JP5745774B2 - 多重定量的核酸増幅及び融解アッセイ - Google Patents

多重定量的核酸増幅及び融解アッセイ Download PDF

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Description

本発明は、一般に、インビトロでの標的核酸の増幅、検出及び定量に関する。具体的には、本発明は、単一チューブの多重アッセイに関し、同一の蛍光性レポーター標識を用いて標識された、複数のハイブリダイゼーションプローブを用いて、複数の核酸標的を同時に増幅、検出及び定量することができる。アッセイは、いくつかの蛍光性レポーターの使用によりさらに多重化することができる。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、生物医学研究、疾患モニターリング及び診断の普遍的ツールとなっている。PCRによる核酸配列の増幅は、米国特許第4,683,195号、第4,683,202号、及び第4,965,188号に記載されている。現在、PCRは、当該技術分野において周知であり、科学論文(PCR Applications,(1999)Innis et al.,eds.,Academic Press,San Diego;PCR Strategies,(1995)Innis et al.,eds.,Academic Press,San Diego;PCR Protocols,(1990)Innis et al.,eds.,Academic Press,San Diego,and PCR Technology,(1989)Erlich,ed.,Stockton Press,New Yorkを参照されたい)に幅広く記載されている。「リアルタイム」PCR汗胃は、出発量の標的配列を同時に増幅及び検出及び定量することができる。DNAポリメラーゼのヌクレアーゼ活性を用いた基本のTaqManリアルタイムPCRアッセイは、Holland et al.,(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.88:7276−7280及び米国特許第5,210,015に記載されている。ヌクレアーゼ活性なしのリアルタイムPCR(ヌクレアーゼ不含アッセイ)は、米国仮特許出願第12/330,694号(2008年12月9日出願)に記載されている。リアルタイムPCRにおける蛍光プローブの使用は、米国特許第5,538,848号に記載されている。
典型的なリアルタイムPCRプロトコールは、各標的配列に特異的な標識されてプローブの使用を伴う。プローブは、好ましくは、検出可能な波長の光を発する、1以上の蛍光部分で標識される。標的配列又はそのアンプリコンへのハイブリダイズに応じて、プローブは、蛍光発光の検出可能な変化を示す。
しかしながら、リアルタイムアッセイの主なチャレンジは、単一チューブにおいて多数の標的を分析する能力を残す。薬剤及び診断のほとんど全ての分野では、対象とする遺伝子の数が急激に増加する。多数の遺伝子座は、2〜3例を挙げると、法医学的DNAプロフィーリング、病原性微生物の検出、複数遺伝子座の遺伝子病のスクリーニング及び複数の遺伝子発現研究において分析されなければならない。
現在の方法を用いると、アッセイを多重化する能力は、検出装置によって制限される。具体的には、同一反応における複数のプローブの使用は、異なる蛍光標識の使用を必要とする。複数のプローブを同時に検出するためには、装置は、各プローブによって発光される光シグナルを区別しなければならない。現在の技術は、同一の反応容器中で4を超える別々の波長を検出することはできない。例えば、Bellら(“Real−time quantitative PCR in parasitology”,Thrends in Parasitol.(2002)18(8):337−342)は、最近、利用可能なリアルタイム定量的PCRサーマルサイクラーを調査し、4を超える光学検出チャネルを有するものないことを報告している。したがって、一意的に標識されたプローブ/標的を用いて、4を超える別々の標的が同一容器で検出することはできない。実際に、少なくとも1つの標的は、通常、対照核酸である。したがって、光学ハードウェアは、せいぜい、僅かに増加した改善を提供し得るので、増幅及び検出ストラテジーの劇的な変化がなされなければ、アッセイを多重化する能力は臨床的必要に追いつかない。
リアルタイム増幅反応を多重化する更なる能力は、PCR後の愉快アッセイによって提供される(2006年6月23日出願の米国特許出願第2007−0072211号を参照されたい)。融解アッセイでは、増幅された核酸は、その独自の融解プロフィールによって同定される。融解アッセイは、二本鎖標的、又は標識プローブと標的との間の二重鎖の融解温度(融点)の決定を伴う。米国特許第5,871,908号に記載されるように、傾向的に標識されたプローブを用いて融解温度を決定するために、標的核酸とプローブとの間の二重鎖は、制御された温度プログラムで徐々に加熱(又は冷却)される。二本鎖の解離は、相互作用している蛍光色素分子(複数又は単数)とクエンチャーとの間の距離を変化させる。相互作用している蛍光色素分子は、米国特許第6,174,670号に記載されているように、別々のプローブ分子にコンジュゲートされてもよい。あるいは、1つの蛍光色素分子はプローブにコンジュゲートされてもよく、他の蛍光色素分子は核酸二重鎖にインターカレートされてもおい。なお別の代替として、蛍光色素分子は、単一のプローブオリゴヌクレオチドにコンジュゲートされてもよい。二重鎖の融解に応じて、クエンチャーへの蛍光色素分子が現在の単一の標準化されたプローブに引き合わせるため、蛍光はクエンチされる。
核酸二重鎖の融解は、関連した蛍光の変化を測定することによってモニターされる。蛍光の変化は、「融解プロフィール」と呼ばれるグラフに表されてもよい。異なるプローブ−標的の二重鎖は異なる温度で融解(再アニーリング)するように設計されてもよいため、各プローブは、独自の融解プロフィールを生じることになる。適切に設計されたプローブは、同一アッセイにおいて他のプローブの融解温度とは明確に区別し得る融解温度を有する。多くの既存のソフトウェアツールは、これらの目標を考慮して、同一チューブの多重アッセイのためのプローブを設計させることができる。例えば、Visual OMP(商標)ソフトウェア(DNA Software,Inc.,Ann Arbor,Mich.)は、種々の反応条件下で核酸の二重鎖の融解温度を決定させることができる。
色検出を用いた多重PCR及びその後の増幅後の融解アッセイの方法は、米国特許第6,472,156号に記載されている。このような方法によって検出され得る標的の数は、検出可能な波長の数、及び区別可能な融解プロフィールの数の産物である。したがって、色検出に融解アッセイを添加することは、多重標的を検出するための能力における全身であった。
増幅後の融解アッセイは、最も一般に、定量的な目的のため、すなわち、標的核酸を同定するために使用される。例えば、米国特許第6,174,670号、第6,427,156号、及び第5,871,908号を参照されたい。融解曲線関数を微分することによって融解ピークを得ることが知られている。Ririeら(“Product differentiation by analysis of DNA melting curves duing the polymerase chain reaction,”(1997)Anal.Biochem.245:154−160)は、微分は、産物の混合物によって生じた融解曲線の解明を助けることを観察した。微分後、混合物の各成分によって生じた融解ピークは、容易に区別できるようになる。また、増幅後の融解シグナル、すなわち、融解ピークは、試料中の核酸の量に比例して高くなることは従来知られていた。例えば、米国特許第6,245,514号は、二重鎖−インターカレート色素を用いて導関数(derivative)融解ピークを生じさせ、次に所有権を主張できるソフトウェアを用いてピークを積分する増幅後の融解アッセイを教示する。この微ビンは、増幅効率、及び増幅された核酸の相対量についての情報を提供する。
実際には、定量的アッセイを超えて移動し、同一試料に含まれる複数の標的を定量することができることが望ましい(例えば、Sparano et al.“Development of the 21−gene assay and its application in clical practice and clinical trials,”J.Clin.Oncol.(2008)26(5):721−728を参照されたい)。標的の量を定量するための能力は、臨床的応用、例えば、患者血清中のウイルス量の決定、薬物療法に応答した遺伝子の発現レベルの測定、又は治療への応答を予測するための腫瘍の分子署名(signature)に有用である。
リアルタイムPCRアッセイでは、標識プローブから生じたシグナルは、インプット標的核酸の量に比例する。インプットが増加するにつれて、蛍光シグナルは所定の閾値(Ct)を交差する。したがって、試料を互いに比較することによって、又は対照試料と既知量の核酸とを比較することによって、標的核酸の相対的又は絶対的な量を決定することができる。しかしながら、既存の方法は、複数の標的を同時に定量する能力において制限される。複数の標的の定量的検出と同様に、制限因子は光学検出器である。上記で説明されるように、最先端の光学技術は、同一チューブで4を超える別々の蛍光的に標識されたプローブからの別々のシグナルを得ることができない。現在開発中のこの技術は、6未満の別々の標識の検出を約束する。したがって、根本的に異なる実験アプローチは、リアルタイムPCR中の多数の核酸標的の増幅、検出及び定量を可能にすることが必要である。
本発明は、1以上の標的核酸を含むことが疑われる試料と、少なくとも1セットのオリゴヌクレオチドを接触させ、該セット内の各オリゴヌクレオチドは同じ1以上のレポーター部分で標識され、ここで、該標識されたオリゴヌクレオチドの各々は、少なくとも1つの標的核酸の少なくとも部分配列に十分に相補的であり、同セット内の他の標識オリゴヌクレオチドの融解温度とは異なる融解温度を有する対応する標的核酸に結合することができ;温度変化間隔を含む増幅反応において、試料中の標的核酸を増幅させ、ここで、該1以上の標識オリゴヌクレオチドは対応する標的核酸を含むハイブリッドから解離し;該温度変化間隔の少なくとも一部分にわたって該レポーター部分からの発光を検出し;及び、温度変化間隔の少なくとも該一部分にわたって該発光の一次導関数をプロットし;該導関数の最大値を決定し;上述の工程を複数回繰り返し;繰り返しの数に対する該導関数の最大値をプロットし、該導関数の決定された最大値の所定の閾値が到達する繰り返しの数を決定し、このようにして該標的核酸の相対量を定量することを含む。この方法のある種の態様では、既知濃度の対照核酸は、標的核酸と同時に前述の工程に供され、各標的核酸について決定された値は、対照核酸について決定された値と比較され、それによって各標的核酸の絶対量を決定する。ある種の局面では、該オリゴヌクレオチドの各々は、単一のレポーター部分を用いて標識され、ここで、特定の態様では、該レポーター部分は蛍光性である。他の態様では、該オリゴヌクレオチドの各々は、レポーター部分とクエンチャー部分を用いて標識され、ここで、該レポーター部分と該クエンチャー部分は、特定の局面では、蛍光色素分子である。別の態様では、該レポーター部分は蛍光色素分子であり、該クエンチャー部分はダーク・クエンチャーである。なお別の態様では、レポーター部分とクエンチャー部分は、ヌクレアーゼ切断部位によって分けられる。別の局面では、本方法は、いくつかのセットのオリゴヌクレオチドを使用してさらに多重化されてもよく、オリゴヌクレオチドの各セットは別々のレポーター部分で標識され、該部分の最大数は検出装置によって区別され得る。
別の局面では、本発明は、少なくとも1セットのオリゴヌクレオチドを含む、単一の試料容器中の1以上の標的核酸の増幅、検出及び定量のための反応混合物に関し、各オリゴヌクレオチドは同一の1以上のレポーター部分を用いて標識され、ここで、該標識オリゴヌクレオチドの各々は、少なくとも1つの標的核酸の少なくとも部分配列に十分に相補的であり、同一セット内の他の標識オリゴヌクレオチドの融解温度とは区別される融解温度を有する対応する標的核酸、及び標的核酸を増幅させるために必要な少なくとも1つの試薬に結合することができる。ある種の態様では、各々の該オリゴヌクレオチドは、単一のレポーター部分を用いて標識される。別の態様では、該オリゴヌクレオチドの各々は、レポーター部分とクエンチャー部分を用いて標識され、ここで、ある種の局面では、該レポーター部分は蛍光色素分子であり、該クエンチャー部分はダーク・クエンチャーである。なお別の態様では、反応混合物は、既知濃度の対照核酸をさらに含む。
なお別の局面では、本発明は、少なくとも1セットのオリゴヌクレオチドを含む、単一の試料容器内の1以上の標的核酸を増幅、検出及び定量するためのキットに関し、各オリゴヌクレオチドは、同じ1以上のレポーター部分を用いて標識され、ここで、該標識オリゴヌクレオチドの各々は、少なくとも1つの標的核酸の少なくとも部分配列に十分に相補的であり、同一セット内の他の標識オリゴヌクレオチドの融解温度とは異なる融解温度を有する対応する標的核酸、及び標的核酸を増幅するのに必要な少なくとも1つの試薬に結合することができる。ある種の態様では、キットは、増幅反応の余分な汚染を防ぐための試薬をさらに含む。なお別の態様では、キットは、既知濃度の対照核酸をさらに含む。
本発明の方法の工程の概略図である。 標的核酸配列SENP1に適用され、実施例1に記載されている本発明の方法の結果を示す。 標的核酸配列PPP1CAに適用され、実施例1に記載されている本発明の方法の結果を示す。
発明の詳細な説明
定義
「非対称PCR」は、2つの増幅プライマーの量が等しくないPCRである。より多量に存在するプライマーは「過剰プライマー」と呼ばれ、より少量に存在するプライマーは「制限プライマー」と呼ばれる。過剰プライマーの伸長から得られる鎖が過剰に蓄積され、「過剰鎖」」と呼ばれる。他の鎖は、制限プライマーの伸長から得られ、より少量に蓄積され、「制限鎖」と呼ばれる。
「発色団」は、例えば、着色を生じる選択的光吸収を可能にする核酸に結合される化合物又は部分である。発色団は、励起されると光放射を発光してもよく、又は発光しなくてもよい。
「蛍光色素」又は「蛍光色素分子」は、例えば、適切な波長の光によって励起されると、光放射を発光することができる核酸に結合する化合物又は部分である。典型的な蛍光色素には、ローダミン色素、シアニン色素、フルオレセイン色素、及びBODIPY(登録商標)色素が含まれる。蛍光色素分子は、蛍光性発色団である。
「FRET」又は「蛍光共鳴エネルギートランスファー」又は「フェルスター共鳴エネルギートランスファー」は、少なくとも2つの発色団、ドナー発色団とアクセプター発色団(クエンチャーと呼ばれる)との間のエネルギーのトランスファーである。ドナーは、典型的には、ドナーが適切な波長を用いた光放射によって励起されると、アクセプターにエネルギーが移動する。アクセプターは、典型的には、異なる波長を用いた光放射の形態で移動したエネルギーを再発光する。アクセプターが「ダーク」クエンチャーである場合、それは光以外の形態の移動されたエネルギーを消す。特定の蛍光色素分子がドナー又はアクセプターとして作用するかどうかは、FRET対の他のメンバーの特性に依存する。通常使用されるドナー−アクセプター対には、FAM−TAMRA対が含まれる。通常使用されるクエンチャーは、DABCYL及びTAMRAである。通常使用されるダーククエンチャーは、BlackHole Quenchers(商標)(BHQ)、Biosearch Technologies,Inc.(Novato,Cal.)、Iowa Black(商標)、Integrated DNA Tech.,Inc.(Coralville,Iowa),BlackBerry(商標)Quencher 650(BBQ−650)、Berry & Assoc.,(Dexter, Mich.)である。通常使用されるドナー−クエンチャー対には、FAM−BHQ対が含まれる。
核酸増幅アッセイとの関連で「増殖曲線」は、独立変数は増幅サイクル数であり、従属変数は増幅の各サイクルで測定される増幅依存性の測定可能なパラメーターである関数のグラフである。典型的には、増幅依存性の測定可能なパラメーターは、ハイブリダイゼーションに基づいて、又は核酸ポリメラーゼのヌクレアーゼ活性によるプローブの加水分解に基づいて、プローブによって発光される蛍光の量である。Holland et al.,(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.88:7276−7280、及び米国特許第5,210,015号を参照されたい。典型的なポリメラーゼ連鎖反応では、増殖曲線は、指数関数的な増殖のセグメント、続く水平状態を含む。増殖曲線は、典型的には、測定可能なパラメーターの所定規模が達成される場合のサイクル数である、「閾値までのサイクル」値又は「Ct」値によって特徴付けられる。より小さいCt値は、増幅のより急速な完了を表し、より高いCt値は、増幅のより遅延した完了を表す。増幅効率が同じである場合、より低いCt値は、標的核酸のより多い出発量を反映し、より高いCt値は、標的核酸のより少ない出発量を反映する。既知濃度の対照核酸を用いる場合、標的及び対照核酸のCt値を比較することによって、標的核酸の絶対量を決定することができるようになる。
核酸増幅反応との関連で「ホットスタート」はプロトコールであって、そこでは、少なくとも1つの重要な試薬は、温度が、プライマー(単数又は複数)の必要なハイブリダイゼーション特異性を提供するのに十分に上昇するまで、反応混合物(又は、反応混合物において存在する場合、試薬は不活性の状態である)から差し引かれる。「ホットスタート酵素」は、ホットスタートプロトコールにおいて、「差し引かれた」又は不活性な試薬として作用することができる酵素であり、典型的には核酸ポリメラーゼである。
「ハイブリダイゼーション」は、2つの通常の一本鎖又は少なくとも部分的には一本鎖の核酸の間の相互作用である。ハイブリダイゼーションは、核酸塩基間の塩基対の結果として起こり、物理化学的プロセス、例えば水素結合、溶媒排除、塩基スタッキングなどを含む。ハイブリダイゼーションは、完全に相補的な核酸鎖又は部分的に相補的な核酸鎖の間で生じ得る。ハイブリダイズする核酸の能力は、なおも部分的に相補的な核酸のハイブリダイゼーションが生じるために、操作され得る温度及び他のハイブリダイゼーション条件によって影響を受ける。核酸のハイブリダイゼーションは、当該技術分野において周知であり、Ausubel(編集 )Current Protocols in Molecular Biology,v.I,II及びIII(1997)に幅広く記載されている。
「標識」は、分子に(共有結合的に又は非共有結合的に)結合する部分を指し、ここで、部分は、分子についての情報を提供することができる。例示的な標識には、蛍光標識、放射線標識、及び質量変更基が含まれる。
用語「核酸」は、ヌクレオチド(例えばリボヌクレオチド及びデオキシリボヌクレオチド、天然及び非天然の両方)の重合体を指し、このような重合体は、DNA、RNA、及びそれらの下位範疇、例えばcDNA、mRNAなどである。核酸は、一本鎖又は二本鎖であってもよく、一般には、5’−3’リン酸ジエステル結合を含み、ある場合には、核酸類似体は他の連結を有してもよい。核酸は、天然に存在する塩基(アデノシン、グアノシン、シトシン、ウラシル及びチミジン)、並びに非天然塩基であってもよい。非天然の塩基の例には、例えば、Seelaら(1999)Helv.Chim.Acta 82:1640に記載されているものが含まれる。ヌクレオチド類似体に使用されるある種の塩基は、融解温度(Tm)修飾因子として作用する。例えば、これらのうちのいくつかは、7−デアザプリン(例えば、7−デアザグアニン、7−デアザアデニンなど)、ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、プロピル−dN(例えば、プロピニル−dU、プロピニル−dCなど)等を含む(例えば、米国特許第5,990,303号を参照されたい)。他の代表的な複素環式塩基には、例えば、ヒポキサンチン、イノシン、キサンチン;2−アミノプリン、2,6−ジアミノプリン、2−アミノ−6−クロロプリン、ヒポキサンチン、イノシン及びキサンチンの8−アザ誘導体;アデニン、グアニン、2−アミノプリン、2,6−ジアミノプリン、2−アミノ−6−クロロプリン、ヒポキサンチン、イノシン及びキサンチンの7−デアザ−8−アザ誘導体;6−アザシチジン;5−フルオロシチジン;5−クロロシチジン;5−ヨードシチジン;5−ブロモシチジン;5−メチルシチジン;5−プロピニルシチジン;5−ブロモビニルシチジン;5−フルオロウラシル;5−クロロウラシル;5−ヨードウラシル;5−ブロモウラシル;5−トリフルオロメチルウラシル;5−メトキシメチルウラシル;5−エチニルウラシル;5−プロピニルウラシルなどが挙げられる。
用語「核酸ポリメラーゼ」又は単に「ポリメラーゼ」は、核酸へのヌクレオチドの導入を触媒する酵素、例えば、DNAポリメラーゼを指す。例示的な熱安定性DNAポリメラーゼは、Thermus thermophilus、Thermus caldophilus、Thermus sp.ZO5(例えば、米国特許第5,674,738号を参照されたい)、Thermus aquaticus、Thermus flavus、Thermus filiformis、Thermus sp.sps17、Deinococcus radiodurans、Hot Spring family B/clone 7、Bacillus stearothermophilus、Bacillus caldotenax、Escherichia coli、Thermotoga maritima、Thermotoga neapolitana及びThermosipho africanus由来のものを含む。多数の熱安定性DNAポリメラーゼの完全な核酸及びアミノ酸配列は、公開データベースで利用可能である。
用語「5’から3’ヌクレアーゼ活性」又は「5’−3’ヌクレアーゼ活性」は、典型的には、核酸鎖合成と関連した核酸ポリメラーゼの活性を指し、それにより、ヌクレオチドは、核酸鎖の5’末端から外され、例えば、E.coliのDNAポリメラーゼIはこの活性を有し、一方、Klenow断片はそうではない。
用語「5’−3’ヌクレアーゼ活性を実質的に欠如している核酸ポリメラーゼ」又は「5’−3’−ヌクレアーゼ欠損酵素」、又は単に「ヌクレアーゼ−欠損酵素」は、Taq DNAポリメラーゼよりも5’−3’活性が50%以下であるポリメラーゼを指す。5’−3’ヌクレアーゼ活性を測定する方法、及び測定条件は、米国特許第5,466,591号に記載されている。5’−3’ヌクレアーゼ活性を欠如しているポリメラーゼの例には、Taq DNAポリメラーゼのStoffel断片(米国特許第5,466,591号)、Thermus africanus DNAポリメラーゼの変異体(米国特許第5,968,799号)、Thermotoga maritima DANポリメラーゼの変異体(米国特許第5,624,833及び第5,420,029号)、Thermus speciess sps17及びThermus speciess Z95 DNAポリメラーゼの変異体(米国特許第5,466,591号及び第5,405,774号)が挙げられる。5’−3’ヌクレアーゼ欠損酵素はまたキメラ、すなわち、1を超える種由来のドメインから構成され、5’−3’ヌクレアーゼ活性を排除する変異を有するキメラタンパク質であってもよい(米国特許第5,795,762号及び第6,228,628号)。
「オリゴヌクレオチド」とは、短い核酸を指し、典型的には、長さにして10個以上のヌクレオチドを言う。オリゴヌクレオチドは、当該技術分野において知られている任意の適した方法、例えば、Narangら(1979)Meth.Enzymol.68:90−99;Brownら(1979)Meth.Enzymol.68:109−151;Beaucageら(1981)Tetrahedron Lett.22:1859−1862;Matteucciら(1981)J.Am.Chem.Soc.103:3185−3191;又は当該技術分野において知られている任意の他の方法によって調製される。
「プライマー」は、鋳型核酸の相補鎖に沿った伸長の開始点として作用することができりオリゴヌクレオチドである。鋳型核酸の部分配列に少なくとも部分的に相補的であるプライマーは、典型的には、鋳型核酸とハイブリダイズし、伸長を起こすには十分である。
「プライマー伸長」は、1以上のヌクレオチドがプライマーに添加された化学反応を指す。
「プローブ」は、プローブと標的配列の少なくとも部分的な相補性により、標的核酸の配列と二重鎖構造を形成する標識オリゴヌクレオチドを指す。
「鋳型」又は「標的」は、増幅、検出及び定量されるべき核酸を指す。標的又は鋳型は、プライマー又はプローブがハイブリダイズし得る配列である。標的核酸は、微生物、複雑な生物学的混合物、組織、体液、血清、保存された生物学的試料、環境分離体、インビトロの調製物などを含む本質的には任意の供給源から誘導され得る。鋳型又は標的は、核酸分子の全部又は一部を構成してもよい。
「熱安定性核酸ポリメラーゼ」又は「熱安定性ポリメラーゼ」は、ポリメラーゼ酵素であり、例えば、E.coli由来のポリメラーゼと比較して、高温で相対的に安定である。本明細書中で使用するとき、熱安定性ポリメラーゼは、熱サイクル条件下、典型的にはポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)の使用に適している。
「融解温度」又は「Tm」は、ホモ二量体又はヘテロ二量体中の二本鎖(二重鎖)核酸分子集団の半分が解離して一本鎖になる温度を指す。二重鎖核酸のTmは、溶液のイオン強度及びpH、並びに核酸自体の濃度、塩基構成及び二次構造に影響される。所定濃度の二重鎖のTmは、実験的に決定されるか、又はVisual OMP(商標)(DNA Software,Inc.,Ann Arbor,Mich.)などの市販のソフトウェアの手助けにより予測可能である。
「融解(melting)アッセイ」、「融解(melt)アッセイ」、又は単に「融解」は、融解温度(Tm)を決定することができるアッセイである。このアッセイでは、二重鎖核酸分子は、制御された温度プログラムで加熱され、一本鎖への二重鎖の解離は、二重鎖の解離とともに変化する蛍光などのパラメーターを測定することによってモニターされる。融解データは、「融解曲線」、すなわち、温度の関数とする蛍光のプロット(F対T)として表すことができる。また、融解データは、「融解ピーク」、すなわち、温度の関数とする温度間隔での蛍光の変化の速度のプロット(dF/dT対T)又は(−dF/dT対T)として表すことができ、これは、典型的には放物線形状を有する。二重鎖のTmは、放物線の頂点での温度値(T)としての融解ピーク上に表される(dF/dT対T)又は(−dF/dT対T)。
「標的核酸の増幅に必要な試薬」には、限定されないが、標的核酸の増幅のための材料、例えば、少なくとも1つのプライマー核酸、バッファー溶液、ヌクレオチド、塩、核酸ポリメラーゼなどが含まれる。これらの試薬は、単一のバイアル又は予め混合されたストック溶液若しくは凍結乾燥物として別々に存在してもよい。
本発明は、核酸標的の同時多重増幅、検出及び定量の方法である。一局面では、本方法は、融解分析を併用したリアルタイムPCRを含む。この方法は、同じレポーター部分で標識された複数のプローブを利用するが、各々は、独自の二重鎖融解温度を有する。プローブは、それらの融解温度、及びそれらの蛍光標識によって同定され得るため、同一の反応容器中のいくつかのプローブは、同じ標識部分で標識され得る。アッセイは、いくつかのセットのプローブを用いることによってさらに多重化することができ、各セットは、検出装置によって区別可能である部分の数まで、別々のレポーター部分で標識される。
本発明の方法は、増幅中の各プローブによって生成される融解シグナルの発生(融解曲線)を伴う。融解曲線の関数は、導関数又は「融解(melting)ピーク」又は「融解(melt)ピーク」に微分されてもよい。各融解ピークについて、融解ピークの最大値を測定する。融解ピークの最大値の大きさ(magnitude)は、反応混合物中の標的配列の量及びそのアンプリコンに比例する。融解ピークの最大値がサイクル数に対してプロットされた増幅のサイクル中に記録されると、一連の融解ピークの最大値は増幅曲線を生じ、外見上は、伝統的なリアルタイムPCRアッセイにおいて生じる増幅曲線に類似する。各標識プローブは、独自の融解プロフィールを生じ得て、他のプローブの融解プロフィールと区別することができる。このようにして、各プローブは、各標的についての独立した定量的データを与える。相対的な定量は、所定の融解ピークが予め決定した閾値に到達するサイクルであるCmを決定することによって達成される。初期の(低い)Cmは、標的核酸の高いインプット濃度を指示し、一方、後期の(高い)Cmは、標的核酸の低いインプット濃度を指示する。予め決定された閾値は、各標的核酸について実験的に設定される。典型的には、閾値は、最初に検出されるようになる融解ピークの蛍光レベルである。
既知濃度の対照核酸が同一アッセイで増幅及び検出される場合、標的と対照核酸のCm値を比較することによって、標的核酸のインプットした絶対量を決定することができるようになる。
蛍光的に標識されたプローブを利用した伝統的な多重リアルタイムPCRと比較すると、本発明の方法は、より広い多重の能力を有する。伝統なリアルタイムPCRアッセイは、数種の波長よりも多く分離することができない検出器の能力によって制約される。本発明では、多重化する能力は、任意の所定の波長での複数の別々の融解ピークを測定することによって拡張される。
一局面では、本発明は、定量的リアルタイムPCRの多重化する能力を拡張する融解アッセイを採用する。具体的には、本発明のアッセイは、同一の蛍光標識で標識された複数のプローブを用いて、同一チューブ内の複数の標的核酸配列の同時増幅、検出及び定量を可能にするリアルタイムPCRの多重化バージョンである。プローブは、同一波長チャネル内で検出されるが、それらの独自の融解温度によって区別される。
図1に示されるように、本発明の方法は、同一の反応容器中のいくつかの標的核酸配列の増幅から開始する。各チューブは、1以上のセットのオリゴヌクレオチドプローブを含み、オリゴヌクレオチドプローブの各セットは、同一の蛍光レポーターで標識される。しかしながら、このセットのオリゴヌクレオチドプローブのうち、各オリゴヌクレオチドプローブは、標的核酸を用いて、独自の融解温度によって特徴付けられる。最大の多重化能力について、いくつかのセットのプローブは、同一の反応容器中に存在する。
増幅のラウンド後、標的核酸は、各プローブ−標的二重鎖についての融解曲線を生じさせるために、後述する融解工程に供されてもよい。各融解曲線(温度間隔での蛍光、又はF対V)を微分し、温度間隔での融解ピークに返還され(dF/dT)、それについては、「融解ピーク最大」(T=TmでのdF/dT)値が計算される。増幅および融解のサイクルを繰り返した後、「融解ピーク最大」値のセットを各標的−プローブ複合体について蓄積する。融解ピーク最大値は、サイクルの数に対してプロットされ、各標的核酸についての増殖曲線を生じさせる。増殖曲線は、リアルタイムPCRアッセイで得られる典型的な増殖曲線に類似し、各標的について得られる。
ある態様では、1以上のプローブは、増幅で使用されるアニーリング温度以下の融解温度を有するように設計されてもよい。このようなプローブは、「伝統的な」リアルタイムPCR増殖曲線を生じさせない。しかしながら、このようなプローブは、本発明による増殖曲線を生じさせるために有用である。
本発明の方法によって増幅、検出及び定量された標的核酸配列は、任意の長さであってもよい。典型的には、標的核酸は、長さにして100〜1,000である。しかしながら、より長い(数千ヌクレオチド)及びより短い(50〜100ヌクレオチド)の標的配列も、本発明のある態様において有用である場合がある。標的核酸配列は、天然又は研究室誘導の試料源から単離された、より大きな核酸分子内に含まれてもよい。
この開示は、試料中に複数の標的が存在しているかのように、一般に本発明を検討するが、ある態様では、試料に唯一の標的配列が存在することを承認される。本発明の典型的な態様では、「多重」反応は、少なくとも2つ、最大16の異なる標的配列を検出するように行われる。これらの態様は、一般的ではあるが、必ずしもそうとは限らないが、増幅プライマーの別々の対、及び標的配列の別々のプローブの使用を伴う。しかしながら、ある態様では、プライマーの同じ対を用いて増幅される同じ核酸は、1を超えるプローブで検出されてもよい。これは、単一配列が、対象とするいくつかの標的又は遺伝子座、例えばいくつかの潜在的な変異部位を含む場合に有利である。各プローブは、各部位での変異を検出及び定量を可能にする。
本発明の増幅プライマーは、標的配列の既存の改変体の少なくとも1つに、少なくとも部分的に相補的であるオリゴヌクレオチドである。プライマーの長さは、6〜100ヌクレオチドの範囲であるが、大部分のプライマーは、典型的には15〜35ヌクレオチドの範囲である。核酸増幅のためのプライマーを最適化する方法は、例えば、PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Innis et al.,eds.,(1990)Academic Press.に記載されている。典型的には、プライマーは、A、C、G及びTヌクレオチドから構成される合成オリゴヌクレオチドである。しかしながら、核酸に組み込むことができる異例の塩基ヌクレオチドもまたプライマーに使用することができる。例えば、ある種の修飾された塩基は、増幅の特異性を増加させることが知られている。米国特許第6,001,001号を参照されたい。
種々の熱安定性核酸ポリメラーゼは当該技術分野において知られている。任意の核酸ポリメラーゼは、本発明の方法に用いることができる。ある場合には、5’−3’ヌクレアーゼ活性を欠損しているポリメラーゼを使用することが有利である。ある場合には、プルーフリーディング(3’−5’−エキソヌクレアーゼ)活性のないポリメラーゼを使用することが望まれてもよい。また、ある場合には、米国特許第5,677,152号及び第5,773,528号に記載される可逆的に改変された酵素などの「ホットスタート」能力を有する酵素を有することが望まれてもよい。
ハイブリダイゼーションプローブの設計は当該技術分野において知られている。同一のプローブは、ハイブリダイゼーションプローブ又は融解プローブあるいはその両方として使用されてもよい。プローブが融解プローブ、単一のハイブリダイゼーションプローブ又はハイブリダイゼーションプローブの対のメンバー、プローブオリゴヌクレオチドの設計としてとして使用されるべきかどうかは、同一の原理によって導かれ、当該技術分野において知られ、本明細書に記載されている。これらの原理は、手動で、又はソフトウェアの手助けにより適用されてもよい。
本発明のある態様では、1を超えるプローブは、融解アッセイに供された反応混合物に存在していてもよい。当業者は、即座に、多重アッセイに有用である融解プローブに利用可能である設計基準を認識する。具体的には、同一の反応混合物に使用することができるプローブは、対応する標的配列と異なるハイブリッド融解温度を有するように設計されなければならない。
オリゴヌクレオチドプローブは、1以上の発色団を取り込むことによって標識可能である。単一の発色団は、2008年12月9日に出願された米国仮特許出願第12/330,694号に記載されるように使用されてもよい。2つの発色団が使用される場合、1つは、典型的には、レポーター発色団であり、他方はクエンチャーである。両方の発色団は、蛍光色素分子であってもよく、又は発色団の1つは非蛍光性クエンチャーであってもよい。適切な蛍光色素分子の例には、フルオレセインファミリー(FAM、HEX、TET、JOE、NAN及びZOE)、ローダミンファミリー(Texas Red、ROX、R110、R6G及びTAMRA)、シアニンファミリー(Cy2、Cy3、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、及びCy7)、クマリンファミリー、オキサジンファミリー、チアジンファミリー、スクアラニンファミリー、及び核酸の標識と検出に適した蛍光色素の他のファミリーが挙げられる。第2の発色団は、同一プローブオリゴヌクレオチド又は別々のプローブオリゴヌクレオチドに取り込まれてもよい。通常使用されるダーククエンチャーには、BlackHole Quenchers(商標)(BHQ)、(Biosearch Technologies,Inc.,Novato,Cal.)、Iowa Black(商標)(Integrated DNA Tech.,Inc.,Coralville,Iowa)、及びBlackBerry(商標)Quencher 650(BBQ−650)、(Berry & Assoc.,Dexter,Mich.)が挙げられる。
本発明は、リアルタイムPCRアッセイにおける標的核酸の定量を伴う。伝統なリアルタイムPCRアッセイとして、増幅増殖曲線は各標的について生じさせる。曲線は、増幅の各サイクル中に検出可能な増幅に依存したシグナルを測定することによって生じさせる。本発明は、以前には増殖曲線を生じさせるために使用されていたものではなく、新規な増幅依存性シグナルを測定することができる。具体的には、本発明の方法は、融解シグナル、すなわち、増殖曲線を生じさせるための融解アッセイにおいて生じたシグナルを測定する。
本発明の方法の融解アッセイでは、ハイブリッドが、標的DNAと1以上の標識プローブとの間に形成される。典型的には、オリゴヌクレオチドプローブ(単数又は複数)は、1以上の発色団部分によって標識され、そのうちの少なくとも1つの発色団は蛍光色素分子である。鋳型−プローブハイブリッドの融解又は形成をもたらす温度変化は、適切な波長の光による励起に基づくオリゴヌクレオチドプローブにより発光する蛍光の測定可能な変化によって蓄積される。
ある態様では、プローブは、FRET対を形成する2つの発色団で標識される。ある態様では、両方の発色団は蛍光色素分子である。他の態様では、1つの発色団は非蛍光性クエンチャーである。FRET対を形成する発色団は、同一又は別々のプローブ分子にコンジュゲートされてもよい。融解アッセイにおけるFRETプローブの使用は、米国特許第6,174,670号、及びDe Silvaら(1998),“Rapid genotyping and quantiication on the LightCycler(商標)with hybridization probes,”Biochemica,2:12−15に記載されている。他の態様では、プローブは、標的核酸とコンジュゲートされたか、又はそれにインターカレートされた第2の発色団と相互作用する単一の発色団で標識される(米国特許第5,871,908号を参照されたい)。
既存の方法に従って、シグナル融解アッセイは、増幅の全てのサイクルが完了後に行う。この技術は、通常、「増幅後融解」と呼ばれる。しかしながら、本発明は、融解アッセイをPCRのサイクルに組み込むことを教示する。典型的な融解工程は、95℃でインキュベート(二本鎖アンプリコンを変性するため)し、次に、温度を40℃まで低下させ(融解プローブのアニーリングを可能にするため)、その後、温度を再度上昇させる(プローブ−鋳型二重鎖を融解するため)ことを含む。融解シグナルは、第1ラウンドの増幅では乏しいことが観察された。この現象は、おそらくは、増幅の初期の段階に存在する標的核酸の不十分な量に起因する。したがって、実質的に多くの増幅サイクルがすでに行われた後に、増幅サイクルに融解工程を組み込むことが実用的である。
蛍光オリゴヌクレオチドプローブを用いた伝統的なリアルタイムPCRアッセイでは、蛍光は、各サイクルのアニーリング工程で検出される。本発明では、蛍光データは、融解工程の選択された部分中に連続的に獲得される。したがって、プローブ−標的の二重鎖の各ラウンドの融解は融解曲線及び融解ピークを生じさせる。融解ピークを得るために融解曲線を微分することは、例えば、米国特許第6,427,156号に記載されている。各融解ピークについて、融解シグナルは、温度が二本鎖の融解温度(T=Tm)に到達すると、融解ピークの最大又は「融解ピーク最大」として定義される。融解ピークの高さは、融解プローブと標的アンプリコンの間で形成された二重鎖の量に比例し、これは、試料中の標的アンプリコンの量に比例する。したがって、所定の融解ピークが最初に所定の閾値(Cm)に到達するサイクルは、標的核酸の初期量を反映する。各サイクルで測定される融解ピークの高さ(融解ピーク最大値)を増幅のサイクルに対してプロットする。図2と3に見ることができるように、得られたプロットは、伝統的なリアルタイムPCR増殖曲線に類似する。既知のインプット濃度の対照核酸が標的核酸と同時に増幅される場合、標的核酸の絶対インプット量は、標的及び対照核酸について測定されるCm値を比較することによって決定され得る。
いくつかの態様では、本発明は、非対称PCRを伴う。非対称PCR混合物では、増幅プライマーの1つは、他のプライマーよりも多量に存在する。これらのプライマーは、それぞれ、「「過剰プライマー」及び「制限プライマー」と呼ばれる。これらのプライマーの伸長から得られる核酸鎖は、それぞれ、「過剰鎖」及び「制限鎖」と呼ばれる。過剰プライマーと制限プライマーの比率は、選択的に操作可能であり、200:1〜2:1であるが、典型的には、約9:1〜5:1である。プライマーの過剰により、過剰鎖は、一本鎖の形態で線状に蓄積される。本発明では、融解プローブは、「過剰鎖」、すなわち、過剰プライマーの伸長に起因し、一般鎖形態で蓄積されるアンプリコン鎖にハイブリダイズするように設計される。過剰一本鎖は、PCRの後期サイクルで有利である。後期サイクル中の伝統的な非対称PCRアッセイでは、アンプリコンの鎖が蓄積され、二重鎖の形成のためのハイブリダイゼーションプローブと効果的に競合する。非対称PCRは、過剰鎖がプローブとハイブリダイズするように設計され、したがって、PCRの後期サイクルのける動力学的欠点を取り去り、融解ピークの検出を可能にする。
いくつかの態様では、5’−3’ヌクレアーゼ活性を含む酵素を使用することは有利である場合がある。このような酵素によるハイブリダイゼーションプローブの枯渇を防ぐために、融解アッセイのために十分量のプローブを確実にするプローブ濃度が選択される。
例示のためだけであり、本発明の範囲を制限せずに、この方法は、同じ試料中のヒト遺伝子PPP1CA及びSENP1のmRNAの存在及び量を検出するために適用された。PPP1CAは、タンパク質ホスファターゼ1−アルファの触媒サブユニットをコードし、抗癌遺伝子タンパク質を有する遺伝子である(Castro et al.,”PPP1CA contributes to the senescence program induced by oncogenic Ras”,Carcinogenesis(2008)29(3):491−499を参照されたい。SENP1は、セントリン/SUMO特異的プロテアーゼであり、ユビキチン(Ub1)類似因子(SUMO)のファミリーに属し、Muller et al.,”SUMO,ubiquitin’s mysterious cousin,”Nat.Rev.Mol.Cell Biol.(2001)2(3):202−10及びYeh et al.,”Ubiquitin−like proteins:new wines in new bottles”Gene(2000)248)1−2):1−14に概説される)。
実施例1
融解に基づく増殖曲線を用いた、同一チューブにおける様々な量の標的SENP1及びPPP1CAの定量的増幅
この実施例では、方法は、組織試料における様々な量のSENP1及びPPP1CA RNAの検出及び定量に適用された。
非対称PCRは、制限プライマーに対して7倍過剰の過剰プライマーを用いて行われた。検出は、フルオレセイン色素及びBlacHole(商標)クエンチャーで標識された単一のハイブリダイゼーションプローブを用いて実行された。プライマー及びプローブ配列を表1に示す。プローブは、過剰鎖にハイブリダイズするように設計された。
Figure 0005745774
F−cx−FAMレポーター色素
Q−BHQ−2クエンチャー色素
E−tert−ブチル−ベンジルdA
p−3’−リン酸基
各100μlの反応は、所定量のヒト胎児脾臓RNA(0.2〜2000ナノグラム、図2と3に示される)、50mM Tricine、pH8.3;120mM酢酸カリウム;8%グリセロール;33.3mMの各dATP、dGTP、dGTP及びdCTP、100mM dUTP;40U ZO5 DNAポリメラーゼ;100nMアプタマー46A;5Uウラシル−N−グリコシラーゼ(UNG);3mM酢酸マンガネーゼ;100nMフォーワード(制限)プライマー(配列番号1及び配列番号4);700nMリバース(過剰)プライマー(配列番号2及び配列番号5);及び200nMプローブ(配列番号3及び配列番号6)を含む。
増幅及び検出は、Roche LightCyler(商標)LC480装置を用いて行われた。反応は、下記の温度プロフィール:50℃で2分間(UNG工程);95℃で1分間(UNG不活性化);60℃で30分間(逆転写)に供され、次に、90℃で15秒間(変性)及び61℃で60秒間(アニーリング及び伸長)の44増幅サイクルに供された。
融解工程は、初期の15サイクロ(登録商標)の増幅後に組み込まれた。サイクル16〜17については、融解は、2回サイクル毎に行われた。サイクル28〜39については、融解はサイクル毎の後に行われた。サイクル40〜44サイクルについては、融解は、2回サイクル毎に行われた。融解段階は、61℃のアニーリングと伸長工程の完了後に開始され、1.2℃/秒のランプ速度で5秒間90℃;1.8℃/秒の速度で40℃まで冷却し;1.8℃/秒の速度で90℃に加熱することからなっていて、蛍光データは、1℃で2回の速度で連続的に獲得され、3チャンネルで読まれた。
融解工程で得られた各蛍光読み取りについて、融解曲線(関数F/T)が得られた。各融解曲線については、導関数又は「融解ピーク”(dF/dT)が得られ、融解ピーク最大値は、本発明の方法に従って決定された(図1)。得られた融解曲線の最大値は、増幅サイクルの数に対してプロットされ、図2(SENP1について)及び図3(PPP1CAについて)に示される増殖曲線を生じた。
定量的な結果を表2に示す。表は、予め決定された「融解閾値」(Cm)が達成されるサイクル数を示す。SENP1については、閾値は、0.181で設定された。PPP1CAについては、閾値は、0.055で設定された。各標的については、閾値は、核酸のより大きな初期のインプットを用いてより早期に達成された。
Figure 0005745774
図2及び3に示されるように、標的核酸の各量について、実験は2点測定で行った。各標的について、全12反応(2つの鋳型なしの対照反応を含む)は、同じ蛍光標識されたプローブを利用した。
本発明は、特定の実施例を参照して詳細に説明されているが、種々の変更が本発明の範囲内で行い得ることは当業者に明らかとなる。このようにして、本発明の範囲は、本明細書に記載されている実施例によって制限されるべきではないが、以下に示される特許請求の範囲による。

Claims (9)

  1. 単一の試料容器中で、1以上の標的核酸を同時多重リアルタイムPCRで増幅、検出及び定量するための方法であって、
    (a)1以上の標的核酸を含むことが疑われる試料と、少なくとも1セットのオリゴヌクレオチドプローブとを接触させ、該セットに含まれる各オリゴヌクレオチドプローブは、同一の1以上のレポーター部分を用いて標識され、ここで、該標識オリゴヌクレオチドプローブの各々は、
    i.少なくとも1つの核酸の少なくとも部分配列(subsequence)に十分に相補的であり;
    ii.同一セットに含まれる他の標識オリゴヌクレオチドプローブの融点とは異なっている融点を有する対応する標的核酸に結合することができ;
    (b)温度変化間隔を含む増幅反応のサイクルにおいて、試料中の標的核酸を増幅させ、ここで、該標識オリゴヌクレオチドプローブは対応する標的核酸とのハイブリッドから解離し;
    (c)少なくとも一部分の該温度変化間隔にわたって、該レポーター部分からの発光を検出し;
    (d)少なくとも前記一部分の温度変化間隔にわたって、工程(c)で検出された該発光の一次導関数をプロットし;
    (e)工程(d)でプロットされた該導関数の最大値を決定し;
    (f)工程(b)から(e)を複数回繰り返し;及び
    (g)工程(b)から(e)のサイクル数又は繰り返しの数に対して、工程(e)で検出された該導関数の最大値をプロットし、工程(e)で決定された値の所定の閾値に到達する繰り返し数を決定し、このようにして該標的核酸の相対量を定量する
    ことを含む方法。
  2. 既知濃度の対照核酸を標的核酸(複数)と同時に工程(a)〜(f)に供し、各標的核酸についての工程()で決定された値が、対照核酸についての工程()で決定された値と比較され、それにより各々の該標的核酸の絶対量を決定する、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(a)における該オリゴヌクレオチドプローブの各々は、単一のレポーター部分を用いて標識される、請求項1及び2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 前記レポーター部分が蛍光性である、請求項3に記載の方法。
  5. 工程(a)における該オリゴヌクレオチドプローブの各々は、レポーター部分とクエンチャー部分を用いて標識される、請求項1又は2に記載の方法。
  6. 前記レポーター部分と前記クエンチャー部分は蛍光色素分子である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記レポーター部分は蛍光色素分子であり、前記クエンチャー部分はダーククエンチャーである、請求項5に記載の方法。
  8. 前記レポーター部分と前記クエンチャー部分はヌクレアーゼ切断部位によって分けられる、請求項5に記載の方法。
  9. 工程(b)の前に、試料中の標的核酸を増幅するために少なくとも1回の増幅サイクルをさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
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