JP5737171B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気を浄化するための触媒を有する排気浄化手段と、同触媒の温度を調整することが可能な構成を有する触媒温度調整手段と、の劣化の有無を判定することができる内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の燃焼室から放出されるガス(排気)は、一般に、窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(Particulate Matter。PM)などの種々の物質を含んでいる。これら物質の内燃機関の外部への排出量(エミッション排出量)は、出来る限り低減されることが望ましい。そこで、従来から、これら物質を排気から除去することによって排気を浄化する排気浄化装置が提案されている。
例えば、排気に含まれる特定の成分を選択的に還元することによって排気を浄化する触媒(いわゆる、Selective Catalytic Reduction触媒。以下、「SCR触媒」とも称呼される。)を排気通路に備えた排気浄化装置が提案されている。この種の排気浄化装置として、例えば、排気に含まれる窒素酸化物(NOx)を選択的に除去(還元)するSCR触媒を備えるとともに、同触媒に導入される排気中に還元剤(例えば、尿素水)を供給する装置が挙げられる。この装置においては、SCR触媒内にて排気に含まれる窒素酸化物と還元剤(例えば、尿素水中の尿素が加水分解されて得られるアンモニア)とが反応せしめられることにより、窒素酸化物が排気から除去される(窒素酸化物が窒素および水に還元される)ようになっている。
ところで、周知のように、SCR触媒による排気の浄化効率は、一般にSCR触媒の温度に応じて変化する。そこで、従来の排気浄化装置の一つ(以下、「従来装置」とも称呼される。)は、電気ヒータ、酸化触媒、および、SCR触媒、をこの順に排気通路上に備える。そして、従来装置は、内燃機関の運転状態に応じて電気ヒータの発熱量を変更することにより(つまり、酸化触媒およびSCR触媒に導入される排気の温度を変更することにより)、酸化触媒およびSCR触媒の温度を調整する。これにより、従来装置は、酸化触媒およびSCR触媒の温度を触媒としての機能を十分に発揮する観点において適切な温度(あらかじめ定められた温度。例えば、活性温度)に一致させ、排気が効率良く浄化される状態を維持するようになっている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2010−265862号公報
上述したように、従来から、排気浄化装置によって内燃機関の排気が効率良く浄化される状態が出来る限り維持されることが望まれている。一方、周知のように、排気を浄化するための部材(例えば、従来装置における酸化触媒、SCR触媒および電気ヒータなど)は、種々の理由により、それら部材が本来有する性能を発揮することができない状態となる(以下、「劣化する」とも称呼される。)場合がある。
例えば、SCR触媒について述べると、排気に含まれる特定の成分(例えば、硫黄成分)が同触媒に吸着または吸蔵などされることにより、SCR触媒による排気の浄化効率が低下する場合がある。この場合、SCR触媒が劣化していないことを前提として内燃機関の運転状態が制御されると(例えば、従来装置において、SCR触媒の温度が上記あらかじめ定められた温度に一致するように調整されると)、排気が効率良く浄化される状態が維持されない場合がある。この場合、エミッション排出量が適切に低減されない可能性がある。
しかしながら、排気を浄化するための部材が劣化した場合であっても、排気が効率良く浄化される状態が維持されることが望ましい。さらに、そのような状態を維持するために、排気を浄化するための部材が劣化しているか否か(以下、「劣化状態」とも称呼される。)が適切に把握されることが望ましい。なお、上記説明から理解されるように、従来装置に備えられている具体的な部材に限らず、排気を浄化するための種々の部材の劣化状態が適切に把握されることが望ましい。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、内燃機関が備える排気を浄化するための部材の劣化状態を適切に把握することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明による内燃機関の制御装置は、
内燃機関の燃焼室から排出される排気に含まれる所定の浄化対象成分を浄化するための触媒を有する排気浄化手段であって、前記触媒の温度に応じて前記浄化対象成分の浄化効率が異なることになる「排気浄化手段」と、
内燃機関の運転状態に応じて前記触媒の温度を調整することが可能な構成を有する「触媒温度調整手段」と、
を備えた内燃機関に適用される。
上記「浄化対象成分」は、排気に含まれる成分のうちの内燃機関の外部に放出することが望ましくないと考えられる成分であればよく、特に制限されない。例えば、浄化対象成分として、窒素酸化物(NOx)、未燃物(例えば、HC)および粒子状物質(PM)などが挙げられる。
上記「浄化対象成分を浄化するための触媒」は、触媒に導入される排気に含まれる浄化対象成分を浄化するために用いられ得るものであればよく、特に制限されない。例えば、浄化対象成分を浄化するための触媒として、浄化対象成分そのものを分解、酸化、還元、捕集および吸着などすることによって排気中から浄化対象成分を除去する触媒(別の言い方をすると、浄化対象成分を直接的に除去する触媒)、および、浄化対象成分を直接的に除去する触媒において浄化対象成分が効率良く浄化されるように事前に浄化対象成分を修飾、組成調整および変形などすることによって排気中から浄化対象成分を除去するための予備的な処理を行う触媒(別の言い方をすると、浄化対象成分を間接的に除去する触媒)などが採用され得る。
より具体的に述べると、例えば、浄化対象成分を浄化するための触媒として、触媒成分(ゼオライト系触媒およびバナジウム系触媒など)が担体(セラミックスなど)に担持された構成を有するSCR(Selective Catalytic Reduction)触媒、触媒成分(貴金属など)と酸素吸蔵物質とNOx吸蔵物質とが担体に担持されたNOx吸蔵還元触媒、粒子状物質を捕集するディーゼルパーティキュレートフィルタ、排気に含まれる窒素酸化物を酸化させ得る酸化触媒、および、窒素酸化物および粒子状物質の双方を排気中から除去することができるDPNR(Diesel Particulate−NOx Reduction)触媒、などが採用され得る。また、例えば、浄化対象成分を浄化するための触媒として、上記種々の触媒のうちの1つの触媒、または、上記種々の触媒のうちの2つ以上を組み合わせた触媒、が採用され得る。
上記「排気浄化手段」は、上述した「浄化対象成分を浄化するための触媒」を有するものであればよく、特に制限されない。例えば、排気浄化手段として、上記種々の触媒のうちの単一の触媒そのもの、上記種々の触媒のうちの複数の触媒の組み合わせ、および、その単一または複数の触媒と他の部材とから構成される排気浄化システム、などが採用され得る。
なお、上記「浄化対象成分を浄化」するとは、浄化対象成分の少なくとも一部をその排気から除去することを意味し、必ずしも浄化対象成分の全てをその排気から除去することを意味しない。
上記「内燃機関の運転状態」は、触媒の温度に対して何らかの関連性を有する運転状態(または、同運転状態を表わす指標)であればよく、特に制限されない。例えば、内燃機関の運転状態として、触媒の温度そのもの、触媒に導入される排気の温度、および、内燃機関の燃焼室にて燃焼したガスの温度(燃焼温度)に関連するパラメータ(例えば、ディーゼル機関における燃料噴射時期、火花点火機関における点火時期、排気を排気通路から吸気通路へ還流させる排気再循環(EGR)が行われる内燃機関におけるEGR率、および、吸気の過給がなされる内燃機関における過給圧)などが採用され得る。
上記「触媒温度調整手段」は、直接的に又は間接的に触媒の温度を調整することが可能な構成を有しているものであればよく、特に制限されない。例えば、触媒温度調整手段として、触媒そのものを加熱する等の方法(例えば、触媒を取り囲むように設けられる電気ヒータなど)によって触媒の温度を調整する構成を備えたもの、および、触媒に導入される排気を加熱する等の方法(例えば、触媒よりも排気通路の上流側の位置に設けられる電気ヒータなど)によって触媒の温度を調整する構成を備えたもの、などが採用され得る。なお、触媒の温度を「調整する」ことには、触媒の温度を上昇させること、触媒の温度を低下させること、および、触媒の温度を特定の温度に維持すること、が含まれる。
以上、本発明の制御装置が適用される内燃機関の構成が説明された。そして、上記内燃機関に適用される本発明の制御装置は、
(A)前記排気浄化手段によって浄化された排気に含まれる前記浄化対象成分の量に関連するパラメータの実際値と、前記内燃機関の運転状態に基づいて推定される前記パラメータの推定値と、を前記内燃機関の運転状態が前記触媒温度調整手段によって前記触媒の温度が調整されるべき運転状態であるときにおいて比較した結果である「第1比較結果」と、
(B)前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値とを、前記内燃機関の運転状態が前記触媒温度調整手段によって前記触媒の温度が調整されない運転状態であるときにおいて比較した結果である「第2比較結果」と、
に基づき、「前記排気浄化手段が劣化しているか否か」及び「前記触媒温度調整手段が劣化しているか否か」を判定する、ように構成される。
排気浄化手段および触媒温度調整手段の双方が「劣化していない」場合、上記パラメータの実際値と、同パラメータの推定値と、は実質的に一致する(例えば、実際値と推定値との差の絶対値が所定の値よりも小さいことになる)と考えられる。ところが、排気浄化手段および触媒温度調整手段のうちの「一方または双方」が「劣化している」場合、上記パラメータの実際値と、同パラメータの推定値と、は異なる(例えば、上記差の絶対値が所定の値以上となる)と考えられる。
以下、上記パラメータの実際値と同パラメータの推定値とを比較したときの両者の相違の度合いは、便宜上、実際値と推定値との「ずれ」とも称呼される。
ここで、「排気浄化手段」が劣化した場合、一般に、内燃機関の運転状態の全体にわたって浄化対象成分の浄化効率が低下すると考えられる。そのため、この場合、一般に、触媒温度調整手段によって触媒の温度が「調整されている」場合における実際値と推定値とのずれの大きさと、触媒温度調整手段によって触媒の温度が「調整されていない」場合における実際値と推定値とのずれの大きさと、は「同じ程度」の大きさであると考えられる。
一方、「触媒温度調整手段」が劣化した場合、一般に、内燃機関の運転状態が特定の状態であるとき(触媒温度調整手段が作動されるべき運転状態のとき)において浄化対象成分の浄化効率が低下すると考えられる。そのため、一般に、触媒温度調整手段によって触媒の温度が「調整されている」場合における実際値と推定値とのずれの大きさと、触媒温度調整手段によって触媒の温度が「調整されていない」場合における実際値と推定値とのずれの大きさと、は「異なる」大きさであると考えられる。
このように、「排気浄化手段」が劣化している場合における実際値と推定値とのずれと、「触媒温度調整手段」が劣化している場合における実際値と推定値とのずれと、は、内燃機関の運転状態が触媒温度調整手段によって触媒の温度が調整されるべき運転状態であるか否かに応じて、振る舞いが異なることになると考えられる。逆に言えば、実際値と推定値とのずれの振る舞いの異なり(すなわち、第1比較結果および第2比較結果)に着目することにより、排気浄化手段が劣化しているか否か、および、触媒温度調整手段が劣化しているか否か、が判定され得ると考えられる。
よって、上記構成において、第1比較結果と第2比較結果とに基づいて排気浄化手段および触媒温度調整手段の劣化状態が判定される。したがって、本発明の制御装置は、内燃機関が備える排気を浄化するための部材の劣化状態を適切に把握することができる。
ところで、上記「浄化対象成分の量に関連するパラメータ」は、浄化対象成分の量に対して何らかの関連性を有するパラメータであればよく、特に制限されない。例えば、浄化対象成分の量に関連するパラメータとして、浄化対象成分の量そのもの(例えば、濃度など)、および、浄化対象成分の量を測定可能な任意のセンサの出力値などが採用され得る。
上記「実際値」は、上記パラメータの実際の(現実の)値を表すものであればよく、特に制限されない。例えば、実際値として、浄化対象成分の量を測定可能な任意のセンサの出力値に基づいて取得される浄化対象成分の量などが採用され得る。
上記「推定値」は、任意の方法によって算出、推測および予測などされることによって得られる上記パラメータの推定された値を表すものであればよく、特に制限されない。例えば、推定値として、内燃機関の特定の運転パラメータに基づいて算出される値などが採用され得る。
上記「第1比較結果」および「第2比較結果」は、上記パラメータの実際値と推定値とを何らかの手法によって比較した結果を表すものであればよく、特に制限されない。例えば、第1比較結果および第2比較結果として、上記パラメータの実際値と推定値との差、上記パラメータの実際値と推定値との比、上記パラメータの推定値に対する実際値の割合、および、それらの絶対値、などが採用され得る。
上記「排気浄化手段が劣化」するとは、排気浄化手段が本来有する排気を浄化する性能が低下することを表すものであり、その具体的な態様は特に制限されない。例えば、排気浄化手段が劣化するとは、触媒(複数の触媒を有する場合、複数の触媒のうちの1つ又は複数)が本来有する性能(例えば、浄化効率)が低下することを表し得る。
上記「触媒温度調整手段が劣化」するとは、触媒温度調整手段が本来有する触媒の温度を調整する性能が低下することを表すものであり、その具体的な態様は特に制限されない。例えば、触媒温度調整手段が劣化するとは、触媒温度調整手段に供給されるエネルギの大きさ(例えば、電気ヒータに与えられる電力の大きさ)に対する触媒の温度の変化量の割合が低下することを表し得る。
次いで、本発明の制御装置のいくつかの態様(態様A〜態様D)が説明される。
・態様A
本発明の制御装置において、排気浄化手段および触媒温度調整手段の一方または双方が劣化していると判定された場合に行われる対応(対策)は、特に制限されない。
例えば、具体的な構成の一例として、本発明の制御装置は、
「前記排気浄化手段」が劣化していると判定された場合、前記浄化対象成分を浄化するべく設定される前記触媒の温度が、前記触媒が劣化していない場合に設定される温度よりも高い温度となるように前記触媒温度調整手段によって調整され、
「前記触媒温度調整手段」が劣化していると判定された場合、前記燃焼室から排出される排気に含まれる前記浄化対象成分の量が減少するように前記内燃機関の運転状態が調整される、
ように構成され得る。
触媒による排気の浄化効率と触媒の温度との関係について述べると、一般に、触媒の劣化の度合いが「小さい」ときに特定の浄化効率を達成するために必要とされる同触媒の温度は、触媒の劣化の度合いが「大きい」ときに同じ浄化効率を達成するために必要とされる同触媒の温度よりも低い。すなわち、一般に、触媒の温度が高められると、同触媒による排気の浄化効率が向上する。
そのため、上記構成によれば、排気浄化手段が劣化していると判定された場合、触媒の温度が高められることによって触媒による排気の浄化効率が高められるので、エミッション排出量が増大することが防がれ得る。
一方、触媒温度調整手段が劣化していると判定される場合、排気浄化手段が劣化していると判定された場合(上記参照)とは異なり、触媒温度調整手段そのものの性能を回復せしめるのではなく、浄化対象成分の量が減少せしめられる。
そのため、上記構成によれば、触媒温度調整手段が劣化していると判定された場合、触媒温度調整手段によって触媒の温度が適切に調整されなくても、燃焼室から排出される排気に含まれる浄化対象成分の量そのものが減少されるので、エミッション排出量が増大することが防がれることになる。
なお、上記説明から理解されるように、排気浄化手段および触媒温度調整手段の双方が劣化していると判定された場合、排気に含まれる浄化対象成分の量が減少するように内燃機関の運転状態が調整されること(触媒温度調整手段が劣化した場合の対応処置)が優先される。
・態様B
上述したように、本発明の制御装置は、第1比較結果および第2比較結果に基づいて排気浄化手段および触媒温度調整手段の劣化状態を判定する。ここで、これら劣化状態を判定する具体的な方法および手順などは、特に制限されない。
例えば、具体的な構成の一例として、本発明の制御装置は、
(a)前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が第1閾値よりも大きく、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が第2閾値よりも大きい場合、前記排気浄化手段および前記触媒温度調整手段の双方が劣化していると判定され、
(b)前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第1閾値以下であり、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第2閾値よりも大きい場合、前記排気浄化手段が劣化していると判定され、
(c)前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第1閾値よりも大きく、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第2閾値以下である場合、前記触媒温度調整手段が劣化していると判定され、
(d)前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第1閾値以下であり、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第2閾値以下である場合、前記排気浄化手段および前記触媒温度調整手段のいずれもが劣化していないと判定される、
ように構成され得る。
上述したように、上記パラメータの実際値と推定値とのずれ(本態様では、実際値と推定値との差の絶対値)の大きさに着目することにより、排気浄化手段および触媒温度調整手段の劣化状態が判定され得る。
例えば、第1比較結果が所定の閾値(第1閾値)よりも大きい場合、第1比較結果は触媒温度調整手段が作動しているときの実際値と推定値との比較結果であるから、「少なくとも触媒温度調整手段が劣化している」と考えられ得る。なお、第1比較結果が第1閾値よりも大きいとの情報だけでは、排気浄化手段の劣化状態を判定することはできない。すなわち、第1比較結果が第1閾値よりも大きい場合、排気浄化手段および触媒温度調整手段の双方が劣化しているのか、または、触媒温度調整手段のみが劣化しているのか、が区別されない。
一方、第2比較結果が所定の閾値(第2閾値)よりも大きい場合、第2比較結果は触媒温度調整手段が作動していないときの実際値と推定値との比較結果であるから、「少なくとも排気浄化手段が劣化している」と考えられ得る。なお、第2比較結果が第2閾値よりも大きいとの情報だけでは、触媒温度調整手段の劣化状態を判定することはできない。すなわち、第2比較結果が第2閾値よりも大きい場合、排気浄化手段および触媒温度調整手段の双方が劣化しているのか、または、排気浄化手段のみが劣化しているのか、が区別されない。
そこで、本態様の制御装置は、上記(a)〜(d)に示す考え方に従い、排気浄化手段および触媒温度調整手段の劣化状態を判定する。ここで、第1閾値は、少なくとも触媒温度調整手段が劣化しているときに上記パラメータの実際値と推定値との差の絶対値が同第1閾値よりも大きいことになる適値に設定されればよい。また、第2閾値は、少なくとも排気浄化手段が劣化しているときに上記パラメータの実際値と推定値との差の絶対値が同第2閾値よりも大きいことになる適値に設定されればよい。なお、一般に、第1閾値は、第2閾値よりも大きい値となる。
よって、上記(a)の場合、「少なくとも触媒温度調整手段が劣化しており」且つ「少なくとも排気浄化手段が劣化している」ことになるので、排気浄化手段および触媒温度調整手段の双方が劣化していると判定される。
上記(b)の場合、「触媒温度調整手段は劣化しておらず」且つ「少なくとも排気浄化手段が劣化している」ことになるので、排気浄化手段が劣化していると判定される。
上記(c)の場合、「少なくとも触媒温度調整手段が劣化しており」且つ「排気浄化手段は劣化していない」ことになるので、触媒温度調整手段が劣化していると判定される。
上記(d)の場合、「触媒温度調整手段が劣化しておらず」且つ「排気浄化手段が劣化していない」ことになるので、排気浄化手段および触媒温度調整手段のいずれもが劣化していないと判定される。
このように、上記構成によれば、排気浄化手段および触媒温度調整手段のいずれか一方または双方が劣化しているか否かが判定され得る。
・態様C
本発明の排気浄化手段において、浄化対象成分を浄化するための触媒の具体的な態様は、特に制限されない。
例えば、具体的な構成の一例として、本発明の制御装置は、
前記触媒が、該触媒に導入される排気中に供給される還元剤を利用して前記排気に含まれる前記浄化対象成分としての窒素酸化物を還元することによって前記排気を浄化する触媒である、ように構成され得る。
上記「還元剤」は、排気に含まれる窒素酸化物を還元し得る物質を含む(または、窒素酸化物を還元し得る物質が還元剤から生成され得る)ものであればよく、特に制限されない。還元剤として、例えば、尿素水溶液およびアンモニアなどが採用され得る。また、還元剤は、内燃機関の燃焼室から放出された排気が触媒に導入されるまでの間に排気中に供給されればよい。
・態様D
本発明の触媒温度調整手段の具体的な態様も、特に制限されない。
例えば、具体的な構成の一例として、本発明の制御装置は、
前記触媒が、前記内燃機関の排気通路に設けられ、
前記触媒温度調整手段が、前記排気通路における前記触媒よりも上流側の位置に設けられるとともに、該触媒温度調整手段を経て前記触媒に導入される排気の温度を調整することによって前記触媒の温度を調整することが可能な触媒温度調整手段である、ように構成され得る。
上記構成により、触媒温度調整手段が触媒よりも「上流側」の位置に設けられるので、触媒温度調整手段を経た排気が触媒に導入されることになる。すなわち、触媒温度調整手段によって排気の温度が調整されることにより、触媒の温度が調整され得ることになる。
なお、上記「上流側」とは、排気通路内において排気が移動するときの同排気の移動方向の逆の方向に相当する向きを表す。例えば、「触媒よりも上流側の位置」とは、触媒が設けられている位置よりも燃焼室に近い位置を表す。逆に、「下流側」とは、排気通路内において排気が移動するときの同排気の移動方向に相当する向きを表す。例えば、「排気浄化手段よりも下流側の位置」とは、排気浄化手段が設けられている位置よりも内燃機関の燃焼室から離れた位置を表す。
以上に説明したように、本発明に係る内燃機関の制御装置は、排気を浄化するための部材の劣化状態を適切に把握することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る制御装置が適用される内燃機関の概略図である。 本発明の第1実施形態に係る制御装置における制御の考え方を示す概略フローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る制御装置における劣化対応の考え方を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。
以下、本発明による制御装置の各実施形態(第1実施形態〜第3実施形態)が、図面を参照しながら説明される。
(第1実施形態)
<装置の概要>
図1は、本発明の実施形態の第1実施形態に係る制御装置(以下、「第1装置」とも称呼される。)を内燃機関10に適用したシステムの概略構成を示している。内燃機関10は、第1気筒〜第4気筒の4つの気筒を有する4気筒ディーゼル機関である。以下、便宜上、「内燃機関10」は、単に「機関10」とも称呼される。
この機関10は、図1に示されるように、燃料噴射系統を含むエンジン本体20、エンジン本体20に空気を導入するための吸気系統30、エンジン本体20から排出されるガスを機関10の外部に放出するための排気系統40、排気のエネルギによって駆動されてエンジン本体20に導入される空気を圧縮する過給機50、および、排気を排気系統40から吸気系統30に還流させるためのEGR装置60、各種のセンサ71〜78、および、電子制御装置80、を備えている。
エンジン本体20は、吸気系統30および排気系統40が連結されたシリンダヘッド21、および、シリンダヘッド21に設けられた複数の燃料噴射装置22を有している。燃料噴射装置22は、電子制御装置80からの指示信号に応じて燃焼室内に燃料を噴射するようになっている。
吸気系統30は、シリンダヘッド21に形成された吸気ポート(図示省略)、吸気ポートを介してそれぞれの気筒に連通されたインテークマニホールド31、インテークマニホールド31の上流側の集合部に接続された吸気管32、吸気管32内の開口面積(開口断面積)を変更することができるスロットル弁(吸気絞り弁)33、スロットル弁33を回転駆動するスロットル弁アクチュエータ33a、スロットル弁33の上流側の吸気管32に設けられたインタークーラ34、および、インタークーラ34の上流側に設けられた過給機50よりも上流側の吸気管32の端部に設けられたエアクリーナ35、を有している。インテークマニホールド31および吸気管32は、吸気通路を構成している。
排気系統40は、シリンダヘッド21に形成された排気ポート(図示省略)、排気ポートを介してそれぞれの気筒に連通されたエキゾーストマニホールド41、エキゾーストマニホールド41の下流側の集合部に接続された排気管42、排気管42に設けられた過給機50よりも下流側に設けられた電気ヒータ43、電気ヒータ43の下流側に設けられた酸化触媒44、酸化触媒44の下流側に設けられたディーゼルパーティキュレートフィルタ45、ディーゼルパーティキュレートフィルタ45の下流側に設けられたSCR触媒46、および、電子制御装置80からの指示信号に基づいてSCR触媒46に導入される排気中に還元剤(例えば、尿素水)を供給する還元剤インジェクタ47、を有している。電気ヒータ43、酸化触媒44、ディーゼルパーティキュレートフィルタ45およびSCR触媒46は、一連の排気浄化システムを構成している。また、エキゾーストマニホールド41および排気管42は、排気通路を構成している。
過給機50は、吸気通路(吸気管32)に設けられたコンプレッサ51、および、排気通路(排気管42)に設けられたタービン52を有している。過給機50は、タービン52に導入される排気のエネルギを利用してコンプレッサ51に導入される空気(すなわち、燃焼室に導入される空気)を圧縮するように構成されている。
EGR装置60は、排気をエキゾーストマニホールド41からインテークマニホールド31へと還流させる通路(EGR通路)を構成する排気還流管61、排気還流管61に設けられたEGRガス冷却装置(EGRクーラ)62、および、排気還流管61に設けられたEGR制御弁63、を有している。EGR制御弁63は、還流される排気の量を電子制御装置80からの指示信号に応じて変更するようになっている。
各種のセンサ71〜78として、空気導入量センサ71、吸気温度センサ72、過給圧センサ73、クランクポジションセンサ74、排気温度センサ75、触媒温度センサ76、NOxセンサ77、および、アクセル開度センサ78が設けられている。
空気導入量センサ71は、吸気通路(吸気管32)に設けられている。空気導入量センサ71は、吸気管32内を流れる空気の質量流量(すなわち、機関10に吸入される空気の質量。吸入空気量)Gaに応じた信号を出力するようになっている。
吸気温度センサ72は、吸気通路(吸気管32)に設けられている。吸気温度センサ72は、吸気管32内を流れる空気の温度である吸気温度に応じた信号を出力するようになっている。
過給圧センサ73は、スロットル弁33の下流側の吸気管32に設けられている。過給圧センサ73は、吸気管32内の空気の圧力(すなわち、過給機50によってもたらされる過給圧)Pimを表す信号を出力するようになっている。
クランクポジションセンサ74は、クランクシャフト(図示省略)の近傍に設けられている。クランクポジションセンサ74は、クランクシャフトの単位時間当たりの回転数に応じた信号(すなわち、機関回転速度NEに応じた信号)を出力するようになっている。
排気温度センサ75は、SCR触媒46の上流側の位置に設けられている。排気温度センサ75は、SCR触媒46に導入される排気の温度に応じた信号を出力するようになっている。
触媒温度センサ76は、SCR触媒46に設けられている。触媒温度センサ76は、SCR触媒46の温度Tcatに応じた信号を出力するようになっている。
NOxセンサ77は、SCR触媒46の下流側の位置に設けられている。NOxセンサ77は、SCR触媒46から放出される排気における窒素酸化物(NOx)の濃度に応じた信号を出力するようになっている。この信号に基づき、SCR触媒46から放出される排気(すなわち、SCR触媒46によって浄化された排気)に含まれる窒素酸化物の濃度の測定値(実際値)NOxmsrが取得される。
アクセル開度センサ78は、機関10の操作者によって操作されるアクセルペダルAPに設けられている。アクセル開度センサ78は、このアクセルペダルAPの開度に応じた信号を出力するようになっている。
電子制御装置80は、CPU81、CPU81が実行するプログラム、テーブル(マップ)および定数などをあらかじめ記憶したROM82、CPU81が必要に応じて一時的にデータを格納するRAM83、電源が投入された状態でデータを格納すると共に格納したデータを電源が遮断されている間も保持するバックアップRAM84、ならびに、ADコンバータを含むインターフェース85を有する。CPU81、ROM82、RAM83、RAM84およびインターフェース85は、互いにバスで接続されている。
インターフェース85は、上述した各種のセンサと接続され、CPU81にそれらから出力される信号を伝えるようになっている。さらに、インターフェース85は、燃料噴射装置22、アクチュエータ33a、電気ヒータ43、EGR制御弁63、および、還元剤インジェクタ47、などと接続され、CPU81の指示に応じてそれらに指示信号を送るようになっている。
<制御の考え方>
以下、機関10に適用される第1装置における制御の考え方が、図2を参照しながら説明される。図2は、第1装置の作動の概要を示す「概略フローチャート」である。
第1装置は、図2のステップ210にて、現時点における内燃機関(機関10)の運転状態が触媒(SCR触媒46)の温度が調整されるべき運転状態であるか否かを判定する。第1装置は、現時点における内燃機関の運転状態が触媒の温度を調整すべき運転状態である場合、ステップ210にて「Yes」と判定してステップ220に進む。第1装置は、ステップ220にて、排気に含まれる浄化対象成分の量に関連するパラメータの実際値と、同パラメータの推定値と、を比較した結果である第1比較結果を取得する。
一方、第1装置は、現時点における内燃機関の運転状態が触媒の温度を調整すべき運転状態ではない場合、ステップ210にて「No」と判定してステップ230に進む。第1装置は、ステップ230にて、上記パラメータの実際値と、同パラメータの推定値と、を比較した結果である第2比較結果を取得する。
そして、第1装置は、ステップ240にて、第1比較結果と第2比較結果とに基づき、排気浄化手段(SCR触媒46)が劣化しているか否か、および、触媒温度調整手段(電気ヒータ43)が劣化しているか否か、を判定する。
以上が、第1装置についての説明である。
(第2実施形態)
次に、上記第1装置に示される制御の考え方に加えて「排気浄化手段(SCR触媒46)および触媒温度調整手段(電気ヒータ43)が劣化していると判定されたとき、その劣化に対応する処理が行われる」実施形態が、説明される。以下、この実施形態における制御装置は、「第2装置」とも称呼される。
<制御の考え方>
以下、第2装置における制御の考え方が、図3を参照しながら説明される。図3は、第2装置にて行われる劣化に対応する処理を示す「劣化対応ルーチン」である。
第2装置は、上述した第1装置における制御の考え方に従って排気浄化手段(SCR触媒46)および触媒温度調整手段(電気ヒータ43)の劣化状態が判定された後、図3のステップ300から処理を開始する。第2装置は、図3のステップ310にて、触媒温度調整手段(電気ヒータ43)が劣化していると判定されたか否かを判定する。第2装置は、現時点にて触媒温度調整手段(電気ヒータ43)が劣化していると判定されている場合、ステップ310にて「Yes」と判定する。
そして、第2装置は、ステップ320にて、内燃機関の燃焼室から排出される排気に含まれる浄化対象成分(窒素酸化物)の量が減少するように内燃機関の運転状態を調整する。
一方、現時点にて触媒温度調整手段(電気ヒータ43)が劣化していると判定されていない場合、ステップ310にて「No」と判定する。そして、第2装置は、ステップ330にて、排気浄化手段(SCR触媒46)が劣化していると判定されたか否かを判定する。第2装置は、現時点にて排気浄化手段(SCR触媒46)が劣化していると判定されている場合、ステップ330にて「Yes」と判定する。
そして、第2装置は、ステップ340にて、触媒(SCR触媒46)の温度が、同触媒が劣化していない場合に浄化対象成分を浄化するべく設定される温度よりも高い温度となるように、触媒温度調整手段(電気ヒータ43)によって調整される。
以上が、第2装置についての説明である。
(第3実施形態)
次に、上記第1装置および第2装置に示される制御の考え方が機関10に実際に適用された一例としての実施形態が、説明される。以下、この実施形態における制御装置は、「第3装置」とも称呼される。
<実際の作動>
以下、第3装置の実際の作動が説明される。
第3装置において、CPU81は、図4および図5にフローチャートによって示した各ルーチンを所定のタイミング毎に繰り返し実行するようになっている。CPU81は、これらルーチンにおいて、触媒劣化フラグXC、触媒劣化予備フラグXAL_C、および、電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hを用いる。
触媒劣化フラグXCは、その値が「1」であるとき、SCR触媒46が劣化していることを表す。一方、触媒劣化フラグXCは、その値が「0」であるとき、SCR触媒46が劣化していないことを表す。
触媒劣化予備フラグXAL_Cは、その値が「1」であるとき、電気ヒータ43およびSCR触媒46のうちの少なくとも電気ヒータ43が劣化していることを表す。一方、触媒劣化予備フラグXAL_Cは、その値が「0」であるとき、電気ヒータ43およびSCR触媒46のうちの少なくともSCR触媒46が劣化していないことを表す。
電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hは、その値が「1」であるとき、電気ヒータ43およびSCR触媒46うちの少なくとも電気ヒータ43が劣化していることを表す。一方、電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hは、その値が「0」であるとき、電気ヒータ43およびSCR触媒46のうちの少なくとも電気ヒータ43が劣化していないことを表す。
以下、CPU81が実行する各ルーチンが、場合を分けて説明される。
初期設定として、触媒劣化フラグXCの値、電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hの値および触媒劣化予備フラグXAL_Cの値の全ては「0」に設定されている。
1.電気ヒータ43もSCR触媒46も劣化していない場合
この場合、CPU81は、あらかじめ定められたタイミング毎に(例えば、任意の気筒のクランク角度が吸気行程前の特定のクランク角度に一致する毎に)、図4にフローチャートによって示した「劣化判定ルーチン」を繰り返し実行するようになっている。CPU81は、このルーチンにより、機関10の運転状態に基づいて電気ヒータ劣化予備フラグXAL_H、触媒劣化フラグXCおよび触媒劣化予備フラグXAL_Cの値を設定する。
具体的に述べると、CPU81は、所定のタイミングにて図4のステップ400から処理を開始すると、ステップ405に進む。CPU81は、ステップ405にて、電気ヒータ43およびSCR触媒46が劣化しているか否かを判定するための条件(劣化判定条件)が成立しているか否かを判定する。この条件は、例えば、機関10が定常運転をしている場合などに成立する。
現時点において劣化判定条件が成立している場合、CPU81は、ステップ410に進み、「機関回転速度NEと、過給圧Pimと、吸入空気量Gaと、NOx濃度の計算値NOxcalと、の関係」をあらかじめ定めたNOx濃度マップMapNOxcal(NE,Pim,Ga)に、現時点における機関回転速度NE、過給圧Pimおよび吸入空気量Gaを適用し、NOx濃度の計算値(推定値)NOxcalを算出する。
次いで、CPU81は、ステップ415に進む。CPU81は、ステップ415にて、SCR触媒46の温度Tcatが所定の閾値Tcatthよりも低いか否かを判定する。現時点におけるSCR触媒46の温度Tcatが閾値Tcatthよりも低い場合、CPU81は、ステップ415にて「Yes」と判定し、ステップ420に進む。
CPU81は、ステップ420にて、SCR触媒46の温度Tcatを高めるために電気ヒータ43を作動させる。
次いで、CPU81は、ステップ425に進む。CPU81は、ステップ425にて、NOx濃度センサ77によって取得されるNOx濃度の実際値NOxmsrと、NOx濃度の計算値NOxcalと、の差の絶対値が所定の閾値NOxth1よりも大きいか否かを判定する。ここで、閾値NOxth1は、電気ヒータ43が劣化しているときに実際値NOxmsrと計算値NOxcalとの差の絶対値がその閾値NOxth1よりも大きいことになる適値に設定されている。
現時点において、電気ヒータ43は劣化していない。そのため、現時点における実際値NOxmsrと計算値NOxcalとの差の絶対値は、閾値NOxth1以下である。よって、CPU81は、ステップ425にて「No」と判定し、ステップ430に進む。
CPU81は、ステップ430にて電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hの値に「0」を格納し、ステップ435に進む。CPU81は、ステップ435にて、現時点における実際値NOxmsrと計算値NOxcalとの差の絶対値が所定の閾値NOxth2よりも大きいか否かを判定する。ここで、閾値NOxth2は、SCR触媒46が劣化しているときに実際値NOxmsrと計算値NOxcalとの差の絶対値がその閾値NOxth2よりも大きいことになる適値に設定されている。なお、閾値NOxth2は、上述した閾値NOxth1よりも小さい値となる。
現時点において、SCR触媒46は劣化していない。そのため、現時点における実際値NOxmsrと計算値NOxcalとの差の絶対値は、閾値NOxth2以下である。よって、CPU81は、ステップ435にて「No」と判定し、ステップ440に進む。
CPU81は、ステップ440にて、触媒劣化フラグXCの値に「0」を格納する。その後、CPU81は、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、現時点におけるSCR触媒46の温度Tcatが閾値Tcatth以上である場合、CPU81は、ステップ415にて「No」と判定し、ステップ445に進む。
CPU81は、ステップ445にて、電気ヒータ43の作動を停止させる。
次いで、CPU81は、ステップ450に進む。CPU81は、ステップ450にて、ステップ435と同様に現時点における実際値NOxmsrと計算値NOxcalとの差の絶対値が所定の閾値NOxth2よりも大きいか否かを判定する。
現時点において、電気ヒータ43は劣化していない。そのため、現時点における実際値NOxmsrと計算値NOxcalとの差の絶対値は、閾値NOxth2以下である。よって、CPU81は、ステップ450にて「No」と判定し、ステップ455に進む。
CPU81は、ステップ455にて触媒劣化予備フラグXAL_Cの値に「0」を格納し、ステップ440に進む。CPU81は、ステップ440にて、触媒劣化フラグXCの値に「0」を格納する。その後、CPU81は、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
さらに、CPU81は、あらかじめ定められたタイミング毎に(例えば、任意の気筒のクランク角度が吸気行程前の特定のクランク角度に一致する毎に)、図5にフローチャートによって示した「劣化対応ルーチン」を繰り返し実行するようになっている。CPU81は、このルーチンにより、電気ヒータ43およびSCR触媒46の劣化状態に応じた処理を行う。
具体的に述べると、CPU81は、所定のタイミングにて図5のステップ500から処理を開始すると、ステップ510に進む。CPU81は、ステップ510にて、現時点における電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hの値が「1」であるか否かを判定する。現時点における電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hの値は「0」であるので、CPU81は、ステップ510にて「No」と判定し、ステップ520に進む。
CPU81は、ステップ520にて、触媒劣化フラグXCの値が「1」であるか否かを判定する。現時点における触媒劣化フラグXCの値は「0」であるので、CPU81は、ステップ520にて「No」と判定する。その後、CPU81は、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
このように、電気ヒータ43もSCR触媒46も劣化していない場合、劣化状態に応じた処理は行われない。
2.電気ヒータ43のみが劣化している場合
この場合、図4のルーチンにおいて電気ヒータ43が作動している場合、CPU81は、ステップ425にて「Yes」と判定してステップ460に進む。
CPU81は、ステップ460にて、電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hの値に「1」を格納する。その後、CPU81は、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、この場合、図4のルーチンにおいて電気ヒータ43が停止している場合、CPU81は、ステップ450にて「No」と判定し(電気ヒータ43が停止しているので、電気ヒータ43の劣化は実際値NOxmsrと計算値NOxcalとのずれに影響を与えないため)、ステップ455およびステップ440を経由してステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
このとき、CPU81は、図5のルーチンのステップ500から処理を開始すると、ステップ510に進む。現時点における電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hの値は「1」であるので、CPU81は、ステップ510にて「Yes」と判定し、ステップ530に進む。
CPU81は、ステップ530にて、触媒劣化予備フラグXAL_Cの値が「1」であるか否かを判定する。現時点における触媒劣化予備フラグXAL_Cの値は「0」であるので、CPU81は、ステップ530にて「No」と判定し、ステップ540に進む。
CPU81は、ステップ540にて、電気ヒータ43が劣化していると判定する。そして、CPU81は、ステップ550に進み、機関10の燃焼室から排出される排気に含まれる窒素酸化物(NOx)の量が減少するように、機関10の運転状態を調整する。その後、CPU81は、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
このように、電気ヒータ43のみが劣化している場合、電気ヒータ43が劣化しているとの判定がなされるとともに、機関10の運転状態が調整される。
3.SCR触媒46のみが劣化している場合
この場合、図4のルーチンにおいて電気ヒータ43が作動している場合、CPU81は、ステップ425にて「No」と判定するとともに、ステップ430に続くステップ435にて「Yes」と判定する。そして、CPU81は、ステップ465に進む。
CPU81は、ステップ465にて、触媒劣化フラグXCの値に「1」を格納する。その後、CPU81は、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、この場合、図4のルーチンにおいて電気ヒータ43が停止している場合、CPU81は、ステップ450にて「Yes」と判定し、ステップ470に進む。
CPU81は、ステップ470にて、触媒劣化予備フラグXAL_Cの値に「1」を格納する。その後、CPU81は、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
このとき、CPU81は、図5のルーチンのステップ500から処理を開始すると、現時点における電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hの値は「0」であるので、ステップ510にて「No」と判定してステップ520に進む。
現時点における触媒劣化フラグXCの値は「1」であるので、CPU81は、ステップ520にて「Yes」と判定してステップ560に進む。CPU81は、ステップ560にて、SCR触媒46が劣化していると判定する。そして、CPU81は、ステップ570に進み、SCR触媒46の温度がSCR触媒46が劣化していない場合に設定される温度よりも高い温度となるように、電気ヒータ43の発熱量が調整される。その後、CPU81は、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
このように、SCR触媒46のみが劣化している場合、SCR触媒46が劣化しているとの判定がなされるとともに、SCR触媒46の温度が高められる。
4.電気ヒータ43およびSCR触媒46の双方が劣化している場合
この場合、図4のルーチンにおいて電気ヒータ43が作動している場合、CPU81は、ステップ425にて「Yes」と判定してステップ460に進む。そして、CPU81は、ステップ460にて電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hの値に「1」を格納し、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、この場合、図4のルーチンにおいて電気ヒータ43が停止している場合、CPU81は、ステップ450にて「Yes」と判定してステップ470に進む。そして、CPU81は、ステップ470にて触媒劣化予備フラグXAL_Cの値に「1」を格納し、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
このとき、CPU81は、図5のルーチンのステップ500から処理を開始すると、ステップ510に進む。現時点における電気ヒータ劣化予備フラグXAL_Hの値は「1」であるので、CPU81は、ステップ510にて「Yes」と判定し、ステップ530に進む。
現時点における触媒劣化予備フラグXAL_Cの値は「1」であるので、CPU81は、ステップ530にて「Yes」と判定してステップ580に進む。CPU81は、ステップ580にて、電気ヒータ43およびSCR触媒46の双方が劣化していると判定する。そして、CPU81は、ステップ550に進み、機関10の燃焼室から排出される排気に含まれる窒素酸化物(NOx)の量が減少するように、機関10の運転状態を調整する。その後、CPU81は、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
このように、電気ヒータ43およびSCR触媒46の双方が劣化している場合、電気ヒータ43およびSCR触媒46の双方が劣化していると判定されるとともに、機関10の運転状態が調整される。
以上に説明したように、第3装置は、NOx濃度の実際値NOxmsrと計算値(推定値)NOxcalとの差の絶対値が所定の閾値(閾値NOxth1、閾値NOxth2)よりも大きいか否かを、電気ヒータ43が作動しているとき及び電気ヒータ43が停止しているときにおいて確認する。そして、その確認の結果に基づき、電気ヒータ43とSCR触媒46の劣化状態を判定する。さらに、それらの劣化状態に応じて、劣化に対応するための処理を行う。
以上が第3装置についての説明である。
<実施形態の総括>
図1〜図5を参照しながら説明したように、本発明の実施形態に係る制御装置は(第1装置〜第3装置)は、
内燃機関10の燃焼室から排出される排気に含まれる所定の浄化対象成分(NOx)を浄化するための触媒を有する排気浄化手段(SCR触媒46)であって、前記触媒46の温度に応じて前記浄化対象成分の浄化効率が異なることになる排気浄化手段46と、
内燃機関10の運転状態に応じて前記触媒46の温度を調整することが可能な構成を有する触媒温度調整手段(電気ヒータ43)と、
を備えた内燃機関10に適用される。
本発明の実施形態に係る制御装置は、
前記排気浄化手段46によって浄化された排気に含まれる前記浄化対象成分の量に関連するパラメータの実際値NOxmsrと、前記内燃機関10の運転状態に基づいて推定される前記パラメータの推定値NOxcalと、を前記内燃機関10の運転状態が前記触媒温度調整手段43によって前記触媒の温度が調整されるべき運転状態であるとき(図4のステップ415にて「Yes」と判定されるとき)において比較した結果である第1比較結果と、
前記パラメータの実際値NOxmsrと前記パラメータの推定値NOxcalとを、前記内燃機関10の運転状態が前記触媒温度調整手段43によって前記触媒の温度が調整されない運転状態であるとき(図4のステップ415にて「No」と判定されるとき)において比較した結果である第2比較結果と、
に基づき、前記排気浄化手段46が劣化しているか否か及び前記触媒温度調整手段43が劣化しているか否かを判定する、ように構成されている(図5のルーチンを参照。)。
さらに、本発明の実施形態に係る制御装置において、
前記排気浄化手段46が劣化していると判定された場合(図5のステップ560)、前記浄化対象成分NOxを浄化するべく設定される前記触媒の温度が、前記触媒が劣化していない場合に設定される温度よりも高い温度となるように前記触媒温度調整手段43によって調整され(図5のステップ570)、
前記触媒温度調整手段43が劣化していると判定された場合(図5のステップ540またはステップ580)、前記燃焼室から排出される排気に含まれる前記浄化対象成分の量が減少するように前記内燃機関10の運転状態が調整される(図5のステップ550)、ように構成されている。
ところで、本発明の実施形態に係る制御装置において、
前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値NOxmsrと前記パラメータの推定値NOxcalとの差の絶対値が第1閾値よりも大きく(図4のステップ425にて「Yes」と判定され)、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値NOxmsrと前記パラメータの推定値NOxcalとの差の絶対値が第2閾値よりも大きい場合(図4のステップ450にて「Yes」と判定された場合)、前記排気浄化手段46および前記触媒温度調整手段43の双方が劣化していると判定される(図5のステップ580)。
また、前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値NOxmsrと前記パラメータの推定値NOxcalとの差の絶対値が前記第1閾値以下であり(図4のステップ425にて「No」と判定され)、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値NOxmsrと前記パラメータの推定値NOxcalとの差の絶対値が前記第2閾値よりも大きい場合(図4のステップ450にて「Yes」と判定された場合)、前記排気浄化手段46が劣化していると判定される(図5のステップ570)。
さらに、前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値NOxmsrと前記パラメータの推定値NOxcalとの差の絶対値が前記第1閾値よりも大きく(図4のステップ425にて「Yes」と判定され)、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値NOxmsrと前記パラメータの推定値NOxcalとの差の絶対値が前記第2閾値以下である場合(図4のステップ450にて「No」と判定された場合)、前記触媒温度調整手段43が劣化していると判定される(図5のステップ540)。
加えて、前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値NOxmsrと前記パラメータの推定値NOxcalとの差の絶対値が前記第1閾値以下であり(図4のステップ425にて「No」と判定され)、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値NOxmsrと前記パラメータの推定値NOxcalとの差の絶対値が前記第2閾値以下である場合(図4のステップ450にて「No」と判定される場合)、前記排気浄化手段46および前記触媒温度調整手段43のいずれもが劣化していないと判定される(図5のルーチンを参照)。
ところで、本発明の実施形態に係る制御装置において、
前記触媒46は、該触媒に導入される排気中に供給される還元剤を利用して前記排気に含まれる前記浄化対象成分としての窒素酸化物を還元することによって前記排気を浄化する触媒(すなわち、SCR触媒)である。
また、前記触媒46は、前記内燃機関10の排気通路に設けられ、
前記触媒温度調整手段43は、前記排気通路における前記触媒よりも上流側の位置に設けられるとともに、該触媒温度調整手段43を経て前記触媒に導入される排気の温度を調整することによって前記触媒の温度を調整することが可能な触媒温度調整手段43である。
本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、本発明の制御装置は、電気ヒータ43およびSCR触媒46の劣化の度合いに応じて劣化に対応するための処理(排気中のNOx濃度の低減、SCR触媒46の温度の上昇)の度合いを調整するように、構成され得る。
さらに、本発明の制御装置は、電気ヒータ43およびSCR触媒46の少なくとも一方が劣化していると判定されたとき、その旨を機関10の操作者に通知するように構成され得る。
以上に説明したように、本発明は、内燃機関が備える排気を浄化するための部材の劣化状態を適切に把握することができる内燃機関の制御装置として利用することができる。
10…内燃機関、43…電気ヒータ、44…酸化触媒、45…ディーゼルパーティキュレートフィルタ、46…SCR触媒、47…還元剤インジェクタ、80…電子制御装置

Claims (5)

  1. 内燃機関の燃焼室から排出される排気に含まれる所定の浄化対象成分を浄化するための触媒を有する排気浄化手段であって、前記触媒の温度に応じて前記浄化対象成分の浄化効率が異なることになる排気浄化手段と、
    内燃機関の運転状態に応じて前記触媒の温度を調整することが可能な構成を有する触媒温度調整手段と、
    を備えた内燃機関に適用され、
    前記排気浄化手段によって浄化された排気に含まれる前記浄化対象成分の量に関連するパラメータの実際値と、前記内燃機関の運転状態に基づいて推定される前記パラメータの推定値と、を前記内燃機関の運転状態が前記触媒温度調整手段によって前記触媒の温度が調整されている運転状態であるときにおいて比較した結果である第1比較結果と、
    前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値とを、前記内燃機関の運転状態が前記触媒温度調整手段によって前記触媒の温度が調整されていない運転状態であるときにおいて比較した結果である第2比較結果と、
    に基づき、前記排気浄化手段が劣化しているか否か及び前記触媒温度調整手段が劣化しているか否かを判定する、内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置において、
    前記排気浄化手段が劣化していると判定された場合、前記浄化対象成分を浄化するべく設定される前記触媒の温度が、前記触媒が劣化していない場合に設定される温度よりも高い温度となるように前記触媒温度調整手段によって調整され、
    前記触媒温度調整手段が劣化していると判定された場合、前記燃焼室から排出される排気に含まれる前記浄化対象成分の量が減少するように前記内燃機関の運転状態が調整される、内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の制御装置において、
    前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が第1閾値よりも大きく、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が第2閾値よりも大きい場合、前記排気浄化手段および前記触媒温度調整手段の双方が劣化していると判定され、
    前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第1閾値以下であり、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第2閾値よりも大きい場合、前記排気浄化手段が劣化していると判定され、
    前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第1閾値よりも大きく、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第2閾値以下である場合、前記触媒温度調整手段が劣化していると判定され、
    前記第1比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第1閾値以下であり、かつ、前記第2比較結果にて前記パラメータの実際値と前記パラメータの推定値との差の絶対値が前記第2閾値以下である場合、前記排気浄化手段および前記触媒温度調整手段のいずれもが劣化していないと判定される、
    内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の制御装置において、
    前記触媒が、該触媒に導入される排気中に供給される還元剤を利用して前記排気に含まれる前記浄化対象成分としての窒素酸化物を還元することによって前記排気を浄化する触媒である、内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の制御装置において、
    前記触媒が、前記内燃機関の排気通路に設けられ、
    前記触媒温度調整手段が、前記排気通路における前記触媒よりも上流側の位置に設けられるとともに、該触媒温度調整手段を経て前記触媒に導入される排気の温度を調整することによって前記触媒の温度を調整することが可能な触媒温度調整手段である、
    内燃機関の制御装置。
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