JP5742533B2 - ポリエステルフィルムロールおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
(2)91度ショア≦終点の硬度
(2)91度ショア≦終点の硬度
本発明において、硬度は、フィルムを巻取コアに巻き取り後、12時間以上経過したポリエステルフィルムロールについて測定する。また、測定はJIS K−6253に準じて、1kgの荷重を付したショア硬度計を用いて行う(詳細については後述する)。
(1)硬度測定
硬度は、フィルムを巻取り後、12時間以上経過したポリエステルフィルムロールの幅方向のロール端部から2mm内側の点より幅方向に10等分した測定点をJIS K6253(2006)に準じ1kgの加重を付したショア硬度計(高分子計器(株)製、アスカーゴム硬度計D型)を用いて測定した値の平均値を硬度とした。
図1〜3を用いて説明したように、フィルムロールの直径方向における測定位置(a、b、c、・・・)と、幅方向における測定ポイント((1)、(2)、(3)、・・・、(10))とを決定し、測定位置に対応した硬度値をプロットする。このプロットした点を結んだものを硬度曲線とした。
マイクロメータを用いて、フィルムの幅と長さ方向にそれぞれ10点を測定しその平均値を用いた。
原子間力顕微鏡(走査型プローブ顕微鏡)を用いて測定した。セイコーインスツルメント社製の卓上小型プローブ顕微鏡(Nanopics 1000)を用い、ダンピングモードでフィルムの表面を5μm角の範囲で原子間力顕微鏡計測走査を行い、得られる表面のプロファイル曲線よりJIS B0601(2001) Raに相当する算術平均粗さよりRa値を求めた。面内方向の拡大倍率は2万倍、高さ方向の拡大倍率は100万倍程度とした。測定方向はフィルム幅方向とし、測定本数は256本とした。単位はnmで表示した。
オルソクロロフェノールを溶媒として25℃で測定した。
ポリエステルフィルムロールを蒸着機に装着し、蒸着機チャンバー内の減圧度を2×10−2Pa以下とした際に観察される、幅方向のフィルムずれを評価した。評価対象は、フィルムロール表面から厚み10mmの表層部分に含まれるフィルムとした。幅方向の基準位置を、巻取コア直上に巻回した第1層目のフィルム端部とし、この位置からの幅方向のずれ量を上記測定対象となる表層部のフィルムに対しメジャーにて計測し、その最大値を下記基準にて評価した。
○:1.0mm以上2.0mm未満
△:2.0mm以上4.0mm未満
×:4.0mm以上
(7)減圧下における内層ずれ評価(真空脱気時の内層ずれ)
評価対象を、フィルムロール表面から厚み10mmの表層部分を除いた内層部分とした以外は、上記(6)と同様にして計測し、その最大値を下記基準にて評価した。
○:1.0mm以上2.0mm未満
△:2.0mm以上4.0mm未満
×:4.0mm以上
(8)蒸着初動時の蛇行
蒸着機チャンバー内の減圧度を2×10−2Pa以下とし、100m/minまで加速したときの、100m時の蛇行量(搬送ロール上における、標準位置からの幅方向のずれ量(絶対値))を計測して、下記の基準で評価した。
○:1.0mm以上2.0mm未満
△:2.0mm以上4.0mm未満
×:4.0mm以上
(9)フィルムロール内層巻き始め部の電気変換特性の評価(巻芯部の電気特性)
ポリエステルフィルムロールのコア表面から直径方向に10mm離れた部分のフィルムを用いて、磁気記録テープ(フィルムロール巻芯側テープ)を作成し、周波数21MHzの出力を測定し、ポリエステルフィルムロールの表層に位置するフィルムを用いて同様に磁気記録テープ(フィルムロール表層側テープ)を用いて測定した出力の差を下式に基づき算出し、下記の基準で評価した。
出力の差=フィルムロール巻芯側テープの出力−フィルムロール表層側のテープの出力
◎:−0.1dB未満
○:−0.1dB以上−0.6dB未満
△:−0.6dB以上−0.8dB未満
×:−1.0dB以上
[実施例1]
A層の原料(原料A)として、実質的に不活性粒子を含有しないポリエチレンテレフタレート原料A(固有粘度IV0.66)を準備した。
メチルセルロース(メトキシル基置換度1.8):0.10質量%
水溶性ポリエステル(テレフタル酸70モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸30モル%の酸成分とエチレングリコールとの1:1の共重合体):0.30質量%
アミノエチルシランカップリング剤(3−アミノプロピルトリメトキシシラン):0.01質量%
微細粒子(平均粒径18nm(長径/短径比1.1、相対標準偏差0.1)のシリカ):0.03質量%。
メチルセルロース(メトキシル基置換度1.8):0.15質量%
水溶性ポリエステル(テレフタル酸70モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸30モル%の酸成分とエチレングリコールとの1:1の共重合体):0.25質量%
アミノエチルシランカップリング剤(3−アミノプロピルトリメトキシシラン):0.03質量%
ポリジメチルシロキサン(重合度100のジメチルポリシロキサン、202個のメチル基の2個をアミノ基にかえたもの):0.01質量%。
巻取り長さ、スリット速度パターン、巻取り張力、コンタクトロール接圧条件などを変更し、実施例16乃至23は下記に示す以外は実施例1と同様にポリエステルフィルムロールを得、得られたポリエステルフィルムロールについて、25℃で24時間保管後、硬度曲線を確認し評価した。
原料Aと原料Bとを厚み比9:1の割合で共押出しした。原料A、B合計の吐出量は、積層ポリエステルフィルムの全体の厚みが後述の目標値をそれぞれ、表1に表すように微調整した。
B層を形成するため、PETをベースに、さらに不活性粒子αとして平均粒子径300nmの架橋シリコーン粒子を1.0質量%、不活性粒子βとして平均粒径800nmのシリカ粒子を0.03質量%含有させたチップ原料を準備した。
B層を形成するため、PETをベースに、さらに不活性粒子αとして平均粒子径300nmの架橋シリコーン粒子を0.3質量%、不活性粒子βとして平均粒径800nmのシリカ粒子を0.01質量%含有させたチップ原料を準備した。
B層を形成するため、PETをベースに、さらに不活性粒子αとして平均粒子径300nmの架橋シリコーン粒子を0.05質量%、不活性粒子βとして平均粒径200nmのシリカ粒子を0.01質量%含有させたチップ原料を準備した。
B層を形成するため、PETをベースに、さらに不活性粒子αとして平均粒子径300nmの架橋シリコーン粒子を0.07質量%、不活性粒子βとして平均粒径200nmのシリカ粒子を0.01質量%含有させたチップ原料を準備した。
2 巻取コア
3 ポリエステルフィルム
4 中心点4
Claims (9)
- ポリエステルフィルムを巻取コアに巻き取ってなるポリエステルフィルムロールであって、ポリエステルフィルムロールの直径方向10mm毎の位置においてJIS K−6253により測定される硬度を前記位置に対応させて描画した硬度曲線において、該硬度曲線の始点と終点とを直線で結んだ際の交点が唯1個のみ存在し、始点−交点間の範囲において始点と交点とを結ぶ直線から最も距離の離れた硬度曲線上の点をピーク点Aとし、交点−終点間の範囲において交点と終点とを結ぶ直線から最も距離の離れた硬度曲線上の点をピーク点Bとしたとき、下記式(1)および(2)を満足しているポリエステルフィルムロール。
(1)0度ショア≦(ピーク点Aの硬度−ピーク点Bの硬度)≦3度ショア
(2)91度ショア≦終点の硬度 - 硬度曲線上の始点の硬度と終点の硬度との差が2〜6度ショアの範囲内である、請求項1に記載のポリエステルフィルムロール。
- 硬度曲線上のピーク点Aの硬度が93度ショア以上96度ショア以内であり、硬度曲線上のピーク点Bの硬度が92度ショア以上95度ショア以内である、請求項1または2の記載のポリエステルフィルムロール。
- ポリエステルフィルムロールの直径方向におけるピーク点Aの位置が始点から40mm以内であるか、および/または、ポリエステルフィルムロールの直径方向におけるピーク点Bの位置が終点から30mm以内である、請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルフィルムロール。
- ポリエステルフィルムの一方の中心線表面粗さRaが1〜6nmであり、他方の面の中心線表面粗さRaが1〜30nmである、請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステルフィルムロール。
- デジタル記録方式の磁気テープ用ベースフィルムとして用いられる、請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステルフィルムロール。
- ポリエステルフィルムを巻取コアに巻き取るに際し、巻取速度が最大となるまでは巻取速度を徐々に増速し、その後、巻取速度を徐々に減速すると共に、巻取速度が最大となる位置を巻取長さの1.0%以内の位置になるように制御する、請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステルフィルムロールの製造方法。
- 巻取速度の最大値を巻取速度の平均値よりも25m/min以上高くする、請求項7に記載のポリエステルフィルムロールの製造方法。
- 巻取張力を10〜50N/mとし、かつ、巻取中にポリエステルフィルムロールに接触するコンタクトロールの圧力を200〜400N/mとする、請求項7または8に記載のポリエステルフィルムロールの製造方法。
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