JP5737165B2 - 回転電機用ステータ - Google Patents

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Description

本発明は、周方向複数個所に設けられたスロットを有するステータコアと、複数の導体線要素の接合により形成される導体線を含み、複数のスロットに挿入されつつ、ステータコアに波巻き形状で配置される波巻きコイルと、バスバーに一体成形された樹脂材料を含むバスバーモジュールとを備える回転電機用ステータに関する。
例えば、電気自動車やハイブリッド車等の電動車両には、回転電機である多相電動モータが搭載される。多相電動モータのように、ステータに複数の相のコイルを配置する場合、各相のコイルの端子、例えばU相、V相、W相のコイルの端子と、電動モータを駆動する駆動回路である、インバータからの複数の端子、例えば、U相、V相、W相に対応する端子とを、電気的に接続する必要がある。このため、電動モータの各相のコイルに接続された各相端子と、インバータからの各相に対応する端子とを、電動モータのケースに固定した端子台により接続することが考えられる。また、この端子台に設けられた各相の外部端子と、各相のコイルの端部とを各相の動力線により接続することも考えられる。
例えば、特許文献1には、複数のステータコイルをステータの周方向複数個所に配置し、それぞれのステータコイルを形成するコイル導線同士を接続する複数のバスバーを、リング状の端末モジュールに一体に設けることが記載されている。また、端末モジュールをステータコアに固定した状態で、ステータコイルの端部及びバスバーの接続部を含めて端末モジュールを樹脂モールドしている。
特開2008−301561号公報
上記の特許文献1に記載された構成の場合、ステータコイルの端部及びバスバーの接続部は樹脂モールドされるので、この接続部を、外部、例えばステータを覆うモータケースに対して絶縁できる。これに対して、複数の導体線要素の接合により導体線を形成するとともに、ステータコアに波巻き形状で導体線を配置して波巻きコイルを形成する構成において、ステータコアの軸方向外側に配置される複数の導体線要素の一端と、ステータコアの軸方向外側に配置される相手側導体線要素の他端とを、コイルエンドの接合部で接合することが考えられる。この場合、接合部では導体線要素の絶縁被膜を剥離した状態で接合するので、その後に粉体塗装を施すことで接合部の外部からの絶縁を図ることが考えられる。
さらに、ステータを収容するモータケース等に固定され、インバータ等の外部機器に接続されたケーブルと接続する外部端子と、波巻きコイルの端部とを動力線により接続するためにバスバーを設けることも考えられる。また、バスバーに樹脂材料を一体成形することで端末モジュールと呼ばれるバスバーモジュールを形成し、そのバスバーモジュールを、絶縁材料製の絶縁カバーにより覆うことで、動力線と波巻きコイルの端部との接続部の絶縁を図ることも考えられる。
ただし、バスバーモジュールを覆うように絶縁カバーを設ける場合、各導体線要素の接合部のうち、一部の接合部がバスバーモジュールの近傍に配置されるため、各導体線要素の接合部の粉体塗装をカバーの装着前に行う必要があり、バスバーモジュールの近傍に配置される導体線要素の接合部に粉体塗装を施す際に、その粉体がバスバーモジュールに付着してしまう可能性がある。このため、その後に絶縁カバーでバスバーモジュールを覆うようにステータに絶縁カバーを装着することができなくなり、歩留まりが悪化する可能性がある。
これに対して、単純にバスバーモジュール近傍を避けるように粉体塗装を行うと、バスバーモジュール近傍に配置される一部の導体線要素の接合部に十分な粉体塗装を施すことができない可能性があり、コイルエンドの絶縁を有効に確保できない可能性がある。
本発明の目的は、回転電機用ステータにおいて、複数の導体線要素の接合により形成される導体線を含む波巻きコイルを配置する構成において、各導体線要素の接合部の外部からの絶縁を確保しつつ、粉体塗装の粉体の付着による絶縁カバーの装着不良を抑制することを目的とする。
本発明に係る回転電機用ステータは、周方向複数個所に設けられたスロットを有するステータコアと、複数の導体線要素の接合により形成される導体線を含み、複数のスロットに挿入されつつステータコアに波巻き形状で配置される波巻きコイルであって、複数の導体線要素におけるステータコアの軸方向外側に配置される一端と、複数の導体線要素において前記一端に重ねられる相手側導体線要素の他端とが絶縁被膜が剥離された状態で接合部で接合される波巻きコイルと、バスバーと樹脂材料とが一体成形されることにより形成され、ステータコアの周方向一部の軸方向外側に対向配置されて、波巻きコイルの端部と外部端子接続用動力線とを接続するバスバーモジュールと、バスバーモジュールに接触してバスバーモジュールを外部から覆うように設けられ、絶縁材料により形成された絶縁カバーとを備え、前記波巻きコイルの複数の接合部は、周方向に関してバスバーモジュールと異なる位置に配置され、絶縁カバーで覆われないカバー外接合部と、バスバーモジュール近傍で、周方向に関してバスバーモジュールと同じ位置に配置され、絶縁カバーで覆われるカバー内モジュール近傍接合部と、を有し、カバー外接合部は、粉体塗装が施され、カバー内モジュール近傍接合部は粉体塗装が施されない、ことを特徴とする回転電機用ステータである。
本発明に係る回転電機用ステータによれば、波巻きコイルの複数の接合部は、周方向に関してバスバーモジュールと異なる位置に配置され、絶縁カバーで覆われないカバー外接合部と、バスバーモジュールの近傍で、周方向に関してバスバーモジュールと同じ位置に配置され、絶縁カバーで覆われるカバー内モジュール近傍接合部と、を有し、カバー外接合部は、粉体塗装が施され、カバー内モジュール近傍接合部は粉体塗装が施されないので、バスバーモジュール近傍の接合部に粉体塗装を行う必要がなくなる。このため、バスバーモジュールに粉体塗装の粉体が付着する可能性を低くでき、かつ、バスバーモジュール近傍に配置されるモジュール近傍接合部を、絶縁カバーにより外部から絶縁できる。したがって、複数の導体線要素の接合により形成される導体線を含む波巻きコイルを配置する構成において、各導体線要素の接合部の外部からの絶縁を確保しつつ、粉体塗装の粉体の付着による絶縁カバーの装着不良を抑制できる。
本発明に係る実施の形態の1例の回転電機用ステータの片側半部を示す図である。 図1のステータをモータケースに取り付けた様子を示す概略断面図である。 図1のステータを構成する波巻きコイルを形成する1本の導体線要素である第2導体線要素を示す斜視図である。 複数の導体線要素を接続して、1相の波巻きコイルの基本構成を形成する様子を示す斜視図である。 図1のステータを構成する3相の波巻きコイルを組み合わせた様子を示す斜視図である。 ステータコアに図5の波巻きコイルを配置した状態を示す、図5のA部に対応する拡大斜視図である。 本発明の実施形態において、絶縁カバーによりバスバーモジュールを覆う状態を示す、図1のB−B断面に対応する概略図である。 図1のC部拡大図である。 図1のD部拡大図である。 図8のE−E断面図である。 図9のF−F断面図である。 回転電機用ステータの比較例の片側半部を示す図であって、絶縁カバーの内側を透視して示す図である。 比較例において、絶縁カバーによりバスバーモジュールを覆う状態を示す、図12のG−G断面に対応する概略図である。
以下において、図1から図11を用いて本発明に係る実施の形態の1例を説明する。図1は、本実施の形態の回転電機用ステータの片側半部を示す図である。図2は、図1の回転電機用ステータをモータケースに取り付けた様子を示す概略断面図である。図1に示す回転電機用ステータ(以下、単に「ステータ」という。)10は、図2に示すように、例えばモータケース12の内側に固定して使用し、モータケース12に軸受により回転可能に支持された回転軸14にロータ16を固定し、ステータ10の内側にロータ16を径方向に対向配置することで回転電機18を構成する(なお、単に「径方向」という場合、ステータ10の中心軸に対し直交する放射方向をいう。本明細書全体及び特許請求の範囲で同じである。)。回転電機18は、例えばエンジンと走行用モータとを搭載したハイブリッド車両や電気自動車、燃料電池車等の電動車両の走行用モータとして使用する。なお、回転電機18は、発電機として使用することもでき、また、モータ及び発電機の両方の機能を有するモータジェネレータとして使用することもできる。
ステータ10は、リング状のステータコア20と、ステータコア20に配置されたステータコイルである複数相の(具体的には、u相、v相、w相の3相の)波巻きコイル22u、22v、22w(以下、総称して「波巻きコイル22」と呼ぶ場合がある。)と、バスバーモジュール26及び絶縁カバー28とを備える。後述する図6を参照するように、ステータコア20は、内周面の周方向複数個所に設けられたティース30と、ステータコア20の内周面の周方向複数個所に、隣り合うティース30の間に設けられたスロット32とを含む。
図1に示すように、ステータコア20は、分割コア型であり、複数の分割コア34をリング状に並ぶように配置し、その外側に外側リング36を嵌合させることで形成されている。ただし、ステータコア20はこのような構成に限定するものではなく、磁性鋼板を複数積層した積層体や、圧粉磁心を固める等によりステータコアを形成することもできる。
複数相の波巻きコイル22は、周方向(単に「周方向」という場合、ステータ10の中心軸を中心として描かれる円形に沿う方向をいう。本明細書全体及び特許請求の範囲で同じである。)にずれて配置された複数のスロット32に挿入されつつ、ステータコア20に波巻き形状で配置されている。各相の波巻きコイル22は、複数の導体線要素を溶接等により接合することにより形成される導体線を含む。すなわち、図3は、図1のステータ10を構成する波巻きコイルを形成する1本の導体線要素である第2導体線要素38を示す斜視図である。図4は、複数の導体線要素を接続して、1相の波巻きコイル22の基本構成を形成する様子を示す斜視図である
図4に示すように、1相の波巻きコイル22の基本構成は、複数の導体線要素である、第1導体線要素40、第2導体線要素38、第3導体線要素42及び第4導体線要素44を接合することにより形成した波巻き形状の導体線46を含む。まず、図3により第2導体線要素38を説明する。図3に示すように、第2導体線要素38は、波形に形成されつつ、ステータ10(図1)の中心軸に対応する図3の軸Oを中心として、1周と約1/4周分、環状に曲げることにより形成されている。
第2導体線要素38は、図3の軸Oに対して平行に配置された複数のスロット挿入部48と、周方向に隣り合うスロット挿入部48を、軸方向(図3の上下方向)に関して片側と他側とで交互に連結するように設けられた略V字形または略U字形の複数のターン部50とにより形成されている。第2導体線要素38は、例えば断面矩形の平角線等の導体素線の周囲を絶縁被膜で被覆することにより形成されている(図4に示す第1導体線要素40、第3導体線要素42、及び第4導体線要素44も同様である。)。
第2導体線要素38の一端寄り部分は、径方向外側の周方向一端部に設けられた1つのスロット挿入部48の一端部に周方向に対し傾斜するように設けられた傾斜部52の一端に、径方向外側に伸びるように設けられた外側径方向導出部54を連結することにより形成されている。第2導体線要素38の他端寄り部分は、径方向内側の周方向他端部に設けられた1つのスロット挿入部48の他端部に周方向に対し傾斜するように設けられた傾斜部56の一端に、中間部の傾斜部で曲げられつつ径方向外側に伸びるように設けられた内側径方向導出部58を連結することにより形成されている。
第3導体線要素42の形状は、第2導体線要素38の形状と同一である。第1導体線要素40は、第2導体線要素38と同一の形状において、一端部に設けられた第2導体線要素38の外側径方向導出部54の代わりに、一端部に軸方向外側(図4の上側)に伸びる外側軸方向導出部60が設けられている。第4導体線要素44は、第2導体線要素38と同一の形状において、他端部に設けられた第2導体線要素38の内側径方向導出部58の代わりに、他端部に軸方向外側(図4の上側)に伸びる内側軸方向導出部62が設けられている。
そして各導体線要素38,40,42,44を用意し、第1導体線要素40の他端に第2導体線要素38の一端を、第2導体線要素38の他端に第3導体線要素42の一端を、第3導体線要素42の他端に第4導体線要素44の一端を、それぞれ接合することで、波巻きコイル22の基本構成を構成している。この場合、一部の導体線要素である第2導体線要素38、第3導体線要素42、及び第4導体線要素44の一端側の外側径方向導出部54の先端部と、相手側導体線要素である第1導体線要素40、第2導体線要素38、及び第3導体線要素42の他端側の内側径方向導出部58の先端部とを、絶縁被膜を剥離した状態で、複数の接合部64で接合している。
そして各相毎に複数の(例えば4つの)波巻きコイル22を周方向に1スロット32(図6参照)分ずつずれるように配置し、複数の波巻きコイル22を、後述するバスバーモジュール26(図7)のバスバー66(図7)で直列または並列に接続したものを、u相、v相、w相の3相分設けて、それぞれの相の波巻きコイル22u、22v、22wを構成している。また、この際、図4に示す基本構成を軸方向に関する方向を逆にしたものを1スロット32ずつずらせて周方向の交互に配置することもできる。また、基本構成の端部は、各相の接続構成に応じて形状を変更することもできる。
図5は、図1のステータを構成する3相の波巻きコイルを組み合わせた様子を示す斜視図である。図5に示すように、各相の波巻きコイル22u、22v、22wを、隣り合う相同士で規定のスロット32(図6参照)分(例えば4スロット分)ずつ周方向にずれるように配置した状態で、同相の波巻きコイル22u(または22vまたは22w)同士を同相用のバスバー66(図7参照)で接続し、異相の波巻きコイル22u、22v、22w同士を中性点用のバスバー66で接続している。また、各相で1つの波巻きコイル22u、22v、22wの外側軸方向導出部60を、図1に示す3相の外部端子68に接続された動力線70の端部に、バスバーモジュール26を構成するボルト及びナットからなる図示しない締結部等を介して接続している。各外部端子68は、モータケース12(図2)に固定された図示しない端子台等に一体に設けられる。
ステータ10を形成する場合、このような複数の波巻きコイル22をそれぞれ波巻きで複数のスロット32(図6)に挿入しつつ、ステータコア20に配置し、各波巻きコイル22の同相同士と、異相同士とを、それぞれステータ10の軸方向片側に装着したバスバーモジュール26のバスバー66(図7)で接続する。また、各相の動力線70(図1)の端部をバスバーモジュール26の締結部等で各相の1つの波巻きコイル22(図4)の端部に接続し、バスバーモジュール26の外部を絶縁カバー28(図1)で覆う。この場合、図3に示す各スロット挿入部48はスロット32(図6)に挿入され、各ターン部50はステータコア20(図6)の軸方向外側に配置されることでコイルエンドが形成される。
すなわち、各波巻きコイル22は、複数の導体線要素38,40,42,44の接合により形成される導体線46を含み、複数のスロット32に挿入されつつ、ステータコア20に波巻き形状で配置される。また図6に示すように、各波巻きコイル22は、ステータコア20の軸方向外側でステータコア20の径方向外側から導出される一部の導体線要素38等の一端である外側径方向導出部54と、ステータコア20の軸方向外側でステータコア20の径方向内側から導出される相手側導体線要素40等の他端である内側径方向導出部58の先端部とが、それぞれの絶縁被膜が剥離された状態で複数の接合部64で接合されている。複数の接合部64は、ステータ10の軸方向片側の径方向外側の周方向複数個所に配置されている。また、複数の接合部64のうち、一部の接合部64に粉体塗装が施されている。例えば、図6の砂地部分Pで示す部分に図示しない塗装用ガン等で、粉体塗装用の粉体を吹き付けることにより複数の接合部64に粉体塗装を施し、絶縁被膜の剥離にかかわらず外部から、例えばモータケース12(図2)から絶縁できるようにする。
また、図7に概略図で示すように、バスバーモジュール26は、複数のバスバー66と、複数のバスバー66に一体成形された樹脂材料とを含んでいる。例えば、複数のバスバー66の一部のバスバー66は、各相の1の波巻きコイル22の端部と、外部端子68(図1)に接続するための動力線70(図1)とを接続するために使用する。なお、バスバーモジュール26において、締結部等により、各相の1の波巻きコイル22の端部と、対応する動力線70とを、バスバーを介さずに接続することもできる。
また、絶縁カバー28は、樹脂等の絶縁材料により形成されており、バスバーモジュール26を外部から覆うように設けられている。例えば、絶縁カバー28は、一部で内側面がバスバーモジュール26の外側面に接するように、ステータ10の軸方向外側に配置され、バスバーモジュール26とステータコア20との少なくともいずれか1に、図示しないねじ、プラグ等の取付手段により取り付けられている。このため、絶縁カバー28は、バスバーモジュール26を覆って、モータケース12(図2)との間の絶縁を行う。
なお、図7に示すように、バスバーモジュール26に一体形成された複数のバスバー66に内側軸方向導出部62と外側軸方向導出部60とが溶接等により軸端接合部74で接合され、絶縁カバー28はそれぞれの軸端接合部74を外部から覆っている。すなわち、図5に示すように、各軸方向導出部60,62は、ステータの周方向一部に集中して配置されており、径方向に関して内側軸方向導出部62と外側軸方向導出部60との間に、上記のバスバーモジュール26(図7)が配置されている。また、バスバーモジュール26の周方向両端部近傍に、内側径方向導出部58と外側径方向導出部54(図6参照)との接合による一部の接合部64が配置されている。
また、図1に示すように、ステータ10に設けられる複数の接合部64のうち、バスバーモジュール26近傍に配置される接合部64であるモジュール近傍接合部に粉体塗装を施さず、絶縁カバー28は、粉体塗装を施さないモジュール近傍接合部を覆うように形成されている。具体的には、後述する比較例を示す、図12を参照するように、図12で砂地で示す部分である、バスバーモジュール26は、樹脂材料により形成された略円弧形のモジュール側円弧形状部76と、モジュール側円弧形状部76の径方向外側の周方向3個所に、周方向にずれて設けられて、それぞれボルト及びナットを有する締結部であるコイル動力線接続部78とを含んでいる。各コイル動力線接続部78は、各相の1の波巻きコイル22の端部である外側軸方向導出部60(図4参照)と、対応する相の動力線70とを接続する。図12のQ1、Q2、Q3、Q4で示すように、バスバーモジュール26の周方向両端部近傍に2つの導体線要素同士の接合部であるモジュール近傍接合部がそれぞれ2つずつ合計4つ設けられている。
図12の比較例では、斜線部で示す絶縁カバー28の内側を透視して示しており、バスバーモジュール26の近傍に設けられた4つのモジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4は、絶縁カバー28aの外側にはみ出しており、絶縁カバー28aで覆われてはいない。
このため、ステータ10に対する絶縁カバー28aの装着前に、各モジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4に粉体塗装を施す必要がある。すなわち、図12の比較例では、各波巻きコイル22のうち、ステータ10の軸方向外側に配置される径方向導出部同士の接合部64であって、モジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4を含むすべての接合部64に粉体塗装を施している。このような比較例では、図13に1例を示すように、各モジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4に粉体塗装を施すことに伴って、粉体塗装の粉体80がバスバーモジュール26の外側面に付着する可能性がある。このため、その後に絶縁カバー28aを取り付けようとしても、図13に示すように、絶縁カバー28aとバスバーモジュール26との間に粉体80が入り込んで、絶縁カバー28とバスバーモジュール26との間の密着性が低下して、絶縁カバー28の装着が不良となり、歩留まりが悪化する可能性がある。
これに対して、本実施形態では、図1のC部に対応する図8、図10、図1のD部に対応する図9、図11で示すように、絶縁カバー28の両端部で波巻きコイル22のコイルエンドを覆う範囲を大きくして、バスバーモジュール26の近傍に配置される接合部であるモジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4のすべて(図10、図11ではQ1,Q4の図示を省略している。)を外部から覆っている。図示の例では、絶縁カバー28は、バスバーモジュール26を軸方向(図1の表裏方向)に見た形状と同等か、それよりも大きい面積を有する略円弧形のカバー側円弧形状部82と、カバー側円弧形状部82に連結された壁部84とを有する。壁部84は、カバー側円弧形状部82の少なくとも径方向外側部分に、ステータコア20側に突出するように連結されている。カバー側円弧形状部82は、図12の比較例の場合に比べて周方向両端部が周方向外側及び径方向外側に大きくなっている。
また、ステータ10が有する複数の接合部64のうち、一部の接合部64である各モジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4には粉体塗装を施していない。各モジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4の一部のモジュール近傍接合部Q2、Q3は、バスバーモジュール26と周方向に関して同位置に配置されている。すなわち、複数の接合部64のうち、バスバーモジュール26と周方向に関して同位置に配置される接合部64を、モジュール近傍接合部として、粉体塗装を施さず、絶縁カバー28により覆っている。絶縁カバー28が有するカバー側円弧形状部82は、モジュール側円弧形状部76(図12)の一部または全部を覆い、カバー側円弧形状部82の周方向両端部によりそれぞれ1つ以上の接合部64を覆っている。なお、本実施形態のバスバーモジュール26の形状は、図12の比較例のバスバーモジュール26と同様である。
なお、本実施形態では、合計4つのモジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4のすべてを絶縁カバー28により覆っているが、モジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4のいずれか1つまたは2つまたは3つを、絶縁カバー28により覆うこともできる。例えば、ステータ10が有する複数の接合部64のうち、最もバスバーモジュール26に近い最接近接合部(例えばモジュール近傍接合部Q2,Q3)のみをモジュール近傍接合部として、最接近接合部または最接近接合部を含む複数の接合部64に、粉体塗装を施さず、粉体塗装を施さない接合部を絶縁カバー28により覆うこともできる。また、モジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4を絶縁カバー28により覆い、覆った接合部64のすべてに粉体塗装を施さないようにすることもできる。
このような回転電機用ステータ10によれば、各導体線要素38,40,42,44の接合部である複数の接合部64のうち、バスバーモジュール26近傍に配置される一部の接合部であるモジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4に粉体塗装を施さず、絶縁カバー28は、粉体塗装を施さないモジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4を覆うように形成されている。このため、バスバーモジュール26近傍の接合部に粉体塗装を行う必要がなくなる。このため、ステータ10に対する絶縁カバー28の装着後に粉体塗装の必要な接合部64に粉体塗装を行えばよく、バスバーモジュール26に粉体塗装の粉体が付着する可能性を低くでき、かつ、バスバーモジュール26近傍に配置されるモジュール近傍接合部Q1、Q2、Q3、Q4を、絶縁カバー28により外部から、例えばモータケース12に対して絶縁できる。したがって、複数の導体線要素38,40,42,44の接合により形成される導体線46を含む波巻きコイル22を配置する構成において、各導体線要素38,40,42,44の接合部64の外部からの絶縁を確保しつつ、粉体塗装の粉体の付着による絶縁カバー28の装着不良を抑制できる。

これに対して、図12、図13で示した比較例では、上記のように、モジュール近傍接合部Q1、Q2,Q3、Q4を含めて、各波巻きコイル22の導体線要素同士の接合部である複数の接合部64のすべてに粉体塗装を施し、かつ、モジュール近傍接合部Q1、Q2,Q3、Q4を含む、すべての接合部64を絶縁カバー28の外側に設けている。このため、図13で示したように、モジュール近傍接合部Q1、Q2,Q3、Q4の粉体塗装に伴って、粉体がバスバーモジュール26に付着し、絶縁カバー28を装着できず、歩留まりが悪化する可能性がある。本実施形態ではこのような不都合をなくせる。
なお、図8、図9に示すように、絶縁カバー28の外側面の周方向両端の位置と、絶縁カバー28に覆われる接合部Q1、Q2,Q3、Q4のうち、絶縁カバー28の周方向端部に配置される壁部84に最も近い接合部Q1、Q4との間の距離D1、D2は、それぞれ当該接合部Q1、Q4と絶縁カバー28外で当該接合部Q1、Q4と隣り合う接合部64との間の距離W1、W2の1/2以下とすることもできる。この場合には、絶縁カバー28の外側に配置される接合部64と絶縁カバー28との距離をより有効に確保しやすくなり、塗装必要部分に粉体塗装を施しやすくなる。
なお、各波巻きコイル22の形状及び各波巻きコイル22の接続構成は、上記の実施形態に限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の構成を採用できる。また、各波巻きコイル22を形成するための導体線要素38,40,42,44は4本に限定するものではなく、4本以外の種々の本数の導体線要素を接続することにより形成することにより波巻きコイルを形成することもできる。
10 回転電機用ステータ、12 モータケース、14 回転軸、16 ロータ、18 回転電機、20 ステータコア、22u,22v,22w 波巻きコイル、26 バスバーモジュール、28,28a 絶縁カバー、30 ティース、32 スロット 、34 分割コア、36 外側リング、38 第2導体線要素、40 第1導体線要素、42 第3導体線要素、44 第4導体線要素、46 導体線、48 スロット挿入部、50 ターン部、52 傾斜部、54 外側径方向導出部、56 傾斜部、58 内側径方向導出部、60 外側軸方向導出部、62 内側軸方向導出部、64 接合部、66 バスバー、68 外部端子、70 動力線、72 樹脂材料、74 軸端接合部、76 モジュール側円弧形状部、78 コイル動力線接続部、80 粉体、82 カバー側円弧形状部、84 壁部。

Claims (4)

  1. 周方向複数個所に設けられたスロットを有するステータコアと、
    複数の導体線要素の接合により形成される導体線を含み、複数のスロットに挿入されつつステータコアに波巻き形状で配置される波巻きコイルであって、複数の導体線要素におけるステータコアの軸方向外側に配置される一端と、複数の導体線要素において前記一端に重ねられる相手側導体線要素の他端とが絶縁被膜が剥離された状態で接合部で接合される波巻きコイルと、
    バスバーと樹脂材料とが一体成形されることにより形成され、ステータコアの周方向一部の軸方向外側に対向配置されて、波巻きコイルの端部と外部端子接続用動力線とを接続するバスバーモジュールと、
    バスバーモジュールに接触してバスバーモジュールを外部から覆うように設けられ、絶縁材料により形成された絶縁カバーとを備え、
    前記波巻きコイルの複数の接合部は、
    周方向に関してバスバーモジュールと異なる位置に配置され、絶縁カバーで覆われないカバー外接合部と、
    バスバーモジュール近傍で、周方向に関してバスバーモジュールと同じ位置に配置され、絶縁カバーで覆われるカバー内モジュール近傍接合部と、
    を有し、
    カバー外接合部は、粉体塗装が施され、カバー内モジュール近傍接合部は粉体塗装が施されない、
    ことを特徴とする回転電機用ステータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機用ステータにおいて、
    複数の接合部は、ステータコアの軸方向外側においてステータコアの径方向外側で径方向に伸びる複数の導体線要素の一端と相手側導体線要素の他端とが接合されて形成されることを特徴とする回転電機用ステータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機用ステータにおいて、
    波巻きコイルの端部と動力線とは、バスバーモジュールを構成するバスバーにより接続されることを特徴とする回転電機用ステータ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1に記載の回転電機用ステータにおいて、
    波巻きコイルは、複数のスロットの一部のスロットに、周方向一方に向かって順に挿入されるように配置された複数相の波巻きコイルであり、
    バスバーモジュールは、モジュール側円弧形部と、モジュール側円弧形部の周方向の複数位置に設けられ、各相の波巻きコイルの端部と、対応する相の動力線とを接続するコイル動力線接続部とを含み、
    絶縁カバーは、モジュール側円弧形部の少なくとも一部を覆うカバー側円弧形部を有し、カバー側円弧形部の周方向両端部のそれぞれによりカバー内モジュール近傍接合部を構成する1つ以上の接合部を覆っていることを特徴とする回転電機用ステータ。
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