面とクッションパッド下面との間には隙間GPが形成される。
なお、図8に示されるパッド凹部94の側面と、枠部材101A及び101Bの側面とは接触状態となっているが、隙間を有した状態となっていても良い。なお、感圧スイッチ40Aの位置ずれを防止する観点、あるいは、支持ばね92と台座6との装着状態を強化する観点では、パッド凹部94の側面と着座センサ部分の側面とが接触状態にあるほうが好ましい。
図9は、感圧スイッチ40Aがオンする様子を図8と同じ視点で示す図である。図9に示すように、本実施形態における座席装置9のクッションパッド93に人が着座すると、センサ部5にはクッションパッド側とばね側の双方から圧力が加わる(矢印参照)。
クッションパッド側では、パッド凹部94の底部位が枠部材101A及び101Bの内側に入り込むように撓んで、感圧スイッチ40Aの第2絶縁シート21が下方に押圧される。
一方、ばね側では、センサ部5の下側に配置される台座6が殆ど撓むことはないが、当該センサ部5における第1絶縁シート11の下面にクッション部材51が貼り付けられている。このため、センサ部5のクッション部材51が、台座6における剛性の程度にかかわらずパッド凹部94の底部位と同じように撓んで、感圧スイッチ40Aの第1絶縁シート11が上方に押圧される。
このようにして押圧される第1絶縁シート11と第2絶縁シート21とは可撓性を有しているため、スペーサ30の開口34Aに入り込むように撓む。このように撓むことで、開口34Aを介して互いに対向する第1電極14Aと第2電極24Aとが所定圧で接触する。こうして感圧スイッチ40Aがオンとなる。
なお、第1絶縁シート11の押圧量は、クッション部材51の厚みや材料によって調整可能である。このため、クッション部材51によって、感圧スイッチ40Aにおける第1電極14Aと第2電極24Aとの接触圧を調整でき、この結果、感圧スイッチ40Aの感度を調整することができる。
また、第1電極14Aと第2電極24Aとに挟まれるスペーサ30の開口34Aには、開口を外部と連通するスリット36A(図2)が形成されている。
このため、第2絶縁シート21が撓むとき、開口34Aの空気は開口内に留まることなくスリット36Aを介して排出される。つまり、第1絶縁シート11及び第2絶縁シート21の撓みが開口34内の空気によって抑制されるといったことが回避される。したがって、スリット36Aが形成されていない場合に比べて、第1電極14Aと第2電極24Aが接触し易くなり、感圧スイッチ40Aの感度を向上することができる。
このように感圧スイッチ40Aのオン動作に関して説明した事項は、他の感圧スイッチ40Bについても同様である。
本実施形態の場合、感圧スイッチ40Aと、感圧スイッチ40Bとは直列接続されているため、これら感圧スイッチ40A及び40Bがオンになる場合に、一対の端子42A及び42B(図4)間が導通し、これにより着座が検出される。
図10は、一対の枠部材101A及び101Bをクッションパッド93の前後方向に沿って配置した場合におけるクッションパッド下面の撓み状態についてシミュレーションした結果を示す図である。また、図11は、一対の枠部材101A及び101Bをクッションパッド93の左右方向に沿って配置した場合におけるクッションパッド下面の撓み状態ついてシミュレーションした結果を示す図である。
具体的に図10の(A)は一対の枠部材101A及び101Bをクッションパッド93の前後方向に沿って配置した状態を示す図であり、図10の(B)は図10の(A)のZA−ZA線の断面におけるクッションパッド下面の撓み状態のシミュレーション結果を示す図である。また、図11の(A)は一対の枠部材101A及び101Bをクッションパッド93の左右方向に沿って配置した状態を示す図であり、図11の(B)は図11の(A)のZB−ZB線の断面におけるクッションパッド下面の撓み状態のシミュレーション結果を示す図である。
なお、図10及び図11における紙面左側がクッションパッド93の後側に相当し、紙面右側がクッションパッド93の前側に相当している。また、図10の(B)及び図11の(B)における中央から上方にわたって存在する略四角形状の部分がクッションパッド93であり、当該クッションパッド93の下面に形成されるパッド凹部94については本シミュレーションでは省略している。
図10の(B)に示したように、一対の枠部材101A及び101Bをクッションパッド93の前後方向に沿って配置した場合には、人が着座した際のクッションパッド下面が、後側の枠部材101Bから前側の枠部材101Aにかけて斜めに撓んでいることが分かる。
これは、クッションパッド下面では、後側に加わる圧力が前側に加わる圧力よりも大きくなるといった圧力分布差が生じるからである。このような圧力分布差が生じる理由は、着座する人の臀部の重力が鉛直方向以外に前方向にも働くからである。なお、臀部の重力が前方向に働く理由は、臀部から前側に伸びる足からの力が働くことや、座席装置に背もたれがある場合には背もたれが背中を押す力が働くからである。
これに対し、図11の(B)に示したように、一対の枠部材101A及び101Bをクッションパッド93の左右方向に沿って配置した場合には、人が着座した際のクッションパッド下面が、後側の枠部材101Bと前側の枠部材101Aとの間ではおおむね均等に撓んでいることが分かる。
この理由は、クッションパッド93の左右方向に沿って一対の枠部材101A及び101Bを配置した場合には、座席装置の後側に位置される枠部材101Bによって、クッションパッド下面の前後方向に加わる圧力分布差が緩和されるからである。
このように、一対の枠部材101A及び101Bをクッションパッド93の左右方向に沿って配置した場合には、感圧スイッチ40Aがクッションパッド下面から受ける圧力を、鉛直となる方向から均等に加わり易くすることができることが見出された。
したがって、枠部材をクッションパッドの前後方向に沿って配置する場合に比べて、感圧スイッチに対するクッションパッド下面の接触圧を制御し易くすることができる。また、感圧スイッチ40Aの耐久性を向上することもできる。
以上説明したように、本実施形態における着座センサ1は、感圧スイッチ40A又は40Bが配置される台座6を有し、当該台座6は、1本の支持ばねにおける1つの屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状のばね溝7を有している。
したがって、支持ばね92の1つの屈曲部分にばね溝7を嵌め込んで台座6を支持ばね92に固定した場合、台座6に配置される感圧スイッチ40A又は40Bは、複数本の支持ばね92と、それら支持ばね92に載置されるクッションパッド93との間に介在することになる。したがってこの着座センサ1によれば、感圧スイッチ40A又は40Bによる違和感を防止させることが可能となる。
また、ばね溝7は、1本の支持ばねにおける1つの屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状となっている。このため、支持ばね92の1つの屈曲部分にばね溝7を嵌め込んだ場合、当該屈曲部分を横断するようにして、台座6を支持ばね92に固定することが可能となる。
したがって、支持ばね92の長手方向に台座6がずれることを抑制することができ、また線材で成る支持ばね92に対して、その台座6に固定される感圧スイッチ40A又は40Bの傾きを低減して感圧スイッチの感度の低下を抑制することができる。これに加えて、感圧スイッチ40A又は40Bには、クッションパッド93からの押圧力のみならず、その押圧力に対向する支持ばね92の付勢力も働くことになり、単位押圧力当たりの感圧スイッチ40A又は40Bの感度が良好となる。こうして、この着座センサ1によれば、着座を適切に検知することが可能となる。
ところで、ばね溝7が2本以上の支持ばね92の屈曲部分に嵌め込み可能な非直線形状であった場合、当該屈曲部分にばね溝7を嵌め込んで台座6を支持ばね92に固定すると、2本以上の支持ばね92にわたって横断するように台座6が配置されることになる。しかしこの場合、台座6が配置される2本以上のばね部分同士が台座6を介して拘束されることになるため、クッションパッド93から支持ばね92に荷重が加えられても、当該ばね部分における一定の範囲内での自由な変形が損なわれてしまう。この結果、他のばね部分に過剰な負荷が加わり、支持ばね92の耐久性が低下するといったおそれがある。また、変形しようとする支持ばね92を台座6が拘束することになるため、当該台座6にも過剰な負荷が加わり、台座6の耐久性が低下するといったおそれもある。
この点、本実施形態の場合、ばね溝7が1本の支持ばね92における屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状であるため、2本以上のばねにわたる屈曲部分に嵌め込み可能な非直線形状である場合に比べて、支持ばね92及び台座6の耐久性を向上させることができる。
また、ばね溝7が1本の支持ばね92における2以上の屈曲部分に嵌め込み可能な非直線形状であった場合、当該2以上の屈曲部分にばね溝7を嵌め込んで台座6を支持ばね92に固定すると、当該2以上の屈曲部分にわたって横断するように台座6が配置されることになる。しかしこの場合、支持ばね92に対する台座6の占有量が比較的に大きくなり、台座6が配置される2以上の屈曲部分同士が台座6を介して拘束され、一定の範囲内での自由な変形が損なわれてしまう。したがって、上述した場合と同様に、支持ばね92及び台座6の耐久性が低下するといったおそれがある。
この点、本実施形態の場合、ばね溝7が1本の支持ばね92における1つの屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状であるため、2以上の屈曲部分にわたって嵌め込み可能な非直線形状である場合に比べて、支持ばね92及び台座6の耐久性を向上させることができる。
また本実施形態の場合、台座6には、感圧スイッチ40Aを挟んで互いに対向する部位に一対の枠部材101A及び101Bが設けられ、当該枠部材101A及び101Bの上端は、感圧スイッチ40Aの上面よりも上側に位置している。
したがって、一対の枠部材101A及び101Bは、支持ばね92を支持基体として、クッションパッド93と感圧スイッチ40Aとの間に隙間GPを隔てた状態で、当該クッションパッド93を支持することができる。
このため、圧力を受けていない状態あるいは人より軽い荷物が置かれた場合等において感圧スイッチ40Aがオンになり誤検出することを抑制することができる。また、クッションパッド93に圧力が加えられていない場合におけるクッションパッド93と感圧スイッチ40Aとの間の隙間GPを枠部材101A及び101Bの高さによって調整して、感圧スイッチ40Aに対するクッションパッド下面の接触圧を制御することもできる。
なお、感圧スイッチ40Aの全周を囲むように枠部材を設けた場合、枠部材と台座6とで感圧スイッチ40Aが囲まれることになる。このため、感圧スイッチ40Aに接続される配線16A〜16C,26Aを枠部材の外部へ導出する場合、枠部材の上端とクッションパッド93の下面との間を経由するか枠部材を貫通させる必要がある。しかしながら、枠部材の上端とクッションパッド93の下面との間を経由して配線16A〜16C,26Aを導出する場合には、当該配線16A〜16C,26Aの耐久性が低減する等の可能性がある。一方、枠部材を貫通させて配線16A〜16C,26Aを導出する場合には、枠部材自体の強度が弱まる或いは配線16A〜16C,26Aが煩雑化する等の可能性がある。
この点、感圧スイッチ40Aを挟んで互いに対向する一対の枠部材101A及び101Bとされる本実施形態では、感圧スイッチ40Aの側方において互いに対向する一対の枠部材101A及び101B以外の領域は空間となるため、当該空間を介して、上記可能性を生じさせることなく枠部材101A及び101Bの外部に配線16A〜16C,26Aを導出することができる。
また本実施形態の場合、一対の枠部材101A及び101Bは、クッションパッド93の左右方向に沿って配置されている。
このため、図10及び図11に示したように、一対の枠部材101A及び101Bをクッションパッド93の前後方向に沿って配置する場合に比べて鉛直となる方向から均等に加わり易くすることができる。この結果、感圧スイッチ40Aに対するクッションパッド下面の接触圧を制御し易くできる。
また本実施形態の場合、クッションパッド93の下面において枠部材101A及び101Bと感圧スイッチ40Aの上部にパッド凹部94が形成され、当該枠部材101A及び101Bがパッド凹部94に収容されている。
このため、クッションパッド93に圧力が加えられていない場合において、感圧スイッチ40A上部のクッション部位が一対の枠部材101A及び101Bの内側に入り込むように撓んだ状態となることを抑止することができる。したがって、感圧スイッチ40Aの上部に形成されるパッド凹部94に一対の枠部材101A及び101Bが収容されていない場合に比べて、より一段と誤検出を抑制することができる。また、感圧スイッチ40Aの上部に形成されるパッド凹部94に一対の枠部材101A及び101Bが収容されていない場合に比べて、クッションパッド93を支持する一対の枠部材101A及び101Bに加わるクッションパッド93の自重を軽減することができる。したがって、着座センサ1の耐久性を向上することもできる。
また本実施形態の場合、クッションパッド93の幅方向の中心を通る鉛直平面VFを基準として左側に配置される感圧スイッチ40Aと、当該鉛直平面VFを基準として右側に配置される感圧スイッチ40Bとは電気的に直列接続されている。
クッションパッド下面に受ける圧力は、クッションパッドに人が着座する場合には臀部形状に由来して左右方向に帯状に広がる傾向があるのに対し、クッションパッドに小物等が置かれた場合には左右方向に広がらない傾向がある。したがって、クッションパッドの左右に配置される感圧スイッチ40A及び40B同士を直列接続した場合には、左右双方の感圧スイッチ40A及び40Bがオンしないと着座が検出されないため、当該直列接続しない場合比べてより一段と適切に着座を検出することができる。
また本実施形態の場合、感圧スイッチ40A及び40Bは、支持ばね92の鉛直上に配置されているため、支持ばね92の鉛直上を避けた位置に配置されている場合に比べて大きな押圧力をクッションパッド93に与えることができる。したがって、支持ばね92の鉛直上を避けた位置に配置されている場合に比べて、感圧スイッチ40A及び40Bの感度をより一段と向上させることができる。
図12は、座席装置9に人が正規着座したときに、座部フレーム91及び支持ばね92が、クッションパッド93を介して受ける荷重の分布を示す概念図である。具体的にこの図12では、ヒップポイントHPの近傍に加わる荷重が左斜線で示され、ヒップポイントHPの前方に加わる荷重が右斜線で示されている。また、斜線が太いほうが大きい荷重であることを示している。なお、右斜線又は左斜線で示されていないばね部分及び座部フレーム部分は、荷重が加わっていないことを意味するのではなく、右斜線又は左斜線で示される部分に加わる荷重よりも弱い荷重が加わっている。
この図12に示すように、ヒップポイントHPの近傍にあるばね部分(左斜線部分)に比べて、ヒップポイントHPの前方にあるばね部分と座部フレーム部分(右斜線部分)に加わる荷重が大きくなる。この理由は、次のように考えられる。
人が背もたれ96を備える座席装置9に正規着座するとき、臀部から前方向に延びる足の重力は、主にクッションパッド93の前方に加わる。また、人の背中が背もたれ96に接触して、背もたれ96により背中が押され、背中にかかる力が人の臀部を前方に押す。従って、着座する人の臀部は、重力により鉛直方向にクッションパッド93を押圧すると共に、背中からの力により前方に向かってクッションパッド93を押す。つまり、臀部が着座する人がクッションパッド93を押す力は、重力によって鉛直方向に働くことに加えて、背もたれ96が背中を押す力によって前方向にも働く。こうして、支持ばね92がクッションパッド93から受ける押圧力は、正規着座する人のヒップポイントHPよりも前方において、他の部分よりも強くなる。
また、人の骨盤は前後方向に比べて左右方向に広がっているため、着座に応じてクッションパッド93から支持ばね92が受ける押圧力は、クッションパッド93の前後方向に比べて幅方向へ大きく広がる。したがって、人が正規着座する場合、支持ばね92が受ける押圧力は、鉛直平面VFに対して略対称に幅方向にも広がる。
上述のように、感圧スイッチ40A及び40Bは、ヒップポイントHPよりも前方に配置されているため、ヒップポイントHPに比べて強い押圧力が感圧スイッチ40A及び40Bに加わることになる。従って、それぞれの感圧スイッチ40A及び40Bは、人が正規着座する場合に、適切に人の着座による押圧力を検知することができる。
次に、着座センサ1を構成する材料について説明する。
台座6、凸部8x,8y、絶縁シート11、絶縁シート21、スペーサ30、一対の枠部材101A及び101Bは、可撓性を有する絶縁性の樹脂から構成されている。このような樹脂としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ABS等が挙げられる。中でもPENが耐熱性に優れる観点から好ましい。なお、台座6及び一対の枠部材101A及び101Bは、金属から構成されていても良い。
また、スペーサ30の両面に塗布される接着剤、及び、センサ部5のクッション部材51と台座6とに塗布される接着剤としては、アクリル系の接着剤が好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの一種または二種以上を単量体成分として用いたアクリル系重合体をベースとするものが挙げられる。なお、台座6と一対の枠部材101A及び101Bとは、上述の接着剤で接着されていても良く、一体に成形されていても良い。
また、第1電極14A及び14B、第2電極24A及び24B、第1配線16A〜16C、第2配線26A、端子42A及び42Bは、導電性ペーストや、めっきにより形成される金属箔等から構成される。このうち一部を導電性ペーストにより構成し、他の部分をめっきによる金属箔により構成しても良い。導電性ペーストとしては、銀ペーストなどの各種金属ペーストやカーボンペースト等が挙げられる。また、めっきにより形成される金属箔としては、銅やニッケル、或いは、これらの積層体等が挙げられる。
特に、第1電極14A及び14B、第2電極24A及び24Bの少なくとも一方は、温度の上昇に伴い、抵抗値が上昇する材料から構成されることが好ましい。第1絶縁シート11、第2絶縁シート21のような可撓性を有する樹脂は、通常、温度の上昇と共に撓み易くなり、座席装置9が置かれる環境の温度が上昇すると、弱い押圧力で第1電極14A及び14Bと第2電極24A及び24Bとが接触し易くなる。この場合において、上述のように、第1電極14A及び14B、及び、第2電極24A及び24Bの少なくとも一方が、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇する電極であれば、温度の上昇と共に第1絶縁シート11及び第2絶縁シート21が撓み易くなり、第1電極14A及び14Bと第2電極24A及び24Bとが接触し易くなるが、接触した電極に電流が流れづらくなる。従って、電極同士の接触のしやすさと、電極に流れる電流の流れづらさとが相殺し合って、座席装置9の環境温度が変化する場合においても、感圧スイッチ40A及び40Bがオンとなる押圧力が変化することを抑制することができる。特に、座席装置9が自動車に搭載される場合においては、車内の温度の変化が大きい。そして、一般に支持ばね92は金属性であるため、着座センサ1に熱が伝達し易い。従って、上述のように第1電極14A及び14B、及び、第2電極24A及び24Bの少なくとも一方が、温度の上昇に伴い抵抗値が上昇する材料から構成されれば、車内が温度変化する場合においても、適切に人の着座を感知することができる。従って、このような座席装置9は、特に自動車用途に有用である。このような電極としては、銀ペースト上にカーボンペーストが塗布された2層の電極を挙げることができる。
また、クッション部材51は、上述のように弾性力を有し、潰れるように変形する部材である。このような部材を構成する材料であれば、特に制限されるものではないが、クッション部材51の材料としては、多数の空孔が設けられたスポンジ状の樹脂や、弾性力を有する樹脂製の繊維が絡み合った不織布や、ゴム等を挙げることができる。このような樹脂としては、シリコン、ポリエステルの少なくとも一方を含有する樹脂をあげることができ、このような樹脂であれば、温度の変化による弾性力の変化が少ないため、着座センサ1が自動車等の環境温度の変化が大きい場所に配置される場合においても、着座の検出荷重の変化を抑制することができるため好ましい。
(第2実施形態)
次に、本発明に好適な第2実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、特に説明する場合を除き、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して、重複する説明は省略する。
<着座センサについて>
図13は、第2実施形態における着座センサ2を示す斜視図である。図13に示すように、本実施形態の着座センサ2は、一対の枠部材101A及び101Bが省略されている点で、第1実施形態の着座センサ1とは相違する。
また、本実施形態の着座センサ2は、第1実施形態のセンサ部5に代えてセンサ部50を備え、第1実施形態の台座6に代えて台座60を備えている。
<センサ部について>
本実施形態のセンサ部50は、第1電極シート10と、第2電極シート20と、第1電極シート10及び第2電極シート20間に挟まれるスペーサ30と、第1電極シート10及び第2電極シート20それぞれの一面に配置されるクッション部材51,52を主な構成要素として備える。
図14は、第2実施形態における第1電極シート10を示す平面図である。図14に示すように、第1電極シート10は、可撓性を有するフィルム状の第1絶縁シート11と、第1絶縁シート11の表面に設けられる第1電極14A〜14Fと、第1絶縁シート11の表面に設けられる端子42A、42Bとを主な構成要素として備える。
第1絶縁シート11は、座席装置の前方向に対応する前部位11aと、座席装置の後方向に対応する後部位11bと、座席装置の左方向に対応する左部位11cと、座席装置の右方向に対応する右部位11dとから成る。
前部位11aは、座席装置の前方向に対応する位置を中心として左右に同じ長さだけ延び、その鉛直平面VFに対して垂直となる帯状のブロックとされている。後部位11bは、鉛直平面VFのうち座席装置の後方向に対応する位置を中心として左右に同じ長さだけ延び、その鉛直平面VFに対して垂直となる帯状のベースブロックB1と、そのベースブロックB1の中心から前部位11aの近傍にまで延びる帯状のテールブロックB2とされている。左部位11cは、鉛直平面VFを等分平面とする左右の点P1,P2における左点P1を中心とした略矩形状の左島ブロックB3と、左島ブロックB3と前部位11aの左端とを連結する帯状の連結ブロックB4と、左島ブロックB3と後部位11bにおけるベースブロックB1の左端とを連結する帯状の連結ブロックB5とされている。右部位11dは、鉛直平面VFを等分平面とする左右の点P1,P2における右点P2を中心とした略矩形状の右島ブロックB6と、右島ブロックB6と前部位11aの右端とを連結する帯状の連結ブロックB7と、右島ブロックB6と後部位11bにおけるベースブロックB1の右端とを連結する帯状の連結ブロックB8とされている。
このように第1絶縁シート11(各部位11A〜11D)は、鉛直平面VFを基準として左右対称に形成されている。なお、第1絶縁シート11を左右対称に形成することは必須の条件となるものではないが、製造効率や安定性などの観点では、左右対称に形成される絶縁シートのほうが好ましい。また第1絶縁シート11が可撓性を有していることは必須の条件となるものではないが、柔軟性や安定性などの観点では、可撓性を有する絶縁シートのほうが好ましい。
第1電極14Aと、第1電極14Bは、前部位11aにおける一方の表面のうち、鉛直平面VFと交わる部分となる線を基準として線対称の関係となり、該鉛直平面VFに対して垂直となる方向へ一列となる位置にそれぞれ設けられる。第1電極14Cと14D、及び、第1電極14Eと14Fは、並列接続対象の組とされている。第1電極14Cと14Dは、左部位11cにおける一方の表面のうち、左点P1を基準として点対称の関係となり、鉛直平面VFに対して垂直となる方向へ一列となる位置にそれぞれ設けられている。第1電極14Eと14Fは、右部位11dにおける一方の表面のうち、右点P2を基準として点対称の関係となり、鉛直平面VFに対して垂直となる方向へ一列となる位置にそれぞれ設けられている。さらに、一方の組となる第1電極14C及び14Dと、他方の組となる第1電極14E及び14Fとは、同一線上に並べられている。なお、第1電極14A〜第1電極14Fが設けられる表面は、第2電極シート20が対向される側の表面である。
第1電極14Aと第1電極14Bとは第1配線16Aにより互いに電気的に接続され、この第1配線16AはベースブロックB1の表面に配されている。第1電極14C及び14Dと、端子42Aとは第1配線16Bにより互いに電気的に接続され、この第1配線16Bは、テールブロックB2、ベースブロックB1、連結ブロックB5及び左島ブロックB3の表面に沿って配されている。また第1電極14E及び14Fと、端子42Bとは第1配線16Cにより互いに電気的に接続され、この第1配線16Cは、テールブロックB2、ベースブロックB1、連結ブロックB8及び右島ブロックB6の表面に沿って配されている。なお、これら第1配線16A〜16Cは同一表面上にそれぞれ配されるが、異なっていても良い。
このように第1電極シート10では、第1電極14Aと第1電極14Bとが、互いに電気的に接続され、第1電極14C及び第1電極14Dが端子42Aに対して並列接続され、第1電極14E及び第1電極14Fが端子42Bに対して並列接続されている。
図15は、第2実施形態における第2電極シートを示す平面図である。図15に示すように、第2電極シート20は、可撓性を有するフィルム状の第2絶縁シート21と、第2絶縁シート21の表面に形成される第2電極24A〜24Fを主な構成要素として有する。なお、第2絶縁シート21における可撓性は、第1絶縁シート11と同程度とされているが、異なっていても良い。
第2絶縁シート21は、第1絶縁シート11における前部位11a、後部位11b、左部位11c及び右部位11dと同形同大でなる前部位21a、後部位21b、左部位21c及び右部位21dを有する。なお、この第2絶縁シート21と第1絶縁シート11とは異なった形状又は大きさであっても良い。
第2電極24A〜24Fは、第1電極14A〜14Fと同形同大とされている。さらに、第2電極24A〜24Fは、第2電極シート20が第1電極シート10と重ね合わせられたときに、第2絶縁シート21の第1電極シート10側の表面において、第1電極14A〜14Fと完全に重なる位置にそれぞれ設けられている。
第2電極24Aと、並列接続対象の組とされている第2電極24C及び24Dとは第2配線26Aにより互いに電気的に接続され、この第2配線26Aは前部位21a、連結ブロックB4及び左島ブロックB3の表面に沿って配されている。また第2電極24Bと、並列接続対象の組とされている第2電極24E及び第2電極24Fとは、第2配線26Bにより互いに電気的に接続され、この第2配線26Bは前部位21a、連結ブロックB7及び右島ブロックB6の表面に沿って配されている。なお、これら第2配線26A,26Cは同一表面上にそれぞれ配されるが、異なっていても良い。
このように第2電極シート20では、第2電極24C及び第2電極24Dが第2電極24Aに対して並列接続され、第2電極24E及び第2電極24Fが第2電極24Bに対して並列接続されている。
図16は、第2実施形態におけるスペーサを示す平面図である。スペーサ30は、可撓性を有する絶縁シートからなる。そして、図16に示すように、スペーサ30は、外形が第1電極シート10又は第2電極シート20と一致している。
また、スペーサ30には、それぞれ同じ大きさである開口34A〜34Fが形成されている。開口34A〜34Fは、周縁が略円形の形状であり、第1電極14A〜14Fよりも直径が僅かに小さく形成されている。そして、開口34A〜34Fは、スペーサ30を第1電極シート10と重ね合わせて、スペーサ30に垂直な方向に沿って見る場合に、第1電極14A〜14Fのそれぞれの外周の内側にそれぞれの開口34A〜34Fが収まるような位置に形成されている。
さらにスペーサ30には、空気抜け用のスリットであり開口34A〜34Fをスペーサ30の外部と空間的に接続するスリット36A〜36Fが形成されている。具体的には、それぞれのスリット36A〜36Fは、一端がスペーサ30の外部と接続されている。そして、スリット36A〜36Fの他端は、対応する開口34A〜34Fと接続されている。
なお、スペーサ30の両面には、第1電極シート10及び第2電極シート20と接着されるための図示しない接着剤が塗布されている。
図17は、第1電極シート10とスペーサ30と第2電極シート20とを重ね合わせた状態を、鉛直方向から見た図である。ただし、理解用意のため、クッション部材51,52については省略している。図18は、図17のV−V線に沿った断面の様子を示す図である。図17、図18に示すように、センサ部50は、第1電極シート10と第2電極シート20とがスペーサ30を挟んで重ね合わせられており、スペーサ30の両面に塗布された接着剤により互いに固定されて一体化されている。
このように第1電極シート10とスペーサ30と第2電極シート20とが、重ね合わされ一体化された場合、図18に示すように第1電極シート10の第1電極14D、及び、第2電極シート20の第2電極24Dは、互いに重なっており、スペーサ30に形成されている開口34Dは、第2電極24Dの外周内に収まっている。そして、第1電極14Dと第2電極24Dとは、図18に示すようにスペーサ30により所定の間隔を空けて互いに対向している。このようにして、第1、第2絶縁シート11、21と、開口34Dが形成されたシート状のスペーサ30と、開口34Dを介して互いに対向する一対の電極14D、24Dとを有する感圧スイッチ40Dが構成されている。
同様に他の第1電極14A〜14C,14E〜14Fと、他の第2電極24A〜24C,24E〜24Fとが、それぞれスペーサ30の開口34A〜34C,34E〜34Fにおいて所定の間隔をあけて対向し、図17に示すように感圧スイッチ40A〜40C,40E〜40Fが構成されている。
また、図18に示すように、第2電極シート20の表面のうち、スペーサ30に対向される表面に対して反対側となる表面には、弾性力を有し、圧力が加えられると潰れるように変形するクッション部材52が設けられている。また、第1電極シート10の表面のうち、スペーサ30に対向される表面に対して反対側となる表面には、クッション部材51が設けられている。
なお、一対のクッション部材51,52は、それぞれ対応する第1電極シート10,第2電極シート20の一方の表面全体にわたって設けられていても良く、第1電極シート10,第2電極シート20の一方の表面のうち、感圧スイッチ40A〜40Fが配置される部分の反対側となる表面部分に設けられていても良い。また一対のクッション部材51,52が、感圧スイッチ40A〜40Fの全体又は一部を覆うように一体として設けられていても良い。少なくとも、スペーサ30に対向される表面に対して反対側となる表面の一部に設けられていれば良い。なお、クッション部材51,52は、便宜上、図17では省略されている。
本実施形態では、一対のクッション部材51、52が潰れる厚さの合計は、それぞれの感圧スイッチ40A〜40Fにおける、対向する電極間の距離以上とされている。また、クッション部材51、52は、互いに同じ厚さとされ、それぞれのクッション部材51、52は、同じ材質で、同じ弾性力を有しており、同じ圧力が印加される場合に、同じように潰れるように構成されている。従って、センサ部50は、第1電極シート10と第2電極シート20のどちらを上にして、使用しても着座の検出感度を同じようにすることができる。
図19は、第2実施形態におけるセンサ部50の回路構成を等価回路で示す回路図である。上述のように構成されるそれぞれの感圧スイッチ40A〜40F、及び、それぞれの端子42A、42Bは、図19に示すように、第1絶縁シート11の表面に形成される第1配線16A〜16C、及び、第2絶縁シート21の表面に形成される第2配線26A、26Bにより互いに接続されている。このように各感圧スイッチ40A〜40Fが接続されることで、センサ部50の回路が構成されている。
また、感圧スイッチ40C及び40Dは、端子42A及び感圧スイッチ40Aに対して並列接続され、感圧スイッチ40E及び40Fは、端子42B及び感圧スイッチ40Bに対して並列接続されている。そして、端子42A、感圧スイッチ40C又は40D、感圧スイッチ40A、感圧スイッチ40B、感圧スイッチ40E又は40F、端子42Bが直列として接続されている。すなわち、端子42Aと、端子42Bとの間の経路に設けられる感圧スイッチ40A〜感圧スイッチ40Fのうち、2組の感圧スイッチ40C及び40D、40E及び40Fは並列接続されている。このため、クッション部材51又は52の押圧力が感圧スイッチ40C又は40D、40E又は40Fの一方にさえ伝われば、他方の感圧スイッチに対して伝わり難いとしても接続状態が維持される。
<台座について>
本実施形態の台座60は、図13に示したように、センサ部50全体を載置可能な大きさを有している。
図20は、台座を一方の面側から示す平面図である。図21は、図20のU−U線に沿った断面の様子を示す図である。図20に示すように、この台座60における広面の一方には図示しないクッション部材が接着剤を介して設けられ、他方にはばね溝70が形成されている。
このばね溝70は、1本の支持ばね92における複数の屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状とされている。本実施形態の場合、1本の支持ばね92における複数の極大点P11〜P14を含む屈曲部分に対応する非直線形状のばね溝70が形成され、そのばね溝70の両端は台座60の互いに対向する側面SRで開放されている。
また図21に示すように、ばね溝70の鉛直断面の底部7aは、線材であるばねの鉛直断面の半円弧形状と同形状でなる。ばね溝70の側部7bは互いに平行とされ、その間の距離(溝幅)BWは、線材であるばねの直径と同程度とされている。
このようにばね溝70は、座部フレームに張り渡される線材であるばねのうち、嵌め込むべき対象となる屈曲部分に対応する非直線形状の空間SPを有するものとして形成されている。
また、ばね溝70における長手方向の縁には、反対の溝の縁側に突出する1対の凸部8x,8yが連結され、当該凸部8x,8yにおいてばね溝70側へ最も突出する位置と、そのばね溝70の最低位置との間の高さHIは、ばねの直径よりも小さい関係とされている。
<座席装置について>
図22は、第2実施形態における座席装置の様子を示す図である。具体的には、図22の(A)は、着座センサ2が配置された座席装置9の様子を上方から示す図であり、図22の(B)は、着座センサ2が配置された座席装置9の様子を側方から示す図である。図22に示すように、座席装置9は、座部フレーム91と、複数の支持ばね92と、クッションパッド93と、背もたれ96と、着座センサ2とを主な構成として備えており、座席装置9は、例えば、車両用の座席装置とされている。
なお、図22(A)に示す支持ばね92の本数と配置手法は、第1実施形態と異なっているが、同じであっても良い。また、実施形態の場合、クッションパッド93の下面に形成されるパッド凹部94は省略されている。
着座センサ2は、支持ばね92上に配置され、支持ばね92とクッションパッド93との間に挟み込まれている。具体的には、着座センサ2を構成する台座60のばね溝70が、1本の支持ばね92における複数の屈曲部分に嵌め込まれる。こうして台座60は、1本の支持ばね92における複数の屈曲部分を横断するようにしてその屈曲部分に配置される。
図22に示すように、支持ばね92上に配置された着座センサ2におけるセンサ部50の感圧スイッチ40A、40Bは、クッションパッド93の幅方向の中心を通る鉛直平面VFを基準とした左側及び右側において、互いに対称の関係となり、クッションパッド93の幅方向に沿って配置される。
並列接続される2組の感圧スイッチ40C及び40D、40E及び40Fは、鉛直平面VFを基準とした左側及び右側において、互いに対称の関係となる位置に、クッションパッド93の幅方向に沿って配置される。また、並列接続される組となる一方の感圧スイッチ40Eは、支持ばね92の鉛直上となる位置に配されている。これに対して、並列接続される組となる他方の感圧スイッチ40Fと、感圧スイッチ40A〜40Dとは、支持ばね92の鉛直上となる位置を避けた位置に配されている。
さらに、全ての感圧スイッチ40A〜40Fは、座部フレーム91上における正規着座する人のヒップポイントHPよりも前方となるように配置されている。感圧スイッチ40A〜40Fに接続される端子42A、42Bは、座部フレーム91の下方から、外部の図示しない電源と測定部に電気的に接続される。
図23は、台座60のばね溝70に支持ばね92が嵌め込まれて着座センサ2が支持ばね92上に配されている状態で、例えば感圧スイッチ40Dがオンする様子を図18と同じ視点で示す図である。なお、図23においては、理解の容易のため、台座60及び支持ばね92の一部分のみを示している。
人が着座すると、ヒップポイントHPよりも前方に配置されている感圧スイッチ40Dは、その感圧スイッチ40Dの構成要素である第1電極14D及び第2電極24Dの電極面に対して垂直な方向から、支持ばね92及びクッションパッド93によって、矢印で示すように適切に押圧される。つまり、クッション部材52は、座席のクッションパッド93から押圧力を受け、クッション部材51は、支持ばね92から押圧力を受ける。このときクッション部材51、52は、押圧力により、潰れるように変形する。そして、第1絶縁シート11及び第2絶縁シート21は、クッション部材51、52の弾性力により、クッション部材51、52から押圧力を受けて、スペーサ30の開口34Dに入り込むようにして撓む。このため、スペーサ30の開口34Dを介して対向する絶縁シート11、21に設けられた電極14D、24Dが接触する。こうして、感圧スイッチ40Dがオンとなる。
そして、鉛直平面VFを基準として、感圧スイッチ40Dと対称な位置に配置されている感圧スイッチ40Eも、感圧スイッチ40Dと同様にして、クッション部材51、52の弾性力により、第1絶縁シート11及び第2絶縁シート21が押圧されて撓むことでオンになる。また、感圧スイッチ40A、40B、40C、40Fも、感圧スイッチ40D,40Eと同様にして、クッション部材51、52の弾性力により、第1絶縁シート11及び第2絶縁シート21が押圧されて撓むことでオンになる。
並列接続の組となる感圧スイッチ40C及び40D、40E及び40Fの少なくとも一方がオンになり、感圧スイッチ40A及び40Bがオンになる場合に、端子42Aと端子42Bとが導通する。こうして、着座センサ2により感知する感知信号を図示しない測定部が測定することにより人の着座を検出する。
なお、本実施形態の着座センサ2では、上述のように、クッション部材51、52が潰れる厚さの合計が、電極14A〜14Fと電極24A〜24Fとの間の距離以上とされている。従って、クッション部材51、52が撓まずに潰れる変形をすることのみによって、感圧スイッチ40A〜40Fをオンにすることができるため、適切に着座の検出を行うことができる。
また、第1絶縁シート11及び第2絶縁シート21が撓む際、各開口34A〜34F内の空気は、スリット36A〜36Fを介して外部に排出される。従って、各感圧スイッチ40A〜40Fがオンになるとき、適切に第1絶縁シート11及び第2絶縁シートが撓むことができ、各感圧スイッチ40A〜40Fの一対の電極が接触し易くされている。
以上説明したように、本実施形態の着座センサ2は台座60を有し、その台座60にはばね溝70が形成され、そのばね溝70が、1本の支持ばね92における複数の屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状となっている。
このため、嵌め込むべきばね部位が直感的に把握でき、当該部位に台座60を位置させることが可能となる。そして、このように台座60が位置された場合、台座60、及び、この台座60の座面側に配置される感圧スイッチ40A〜40Fは、複数本の支持ばね92と、それら支持ばね92に置かれるクッションパッド93との間に挟まれるため、クッションパッド93の座面から感圧スイッチ40A〜40Fまでにクッションパッド93が介在することになる。このように着座センサ2は、台座60によって、ばね部位上に感圧スイッチ40A〜40Fを位置させることで、感圧スイッチによる違和感を防止させることが可能となる。
また、ばね部位上に感圧スイッチ40A〜40Fが位置された場合、感圧スイッチ40A〜40Fには、クッションパッドからの押圧力のみならず、その押圧力に対向する支持ばね92の付勢力も働くことになり、単位押圧力当たりの感圧スイッチ40A〜40Fの感度が良好となる。したがって、この着座センサ2は、台座60によって、ばね部位上に感圧スイッチ40A〜40Fを位置させることで、着座を適切に検知できる。
さらに、台座60のばね溝7が、1本の支持ばね92の複数の屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状となっているため、当該屈曲部分をばね溝70に嵌め込んだ場合、複数の屈曲部分を横断するように台座60を配置することができる。したがって、支持ばね92の長手方向に台座60がずれることを大幅に抑制することができ、また線材で成る支持ばね92に対して、その台座60に配置される感圧スイッチ40A〜40Fの傾きを低減してスイッチ感度の低下を抑制することができる。
ところで、感圧スイッチ40A〜40Fは、線材である支持ばね92の直径(ばね溝7の溝幅)よりも大きい断面を有しているため、その線材である支持ばね92の鉛直上に配置されている感圧スイッチ40Eのうち、その線材に対応する部分には、他の部分に比べて大きな力が加わることになる。つまり、感圧スイッチ40Eに対する加圧力が不均衡となる。しかし、感圧スイッチ40A〜40D,40Fは、線材である支持ばね92の鉛直上とは異なる位置に配置されているため、これら感圧スイッチには、クッションパッド93から受ける押圧力に対向する力がおおむね均一に加わることになる。したがって、感圧スイッチ40A〜40D,40Fは、線材である支持ばね92鉛直上に配置されている感圧スイッチ40Eに比べて、加圧力の不均衡に伴う耐久性の低下が大幅に低減される。また、支持ばね92が張り渡される空間の周囲は、おおむね塞がれて通気性が不良となるため、一般に金属により成形される支持ばね92から熱を受け易くなる。この点、感圧スイッチ40A〜40D,40Fは、支持ばね92鉛直上とは異なる位置に配置されているため、支持ばね92鉛直上に配置される感圧スイッチ40Eに比べて、加熱に伴う耐久性の低下が大幅に低減される。
一方、支持ばね92鉛直上に配置される感圧スイッチ40Eでは、ばねの鉛直上を避けた部位に配置される感圧スイッチ40A〜40D,40Fに比べて大きな押圧力が加わるため、単位押圧力当たりの感圧スイッチの感度が向上する。
このように支持ばね92の鉛直上に配置される感圧スイッチ40Eは、その位置を避けて配置される感圧スイッチ40Fと並列接続されている。したがって、上述したように、支持ばね92の鉛直上に感圧スイッチを配置する場合の利点と、その位置を避けて感圧スイッチを配置する場合の利点との双方を同等に得ることができる。
また、着座センサ2の底部となる台座60と、支持ばね92との間にはクッション部材51が設けられているため、感圧スイッチ40A〜40Fに加わろうとする力が不均衡であったとしても、その差が緩和されて感圧スイッチ40A〜40Fに伝達される。つまり、加圧力の不均衡に伴う各感圧スイッチ40A〜40Fに対する伝達効率が向上するため、耐久性の低下がより一段と低減されるとともに、感圧スイッチ40A〜40Fの感度がより一段と向上される。
また上述したように、背もたれ96を備える座席装置9に人が正規着座して、クッションパッド93に荷重がかかるとき、支持ばね92がクッションパッド93から受ける押圧力は、正規着座する人のヒップポイントHPよりも前方において、他の部分よりも比較的強い。従って、本実施形態の座席装置9によれば、感圧スイッチ40A〜40Fが、正規着座する人のヒップポイントHPよりも前方に配置されているため、人の着座を適切に検出することができる。そして、座席装置9に用いる着座センサ2の配置方法によれば、着座センサ2を支持ばね92上に配置するため、着座センサ2による違和感を防止することができ、さらに、感圧スイッチ40A〜40Fが、正規着座する人のヒップポイントHPよりも前方に配置されるため、人の着座を適切に検出することができる。
また上述のように、通常、人がクッションパッドの幅方向の略中心に着座した場合、前後方向に比べて左右方向に広がる骨盤に起因して、クッションパッドはその幅方向の中心を通る鉛直平面VFを基準としておおむね左右均等に押圧される。これに対し、荷物は、クッションパッド93の幅方向の中心に置かれるとは限らない。従って、荷物を座席装置9に置く場合においては、支持ばね92がクッションパッド93から受ける押圧力は、鉛直平面VFを基準として左右対称にならない傾向にある。本実施形態の2組の感圧スイッチ40C及び40Dと、40E及び40Fとは、座席装置の幅の中心を通る鉛直平面VFを基準として左右対称に配置されるため、人の着座を適切に検出し、荷物を誤検出することを抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明に好適な第3実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、特に説明する場合を除き、上記実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して、重複する説明は省略する。図24は、第3実施形態における座席装置に用いられる着座センサを示す平面図である。
<着座センサについて>
図24は、第3実施形態における着座センサ3を示す斜視図である。図24に示すように、本実施形態の着座センサ3は、一対の枠部材101A及び101Bが省略されている点で、第1実施形態の着座センサ1とは相違する。
また、本実施形態の着座センサ3は、第1実施形態のセンサ部5に代えて互いに対称な形状の第1センサ部55及び第2センサ部56を備え、第1実施形態の台座6と同等構成の第1台座65及び第2台座66を備えている。
さらに、本実施形態の着座センサ3は、第1センサ部55と第2センサ部56とを電気的に接続する配線としての導電線45を備えている。
なお、本実施形態における第1センサ部55と第2センサ部56では、第2電極シート20に配置されていたクッション部材52が省略されている。
<センサ部について>
図25は、第3実施形態における第1電極シートを示す平面図である。具体的には、図25の(A)は、第1センサ部55の第1電極シート10Aを示す図であり、図25の(B)は、第2センサ部56の第1電極シート10Bを示す図である。
上述のように第1センサ部55と第2センサ部56とは互いに対称な形状であるため、図25に示すように、第1電極シート10Aと第2電極シート10Bとは、互いに対称な形状をしている。
図25の(A)に示すように第1電極シート10Aは、一端の端縁の形状が半円形で、他端の端縁の形状が矩形で、全体的に帯状の形状をしている。そして、半円形の端部から所定の間隔をあけて、第1電極14Cが設けられており、第1電極14Cから所定の間隔をあけて、第1電極14Dが設けられている。
第1電極14Cと第1電極14Dは、互いに同じ形状の櫛歯電極とされている。この櫛歯電極は、互いに平行な複数本の導体が一方側において互いに接続されており、更に、互いに平行な他の複数本の導体が他方側において互いに接続されている。そして、一方側で接続された複数本の平行導体の間に、他方側で接続された他の複数本の平行導体が設けられて、それぞれの導体が交互に並べられている。そして、一方側で接続された複数本の平行導体と、他方側で接続された他の複数本の平行導体とは、互いに一定の間隔をあけており、互いに絶縁されている。このように櫛歯電極においては、1つの電極内に互いに絶縁されている一組の平行導体を有する。
配線16G〜16Jは、第1絶縁シート11Aの長手方向に沿って設けられている。そして、第1電極14Cにおいて、一方の平行導体が、配線16Gの一端に接続されており、他方の平行導体が配線16Iの一端に接続されている。さらに第1電極14Dにおいて、一方の平行導体が配線16Gの他端、及び、配線16Hの一端に接続されて、他方側の平行導体が配線16Cの他端、及び、配線16Jの一端に接続されている。
また、端子42A、43Aは、略四角形の形状をしており、第1絶縁シート11Aの矩形状の端部から所定の間隔をあけた位置に、第1絶縁シート11Aの長手方向に垂直な方向に沿って並設されている。そして、端子42Aは、配線16Hの他端と接続されており、端子43Aは、配線16Jの他端と接続されている。
こうして、第1電極14Cの一方の平行導体と、第1電極14Dの一方の平行導体と、端子42Aとが、配線16G、16Hにより電気的に接続され、第1電極14Cの他方の平行導体と、第1電極14Dの他方の平行導体と、端子43Aとが、配線16I、16Jにより電気的に接続されている。
一方、第1電極シート10Aと対称な形状をしている第1電極シート10Bは、図25の(B)に示すように、第1絶縁シート11Aと同様の第1絶縁シート11Bと、第1絶縁シート11B上において第1電極14Cと同様に配置され、第1電極14Cと対称の形状である第1電極14Eと、第1絶縁シート11B上において第1電極14Dと同様に配置され、第1電極14Dと対称の形状である第1電極14Fと、第1絶縁シート11B上において配線16G〜16Jと同様に配置される配線16K〜16Nと、第1絶縁シート11B上において端子42A、43Aと同様に配置され、端子42A、43Aと対称の形状を有する端子42B、43Bとを主な構成要素として備える。
そして、第1電極14Eにおいて、一方の平行導体が、配線16Mの一端に接続されており、他方の平行導体が配線16Kの一端に接続されている。さらに第1電極14Fにおいて、一方の平行導体が配線16Mの他端、及び、配線16Nの一端に接続されて、他方側の平行導体が配線16Kの他端、及び、配線16Lの一端に接続されている。
また、端子42Bは、配線16Nの他端と接続されており、端子43Bは、配線16Lの他端と接続されている。
こうして、第1電極14Eの一方の平行導体と、第1電極14Fの一方の平行導体と、端子42Bとが、配線16M、16Nにより電気的に接続され、第1電極14Eの他方の平行導体と、第1電極14Fの他方の平行導体と、端子43Bとが、配線16K、16Lにより電気的に接続されている。
図26は、第3実施形態における第2電極シートを示す平面図である。具体的には、図26の(A)は、第1センサ部55の第2電極シート20Aを示す図であり、図26の(B)は、第2センサ部56の第2電極シート20Bを示す図である。上述のように第1センサ部55と第2センサ部56とは互いに対称な形状であるため、図26に示すように、第2電極シート20Aと第2電極シート20Bとは、互いに対称な形状をしている。
図26の(A)に示すように、第2電極シート20Aの第2絶縁シート21Aは、第1絶縁シート11Aと幅が同じであり、長さが異なる。さらに、一端の端縁の形状が、第1絶縁シート11Aの一端の端縁と同様の半円形とされ、他端の端縁の形状が、第1絶縁シート11Aの他端の端縁と同様の矩形をしており、全体的に帯状の形状をしている。そして、第2絶縁シート21Aは、第1絶縁シート11Aの一端と、第2絶縁シート21Aの一端とを揃えて、第1絶縁シート11Aと第2絶縁シート21Aとを重ねる場合に、図24に示すように第1絶縁シート11A上に設けられた端子42A、43Aが露出するような長さとされている。なお、本実施形態においては、第2絶縁シート21Aと第1絶縁シート11Aとは、同じ可撓性を有し、同じ力が加えられる場合に、同じように撓むように構成されている。
また、第2電極24C、24Dは、円形の形状をしており、第1電極14C、14Dが外周内に収まる大きさとされている。さらに第2電極24C、24Dは、第1絶縁シート11Aの一端と、第2絶縁シート21Aの一端とを揃えて、第1絶縁シート11Aと第2絶縁シート21Aとを重ねる場合に、図24に示すように第2電極24C、24Dの外周内に、第1電極14C、14Bが収まる位置に設けられている。
また、第2電極シート20Aと対称な形状をしている第2電極シート20Bは、図26の(B)に示すように、第2絶縁シート21Aと同様の第2絶縁シート21Bと、第2絶縁シート21B上において、第2電極シート20Aにおける第2電極24Cと同様に配置され、第2電極24Cと同様の形状・大きさとされている第2電極24Eと、第2絶縁シート21B上において、第2電極シート20Aにおける第2電極24Dと同様に配置され、第2電極24Dと同様の形状・大きさとされている第2電極24Fと、を主な構成要素として備える。
図27は、第3実施形態におけるスペーサを示す平面図である。具体的には、図27の(A)は、第1センサ部55のスペーサ30Aを示す図であり、図27の(B)は、第2センサ部56のスペーサ30Bを示す図である。上述のように第1センサ部55と第2センサ部56とは互いに対称な形状であるため、図27に示すように、スペーサ30Aとスペーサ30Bとは、互いに対称な形状をしている。
スペーサ30Aは、可撓性を有する絶縁シート31Aからなる。そして、図27の(A)に示すように、スペーサ30Aは、外形が第2電極シート20Aと一致している。また、スペーサ30Aには、それぞれ同じ大きさである開口34C、34Dが形成されている。開口34C、34Dは、周縁が略円形の形状であり、第2電極24C、24Dよりも直径が僅かに小さく形成され、第1電極14C、14Dが外周内に収まる大きさとされている。そして、開口34C、34Dは、スペーサ30Aを第2電極シート20Aと重ね合わせて、スペーサ30Aに垂直な方向に沿って見る場合に、図24に示すように第2電極24C、24Dのそれぞれの外周内にそれぞれの開口34C、34Dが収まり、開口34C、34Dの周縁内に、第1電極14C、14Dが収まるような位置に形成されている。
さらにスペーサ30Aには、空気抜け用のスリットであり開口34C、34Dを空間的に接続するスリット36Mが形成されている。また、スペーサ30Aには、気体流出口35Aと、この気体流出口35Aとスリット36Mとを接続するスリット36Nが形成されている。従って、それぞれの開口34A、34Bは、気体流出口35A及びスリット36M、36Nを介して、スペーサ30Aの外側と空間的に接続されている。
また、スペーサ30Aと対称な形状をしているスペーサ30Bは、図27の(B)に示すように、スペーサ30Aと同様の絶縁シート31Bから成り、スペーサ30Aにおける開口34C、34Dと同様の位置に形成され、同様の形状・大きさである開口34E、34Fが形成されている。さらにスペーサ30Bには、空気抜け用のスリットであり開口34E、34Fを空間的に接続するスリット36X形成されており、さらに、気体流出口35Bと、この気体流出口35Bとスリット36Xとを接続するスリット36Yとが形成されている。従って、それぞれの開口34E、34Fは、気体流出口35B及びスリット36X、36Yを介して、スペーサ30Bの外側と空間的に接続されている。
なお、スペーサ30A、30Bの両面には、第1電極シート10A、10B及び第2電極シート20A、20Bと接着されるための図示しない接着剤が塗布されている。
図28は、図24のT−T線に沿った断面の様子を示す図である。図24、図28に示すように、着座センサ1の第1センサ部55及び第2センサ部56は、上述のように、第1電極シート10A(10B)と第2電極シート20A(20B)とがスペーサ30A(30B)を挟んで重ね合わせられ、スペーサ30A(30B)の両面に塗布された接着剤により固定されて一体となる。こうして感圧スイッチ40C〜40Fが構成されている。
また、クッション部材51Aは、図24に示すように第2絶縁シート21Aの外周内に収まるような形状をしている。そして、クッション部材51Aは、スペーサ30Aに垂直な方向から見る場合に、第1絶縁シート11Aを介して少なくともスペーサ30Aの開口34C、34Dを覆うように配置されている。同様に第2センサ部56において、第1絶縁シート11Bのスペーサ30B側とは反対側には、第1センサ部55に設けられているクッション部材51Aと同様のクッション部材51Bが設けられており、クッション部材51Bは、スペーサ30Bに垂直な方向から見る場合に、第1絶縁シート11Bを介して少なくともスペーサ30Bの開口34E、34Fを覆うように配置されている。
なお、本実施形態においては、クッション部材51A、51Bが潰れる厚さは、それぞれの感圧スイッチ40C〜40Fにおける、対向する電極間距離の半分以上とされている。
以上のように構成された第1センサ部55と第2センサ部56とは、上述のように導電線45により互いに電気的に接続されている。図29は、図24の導電線45の長さ方向に垂直な断面における構造の様子を示す図である。図29に示すように、導電線45は、金属の撚り線から成る導線46と、導線46の外周を被覆する絶縁層47とを有している。そして、図24に示すように導電線45は両端において、絶縁層47から導線46が露出しており、導線46の一端が端子43Aに接続されており、導線46の他端が端子43Bに接続されている。
図30は、第1センサ部55、第2センサ部56及び導電線45の回路構成を等価回路で示す回路図である。第1センサ部55の感圧スイッチ40C及び感圧スイッチ40Dから成る感圧スイッチ群においてOR回路が構成されており、第2センサ部56の感圧スイッチ40E及び感圧スイッチ40Fから成る感圧スイッチ群においてOR回路が構成されている。さらに、感圧スイッチ40C及び感圧スイッチ40Dから成る感圧スイッチ群と、感圧スイッチ40E及び感圧スイッチ40Fから成る感圧スイッチ群とにより、AND回路が構成されている。こうして、センサ部5においては、感圧スイッチ40C〜40Fにより、AND−OR回路が構成されている。
<座席装置について>
図31は、第3実施形態における座席装置を示す図である。具体的には、図31の(A)は、座席装置9の様子を上方から示す図であり、図31の(B)は、座席装置9の様子を側方から示す図である。
図31の(A)及び(B)に示すように、第1センサ部55及び第2センサ部56は、座部フレーム91の前後方向に張り渡される複数の支持ばね92上に配置され、支持ばね92とクッションパッド93との間に挟み込まれている。
具体的には、第1台座65のばね溝7が、クッションパッド93の幅方向の中心を通る鉛直平面VFを基準として右側にある支持ばね92のうち、最も鉛直平面VFに近い支持ばね92の1つの屈曲部分に嵌め込まれている。こうして第1台座65は、鉛直平面VFに最も近い右側の支持ばね92の1つの屈曲部分を横断するようにしてその屈曲部分上に配置される。そして、この第1台座65の座面側に配置される第1センサ部55の感圧スイッチ40C、40Dは、クッションパッド93の前後方向に沿って配置されている。
一方、第2台座66のばね溝7は、鉛直平面VFを基準として左側にある支持ばね92のうち、鉛直平面VFを基準として、第1台座65と対称の位置関係となる1つの屈曲部分に嵌め込まれている。こうして第2台座66は、鉛直平面VFに最も近い左側の支持ばね92の1つの屈曲部分を横断するようにしてその屈曲部分上に配置される。そして、この第2台座66の座面側に配置される第2センサ部56の感圧スイッチ40E、40Fは、クッションパッド93の前後方向に沿って配置される。
さらに、全ての感圧スイッチ40C〜40Fは、座部フレーム91上に正規着座する人のヒップポイントHPよりも前方となるように配置されている。
人の着座に応じてクッションパッド93から感圧スイッチ40C〜40Fに押圧力が加わると、第2電極24C〜24Fが、第1電極14C〜14Fにおけるそれぞれの平行導体に接触する。このため、第1電極14C〜14Fにおける互いに絶縁されている一組の平行導体同士が、第2電極24C〜24Fを介して、電気的に接続される。こうして、感圧スイッチ40C〜40Fがオンとなる。なお、上述のように、感圧スイッチ40C〜40FによりAND−OR回路が構成されているため、感圧スイッチ40C及び感圧スイッチ40Dの少なくとも1つと、感圧スイッチ40E及び感圧スイッチ40Fの少なくとも1つとがオンになる場合に端子42Aと端子42Bとが導通する。こうして、センサ部5により感知される信号をもとに、図示しない測定部によって人の着座が検出される。
以上説明したように、本実施形態の場合、第1台座65と、第2台座66とには、1本の支持ばね92における1つの屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状のばね溝7が形成されている。このため、第2実施形態の場合と同様に、嵌め込むべきばね部位が直感的に把握でき、また1本の支持ばね92の中間にあるばね部位に第1台座65及び第2台座66を位置させることが可能となる。
このように第1台座65及び第2台座66が位置された場合、第1台座65及び第2台座66、及び、これら台座の座面側に配置される感圧スイッチ40C〜40Fは、複数本の支持ばね92と、それら支持ばね92に置かれるクッションパッド93との間に挟まれるため、クッションパッド93の座面から感圧スイッチ40C〜40Fまでにクッションパッド93が介在することになる。すなわち、第1台座65及び第2台座66によって、ばね部位上に感圧スイッチ40C〜40Fを位置させることで、感圧スイッチによる違和感を防止させることが可能となる。
また、ばね部位上に感圧スイッチ40C〜40Fが位置された場合、第2実施形態と同様に、感圧スイッチ40C〜40Fには、クッションパッドから押圧力が働くのみならず、その押圧力に対向する支持ばね92の付勢力が第1台座65及び第2台座66から働く。このため、単位押圧力当たりの感圧スイッチ40C〜40Fの感度が良好となる。したがって、本実施形態の場合、第1台座65及び第2台座66によって、ばね部位上に感圧スイッチ40C〜40Fを位置させることで、着座を適切に検知できる。
さらに、第1台座65及び第2台座66のばね溝7が、1本の支持ばね92の複数の屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状となっているため、第2実施形態と同様に、第1台座65及び第2台座66を、ばねの屈曲部分を横断するように第1台座65及び第2台座66を配置することができる。したがって、支持ばね92の長手方向に第1台座65及び第2台座66がずれることを大幅に抑制することができ、また線材で成るばねに対して、その台座の座面側に配置される感圧スイッチの傾きを大幅に低減してスイッチ感度の低下を抑制することができる。
また、本実施形態の場合、第1台座65の座面側に配置される感圧スイッチ40C,40Dと、第2台座66の座面側に配置される感圧スイッチ40E,40Fとは、屈曲性を有する導電線45によって接続されている。このため、感圧スイッチ40C、40Dが配置される第1台座65と、感圧スイッチ40E,40Fが配置される第2台座66とを配置すべき位置が、複数本の支持ばね92それぞれが有する屈曲部分のなかから、配線し直すことなく、自由に選択させることができる。したがって、第1台座65と第2台座66とを、感圧スイッチの感度が良好となる位置にそれぞれ配置することが可能となる。
なお、上記第1実施形態のように、導電線45を省略し、第1台座65と第2台座66におけるスペーサ同士及び一対の絶縁シート同士が連結されている場合、感圧スイッチの電極同士を絶縁シート上にプリント配線することが可能となる。このため、電極と導電線との接点を要することなく感圧スイッチの電極同士を接続する観点では、上記第1実施形態の場合のほうが好ましい。
以上、本発明について、第1実施形態〜第3実施形態を例に説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記第1実施形態では、クッションパッド93の左右方向に沿って一対の枠部材101A及び101Bが配置された。しかしながら、クッションパッド93の前後方向に沿って一対の枠部材101A及び101Bが配置されても良い。
図10及び図11に示したように、一対の枠部材101A及び101Bをクッションパッド93の前後方向に沿って配置した場合、当該クッションパッド93の左右方向に沿って配置する場合に比べて、人が着座した際に感圧スイッチ40Aに作用するクッションパッド93の撓み量が大きくなることが分かる。
この理由は、クッションパッド93の前後方向に沿って一対の枠部材101A及び101Bを配置した場合には、当該枠部材101A及び101Bの間における前後方向はオープンとなる。このため、一対の枠部材101A及び101Bをクッションパッド93の左右方向に沿って配置する場合に比べて、クッションパッド下面の前後方向に加わる圧力を直接的に伝えることができるからである。
したがって、クッションパッド93の前後方向に沿って一対の枠部材101A及び101Bが配置された場合、当該クッションパッド93の左右方向に沿って配置する場合に比べて、人が着座した際に感圧スイッチ40Aに作用するクッションパッド93の撓み量を大きくすることができる。したがって、感圧スイッチ40Aに対するクッションパッド下面の接触圧を大きくすることができ、より一段と適切に着座を検出することができる。
ところで、クッションパッド93の前後方向に沿って一対の枠部材101A及び101Bが配置された場合、感圧スイッチ40Aに作用するクッションパッド93の撓み量が大きいので、枠部材101A及び101Bの高さを高くしても、確実にオンさせることができる。その結果、クッションパッド93に圧力が加えられていない場合におけるクッションパッド93と感圧スイッチ40Aとの間の隙間GPをより大きく確保することが可能となる。つまり、一対の枠部材101A及び101Bをクッションパッド93の前後方向に沿って配置した場合、当該枠部材101A及び101Bの高さの調整幅が広がり、当該高さによって感圧スイッチ40Aに対するクッションパッド下面の接触圧の制御量をより大きくできる点で有用となる。
なお、上記第2実施形態又は上記第3実施形態における台座60に、各感圧スイッチ40A〜40Fを挟んで、クッションパッド93の左右又は前後方向に沿って、一対の枠部材101A及び101Bが連結されていても良い。
また、上記実施形態では、1本の支持ばね92に対して、台座6又は60の座面とは反対側に形成されるばね溝7又は70を、支持ばね92の上方側から嵌め込むようにして台座6又は60が固定された。しかしながら、ばねに対する台座の固定手法は、上記実施形態に限定されない。例えば、溝を形成すべき対象を台座6又は60の座面側とし、1本の支持ばね92に対して、その座面側に形成される溝を、支持ばね92の下方側から嵌め込むようにして、1本の支持ばね92に台座6又は60が固定されても良い。なお、このような固定手法を適用する場合、台座6又は60の座面側に有する溝の底部に沿って1つ以上の感圧スイッチを配置し、ばねと溝との間に感圧スイッチが介在するようにしても良い。
また、図32に示す台座61であっても良い。図32は、クッションパッドの幅方向に対応するばねと台座との断面の様子を示す図である。図32に示すように、この台座は、樹脂製でなる1対の板部材の61a,61bを有する。これら板部材の61a,61bの一方の広面には、1本の支持ばね92の屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状のばね溝70a,70bが形成される。そして、これらばね溝70a,70bにばね部位が入れ込まれた状態で1対の板部材の61a,61bが一体化されることにより台座61が構成される。このような台座61が適用された場合にも上記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、板部材の61a,61b同士の間に空間が形成されていても良い。この空間を形成する場合、例えば、線材であるばねの鉛直断面の一部の円弧と同じ形状となる鉛直断面となるばね溝70a,70bが適用されれば良い。
また、上記実施形態の台座6のばね溝7、または、台座60、第1台座65もしくは第2台座66のばね溝7又は70に代えて、図33に示すように、極大点間におけるばね部分をばね長手方向に沿って複数に渡って嵌め込み可能なばね溝71とされても良い。嵌め込み対象となる支持ばね92の屈曲部分の数が増えるほど、線材のばねに対する台座6、60、第1台座65又は第2台座66の安定性を高めることができる。ただし、上述したように、支持ばね及び台座の耐久性を向上させる観点では、1本の支持ばね92における1つの屈曲部分に嵌め込み可能な凹部であるほうが好ましい。
また、上記実施形態では、1本の支持ばね92の屈曲部分に嵌め込み可能なばね溝7又は70が形成されたが、2本以上の支持ばね92の屈曲部分に嵌め込み可能な凹部が形成されても良い。ただし、上述したように、支持ばね92及び台座6の耐久性を向上させる観点では、1本の支持ばね92の屈曲部分に嵌め込み可能なばね溝(凹部)であるほうが好ましい。
また、上記実施形態のばね溝7又は70の溝幅が、1本のばねの直径と同等とされたが、同等とされていなくても良い。例えば、図20に示す台座60の一面における破線で囲まれる領域を切り欠いて、1本のばねの屈曲部分全体を嵌め込み可能な凹部が形成されていても良い。また、図34に示すように、十字状の凹部72が形成されていても良い。この凹部72は、支持ばね92のばね直径と同程度の溝幅において台座の側端中央からその側端に直交する方向へ延在する溝部分72a〜72dを有している。これら溝部分72a〜72dは中央領域では外側へ弧状に広がり、互いに隣接する溝部分同士が連結されている。このような凹部72が形成されていた場合、支持ばね92の複数の屈曲部分の角度が異なる場合であっても、当該屈曲部分に凹部を嵌め込むことが可能となるため、汎用性を向上することができる。
また、上記実施形態では、弾性を有する板状の凸部8x,8yが樹脂製とされたが、樹脂製であることが必須の条件となるものではない。また、凸部8x,8yが、ばね溝7の長手方向の中心から互いに同じ間隔を隔てて向き合う状態で連結された。しかし、可撓性を有する板状の凸部8x,8yが、ばね溝7の長手方向の中心から互いに同じ間隔を隔てて向き合う状態で、ばね溝7の長手方向へ所定間隔ごとに連結されていても良い。また、ばね溝7の長手方向の一端に連結され、他端近傍にまで延びる凸部が適用されても良い。さらに、ばね溝7の内周面に対して台座6の一面と平行に設けられるスライド溝を摺動可能な樹脂製の板材が適用されても良い。さらに、凸部8x,8yに代えて、テープを貼るようにしても良い。さらに、凸部8x,8yの開放端を、ばね溝7の空間側へ折り曲げてフック形状としても良い。なお、図22に示した例のように、凸部8x,8yが省略されていても良く、上述の例示以外のものが適用されても良い。
また、上記第3実施形態では、第1台座65と第2台座66とが互いに別体とされたが、上記第2実施形態のように、第1台座65と第2台座66とを一体に連結するようにしても良い。この連結態様としては、例えば、第1台座65の一側面と第2台座66の一側面とを一体成型するといった態様や、板状の金具の一端に第1台座65の一部を固定し、他端に第2台座66の一部を固定するといった態様を挙げることができる。このようにして第1台座65と第2台座66とを一体に連結した場合、第1台座65及び第2台座66の各々が、1本の支持ばね92の屈曲部分を横断するようにしてその支持ばね92に支持されるのみならず、当該第1台座65と第2台座66とが2本の支持ばね92を横断するようにしてその2本の支持ばね92に支持されることになる。したがって、第1台座65と第2台座66とを一体に連結した場合には、線材のばねに対する台座の安定性をより一段と高めることができる。
また、上記第1実施形態では、感圧スイッチの数が2つとされたが、3つ以上でも良い。上記第2実施形態では、感圧スイッチの数が6つとされたが、5つ以下でもよく、7つ以上でも良い。一方、上記第3実施形態では、感圧スイッチの数が4つとされたが、3つ以下でもよく、5つ以上でも良い。要するに、1つの台座につき少なくとも1つの感圧スイッチが設けられていれば良い。なお、感圧スイッチを並列接続する場合、上記実施形態では、その感圧スイッチの数は2つとされたが、2つ以上であれば良い。さらに、並列接続される感圧スイッチ群の組を設ける場合、上記実施形態では、その組が2組とされたが、1組又は3組以上でもよい。ただし、並列接続される感圧スイッチ群の組数は、対称性の観点では、偶数であるほうが好ましい。なお、並列接続される感圧スイッチ群を省略しても良く、感圧スイッチ40Aと40Bを省略し、並列接続される感圧スイッチ群40C,40Dと40E,40Fとを直列に接続して、AND/OR回路を形成しても良い。
また、第1実施形態又は第2実施形態の感圧スイッチ40A〜40Fの全部又は一部を櫛歯形状としても良く、第1実施形態のセンサ部5又は第2実施形態のセンサ部50を分割してそれらを導電線45で接続しても良い。もちろんこれら例示以外の形態が適用されても良い。
また、各感圧スイッチ40A〜40Fにおける、第1電極14A〜14Fと第2電極24A〜24Fとは形状、大きさが一致しており、互いに完全に重なるものとされたが、押圧力を感知できる範囲で、大きさや形状等が異なっていても良い。例えば、感圧スイッチ40A,40Bにおける開口34A、34Bの直径が、感圧スイッチ40C〜40Fにおける開口34C〜34Fの直径よりも大きく形成されても良い。つまり少なくとも2つの感圧スイッチが、互いに開口の直径が異なるようにしても良い。人が座席装置に着座する場合において、座部フレーム91がクッションパッド93から受ける押圧力は、座部フレーム91の場所により異なるが、着座センサ1をこのように構成することにより、座部フレーム91上において、クッションパッド93から比較的小さな押圧力がかかる場所に開口の直径が大きな感圧スイッチを配置して、比較的大きな押圧力がかかる場所に開口の直径が小さな感圧スイッチを配置することができる。このように着座センサを配置することにより、クッションパッド93上に人が着座して、スペーサ30に形成された開口の直径が互いに異なるそれぞれの感圧スイッチに対して、異なる押圧力がかかる場合に、それぞれの感圧スイッチにおける絶縁シート11、21が適切に撓み、それぞれの感圧スイッチ40A〜40Fが適切にオンすることができる。このため、人の着座を適切に検出することができる。そして、このように少なくとも2つの感圧スイッチが、互いに開口の直径が異なる場合においては、互いに開口の直径が異なるそれぞれの感圧スイッチは、互いに電気的に直列に接続されていることが好ましい。
またさらに、上記の様に、少なくとも2つの感圧スイッチが、互いに開口の直径が異なるようにする場合、さらに、開口の直径が互いに等しい少なくとも2つの感圧スイッチを備え、鉛直平面VFを基準とした左側及び右側に、開口の直径が互いに等しい感圧スイッチが少なくとも1つずつ配置されることが好ましい。人は、通常、クッションパッド93の幅方向の中心に着座するため、人の着座をより適切に検出して、クッションパッド93の幅方向に中心に配置されない荷物を人の着座として荷物を誤検出することを抑制することができる。そして、このように構成する場合、さらに鉛直平面VFの左側及び右側に配置される開口の直径が互いに等しい感圧スイッチの少なくとも一組は、クッションパッド93の幅方向に沿って配置されていることが好ましく、鉛直平面VFの左側及び右側に配置される開口の直径が互いに等しい感圧スイッチの少なくとも一組は、鉛直平面VFを基準として互いに対称な位置に配置されていることがより好ましい。このように構成することにより、人の着座を更に適切に検出し、荷物を人の着座として誤検出することを更に抑制できる。このように構成するには、例えば、感圧スイッチ40A〜40Fの位置が上述の実施形態と同様にされ、感圧スイッチ40A,40Bにおける開口34A、34Bの直径が、感圧スイッチ40C〜40Fにおける開口34C〜34Fの直径よりも大きく形成され、さらに、感圧スイッチ40C,40Dと40Bにおける開口34C,34Dと34Bを同じ直径にして、感圧スイッチ40E,40Fと40Aにおける開口34E,34Fと34Aを同じ直径にすれば良い。
更に、上記実施形態において、クッション部材52を設けず、クッション部材51のみが設けられる構成であっても良い。この場合においても、着座センサは、従って、クッション部材51が、シートパン側の絶縁シート11がスペーサの開口に入り込むように、絶縁シート11を押圧し、クッションパッド93側の絶縁シート21は、クッションパッド93の弾性力により、スペーサ30の開口34A〜34Fに入り込むように撓む。こうして、一対の絶縁シートが撓むことにより、スペーサの開口を介して対向する一対の電極同士が接触することができるので、適切に感圧スイッチをオンすることができ、着座を適切に検出することができる。さらに、クッション部材51、52は、必ずしも必要ではない。この場合においても、クッションパッド93が、絶縁シート21を押圧することで、人の着座を感知することができる。
また、上記実施形態のように、一対のクッション部材51、52が設けられている場合、クッション部材51、52は、同じ弾性力を有し、同じ厚さとされたが、本発明は、これに限らず、クッション部材51、52が互いに異なる弾性力を有しても良く、互いに異なる厚さであっても良い。
また、上記実施形態のように、一対のクッション部材51、52が設けられている場合、クッション部材51、52は、着座センサ1に垂直な方向から見る場合に、互いに異なる形状であっても良い。この場合、クッション部材51は、第1絶縁シート11を介して少なくともスペーサ30の開口34A〜34Fを覆い、クッション部材52は、第2絶縁シート21を介して、少なくともスペーサ30の開口34A〜34Fを覆うように配置されていれば良く、クッション部材51、52の少なくとも一方が、スペーサ30の開口と重なる位置のみに設けられていてもよい。
また、上記実施形態においては、第1絶縁シート11と第2絶縁シート21とが、互いに同じ可撓性を有し、同じ力が加わると同じように撓むとしたが、第1絶縁シート11と第2絶縁シート21とは、互いに異なる可撓性を有していても良い。
なお、上述の第1実施形態〜第3実施形態の構成要素は、第1実施形態〜第3実施形態及び他の実施形態に示された内容以外に、本願目的を逸脱しない範囲で、適宜、組み合わせ、省略、変更、周知技術の付加などをすることができる。例えば、図35は、他の実施形態における着座センサ及び座席装置を図7の(A)と同じ視点で示す図である。図35に示す座席装置は、上記第1実施形態の着座センサ1に代えて着座センサ4を備えている点、上記第1実施形態の4本の支持ばね92の真ん中に新たな支持ばね92を備える点で、上記第1実施形態の座席装置と異なる。この着座センサ4は、1つの感圧スイッチ40Aからなる円形状のセンサ部5を備える点で、複数の感圧スイッチ40A及び40Bを含む矩形状のセンサ部5を備えていた第1実施形態の着座センサ1とは相違する。またこの着座センサ4は、感圧スイッチ40Aが配置される1つの台座6を備える点で、複数の台座6を備えていた第1実施形態の着座センサ1とは相違する。さらにこの着座センサ4は、クッションパッド93の前後方向に沿って配置される一対の枠部材101A及び101Bを備える点で、当該クッションパッド93の左右方向に沿って配置される一対の枠部材101A及び101Bを備えていた第1実施形態の着座センサ1とは相違する。このような着座センサ4の台座6は、互いに平行に配設される複数の支持ばね92のうち、真ん中の支持ばね92の前端側における1つの屈曲部分に嵌め込まれる。そして、この台座6に連結される一対の枠部材101A及び101Bが、支持ばね92を支持基体として、クッションパッド93の前端部と、当該台座6に載置される感圧スイッチ40Aとの間に隙間を隔てた状態で、当該クッションパッド93を支持する。このように、台座6を1つとした場合、上記第1実施形態及び第3実施形態のように台座6を複数とする場合に比べて、クッションパッド93の下方に占める台座6の配置スペースを抑えることができる。この結果、クッションパッドの下方に配置すべき電子部品等の配置スペースを確保し易くすることができる。これに加えて、このような1つの台座6に1つの感圧スイッチ40Aを載置した場合、上記第1実施形態のように感圧スイッチ40A及び40B間をスペーサ30及び一対の絶縁シート11及び21を連結して接続することを回避することができる。また、上記第3実施形態のように感圧スイッチ40A及び40B間を導電線45で接続することも回避できる。したがって、上記第1実施形態及び上記第3実施形態に比べて電気的な接触不良を低減しかつ省スペース化を図ることができる。
本発明によれば、着座センサによる違和感を防止しつつ、人の着座を適切に検出することができる着座センサが提供される。
1〜4・・・着座センサ
5,50・・・センサ部
6,60,61・・・台座
7,70,70A,70B,71,72・・・ばね溝(凹部)
8x,8y・・・凸部
9・・・座席装置
10A,10B・・・第1電極シート
11・・・第1絶縁シート
14A〜14F・・・第1電極
16A〜16E・・・第1配線
20A,20B・・・第2電極シート
21・・・第2絶縁シート
24A〜24F・・・第2電極
26A、26B・・・第2配線
30A,30B・・・スペーサ
34A〜34F・・・開口
36A〜36F・・・スリット
40A〜40F・・・感圧スイッチ
42A、42B・・・端子
51、52・・・クッション部材
55・・・第1センサ部
56・・・第2センサ部
65・・・第1台座
66・・・第2台座
91・・・座部フレーム
92・・・支持ばね
93・・・クッションパッド
96・・・背もたれ
101A,101B・・・枠部材

Claims (14)

  1. 座部のフレームに囲まれる開口に張り渡され、屈曲部分を有する線材で成る複数本のばねの少なくとも1本に固定される台座と、
    前記台座に配置される感圧スイッチと
    前記台座と連結され、少なくとも前記感圧スイッチを挟んで互いに対向する部位に設けられる枠部材と
    を備え、
    前記台座は、1本以上の前記ばねにおける前記屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状の凹部を有し、
    前記枠部材の上端は、前記感圧スイッチの上面よりも上側に位置する
    ことを特徴とする着座センサ。
  2. 前記凹部は、前記1本のばねにおける前記屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状である
    ことを特徴とする請求項1に記載の着座センサ。
  3. 前記凹部は、1つの前記屈曲部分を嵌め込み可能な非直線形状である
    ことを特徴とする請求項2に記載の着座センサ。
  4. 前記枠部材は、前記感圧スイッチを挟んで互いに対向する一対の枠部材からなる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか1項に記載の着座センサ。
  5. 前記凹部は溝状に形成され、前記溝の溝幅で最大となる部分の溝幅は、前記ばねの直径と同程度とされている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項いずれか1項に記載の着座センサ。
  6. 前記台座と、前記台座の座面側に配置される前記感圧スイッチとの間に設けられるクッション部材
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項いずれか1項に記載の着座センサ。
  7. 一対の前記台座と、
    各前記台座に配置される一対の感圧スイッチと
    を備え、
    前記感圧スイッチは、
    可撓性を有する一対の絶縁シートと、前記一対の絶縁シートの間に介在し開口が形成されるシート状のスペーサと、前記一対の絶縁シートそれぞれの表面上に設けられ、前記開口を介して互いに対向する一対の電極とを有し、
    各前記台座に配置される前記一対の感圧スイッチにおける前記スペーサ同士及び前記一対の絶縁シート同士は連結されている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の着座センサ。
  8. 複数の前記台座と、
    各前記台座に配置される複数の感圧スイッチと、
    屈曲性を有し、各前記感圧スイッチ同士を接続する導電線と
    を備えることを特徴とする請求項1〜請求項いずれか1項に記載の着座センサ。
  9. 前記台座は1つである
    ことを特徴とする請求項1〜請求項いずれか1項に記載の着座センサ。
  10. 前記感圧スイッチは1つである
    ことを特徴とする請求項に記載の着座センサ。
  11. 座部のフレームに囲まれる開口に張り渡され、複数の屈曲部分を有する線材で成る複数本のばねと、
    前記複数本のばねに載置されるクッションパッドと、
    前記請求項1〜請求項1いずれか1項に記載の着座センサと
    を備えることを特徴とする座席装置。
  12. 前記枠部材は、前記感圧スイッチを挟んで互いに対向する一対の枠部材からなり、前記一対の枠部材は、前記クッションパッドの前後方向に沿って配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の座席装置。
  13. 前記枠部材は、前記感圧スイッチを挟んで互いに対向する一対の枠部材からなり、前記一対の枠部材は、前記クッションパッドの左右方向に沿って配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の座席装置。
  14. 前記クッションパッドの下面において前記枠部材及び前記感圧スイッチの上部にパッド凹部が形成され、少なくとも前記枠部材が前記パッド凹部に収容される
    ことを特徴とする請求項1〜請求項1いずれか1項に記載の座席装置。
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