JP5738370B2 - 複屈折を測定する測定法及び測定システム - Google Patents

複屈折を測定する測定法及び測定システム Download PDF

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Description

本発明は、光学測定対象物の複屈折を測定する測定法、及び該測定法を実行するのに適
した測定システムに関する。
多くの気体、液体、及び無応力の非晶質固体、例えば光学ガラスにおいて、光速は、光
の伝播方向及び偏光状態と無関係である。このような光学媒体は、光学等方性であると呼
ぶ。これに対して、材料の光学特性が光の伝播方向に依存する場合、その材料は、光学異
方性であると呼ぶ。多くの透明結晶質は、光学異方性である。こうした材料は、その結晶
格子の対称性により、少なくとも1つの判別対称方向を有し、これを一般的に「結晶光軸
(optical crystal axis)」と呼ぶ。
多くの光学異方性材料は、複屈折を示す。複屈折という用語は、入射光ビームを互いに
対して垂直に直線偏光して光学異方性材料中で異なる方法で伝播する2つの部分ビームに
分割する光学異方性材料の特性を指す。異方性材料の異なる光の伝播は、光の伝播方向及
び偏光状態に対する光速の依存度により実質的に決まる。部分ビームの一方の伝播速度は
伝播方向とは無関係である。この部分ビームを「常光線」と呼ぶ。これに対して、他方の
部分ビームの伝播速度は方向依存性である。この部分ビームを異常光線と呼ぶ。種々の伝
播速度には、それに対応して部分ビームごとに異なる材料の屈折率が関連付けられ、n
が常光線の屈折率、neoが異常光線の屈折率である。光学材料の結晶構造に基づく複屈
折は、固有複屈折と呼ぶ。
光学等方性材料は、外的影響の結果として複屈折性になり得る。したがって、例として
、電場が誘起する複屈折がカー効果で用いられる。固有複屈折材料の場合、複屈折特性は
、外的影響により変化し得る。特に、機械的応力が複屈折を誘起する場合があり、これを
応力複屈折(SDB)と一般的に呼ぶ。応力複屈折は、例えば結晶材料を生成するプロセ
スから生じる内部応力により誘起され得る。さらに、応力複屈折は、例えば、マウントに
光学コンポーネントを取り付ける過程で生じる外力により発生し得る。
複屈折は、光の偏光状態を規定の様式で変えるために、例えばλ/4板又はλ/2板等
の位相差素子(リターダ)の生産で、又は他の偏光光学コンポーネントの生産で、所望の
特性として用いられる。
他方で、多くの要件の厳しい用途では、例えばマイクロリソグラフィ、レーザ光学、又
は天文学の分野では、光学コンポーネントの複屈折は、望ましくない誤差の原因として扱
われ、光学コンポーネント又は光学系の光学特性に対する複屈折の影響を最小限に抑える
よう、且つ/又は少なくとも補償が可能なほど十分に正確にこれを把握するよう尽力され
ている。
複屈折の絶対値及び向きの両方に関する複屈折の程度の正確な知識が、複屈折の制御に
必須である。したがって、複屈折を定量化するための正確な測定法が必要である。
測定精度と、比較的弱い複屈折作用さえも正確に判定する能力とに課される特に厳しい
要件は、高集積半導体コンポーネント及び他の微細構造コンポーネントの生産で特に用い
るマイクロリソグラフィ用の光学系の分野に存在する。マイクロリソグラフィを用いてさ
らに微細な構造を生産することを可能にするために、投影対物レンズの像側開口数をさら
により大きくし、特に深紫外域(DUV)からのさらにより短い波長を用いている。20
0nm未満の波長では、透明光学素子を生産するのに利用可能なほど十分に透明な材料は
比較的僅かでしかない。こうした材料として主に、193nmまで十分に透明な合成石英
ガラス、及び157nm以下の波長でも十分に低い吸収性を依然として示す、例えば、フ
ッ化カルシウム又はフッ化バリウム等のいくつかのフッ化物系結晶材料も挙げられる。フ
ッ化カルシウムは、固有複屈折、すなわち材料の結晶構造に起因する複屈折を示し、これ
は、誘起される可能性のある応力複屈折に加えて、この材料からなる光学コンポーネント
の偏光光学挙動に影響を及ぼし得る(例えば、特許文献1及び該特許文献に示す引用文献
を参照)。
複屈折を示す各個別光学コンポーネントは、システムの偏光光学挙動に複雑に寄与し得
る。特にマイクロリソグラフィの分野では、光学系全体の中で特定の機能を果たす光学モ
ジュールを形成するように多くの場合に組み合わせられる多数の個別コンポーネントを有
する、複雑な光学系を利用する。この場合、システム全体の複屈折特性と、システム全体
の偏光光学挙動への個別コンポーネント又はモジュールの寄与との両方を、正確に把握す
ることが概して望ましい。
複屈折を定量化するために、光学測定対象物の複屈折を測定する測定法及び測定システ
ムを用い、この場合、光学測定対象物は、個別の光学コンポーネント又は複数の光学コン
ポーネントを備えるシステムであり得る。
ここで考慮中である複屈折を定量化するための測定法及び測定システムの場合、規定の
入力偏光状態を有する測定ビームを発生させ、該測定ビームは、測定対象物に指向させ、
入力偏光状態は、測定ビームが測定対象物に入る直前の測定ビームの偏光状態である。測
定ビームと測定対象物との相互作用後に、測定ビームの出力偏光状態を表す偏光測定値を
生成するために、測定ビームの偏光特性を検出し、出力偏光状態は、測定対象物との相互
作用後の測定ビームの偏光状態である。
測定対象物の複屈折を表す少なくとも1つの複屈折パラメータを決定するために、偏向
測定値を評価する。概して、複屈折の絶対値及び向きを求める。この場合、複屈折の絶対
値は、材料中を異なる伝播速度で伝播する測定ビームの2つの部分ビーム間の、測定対象
物が引き起こすリタデーションを表す。光路差とも呼ぶ2つの部分ビーム間のリタデーシ
ョンは、ナノメートル単位で、又は測定ビームの波長λの数分の一単位で通常は指定する
。したがって、例として、193nmの測定波長におけるλ/4リターダは、193/4
nmの光路差を発生させる。
複屈折の向きは、複屈折材料の結晶光軸の向きにより規定される。例えば力の作用等の
外的影響の結果として複屈折性になる光学等方性材料が関与する場合、複屈折の向きは、
作用する力の方向になる。測定の目的で、複屈折の向きは、測定システムの規定の基準方
向に対する角度指示で表すことができる。
精密測定は、入力偏光状態を可能な限り正確に設定すること及び出力偏光状態を可能な
限り正確に決定することを前提とする。入力偏光状態を発生させるとき及び出力偏光状態
を決定するときに生じる誤差は、測定誤差として測定に影響を及ぼす。したがって、これ
らの測定誤差の寄与は、評価において考慮に入れることができるように把握するか又は判
定可能であるべきである。
例として、測定をセルナモン原理に従った偏光計又は楕円偏光計を用いて行う場合、最
初に、偏光子を用いて直線偏光測定ビームを非偏光源からの光から生成し、上記測定ビー
ムは測定対象物に入る。測定対象物内の複屈折は、概して、楕円偏光の出力偏光状態をも
たらす。1/4波長板を用いて、直線偏光を楕円偏光から再度発生させ、光検出器の上流
に配置した回転可能な検光子を用いてその偏光角度を求めることができる。
特許文献2及び特許文献3は、光弾性変調器(PEM)を偏光の変調に用いてから偏光
を被測定試料に放射する、複屈折を測定する方法を記載している。
米国特許第6,697,199号明細書 米国特許第6,697,157号明細書 米国特許第6,473,181号明細書
本発明の1つの目的は、小さな複屈折値の高精度測定を可能にする、複屈折を測定する
測定法を提供することである。特に、測定法は、小さな複屈折値で0.5nm未満の測定
精度を有することを意図する。
本発明のさらに別の目的は、入力偏光状態の発生過程及び出力偏光状態の評価過程で測
定誤差を発生させる影響を比較的受け難い、複屈折を測定する測定法を提供することであ
る。
本発明のさらに別の目的は、複数の光学コンポーネント又はコンポーネント群を有する
光学測定対象物の測定により、測定対象物全体の複屈折に対する個別コンポーネント又は
コンポーネント群の寄与を分離することを単純な方法で可能にする、複屈折を測定する測
定法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、測定対象物の測定すべき複屈折パラメータと、測定システ
ムのコンポーネントからの測定を損なわせる外乱変数との確実な分離を可能にする、光学
測定対象物の複屈折を測定する測定法を提供することである。
これら及び他の目的を達成するために、本発明は、請求項1の特徴を含む測定法を提供
し、請求項24の特徴を含む測定システムも提供する。有利な発展形態を従属請求項に明
記する。全請求項の文言を参照により本明細書の内容に援用する。
この測定法では、測定ビームの入力偏光状態を、測定に対して入力偏光状態の少なくと
も4つの異なる測定状態があるように角度パラメータαの周期偏光関数に従って変調する
。少なくとも4つの測定状態に関連する偏光測定値を処理して、角度パラメータαに応じ
た測定関数を形成する。測定関数は、偏光計の検出器が発生する電気的測定信号から例え
ば導出することができ、電気的測定信号は、偏光計の検出器に衝突する放射線の強度に比
例する。
入力偏光状態の周期変調関数に関連する角度パラメータαは、例えば、測定システムの
光源と測定対象物との間に配置した位相差板の回転角度そのものであってもよく、又は該
回転角度から導出してもよい。例として、偏光方向を異なる向きにした直線偏光の入力偏
光状態が測定に望まれる場合、測定ビームの偏光方向を規定の様式で制御可能に回転させ
るための、例えば回転可能な半波長板の形態の偏光回転子を、直線偏光を発生させる測定
光源と測定対象物との間に配置することにより、これらの入力光偏光状態を発生させるこ
とができる。このような配置の場合、回転可能な1/4波長板を回転可能な半波長板の代
わりに用いれば、入力偏光状態は、1/4波長板の回転角度に応じて直線偏光と円偏光と
の間で予め決定可能に変調することができる。半波長板及び1/4波長板の組み合わせを
用いて入力偏光状態を設定し、対応の角度パラメータαを規定することも可能である。
測定関数の2波部分(two-wave portion)を、偏光測定値の評価中に求める。該2波部
分を、少なくとも1つの複屈折パラメータを導出するために解析する。
少なくとも1つの複屈折パラメータを導出するために測定関数の2波部分を求めて該部
分を解析することは、所与の測定条件下で、求められた(sought)複屈折に起因する測定
信号の部分が顕著な2波特性を有するはずである一方で、システムにおける外乱変数に起
因する測定信号部分は概して顕著な2波波形を有さないという洞察に基づく。したがって
、測定信号の2波部分に基づき、測定信号のどの部分が求められた複屈折に起因するか、
及びどの信号部分が測定誤差につながる外乱変数に基づくかを、特定することが可能であ
る。測定関数の2波部分をここで評価中に目標通りに求めて解析した場合、解析から導出
した複屈折パラメータは、光学測定対象物の求められた光学特性のみを実質的に表し、測
定システムに生じ得る外乱寄与は無視できるほど僅かにしか表さない。
「2波部分」という表現は、この文脈では、角度パラメータαに関連する角度空間にお
ける2回対称性、例えば、0°〜360°で規定する回転角度に関する2回回転対称性を
指す。したがって、角度パラメータαに対して180°の角度距離を有する信号部分は、
2波部分に寄与する。
フーリエ解析を用いた問題の説明において、2波波形は、180°の周期後に値を繰り
返す(すなわち、二重周波数)正弦部分及び余弦部分それぞれにフーリエ級数において重
み付けするフーリエ係数の、絶対値又は振幅を示す。複屈折を求める際の「2波波形」の
有意性は、例えば以下の事項に基づき理解することができる。
複屈折が材料中で生じる場合、入射する光ビームが2つの部分ビームに分割されてそれ
ぞれ直線偏光され、その偏光方向は互いに対して垂直である。部分ビームの一方(常光線
)の光の伝播速度は、方向独立性であるが、他方のビームの光の伝播速度は、伝播方向に
依存する(異常光線)。常光線及び異常光線の伝播は、ホイヘンスの原理を用いて説明す
ることができる。ホイヘンスの原理によれば、波面上の各点は、重ね合わせた新たな小波
の開始点となる。新たな波面は、重ね合わせた小波の包絡面である。常光線の場合の小波
の位相面は、伝播速度が各空間方向で同じであるため球面である。これに対して、異常光
線の小波の位相面は、伝播速度が方向依存性であるため回転楕円面を形成する。光ビーム
の方向に対して2回又は2波回転対称性を有する回転楕円面は、光ビームの各入射方向で
の複屈折の絶対値及び向きに関する情報を含む。この情報は、複屈折を直接定量化するた
めに測定関数の2波部分を求めて解析することにより利用することができる。
少なくとも4つの測定状態に関連する偏光測定値は、測定関数のプロファイルを決定す
る支持値として用いることができる。測定関数の解析は、好適な変形形態では、各周期関
数が、周期的な調和振動、すなわち、異なる位相及び振幅並びに正確に規定した周波数の
正弦関数及び/又は余弦関数からなることを利用する。これを、フーリエ解析、すなわち
フーリエ級数へのこのような周期関数の分解で利用する。
測定法の1つの変形形態では、測定関数の2波部分を求めるステップは、測定関数の二
重フーリエ変換を含む。この変形形態では、測定中に記録した測定関数の測定値を、二重
フーリエ変換を用いて、又は連続して実行する2つのフーリエ変換を用いて解析し、後続
の第2のフーリエ変換を先行の第1のフーリエ変換の結果に適用する。結果として、複屈
折に関する複屈折パラメータは、特に、種々の入力偏光状態の設定におけるリタデーショ
ン誤差を受け難く、測定信号の記録までの測定対象物の出力側に導入されるリタデーショ
ン誤差も受け難い。
二重フーリエ変換を用いる一実施形態では、測定関数の2波部分を求めるステップは、
第1のフーリエ係数A0(α)及びA2(α)を求めるための測定関数の第1のフーリエ
変換を含み、ここで、a0(α)は、測定関数の非周期部分の平均値を記述するオフセッ
ト項であり、A2(α)は、測定関数の2波部分の振幅に比例する第1の2波波形係数で
あり、測定関数の2波部分を求めるステップは、第2のフーリエ係数A0_A01(α)
、A2_A02(α)、及びB2_A02(α)を求めるための、角度パラメータαに関
する第1のフーリエ係数A0(α)及びA2(α)の第2のフーリエ変換をさらに含み、
ここで、A0_A01(α)は、オフセット項A0(α)の非周期部分の平均値を記述す
るオフセット項であり、A2_A02(α)は、第1の2波波形係数A2(α)の2波波
形の正弦部分であり、B2_A02(α)は、第1の2波波形係数A2(α)の2波波形
の余弦部分である。第2のフーリエ変換後に存在するオフセット項A0_A01(α)は
、測定結果の強度正規化に利用することができ、これにより、測定が一次光源の強度変動
を受け難くなるようにすることができる。求められた複屈折に関する情報を含む2波部分
A2_A02(α)及びB2_A02(α)は、第1の2波波形係数A2(α)の第2の
フーリエ変換から得られる。
原理上、測定法は、入力偏光状態ごとの少なくとも4つの異なる測定状態に関していか
なる制限も受けない。測定状態の互いに対する距離は、規則的であっても不規則であって
もよい。評価は、測定状態に関連する測定関数の角度パラメータαが互いに対して等距離
にある場合、大幅に簡略化することができる。この場合、測定関数のフーリエ変換は、い
わゆる高速フーリエ変換(FFT)、すなわち、フーリエ係数を求めるための評価ステッ
プの数をフーリエ変換のより一般的な場合よりも大幅に減らしたアルゴリズムを用いて、
計算することができる。
測定法の一変形形態では、電場の振動ベクトルと平行な向きの偏光方向を有する直線偏
光測定ビームを発生させ、該測定ビームを測定対象物に指向させ、測定ビームの偏光方向
を、互いに対して予め決定可能な回転角度距離にある少なくとも4つの測定向きに回転さ
せる。この場合、測定向きは、少なくとも4つの測定状態に対応し、偏光方向の回転角度
は、角度パラメータαに対応する。
好適には、少なくとも4つの測定向きは、高速フーリエ変換による評価を可能にするた
めに、互いに対して等距離の回転角度距離にある。特に、N≧2として、互いに対して等
距離の回転角度距離にある2個の測定向き、例えば、4個、8個、16個、32個、又
は64個、又はそれよりも多くの測定向きを設定することができる。入力偏光の異なる測
定状態のそれぞれが、評価すべき測定関数の支持点に対応するため、支持点の数を増やす
ことにより、測定関数を求める精度を、したがって測定精度も、高めることが可能である
。他方で、異なる入力偏光状態の数を増やすことにより、測定及び評価に費やす時間が増
える。
非常に単純に実行することができる測定システムの較正が、この測定法に関連して可能
である。測定すべき複屈折パラメータ(特に、測定対象物の複屈折の絶対値及び複屈折の
向き)と、特に測定システムの位相差素子及び検光子からの複屈折寄与を含む測定システ
ムが発生させる外乱変数とから、複屈折に関係する2波部分を全く同一の式を用いて相加
的に組み立てるように、解析を実行することができる。関心の測定変数と外乱変数との間
の単純な相加関係は、測定すべき複屈折と外乱変数との間の確実な分離を可能にする。こ
れは、この場合、測定システム自体が発生させる複屈折部分(測定システムオフセット)
を、測定対象物のない状態でそれ以外は同一の測定法での測定により、求めることができ
るからである。
関係のある2波部分の単純な相加が、テイラー展開による関係を記述する式の線形化後
に可能である。したがって、単純評価は、小さな複屈折値を正確に求めるのに特に適して
いる。信号評価は、より大きな複屈折値も高精度で求めることを意図する場合に、より複
雑となり得る。
したがって、一方法変形形態では、測定システムのコンポーネントに起因する複屈折パ
ラメータのシステム部分は、
解析すべき出力偏光状態が入力偏光状態に対応するように測定ビーム経路内に測定対象
物がない状態で測定を実行するステップと、
正規化総測定信号を求めるために、測定ビーム経路内に測定対象物がある状態での測定
に関して、第1の2波波形係数A2(α)の2波波形の正弦部分A2_A02(α)と、
第1の2波波形係数A2(α)の2波波形の余弦部分B2_A02(α)とをオフセット
項A0_A01(α)に正規化するステップと、
正規化総測定信号を求めるために、測定ビーム経路内に測定対象物がない状態での測定
に関して、第1の2波波形係数A2(α)の2波波形の正弦部分A2_A02(α)と、
第1の2波波形係数A2(α)の2波波形の余弦部分B2_A02(α)とをオフセット
項A0_A01(α)に正規化するステップと、
正規化システム部分を正規化総測定信号から減算するステップと、
で求める。
この測定法は、個別光学コンポーネント又は他の個別試料の複屈折の測定と、光学系を
目的通りに用いるときに放射線を連続して通過させる少なくとも2つの光学コンポーネン
トを収容する光学系に対する測定とに適している。光学コンポーネントは、個別光学素子
、例えば、レンズ、透明板、回折光学素子、放射線を同時に通過させる多数の個別素子を
有する回折又は屈折ラスタ構成体等とすることができる。測定対象物としてミラーも可能
である。例として、誘電体層の歪みが誘起する複屈折をここで測定することができる。対
応の測定設備は、概して、適当なビーム偏向構成体を有する。光学コンポーネントは、複
数の個別光学素子を含むことができ、これらを組み合わせて機能群を形成し、例えば、光
学モジュールのように光学系に一緒に設置するか又は取り外すことができる。測定法の一
変形形態は、複数の光学コンポーネントから構成した光学系の場合、完全に組み立てた状
態で複屈折を測定すること、及びこの場合に個別光学コンポーネントの個々の寄与を互い
に分離することを可能にする。この方法変形形態は、
測定ビームが第1の光学コンポーネントを通過してから第2の光学コンポーネントを通
過する、第1の測定を実行するステップと、
測定ビームが第1の光学コンポーネントを通過した後で第2の光学コンポーネントに入
射する前に、上記測定ビームの偏光状態を第1の測定における偏光状態に対して90°回
転させる、第2の測定を実行するステップと、
を含む。
第1の測定では、概して、第1のコンポーネントの通過後の出力偏光状態は、第2の光
学コンポーネントの通過のための入力偏光状態としての役割を直接果たすが、第2の測定
では、第1の光学コンポーネントの通過後の出力偏光状態は、第2の光学コンポーネント
への入射前にλ/2リタデーションの発生により変化させる。第2の光学コンポーネント
の通過後の測定ビームの出力偏光状態は、(第1の測定の)第1の測定結果及び(第2の
測定の)第2の測定結果を得るために、両方の測定において同様に解析及び評価する。放
射線が最初に通過する第1の光学コンポーネントの寄与は、両方の測定結果で同一の形で
再度見られる。これとは対照的に、測定ビームは、該測定ビームの2つの異なる偏光状態
で第2の光学コンポーネントを通過するため、第2の光学コンポーネントは、測定結果に
異なる形で寄与する。
第1の光学コンポーネントの寄与は両方の測定結果で同じであるため、測定結果に対す
る第1の光学コンポーネントの寄与を、第1の測定結果と第2の測定結果との間の差を形
成することにより排除して、測定結果間の差が第2の光学コンポーネントの複屈折部分及
び測定装置の複屈折部分のみを含むようにすることができる。これに対して、測定結果の
和、すなわち第1の測定及び第2の測定の2波波形の和は、第2の光学コンポーネントの
複屈折に関する情報しか含まない。これは、光学コンポーネント間に導入した偏向状態の
90°回転に起因して、第2の光学コンポーネントの寄与及び同じくシステム部分の寄与
が少なくとも第一近似では互いに打ち消し合うからである。
複屈折素子又は偏光操作の数学的説明において、相乗的に処理すべき行列(ジョーンズ
行列又はミュラー行列)を概して利用する。複屈折の線形化及び適当な組み合わせを記述
する数式により、さらなる処理を相加法(additive method)に置き換えることができる
。これは、第1の光学コンポーネント及び第2の光学コンポーネントの複屈折部分の相加
を可能にする。
2つの異なる測定を実行するために、第1のコンポーネントと第2のコンポーネントと
の間に適当な偏光回転子を導入するか、又はそれをこの中間位置から除去するだけでよう
いため、第1の光学コンポーネント及び第2の光学コンポーネントの複屈折寄与の測定は
、これら光学コンポーネントがそれらを光学系全体に関連して用いる相対的構成ですでに
固定的に組み立てられている場合でも可能である。結果として、上記光学系の個別光学コ
ンポーネントの複屈折部分を求めるために、複雑な光学系を分解する必要がない。
さらに得られる利点は、第1の光学コンポーネントの複屈折寄与を、2つの測定のまさ
に実行後に、測定デバイス部分の事前較正を行うことさえなく求めることができることで
ある。これは、測定デバイス部分が差形成の過程で第一近似では消滅するからである。
同様に、測定装置を事前に較正することなく正確な測定結果を得ることも可能である。
すでに説明したように、第1の測定及び第2の測定から2波波形の和を求めることには、
第1の測定に対して測定の一方に導入した偏光状態の90°回転により、システム部分を
測定信号から排除できるという効果がある。システム部分は、第1の測定の場合は測定結
果に正の影響を及ぼし、第2の測定の場合は逆の符号(90°回転させた偏光状態)で影
響を及ぼすため、これは明確に理解することができる。こうして、加算によりシステム部
分が排除される。この効果は、測定光学系全体の第一近似「無較正」測定に利用すること
ができる。対応の方法変形形態は、
測定ビームが測定対象物を通過した後にさらなる偏光変化を伴わずに測定システムの検
出器側に入射する、第1の測定を実行するステップと、
測定ビームが測定対象物を通過した後で測定ビームが測定システムの検出器側部分に入
射する前に、測定ビームの偏光状態を90°回転させる、第2の測定を実行するステップ
と、
第1の測定及び第2の測定を合同評価するステップと、
を含む。
概して、測定ビーム経路における種々のコンポーネント又はアセンブリの複屈折寄与は
、いくつかの方法変形形態で互いに分離することができ、これは、
第1の複屈折パラメータを求めるために第1の測定を実行するステップと、
第2の複屈折パラメータを求めるために第2の測定を実行するステップであり、第1の
測定中における測定ビームの対応の偏光状態に対して、測定ビームに偏光回転子を導入す
ることにより、又は偏光回転セクションにおける測定ビームから偏光回転子を除去するこ
とにより、第1の測定の測定ビームの偏光状態に対して、第2の測定中に測定ビームの偏
光状態を90°回転させる、ステップと、
第1の複屈折パラメータ及び第2の複屈折パラメータを合同評価するステップと、
を用いて行う。
合同評価は、第1の測定及び第2の測定の測定関数の2波部分間の和を求めること、及
び/又は第1の測定及び第2の測定の測定関数の2波部分間の差を求めることを含み得る
加算の結果は、いずれの場合も、測定光源と偏光回転セクションとの間の測定ビーム経
路内にある全光学素子の複屈折寄与のみを含む。これは、透過方向で偏光回転セクション
の下流に位置する全光学コンポーネントの寄与が、加算の過程で第一近似では互いに打ち
消し合うからである。
これに対して、差形成の結果は、第一近似では、偏光回転セクションと測定システムの
検出器側との間に位置する光学コンポーネント及びコンポーネントの複屈折部分のみを含
む。これは、素子及びコンポーネントのうち光源と偏光回転セクションとの間にある部分
が両方の測定で理想的には同一であり、したがって差形成の結果として消滅するからであ
る。
偏光回転セクションが測定対象物と測定システムの検出器側コンポーネントとの間に位
置する場合、測定結果のシステム部分を加算により排除して、例えば測定装置の別個の較
正を不要にできるようにすることができる。
測定対象物が、透過方向に互いに前後して配置した複数の光学コンポーネントを収容し
、偏光回転セクションが、第1の光学コンポーネントと第2の光学コンポーネントとの間
にある場合、第1の光学コンポーネント及び第2の光学コンポーネントの複屈折寄与を互
いに分離することができる。
測定サイクルに関連して、測定ビーム経路の種々の場所で、1つ又は複数の90°偏光
回転子をビーム経路に導入するか、又は測定ビーム経路から除去することで、随意に導入
又は除去した90°偏光回転子での少数の測定により、測定対象物の種々のコンポーネン
ト又はコンポーネント群の個別寄与に関する、また測定システムの寄与に関する、正確な
測定データを得るようにすることができる。
90°偏光回転子は、例えば、光学活性(円複屈折)材料からなる、例えば結晶質石英
(SiO)からなる板を有することができる。このような素子では、光学的に使用可能
な直径が大きい、例えば100mm以上、又は150mm以上、又は200mm以上の光
学直径の場合でも、所望の偏光回転を非常に正確に設定することができる。これは、偏光
状態の所望の90°回転を得るための機械的公差が、1°未満の回転精度を達成するため
にマイクロメートル範囲内にあり得るからである。機械的に安定であり大径にも適してい
る偏光回転子は、結晶<110>方向が透過方向と実質的に平行に向いた固有複屈折結晶
材料、例えばフッ化カルシウム又はフッ化バリウムから生産することもできる。固有複屈
折の絶対値は、これらの材料の場合には比較的小さいため、このような素子は比較的大き
な厚さを有することができ、これは機械的安定性及び製造精度に関して好都合である。ゼ
ロ次位相差素子が、最大限の角度公差を得るためにここでは有利である。90°偏光回転
子が、互いに対して45°に向いた2つの低次λ/2板を有することも可能である。この
場合、互いに回転させた位相差板の結晶光軸は、透過方向に対して実質的に垂直であるか
、又は測定システムの光軸に対して垂直である。
この測定法の測定精度は、用いる測定光の強度変動により損なわれ得る。測定の精度に
対する測定光源の強度変動の影響を最小化するために、この方法のいくつかの変形形態は
、測定光源が放出する測定光の強度に比例する基準強度信号の時間依存的検出を実行する
こと、及び正規化偏光測定信号を求めるために偏光測定信号を基準強度信号に正規化する
ことを含む。この場合、「偏光測定信号」という用語は、測定により求められ、解析すべ
き測定関数が導出される有効信号を指す。概して、これは、光電変換器(optoelectronic
transducer)に衝突する測定放射線の強度に比例する電気信号である。
この目的で、例えば、偏光ビームスプリッタ又は他の何らかの実質的に偏光維持的且つ
偏光選択性の反射素子により偏光特性を求めることを意図した測定ビームを分割して、偏
光測定光学系及び接続したセンサで連続(非反射)部分を測定することが可能であるよう
にするようになっていてもよい。反射部分は、基準ブランチにおいて第2のセンサに指向
させることができ、第2のセンサは、基準センサとしての役割を果たし、測定光源が放出
する測定光の強度に比例する基準強度信号を発生させる。該基準強度信号は、測定光源の
強度変動に起因する測定誤差を減らすためのエネルギー基準設定(referencing)に役立
ち得る。測定前の測定放射線の偏光選択的分割の結果として、実際に測定を意図する偏光
状態に影響を及ぼすことができる。したがって、適切であれば、特別な較正がこのために
必要である。さらに、測定センサと共に、さらに別のセンサが基準強度信号の検出に必要
である。
この方法の特定の一変形形態は、これらの欠点を回避する。この方法変形形態は、
測定ビームを第1の強度を有する第1の直線偏光部分ビーム及び第2の強度を有する第
2の部分ビームに分割するステップであり、第2の部分ビームは第1の部分ビームに対し
て垂直に直線偏光する、ステップと、
第1の強度に比例する第1の強度信号及び第2の強度に比例する第2の強度信号を発生
させるために、第1の部分ビーム及び第2の部分ビームを、偏光光学的に実質的に同一の
ビーム経路に沿って、強度センサのセンサエリアの空間的に別個の第1のセンサ区域及び
第2のセンサ区域に案内するステップと、
第1の強度信号及び第2の強度信号を処理して合成信号を形成するステップと、
を含む。
この場合、「偏光光学的に実質的に同一のビーム経路に沿って」という表現は、ビーム
経路の偏光光学的等価性に関係する。ビーム経路がこの意味で「偏光光学的に実質的に同
一」であるのは、部分ビームが、各自のビーム経路に沿って、システム内にあり得る偏光
影響素子の結果としてそれぞれ偏光の変化を全く生じないか又は生じるにしてもほぼ同じ
に若しくは互いに対応して生じる場合である。ビーム経路は、部分ビームが例えば実質的
に同じ材料体積を通過するように、互いに幾何学的に非常に近いものであり得る。ビーム
経路は、幾何学的に異なるものとすることもでき、その場合、例えば、部分ビームの一方
をミラー面において1回又は複数回折り返すことができる。一方の部分ビームは、適切で
あれば、ちょうど1波長分又は波長の整数倍分だけ他方の部分ビームに対して位相差を与
えることもできる。
したがって、強度が変動する可能性のある測定ビームは、偏光測定中に両方の部分ビー
ムが全く同一のセンサの異なる空間的に互いに離れた場所又は区域に同時に衝突して、そ
の強度に関してそこで評価されるように、分割することができる。分割場所とセンサエリ
アとの間での2つの部分ビームの案内は、これらが、システム内にあり得る偏光影響素子
の結果として偏光の変化を全く生じないか又は生じるにしてもほぼ同じに若しくは互いに
対応して生じて、依然として互いに対してほぼ直交に偏光するように測定システムの検出
器側に到達するように行うことができる。これらの条件下では、任意の時点における第1
の強度信号及び第2の強度信号の和は、測定光源が放出した測定ビームの入力側強度に比
例するため、基準強度信号として利用することができる。したがって、一方法変形形態は
、第1の強度信号及び第2の強度信号の和を用いて強度基準信号を形成することを含む。
代替形態として、合成信号の形成は、第1の強度信号と第2の強度信号との間の比を用
いて実行することができる。その理由は、測定対象物の座標系に対して測定ビームを分割
するのに利用する複屈折素子の向きが分かっている場合、常光線及び異常光線の方向の偏
光部分を第1のセンサ区域及び第2のセンサ区域における2つの強度の比から推定するこ
とができるからである。
測定ビームは、例えば、複屈折素子により互いに対して垂直に偏光した2つの部分ビー
ム(常光線及び異常光線)に分割することができる。偏光選択的に働く偏光ビームスプリ
ッタを用いて、測定ビームを、p偏光を有する部分ビーム及びs偏光を有する部分ビーム
に分割し、次に2つのビームを同じセンサエリアの異なる非重複領域に指向させることも
可能である。
測定ビームは、光伝播方向で測定対象物の上流又は下流において分割することができる
。ビーム分割素子(例えば、複屈折素子又は偏光ビームスプリッタ)を、検出器ユニット
内で検出器ユニットのセンサ領域のすぐ近くに収容することが可能である。
ここで説明し、種々の実施形態に関連してより詳細に後述するエネルギー基準設定のた
めの方法及びデバイスは、本発明による測定法及び測定システムの実施形態で有利に利用
することができる。しかしながら、これらは、他の測定法及び測定システム、例えば、必
ずしも複屈折を求める働きをする必要のない他の偏光測定法及び偏向測定システムで、上
記測定法及び測定システムとは無関係に利用することもできる。例として、エネルギー基
準設定は、偏光依存性透過(ディアテニュエーション(diattenuation))を測定するよ
う設計した偏光測定法及びシステムで用いることができる。
上記特徴及びさらに他の特徴は、特許請求の範囲からだけでなく説明及び図面からも明
らかとなり、個々の特徴は、本発明の実施形態及び他の分野においてそれぞれ単独で又は
副次的組み合わせの形態で複数として実現することができ、有利且つ本質的に保護可能な
実施形態を構成することができる。
測定対象物の複屈折を測定する測定システムの実施形態を示す。 円偏光の入力偏光状態の場合にλ/4板を1回転させた場合の、検出器ユニットのλ/4板の回転位置の関数としての検出器ユニット内の偏光状態の概略図を示す。 円偏光の入力偏光状態の場合にλ/4板を1回転させた場合の、検出器ユニットのλ/4板の回転位置の関数としての相対強度プロファイルを示す。 直線偏光の入力偏光状態の場合にλ/4板を1回転させた場合の、検出器ユニットのλ/4板の回転位置の関数としての検出器ユニット内の偏光状態の概略図を示す。 直線偏光の入力偏光状態の場合にλ/4板を1回転させた場合の、検出器ユニットのλ/4板の回転位置の関数としての相対強度プロファイルを示す。 複屈折測定対象物が測定ビーム経路内に位置している場合の、入力偏光状態に対する出力偏光状態の依存の概略図を示す。 複屈折測定対象物が測定ビーム経路内に位置している場合の、入力偏光状態に対する出力偏光状態の依存の概略図を示す。 複屈折測定対象物が測定ビーム経路内に位置している場合の、入力偏光状態に対する出力偏光状態の依存の概略図を示す。 λ/4板の回転位置の関数としての、入力偏光状態が同一である場合の異なる出力偏光状態の概略図を示す。 入力偏光状態を設定するための理想的でないλ/2板を種々の回転位置にした場合の測定システム内の偏光状態の概略図を示す。 複屈折の向きが0°である場合の、複屈折の絶対値BRの関数としての所望の値からの複屈折の平均予想偏差の依存のグラフを示す。 複屈折の所定の向きの関数としての、複屈折の絶対値が4nmである場合の複屈折の向きに関する平均予想測定誤差ΔORIのグラフを示す。 試料の複屈折の向きORIに対する所望の値からの複屈折の平均予想偏差ΔBRの依存のグラフを示す。 2つの光学コンポーネントを直列に接続した測定対象物を測定するための測定法の一測定構成を、他方の測定に対して一方の測定中に光学コンポーネント間で偏光状態を90°回転させて示す。 2つの光学コンポーネントを直列に接続した測定対象物を測定するための測定法の一測定構成を、他方の測定に対して一方の測定中に光学コンポーネント間で偏光状態を90°回転させて示す。 随意に測定ビーム経路に挿入することができる90°偏光回転子を用いて、マルチコンポーネント測定対象物の僅かな複屈折寄与を測定システムの誤差に実質的に左右されずに測定するための測定手順の一測定構成を示す。 随意に測定ビーム経路に挿入することができる90°偏光回転子を用いて、マルチコンポーネント測定対象物の僅かな複屈折寄与を測定システムの誤差に実質的に左右されずに測定するための測定手順の一測定構成を示す。 随意に測定ビーム経路に挿入することができる90°偏光回転子を用いて、マルチコンポーネント測定対象物の僅かな複屈折寄与を測定システムの誤差に実質的に左右されずに測定するための測定手順の一測定構成を示す。 複屈折を測定するための統合測定システムのコンポーネントを有するマイクロリソグラフィ投影露光装置の実施形態を示す。 図12からの投影露光装置の照明系のアセンブリを示す。 図12からの投影露光装置の照明系のアセンブリを示す。 図12からの投影露光装置の照明系のアセンブリを示す。 種々の時点における場所Xに対する照明系の瞳表面の相対強度Iの依存を概略的に示す。 エネルギー基準設定の目的で一次光源の強度変動を監視するための測定システムのいくつかのコンポーネントの構造及び機能を概略的に示す。 一次光源の強度の時間変動を示す。 互いに隣接しており互いに対して直交偏光した部分ビームにより発生した2つの照明スポットに関する強度の時間変動を示す。 ビーム束の部分ビームから対で直交偏光した部分ビームを発生させる、複屈折ビーム分割素子を有する照明系の、図13Aに概略的に示す瞳整形ユニットから抜き出した一部を示す。 エネルギー基準設定用に互いに対して直交偏光した2つの部分ビームを発生させるための統合ビーム分割素子を有する偏光測定システムの検出器ユニットの構造を概略的に示す。 互いに対して垂直に偏光した部分ビームの、互いに直接隣接した照明スポットの配置を示す。 互いに対して垂直に偏光した部分ビームの、互いに直接隣接した照明スポットの配置を示す。 エネルギー基準設定用に互いに対して垂直に偏光した部分ビームを発生させるための統合ビーム分割素子を有する検出器ユニットのいくつかのコンポーネントを概略的に示す。
図1は、測定対象物MOの複屈折を測定するための測定システムMSの実施形態を示し
、測定対象物MOは、この例の場合、多数の部分からなるように構成し、第1のコンポー
ネントCO1及び透過方向でその下流に配置した第2のコンポーネントCO2を備え、こ
れらは、これら2つのコンポーネントを収容する光学系を目的通りに用いる場合にも互い
に対して配置される様式で、測定対象物保持デバイスMHに共に保持される。測定システ
ムは、ビーム発生ユニットGBを備え、これは、測定対象物に指向させて測定対象物への
入射時に規定の入力偏光状態を有することが意図される測定ビームを発生させるものであ
り、測定システムは、検出器ユニットDETも備え、これは、測定対象物の通過後又は検
出器ユニットへの入射時の測定ビームの偏光特性を検出するものである。測定対象物が測
定ビーム経路内に位置する場合、検出器ユニットは、測定中に、測定対象物の通過後の測
定ビームの出力偏光状態を表す偏光測定値を生成する。検出器ユニットに接続した評価ユ
ニットEUは、偏光測定値を評価する役割を果たすとともに、測定対象物の複屈折を表す
少なくとも1つの複屈折パラメータを求める役割を果たす。この例の場合、求めた複屈折
パラメータは、測定対象物が発生させた複屈折の程度又は絶対値、及び基準座標系に対す
る上記複屈折の向きの正確な判定を可能にする。評価ユニットEUは、測定システムの制
御ユニットCUに組み込むことができる。
ビーム発生ユニットBGは、約λ=193nmの公称波長を有する直線偏光レーザビー
ムを放出するArFエキシマレーザの形態の測定光源LSと、第1の制御デバイスCR1
により規定の回転角度ステップで測定システムの光軸OAを中心に回転させることができ
る半波長板(λ/2板)の形態の第1の偏光回転子R1とを備える。測定光源LS及び第
1の偏光回転子R1の組み合わせを用いて、電場の振動ベクトルと平行な向きの偏光方向
を有する直線偏光測定ビームを発生させることが可能であり、この偏光方向の向きは、偏
光回転子R1の回転により高精度で任意の所望の回転角度位置にすることができる。半波
長板R1に関連した「偏光回転子」という用語は、概して、偏光方向を回転させる光学素
子を示す。
さらに、本実施形態の測定システムは、通過する光の偏光状態を90°回転させる90
°偏光回転子として設計した第2の偏光回転子R3を備える。90°偏光回転子R3は、
光学活性材料からなる90°旋光板(rotator plate)を有し、これは、割り当てられた
制御デバイスCR3を用いて随意に測定ビーム経路に導入するか又は測定ビーム経路から
除去することができる。この90°偏光回転子は、種々の測定構成での複屈折の測定を可
能にするために、測定対象物保持デバイスの領域に配置し、特に測定対象物の2つのコン
ポーネントCO1とCO2との間に挿入することができる。詳細はより具体的にさらに後
述する。
さらに、本実施形態の測定システムは、光学活性材料からなる90°旋光板の形態の第
3の偏光回転子R4を備え、これは、割り当てられた制御ユニットCR4を用いて検出器
ユニットのすぐ上流で随意に測定ビーム経路に導入するか又は測定ビーム経路から除去す
ることができる。この90°偏光回転子は、特に測定システムの較正中に用いることがで
き、これはさらにより詳細にさらに後述する。
検出器ユニットDETは、「ピンホール」PHの形態の測定光に透明な小さな領域を有
する光不透過マスクMを有し、ピンホールPHの直径は、作動波長よりも大幅に大きく、
例えば100μm〜300μmの範囲内にあり得る。ピンホールPHは、検出器ユニット
の入射開口を形成する。マスクMは、1つ又は複数の個別レンズからなり得る正レンズL
の前側焦点面に装着する。このレンズの後側焦点面には、CCDセンサの形態の空間分解
センサSENSを位置付け、これは、センサエリアの各場所に衝突する放射線の強度に比
例するセンサ信号を発生させることができる。レンズLとセンサとの間には、1/4波長
板(λ/4板)の形態の回転可能な位相差素子R2を配置し、これは、位相差素子用の制
御ユニットCR2により、プロセス中に測定システムの光軸を中心に回転させて規定の回
転角度位置にすることができる。λ/4位相差素子R2とセンサとの間には、光軸に対し
て45°にある偏光選択性ビームスプリッタ表面BSSを有する偏光ビームスプリッタB
Sを位置付ける。この配置では、偏光ビームスプリッタは、検光子として機能する。偏光
ビームスプリッタは、偏光放射線のうちレンズLによりコリメートして位相差素子R2に
より変化させた部分のみをセンサSENSに送り、これらの部分は、入射方向が及ぶ入射
平面及びビームスプリッタ表面に対する表面法線に対してp偏光させた部分、すなわち、
電場ベクトルが上記入射平面と平行に振動する部分である。これに対して、s偏光の部分
(電場ベクトルの振動方向が入射平面に対して垂直)は、横に反射する。
検出器ユニットDETは、測定対象物の光軸OAに対して垂直な平面内の所定の位置に
全体として変位させることができるため、ピンホールPHを測定対象物の光軸に対して種
々の位置に配置することができることで、このようにして偏光状態の空間分解測定を可能
にするようにする。検出器ユニットはさらに、ピンホールの位置決めにより規定され得る
全測定点で1mrad以上の高い角度分解能で、偏光状態の角度分解測定を可能にする。
代替形態として、焦電センサ又はフォトダイオードを検出器として用いることができる。
本発明の重要な態様をよりよく理解できるように、このような検出器構成体を用いた偏
光測定の機能を以下でより詳細に説明する。ピンホールを通過してレンズLによりコリメ
ートした偏光は、回転可能なλ/4板により目標通りに変化させる。ここでは偏光ビーム
スプリッタとして具現した検光子は、p偏光のみをセンサに送る。λ/4板の回転位置に
応じて、強度信号がセンサおいて生じ、検出器ユニットに入射した光束の偏光状態を上記
検出信号から明確に判定することができる。
円偏光の入力光の場合、センサは、360°回転後のλ/4板の回転位置の関数として
図2Bに示す相対強度プロファイルを記録する。理想的なλ/4リタデーションであると
すれば、測定信号の純粋な2波波形、すなわち180°の回転角度周期性を有する測定信
号が生じる。この対称性は、2波又は2回方位角対称性(azimuthal symmetry)とも呼ぶ
ことができる。これは、図2Aを参照することにより理解することができる。図2Aは、
互いに隣接した4つの副図それぞれで、最上部に円偏光の入力偏光状態、その下に結晶光
軸の向きで表すλ/4板の回転位置、その下にλ/4板の通過後のビームの偏光、その下
に検光子(ビームスプリッタキューブ)がセンサに送る偏光成分を示す。この場合、Tp
及びTsは、p偏光及びs偏光についての検光子の各透過率である。
λ/4位相差素子は、円偏光を直線偏光に変換する。直線偏光の向きは、位相差素子の
結晶光軸の向きに依存する。位相差素子の45°位置では、p偏光のみが位相差素子の出
口にあり、これはセンサにおいて最大信号を発生させる。これに対して、角度を90°ず
らした135°位置では、位相差素子はs偏光のみを透過し、これを検光子が完全に反射
する結果として、センサで強度信号が生じない。これに対応する関係が180°変位した
角度位置で生じる結果として、位相差素子の1回転中に測定信号の純粋な2波波形が生じ
る。
これに対応する直線偏光の入力光についての場合を、図3A及び図3Bを参照して示す
。ここで、図3Aは、互いに隣接した4つの副図それぞれで、最上部に直線偏光の入力偏
光状態、その下にλ/4板の回転位置、その下にλ/4板の通過後のビームの偏光、その
下に検光子(偏光ビームスプリッタ)がセンサに送る偏光成分を示す。直線偏光の強度分
布は、λ/4位相差素子の90°回転後に早くも繰り返されるため、図3Bに概略的に示
すような信号の4波波形が得られることが認められ得る。
次に図4A〜図4Eを参照して、複屈折測定対象物MOが測定ビーム経路内に位置して
いる種々の状況を示しながら、さらに広範囲に及ぶ事項を説明する。この場合、これらの
図は、測定対象物に入射する測定ビームの入力偏光に応じた、検出器が発生させる測定信
号における2波部分の発生及び変化を概略的に説明している。これに関して、図4Aは、
入力偏光INが完璧に直線である理想的な場合を示す。これは、例えば液晶偏光子(例え
ば、ロションプリズム)を用いることにより達成することができる。測定対象物MOの複
屈折は、僅かに楕円の出力偏光状態OUTをもたらす。完全な円偏光が純粋な2波測定信
号を発生させる一方で、完全な直線偏光が純粋な4波測定信号を発生させる状況に従って
、比較的強い4波部分(直線入力偏光から得られる)とそれに対して弱い2波部分(測定
対象物の複屈折による偏光状態の僅かな楕円率から得られる)とを有する測定信号が、僅
かに楕円の出力偏光の場合に生じる。
例として、偏光回転子R1が完璧なλ/2リタデーションを発生させないことにより、
入力放射線が完全な直線偏光ではない場合(図4B及び図4C)、図4Aよりも高度に楕
円偏光した偏光状態が、複屈折測定対象物の通過後の出力偏光OUTの場合に生じる結果
として、測定信号はこの場合も、強い4波部分とそれに対して弱い2波部分とからなるが
、2波部分は、理想的な直線入力偏光(図4A)の場合よりも強い。
これらの状況下では、x方向でλ/2板の下流且つ測定対象物の上流における入力偏光
の場合の、λ/2板の第1の位置(例えば、測定システムの座標系のx軸に対して+45
°)において、例えば、僅かな右楕円偏光が結果として起こる。これに対して、λ/2板
を−45°回転させた場合、同じく楕円偏光が発生するが、この場合は左円偏光となる(
楕円偏光状態をOUTで示す図4Dを参照)。
最初に述べた場合では、λ/2板及び複屈折測定対象物の楕円率は、互いに強化し合っ
てより高度に楕円偏光した偏光を形成すべきであるが(図4B)、他の場合(λ/2板の
他の回転位置)では、これらは互いに少なくとも部分的に補償し合って、出力偏光状態が
理想的な直線偏光状態に近くなるようにする(図4C)。
したがって、検出器ユニットにより検出した測定信号における2波部分は、僅かに楕円
の入力偏光(図4B、図4C)の場合よりも理想的な直線偏光の入力偏光(図4A)の場
合の方が強く、このことから、ビーム発生ユニットのλ/2板の回転位置の関数としての
絶対値又は2波波形の値が、180°後に繰り返されることが分かる。このことからさら
に、測定対象物の複屈折に関する実際に求められた情報が、測定信号の2波波形の2波波
形にあるということになる。
これをさらに説明するために、図4Eが示す図式は、入力偏光の設定に用いる回転可能
なλ/2板のリタデーションに誤りの可能性があることで(リタデーション誤差)、A2
信号において2波波形を発生させるのではなく1波波形を発生させることを示しており、
したがって、2波波形の解析に基づき、寄与が測定対象物から得られるのか測定システム
に関連するλ/2板から得られるのかを識別することが可能である。図4Eの図式は、出
力偏光状態(OUT)を発生させるために実際の(すなわち誤差の影響を受けた)λ/2
板の回転により光源の直線偏光(呼称IN)を変化させた、測定対象物のない測定システ
ムの場合の関係を表す。λ/2板の回転位置は、種々の向きの線で表す。副図は、左から
右へ、0°〜360°での種々の回転位置及び関連の公称出力偏光状態を示す。左の副図
によれば、0°の場合の出力偏光状態は、入射ビームの偏光方向がλ/2板の結晶光軸O
Aと平行に延びることから得られ、リタデーション効果は生じない。結晶光軸の傾斜が大
きくなると、出力偏光状態は、λ/2板のリタデーションの誤りに起因して正確な直線で
はなく僅かに楕円となり、これは45°及び90°の出力偏光状態の場合に見ることがで
きる。λ/2板が90°にあるとき、再び直線偏光の出力偏光状態になり、これは、左に
示す第1の位置に対して180°回転させたものである。λ/2板をさらに回転させると
、次に楕円偏光の出力偏光状態が再び180°の状況に対して対称に生じるが、これらは
0°〜180°の偏光状態に対して逆のキラリティを有する。本出願に導入した表記法で
は、偏光のキラリティの逆転は、2波波形信号A2の符号の変化として表現する。180
°におけるキラリティの変化(すなわち、右楕円偏光及び左楕円偏光との間の変化)によ
り、1波波形、すなわち360°周期でのA2の同じ値の反復が、最下部に示すA2信号
(2波波形を表す)に生じる。これに対して、下流に配置した測定対象物の複屈折は、測
定対象物が180°回転後に重なる(turns into itself)(180°対称)ため、2波
波形で2波波形を発生させる。
例として、この洞察を本発明の実施形態における複屈折の特に小さな絶対値の正確な測
定に利用することができる方法について、以下で説明する。
測定システムは、測定ビームの入力偏光状態を角度パラメータαの周期変調関数に従っ
て少なくとも4つの異なる測定状態に変調し、少なくとも4つの測定状態に関連する偏光
測定値を処理して角度パラメータαに応じた測定関数を形成し、該測定関数の2波部分を
求め、次に少なくとも1つの複屈折パラメータを導出するために上記2波部分を解析する
よう設計する。
この例の場合、入力偏光状態を発生させるには、測定光源LSが直線偏光測定ビームを
発生させ、測定ビームの偏光方向を第1の偏光回転子R1を用いて測定間での偏光回転子
の回転により変化させて、直線入力偏光の異なる測定向きが測定ごとに存在するようにす
る。この場合、角度パラメータαは、基準方向に対する第1の偏光回転子R1の回転角度
に対応する。測定関数は、センサSENSの電気的出力信号から導出し、したがって検出
器ユニットDETの構成では、センサに衝突する測定放射線の強度に比例し、すなわち強
度信号として指定することができる。
測定法及び測定システムは、測定対象物の複屈折に関する値を、第1の偏光回転子R1
の回転角度に応じて変わるセンサの測定信号の2波部分のフーリエ変換から求めるよう設
計する。これは、2波部分A2(α)、B2(α)を測定対象物の上流における偏光の設
定向きαの関数として測定し、次に高速フーリエ変換(FFT)を用いてそれをαにフー
リエ変換することを含む。
計算時間に関して好ましい高速フーリエ変換(FFT)を用いることができるように、
測定対象物の上流で、等距離回転角度距離(360°/2(N≧2))での2個の直
線偏光測定状態を設定し、検出器ユニットを用いて出力状態の偏光を測定する。
測定対象物の複屈折特性、特に複屈折特性の絶対値及び複屈折の向きを、検出器ユニッ
トの測定信号から求めることができる方法を、以下で説明する。以下のパラメータを下記
の表示全体で用いる。
個別測定のための測定システムの構成は、以下のパラメータによりパラメータ化する。
PL4:検出器ユニット内のλ/4位相差板の回転角度
α:測定対象物への入射前の測定ビームの直線偏光の測定向き(第1の偏光回転子R1に
より設定)
求められた変数は、
PRdb:測定対象物の複屈折の絶対値
PRa:測定対象物(基準方向用の座標系を画定する検出器ユニットの検光子(例えば、
偏光ビームスプリッタ))の向き
である。
測定システムにおける外乱は、以下のパラメータにより記述する。
LIdb:検出器ユニットのλ/4板の上流にあるレンズ群Lにおける複屈折の絶対値
LIa:検出器ユニットのλ/4板の上流にあるレンズ群Lにおける複屈折の向き
PTdb:検出器ユニットの検光子(偏光ビームスプリッタ)における複屈折の絶対値
PTa:検出器ユニットの検光子における複屈折の向き
Tsp:検出器ユニットの検光子の消光比、すなわち、偏光ビームスプリッタのビームス
プリッタ表面における、s偏光及びp偏光それぞれの透過率Ts及びTpの比。Tspの
値が小さいほど検光子が効果的である。
L4z:検出器ユニット内のλ/4板のリタデーション誤り。
さらに、入力偏光の設定の乱れが生じる可能性があり、これらを以下によりパラメータ
化する。
L2z:測定対象物への入射前の種々の向きの直線偏光状態を設定するための第1の偏光
回転子(λ/2板)のリタデーション誤り、したがって、回転角度αによりパラメータ化
した測定対象物の上流における直線偏光の向きの誤差。
このとき、本測定法の一変形形態は、以下の測定仕様に従った手順を採用する。
測定対象物の上流で、等距離回転角度距離(360°/2)での2個の直線偏光状
態(測定向き)を一連の測定について設定する。例として、以下の向き:−135°、−
90°、−45°、0°、45°、90°、135°、180°に従って8個の直線偏光
状態を設定することが可能である。
検出器におけるこれら個別の入力偏光状態に関連する測定信号は、回転角度αに応じた
測定関数を生成し、この測定関数は、測定関数の2波部分を求めてから該2波部分を解析
するために、評価ユニットで処理する。この目的で、第1のフーリエ係数A0(α)及び
A2(α)を求めるために、測定関数の高速フーリエ変換を実行する。この場合、「A」
で示すA係数は、測定関数の正弦部分であり、「B」で示すB係数は、測定関数の余弦部
分である。この場合、係数A0(α)は、測定関数の非周期部分の平均値に対応するオフ
セット項を記述したものであり、係数A2(α)は、測定関数の2波部分の振幅に比例す
る第1の2波波形係数である。
その後、データセットA0(α)及びA2(α)を、回転角度パラメータαに関して再
度フーリエ変換する。換言すれば、周期測定関数の二重フーリエ変換を行う。第2のフー
リエ係数A0_A01(α)を、A0(α)のフーリエ変換から計算する。第2のフーリ
エ係数A2_A02(α)及びB2_A02(α)は、A2(α)のフーリエ変換から計算
する。本明細書では、A0_A01(α)は、オフセット項A0(α)の非周期部分の平
均値を記述するオフセット項を示し、A2_A02(α)は、第1の2波波形係数A2(
α)の2波波形の正弦部分を示し、B2_A02(α)は、第1の2波波形係数A2(α
)の2波波形の余弦部分を示す。
概して、B2(α)係数も、すなわち検出器ユニット内のλ/4板が異なる開始値を有
する場合、再度フーリエ変換する。λ/4板の結晶光軸が開始位置で偏光子の透過方向に
対して平行又は垂直であるときにのみ、B2は=0である。
明確にするために、以下のことにも留意すべきである。本実施形態では、第1のフーリ
エ変換は、検出器ユニット内のλ/4位相差板の回転角度又は回転位置を説明するパラメ
ータpL4に関係する。この第1のフーリエ変換は、考慮中の各測定向きで行う(λ/2
板(第1の偏光回転子)の回転により設定した角度パラメータαによりパラメータ化)。
第2のフーリエ変換は、αの関数としての、すなわちαの2波部分についての第1のフー
リエ変換の結果によってのみ実行する。フーリエ係数A0(α)等は、各場所αにおける
第1のフーリエ変換の結果である。したがって、本実施形態では、第1のフーリエ変換は
検出器ユニットで行われるが、第2のフーリエ変換は検出器ユニット外で行われる。
1次までのテイラー展開も行う場合、測定関数の二重フーリエ変換のこの形態から、以
下の結果(方程式(1)〜(3))が得られる。
Figure 0005738370
Figure 0005738370
Figure 0005738370
オフセット項A0(α)の第2のフーリエ変換から、オフセット項A0_A01が得ら
れ、これを測定結果の強度正規化に用いることができる。2波係数A2(α)の第2のフ
ーリエ変換から、2波部分A2_A02及びB2_A02が得られ、これは測定対象物の
複屈折に関して求められた情報を含む。
方程式(1)〜(3)から分かるのは、このように測定を実行して評価した場合、第2
のフーリエ係数の結果が、入力偏光の設定に用いたλ/2板(第1の偏光回転子)及び検
出器ユニットのλ/4板のリタデーション誤りに依存しないということである。これは、
この測定法が測定システムのこれらの誤差を1次まで受け難いことにより、実際に求めら
れた測定値(測定対象物の複屈折)に関する精度が高まることを示す。
さらに、2波部分が、相加的に全く同一の式を用いて、測定システムにおける測定すべ
き変数(PRd及びPRa)と外乱変数(LIdb、LIa、PTdb、PTa)とから
それぞれ組み立てられることが明らかである。特に、最後に述べた態様は、解析中に、測
定対象物の複屈折の絶対値及び向きを説明する求められた複屈折パラメータ(PTdb及
びPTa)と、特にレンズ群L及び偏光ビームスプリッタBSの複屈折の結果としての検
出器ユニットの光学素子で得られ得る偏光変化特性から得られる外乱変数との間の分離を
簡略化する。これは、この場合に、測定対象物のない状態での、したがって全く同じ測定
法での測定により、測定結果への測定システムの寄与、いわゆる測定システム部分又は測
定デバイスオフセットを求めることが可能だからである。換言すれば、測定対象物の複屈
折に関して上記測定仕様に従って、但し測定ビーム経路内に測定対象物がない状態で、測
定シリーズを実行することで、測定システムの外乱的な複屈折寄与を求めることができ、
それにより解析において考慮に入れることができる。これは、2波係数A2_A20及び
B2_B20をオフセット項A0_A01に正規化し、以前に求めて同様に正規化したデ
バイス部分をそこから減算することにより可能である。この場合、以下が適用される(方
程式(4)及び(5))。
Figure 0005738370
Figure 0005738370
この場合、A2Mn=A2_A02/A0_A01は、測定システム及び測定対象物の
組み合わせからの正規化測定値を表し、A2Gn=A2_A02/A0_A01は、測定
対象物のない状態での測定からの正規化測定値、すなわち測定システム単独の、すなわち
PRdb=0の場合の正規化測定値を表す。
さらに、上記方程式(4)の左辺を「A」で表し、その下の方程式(5)の左辺を「B
」で表した場合、求められた複屈折パラメータPRdb及びPRaには以下(方程式(6
)及び(7))が適用される。
Figure 0005738370
Figure 0005738370
したがって、2波波形の絶対値を2倍することで、測定対象物に関して求められた複屈
折が直接得られる。複屈折の向きは、B/A比の逆正接から得られる。
新規の測定法は、特に、例えば10nm以下、又は5nm以下の範囲にあり得る比較的
僅かな複屈折に関して極めて高い測定精度を有する。0.5nm以下、特に0.4nm以
下又は0.3nm以下の測定精度を達成することが可能である。
大きな複屈折を有する、例えば10nm以上の、又は20nm以上の、又は50nm以
上の、又はそれよりもはるかに大きな範囲の値を有する測定対象物は、複屈折オフセット
を供給することにより、例えば、複屈折が既知である平面板又は曲面板を測定ビーム経路
に導入することにより、高精度で測定することができる。この場合、平面板又は曲面板の
複屈折は、測定ビーム全体で全体的なリタデーションを引き起こす結果として比較的小さ
な、したがって容易に測定可能な残留複屈折値が残り、それらを続いて求めるように選択
する。
測定精度の以下の推定は、測定が高精度であることを実証するものである。測定法の予
想測定精度の推定のために、測定をシミュレートし、測定対象物の測定複屈折値と所定の
複屈折値との間の偏差を評価した。測定システムでは以下の典型的な値をとった。
3nmのリタデーション誤差を有するλ/2板を用いて、測定対象物の上流で直線偏光
を設定。偏光回転子の角度位置決め誤りの正確度に関して、位置決めの正規分布誤差を±
0.5°とした。測定シリーズは、回転角度空間αが等距離である入力偏光の8個の測定
向きをとった。検出器ユニットのλ/4板のリタデーション誤差を3nmに固定し、λ/
4板の上流にあるレンズ群Lの複屈折寄与を0.5nmに固定し、検光子(偏光ビームス
プリッタの複屈折寄与を1nmに固定し、検光子の消光比を0.3%に固定した。ビーム
発生側において、レーザ信号の正規分布ノイズのσ値を0.5%とし、偏光測定ごとの支
持点の数を、360°回転の場合に64個とした。
シミュレーション測定の第1のステップにおいて、システム部分(測定デバイスオフセ
ット)を5回の測定から求めて平均値を得た。その後、第2のステップにおいて、測定す
べき複屈折を予め決定した後に、第3のステップにおいて、20回の個別測定のシミュレ
ーション及びその統計的評価を実行した。その結果を図5〜図7を参照して説明する。図
5は、0°の向きの場合の複屈折の絶対値に関する平均測定誤差の(すなわち、測定法の
品質に関する)尺度を示し、ナノメートルでの測定対象物の所定の複屈折BRをx軸上に
示し、ナノメートルでの所望の値からの平均測定又は予想偏差ΔBRをy軸上に示す。偏
差のオフセットは、第一近似では複屈折値の増加とともに二次的に増大する。測定値(1
σ)の変動は、所定の複屈折とは無関係に比較的一定であり、約0.05nmとなる。オ
フセットの二次増加は、いかなる原理に従ったものでもなく、上述の評価の場合に展開を
一次までしか行わなかったことから本質的に生じる。オフセットは、緻密な解析の場合に
対応して減らすことができる。
図6は、複屈折の絶対値が4nmの場合の、複屈折の向きに関する平均予想測定誤差(
すなわち、測定法の品質)を示す。度での複屈折の所定の向きORIをx軸上に示し、y
軸は所望の値からの平均測定偏差σORIを度で示す。このグラフは、平均して向きが正
確に求められ、向き誤差(1σ)が約0.6°であることを顕著に示している。
図7は、複屈折の絶対値を求めた結果が向きに依存しないことを本質的に示す。図7で
は、ナノメートルでの所望の値からの平均測定又はシミュレーション偏差ΔBRを、度で
の試料の複屈折の所定の向きORIに対してプロットし、複屈折の絶対値を4nmとした
シミュレーションは、検出器ユニット内の典型的誤差の場合及び入力偏光の設定の場合
に、複屈折の絶対値に関して約0.1nm(1σ)の測定精度(複屈折の絶対値が5nm
未満である場合)と、複屈折の向きに関して±0.6°の向き誤差とを達成することが可
能であることを示す。
この測定法の主な利点は、この測定法が、第一近似で、測定対象物の上流で入力偏光を
設定するための位相差素子から生じる誤差に反応しないため、誤差の小さな高精度の測定
結果をなおも得るために、達成されたリタデーションに関して完璧な位相差素子が必要な
いということである。さらに、この測定法は、検出器ユニットのレンズ又はレンズ群Lが
与え得る複屈折寄与により導入される誤差を受け難い。比較すると、生じ得る測定誤差に
このような複屈折寄与が影響を及ぼすような他の測定法は、比較的大きなビーム角度範囲
を有する測定光束を測定に用いる場合、方向依存性のより高い測定誤差補正を概して必要
とする。
図8A及び図8Bを参照して説明する測定法の実施形態は、直列に接続した複数の光学
コンポーネントから構成した測定対象物の場合、この目的で個別コンポーネントに対して
別個の測定を行う必要なく、少数の測定サイクルで個別コンポーネントの複屈折の別個の
測定を実行することを可能にする。正確には、コンポーネントは、動作に備えて組み立て
た配置のままとすることができる。
この方法変形形態では、2つの測定サイクルを連続して実行し、測定システムを異なる
測定構成で用いる。対応するパラメータの場合及び図8Aにおいて以下で省略形「M1」
で識別する第1の測定では、測定ビームをすでに上述したように第1の光学コンポーネン
トを通してから第2の光学コンポーネントを通して案内し、測定ビームの偏光状態は、光
学コンポーネント間で変化させない。したがって、第1の測定は、図1における測定対象
物MOの上述の測定に相当する。
第2の測定(図8B)では、90°偏光回転子ROTを光学コンポーネントCO1、C
O2間の測定ビーム経路に導入する。図1の測定システムの場合、この目的で、割り当て
られた制御デバイスCR3を用いて90°偏光回転子R3をコンポーネントCO1とCO
2との間に導入する。それにより、第2の測定中、測定ビームの偏光状態を、第1の光学
コンポーネントの通過後で第2の光学コンポーネントへの入射前に90°回転させる。第
1の測定及び第2の測定の順序は記載通りであっても逆であってもよい。第2の測定のパ
ラメータは、以下で省略形「M2」で識別する。
2つの測定の終了後、それにより得た測定関数を合同評価する。原理上、測定のそれぞ
れを、すでに上述した同じ測定仕様に従って実行することができる。特に、測定のそれぞ
れについて、等距離回転角度距離での2個の直線偏光の入力偏光状態、例えば8個の直
線偏光状態をそれぞれ設定することが可能である。第1のフーリエ係数A0_M1(α)
、A0_M2(α)、A2_M1(α)、A2_M2(α)は、上述と同様の方法でそこ
から求める。
次に、以下の方程式(8)〜(10)が第1の測定について成立する。
Figure 0005738370
Figure 0005738370
Figure 0005738370
これに対して、以下の方程式(11)〜(13)が第2の方程式について成立する。
Figure 0005738370
Figure 0005738370
Figure 0005738370
これらの方程式で用いたパラメータは、方程式(1)〜(7)に関連してすでに用いた
パラメータに相当する。
測定1の正規化正弦2波波形が、
A2M1n=A2_A02_M1/A0_A01_M1
で表される場合、測定2の正規化正弦2波波形は、
A2M2n=A2_A02_M2/A0_A01_M2
で表され、測定1の正規化余弦2波波形は、
B2M1n=B2_A02_M1/A0_A01_M1
で表され、測定2の正規化余弦2波波形は、
B2M2n=B2_A02_M2/A0_A01_M2
で表され、次に以下の組の方程式(14)〜(17)が、上記方程式に関する加算及び差
形成から得られる。
Figure 0005738370
Figure 0005738370
Figure 0005738370
Figure 0005738370
以下のことが、これらの方程式から明らかである。第1の測定及び第2の測定の2波波
形の和は、第1の光学コンポーネントCO1の複屈折に関する情報のみを含む。第2の光
学コンポーネントの部分及び同じく測定システムから生じるシステム部分は、第一近似で
は消滅する。第2のコンポーネントCO2及びシステム部分の複屈折寄与は、第1の測定
の場合には特定の符号を有する測定結果に寄与するが、第2の測定の場合には、第1の光
学コンポーネントと第2の光学コンポーネントとの間の偏光状態の90°回転を含む、逆
の符号で測定結果に影響を及ぼすため、加算の過程で第一近似では消滅することから、こ
れは明確に理解できる。
これに対して、第1の測定及び第2の測定の2波波形間の差は、第1のコンポーネント
CO1及び測定システムの複屈折部分のみを含む。測定結果に対する第1のコンポーネン
トCO1及びシステム全体の両方の寄与が、第2の測定中に90°偏光回転子R3の導入
により変化しないことで、差形成の過程で消滅するため、これもまた明白である。
式及び方程式(14)〜(17)は対応する方程式(4)〜(7)と同じ構造を有し、
2つの光学コンポーネントCO1及びCO2からは別個の方程式対が得られるため、複屈
折パラメータ(複屈折の絶対値及び向き)に関する解は、すでに説明したのと同様の方法
で見出すことができる。
特定の利点としてここで言及すべきは、加算の過程でシステム部分が消滅する(別個の
測定により容易且つ正確にさらに求めることができる検光子の消光比Tspの寄与を除い
て)ため、第1の光学コンポーネントCO1の部分は、システム部分の事前較正を行わず
に求めることができることである。
この原理を用いると、2つの測定間で検出器ユニットのすぐ上流で偏光状態の90°回
転を実行することにより、システム全体(第1の光学コンポーネントCO1及び第2の光
学コンポーネントCO2)の(検光子の消光比Tspの寄与を除いて)無較正の測定を実
行することが可能であることも、ここで明らかである。このように、さらに構造を追加せ
ずに測定システムにおいて間接較正を直接実行することが可能である。
原理上、これは、検出器ユニットDETに、検出器ユニットへの入射前の測定放射線の
ためのさらに別の90°偏光回転子を導入することを可能にする上流補助光学素子を設け
ることにより、達成することができる。簡単のために、図1は、90°偏光回転子R4(
第3の偏光回転子)のみを示しており、これは、割り当てられた制御デバイスCR4を用
いて随意に測定対象物と検出器ユニットと間の測定ビーム経路に導入するか又は測定ビー
ム経路から除去することができる。第3の偏光回転子を検出器ユニット用の上流補助光学
素子に導入又は除去を可能にするよう交換可能に組み込めば、上記上流補助光学素子を全
体で用いて測定を行うことが可能であるか、又は上記上流補助光学素子を測定システム部
分の補正目的でのみ測定ビーム経路に導入することが可能である。
マルチコンポーネント測定対象物の僅かな複屈折寄与の測定システム独立性測定、すな
わち一次まで測定システムの誤差に依存しない測定に関する測定手順を、図9〜図11を
参照して以下で説明する。この目的で、図9〜図11は、透過方向(矢印)に互いに前後
して離れて配置した2つの光学コンポーネント又はモジュールCO1及びCO2を備える
、測定対象物MOと、測定システムのうちここで特に重要な部分、すなわち、検出器ユニ
ットDETと、測定対象物と検出器ユニットとの間に装着して、随意に測定ビーム経路に
導入するか又はそこから除去することができる90°偏光回転子R4を有する上流補助光
学素子OPと、随意にコンポーネントCO1とCO2との間に導入するか又はそこから除
去することができる第2の偏光回転子R3とを、概略的に示す。
図9は、コンポーネントCO1、CO2間の領域に90°偏光回転子がなく、上流補助
光学素子内に90°偏光回転子がない、第1の測定に関する測定構成を示す。互いに対し
て等距離回転角度距離(例えば45°)にある直線入力偏光の2個の異なる入力偏向状
態を、測定光源と測定対象物との間でλ/2板を用いて設定する。
図10に示す第2の測定中、90°偏光回転子R3は、第1のコンポーネントCO1と
第2のコンポーネントCO2との間の測定ビーム経路内に位置付けるが、上流補助光学素
子の90°偏光回転子は、測定ビーム経路から後退させたままとする。この場合も、第1
の測定に対応する複数の入力偏光状態を設定し、測定信号を各偏光状態について判定する
図10に示し、この場合はデバイス較正すなわち測定システムの較正のみに利用する第
3の測定中、第2の偏光回転子R3は、測定ビーム経路外にあるが、第3の90°偏光回
転子R4は、測定ビーム経路内で上流補助光学素子内に配置する。
第1のコンポーネントCO1における複屈折分布(CO1db、CO1a)は、第1の
測定及び第2の測定から加算により得る。以下の方程式(18)及び(19)がこれにつ
いて成立する。
Figure 0005738370
Figure 0005738370
上記方程式(18)の左辺をA12で表し、下記方程式(19)の左辺をB12で表し
た場合、PRdb=CO1db、PRa=CO1a、A=A12、及びB=B12とそこ
で見なすことにより、方程式(6)及び(7)(上記参照)から解を直接導出することが
できる。
測定システム部分、すなわち測定デバイスの部分は、第1の測定M1及び第3の測定M
3から差形成により得られ、以下の方程式(20)及び(21)と定義(22)及び(2
3)とが成立する。
Figure 0005738370
Figure 0005738370
Figure 0005738370
Figure 0005738370
第2の光学コンポーネントCO2における複屈折分布は、以下の方程式(24)、(2
5)に従って、求めたばかりの測定デバイス部分の減算後に第1の測定M1と第2の測定
M2との間の差の形成からさらに得られる。
Figure 0005738370
Figure 0005738370
デバイス部分A23nG及びB23nGの減算後に、以下を適用する(方程式(26)
及び(27))。
Figure 0005738370
Figure 0005738370
これらの方程式(26)及び(27)は、上記のものと類似の形態を示し、したがって
CO2db、CO2aに関して解くことができる。
さらに、第1の方程式(26)の左辺をA12_で表し、第2の方程式(27)の左辺
をB13_で表した場合、A=13_及びB=13_とそこで見なすことにより、方程式
(6)及び(7)から解を直接導出することができる。
第1の光学コンポーネントCO1及び検出器ユニットの両方が複屈折パラメータのオフ
セットを1つしか引き起こさないため、3つの測定全てが必要なのは測定視野の中心だけ
である。
被測定視野内の他の視野点全てについて、視野中心からの第1の測定M1及び第3の測
定M3の結果と共に、第2の測定M2から第2のコンポーネントCO2の複屈折分布を求
める。
マイクロリソグラフィ用の投影露光装置のコンポーネント及びサブシステムにおける複
屈折の測定に関連するさらに他の例示的な実施形態及び用途を、以下で説明する。
図12は、半導体コンポーネント及び他の微細構造コンポーネントの生産で用いること
ができ、数分の1マイクロメートルまでの分解能を得るために深紫外域(DUV)からの
光又は電磁放射線で動作する、マイクロリソグラフィ投影露光装置WSCの例を示す。約
193nmの作動波長を有するArFエキシマレーザが、一次光源LSとしての役割を果
たし、上記レーザの直線偏光レーザビームは、照明系ILLの最適軸(optimal axis)A
Xに関して同軸上で照明系に結合させる。他のUVレーザ放射源、例えば157nmの作
動波長を有するFレーザ又は248nmの作動波長を有するArFエキシマレーザも同
様に可能である。
光源LSからの偏光は、最初にビームエキスパンダEXPに入射し、ビームエキスパン
ダEXPは、例えばコヒーレンスの低減及びビーム断面の拡大の役割を果たす。拡大した
レーザビームは、瞳形成ユニットPFに入射し、瞳形成ユニットPFは、多数の光学コン
ポーネント及び光学群を収容し、照明系ILLの下流瞳形成表面PFSにおいて、2次光
源又は「照明瞳」とも呼ぶ場合がある規定の局所(2次元)照明強度分布を生成するよう
設計する。瞳形成表面PFSは、照明系の瞳表面である。
瞳形成ユニットPFは、種々の局所照明強度分布(すなわち、種々の構成の2次光源)
を瞳形成ユニットの駆動に応じて設定することができるように、可変に設定することがで
きる。円形照明瞳の様々な照明、すなわち、中心の円形照明スポットを有する従来の設定
CON、二重極照明DIP、又は四重極照明QUADを、例として図12に概略的に示す
光学ラスタ素子FDEを、瞳形成表面PFSのすぐ近くに配置する。上記ラスタ素子の
下流に配置した結合入射(coupling-in)光学素子INCは、レチクル/マスキングシス
テムMAを配置した中間視野平面IFPに光を伝送し、これは調整可能な視野絞りとして
の役割を果たす。視野規定素子とも呼ぶ光学ラスタ素子FDEは、回折又は屈折光学素子
の2次元配列を有し、下流の結合入射光学素子INCを通過後に中間視野平面IFPの領
域で矩形の照明視野を照明するように入射放射線を整形する。放射線は、FDEが視野整
形・均一化素子としての役割を果たすように、部分ビーム束の重畳によりさらに均一化す
る。
下流の結像対物レンズOBJ(REMA対物レンズとも呼ぶ)は、視野絞りMAを有す
る中間視野平面IFPをレチクルM(マスク、リソグラフィ原版)に2:1〜1:5であ
り得る縮尺比で、例えば本実施形態では約1:1の縮尺比で結像する。
レーザLSからの光を受けてその光からレチクルMへ指向させる照明放射線を形成する
光学コンポーネントは、投影露光装置の照明系ILLに属する。
照明系の下流には、レチクルMを保持及び操作するためのデバイスRSを配置し、これ
は、レチクル上に配置したパターンが投影対物レンズPOの物体平面OSにあり、走査動
作のために走査ドライブを用いて光軸AX(z方向)に対して垂直な走査方向(y方向)
に上記平面内で移動させることができるようにするものである。
レチクル平面OSの下流には、投影対物レンズPOが続き、これは、マスクM上に配置
したパターンの像をウェーハWに縮小して、例えば1:4〜1:5の縮尺比で結像し、上
記ウェーハはフォトレジスト層でコーティングし、上記ウェーハの感光面は投影対物レン
ズPOの像平面ISにある。屈折、反射屈折、又は反射投影対物レンズが可能である。他
の縮尺、例えば1:20又は1:200までのより大きな縮小が可能である。
この例の場合は半導体ウェーハWである被露光基板は、デバイスWSにより保持し、デ
バイスWSは、光軸に対して垂直にレチクルRと同期してウェーハを移動させるためにス
キャナドライブを備える。投影対物レンズPOの設計(例えば、屈折、反射屈折、又は反
射、中間像なし又は中間像あり、折り返し又は非折り返し)に応じて、これらの移動は互
いに平行又は逆平行に行わせることができる。「ウェーハステージ」とも呼ぶデバイスW
Sと、「レチクルステージ」とも呼ぶデバイスRSとは、走査制御デバイスにより制御す
るスキャナデバイスの一部である。
瞳形成表面PFSは、直近下流の瞳表面P’に対して及び投影対物レンズPOの像側瞳
表面PSに対して光学的に共役である位置又はその付近にある。結果として、投影対物レ
ンズの瞳PSにおける空間的(局所的)光分布は、照明系の瞳形成表面PFSにおける空
間的光分布(空間的分布)により決まる。瞳表面PFS、P’、PS間には、光学ビーム
経路内にそれぞれ視野表面があり、これらは各瞳表面に対するフーリエ変換表面である。
これは、特に、瞳形成表面PFSにおける照明強度の規定の空間的分布が、下流の視野表
面IFSの領域における照明放射線の特定の角度分布をもたらし、それがさらに、レチク
ルMに入射する照明放射線の特定の角度分布に対応する。
瞳形成ユニットPFの実施形態のコンポーネントを、図13A、図13B、及び図13
Cに概略的に示す。入射した拡大レーザ放射線束LBは、平面偏向ミラーM1によりフラ
イアイコンデンサ(フライアイレンズ)FELの方向に偏向させ、フライアイコンデンサ
FELは、到達したレーザ放射線束を部分照明ビーム束に分解し、部分ビーム束は、続い
てフーリエ光学系FOSを通してレンズアレイLAに、すなわちレンズ系の2次元アレイ
配列に伝送される。レンズアレイLAは、部分照明ビーム束PBを、図13B及び図13
Cにも示すマルチミラー構成体LMD(マルチミラーアレイ、MMA)の個別駆動可能な
ミラー素子に集束させる。マルチミラー構成体は、光変調デバイスに入射した放射線束の
角度分布を制御可能に変える反射光変調デバイスとしてここでは動作し、その個別ミラー
MMの向きにより、マルチミラー構成体を用いて規定可能であり瞳形成表面PFSで重畳
させてこの瞳表面で強度分布を形成する照明角度分布を提供する。共通の支持要素SUP
に装着したマルチミラー構成体の個別ミラーMMは、衝突する部分照明ビーム束PBの伝
播角度を変えるために1つ又は複数の軸を中心に傾斜させることができる。個別ミラーM
Mから出る部分照明ビーム束は、拡散スクリーンSTを通過させ、下流のコンデンサ光学
素子CONDにより瞳形成表面PFSに結像させる。レンズアレイLA及び/又はマイク
ロミラー構成体LMDは、本出願人の名義の米国特許出願第2007/0165202号
明細書に記載のように本質的に構成することができる。上記特許出願におけるこれに関す
る開示は、参照により本明細書内容に援用する。透過光変調デバイスも可能である。
このような投影露光装置のコンポーネントを生産する際の1つの作業は、例えば、照明
瞳を形成するために設けたアセンブリPF及びFDEの複屈折と、下流の結合入射群IN
Cの複屈折とを別個に求めることからなり得る。これは、例として、個別素子の交換又は
調整を通して、構成体全体の複屈折寄与が所定の公差を超えないようにすることを可能に
するためである。この目的で、投影露光装置の動作中にもその構成体で利用される測定す
べき光学コンポーネントを、複屈折測定の測定対象物ホルダに設置し、この構成で測定す
る。この場合、瞳形成ユニットPF及び視野規定素子FDEの組み合わせは、第1の光学
コンポーネントCO1を形成し、その下流に離れて配置した結合入射群は、第2の光学コ
ンポーネントCO2を形成する(図1を参照)。試験設備の光源LSは、測定システムの
高源としての役割を果たす。測定システムはさらに、半波長板の形態の第1の偏光回転子
R1を備え、これは、ビームエキスパンダEXPと瞳形成ユニットPFとの間のビーム経
路に導入し、照明系の光軸を中心に回転可能であるよう取り付ける。さらに、第2の90
°偏向回転子R3を設け、これは随意に、交換デバイスを用いて、第1の光学コンポーネ
ントCO1と第2の光学コンポーネントCO2との間のビーム経路に導入するか又はこの
位置から外すことができる。この測定構成体の場合、測定システムの検出器ユニットDE
Tの配置は、ピンホールPH、すなわち検出器ユニットの入射開口を結合入射群から続く
中間視野平面IFSに位置付けるようにする。さらに上述した較正のために、第3の90
°偏光回転子R4も設けることができ、これは随意に、第2の光学コンポーネントCO2
と検出器ユニットDETの入口との間の領域の測定ビーム経路に導入するか又は該測定ビ
ーム経路から除去することができる。測定設備は、本質的に図1に関連して説明したよう
なものとすることができ、第1の光学コンポーネントCO1は、瞳形成ユニット及び視野
規定素子の組み合わせにより形成し、第2の光学コンポーネントCO2は、結合入射群に
より形成する。
すでに述べたように、検出器ユニットは、高い角度分解能での角度分解偏光測定を可能
にする。さらに、瞳形成表面における強度の空間的分布は、フーリエレンズ群として働く
結合入射群により、検出器ユニットのピンホールPHを位置決めする中間視野平面におけ
る対応の角度分布に変換される。結果として、測定設備を用いて、瞳分解(pupil-resolv
ed)複屈折測定を実行することができる。これに関しては、上記の様々な測定法の説明を
参照されたい。
検出器ユニットの入射面をレチクル平面OS内に位置付けるように、結像対物レンズO
BJの下流に検出器ユニットを配置することも可能である。この場合、結像対物レンズO
BJの複屈折寄与も、測定に影響を及ぼし、随意に挿入可能な90°偏光回転子の対応す
る位置決めにより他のコンポーネントの寄与とは別に求めることができる。
測定システムの実施形態は、動作に備えて組み立てた投影露光装置における複屈折の測
定にも利用することができる。一実施形態では、測定システムを投影露光装置に組み込む
。図12を参照して同様に説明した例示的な実施形態は、検出器ユニットDETを有し、
これは、ピンホールを有する検出器ユニットの入射平面を投影対物レンズの像平面内に位
置付けるように、被露光ウェーハの代わりに投影対物レンズの像平面の領域に配置するこ
とができ、上記平面内の種々の視野点を測定するために投影対物レンズの光軸に対して垂
直に変位させることができる。このとき、この統合測定システムを用いて、例えば、投影
露光装置の動作中にレチクル(マスクM)の複屈折を計測学的に検出することが可能であ
る。対応する測定を、例えばレチクル交換後にそれぞれ行うことができるが、これは、レ
チクルの複屈折がそのプロセスに対して予め決定した上限を超えていないことを確認する
ため、及び/又は対応する補償機構によりレチクルの複屈折の影響を補償するための複屈
折分布のデータベースを得るためである。
原理上、投影露光装置に設置したレチクルの複屈折の測定は、図8A〜図11に関連し
て説明した手順に類似して実行することができる。この場合、その複屈折に関して測定す
べきレチクルは、第2のコンポーネントCO2に相当する。この方法では、投影露光装置
は、ビーム経路に対して90°偏光回転子を随意に挿入又は除去するための2つの交換デ
バイスを有する。第1の交換デバイスは、第1の90°偏光回転子を照明系の出力とレチ
クルとの間の空間Aに挿入するよう設計する。第2の交換デバイスは、第2の90°偏光
回転子をレチクルと投影対物レンズとの間の空間Bに随意に挿入するよう設計する。さら
に、照明系は、照明ビーム経路に随意に挿入することができ、測定用の入力偏光状態を設
定するために挿入位置で照明系の光軸を中心に回転することができる、λ/2板を収容す
る(図1からの回転可能なλ/2板R1に相当)。
検出器ユニットは、瞳ではなく視野を直接測定するようにレチクルの複屈折の測定のた
めに変更することもできる。この目的で、検出器ユニットは、レチクルフィールドの光分
布がセンサエリア(例えば、CCDチップ)に入射するように配置することができる。こ
の目的で、センサエリアは、例えば、測定すべきレチクルを配置する投影対物レンズの物
体平面に対して光学的に共役な、投影対物レンズの像平面に配置することができる。大き
な表面を有するレチクルを、このようにして走査することができることにより、個別の視
野点を走査する測定と比較して測定時間を短縮することができる。
レチクルにおける複屈折測定では、最初に照明系の瞳形成ユニットPFを、極めて低い
コヒーレンス度を有する従来の照明設定となるよう設定して、瞳形成表面PFSの実際に
光軸のすぐ近くにのみ照明強度があるようにする。コヒーレンス度σは、下流の投影対物
レンズの入力側開口数に対する照明系の出力側開口数の比としてここでは定義する。σ値
は、例えば、0.2未満、又は0.15未満、又は0.1、又は0.1未満とすることが
できる。適切であれば、瞳形成表面PFSにおいて光軸上に位置付けた単一の擬点状2次
光源を得るために、ピンホール絞りを挿入することもできる。最大限にコリメートした測
定光からなる測定ビームをこのようにして発生させ、該測定ビームをレチクルに指向させ
る。レチクルに対して実質的に垂直な光入射を有するコリメートビーム経路は、レチクル
における入力偏光状態の正確な設定を可能にする。これは、放射線が設定に用いた偏光光
学コンポーネントを実際に光軸と平行にしか通過せず、したがって非常に小さな角度負荷
及びそれに関連するリタデーション誤差しかないためである。
後述する測定のそれぞれについて、直線偏光の異なる向きに対応する少なくとも4つの
異なる入力偏光状態を、照明系におけるλ/2板の回転により発生させる。
第1の測定は、照明系とレチクルとの間の領域Aに90°偏光子がなく、レチクルと投
影対物レンズとの間(領域B)にも90度偏光回転子がない状態で実行する。2個の異
なる直線入力偏光状態を、照明系におけるλ/2板を用いて設定する。
第2の測定では、第1の90°偏光回転子を照明系とレチクルとの間(領域A)の測定
ビーム経路に挿入する一方で、レチクルと投影対物レンズとの間の領域B用に設けた第2
の90°偏光回転子は、測定ビーム経路から後退させたままとする。この構成でも、第1
の測定に対応する数の入力偏光状態を設定し、測定信号を各偏光状態について求める。
第3の測定では、第1の偏光回転子を照明系とレチクルとの間の空間Aから除去し、第
2の90°偏光回転子をレチクルと投影対物レンズとの間の空間Bに挿入する。この構成
でも、再び第1の測定に対応する数の入力偏光状態を設定し、測定信号を各偏光状態につ
いて判定する。
図8A〜図11に関連した説明と同様に、λ/2板(図中の第1のコンポーネントCO
1に相当する)の下流にある照明系のコンポーネントにおける複屈折分布を、第1の測定
及び第2の測定から加算により得る。測定システム部分、すなわち測定システムのうちこ
の場合は投影対物レンズPOも含む部分は、第1の測定及び第3の測定からの差形成によ
り得る。
最後に、レチクルにおける複屈折分布を、求めたばかりのシステム部分(測定デバイス
及び投影対物レンズ)の減算後に第1の測定と第2の測定との間の差の形成から得る。
測定法の測定精度は、用いる測定光の強度変動により低下し得る。測定システムと関連
して管理可能な技術費で実現可能な、エネルギー基準を検出する可能性、したがってその
ような強度変動作用を補正する可能性を、以下で説明する。投影露光装置の照明系のコン
ポーネントにおける瞳分解偏光測定の例は、これに関して特に有益である。図12〜図1
3Cに関連して説明したタイプの照明系では、一次光源からのレーザ光はマルチミラーア
レイ(MMA)に入射し、その個別ミラーは、他の個別ミラーとは無関係に小さな角度範
囲でそれぞれ可動であるため、個別ミラーの角度位置の組み合わせにより、反射放射線の
所望の角度分布を、ひいては照明系の瞳平面における所望の空間分布を設定することが可
能である。
この測定中の1つの問題は、マルチミラーアレイのミラーにおける強度分布が、個々の
レーザパルスの時間規模で、また数個のマイクロミラーの長さ規模で変動し得ることであ
る。変動は、例えば±10%の範囲内であり得る。このような空間分解光変調デバイスで
は、個々の素子(マイクロミラー)が瞳の小さな部分のみを照明するため、マルチミラー
アレイにおける強度変動は、瞳平面における場所依存強度変動に直接変換される。
強度変動は、供給ビームにおけるインターミキシング作用と組み合わせたレーザプロフ
ァイル及びレーザ角度の変動から実質的に生じ、本質的には、コヒーレントなレーザ放射
の自己干渉に起因する。図14は、例として、それぞれ異なる時点t1及びt2に存在す
る2つの異なる局所強度分布l1及びl2に基づく、場所Xに対する瞳表面における相対
強度Iの依存性を示す。
したがって、瞳分解偏光測定について以下の問題が生じる。照明系の角度依存偏光特性
の(又は瞳にわたる偏光の分布の)測定は、角度分解検出器による視野平面(例えば、レ
チクル平面又は中間視野平面)における放射線の強度測定である。瞳にわたる強度分布が
瞳における空間分解測定中に変わった場合、これは測定の乱れを意味し、強度変動を適切
に監視して偏光測定の評価において考慮に入れなければ測定精度の低下につながる。
エネルギー基準は、測定光源が放出する測定光の強度に比例する基準強度信号の時間依
存性検出を実行することにより、また正規化偏光測定信号を求めるために基準強度信号へ
の偏光測定信号の正規化を用いることにより得ることができる。
エネルギー基準設定の一変形形態の一般化原理を、図15A〜図15Cを参照して説明
する。この変形形態の重要な一態様は、複屈折素子又はビーム分割用の他の何らかのデバ
イスを用いて、光源からの強度変動光を互いに垂直に偏光した2つの部分ビームに分割し
、偏光測定中に2つの部分ビームが異なる場所で同じ受光センサ(例えば、CCDチップ
)に同時に入射して併せて記録されるようにすることにある。測定構成体は、好ましくは
、2つの直交偏光部分ビームが分割場所とセンサにおける衝突場所との間で介在システム
を通して偏光光学的及び/又は幾何学的に同様の経路を通過するように構成すべきである
。これらの条件下では、部分ビームは、システムに偏光影響素子がある可能性がある結果
として偏光のほぼ同一の変化を生じるため、互いに対してほぼ直交偏光したままで検出器
ユニットに到達する。これらの仮定の下で、センサエリアにおける2つの信号の和は、各
時点の光源の総エネルギーに比例し、したがって基準エネルギー信号として利用すること
ができる。
これに関して、図15Aは、時間tの間に強度変動、すなわち図15Bに示す相対強度
Iの変動を有するであろう光源LSを示す。光源の下流のビーム経路において、リターダ
RET、例えば小さな位相差板又は偏光子又はデポラライザが続くが、これは、後続の複
屈折素子SPの上流における放射線の偏光の設定を、複屈折素子SPの下流で常光線O及
び異常光線OAの両方が評価に適した量の光エネルギーを運ぶようなものにするためであ
る。このように分割した測定放射線は、次に測定対象物MOを通過し、測定対象物MOは
、偏光変化を引き起こし得る。測定対象物を通る2つの部分ビームの経路は同様であるた
め、両方が同じ相対的な偏光変化を生じる。測定対象物は、例えば、投影露光装置の照明
系、又はそのような照明系の個別モジュール、又は照明系若しくは他の何らかの光学系の
個別素子であり得る。測定対象物の通過後、2つの部分ビームは、検出器ユニットDET
に到達し、検出器ユニットDETは、回転可能なλ/4位相差板R2及びビームスプリッ
タキューブとして具現した偏光ビームスプリッタBS、並びにエリアセンサSENSで、
図1に関連して説明したように構成することができる。
部分ビームは、互いに直接並んでセンサエリアに衝突し、この場合は第1の照明スポッ
ト又はスポットSP1(例えば、常光線用)及び第2の照明スポット又はスポットSP2
(例えば、異常光線用)を形成する。図15Cは、測定時間内の種々の時点でのスポット
内の相対強度を示す。この場合、第1のスポット及び第2のスポットの強度の和は、図1
5Cに概略的に示すように、図15Bに示すレーザエネルギー変動に実質的に比例する。
したがって、加算信号を、偏光測定信号の正規化のためのエネルギー基準として利用する
ことができる。
この特定のタイプのエネルギー基準設定の機能原理は、以下のように実証的に説明する
ことができる。分割により発生した部分ビームの2つの互いに直交する偏光状態は、加算
すると非偏光となる。検出器ユニットは、非偏光に応じて、位相差板の回転位置とは無関
係にレーザエネルギーに比例する一定信号を発生させるため、2つの部分ビーム強度の和
から、評価ソフトウェアの領域におけるインコヒーレント加算により、光源の(場合によ
っては変動する)強度に実質的に比例する信号が得られる。
測定対象物の座標系に対する複屈折素子SPの向きが分かっている場合、第1のスポッ
トSP1及び第2のスポットSP2の2つの強度の比から、常光線及び異常光線それぞれ
の偏光方向の偏光部分を推定することがさらに可能である。この情報を位相差板R2の回
転位置に付加的に結び付ければ、放射線の非偏光部分及び偏光部分を種々の回転位置にお
ける強度の比からそれぞれ推定することもできる。
原理上、光源と複屈折素子との間に配置した位相差素子RET(例えば、λ/4板)とビ
ーム分割の役割を果たす複屈折素子SPとの組み合わせは、この場合も、光源から出る放
射線の偏光分布を測定するために用いることができる偏光測定システムである。空間的割
り当てと組み合わせて、偏光分布の有限空間分解測定が可能である。このようなシステム
を用いて、例えば、投影露光装置のレーザ光源と照明系との間に配置したビーム送出シス
テムの偏光光学特性を検出することができる。
図12〜図13Cと組み合わせて図16を参照し、瞳形成ユニットにマルチミラーアレ
イMMAを有する照明系のコンポーネントの測定における、このようなエネルギー基準設
定の実施可能性について説明する。これに関して、図16は、図13Aに概略的に示す瞳
形成ユニットから抜き出した一部を示す。システムのこの部分は、マルチミラーアレイM
MAと、集束アレイとして拡大レーザビームを部分ビームPBに分解する役割を果たす上
流レンズアレイFOCとを備え、部分ビームPBは、続いてミラー構成体MMAの個別ミ
ラーに衝突する。複屈折素子SPを、集束アレイとミラーアレイとの間のビーム経路に導
入する。集束アレイに衝突するビームの偏光は、複屈折素子SPの結晶光軸OAの向きを
考慮に入れて、集束アレイが発生させた部分ビームを互いに垂直に偏光する部分ビームP
B1及びPB2にそれぞれ分割するように、位相差素子RETにより設定する。次に、測
定のために、2つの隣接する個別ミラーMM1、MM2それぞれを、直交偏光を有する2
つの部分ビームPB1、PB2を瞳形成表面PFSにおいて直接並んで結像させるよう設
定する。対で加算すると、これらの部分ビームの強度から、レーザLSの強度変動に関し
て求められた情報が得られる。この場合、直交偏光を有する直接隣接して衝突する部分ビ
ームの和をいずれの場合も形成するように評価を実行することが有利である。これは、こ
れらが実質的に同じ光路を通過し、実質的に同じ強度変動も生じるからである。
集束アレイFOCの個別レンズ又は個別光チャネルの数は、光チャネルの放射線をマル
チミラーアレイMMAの個別ミラーにそれぞれ集中させるために個別ミラーの数に普通は
対応するため、測定のために、偏光測定にマイクロレンズを1つ置きにしか利用しないよ
うに到達ビームを分割するラスタ絞り(raster diaphragm)を集束アレイの上流で用いる
ようになっている。
測定は、測定システムの検出器ユニットDETの入射平面をレチクル平面(動作中にお
ける投影対物レンズの物体平面と同一の、照明系の出射平面)内に配置することにより、
動作に備えてすでに組み立てた照明系で実行することができる。このとき、測定はすでに
説明したように実行することができる。
互いに垂直に偏光させた2つの部分ビームへの測定ビームの分割は、エネルギー基準設
定用に行われるものであり、種々のビーム分割デバイスを用いて実行することができる。
したがって、例として、偏光ビームスプリッタを複屈折素子の代わりに用いることもでき
る。部分ビームへの分割を測定対象物の上流の光路において又は測定対象物内で行うこと
も、必須ではない。正確には、直交偏光部分ビームへの分割は、測定対象物の通過後に、
特に検出器ユニット内でも同じく行うことができる。これに関するいくつかの例を、図1
7A〜図18に関連して以下で説明する。
図17Aは、光学素子、コンポーネント、又はシステムの複屈折を測定するために用い
ることができる偏光測定システム用の検出器ユニットDETの概略図を示す。検出器ユニ
ットの基本コンポーネント、特に入射開口(ピンホールPH)を有するマスクM、レンズ
L、回転可能な位相差素子RT、偏光ビームスプリッタBS(検光子)、及びセンサ(S
ENS)は、図1からの実施形態の対応した呼称のコンポーネントに対応するため、それ
に関する説明を参照されたい。
さらに、ビームスプリッタBSのうちビームスプリッタ表面から反射した放射線が最初
に出る側に、λ/4板R6及び高反射平面ミラーPM1を配置し、高反射平面ミラーPM
1の反射面は、検出器ユニットの光軸に対して垂直であり、該光軸は、ビームスプリッタ
表面BSSで折れる。ビームスプリッタの反対側には、さらに別のλ/4位相差板R7を
設け、さらに別の高反射平面ミラーPM2も設け、高反射平面ミラーPM2の平面ミラー
面は、他方の平面ミラーPM1の平面ミラー面に対して又は光軸に対してセンサの方向に
僅かに傾斜させる。
この配置では、偏光ビームスプリッタBSは、互いに対して垂直に偏光して互いに直接
並んでセンサSENSのセンサエリアに衝突する2つの部分ビームを発生させる、ビーム
分割素子として働く。この場合、機能は以下の通りである。最初に、レンズLによりコリ
メートした測定ビームが、ビームスプリッタBSに入射し、ビームスプリッタ表面BSS
により、センサSENSを通過するp偏光(ビームスプリッタ表面に対する入射平面と平
行な偏光方向)を有する部分ビームと、ビームスプリッタ表面により反射されるs偏光部
分ビームとに分割される。反射した部分ビームは、偏光ビームスプリッタから第1の平面
ミラーPM1の方向に出て、λ/4板がある結果として円偏光となり、次に平面ミラーで
反射し、λ/4板を反復して通過した後、したがって合計リタデーションがλ/2となっ
た後に、90°回転した偏光方向を有する結果として、このときビームスプリッタ表面に
対してp偏光する。ビームスプリッタに再度入射したp偏光ビームは、次にビームスプリ
ッタ表面から反対側に透過し、反対側でビームスプリッタから出る。λ/4板R7の通過
後、円偏光した状態のビームは、反射ビームが入射ビームに対してセンサの方向に僅かに
傾斜するように、傾斜した平面ミラーPM2で反射する。λ/4板R7を反復して通過し
た後、s偏光が存在するため、ビームは続いてビームスプリッタ表面からセンサエリアの
方向に反射する。上記ミラーに指向させたビームの入射方向に対する平面ミラーPM2の
傾斜角度は、このとき、多重反射によりセンサに指向させた部分ビームが、直接透過した
部分ビームに対してこれと並んで横方向にずれてセンサエリアに衝突するような寸法とす
る。
この配置の場合、偏光選択的ビーム分割後の部分ビームは、種々の幾何学的経路を通過
する(一方の部分ビームはセンサに直接透過し、他方の部分ビームは平面ミラー表面で多
重反射する)が、多重反射した部分ビームが直接透過した部分ビームに対して全体として
ちょうど1波長の位相差しか生じない限り、ビーム経路は同一又は偏光光学的に等価であ
る。
図17Aの概略図から逸脱して、互いに対して横方向にずれてセンサSENSに衝突す
る部分ビームが重なるのではなく、重ならずに互いに並んでずれて衝突するように、照明
系を通る測定ビームのビーム直径を設定することが可能である。この目的で、例として、
照明系を用いて、1極のみを光軸に対して偏心して位置付けた著しいアンダーフィルド型
の(greatly underfilled)照明瞳を生成することが可能である。図17Bに概略的に示
すような状況を、このときセンサSENSのセンサ領域で成立させることができる。この
図は、直接通過する部分ビームにより形成される第1のスポットSP1を左側に、多重反
射部分ビームにより形成される第2のスポットSP2を右側に示す。
対応の様式で、照明系の測定中に、測定ビームは、マルチミラーアレイMMAを用いて
、照明瞳のより細かなラスタ化に従ってより多数の部分ビームに分解することができ、そ
れらは次に検出器ユニットに入射し、直接並んだスポットSP1、SP2のより細かなラ
スタをセンサSENS上に形成し、スポットの一方はs偏光を有する部分ビームから得ら
れ、他方のスポットSP2は互いに対して直交偏光を有する部分ビームから得られる。評
価中、好ましくは、互いに直接並んだスポットSP1、SP2の強度はいずれも、エネル
ギー基準設定のために続いて評価する。
図18は、複屈折ビーム分割素子SPをセンサエリアSENSの上流に配置した検出器
ユニットDETの部分を示す。複屈折素子SPは、左側に概略的に示すように上記素子の
結晶光軸の対応の向きがあるとすると、センサに指向させた放射線を互いに垂直に偏光さ
せた部分ビームに分割する。マイクロレンズアレイMLを、複屈折素子とセンサとの間に
装着し、通過するビームを照明されるマイクロレンズの数に対応する数の部分ビームに分
割し、互いに垂直に偏光させた部分ビームの2つの部分に関する部分ビームスポットそれ
ぞれに対してセンサエリアを形成する。この実施形態では、マイクロレンズアレイMLは
、瞳のラスタ化の機能を果たすことができるため、測定すべき測定対象物にマルチミラー
アレイがなくても測定が可能である。
したがって、いくつかの例示的な実施形態に基づき、互いに対して直交偏光させた2つ
の部分ビームへの測定ビームのビーム分割を、2つの部分ビームが隣接する場所で空間分
解的に働く測定システムのセンサに衝突するように実行する、光学系による偏光分布の変
化の空間分解測定の方法について、ここで説明した。

Claims (13)

  1. 投影対物レンズの物体表面の領域に配置したマスクのパターンの少なくとも1つの像での、前記投影対物レンズの像表面の領域に配置した放射線感受性基板の露光用の投影露光装置において、
    一次光を放出する一次光源(LS)と、
    前記一次光を受けて前記マスク(R)に指向させた照明ビームを発生させる照明系(ILL)と、
    前記投影対物レンズの前記像表面(IS)の領域で前記パターンの像を生成する投影対物レンズ(PO)と、
    前記一次光源(LS)と前記投影対物レンズ(PO)の前記像表面(IS)との間に配置した光学測定対象物の複屈折を測定する測定システムと、
    を備え、該測定システムは、
    規定の入力偏光状態を有する測定ビームを発生させるビーム発生ユニットであり、前記測定ビームは前記測定対象物に指向させる、ビーム発生ユニットと、
    前記測定ビームの出力偏光状態を表す偏光測定値を生成するために、前記測定対象物(MO)との相互作用後の前記測定ビームの偏光特性を検出する検出器ユニット(DET)と、
    前記測定対象物の複屈折を表す少なくとも1つの複屈折パラメータを求めるために、前記偏光測定値を評価する評価ユニットであって、前記複屈折パラメータは前記測定対象物の前記複屈折の絶対値および前記測定対象物の前記複屈折の向きの少なくとも何れか一方である評価ユニットと、
    を有する、投影露光装置。
  2. 請求項1に記載の投影露光装置において、該投影露光装置の前記一次光源(LS)は、前記測定対象物に指向させる測定ビームを発生させる前記ビーム発生ユニットの一部である、投影露光装置。
  3. 請求項1又は2に記載の投影露光装置において、前記検出器ユニット(DET)は、被露光基板(W)の代わりに、入射開口(PH)を有する前記検出器ユニットの入射平面を前記投影対物レンズ(PO)の前記像表面(IS)又はそれに対して光学的に共役な表面に位置付けるように前記投影対物レンズの前記像平面の領域に位置決めすることができる、投影露光装置。
  4. 請求項3に記載の投影露光装置において、前記入射開口は、前記像表面内の種々の視野点を測定するために、前記投影対物レンズの光軸に対して垂直に変位させることができる、投影露光装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の投影露光装置において、前記検出器ユニットは、マスクの代わりに、入射開口を有する前記検出器ユニットの入射平面を前記投影対物レンズの前記物体表面又はそれに対して光学的に共役な表面に位置付けるように前記投影対物レンズの前記物体表面の領域に位置決めすることができる、投影露光装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の投影露光装置において、前記測定システムは、
    前記測定ビームの前記入力偏光状態を角度パラメータαの周期変調関数に従って少なくとも4つの異なる測定状態に変調するステップと、
    前記少なくとも4つの測定状態に関連する前記偏光測定値を処理して前記角度パラメータαに応じた測定関数を形成するステップと、
    前記測定関数の2波部分を求めるステップと、
    前記少なくとも1つの複屈折パラメータを導出するために前記2波部分を解析するステップと、
    によって特徴付けられる測定法を実行するよう構成した、投影露光装置。
  7. 請求項6に記載の投影露光装置において、前記測定法における、前記測定関数の前記2波部分を求めるステップは、前記測定関数の二重フーリエ変換を含む、投影露光装置。
  8. 請求項7に記載の投影露光装置において、前記測定法における、前記測定関数の前記2波部分を求めるステップは、第1のフーリエ係数A0(α)及びA2(α)を求めるための、前記測定関数の第1のフーリエ変換を含み、ここで、A0(α)は、前記測定関数の非周期部分の平均値を記述するオフセット項であり、A2(α)は、前記測定関数の前記2波部分の振幅に比例する第1の2波波形係数であり、前記測定関数の前記2波部分を求めるステップは、第2のフーリエ係数A0_A01(α)、A2_A02(α)、及びB2_A02(α)を求めるための、前記角度パラメータαに関する前記第1のフーリエ係数A0(α)及びA2(α)の第2のフーリエ変換をさらに含み、ここで、A0_A01(α)は、前記オフセット項A0(α)の非周期部分の平均値を記述するオフセット項であり、A2_A02(α)は、前記第1の2波波形係数A2(α)の2波波形の正弦部分であり、B2_A02(α)は、前記第1の2波波形係数A2(α)の2波波形の余弦部分である、投影露光装置。
  9. レチクルの複屈折を測定する測定法であって、
    投影露光装置の照明系と投影対物レンズとの間の、該投影対物レンズの物体表面の領域にある設置位置に、前記レチクルを配置するステップと、
    前記設置位置にある前記レチクルの複屈折を、光学測定対象物の複屈折を測定する測定システムにより測定するステップであり、前記レチクルは前記測定対象物としての役割を果たし、該測定システムを前記投影装置に組み込んだ、ステップと、を含み、該測定法は、
    規定の入力偏光状態を有する測定ビームを発生させるステップであって、該測定ビームは、前記光学測定対象物に指向させ、前記入力偏光状態は、前記測定ビームが前記測定対象物に入射する直前の前記測定ビームの偏光状態である、ステップと、
    前記測定対象物との相互作用後の前記測定ビームの出力偏光状態を表す偏光測定値を生成するために、前記測定対象物との相互作用後の前記測定ビームの偏光特性を検出するステップと、
    前記測定対象物の複屈折を表す少なくとも1つの複屈折パラメータを求めるために、前記偏光測定値を評価するステップであって、前記複屈折パラメータは前記測定対象物の前記複屈折の絶対値および前記測定対象物の前記複屈折の向きの少なくとも何れか一方である、ステップと
    を特徴とする測定方法に従って実行される、測定法。
  10. 請求項9に記載の測定法において、前記測定は、レチクル交換後、該交換により導入した前記レチクルを用いて実行する露光前に実行する、測定法。
  11. 請求項9又は10に記載の測定法において、該測定法は、
    前記測定ビームの前記入力偏光状態を角度パラメータαの周期変調関数に従って少なくとも4つの異なる測定状態に変調するステップと、
    前記少なくとも4つの測定状態に関連する前記偏光測定値を処理して前記角度パラメータαに応じた測定関数を形成するステップと、
    前記測定関数の2波部分を求めるステップと、
    前記少なくとも1つの複屈折パラメータを導出するために前記2波部分を解析するステップと、
    を特徴とする方法に従って実行される測定法。
  12. 光学測定対象物の少なくとも1つの偏光特性を測定する測定法であって、
    測定光源を用いて、規定の入力偏光状態を有する測定ビームを発生させるステップであって、前記測定ビームは、前記測定対象物に指向させる、ステップと、
    前記測定対象物との相互作用後の前記測定ビームの出力偏光状態を表す偏光測定値を生成するために、前記測定対象物との相互作用後の前記測定ビームの偏光特性を検出するステップと、
    前記測定対象物の偏光状態を表す少なくとも1つの偏光パラメータを求めるために、前記偏光測定値を評価するステップと、
    測定光源が放出する前記測定光の強度に比例する基準強度信号の時間依存的検出を行うステップと、
    正規化偏光測定信号を求めるために偏光測定信号を前記基準強度信号に正規化するステップと
    を含む、測定法において、
    前記測定ビームを第1の強度を有する直線偏光した第1の部分ビーム及び第2の強度を有する第2の部分ビームに分割するステップであり、前記第2の部分ビームは前記第1の部分ビームに対して垂直に直線偏光する、ステップと、
    前記第1の強度に比例する第1の強度信号及び前記第2の強度に比例する第2の強度信号を発生させるために、前記第1の部分ビーム及び前記第2の部分ビームを、偏光光学的に実質的に同一のビーム経路に沿って、強度センサのセンサエリアの空間的に別個の第1のセンサ区域及び第2のセンサ区域に案内するステップと、
    前記第1の強度信号及び前記第2の強度信号を処理して合成信号を形成するステップと、
    を特徴とする、測定法。
  13. 請求項12に記載の測定法において、前記第1の強度信号及び前記第2の強度信号の和を用いて、強度基準信号を形成する、測定法。
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