JP5745404B2 - 2種類の異なる微生物に由来するエンドグルカナーゼを含んでなるセルラーゼ調製物 - Google Patents

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Description

本発明は、2種類の異なる微生物に由来するエンドグルカナーゼを含んでなるセルラーゼ調製物、該セルラーゼ調製物の製造法、並びに該セルラーゼ調製物の用途に関する。
従来から、セルロース含有繊維を、その繊維に所望の特性を与えるためにセルラーゼで処理することが行われている。例えば、繊維業界においては、セルロース含有繊維の肌触り及び外観を改善するために、又は着色されたセルロース含有繊維にその色の局所的な変化を提供する「ストーンウォッシュ」の外観を与えるために、セルラーゼによる処理が行われてきた(特許文献1)。
従来、この様な用途に用いられるセルラーゼは、糸状菌などのセルラーゼ産生菌が産生するセルラーゼ複合物から、セルロース含有繊維に対して高活性を示す成分を単離することにより探索されてきた。その結果、GHファミリー5、GHファミリー12、およびGHファミリー45に分類されるエンドグルカナーゼが、主にセルロース含有繊維に高活性を示すセルラーゼとして単離された。例えば、GHファミリー5に分類されるエンドグルカナーゼとしては、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)に由来するSCE3(特許文献2)が、GHファミリー12に分類されるエンドグルカナーゼとしては、ペニシリウム・ピノフィラム(Penicillium pinophilum)に由来されるPPCE(特許文献3)が、また、GHファミリー45に分類されるエンドグルカナーゼとしては、スタフィロトリカム・ココスポラム(Staphylotrichum cocosporum)に由来されるSTCE(特許文献4)などが、知られている。
これらセルラーゼを商業的に製造する場合、当該セルラーゼをコードする遺伝子を糸状菌などの微生物に導入して得られる形質転換体を培養し、組換え酵素として大量に発現させることにより実施されるのが一般的である。この場合、調製されたセルラーゼ調製物のセルロース含有繊維に対する活性は、大量に発現させた組換えセルラーゼの活性に依存する。同様に、セルラーゼ調製物のpH特性も大量に発現させた組換えセルラーゼの性質に依存する。例えば、SCE3の場合、その至適pHが弱酸性であり(特許文献2)、またPPCEの場合、その至適pHが酸性である(特許文献3)。よって、それぞれを組換え酵素として大量発現させて得られるセルラーゼ調製物もSCE3およびPPCEと同様のpH特性を示す。
これまで、セルラーゼ調製物の活性の向上や性質の改変を行うために、主として、所望の性質を示す新規セルラーゼの探索やタンパク質工学的手法による既存セルラーゼの改変が試みられてきた。しかしながら、既存セルラーゼよりも飛躍的に優れた活性を示すセルラーゼを得るためには、まず、新規の微生物を単離しなくてはならず、それ自体が容易ではない。さらに、その微生物等が所望の性質を持つセルラーゼを産生する可能性は低い。また、タンパク質工学的手法により既知のセルラーゼに変異を導入したとしても、その性質を飛躍的に改変することは難しかった。これらの問題から、従来、高い活性と優れたpH特性を兼ね備えたセルラーゼ調製物が得られていないのが現状である。
欧州特許第307564号公報 国際公開第98/54332号パンフレット 国際公開第2008/111613号パンフレット 国際公開第2005/054475号パンフレット
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い活性を有し、かつ、優れたpH特性を有するセルラーゼ調製物を提供することにある。さらなる本発明の目的は、このようなセルラーゼ調製物を簡便に生産する方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、2種類の異なる糸状菌に由来するエンドグルカナーゼを一定割合以上ずつ含んでなるセルラーゼ調製物を生産することにより、それぞれのエンドグルカナーゼを単独で発現させて得たセルラーゼ調製物と比較して、驚くべき高いセルロース含有繊維に対する活性が得られることを見出した。特に、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)に由来するSCE3(GHファミリー5に分類)とペニシリウム・ピノフィラムに由来するPPCE(GHファミリー12に分類)とからなる組み合わせ、あるいは、ペニシリウム・ピノフィラム(Penicillium pinophilum)に由来するPPCEとスタフィロトリカム・ココスポラム(Staphylotrichum cocosporum)に由来するSTCE(GHファミリー45に分類)とからなる組み合わせを、主要なセルラーゼとして、セルラーゼ調製物に含有させることにより、セルロース含有繊維に対する活性が顕著に増加した。また、このようにして得られたセルラーゼ調製物のpH特性は、それぞれのエンドグルカナーゼを単独で発現させて得たセルラーゼ調製物と比較して広範なプロファイルを示し、2種類のエンドグルカナーゼを組み合わせることにより、セルラーゼ調製物のpH特性を改変できることが判明した。さらに、本発明者は、この様なセルラーゼ調製物の生産において、2種類の異なる微生物に由来するエンドグルカナーゼをコードするDNAを同一の宿主細胞に導入して発現させることにより、それぞれのエンドグルカナーゼを単独で宿主細胞に導入して発現させた場合と比較して、分泌タンパク質に占める組換えエンドグルカナーゼの割合が向上し、高活性の培養上清が得られることを見出した。
すなわち本発明は、2種類の異なる微生物に由来するエンドグルカナーゼを含んでなるセルラーゼ調製物、該セルラーゼ調製物の製造法、並びに該セルラーゼ調製物の用途に関し、より具体的には、
(1)2種の異なる微生物に由来するエンドグルカナーゼを含んでなるセルラーゼ調製物、
(2)エンドグルカナーゼが2種の異なる糸状菌に由来する、(1)に記載のセルラーゼ調製物、
(3)2種の異なる微生物に由来するエンドグルカナーゼがともに組み換えタンパク質である、(1)に記載のセルラーゼ調製物、
(4)主要な2種のエンドグルカナーゼのそれぞれが、全セルラーゼの少なくとも10重量%含まれている(1)から(3)のいずれかに記載のセルラーゼ調製物、
(5)主要な2種のエンドグルカナーゼのそれぞれが、全セルラーゼの少なくとも20重量%含まれている(4)に記載のセルラーゼ調製物、
(6)主要な2種のエンドグルカナーゼが異なるGHファミリーに分類される、(1)から(3)のいずれかに記載のセルラーゼ調製物、
(7)主要な2種のエンドグルカナーゼが、GHファミリー5、GHファミリー12、およびGHファミリー45のいずれかに分類されるものである、(6)に記載のセルラーゼ調製物、
(8)主要な2種のエンドグルカナーゼが、下記(a)または(b)のいずれかの組み合わせである、(7)に記載のセルラーゼ調製物、
(a)GHファミリー5に分類されるエンドグルカナーゼとGHファミリー12に分類されるエンドグルカナーゼとからなる組み合わせ
(b)GHファミリー12に分類されエンドグルカナーゼとGHファミリー45に分類されるエンドグルカナーゼとからなる組み合わせ
(9)GHファミリー5に分類されるエンドグルカナーゼが、配列番号:2に記載のアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であり、GHファミリー12に分類されるエンドグルカナーゼが配列番号:4に記載のアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であり、GHファミリー45に分類されるエンドグルカナーゼが配列番号:6に記載のアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質である、(8)に記載のセルラーゼ調製物、
(10)(3)に記載のセルラーゼ調製物を生産する方法であって、2種のエンドグルカナーゼをコードするDNAを同一の宿主細胞に導入し得られる形質転換体を培養する工程を含んでなる方法、
(11)宿主細胞が糸状菌である、(10)に記載の方法、
(12)改良されたセルロース含有繊維の製造方法であって、セルロース含有繊維を、(1)から(3)のいずれかに記載のセルラーゼ調製物と接触させる工程を含んでなる方法、
(13)バイオマスから糖を製造する方法であって、セルロース含有バイオマスを(1)から(3)のいずれかに記載のセルラーゼ調製物と接触させる工程を含んでなる方法、
を提供するものである。
本発明により、高活性でかつ広範なpH範囲で活性を示すセルラーゼ調製物が提供された。また、本発明により、このようなセルラーゼ調製物を簡便に生産する方法が提供された。本発明により得られるセルラーゼ調製物を用いることにより、例えば、セルロース含有繊維の肌触り・外観の改良やバイオマスの糖化を効率的に行うことが可能となった。
図1は、SCE3単独発現株、PPCE単独発現株およびSCE3・PPCE共発現株の毛羽除去活性におけるpH特性の解析結果を示す図である。 図2は、STCE単独発現株、PPCE単独発現株およびSTCE・PPCE共発現株の毛羽除去活性におけるpH特性の解析結果を示す図である。
セルラーゼ調製物
本発明においてセルラーゼとは、セルロースを分解する活性を持つ酵素を指し、またセルラーゼ調製物とは、セロビオハイドロラーゼ、エンドグルカナーゼ、β−グルコシターゼなどのセルラーゼ成分を含んでなる調製物を指す。
本発明のセルラーゼ調製物は、2種の異なる微生物に由来するエンドグルカナーゼを含むことを特徴とする。エンドグルカナーゼが由来する2種の異なる微生物は、好ましくは2種の異なる糸状菌である。糸状菌としては、例えば、トリコデルマ(Trichoderma)属、ペニシリウム(Penicillium)属、またはスタフィロトリカム(Staphylotrichum)属、フミコーラ(Humicola)属、アクレモニウム(Acremonium)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、リゾプス(Rizopus)属、ムコール(Mucor)属、ファイコマイセス(Phycomyces)属に属するものが挙げられ、好ましい例としては、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)、ペニシリウム・ピノピラム(Penicillium pinophilum)、またはスタフィロトリカム・ココスポラム(Staphylotrichum cocosporum)、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)、アクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・アキュレアータス(Aspergillus aculeatus)リゾプス・オリゼ(Rizopus oryzae)属、ムコール・サーシネロイデス(Mucor circinelloides)、ファイコマイセス・ニテンス(Phycomyces nitens)が挙げられる。
本発明のセルラーゼ調製物に含まれる2種の主要なエンドグルカナーゼは、異なる微生物に由来し、かつ、異なるGHファミリーに分類されるエンドグルカナーゼから選択されることが好ましい。ここで「主要なエンドグルカナーゼ」とは、セルラーゼ調製物に含まれるエンドグルカナーゼのうち、タンパク質重量が最も多いエンドグルナカーゼを指す。従って、「2種の主要なエンドグルカナーゼ」とは、セルラーゼ調製物に含まれるエンドグルカナーゼのうち、タンパク質重量が最も多いエンドグルナカーゼおよび2番目に多いエンドグルカナーゼを指す。タンパク質重量は、セルラーゼ調製物についてSDS-PAGEを行い、その泳動像における各タンパク質バンドの濃度(タンパク質量)をデンシトメトリーにより解析することで、算出することができる。なお、ある種のエンドグルカナーゼは未分解のものに加えて、分解されたものも存在するため、SDS-PAGEの泳動像の解析において、同一のエンドグルカナーゼ遺伝子の翻訳物が異なるバンドとして観察される場合がある。本発明においては、同一のエンドグルカナーゼ遺伝子の翻訳物であれば、SDS-PAGEの泳動像において異なるバンドとして検出された場合でも、これらを同種のエンドグルカナーゼと評価して、タンパク質重量を算出するものとする。
異なるGHファミリーに分類されるエンドグルカナーゼは、GHファミリー5、GHファミリー12、もしくはGHファミリー45のいずかに分類されるエンドグルカナーゼから選択されることが望ましい。ここで「GHファミリー」とは、糖質加水分解酵素の一次構造に着目した分類であり、具体的には、CAZYのWEBページ(http://www.cazy.org/fam/acc_GH.html)に記載された方法により分類される。
GHファミリー5に分類されるエンドグルカナーゼとしては、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)に由来するSCE3をその一例として挙げることができる。ここで「SCE3」の代表的な天然型の蛋白質は、配列番号:2に記載のアミノ酸配列で示されるが、本発明においては、エンドグルカナーゼ活性を示す限り、配列番号:2に記載のアミノ酸配列において1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であっても構わない。
また、GHファミリー12に分類されるエンドグルカナーゼとしては、ペニシリウム・ピノフィラム(Penicillium pinophilum)に由来するPPCEをその一例として挙げることができる。ここで「PPCE」の代表的な天然型の蛋白質は、配列番号:4に記載のアミノ酸配列で示されるが、本発明においては、エンドグルカナーゼ活性を示す限り、配列番号:4に記載のアミノ酸配列において1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であっても構わない。
また、GHファミリー45に分類されるエンドグルカナーゼとしては、スタフィロトリカム・ココスポラム(Staphylotrichum cocosporum)に由来するSTCEをその一例として挙げることができる。ここで「STCE」の代表的な天然型の蛋白質は、配列番号:6に記載のアミノ酸配列で示されるが、本発明においては、エンドグルカナーゼ活性を示す限り、配列番号:6に記載のアミノ酸配列において1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であっても構わない。
エンドグルカナーゼにおいて改変される「1もしくは複数個のアミノ酸」は、通常、50アミノ酸以内、好ましくは30アミノ酸以内、さらに好ましくは10アミノ酸以内(例えば、5アミノ酸以内、3アミノ酸以内)である。エンドグルカナーゼのあるアミノ酸が他のアミノ酸に置換される場合、そのエンドグルカナーゼ活性の維持のためには、その置換は、同様の性質を有するアミノ酸同士の置換(保存的置換)であることが好ましい。
本発明において、セルラーゼ調製物に含まれる主要な2種のエンドグルカナーゼの組み合わせは、特に、SCE3とPPCEとの組み合わせ、もしくはPPCEとSTCEとの組み合わせが、好ましい。
例えば、SCE3とPPCEの組み合わせにおいては、それぞれを単独に発現させた場合と比較して全セルラーゼあたり2.4〜3.0倍程度の驚くべき高い毛羽除去活性を得ることができる。このような顕著な相乗効果に加え、この組み合わせにより得られるセルラーゼ調製物のpH特性は、それぞれを単独に発現させた場合と比較して広範なプロファイルとなる。特に、pHが4を超えた場合でも、一定pH範囲において、最適pHの場合と同等レベルの高い毛羽除去活性を得ることができる。例えば、SCE3を単独に発現させた場合、pH5においては、最適pHにおける毛羽除去活性の約75%となり、PPCEを単独に発現させた場合、pH5においては、最適pHにおける毛羽除去活性の約30%となるが、この両者を組み合わせた場合には、pH5においても、最適pHにおける毛羽除去活性と同等の活性を示すことができる。ここで「同等の活性」とは、少なくとも90%以上、好ましくは95%以上、最も好ましくは100%の活性を意味する。このように、SCE3とPPCEの組み合わせは、それぞれ単独のpH特性からは予想できない、有利な特性を示す点にも特徴がある。
また、例えば、PPCEとSTCEの組み合わせにおいては、それぞれを単独に発現させた場合と比較して、全セルラーゼあたり3.2〜3.7倍程度の高い毛羽除去活性を得ることができる。このような顕著な相乗効果に加え、この組み合わせにより得られるセルラーゼ調製物のpH特性は、それぞれを単独に発現させた場合と比較して広範なプロファイルとなる。
本発明のセルラーゼ調製物は、主要な2種類のエンドグルカナーゼを含むことにより、上記の通り、それぞれを単独で発現させた場合と比較して、相対的に高い活性と改変されたpH特性を有する。
セルラーゼ調製物の絶対的な活性を高めるためには、セルラーゼ調製物は、主要な2種類のエンドグルカナーゼのそれぞれを10重量%(全セルラーゼに対して)以上、さらに好ましくは20重量%以上含む。SCE3とPPCEの組み合わせにおいては、例えば、SCE3を40重量%以上かつPPCEを20重量%以上含むセルラーゼ調製物でありうる。また、PPCEとSTCEの組み合わせにおいては、例えば、PPCEを15重量%以上かつSTCEを25重量%以上含むセルラーゼ調製物でありうる。
ここで「全セルラーゼ」とは、セルラーゼ調製物に含まれるセロビオハイドロラーゼ、エンドグルカナーゼ、及びβ−グルコシターゼの総重量を指す。例えば、トリコデルマ・ビリデ・ストレイン2株を宿主としてエンドグルカナーゼを組換えタンパク質として発現させた場合には、組換えエンドグルカナーゼに加えて宿主由来のセロビオハイドロラーゼであるCBH1、CBH2、エンドグルカナーゼであるEG1、SCE3、エンドグルカナーゼ(GHファミリー74)、β−グルコシターゼであるBGLのそれぞれの重量の合計が全セルラーゼ量となる。
エンドグルカナーゼをコードするDNAおよびそれらの取得
本発明においてエンドグルカナーゼをコードするDNAとは、前記のエンドグルカナーゼのアミノ配列をコードするDNAを指す。
本発明においてエンドグルカナーゼをコードするDNAは、エンドグルカナーゼ遺伝子の塩基配列もしくはエンドグルカナーゼのアミノ酸配列を基に人工的に化学合成することにより得ることができる。また、本発明のエンドグルカナーゼをコードするDNAは、既知エンドグルカナーゼ遺伝子の塩基配列もしくは既知エンドグルカナーゼのアミノ酸配列を基にして合成されたプライマーを使用して、ゲノムDNA、cDNA、プラスミドなど当該遺伝子が含まれるDNAを鋳型としたPCRにより増幅することができる。さらに本発明のエンドグルカナーゼをコードするDNAは、既知エンドグルカナーゼ遺伝子の塩基配列もしくは既知エンドグルカナーゼのアミノ酸配列を基にして合成されたエンドグルカナーゼの部分遺伝子をプローブとして、当該エンドグルカナーゼ遺伝子を含むゲノムDNAライブラリーもしくはcDNAライブラリーより当該エンドグルカナーゼ遺伝子を含む陽性クローンをスクリーニングすることにより得ることもできる。
また、導入するエンドグルカナーゼをコードするDNAを宿主細胞にて活性を有するエンドグルカナーゼとして発現させるために、前記のエンドグルカナーゼをコードするDNAには、その発現を制御する塩基配列や形質転換体を選択するための遺伝子マーカー等を含んでいることが好ましい。発現を制御する塩基配列としては、プロモーター、ターミネーター及びシグナルペプチドをコードする塩基配列等がこれに含まれる。プロモーターは宿主細胞において転写活性を示すものであれば特に限定されず、宿主細胞と同種若しくは異種のいずれかのタンパク質をコードする遺伝子の発現を制御する塩基配列として得ることができる。また、シグナルペプチドは、宿主細胞において、タンパク質の分泌に寄与するものであれば特に限定されず、宿主細胞と同種若しくは異種のいずれかのタンパク質をコードする遺伝子から誘導される塩基配列より得ることができる。
宿主細胞、およびその形質転換
本発明において、エンドグルカナーゼをコードするDNAが導入される宿主細胞としては、大腸菌、放線菌、酵母、糸状菌などを利用することができるが、タンパク質生産性に優れる糸状菌を用いることが好ましい。また、宿主細胞として使用される糸状菌としては、フミコーラ(Humicola)属、アスペルギルス(Aspergillus)属またはトリコデルマ(Trichoderma)属、フザリウム(Fusarium)属、アクレモニウム(Acremonium)属、またはペニシリウム属(Penicillium)に属するものを利用できるが、さらにそれらの好ましい例としては、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)若しくはアスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)、またはトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)、フザリウム・オキシスポーラム(Fusarium oxysporum)、アクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)、またはペニシリウム・ピノフィラム(Penicillium pinophilum)が挙げられる。
本発明においては、エンドグルカナーゼをコードするDNAの宿主細胞への導入は、前記のエンドグルカナーゼをコードするDNAを直接的に導入する方法に加え、宿主細胞内で複製可能で、かつ、その遺伝子がコードするセルラーゼを発現可能な状態で含んでなる発現ベクターで宿主細胞を形質転換する方法でも、実施することができる。宿主細胞の形質転換に使用される発現ベクターは、自己複製ベクター、すなわち、染色体外の独立体として存在し、その複製が染色体の複製に依存しない、例えば、プラスミドを基本に構築することができる。また、発現ベクターは、宿主微生物に導入されたとき、その宿主微生物のゲノム中に組み込まれ、それが組み込まれた染色体と一緒に複製されるものであってもよい。本発明によるベクター構築の手順及び方法は、遺伝子工学の分野で慣用されているものを用いることができる。
本発明において、前記エンドグルカナーゼをコードするDNAおよび発現ベクターによる宿主細胞の形質転換は、この分野で慣用されている方法に従い実施することができる。エンドグルカナーゼをコードするDNAの宿主細胞への導入法は、2種類のエンドグルカナーゼをコードするDNAもしくはそれらを含む発現ベクターを、同時に宿主細胞に導入することにより実施される。また、導入されるエンドグルカナーゼをコードするDNAもしくはそれらを含む発現ベクターの内の一つをまず宿主細胞に導入し、続いて、得られた形質転換体にさらに別のエンドグルカナーゼをコードするDNAもしくは発現ベクター導入するという、段階的に2種類のセルラーゼ遺伝子もしくはそれらを含む発現ベクターを宿主細胞に導入することによっても実施することができる。また、形質転換の際に利用される遺伝子マーカーは、形質転換体の選択の方法に応じて適宜選択されてよいが、例えば薬剤耐性をコードする遺伝子、栄養要求性を相補する遺伝子を利用することができる。
セルラーゼ調製物の生産
本発明におけるセルラーゼ調製物の生産は、前記の形質転換された宿主細胞を適当な培地で培養し、その培養物から組換えセルラーゼを得ることができる。2種類の組換えエンドグルカナーゼを発現する宿主細胞の培養及びその条件は、使用する宿主細胞についてのそれと本質的に同等であってよい。
セルラーゼの用途
本発明においては、前記セルラーゼ調製物またはそれを利用したセルラーゼ剤で、セルロース含有繊維を処理することにより、肌触り及び外観が改良されたセルロース含有繊維を製造することができる。また、着色されたセルロース含有繊維にその色の局所的な変化を提供する「ストーンウォッシュ」の外観を与えることができる。
さらに本発明によれば、前記組換えセルラーゼ調製物またはそれを利用したセルラーゼ剤で、稲わら、バガス、コーンストーバー、椰子の実などの果実の絞りかす、廃木材などのバイオマスを処理することにより、これらのバイオマスから糖を製造(糖化)することができる。この様にして得られた糖は、酵母などでさらに発酵し、エタノールに変換することができる。
本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1] エンドグルカナーゼSCE3及びエンドグルカナーゼPPCEを共発現するトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)の作製
(1)SCE3発現プラスミドpCB−sce3の構築
トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)由来のエンドグルカナーゼSCE3の発現ベクターとしては、国際公開第98/11239号記載のpCB1−Eg3XをXbaIで切断し得られた約7kbの断片を自己連結し得られるpCB1−sce3を用いた。
(2)PPCE発現プラスミドpPPCE−Mの構築
ペニシリウム・ピノピラム(Penicillium pinophilum)由来エンドグルカナーゼPPCE発現ベクターは、国際公開第2008/11613号記載のpPPCE−Mを用いた。
(3)選択マーカー発現プラスミドpPYR4の構築
ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)由来pyr4遺伝子を含むマーカープラスミドは国際公開第2005/056787号記載のpPYR4を用いた。
(4)選択マーカー発現プラスミドpDT−118の構築
pUC118(宝酒造社製)のXbaI部位に、国際公開第98/03667に記載のpMKD01からXbaIにより切り出したアスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)由来trpC遺伝子のプロモーター及びターミネーターを持つストレプトマイセス・リモファシエンス(Streptomyces rimofacience)由来デストマイシン耐性遺伝子(DtR)を挿入しプラスミドpDT−118を構築した。
(5)SCE3単独発現株の造出と培養
実施例1−(1)で得られたプラスミドpCB1−sce3及び実施例1−(3)で得られたプラスミドpPYR4によるトリコデルマ・ビリデの形質転換は、国際公開第2005/056787号に記載の方法に従い実施した。即ち、ウラシル生合成遺伝子(pyr4)欠損株であるトリコデルマ・ビリデ・ストレイン2株を宿主とし、選択マーカーとしてニューロスポラ・クラッサのpyr4遺伝子を用いたコトランスフォーメーション(co-transformation)法により形質転換を実施した。まず国際公開第2005/056787号に記載の方法に従い、トリコデルマ・ビリデ・ストレイン2株のプロトプラストを調製し、得られたプロトプラスト懸濁液100μLを、7μgのpCB1−sce3及び3μgのpPYR4と混合した。混合液を氷冷下で5分間静置し、400μLのPEG溶液(60%ポリエチレングリコール4000、10mM塩化カルシウム、10mMトリス塩酸緩衝液、pH7.5)を加え、更に氷冷下で20分間静置した。以上の処理をしたプロトプラスト縣濁液をSUTC緩衝液(0.5Mシュークロース、10mM塩化カルシウム、10mMトリス塩酸緩衝液、pH7.5)で洗浄した後、0.5Mシュークロースを含む最少培地に軟寒天とともに重層し、28℃で5日間培養した。培養後、生育したコロニーを再度、最少培地に移植し、ここで生育したコロニーを形質転換体とした。得られた形質転換体200株をPSW培地(1.0%グルコース,4.0%ラクトース、2.0%大豆粕、1.0%小麦胚芽、0.2%リン酸二水素カリウム、0.2%硫酸アンモニウム、0.2%リン酸アンモニウム、0.2%炭酸カルシウム)に植菌し、28℃にて5日間培養した。培養後、遠心分離により菌体を除去し、得られた培養上清を粗酵素液とした。粗酵素液をSDS−PAGEに供した。SDS−PAGEは、セイフティーセルミニSTC−808電気泳動槽(テフコ社製)プリキャストミニゲル 12%−SDS−PAGEmini、1.0mmゲル厚(テフコ社製)を使用し、泳動方法は製品取り扱い説明書に従った。分子量マーカーはLMW Calibration For SDS Electrophoresis(GEヘルスケアバイオサイエンス社製)を用いた。泳動後、製品取り扱い説明書に従い、クマシーブリリアントブルーR250(ナカライテスク社製)で染色し、脱色した。その結果、形質転換体において特異的に45kDaのタンパク質が発現していた。特に発現量の多かった2−99株をSCE3単独発現株とした。
(6)SCE3・PPCE共発現株の造出と培養
実施例1−(2)で得られたpPPCE−Mおよび実施例1−(4)で得られたpDt−118により、実施例1−(5)で得られたSCE3単独発現株を形質転換した。形質転換の方法は実施例1−(5)の方法に従い、SCE3単独発現株を宿主とし、選択マーカーとしてデストマイシン耐性遺伝子(DtR)を用いたコトランスフォーメーション法により形質転換を実施した。7μgのpPPCE−M及び3μgのpDt−118を使用してSCE3単独発現株を形質転換し、20μg/mlのハイグロマイシンBを含むPDA培地上にPDA寒天とともに重層し、28℃で5日間培養した。培養後、生育したコロニーを再度、ハイグロマイシンBを含むPDA培地に移植し、ここで生育したコロニーを形質転換体とし、70株の形質転換体を得た。得られた形質転換体70株を実施例1−(5)に記載のPSW培地に植菌し、28℃にて5日間培養した。培養後、遠心分離により菌体を除去し、得られた培養上清を粗酵素液とした。粗酵素液をSDS−PAGEに供したところ、形質転換体において特異的に約26kDaのタンパク質が発現していた。特に発現量の多かった11−8株をSCE3・PPCE共発現株とした。
(7)PPCE単独発現株の造出と培養
実施例1−(2)で得られたpPPCE−M及び実施例1−(3)で得られたpPYR4によるトリコデルマ・ビリデ・ストレイン2株の形質転換は、実施例1−(5)に記載の方法に従い、実施した。即ち、7μgのpPPCE−M及び3μgのpPYR4を使用してトリコデルマ・ビリデ・ストレイン2株を形質転換し、最少培地に軟寒天とともに重層し、28℃で5日間培養した。培養後、生育したコロニーを再度、最少培地に移植し、ここで生育したコロニーを形質転換体とした。得られた形質転換体を実施例1−(5)に記載の方法で培養し、PPCEを著量発現した株をPPCE単独発現株とした。
(8)発現タンパク質濃度の測定
SCE3単独発現株、PPCE単独発現株、及びSCE3・PPCE共発現株の組換えエンドグルカナーゼ発現量を評価した。それぞれの培養上清の総タンパク質量をBIO−RAD Protein Assay Kit(Bio Rad社製)を用い、添付のプロトコールに従って測定した。続いて、タンパク質量として11μg分の培養上清を実施例1−(5)に記載の方法で電気泳動を実施した。モレキュラーイメージャーFX(バイオラッドラボラトーズ社製)及びQuantity One(バイオ・ラッドラボラトリーズ社製)を用いてバンド解析を行い、全セルラーゼ成分に占める発現セルラーゼ比率を測定した。ここで、バンド解析の条件は、Sensitivity 7.513、Rolling Disk size 10とした。結果を表1に示した。本結果から、SCE3・PPCE共発現株においては、SCE3とPPCEが主要な2種のエンドグルカナーゼであり、全セルラーゼに占めるそれぞれの割合は、40.8%及び20.2%であった。
また表1に示した通り、SCE3およびPPCEの両者を同時に発現させることにより、それぞれを単独に発現させた場合と比較して、高い組換えエンドグルカナーゼ比率を持つ培養上清を得ることができた。
Figure 0005745404
[実施例2] SCE3単独発現株、PPCE単独発現株およびSCE3・PPCE共発現株の毛羽除去活性比較
実施例1で調製したSCE3単独発現株、PPCE単独発現株、及びSCE3・PPCE共発現株の培養上清を使用して毛羽除去活性を以下の洗浄条件にて調べた。
<条件>
試験機械:洗濯堅牢度試験機L−12(大栄科学精器製作所社製)
温度:40℃
時間:60分
反応液:5mmol/L酢酸緩衝液(pH4)40ml
処理液には、培養上清とともにゴムボールを適当量加えた。
洗浄後目視により毛羽の除去度を評価し、毛羽が目視評価でほぼ50%除去されるのに要する培養上清液量を算出した。この液量より、PPCE単独発現株の培養上清当たりの毛羽除去活性を100%として相対活性を求めた。また、実施例1の結果から、培養上清中の全セルラーゼ重量を算出し、全セルラーゼ量に対する相対毛羽除去活性を算出した。その結果、表2に示した通り、SCE3とPPCEの両組換えエンドグルカナーゼを含んだSCE3・PPCE共発現株は、PPCE単独発現株と比較して、培養上清当たり4.1倍、全セルラーゼ当たり2.4倍高い活性を示した。また、SCE3単独発現株と比較して培養上清当たり5.1倍、全セルラーゼ当たり3倍高い活性を示した。
以上の結果から、SCE3およびPPCEを共発現させることにより、それぞれを単独で発現させた場合と比較して、相乗的に高い毛羽除去活性が得られることが示された。
Figure 0005745404
[実施例3] SCE3単独発現株、PPCE単独発現株およびSCE3・PPCE共発現株の毛羽除去活性におけるpH特性の解析
実施例1で用いたSCE3単独発現株、PPCE単独発現株、及びSCE3・PPCE共発現株の培養上清を使用して、実施例2に記載の方法に従ってそれぞれの酵素のpH特性を検討した。その結果、表3及び図1に示す通りの結果であり、SCE3・PPCE共発現株は、それぞれの単独発現株と比較して弱酸性から酸性まで高い活性を維持する広範なpHプロファイルを示した。特に、驚くべきことに、SCE3を単独に発現させた場合、pH5においては、最適pHにおける毛羽除去活性の約75%となり、PPCEを単独に発現させた場合、pH5においては、最適pHにおける毛羽除去活性の約30%となるが、この両者を組み合わせた場合には、pH5においては、最適pHにおける毛羽除去活性と同等の活性を示すことができた。
Figure 0005745404
[実施例4] エンドグルカナーゼSTCE及びエンドグルカナーゼPPCEを共発現するトリコデルマ・ビリデの作製
(1)STCE発現pCB−Stm12の構築
スタフィロトリカム・ココスポラム(Staphylotrichum cocosporum)由来のエンドグルカナーゼSTCEの発現ベクターとしては、国際公開第2005/056787号、実施例B4に記載のpCB−Stm12を使用した。
(2)STCE単独発現株の造出
プラスミドpCB−stm12及びプラスミドpPYR4によるトリコデルマ・ビリデの形質転換及び形質転換体の培養は、実施例1−(5)に記載の方法と同様に実施した。国際公開第2005/056787号に記載の方法に従い、実施した。得られた形質転換体80株について粗酵素液を調製し、実施例1−(5)に従ってSDS−PAGEに供した。その結果、形質転換体において特異的に45kDのタンパク質が発現していた。特に発現量の多かったm12−60株をSTCE単独発現株とした。
(3)STCE・PPCE共発現株の造出
実施例1−(2)で得られたpPPCE−M、及び実施例1−(4)で得られたpDT−118により実施例4−(2)で造出されたSTCE単独発現株を形質転換した。形質転換の方法は実施例1−(5)の方法に従い、形質転換を実施した。得られた形質転換体70株を実施例1−(5)記載の方法で培養し粗酵素液を調製した。粗酵素液をSDS−PAGEに供したところ、形質転換体において特異的に約26kDのタンパク質が発現していた。特に発現量の多かった10−82株をSTCE・PPCEの共発現株とした。
(4)発現タンパク質濃度の測定
実施例1−(8)に記載の方法により、STCE単独発現株、PPCE単独発現株、及びSTCE・PPCE共発現株のセルラーゼ成分発現量を評価した。結果を表4に示した。本結果から、STCE・PPCE共発現株においては、STCEとPPCEが主要な2種のエンドグルカナーゼであり、全セルラーゼに占めるそれぞれの割合は、25.5%及び18.5%であった。またSTCEおよびPPCEの両者を同時に発現させることにより、それぞれを単独に発現させた場合と比較して、高い組換えエンドグルカナーゼ比率を持つ培養上清を得ることができた。
Figure 0005745404
[実施例5] STCE単独発現株、PPCE単独発現株およびSTCE・PPCE共発現株の毛羽除去活性比較
実施例1及び4で調製したSTCE単独発現株、PPCE単独発現株及びSTCE・PPCE共発現株の培養上清を使用して毛羽除去活性を実施例2と同様の方法により検討した。また、実施例4の結果から、培養上清中の全セルラーゼ重量を算出し、全セルラーゼ量に対する相対毛羽除去活性を算出した。その結果、表5に示した通り、STCEとPPCEの両組換えエンドグルカナーゼを含んだSTCE・PPCE共発現株は、PPCE単独発現株と比較して、培養上清当たり4.2倍、全セルラーゼ当たり3.7倍高い活性を示した。また、STCE単独発現株と比較して培養上清当たり3.5倍、全セルラーゼ当たり3.2倍高い活性を示した。
以上の結果から、STCEおよびPPCEを共発現させることにより、それぞれを単独で発現させた場合と比較して、相乗的に高い毛羽除去活性が得られることが示された。
Figure 0005745404
[実施例6] STCE単独発現株、PPCE単独発現株およびSTCE・PPCE共発現株の毛羽除去活性におけるpH特性の解析
実施例1および4で調製したSTCE単独発現株、PPCE単独発現株、及びSTCE・PPCE共発現株の培養上清を使用して、実施例3と同様の方法により、pHプロファイルを以下の洗浄条件にて調べた。その結果、表6及び図2に示すとおりの結果であり、STCE・PPCE共発現株は、それぞれの単独発現株と比較して弱酸性から酸性まで高い活性を維持する広範なpHプロファイルを示した。
Figure 0005745404
本発明のセルラーゼ調製物は、高い活性と広範なpH特性を有する。本発明のセルラーゼ調製物は、肌触り及び外観が改良されたセルロース含有繊維の製造や、着色されたセルロース含有繊維における「ストーンウォッシュ」の外観の形成に、利用することができる。また、稲わら、バガス、コーンストーバー、椰子の実などの果実の絞りかす、廃木材などのバイオマスからの糖の製造(糖化)、ひいては、バイオエタノールの製造に利用することもできる。

Claims (5)

  1. 下記(a)または(b)のいずれかに記載の2種のエンドグルカナーゼを含んでなるセルラーゼ調製物。
    (a)配列番号:2に記載のアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において10以内のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質と配列番号:4に記載のアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において10以内のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質
    (b)配列番号:4に記載のアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において10以内のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質と配列番号:6に記載のアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において10以内のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質
  2. 請求項に記載のセルラーゼ調製物を生産する方法であって、下記(a)または(b)のいずれかに記載の2種のエンドグルカナーゼをコードするDNAを同一の宿主細胞に導入し得られる形質転換体を培養する工程を含んでなる方法。
    (a)配列番号:2に記載のアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において10以内のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質と配列番号:4に記載のアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において10以内のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質
    (b)配列番号:4に記載のアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において10以内のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質と配列番号:6に記載のアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において10以内のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質
  3. 宿主細胞が糸状菌である、請求項に記載の方法。
  4. 改良されたセルロース含有繊維の製造方法であって、セルロース含有繊維を、請求項1に記載のセルラーゼ調製物と接触させる工程を含んでなる方法。
  5. バイオマスから糖を製造する方法であって、セルロース含有バイオマスを請求項1に記載のセルラーゼ調製物と接触させる工程を含んでなる方法。
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