JP5731820B2 - タイヤのサイドウォール表面歪みの測定方法 - Google Patents
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タイヤのサイドウォール表面の複数個所に標点となる印を付し、前記印間のタイヤの変形前後の距離を比較することにより、前記タイヤのサイドウォール表面の歪みを測定するタイヤのサイドウォール表面歪みの測定方法であって、
前記印に対応する転写用の孔をシルクスクリーンに設けるシルクスクリーン版作製工程と、
前記シルクスクリーン版に非伸縮性および粘着性を有する第1テープを重ね合わせ、前記シルクスクリーン版に塗料を塗布することにより、前記第1テープに前記印を転写する第1テープ転写工程と、
転写された前記第1テープを、変形前の前記タイヤの前記サイドウォールの表面形状に沿わせて前記サイドウォール表面に重ね合わせて、前記第1テープの前記印を前記サイドウォール表面に転写するタイヤ転写工程と、
前記タイヤに所定の変形条件を付加するタイヤ変形工程と、
非伸縮性および粘着性を有する第2テープを、変形後の前記タイヤの前記サイドウォールの表面形状に沿わせて前記サイドウォール表面に重ね合わせて、前記サイドウォール表面の前記印を前記第2テープに転写する第2テープ転写工程と、
前記第2テープにより取得された変形後の印間隔と、変形前の印間隔を測定して歪量を求める歪量測定工程と
を備えていることを特徴とする。
前記印を、前記タイヤの径方向のライン上に転写することを特徴とする。
前記印を、前記タイヤのビードとバットレスの間に等間隔に転写することを特徴とする。
前記印を、前記タイヤの周方向に間隔をあけて転写することを特徴とする。
前記印を、ロゼットゲージ形式に配置することを特徴とする。
前記歪量測定工程により得られたデータに基づいて、ロゼット解析法を用いて主歪の大きさと方向を測定することを特徴とする。
前記歪量測定工程が、万能投影機を用いて、前記印間隔を測定する工程であることを特徴とする。
前記塗料が、酸化チタン粉末およびひまし油を含有する混合物からなることを特徴とする。
タイヤのサイドウォール表面の複数個所に標点となる印を付し、前記印間のタイヤの変形前後の距離を比較することにより、前記タイヤのサイドウォール表面の歪みを測定するタイヤのサイドウォール表面歪みの測定方法であって、
前記印に対応する転写用の孔をシルクスクリーンに設けるシルクスクリーン版作製工程と、
前記シルクスクリーン版に非伸縮性および粘着性を有する第1テープを重ね合わせ、前記シルクスクリーン版に塗料を塗布することにより、前記第1テープに前記印を転写する第1テープ転写工程と、
転写された前記第1テープを、変形前の前記タイヤの前記サイドウォールの表面形状に沿わせて前記サイドウォール表面に重ね合わせて、前記第1テープの前記印を前記サイドウォール表面に転写するタイヤ転写工程と、
前記タイヤに所定の変形条件を付加するタイヤ変形工程と、
非伸縮性および粘着性を有する第2テープを、変形後の前記タイヤの前記サイドウォールの表面形状に沿わせて前記サイドウォール表面に重ね合わせて、前記サイドウォール表面の前記印を前記第2テープに転写する第2テープ転写工程と、
前記第2テープにより取得された変形後の印間隔と、変形前の印間隔を測定して歪量を求める歪量測定工程とを備え、
さらに、前記印を、前記タイヤの周方向に間隔をあけて転写し、
前記印を、ロゼットゲージ形式に配置することを特徴とする。
前記印を、前記タイヤの径方向のライン上に転写することを特徴とする。
前記印を、前記タイヤのビードとバットレスの間に等間隔に転写することを特徴とする。
前記歪量測定工程により得られたデータに基づいて、ロゼット解析法を用いて主歪の大きさと方向を測定することを特徴とする。
前記歪量測定工程が、万能投影機を用いて、前記印間隔を測定する工程であることを特徴とする。
前記塗料が、酸化チタン粉末およびひまし油を含有する混合物からなることを特徴とする。
枠体に張られたシルクスクリーンに、塗料遮蔽膜を貼り付けてシルクスクリーン版を作製する。塗料遮蔽膜に設けられる転写用の孔の形状および位置は、下記のロゼットゲージ形式で配置される印の形状および位置に対応させることが好ましい。
酸化チタン粉末、およびひまし油を混合し、必要に応じてDOPなどの可塑剤を添加してタイヤに塗布するマーキング用塗料を作製する。また、タイヤの測定断面(位置)を決定し、タイヤの表面処理を行った後、タイヤを試験機に取り付ける。
図8は、本実施の形態のタイヤのサイドウォール表面歪みの測定方法における第1テープ転写工程を、模式的に示す図であって、(a)は断面図、(b)は第1テープの平面図である。図8に示すように、第1テープT1を、シルクスクリーン版2に重ね合わせ、スキージ3で塗料4を押し出してシルクスクリーン版2に塗料4を塗布することにより、第1テープT1に複数のマーキングを転写する。図8は9個のマーキングの例である。なお、後の歪量測定のため、第1テープ転写工程と同じ工程で予め基準テープを作製しておく。なお、図中T11は第1テープのベース材、T12は接着剤である。また、図8の(a)は、(b)の四角枠で囲まれた部分に対応する部分の断面を示している。
変形前のタイヤについて、第1テープの長さ方向をタイヤの径方向に合わせ、例えば、タイヤの接地中心線に沿わせる。そして、第1テープをサイドウォールの表面形状に沿わせるように、サイドウォール表面に重ね合わせてサイドウォール表面に接着する。次に、第1テープの上から擦った後、剥がす。これにより、第1テープの複数のマーキングをタイヤ表面に転写する。
所定の条件に従い、タイヤを変形させる。タイヤの変形は、デフレート時を基準としてインフレート時の歪を測定する場合、インフレート時を基準として負荷時の歪を測定する場合、インフレート(小さい値の内圧)時を基準としてインフレート(大きい値の内圧)時の歪を測定する場合など種々のケースがある。
次に、変形後のタイヤのサイドウォールの表面形状に沿わせて、第2テープをサイドウォールに重ね合わせて、変形後のサイドウォール表面の複数のマーキングを第2テープに転写する。
次に、以下の要領で万能投影機を用いて各歪み量を求め、ロゼット解析法に基づき、主歪の大きさと方向を求める。
変形後のマーキングが取得されている第2テープと、変形前のマーキングが取得されている基準テープとを、万能投影機のステージに設置されるアクリル板に貼り付ける。
図2に示す3本の線分に生じた長さの変化(タイヤに生じた歪)と線分の方向から、ロゼット解析法に基づき、線分の中心位置における最大主歪(εmax)、最小主歪(εmin)、最大せん断歪(γmax)の値や主歪の方向を求める。また、当該個所のタイヤ材料の弾性率、ヤング率、ポアソン比から最大主応力(σmax)、最小主応力(σmin)、最大せん断応力(τmax)を求める。
図9は、マーキングをタイヤの周方向に等間隔に転写する図であり、50はタイヤ、51は接地中心線、52〜57は中心線、60は台、FはOに作用する荷重であり、矢印は荷重Fの方向を示す。
上記した本実施の形態の測定方法は、以下の効果を有する。
各実施例、比較例においては、プライの材質、プライ巻き上げ高さが異なる5種類のタイヤを使用した。
サイズ :215/45R17
実施例1〜7の表面歪み測定試験は、以下の工程に従い行った。
3軸45°の交差型で、表1に示すマーキング幅のシルクスクリーン版を作製した。なお、シルクスクリーン版は繰り返し使用される。
(1)マーキング用塗料の作製
最初に、マーキング用の塗料を作製した。具体的には、酸化チタン100gに可塑剤(DOP)10〜20gを加えた後、ひまし油30〜40gを少量ずつ加えながら、練り合わせ、マーキング用の塗料を作製した。
サイドウォール部について、インナーライナージョイントとプライジョイント位置を外し、出来るだけ凹凸が少ない場所を選定し、周上2ヶ所の測定個所にチョークで印を入れた。
その後、タイヤを試験機に取り付けた後、インフレートして所定の内圧(220KPa)に調整した。
(1)メンディングテープの貼り付け
シルクスクリーンの表側のマーク位置にメンディングテープ(住友3M社製)を貼り付けた。
シルクスクリーンの裏側から前記の塗料を、スキージを用いて同一方向に塗りつけた。これにより、メンディングテープの所定位置に塗料の印が形成された。その後、メンディングテープをシルクスクリーンから剥がした。なお、メンディングテープは、基本的に2本作製し、1本を基準用とし、他を測定用とした。
測定用のメンディングテープを上記した測定断面(位置)に貼り、擦りつけることにより、印をメンディングテープからタイヤサイドウォール部に転写した。
測定断面(位置)を接地中心にセットし、6.1kNの縦荷重を負荷した。
負荷時のマーキングを新たな第2のメンディングテープに転写し、その後、透明なシートに貼り付けた。
基準用のメンディングテープ、および上記で得られた第2のメンディングテープが貼り付けられた透明なシートを、万能投影機にセットし、各マーキングにおける伸縮の状態を測定した。そして、ロゼッタ解析の計算法を用いて歪み状態を計算した。
各実施例および比較例のタイヤを標準リムに装着して、内圧220KPa、荷重は最大負荷能力の1.15倍条件の下で、タイヤサイドにオゾン照射を行いながら速度80km/hで、1万5千Km走行させた後、タイヤサイドのクラックの大きさ、深さ、数を測定し、B仕様のタイヤにおける測定結果を100とした指数(クラック指数)で評価した。クラック指数が小さいほど、耐久性が優れている。
上記表面歪み測定試験および耐久試験における測定結果を表1に示す。
2 シルクスクリーン版
3 スキージ
4 塗料
10、11、12 仮想の線分とその両端の印
20、21、22 仮想の線分とその両端の印
30、31、32 仮想の線分とその両端の印
40、41、42 仮想の線分とその両端の印
50 タイヤ
51 接地中心線
52〜57 中心線
60 台
T1 第1テープ
T11 ベース材
T12 接着剤
Claims (6)
- タイヤのサイドウォール表面の複数個所に標点となる印を付し、前記印間のタイヤの変形前後の距離を比較することにより、前記タイヤのサイドウォール表面の歪みを測定するタイヤのサイドウォール表面歪みの測定方法であって、
前記印に対応する転写用の孔をシルクスクリーンに設けるシルクスクリーン版作製工程と、
前記シルクスクリーン版に非伸縮性および粘着性を有する第1テープを重ね合わせ、前記シルクスクリーン版に塗料を塗布することにより、前記第1テープに前記印を転写する第1テープ転写工程と、
転写された前記第1テープを、変形前の前記タイヤの前記サイドウォールの表面形状に沿わせて前記サイドウォール表面に重ね合わせて、前記第1テープの前記印を前記サイドウォール表面に転写するタイヤ転写工程と、
前記タイヤに所定の変形条件を付加するタイヤ変形工程と、
非伸縮性および粘着性を有する第2テープを、変形後の前記タイヤの前記サイドウォールの表面形状に沿わせて前記サイドウォール表面に重ね合わせて、前記サイドウォール表面の前記印を前記第2テープに転写する第2テープ転写工程と、
前記第2テープにより取得された変形後の印間隔と、変形前の印間隔を測定して歪量を求める歪量測定工程とを備え、
さらに、前記印を、前記タイヤの周方向に間隔をあけて転写し、
前記印を、ロゼットゲージ形式に配置する
ことを特徴とするタイヤのサイドウォール表面歪みの測定方法。 - 前記印を、前記タイヤの径方向のライン上に転写することを特徴とする請求項1に記載のタイヤのサイドウォール表面歪みの測定方法。
- 前記印を、前記タイヤのビードとバットレスの間に等間隔に転写することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタイヤのサイドウォール表面歪みの測定方法。
- 前記歪量測定工程により得られたデータに基づいて、ロゼット解析法を用いて主歪の大きさと方向を測定することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤのサイドウォール表面歪みの測定方法。
- 前記歪量測定工程が、万能投影機を用いて、前記印間隔を測定する工程であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤのサイドウォール表面歪みの測定方法。
- 前記塗料が、酸化チタン粉末およびひまし油を含有する混合物からなることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のタイヤのサイドウォール表面歪みの測定方法。
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