JP5733554B2 - ハイドロコロイドフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートシール強度が高いハイドロコロイドフィルムに関する。
ハイドロコロイドフィルムとしては、セルロースを主剤とするセロファンや、澱粉を主剤とするオブラート、プルラン澱粉を主剤とするフィルムが知られている。近年では、食品用途にもハイドロコロイドフィルムは使用されており、例えば食品素材を包装する可食性包材用途や口腔清涼剤等のフィルムをそのまま喫食する用途も知られるようになっている。ハイドロコロイドフィルムの中でも食品素材から製造される可食性フィルムは、プラスチックフィルムを包材として使用した場合とは異なり、そのまま喫食できるため調理又は喫食時に包装を取り除く必要がないという利点がある。このような可食性フィルムとしては、ハイドロコロイドの性質を有し水溶性を有するものがあり、ゼラチン及びプルラン等を主成分とするものが知られている(特許文献1)。
このような水溶性を有する可食性フィルムは、例えば、即席麺や即席スープなどの調味料の包装、そうめんやうどん等の乾麺を結束する結束帯として用いられている。このような用途に用いられた場合に可食性フィルムに求められる要件としては、ヒートシール強度が高く、製造時や流通時に破袋など無く完全に調味料等を包装できることが求められる。
ヒートシール強度を高くする方法として、フィルム表面にシール性を向上させる成分をコーティング処理する方法、印刷処理する方法、及びラミネート等により積層処理する方法などが挙げられる。
特開平6−105660号
しかしながら、フィルム表面にコーティングする方法においては、フィルム表面にコーティング液や粉末を均一に塗布するのが困難であるため、フィルム表面にムラができ外観を損なったり、ヒートシール強度が十分ではなかったりするため、ヒートシール強度の高いハイドロコロイドフィルムを得ることができないという問題がある。印刷処理する方法においても、印刷溶液の調整が困難で、印刷にムラが生じたり、均一に印刷するには生産性が大幅に低下したりするなど問題を有する。積層処理する方法においては、層間を強固に接着するのが困難であるため、ヒートシール強度が低くなり、ヒートシール強度の高いハイドロコロイドフィルムを得ることができないという問題がある。そこで本発明は、ヒートシール強度が高いハイドロコロイドフィルムを提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ヒートシール強度が高いハイドロコロイドフィルムを提供できることを見出した。すなわち、本発明は、ハイドロコロイドを含むフィルムであって、前記フィルムのヒートシール強度が1.2N以上であることを特徴とするハイドロコロイドフィルムである。
以上のように、本発明によれば、ヒートシール強度が高いハイドロコロイドフィルムを提供することができる。
本発明に係るハイドロコロイドフィルムに用いられるハイドロコロイドとしては、アルギン酸、アルギン酸塩、カラギナン、寒天、ファーセレラン、ペクチン、ゼラチン、タマリンドシードガム、キサンタンガム、グアーガム、タラガム、ローカストビーンガム、カシアガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、カードラン、プルラン、グルコマンナン、アシル型ジェランガム、脱アシル型ジェランガム、澱粉、加工澱粉、デキストリン、キトサン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、及びCMC塩などが挙げられる。上記ハイドロコロイドは、単独でも、2以上を組み合わせて用いてもよく、少なくとも寒天、ゼラチン、プルラン、加工澱粉及び澱粉のうち1以上がハイドロコロイドに含まれていることが好ましく、寒天がハイドロコロイドに含まれていることがさらに好ましい。ハイドロコロイドは、ハイドロコロイドフィルムの溶解温度を考慮して以下の例のように適宜選択することができる。例えば、冷水可溶性フィルムを製造する場合は、アルギン酸、アルギン酸塩、タマリンドシードガム、キサンタンガム、カラギナン、グアーガム、タラガム、ローカストビーンガム、カシアガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、プルラン、澱粉、加工澱粉、デキストリン、HPMC、HPC、CMC、又はCMC塩などを主成分とすることが好ましい。熱水溶解フィルムを製造する場合は、アルギン酸、アルギン酸塩、カラギナン、寒天、ファーセレラン、アシル型ジェランガム、脱アシル型ジェランガム、又はカードランなどを主成分とすることが好ましい。また、上記ハイドロコロイドを2以上組み合わせることにより、フィルムの強度、及び溶解性を改良してもよい。
寒天には、低強度寒天や低融点寒天なども含まれる。低強度寒天は、例えば、特許公報第3023244号に記載のものを用いることができる。低融点寒天は、原料海藻の選択により融点の低い物性を得たり、ヒドロキシエチル化を施たりするなどして得ることができる。低融点寒天の融点としては、例えば、86℃以下である。加工澱粉は、架橋澱粉、置換澱粉、酸化澱粉、又は酸処理澱粉などであり、市販品を用いることができる。
本発明に係るハイドロコロイドフィルムは、ハイドロコロイドの他に、多価アルコールなどの可塑剤を含んでいていてもよい。また、製造性を改善する目的で、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びレシチンなどの乳化剤を含んでいてもよい。
本発明に係るハイドロコロイドフィルムは、ハイドロコロイドが、10〜96重量%含まれているのが好ましく、20〜90重量%含まれることがさらに好ましい。寒天、ゼラチン、プルラン、加工澱粉及び澱粉のうち1以上がハイドロコロイドに含まれている場合は、ハイドロコロイド中に5重量%以上含まれているのが好ましく、10重量%以上含まれているのがさらに好ましい。これらのハイドロコロイドが所定量含まれていると、ヒートシール強度が特に高くなるので好ましい。
本発明に係るハイドロコロイドフィルムは、ヒートシール強度が1.2N以上であることが好ましく、2.0N以上であることがさらに好ましい。ヒートシール強度は、ハイドロコロイドの種類、及び後述の可食性フィルムの表面処理などにより高くすることができる。ヒートシール強度は、JIS Z1707を参考として測定することができる。例えば、ヒートシーラーを用いて、フィルムサンプル片(幅は15mm)のシール面同士を接着させる。シール時間は0.5秒、シール温度は140℃とすることができる。引張強度測定機を使用して接着させたサンプルのヒートシール強度(N/15mm)測定を行う。引張速度は50mm/分とすることができる。
ハイドロコロイドフィルムは、次の製造方法によって製造することができる。まず、原料を水に溶解し、脱泡したドープをステンレスベルト、ガラス繊維、ドラム、各種プラスチックフィルム、又はシート等の支持体の上で、スプレー、ロールコータ、コンマコーター、又はダイコーターなど各種コーティング装置を利用して、ポンプや押し出し成型機等を使用して厚みが一定になるように流延する。次に、支持体を温水やオイル、電気ヒーターの伝熱、熱風、又は赤外線等を利用して加熱し、流延したドープ中の水分を蒸発させる。水分含有率が2%から25%程度、好ましくは4%から20重量%まで乾燥させて可食性フィルムを得ることができる。ハイドロコロイドフィルムの厚さは特に限定されないが、溶解性や柔軟性を維持するため、10〜250μmであることが好ましく、20〜100μmであることがさらに好ましい。
本発明に係るハイドロコロイドフィルムは、上記製造方法によって得られた後、さらにフィルム表面を表面処理する必要がある。表面処理としては、フィルム表面に親水基を増加させたり、表面積を増大させることで、ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度を向上させる目的で物理的処理を施せばよく、中でもコロナ放電処理、マット加工、及びエンボス加工が好ましく、その中でもコロナ放電処理がさらに好ましい。上記表面処理は、2以上を組み合わせてもよい。表面処理により、ヒートシール強度を高くすることができる。
1.2N以上、好ましくは2.0N以上のヒートシール強度を得るためには、上述したようにハイドロコロイドフィルムに表面処理を行う必要がある。フィルムに表面処理を行うことは、石油系等のプラスチックフィルムでも行なわれてきた。石油系等のプラスチックフィルムは基材特性が疎水性であり、ヒートシールを行なう場合においては、フィルム基材自体の熱溶融を利用し、フィルムを加熱し接着させている。プラスチックフィルムの場合、フィルムの基材特性によっては溶融点が高く又は溶融せずにヒートシールが弱い場合があるが、その場合はヒートシール性に優れた基材をラミネートや蒸着、塗布などしてフィルムを積層してヒートシール強度を向上させている。プラスチックフィルムにコロナ放電処理やマット加工処理、エンボス加工処理を行う目的は、フィルムの濡れ性を向上させることである。プラスチックフィルム表面の濡れ性を向上させることにより、ラミネートや蒸着の際にフィルム表面に基材を均一に塗布することができる。しかし、プラスチックフィルムにコロナ放電処理やマット加工処理、エンボス加工処理を施し、フィルム表面に親水基が増大することで、ヒートシール強度について上述のようにプラスチックフィルムが疎水性の基材のために、疎水基と親水基が打ち消し合って、ヒートシール強度は向上せずに低下する傾向にある。又表面積が増大することで、フィルムの接点が少なくなり密着性が低下する影響でヒートシール強度の向上効果が見られない。一方、ハイドロコロイドフィルムは、親水性の基材を主剤としているため、コロナ放電処理やマット加工処理、エンボス加工処理を施すことにより、フィルム表面に親水基が増大し又は表面積が増大し、想像もつかないほどより有効に働き、ヒートシール強度が飛躍的に向上することが分かった。これはフィルム表面に親水基が増大することによって、シール時の加熱により親水性基材が溶解しやすくなり、期待以上にシール強度が向上するものと考えられる。また、フィルム表面の表面積が増大することにより、ヒートシール時に加熱された際、水を蒸散させる面積が比例して増大することで処理前に比し親水性基材が溶解しやすくなり、シール性が向上するものと考えられる。
コロナ放電処理は、放電電極と処理ロール間に、高周波電源により供給される高周波・高電圧出力を印加することでコロナ放電を発生させ、このコロナ放電下にハイドロコロイドフィルムを通過させる。コロナ放電処理を行う条件は、特に限定されるものではないが、本発明に係るハイドロコロイドフィルムを得るために、コロナ放電処理を10〜500Wで0.01〜10秒間行うことが好ましく、20〜300Wで0.1〜1.0秒間行うことがさらに好ましく、20〜80Wで0.1〜0.5秒間行うのが特に好ましい。コロナ放電処理は、プラスチックフィルムにも行われている。しかし、プラスチックフィルムにコロナ放電処理するとヒートシール強度は向上しない又は低下することが知られている。それにもかかわらず、ハイドロコロイドフィルムにコロナ放電処理すると、放電自体の物理的な表面改質と極性官能基生成による化学的な表面改質の相乗効果によるものと考えられるが、高いヒートシール強度が得られる。
マット加工は、サンドブラスト加工とも呼ばれ、ハイドロコロイドフィルムの少なくとも片面にガラス粉末、珪砂、金銅砂、クルミ等の粉砕物等を空気流とともに吹きつけるか又は遠心力を利用して衝突させること事よりフィルム表面に凹凸をつける加工法で、フィルム表面積が粗面化され微細な隆起や衝突跡の溝により大きくなり、ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度が向上する。フィルム表面に作製される溝は、深さ0.1μm〜20μmに処理されることが好ましく、1μm〜10μmになるように処理されることがさらに好ましい。0.1μm以下で処理を施しても、フィルムの表面積の増加が少なく、ヒートシール強度への効果も少ない。20μm以上で処理を施しても、フィルムの強度を低下させて、使用時に悪影響を及ぼす可能性がある。
エンボス加工は、平版やロールなどを使用してプレスしてフィルムに特定のパターンの凹凸を成型する加工法で、一般的にはロールエンボス機にて熱圧処理することにより上記マット加工での処理と同様にフィルム表面に凹凸をつける。処理を施すことによりフィルム表面積が大きくなり、ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度が向上する。エンボスパターンは絹目、布目、梨地などを様々なパターンを選択することが可能で、凹凸の深さが深さ0.1μm〜20μmに処理されることが好ましく、1μm〜10μmになるように処理されることがさらに好ましい。0.1μm以下で処理を施しても、フィルムの表面積の増加が少なく、ヒートシール強度への効果も少ない。20μm以上で処理を施しても、フィルムの強度を低下させて、使用時に悪影響を及ぼす可能性がある。
本発明に係るハイドロコロイドフィルムは、様々な分野で様々な用途に使用でき、特に限定されるものではないが、用途に使用できるハイドロコロイドの種類により限定される。例えば、食品や食品添加物に使用される可食性ハイドロコロイドフィルムにあっては、即席麺や即席スープなどの調味料の包装、及びそうめんやうどん等の乾麺を結束する結束帯として用いることができる。化粧品、日用品分野では、パック材、石鹸、農薬や肥料の包装などとして用いることができる。
本発明に係る実施例及び比較例においては、次の市販品等を用いた。
寒天:伊那寒天 S−7,伊那食品工業社製
低強度寒天:ウルトラ寒天 AX−200,伊那食品工業社製
低融点寒天:伊那寒天 UP−60,伊那食品工業社製
ゼラチン:豚皮酸処理ゼラチン250ブルーム
加工澱粉:ヒドロキシプロピル化タピオカ澱粉
本発明に係る実施例及び比較例においては、各物性等は、次のように測定した。
ヒートシール強度(N):
ヒートシーラーを用いて、得られたハイドロコロイドフィルムのフィルムサンプル片(幅は15mm)のシール面同士を接着させた。シール時間は0.5秒、シール温度は140℃とした。引張強度測定機を使用して接着させたサンプルのヒートシール強度(N/15mm)測定を行った。引張速度は50mm/分とした。
実験例1
(実施例1−1乃至1−7)
表1に示した配合(合計100重量部)にて、実施例1−1乃至1−7に係るハイドロコロイドフィルムを作製した。具体的には、まず、ハイドロコロイドを含む原料をハイドロコロイドの融点以上で3分以上加熱し水に溶解させた。次に、その溶液の脱泡を行い、支持体に所定の厚さで流延した。その後、支持体を含めた雰囲気中を50℃〜95℃にして、溶液中の水分を蒸散させて、水分含有量が5%〜15%程度になるまで乾燥させた。乾燥させたフィルム表面に(a)コロナ放電処理装置を用いて40Wで0.2秒間コロナ放電処理を施し、(b)サンドブラスト処理装置を用いてガラス粉末を投射し、表面に5μmの溝を作製し、又は(c)ロールエンボス機を用いて表面に深さ5μmのエンボスパターンを作製し、実施例1−1乃至1−7に係る可食性フィルムを得た。ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度を表1に示す。(b)及び(c)に係るフィルムの処理の深さは、変位測定器(キーエンス社製)を用いて測定した。
(比較例1−1乃至1−7)
表2に示した配合(合計100重量部)にて、比較例1−1乃至1−7に係るハイドロコロイドフィルムを作製した。具体的には、表面処理を施さなかった以外は実施例1−1乃至1−7と同様にして比較例1−1乃至1−7に係るハイドロコロイドフィルムを得た。ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度を表2に示す。
Figure 0005733554
Figure 0005733554
実験例2
(実施例2−1乃至2−3)
表3に示した配合(合計100重量部)にて、実施例2−1乃至2−3に係るハイドロコロイドフィルムを作製した。具体的には、実施例1−1乃至1−7と同様にして実施例2−1乃至2−3に係るハイドロコロイドフィルムを得た。ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度を表3に示す。
(比較例2−1乃至2−3)
表3に示した配合(合計100重量部)にて、比較例2−1乃至2−3に係るハイドロコロイドフィルムを作製した。具体的には、表面処理を施さなかった以外は実施例1−1乃至1−7と同様にして比較例2−1乃至2−3に係るハイドロコロイドフィルムを得た。ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度を表3に示す。
Figure 0005733554
実験例3
(比較例3−1)
表4に示した配合(合計100重量部)にて、比較例3−1に係るハイドロコロイドフィルムを作製した。具体的には、まず、ハイドロコロイドを含む原料をハイドロコロイドの融点以上で3分以上加熱し水に溶解させた。次に、その溶液の脱泡を行い、支持体に所定の厚さで流延した。その後、支持体を含めた雰囲気中を50℃〜95℃にして、溶液中の水分を蒸散させて、水分含有量が5%〜15%程度になるまで乾燥させた。乾燥させたフィルム表面にカゼインの溶液を均一に塗布した後、乾燥させて比較例3−1に係るハイドロコロイドフィルムを得た。ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度を表4に示す。
Figure 0005733554
実験例4
(実施例4−1乃至4−8)
表5に示した配合(合計100重量部)にて、実施例4−1乃至4−8に係るハイドロコロイドフィルムを作製した。具体的には、実施例1−1乃至1−7と同様にして実施例4−1乃至4−8に係るハイドロコロイドフィルムを得た。ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度を表5に示す。
Figure 0005733554
(比較例4−1乃至4−8)
表6に示した配合(合計100重量部)にて、比較例4−1乃至4−8に係るハイドロコロイドフィルムを作製した。具体的には、表面処理を施さなかった以外は実施例1−1乃至1−7と同様にして比較例4−1乃至4−8に係るハイドロコロイドフィルムを得た。ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度を表6に示す。
Figure 0005733554
実験例5
(実施例5−1乃至5−8)
表7に示した配合(合計100重量部)にて、実施例5−1乃至5−8に係るハイドロコロイドフィルムを作製した。具体的には、まず、ハイドロコロイドを含む原料をハイドロコロイドの融点以上で3分以上加熱し水に溶解させた。次に、その溶液の脱泡を行い、支持体に所定の厚さで流延した。その後、支持体を含めた雰囲気中を80℃にして、溶液中の水分を蒸散させて、水分含有量が5%〜15%程度になるまで乾燥させた。乾燥させたフィルム表面に(a)コロナ放電処理装置を用いて40Wで0.2秒間コロナ放電処理を施し、(b)サンドブラスト処理装置を用いてガラス粉末を投射し、表面に5μmの溝を作製し、又は(c)ロールエンボス機を用いて表面に深さ5μmのエンボスパターンを作製し、実施例5−1乃至5−8に係るハイドロコロイドフィルムを得た。ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度を表6に示す。
Figure 0005733554
(比較例5−1乃至5−8)
表8に示した配合(合計100重量部)にて、比較例5−1乃至5−8に係るハイドロコロイドフィルムを作製した。具体的には、表面処理を施さなかった以外は実施例5−1乃至5−8と同様にして比較例5−1乃至5−8に係るハイドロコロイドフィルムを得た。ハイドロコロイドフィルムのヒートシール強度を表8に示す。
Figure 0005733554
実験例6
(比較例6−1)
PETフィルム(厚さ25μm、東洋紡績社製)のフィルム表面に(a)コロナ放電処理装置を用いて40Wで0.2秒間コロナ放電処理を施し比較例6−1に、(b)サンドブラスト処理装置を用いてガラス粉末を投射し、表面に5μmの溝を作製し比較例6−2に、(c)ロールエンボス機を用いて表面に深さ5μmのエンボスパターンを作製し比較例6−3に係るフィルムを得た。ハイドロコロイドフィルムと同様にしてヒートシール強度を測定した結果、比較例6−1は1.8N、比較例6−2は1.9N、比較例6−3は1.8Nであった。なお、コロナ放電処理していないPETフィルムのヒートシール強度は、1.9Nであった。


Claims (2)

  1. ハイドロコロイドを含むフィルムであって、
    前記フィルム表面にコロナ放電処理、マット加工及びエンボス加工のうち1以上が施され、
    前記コロナ放電処理は、10〜500Wで0.01〜10秒間処理され、前記マット加工及びエンボス加工は、フィルム表面の凹凸の深さが0.1〜20μmになるように処理され、
    前記フィルムのヒートシール強度が1.2N以上であることを特徴とするハイドロコロイドフィルム。
  2. 前記ハイドロコロイドは、寒天、ゼラチン、プルラン、加工澱粉及び澱粉のうち1以上が前記ハイドロコロイド中に5重量%以上含有されたことを特徴とする請求項1記載のハイドロコロイドフィルム。
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