JP5739357B2 - ヘテロ接合バイポーラトランジスタ - Google Patents

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Description

本発明は、InP基板上に形成され、GaAsSb系材料をベース層に用いるヘテロ接合バイポーラトランジスタに関するものである。
通信の高速化、大容量化に対する要求が高まっており、通信システム用集積回路に用いられるヘテロ接合バイポーラトランジスタ(Heterojunction Bipolar Transistor:HBT)などの高周波半導体トランジスタの性能向上が求められている。InP基板上に形成されるいわゆるInP系HBTは、40Gbit/s以上の大容量光通信システムや、テラヘルツ帯無線通信システムを支えるキーデバイスとして期待されている。
このHBTは、通常、基板上に、InGaAs、InAlAs、GaAsSb、InGaAsSb、AlGaAsSb、InP、InAlP、InGaPなどの材料による層により構成されている。これらの各層は、有機金属化学気相成長法(MOVPE)や分子線エピタキシャル成長法(MBE)などの手法により形成する。
この中でも、ベース層材料として、GaAsSb、InGaAsSb、AlGaAsSbなどのGa,As,およびSbから構成された化合物半導体を用いたHBTが注目されている。例えば、GaAsSbは、InP基板に対して、GaAs0.51Sb0.49において格子整合する。
このベース層材料を用いたInP/GaAsSb/InP系HBTは、ヘテロ接合においてtype−II型のバンド構造を利用できるため、次に述べるように優れた高周波特性、高耐圧特性を同時に実現することが可能である(非特許文献1参照)。
例えば、InP/GaAsSb/InP系HBTでは、ベース層材料であるGaAsSb系材料の伝導帯端のエネルギー準位が、コレクタ層材料であるInPの伝導帯端のエネルギー準位よりも高い。このため、コレクタ層に電子を高速に射出するランチャーとして、ベース層を作用させることができるという利点がある。
また、HBTのオフ耐圧は、コレクタ層の逆方向降伏電圧で決まるため、コレクタ層のバンドギャップが大きいHBTほど降伏現象が起こりにくく、高い耐圧特性が得られる。このため、InP系HBTでは、InGaAsよりもバンドギャップの大きいInPをコレクタ層に用いることが本来望ましい。
従来のInP系HBTではInGaAsをベース層に用いることが多いが、この場合、InPをコレクタ層に用いるとベース層とコレクタ層の界面に障壁が形成され、いわゆる電流ブロッキング効果により高速性を損ねてしまう。このため、InGaAsなど、ベース層とコレクタ層に障壁を生じない材料をコレクタ層として用いる必要があり、耐圧が犠牲となっていた。一方、GaAsSbをベース層に用いたHBTでは、上述のようにベース層とコレクタ層界面での電流ブロッキングを解消できるため、高周波特性を妨げること無く、降伏電圧の高いInPをコレクタ層材料として用いて高耐圧特性を得ることが可能となる。
しかし、InP/GaAsSb/InP系HBTは、エミッタ層からベース層に注入される電子に対しても、エミッタ層とベース層の界面に上記type−II型のバンド構造に起因するポテンシャル障壁が生じる。このポテンシャル障壁により、エミッタ層とベース層の界面には、電子の蓄積(pile-up)が起こる。蓄積された電子は、ポテンシャル障壁を超えてベース層に注入される成分と、ベース層の価電子帯の正孔と再結合して消滅する成分とがあり、後者の再結合電流は、HBTの電流利得を低下させる要因となる。
また、一般にMOVPE法やMBE法によりHBT構造を形成する場合、原料供給の切り替えによって、急峻なヘテロ界面を形成する。GaAsSbベース層とInPエミッタ層との界面は、V族元素としてAsおよびSbを含む材料と、V族元素としてPを含む材料の界面となるため、急峻な界面形成が難しく、再結合中心として作用する結晶欠陥が形成されやすいと考えられる。これらの結晶欠陥は、上述のエミッタ層とベース層の界面に蓄積された電子の再結合を助長する。また、原料供給の切り替え手順によっては、界面の結晶品質が著しく低下し、ベース層の上に形成するエミッタ層の結晶品質にも影響を及ぼし、さらなる電流利得低下の原因になる。
前述のような問題に対し、エミッタ層に、InPよりも伝導帯端のエネルギーの高い材料を用いて、エミッタ層とベース層との界面における上記type−IIバンド構造に起因するポテンシャル障壁を小さくすることで、再結合電流を抑制して大きな電流利得を得る方法が報告されている。InPよりも伝導帯端のエネルギーの高い材料として、InPと擬似格子整合するIn1-zAlzPやIn1-xGaxPが挙げられる。
これらの材料はAlまたはGa組成の増大に伴い、ポテンシャル障壁が小さくなる。この手法により、エミッタ層とベース層の界面における電子の蓄積は抑制されるようになる。しかしながら、これらの材料による層の形成では、InPをエミッタ層に用いる場合よりもさらに原料供給の切り替え手順が複雑になるため、本質的に界面に形成される再結合中心として作用する結晶欠陥密度を減らすことは困難であり、所望の電流利得改善効果が得られない場合もある(非特許文献2参照)。
また、ベース層に、InPに格子整合するGaAs0.51Sb0.49よりも伝導帯端のエネルギーの低い組成のInxGa1-xAs1-ySbyを適用し、エミッタ層とベース層との界面における上記type−IIバンド構造に起因するポテンシャル障壁を小さくする方法が報告されている。しかしこの手法の場合も、本質的に前述のようにヘテロ界面に形成される再結合中心として作用する結晶欠陥密度を減らすことはできず、所望の電流利得改善効果が得られない場合がある(非特許文献3参照)。
また、GaAsSbなどのSbを含む層を形成したのちに、InPなどのPを含む層を形成する場合、界面においてInPSbなどの遷移層が形成されることが報告されている。このような遷移層は、通常、エミッタ層材料であるInPよりも低融点材料であることから、エミッタ層材料であるInPの成長を行っている際、わずかなSbの脱離を伴いながら液相として最表面にとどまり続け、結果的にInP層にはSbがわずかに混入する。
このようなSbが混入したInP層は、再結合中心密度の増大や、バンド構造の変化などが起こりやすい。また、ヘテロ接合バイポーラトランジスタに限定されない素子構造を作製する際、InP中に存在するSbが原因で所望のエッチング特性が得られない場合がある。
例えば、ウェットエッチングにより所望の素子構造を作製する際、Sbを含む層はエッチングされずInPを含む層のみをエッチングするエッチング溶液を用いて選択的にエッチングすることでデバイス構造を作製する手法が、すでに公知の事実として広く用いられているが、Pを含む層にSbが混入していると、Pを含む層に対する所望のエッチング特性が得られず、場合によってはエッチング残存物がSbを含む層上に残ってしまい、所望の特性が得られないことがある。
例えば、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの場合、エミッタ層としてPを含む層、ベース層としてSbを含む層を例えば用いたとき、上記のような現象により、ベース層の見かけの高抵抗化、エミッタ層・ベース層の再結合中心密度増大に伴う電流利得特性の悪化などが起こりうる。このような現象は、材料固有の特性に起因する部分が大きいため、結晶成長方法をほとんど限定することなく、例えばMOVPE法であってもMBE法であっても、同様に起こりうる。(非特許文献4参照)
M. W. Dvorak et al. , "300 GHz InP/GaAsSb/InP Double HBTs with High Current Capability and BVCEO>6V",Ieee Electron Device Letters, vol.22, no.8, pp.361-363,2001. Y.Oda et al. , "Improvement of current gain of C-doped GaAsSb-base heterojunction bipolar transistors by using an InAlP emitter", Applied Physics Letters, vol.87, 023503, 2005. Shu-Han Chen et al. , "Low Turn-On Voltage and High-CurrentInP/In0.37Ga0.63As0.89Sb0.11/In0.53Ga0.47As Double Heterojunction Bipolar Transistors",Ieee electron device letters, vol.29, no.7, pp.655-657, 2008. S. Weeke et al. , "Segregation and desorption of antimony in InP (001) in MOVPE", Journal of Crystal Growth, vol.298, pp.159-162, 2007.
前述したように、従来のGaAsSb系の化合物半導体のベース層を有するInP系HBTでは、In(Al、Ga)P系材料からなるエミッタ層とベース層との界面における再結合電流の成分が大きく、大きな電流利得を得るのが難しいという問題がある。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、GaAsSb系の化合物半導体のベース層を有するInP系HBTで、大きな電流利得が得られるようにすることを目的とする。
本発明に係るヘテロ接合バイポーラトランジスタは、InPからなる基板と、基板の上に形成されたコレクタ層と、コレクタ層の上に形成されてGa,As,およびSbから構成された化合物半導体からなるベース層と、ベース層の上に接して形成されてGaAs,InGaAs,AlGaAsのなかより選択された化合物半導体から構成されたスペーサ層と、スペーサ層の上に接して形成されてInおよびPから構成された化合物半導体からなるエミッタ層とを少なくとも備え、スペーサ層は、ベース層の伝導帯端のエネルギー準位よりも低く、エミッタ層の伝導帯端よりも高い伝導帯端のエネルギー準位を有し、ベース層の価電子帯端のエネルギー準位よりも低く、エミッタ層の価電子帯端よりも高い価電子帯端のエネルギー準位を有した状態で、ベース層およびエミッタ層に接して形成されているとともに前記ベース層に擬似格子整合して形成されているようにしたものである。
上記ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて、スペーサ層の層厚は、0.25〜10nmの範囲とされていればよい。
上記ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて、スペーサ層をGaAs、InGaAs、AlGaAs、およびInAlGaAsによって構成し、スペーサ層の層厚を1nmから3nmの範囲とすると、よりよい。
また、上記ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて、ベース層がInP基板に擬似格子整合しており、ベース層が、InxGa1-x-zAlzAs1-ySby=[(In0.53Ga0.47As)a(GaAs0.51Sb0.491-am[(AlAs0.55Sb0.45b(GaAs0.51Sb0.491-b1-m、ただし(0≦a、b、m≦1)の式であらわされるInxGa1-x-zAlzAs1-ySby(0≦x、y、z≦1)に対し、In、Ga、Al、As、およびSbの組成のずれが各々±10%の範囲とされて構成されているとよりよい。
上記バイポーラトランジスタにおいて、ベース層は、GaAsSb,InGaAsSb,AlGaAsSb,InAlGaAsSbのなかより選択された化合物半導体から構成されていればよい。また、エミッタ層は、InP,InAlP,InGaP,InAlGaP,InAlAs,InGaAlAs,InAlAsPのなかより選択された化合物半導体から構成されていればよい。
以上説明したように、本発明によれば、スペーサ層を、ベース層の伝導帯端のエネルギー準位よりも低く、エミッタ層の伝導帯端よりも高い伝導帯端のエネルギー準位を有し、ベース層の価電子帯端のエネルギー準位よりも低く、エミッタ層の価電子帯端よりも高い価電子帯端のエネルギー準位を有した状態で、ベース層およびエミッタ層に接して形成したので、GaAsSb系の化合物半導体のベース層を有するInP系HBTで、より大きな電流利得が得られるようになる。
また、例えば、より厳密にSbを含まない材料により構成されたスペーサ層の層厚を1nm〜3nmと設定することで、スペーサ層の臨界膜厚を超えることなくヘテロ接合バイポーラトランジスタを作製可能なため、新たな欠陥を導入することなく電流利得特性の改善が見込める。
また、例えば、より厳密に、Sbを含まない材料によりスペーサ層を構成することで、Pを含む材料により構成されたエミッタ層がSbを含む層と直接接することがないため、本質的にInPSbなどの遷移層が存在しえないことから、Pを含む層へのSbの混入を大きく減らすことができる。このため、ウェットエッチングなどにより素子構造を作製する際のエッチング不良を抑制することができ、Sbを含む層上へのエッチング残存物をなくすことができ、エッチング残存物に起因するベース層の高抵抗化、および再結合中心密度の増大を防ぐことができ、電流利得の改善が見込める。
図1は、本発明の実施の形態におけるヘテロ接合バイポーラトランジスタの構成を示す構成図である。 図2は、InP、GaAs,およびGaAsSbのバンド構造を示すバンド図である。 図3は、InPエミッタとGaAsSbエミッタとを直接接合して形成した場合の熱平衡時のバンド構造を計算により求めた結果を示す特性図である。 図4は、ベース層103,スペーサ層104,エミッタ層105のバンド構造を示すバンド図である。 図5は、ベース層103,スペーサ層104,エミッタ層105の熱平衡時のバンド構造を計算により求めた結果を示す特性図である。 図6は、図1に示された実施の形態におけるヘテロ接合バイポーラトランジスタの電流利得およびベースシート抵抗の、スペーサ層の厚さに対する依存性を実験的に示した特性図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるヘテロ接合バイポーラトランジスタの構成を示す構成図である。図1では、断面を模式的に示している。
このヘテロ接合バイポーラトランジスタは、InPからなる基板101と、基板101の上に形成されたコレクタ層102と、コレクタ層102の上に形成されてGa,As,およびSbから構成された化合物半導体からなるベース層103と、ベース層103の上に接して形成されたスペーサ層104と、スペーサ層104の上に接して形成されてInおよびPから構成された化合物半導体からなるエミッタ層105とを少なくとも備える。
ここで、スペーサ層104は、ベース層103およびエミッタ層105に接した状態で、ベース層103の伝導帯端のエネルギー準位よりも低く、エミッタ層105の伝導帯端よりも高い伝導帯端のエネルギー準位を有し、ベース層103の価電子帯端のエネルギー準位よりも低く、エミッタ層105の価電子帯端よりも高い価電子帯端のエネルギー準位を有したものとなっている。
なお、例えば、基板101は、Feをドープすることで高抵抗とされたInPから構成され、InPの(001)面を主表面としていればよい。また、基板101の上には、InPからなるバッファ層111,n型の不純物が高濃度に導入されたInPからなるサブコレクタ層112、n型の不純物が高濃度に導入されたIn0.53Ga0.47Asからなるサブコレクタ層113,n型の不純物が高濃度に導入されたInPからなるサブコレクタ層114が積層されている。
これらを積層した上にコレクタ層102が形成されている。コレクタ層102は、例えば、n型の不純物が低濃度に導入されたInPから構成され、層厚200nm程度とされている。また、ベース層103は、例えば、p型の不純物が高濃度に導入されたGaAs0.51Sb0.49から構成され、層厚30nm程度とされている。GaAs0.51Sb0.49は、InPに格子整合する組成である。
また、スペーサ層104は、GaAsから構成され、層厚1nm程度とされている。また、エミッタ層105は、n型の不純物が低濃度に導入されたInPから構成され、層厚70nm程度とされている。
また、エミッタ層105の上には、不純物が高濃度に導入されたInPからなるエミッタキャップ層115,不純物が高濃度に導入されたIn0.53Ga0.47Asからなるエミッタキャップ層116を備えている。
また、サブコレクタ層113の上には、コレクタ電極121が形成されている。コレクタ電極121は、サブコレクタ層114と離間して形成されている。また、ベース層103の上には、ベース電極122が形成されている。ベース電極122は、スペーサ層104およびエミッタ層105から離間して形成されている。また、エミッタキャップ層116の上には、エミッタ電極123が形成されている。
上述した化合物半導体による各層は、よく知られた有機金属化学気相成長法(MOVPE)および分子線エピタキシャル成長法(MBE)などの堆積法で、エピタキシャル成長させることで形成できる。また、コレクタメサおよびエミッタメサは、公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術によりパターニングすることで形成すればよい。また、各電極は、例えば、公知の蒸着法およびリフトオフ法などにより形成することができる。
上述した本実施の形態におけるヘテロ接合バイポーラトランジスタによれば、ベース層103とエミッタ層との間の伝導帯端におけるエネルギー準位の高さの差が、スペーサ層104の伝導帯端のエネルギー準位の高さを経由した、階段状となる。言い換えると、エミッタ層105からベース層103に注入される電子に対してのポテンシャル障壁が、2つ存在する状態となる。
ここで、ベースとエミッタとを直接接合してヘテロ接合を形成した場合、上述した電子に対してのポテンシャル障壁は1つであるが、この高さは、ベースとエミッタとの間の伝導帯端におけるエネルギー準位の高さの差となる。
これに対し、スペーサ層104を設けた場合の一方の障壁の高さは、ベース層103とスペーサ層104との間の伝導帯端におけるエネルギー準位の高さの差となる。また、他方の障壁の高さは、スペーサ層104とエミッタ層105との間の伝導帯端におけるエネルギー準位の高さの差となる。これら2つの障壁の各々の高さは、ベースとエミッタとを直接接合した場合の1つの障壁の高さより小さいものとなる。
このように、本実施の形態によれば、エミッタ層105からベース層103に注入される電子に対しての個々のポテンシャル障壁の高さが小さくなるので、エミッタ層105からベース層103への間における電子の蓄積が抑制されるようになり、電流利得が改善できるようになる。
ところで、GaAsは、図2に示すように、伝導帯端のエネルギー準位が、InPおよびInPに格子整合する組成としたGaAsSbよりも高い。これらは、InP、GaAs,GaAsSbのバンド構造の関係である。例えば、InPエミッタとGaAsSbエミッタとを直接接合して形成した場合の熱平衡時のバンド構造を計算により求めると、図3に示す状態となる。
これに対し、例えばGaAsを臨界膜厚以下の厚さとしたスペーサ層104とすることでInPに擬似格子整合した状態とし、エミッタ層105はInPに格子整合する組成とし、ベース層103,スペーサ層104,エミッタ層105を各々接合して積層すると、図4に示すようなバンド構造となる。この状態の熱平衡時のバンド構造を計算により求めると、図5に示す状態となる。
このように形成したGaAsからなるスペーサ層104においては、面内方向に大きな歪みを受けた状態となり、無歪みの状態に比較してバンドギャップが小さくなる。この結果、スペーサ層104では、伝導帯端のエネルギー準位が、ベース層103より高く,エミッタ層105より低いものとなる。ここで、ベース層103とエミッタ層105の伝導帯端のエネルギー準位の差は、スペーサ層104がない場合と同じである。
この結果、ベース層103とスペーサ層104との伝導帯端のエネルギー準位の差、スペーサ層104とエミッタ層104の伝導帯端のエネルギー準位の差は、いずれも、ベース層103とエミッタ層105の伝導帯端のエネルギー準位の差より小さいものとなる。従って、スペーサ層104をGaAsから構成しても、エミッタ層105からベース層103に注入される電子に対しての個々のポテンシャル障壁の高さを小さくすることができる。
次に、実際に素子を作製して比較した結果について説明する。作製した素子の試料としては、上述した実施の形態1の構成とした。この試料に対する比較試料として、スペーサ層を形成していない素子を作製した。なお、いずれの試料においても、エミッタメサの面積(平面視)は50μm×50μmとした。このように作製した試料および比較試料について、電流利得の評価を行うと、試料は、ベース電流に対する理想係数mおよび電流利得が、比較試料に対して改善され、エミッタ層およびベース層の間の再結合電流の抑止が確認された。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、スペーサ層は、GaAsに限るものではなく、InGaAs,AlGaAs,およびInAlGaAsから構成してもよい。いずれにしても、スペーサ層が、ベース層の伝導帯端のエネルギー準位よりも低く、エミッタ層の伝導帯端よりも高い伝導帯端のエネルギー準位を有し、ベース層の価電子帯端のエネルギー準位よりも低く、エミッタ層の価電子帯端よりも高い価電子帯端のエネルギー準位を有した状態で、ベース層およびエミッタ層に接して形成されていればよい。
また、スペーサ層は、図4を用いて説明したようなバンド構造を有することができる最小の層厚があれば、本発明は実施可能である。半導体材料のバンド構造は、半導体結晶構造の周期性に起因するものであり、従って半導体結晶の周期性が得られる最小の層厚があれば、本発明は実現可能である。例えば、スペーサ層の層厚としては、一原子層程度に相当する0.25nm以上あれば、十分に本発明による効果を発揮することができる。
また、スペーサ層の層厚を臨界膜厚以下に設定すれば、デバイス全体の結晶品質を損なうことなく、本発明の効果を得ることができる。本発明におけるスペーサ層の臨界膜厚は、スペーサ層に用いる材料によって異なるが、例えばInGaAsをスペーサ層として用いた時に、臨界膜厚は最大値約10nmとなる。従ってスペーサ層の層厚は、最大でも10nmであることが望ましい。
また、図1を用いて説明した実施の形態におけるヘテロ接合バイポーラトランジスタの各層を構成する材料およびドーパントは、目的とする素子の動作が得られるものであれば、どのような材料およびドーパントを用いてもよい。
例えば、ベース層は、GaAsSbに限るものではなく、例えばInGaAsSb、AlGaAsSb、InAlGaAsSbから構成してもよい。また、エミッタ層は、InPに限るものではなく、例えばInAlP、InGaP、InAlGaP、InAlAs、InGaAlAs、InAlAsPから構成してもよい。いずれにおいても、ベース層およびエミッタ層に接触して挟まれているスペーサ層が、ベース層の伝導帯端のエネルギー準位よりも低く、エミッタ層の伝導帯端よりも高い伝導帯端のエネルギー準位を有し、ベース層の価電子帯端のエネルギー準位よりも低く、エミッタ層の価電子帯端よりも高い価電子帯端のエネルギー準位を有した状態となればよい。
また、図1を用いて説明したヘテロ接合バイポーラトランジスタは、Sbを含まない層によりスペーサ層を構成しているため、エミッタ層がSbを含むベース層と直接的に接することがない。したがってエミッタ層とベース層の界面に、Sbを含む遷移層が形成されるのを抑制することができ、エミッタ層へのSbの混入量を減少させることができる。この効果により、ウェットエッチングによる素子作製の際のエッチング不良による残存物の形成を抑制でき、エッチング残存物が存在することによるベース層の高抵抗化を防ぐことができる。同様に、Sbの混入によるエミッタ層の再結合中心密度の増大を抑制することができるため、より大きな電流利得が得られるようになる。このことについて、図6を用いて以下に説明する。
図6は、実際に図1の構造におけるスペーサ層であるGaAsの厚さに対して、素子の電流利得および、ベース層のシート抵抗の設計値からの変位を実験的に示した特性図である。
図6に示される実験結果においては、GaAsからなるスペーサ層の層厚を0nmから増やしていくと、2nm付近まで電流利得の値が大きくなっていくことが確認された。しかし、さらにGaAsスペーサ層を厚くすると、InPの格子定数に対するGaAsの臨界膜厚を超えてしまうことにより、再結合中心である欠陥が導入され、電流利得が急激に減少してしまうことが確認された。
さらに、図6に示される実験結果においては、GaAsスペーサ層の層厚を、0nmから増やしていくと、ベース層のシート抵抗値の設計値からの変位が徐々に減少し、GaAsスペーサ層の層厚が3nm以上においては、ほぼ設計値に等しいシート抵抗値が得られることが確認された。これは、InPからなるエミッタ層をウェットエッチングする際に形成されたエッチング残存物の量が、GaAsスペーサ層の層厚増大に伴って減少し、エッチング残存物由来のベース抵抗の高抵抗化が抑制されたことに起因する。
実際、二次イオン質量分析により、GaAsスペーサ層の層厚が0nmのヘテロ接合バイポーラトランジスタの構成元素を調べた結果、InPエミッタ層の内部にSbが混入されていることが確認された。また、実際、InPエミッタ層をエッチングした後の表面粗さを測定した結果、GaAsスペーサ層の層厚が0nmのときは、エッチング残存物が多量に残っていたのに対し、GaAsスペーサ層の層厚が2nm以上では、ほとんど観測されず平坦な表面形態が得られていることが確認された。
ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて、電流利得を制限する物理的な再結合過程として、オージェ再結合と一般的な再結合中心を介した再結合とがあげられる。ここではその物理現象の詳細は省略するが、これらの過程により、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの電流利得は、ベースシート抵抗値またはベースシート抵抗値の二乗に比例する。言い換えると、理想的なトランジスタにおいて一般的には、ベースシート抵抗値が減少すると、電流利得の値は小さくなる。
図6に示される実験結果においては、GaAsスペーサ層の層厚を0nmから増大させるにつれ、ベース層のシート抵抗値が減少しながらも、電流利得の値が増大していることが確認された。このような結果は、GaAsスペーサ層を、Sbを含むベース層とエミッタ層との間に挿入することで、エミッタ層へのSbの混入を抑制したことによる効果を示すものである。
図6に示される実験結果においては、図1を用いて説明したヘテロ接合バイポーラトランジスタ構造においては、GaAsにより形成されるスペーサ層の層厚を2nmよりも大きくし、3nm以上にすると、電流利得が急激に減少することが分かった。これは、InP基板上に擬似的に格子整合するGaAs層の臨界膜厚が、2〜3nmの範囲にあることを示唆するものである。一般に、スペーサ層の材料がGaAs以外の、たとえばInGaAsやInAlGaAs、AlGaAsであった場合、InPに対するスペーサ層の臨界膜厚は、GaAsの場合よりも大きくなることが考えられる。これらを考慮し、GaAs、InGaAs,InAlGaAs、およびAlGaAsによって構成されるスペーサ層の層厚を、1〜3nmの範囲に設定すれば、本発明の効果を最大限に発揮し、電流利得を増大することができる。
容易に類推できることではあるが、図1の構造においては、InP基板に格子整合する組成のGaAsSbをベース層として用いて示したが、本発明はこのような構造に制限されることはない。実際、ベース層以外が図1で示した構造と同一の構造を持っており、ベース層をGaAs1-ySbyとし、0.4<y<0.6の範囲にて設定された素子を作製し、同様の効果が得られることを確認した。従って容易に類推できることであるが、たとえばInP基板に擬似的に格子整合できる範囲の組成のInGaAsSb、AlAsSb、InAlAsSb、AlGaAsSb、およびInAlGaAsSbをベース層に用いても、同様の効果を得ることができる。
すなわち、以下の式(1)で与えられる組成のInxGa1-x-zAlzAs1-ySby(0≦x、y、z≦1)に対し、In、Ga、Al、As、Sbの組成のずれが、各々±10%の範囲に収まっている材料からベース層が構成されていれば、本発明の効果が実現できる。
InxGa1-x-zAlzAs1-ySby=[(In0.53Ga0.47As)a(GaAs0.51Sb0.491-am[(AlAs0.55Sb0.45b(GaAs0.51Sb0.491-b1-m、ただし(0≦a、b、m≦1)・・・(1)
ただし、xは固相In組成、yは固相Sb組成、zは固相Al組成を表す。ここから固相Ga組成は1−x−z、固相As組成は1−yと表される。式(1)の前半は、InPに格子整合する材料であるIn0.53Ga0.47AsとGaAs0.51Sb0.49とから、格子整合組成のInGaAsSbをaで決定している。また式(1)の後半は、InPに格子整合する材料であるGaAs0.51Sb0.49とAlAs0.55Sb0.45とから、格子整合組成のAlGaAsSbをbで決定している。これらの構成比をmを用いて表すことにより、格子整合組成の五元混晶InAlGaAsSbの組成を表している。
容易に類推できることであるが、m=1は四元混晶InGaAsSbであり、さらにm=1かつa=0は三元混晶GaAs0.51Sb0.49である。m=0の場合も同様であり、式(1)は、すべての元素が必ずしも構成元素として存在することを要求するものではなく、a、b、mによって、GaAsSb、AlAsSb、AlGaAsSb、InAlAsSb、InGaAsSb、InAlGaAsSbとなりうる。
また、容易に類推できることではあるが、図1の構造においては、スペーサ層の材料としてInP基板の格子定数に対して擬似格子整合するGaAsを用いて示したが、本発明はこのような構造に制限されることなく、たとえばInP基板に擬似的に格子整合できる範囲の組成のInGaAs、AlGaAs、ないしInAlGaAsなどを用いても、同様の効果を得ることができる。
101…基板、102…コレクタ層、103…ベース層、104…スペーサ層、105…エミッタ層、111…バッファ層、112…サブコレクタ層、113…サブコレクタ層、114…サブコレクタ層、115…エミッタキャップ層、116…エミッタキャップ層、121…コレクタ電極、122…ベース電極、123…エミッタ電極。

Claims (5)

  1. InPからなる基板と、
    前記基板の上に形成されたコレクタ層と、
    前記コレクタ層の上に形成されてGa,As,およびSbから構成された化合物半導体からなるベース層と、
    前記ベース層の上に接して形成されてGaAs,InGaAs,AlGaAsのなかより選択された化合物半導体から構成されたスペーサ層と、
    前記スペーサ層の上に接して形成されてInおよびPから構成された化合物半導体からなるエミッタ層と
    を少なくとも備え、
    前記スペーサ層は、前記ベース層の伝導帯端のエネルギー準位よりも低く、前記エミッタ層の伝導帯端よりも高い伝導帯端のエネルギー準位を有し、前記ベース層の価電子帯端のエネルギー準位よりも低く、前記エミッタ層の価電子帯端よりも高い価電子帯端のエネルギー準位を有した状態で、前記ベース層および前記エミッタ層に接して形成されているとともに前記ベース層に擬似格子整合して形成されている
    ことを特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  2. 請求項1記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて、
    前記スペーサ層の層厚は、0.25〜10nmの範囲とされていることを特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  3. 請求項1または2記載のバイポーラトランジスタにおいて、
    前記ベース層は、GaAsSb,InGaAsSb,AlGaAsSb,InAlGaAsSbのなかより選択された化合物半導体から構成されていることを特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のバイポーラトランジスタにおいて、
    前記エミッタ層は、InP,InAlP,InGaP,InAlGaP,InAlAs,InGaAlAs,InAlAsPのなかより選択された化合物半導体から構成されていることを特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  5. 請求項1または2記載のバイポーラトランジスタにおいて、
    前記ベース層は、InPからなる前記基板に擬似格子整合しており、InxGa1-x-zAlzAs1-ySby=[(In0.53Ga0.47As)a(GaAs0.51Sb0.491-am[(AlAs0.55Sb0.45b(GaAs0.51Sb0.491-b1-m、(0≦a、b、m≦1)の式であらわされるInxGa1-x-zAlzAs1-ySby(0≦x、y、z≦1)に対してIn、Ga、Al、As、およびSbの組成が各々±10%の範囲とされ、
    前記スペーサ層がGaAs、InGaAs、およびAlGaAsのいずれかによって構成され、
    前記スペーサ層の層厚が1〜3nmの範囲に形成されている
    ことを特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
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