JP6003077B2 - 糖加水分解酵素の細胞外発現の増強剤及びその利用 - Google Patents
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Description
本明細書に開示される増強剤は、糖加水分解酵素の真核細胞における細胞外発現の増強剤である。本明細書において細胞外発現とは、特に限定されないが、真核細胞の細胞表層に提示する形態や細胞外に分泌する形態が挙げられる。
本明細書において糖加水分解酵素は、多糖、オリゴ糖、三糖、二糖などを加水分解する酵素をいう。分解対象である糖としては、特に限定されない。典型的には、セルロース、キシラン、アラビノキシラン、キシログルカン、マンナン、グルコマンナン、グルクノキシランなどのヘミセルロース、キチン、キトサン、アガロース、ペクチン、アミロース、アミロペクチンなどの多糖が挙げられる。多糖としては、バイオマス資源を有効利用の観点からは、セルロース、ヘミセルロース、アガロース、ペクチン、キチンが挙げられる。糖加水分解酵素としては、こうした糖を加水分解する酵素が好ましい。典型的には、セロビオヒドロラーゼ、エンドグルカナーゼ、β−グルコシダーゼなどのセルラーゼ(セルロース分解用)、キシラナーゼ、ガラクタナーゼなどのヘミセルラーゼ(ヘミセルロース分解用)、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ(デンプン分解用)などが挙げられる。
本明細書において真核細胞とは、酵母、麹菌等の真核微生物が挙げられるが、特に限定されない。酵母としては、特に限定されないで、サッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)等のサッカロマイセス属の酵母、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)等のシゾサッカロマイセス属の酵母、キャンディダ・シェハーテ(Candida shehatae)等のキャンディダ属の酵母、ピヒア・スティピティス(Pichia stipitis)等のピヒア属の酵母、ハンセヌラ(Hansenula)属の酵母、トリコスポロン(Trichosporon)属の酵母、ブレタノマイセス(Brettanomyces)属の酵母、パチソレン(Pachysolen)属の酵母、ヤマダジマ(Yamadazyma)属の酵母、クルイベロマイセス・マーキシアヌス(Kluyveromyces marxianus)、クルイベロマイセス・ラクティス(Kluveromyces lactis)等のクルイベロマイセス属の酵母が挙げられる。なかでも、工業的利用性等の観点からサッカロマイセス属酵母が好ましい。なかでも、サッカロマイセス・セレビジエが好ましい。
(1)セリン(S)とスレオニン(T)の比率が全アミノ酸配列において55%以上である。
(2)アスパラギン(N)を含んでいない。
(3)Trichoderma属のエンドグルカナーゼに由来し、CBDとCDとのリンカー配列である。
本明細書に開示される融合タンパク質は、第1のアミノ酸配列を1又は2以上有するペプチドと糖加水分解酵素との融合タンパク質である。本融合タンパク質は、糖加水分解酵素としての活性を有するとともに、公知の細胞外発現システムにおける細胞外分泌性及び細胞表層提示性等が向上されている。
本明細書に開示されるポリヌクレオチドは、本融合タンパク質をコードしている。ポリヌクレオチドは、DNAであってもRNAであってもよいが、形質転換を考慮するとDNAであることが好ましい。融合タンパク質をコードするコドン用法は、使用する真核細胞の種類等に応じて適宜決定される。ポリヌクレオチド形態の本増強剤は、DNA断片などのポリヌクレオチド断片の形態のほか、各種ベクターに挿入された形態であってもよく、その形態は特に限定されない。ベクターに挿入された形態においては、真核細胞などの形質転換細胞において作動可能なプロモーターの制御下に連結されていることが好ましく、さらにターミネーター等が連結されていることが好ましい。
本明細書に開示される真核細胞は、本融合タンパク質をコードするDNAを保持し、細胞外発現可能である真核細胞である。本真核細胞によれば、細胞外発現性に優れる糖加水分解酵素を生産し、細胞外発現することができる。本真核細胞は、本融合タンパク質をコードするDNAを含むベクター等で宿主となる真核細胞を周知の方法で形質転換して取得できる。本融合タンパク質に実際に細胞外分泌性や細胞表層提示性を付与するには、公知の分泌シグナルや表層提示用のシステムを用いることができる。例えば、分泌シグナルや凝集性タンパク質又はその一部のアミノ酸配列が付与される。分泌シグナルとしては、例えば、Rhizopus oryzaeやC. albicansのグルコアミラーゼ遺伝子の分泌シグナル、酵母インベルターゼリーダー、α因子リーダーなどが挙げられる。また、凝集性タンパク質としては、α−アグルチニンをコードするSAG1遺伝子の5’領域の320アミノ酸残基からなるペプチドが挙げられる。また、所望のタンパク質を細胞表層に提示するためのポリペプチドや手法は、WO01/79483号公報や、特開2003−235579号公報、WO2002/042483号パンフレット、WO2003/016525号パンフレット、特開2006−136223号公報、藤田らの文献(藤田ら,2004. Appl Environ Microbiol 70:1207-1212および藤田ら, 2002. Appl Environ Microbiol 68:5136-5141.)、村井ら, 1998. Appl Environ Microbiol 64:4857-4861.に開示されている。
本明細書に開示される糖加水分解酵素の生産方法は、本真核細胞を培養して、糖加水分解酵素を細胞表層に提示又は細胞外に分泌させる工程を備えることができる。本生産方法によれば、糖加水分解酵素を効率的に生産することができ、酵素製剤の使用量を低減又は回避することができる。こうした生産工程は、後述するセルロースの分解方法における分解工程や有用物質の生産方法における分解工程としても実施される。
本明細書に開示される糖加水分解酵素の生産方法は、糖加水分解酵素に対して、配列番号1で表されるアミノ酸配列又はこのアミノ酸配列と55%以上の同一性を有するアミノ酸配列である第1のアミノ酸配列を1又は2以上付与することで、前記糖加水分解酵素の真核細胞における細胞外発現性を改変する方法である。
本明細書に開示される糖加水分解酵素のスクリーニング方法は、糖加水分解酵素に対して、同種又は異種の糖加水分解酵素が備えている基質結合ドメインと触媒ドメインとのリンカー配列から選択される1又は2以上のリンカー配列を1又は2以上有する被験アミノ酸配列を融合した被験融合タンパク質を発現可能な真核細胞を準備する工程と、当該準備した真核細胞による前記被験融合タンパク質の細胞外発現量を測定する工程と、を備えることができる。本スクリーニング方法によれば、公知のリンカー配列から、所望の糖加水分解酵素に有用な更なる他のリンカー配列やその個数、さらにはその融合(連結)形態をスクリーニングできる。
セルロースの分解産物の生産方法は、セルラーゼと、配列番号1で表されるアミノ酸配列又はこのアミノ酸配列と55%以上の同一性を有するアミノ酸配列である第1のアミノ酸配列を1又は2以上有するペプチドとの融合タンパク質(セルラーゼ改変体)をコードするDNAを保持し前記融合タンパク質を細胞外発現可能な真核細胞の生産するセルラーゼとセルロースとを接触させる工程、を備えることができる。本生産方法によれば、細胞外発現されるセルラーゼによってセルロースを分解することができる。
本明細書に開示される有用物質の生産方法は、セルラーゼと配列番号1で表されるアミノ酸配列又はこのアミノ酸配列と55%以上の同一性を有するアミノ酸配列である第1のアミノ酸配列を1又は2以上有するペプチドとの融合タンパク質(セルラーゼ改変体)をコードするDNAを保持し、前記融合タンパク質を細胞外発現可能であって、前記有用物質の生産能を有する真核細胞を、セルラーゼの存在下に培養する工程、を備えることができる。
本実施例では、図1に示す方法で図4に示すリンカー多重連結断片を作製した。具体的には、Trichoderma harzianumのエンドグルカナーゼIIのリンカー(配列番号1)をコードする102bpからなる塩基配列(配列番号8)(ただし、酵母におけるコドン用法による。)を含むオリゴヌクレオチドとこのオリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチド(5'末端はリン酸化修飾されている)を、両端が9bpずれる形で合成した。なお、ずらした9bpはライゲーション時において粘着末端となるように相補的な配列にデザインした。
セロビオヒドロラーゼのモデル遺伝子として、Phanerochaete chrysosporiumのセロビオヒドロラーゼII(PcCBH2)のCBDを、Trichoderma harzianumのエンドグルカナーゼIIのCBDに置換したDNA断片(ThCBD1-PcCD)を用いた。S. cerevisiaeでの分泌発現ベクターには、pAUR112(タカラバイオ)のSmaIサイトにTDH3プロモーター−Rhizopus orizaeのグルコアミラーゼのシグナル配列(MQLFNLPLKVSFFLVLSYFSLLVSAA)−CYCターミネータを挿入したpAUR112-GAPSSRG(図2)を用いた。pAUR112-GAPSSRGを、SphI、ClaIで制限酵素処理し、In-Fusion Advantage PCR Cloning Kitを用いて,Rhizopus oryzaeのグルコアミラーゼ由来のシグナル配列下流にThCBD1-PcCDが来るように、サブクローニングし、図3に示すpAUR112-GAPSSRG-ThCBD1-PcCDを作製した。このとき、挿入したDNA断片のC末端にテトラシステティンタグ(TC:Cys-Cys-Pro-Gly-Cys-Cys)を挿入することで、TC-FLASH Expression Anaysis Detection kits(Iinvitrogen)を用いて、培養上清の酵素量を測定できるように設計した。
培養は、96穴ディープウェルプレートを用いて行った。生育した菌体コロニーを500μlのSD−URA液体培地(Yeast Nitorogen Base without amino acid without sulfate 1.7g、カザミノ酸10g、-URAアミノ酸mix0.77g、グルコース10g、脱イオン水1000ml)に殖菌し、30℃、20時間培養した菌液を前培養液とした。100μlの前培養液を新たに500μlのSD-URA液体培地に殖菌し、30℃、20時間培養し本培養を行った。遠心分離により得られた培養上清を粗酵素液として用いてセルロース分解試験を行った。
実施例3で活性測定した培養上清に含まれるThCBD1-PcCDの量をTC-FLASH Expression Anaysis Detection kitsを用いて測定した。結果を図6に示す。SDS-PAGE後の画像からゾーンデシメトリーにより発現量を数値化し、リンカー挿入なしの場合を1としたときの相対比で示した。図6に示すように、リンカー数に応じて酵母での分泌発現量が向上しており、発現量のピークは挿入リンカー数が5のときであった。この結果は、実施例3で示したPSC分解活性と相関がみられた。
エンドグルカナーゼのモデル遺伝子として、Trichoderma reeseiのエンドグルカナーゼII(TrEG2)のCBDをTrichoderma harzianumのエンドグルカナーゼIIのCBDに置換したDNA断片(ThCBD1-TrEGIICD)を用いた。実施例2と同様に、図7に示したベースとなるベクターを構築した後、実施例1と同様の手法を用いて、CBD-CDの間にTrichoderma harzianumのエンドグルカナーゼIIのリンカー(配列番号1)をコードする塩基配列(配列番号8)を0、1、3、4及び5個挿入したDNA断片を構築した(図8)。構築したベクターをFrozen-EZ Yeast Transformation II Kit(Zymo Research)を用いてBJ5465株に形質転換した。
前培養及び本培養を実施例3と同様に行った。本培養の遠心分離により得られた培養上清を粗酵素液として用いて、実施例3と同様にしてセルロース分解試験を行った。結果を図9に示す。
実施例4と同様の手法を用いて、分泌発現量を測定した。結果を図10に示す。図10に示すように、リンカー数に応じて酵母での分泌発現量が向上しており、発現量のピークは挿入リンカー数が5のときであった。
本実施例では、野生型PcCBH2、TrEGIIにおいて、これら本来的に備えているリンカー(アミノ酸配列:配列番号15、4、塩基配列:配列番号16(ただし、酵母におけるコドン用法による。)、11(ただし、酵母におけるコドン用法による。))をインバースPCR法により2個、3個に多重化して伸長したDNA断片を構築し、実施例2と同様にして、ベクターを構築し、同様にしてBJ5465株に形質転換した。さらに、実施例3、4と同様の手法を用いて培養上清のPSC分解活性と分泌発現量とを測定した。結果を図11に示す。
ThEG2、TrEG2,PcCBH2のCBD-CD間にあるリンカーアミノ酸配列を比較した。結果を図12に示す。図12に示すように、ThEG2及びTrEG2の配列は非常に高い同一性を示したのに対し、てPcCBH2のリンカーは他の2種に対して低い同一性しか持っていなかった。また、BLAST検索により、ThEG2のリンカーとの相同性検索を行った結果を図13に示す。図13に示すように、Trichoderma属のエンドグルカナーゼのCBD−CD間のリンカー配列は、高い同一性を持ち、他のセルラーゼのCBD-CD間に多重化して挿入することで酵母における分泌発現量並びに活性を向上できることがわかった。
実施例9において、Trichoderma harzianumのエンドグルカナーゼIIリンカーと相同性が55%であったTrichoderma virideのエンドグルカナーゼIIのリンカーを、ThCBD1とPcCBH2のCDの間に挿入し、酵母における分泌発現量が向上するか否かを確認した。ThCBD1とPcCDとの間にLinkerを備えたDNA断片ThCBD1-TvLinker−PcCDを作製し、図14に示すようにして、pAUR112-GAPSSRGへサブクローニングした。実施例2,3と同様に、酵母に形質転換した後、PSC分解活性を測定し、挿入前と比較した。結果を図15に示す。
Claims (21)
- 糖加水分解酵素の真核細胞における細胞外発現の増強剤であって、
前記糖加水分解酵素に融合されるペプチドであり、
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号5及び配列番号7で表されるアミノ酸配列、並びに、
トリコデルマ属のエンドグルカナーゼの触媒活性ドメインとセルロース結合ドメインとのリンカー配列又は前記リンカー配列に由来する配列であって配列番号1で表されるアミノ酸配列と97%以上の同一性を有し前記糖加水分解酵素の前記細胞外発現の増強活性を有するアミノ酸配列から選択される1又は2以上の第1のアミノ酸配列を2個以上をタンデムで有するペプチドである、増強剤。 - 前記リンカー配列に由来する配列は、配列番号1で表されるアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列である、請求項1に記載の増強剤。
- 前記第1のアミノ酸配列は、N型糖鎖修飾配列を有していない、請求項1又は2に記載の増強剤。
- 前記第1のアミノ酸配列は、さらに、セリン(S)及びスレオニン(T)の比率がアミノ酸配列において55%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の増強剤。
- 前記ペプチドは、前記第1のアミノ酸配列を6個以下をタンデムで有する、請求項1〜4のいずれかに記載の増強剤。
- 前記ペプチドは、前記第1のアミノ酸配列を3個以上5個以下タンデムで有する、請求項1〜5のいずれかに記載の増強剤。
- 前記糖加水分解酵素は、セルラーゼである、請求項1〜6のいずれかに記載の増強剤。
- 前記セルラーゼは、エンドグルカナーゼ及びセロビオヒドロラーゼのいずれかである、請求項7に記載の増強剤。
- 前記真核細胞は、酵母である、請求項1〜8のいずれかに記載の増強剤。
- 配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号5及び配列番号7で表されるアミノ酸配列並びにトリコデルマ属のエンドグルカナーゼの触媒活性ドメインとセルロース結合ドメインとのリンカー配列又は前記リンカー配列に由来する配列であって配列番号1で表されるアミノ酸配列と97%以上の同一性を有し前記糖加水分解酵素の前記細胞外発現の増強活性を有するアミノ酸配列、から選択される1又は2以上の第1のアミノ酸配列を2個以上をタンデムで有するペプチドと、糖加水分解酵素と、を備える融合タンパク質。
- 前記糖加水分解酵素は、セルラーゼである、請求項10に記載の融合タンパク質。
- 前記セルラーゼは、エンドグルカナーゼ及びセロビオヒドロラーゼのいずれかである、請求項10又は11に記載の融合タンパク質。
- 前記糖加水分解酵素は、基質結合ドメインと触媒ドメインとを備えており、前記第1のアミノ酸配列を前記基質結合ドメインと前記触媒ドメインとの間に備える、請求項10〜12のいずれかに記載の融合タンパク質。
- 請求項10〜13のいずれかに記載の融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
- 請求項10〜13のいずれかに記載の融合タンパク質をコードするDNAを保持し、前記融合タンパク質を細胞外発現可能である真核細胞。
- 請求項15に記載の真核細胞を培養して、前記融合タンパク質を細胞外発現させる、糖加水分解酵素の生産方法。
- 糖加水分解酵素に対して、
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号5及び配列番号7で表されるアミノ酸配列並びにトリコデルマ属のエンドグルカナーゼの触媒活性ドメインとセルロース結合ドメインとのリンカー配列又は前記リンカー配列に由来する配列であって配列番号1で表されるアミノ酸配列と97%以上の同一性を有し前記糖加水分解酵素の前記細胞外発現の増強活性を有するアミノ酸配列、から選択される1又は2以上の第1のアミノ酸配列を2個以上をタンデムで有するペプチドを付与することで前記糖加水分解酵素の細胞外発現性を改変する方法。 - 糖加水分解酵素に対して、トリコデルマ属のエンドグルカナーゼのセルロース結合ドメインと触媒ドメインとのリンカー配列から選択される1又は2以上のリンカー配列を2個以上有する被験ペプチドを融合した被験融合タンパク質を細胞外発現可能な真核細胞を準備する工程と、当該準備した真核細胞による前記被験融合タンパク質の細胞外発現量を測定する工程と、を備える、糖加水分解酵素のスクリーニング方法。
- セルロースの分解産物の生産方法であって、
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号5及び配列番号7で表されるアミノ酸配列並びにトリコデルマ属のエンドグルカナーゼの触媒活性ドメインとセルロース結合ドメインとのリンカー配列又は前記リンカー配列に由来する配列であって配列番号1で表されるアミノ酸配列と97%以上の同一性を有し前記糖加水分解酵素の前記細胞外発現の増強活性を有するアミノ酸配列、から選択される1又は2以上の第1のアミノ酸配列を2個以上をタンデムで有するペプチドとの融合タンパク質をコードするDNAを保持して前記融合タンパク質を細胞外発現可能な真核細胞の生産するセルラーゼと、セルロースと、を接触させる工程、
を備える、生産方法。 - 有用物質の生産方法であって、
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号5及び配列番号7で表されるアミノ酸配列並びにトリコデルマ属のエンドグルカナーゼの触媒活性ドメインとセルロース結合ドメインとのリンカー配列又は前記リンカー配列に由来する配列であって配列番号1で表されるアミノ酸配列と97%以上の同一性を有し前記糖加水分解酵素の前記細胞外発現の増強活性を有するアミノ酸配列、から選択される1又は2以上の第1のアミノ酸配列を2個以上をタンデムで有するペプチドとの融合タンパク質をコードするDNAを保持して前記融合タンパク質を細胞外発現可能な真核細胞を、セルロースの存在下に培養する工程、
を備える、生産方法。 - 前記真核細胞は酵母である、請求項20に記載の生産方法。
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