JP5728793B2 - 非接触計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、非接触計測装置に係り、特に放射線環境下で使用可能な白色干渉法による非接触計測装置に関する。
被測定物の寸法(表面高さ)を非接触で精密に測定する方法として、低コヒーレンス干渉の原理を利用した測定方法が知られている(特許文献1、2等参照)。この測定方法は、スペクトル波長が広い白色光源、いわゆる低コヒーレンス光源から放射される白色光を測定光と参照光とに分割し、測定光を被測定物に照射し、被測定物で反射した測定光と参照光とを干渉させることにより、測定光を照射した位置における被測定物の寸法(表面高さ)を測定するものである。
特開2009−222705号公報 特開2010−43954号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示されたようなレーザー干渉計等の非接触センサーを使用する従来の非接触計測装置では、加速器施設、原子力発電所、及び粒子線治療施設等の強い放射線環境下で使用可能なものは存在しなかった。
その理由としては、放射線による部材の早期の劣化によって装置が使用不能になること、電気部品に対する放射線ノイズが発生して、計測誤差の原因になることがあげられる。そして何より、放射線環境下では電子部品が早期に故障することが大きな理由であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、放射線環境下でも使用可能な白色干渉法による非接触計測装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、前記目的を達成するために、白色光を放射する光源と、前記光源から放射された白色光を測定光と参照光とに分割する光分割手段と、前記光分割手段から出射される参照光を反射する反射体、及び前記反射体を移動させて参照光の光路長を変更する参照光路長変更手段を有する参照光走査手段と、前記光分割手段から出射される測定光を被測定物に照射する測定光照射手段と、前記被測定物で反射した測定光と前記反射体で反射した参照光との干渉光を検出する光検出手段と、前記光検出手段で検出される干渉光の強度が最大となるときの前記反射体の位置を測定光の照射位置ごとに検出して、測定光の照射位置ごとの被測定物の寸法を算出する演算手段と、を備えた非接触計測装置において、前記光源、前記参照光走査手段、及び前記光検出手段は、複数の光ファイバ部品からなる白色干渉信号生成可能な光ファイバ回路を介して接続され、前記光ファイバ回路と前記測定光照射手段とは、前記測定光照射手段側の端面に前記光分割手段が備えられた石英製の光ファイバを介して接続され、前記測定光照射手段は、石英製のレンズ及び前記レンズを保持する金属製の保持部材からなり、前記光分割手段は、所定の光透過率を有する反射材からなり、前記反射材は、前記石英製のファイバの前記測定光照射手段側の端面にコーティングされた反射膜であり、前記参照光走査手段及び前記光ファイバ回路は、内部温度が所定の温度に制御されたボックスの内部に配置されていることを特徴とする非接触計測装置を提供する。
本発明の一態様によれば、測定光照射手段及び受光部には電子部品を使用せず、放射線に対して耐久性のある石英製のレンズ、及び金属製(中空の石英製でもよい)の保持部材によって測定光照射手段を構成したので、強い放射線環境下でも非接触計測ができる。また、強い放射線環境下に晒される光ファイバも石英製なので放射線環境下で強い耐久性がある。
測定光照射手段及び受光部のレンズ及び光ファイバが石英製なので、放射線に対して耐久性が高いため、原子力発電所等のように長期間安定したモニタリングが必要な場所でも安定して高精度の測定ができる。
また、参照光走査手段が原点を持つので、測定光を遮断しても、測定光を再度照射すれば、再び正しい測定値を読み出すことができるため、いわゆる絶対測長が可能となる。更に、前記測定光照射手段は防水性が高いので、水蒸気が発生するような環境に配置された被測定物の寸法も測定できる。
また、白色干渉法を原理とすることで、放射線によるノイズ光の影響を最小限にできる。つまり、測定光路長と参照光路長が一致したときのみ干渉信号が現れるため、ノイズ光との判別が容易になる。更に、ボックスの内部に配置された参照光走査手段及び前記光ファイバ回路を一定の温度に制御することにより、環境温度変化による計測誤差を最小にできる。
本発明の一態様は、前記光源、前記参照光走査手段、前記光検出手段、前記演算手段、及び前記光ファイバ回路によって制御装置が構成され、前記光分割手段及び前記測定光照射手段によってセンサーヘッドが構成され、前記制御装置と前記センサーヘッドとが前記光ファイバを介して接続されていることが好ましい。
本発明の一態様によれば、測定光照射手段及び石英製の光ファイバを放射線環境下に配置し、制御装置を安全な場所(非放射線環境下)に配置することにより、制御装置による遠隔操作、計測が可能となる。
また、制御装置とセンサーヘッドとを石英製の光ファイバを介して接続したので、放射線による電気的ノイズは影響しない。
本発明の一態様は、前記光ファイバの長さは100m以上であることが好ましい。
本発明の一態様によれば、制御装置からセンサーヘッドが100m以上離れていても、測定距離が1m程度で、測定範囲が100mm程度の広い測定範囲で数μmの高精度非接触計測を実現できる。
本発明の一態様は、前記ボックスの内部にヘリウムガスが充填され、前記ヘリウムガスが加熱手段によって加熱され、かつ送風手段によって前記ボックスの内部空間内で循環されることが好ましい。
本発明の一態様によれば、ボックスの内部にヘリウムガスを充填することで、構成部品への熱伝達を通常の空気よりも3倍程度早くでき、かつ金属製部材の酸化を防止できる。
本発明の一態様は、前記ボックスの内部空間が前記加熱手段によって36〜38℃に設定されることが好ましい。
本発明の一態様によれば、ボッスクの内部温度を加熱手段によって36〜38℃に制御したので、効率のよい安定した温度制御ができる。
なお、ボックスの内部に冷却手段を設け、ボックスの内部温度を低温(例えば20℃)に制御しようとすると、参照光走査手段等の金属製部材と光ファイバ回路との熱伝達率の違いにより、構成部品ごとに温度制御の時間的なずれが生じてしまうので好ましくない。
本発明の一態様は、前記光分割手段の前記反射材の光透過率は、20〜30%であることが好ましい。
本発明の一態様によれば、寸法測定装置としての感度が最適になる。
本発明の一態様は、前記光ファイバ回路の内部の特定のファイバの長さを調整することが好ましい。これにより、測定距離の変更が可能となる。
本発明によれば、放射線環境下でも使用可能な白色干渉法による非接触計測装置を提供できる。
本発明の非接触計測装置が適用された実施形態の寸法測定装置の構成図 反射材の透過率に対する信号強度の関係を示したグラフ 図1の寸法測定装置に設けられた測定光照射部材の構成図 (A)は寸法測定装置の正面図、(B)は寸法測定装置の右側面図 寸法測定装置の構成を示したブロック図 距離と信号強度との関係において干渉信号とノイズ信号とを示したグラフ 時間に対する外気温と外気温度に対する測定変位との関係を示したグラフ
以下、添付図面に従って本発明に係る非接触計測装置の好ましい実施形態について詳説する。
図1は、本発明の非接触計測装置が適用された実施形態の寸法測定装置10の構成図である。
〔寸法測定装置10の構成〕
寸法測定装置10は、白色光源(光源)12、反射材(光分割手段)14、測定光照射部材(測定光照射手段:受光部)16、参照光走査ステージ(参照光走査手段)18、検出器(光検出手段)20、コントローラ(演算手段)22、光ファイバ回路24、及び石英製の光ファイバ26を備えて構成される。
寸法測定装置10では、白色光源12から放射された白色光は、光ファイバ28、光ファイバ回路24を構成する光ファイバ30、ファイバサーキュレータ32、光ファイバ回路24を構成する光ファイバ34、及び光ファイバ26を通過して反射材14に伝送される。そして、その白色光は、反射材14により、被測定物36へ向かう測定光(図1の実線で示す矢印)と、参照光走査ステージ18へ向かう参照光(図1の破線で示す矢印)とに分割される。測定光は、測定光照射部材16を通過した後、被測定物36の表面の測定点に照射される。そして、被測定物36の表面の測定点で反射又は散乱された測定光は、再度、測定光照射部材16を通過して反射材14に入射する。そして、測定光は、反射材14で参照光と一つに合わされて干渉光となり、光ファイバ26、34、ファイバサーキュレータ32、及び光ファイバ回路24を構成する光ファイバ38を通過してファイバカプラ40に入射する。そして、ファイバカプラ40で分割され、一方の干渉光は、光ファイバ回路24を構成する光ファイバ42、及び光ファイバ44を介して検出器20に入射する。光ファイバ回路24を構成する光ファイバ42の長さを調整することで、被測定物36と測定光照射部材16の距離、すなわち測定距離(ワーキングディスタンス)を変更することが可能である。
一方、ファイバカプラ40で分割された他方の干渉光は、光ファイバ回路24を構成する光ファイバ46、ファイバサーキュレータ48、光ファイバ回路24を構成する光ファイバ50、ファイバコネクタ52、及び光ファイバ回路24を構成する光ファイバ54を介して、所定の範囲で調整可能な光路長を有する参照光走査ステージ18に入射する。
そして、干渉光は、参照光走査ステージ18を経由した後、再度、光ファイバ54、ファイバコネクタ52、光ファイバ50、ファイバサーキュレータ48、光ファイバ回路24を構成する光ファイバ56、及び光ファイバ58を通過して検出器20に入射する。
検出器20は、測定光の光路長と参照光の光路長がほぼ等しい時に生じる白色干渉縞を検出し、白色干渉縞を電気信号に変換してコントローラ22に伝送する。コントローラ22は、白色干渉縞の振幅が最大となるときの参照光の光路長を求め、被測定物36の表面の測定点までの長さ(寸法)を算出する。
以下、寸法測定装置10の各部の構成を説明する。
<白色光源12>
白色光源12は、コヒーレンス長が短く、広帯域な波長の光を放射可能な光源である。白色光源12として、例えば、ハロゲンランプ、SLD(Super Luminescence Diode)、ASE(Amplified Spontaneous Emission)、光周波数コム光源、又は波長掃引型レーザー光源を使用できる。
<反射材14>
反射材14は、光ファイバ26の測定光照射部材16側の端面にコーティングされた反射膜であり、その光透過率は、寸法測定装置10としての感度が最適となる20〜30%に調整されている。反射材14は、ビームスプリッタの機能を備え、反射材14の位置で測定光と参照光とが一つに合された干渉光が作成される。つまり、光ファイバ26の端面反射によって干渉信号が作成される。反射材14の位置で干渉光を作成することにより、温度変化によって光ファイバ26に伸縮が発生しても干渉光に影響を与えないので、正確な計測ができる。
図2は、表面粗さRaが1.6μmのサンプルターゲットに測定光を照射した際の、反射材14の透過率(横軸)に対する信号強度(縦軸)の関係を示したグラフである。図2によれば、反射材14の透過率が23%の場合に最も高い信号強度が得られるが、実用範囲では、高い信号強度が得られる20〜30%に設定することが好ましい。
<測定光照射部材16>
図3は、測定光照射部材16の構成図である。
測定光照射部材16は、石英製のレンズ60と金属製のレンズホルダ(保持部材)62とによって構成されたセンサーヘッドである。レンズホルダ62の光ファイバコネクタ64に、端面に反射材14がコーティングされた光ファイバ26が接続されている。なお、レンズホルダ62を石英で製作してもよい。この場合、温度変化による屈折率変化を抑制するために、中空部材とすることが好ましい。
測定光照射部材16は、測定光を被測定物36に照射し、かつ被測定物36からの反射光を受光し、光ファイバ26を経由して、光ファイバ回路24に反射光を伝播させる機能を備える。
ここで、測定光照射部材16は電子部品を有しておらず、また、光ファイバ26及びレンズ60は石英製なので、放射線に対する耐久性が他の材料よりも高い。よって、放射線環境下での使用に適している。更に、光ファイバ26の長さを100m以上にすることが好ましい。これにより、センサーヘッドが使用される放射線環境から光ファイバ回路24を確実に離間でき、非放射線環境下でセンサーヘッドによる遠隔計測が可能となる。なお、光ファイバ26は、マルチモード型の光ファイバと比較して、伝送損失が小さく長距離伝送に好適なシングルモード型の光ファイバである。
<参照光走査ステージ18>
図1に示す参照光走査ステージ18は、CCP(Corner Cube Prism:コーナーキューブプリズム:反射体)65、リニアモータ(不図示)を備えた直動ステージ(参照光路長変更手段)66、リニアスケール68、及びスケールヘッド70によって構成される。
CCP65は、参照光を反射する反射体として機能し、反射材14から出射される参照光及び干渉光を反射して、検出器20に入射させる。
直動ステージ66は、CCP65を移動させて参照光及び干渉光の光路長を変化させる。CCP65は、直動ステージ66に設けられる。直動ステージ66は、不図示のガイドレールに設けられる。このガイドレールは、反射材14から出射される参照光及び干渉光の光軸の平行同軸性を保つように配設される。直動ステージ66は、前記リニアモータによって駆動されて、前記ガイドレールに沿って往復移動する。直動ステージ66がガイドレールに沿って往復移動することにより、CCP65が反射材14から出射される参照光及び干渉光の光軸に沿って往復移動する。これにより、参照光及び干渉光の光路長が変化する。
リニアスケール68とスケールヘッド70は、CCP65の位置を検出する。リニアスケール68は、前記ガイドレールに沿って移動する直動ステージ66の位置検出が可能となるように配設される。スケールヘッド70は、直動ステージ66に設けられる。直動ステージ66が移動すると、スケールヘッド70がリニアスケール68に沿って移動する。スケールヘッド70でリニアスケール68の位置情報を読み取り、CCP65の位置を検出する。スケールヘッド70で読み取られたCCP65の位置情報は、コントローラ22に出力される。
<検出器20>
検出器20は、被測定物36で反射した測定光と反射材14で反射した参照光で生成された干渉光がCCP65で反射され、光ファイバ回路24を構成する光ファイバ56及び光ファイバ58を経由した干渉光と、光ファイバ回路24を構成するもう一方の経路である光ファイバ42及び光ファイバ44経由した干渉光の強度を検出し、電気信号(干渉信号)として出力する。
ここで、検出器20で検出される干渉光の強度は、CCP65の移動により変化する。すなわち、干渉光の強度は、CCP65で反射され、光ファイバ回路24を構成する光ファイバ56及び光ファイバ58を経由した干渉光と光ファイバ回路24を構成するもう一方の経路である光ファイバ42及び光ファイバ44経由した干渉光との光路長差により変化するので、CCP65を移動させて一方の干渉光の光路長を変化させると、他方の干渉光との光路長差が変化して、干渉光の強度が変化する。前述した前記2経路の干渉光の光路長差がゼロのとき、干渉光の強度振幅が最大になる。
検出器20としては、CCD、C−MOS等の撮像デバイス、フォトダイオード等を使用できる。検出器20は、所定の時間間隔でサンプリングして、各サンプリング時点における検出光量を電気信号に変換し、干渉信号としてコントローラ22に出力する。
<コントローラ22>
コントローラ22は、被測定物36の寸法を算出するための演算手段として機能し、かつ寸法測定装置10の全体の動作を統括制御する制御手段として機能する。コントローラ22は、PC(Personal Computer)で構成され、所定のプログラムを実行して、演算手段及び制御手段としての機能を実現する。
CCP65の移動制御、白色光源12の発光制御等の各部の駆動制御は、コントローラ22によって行われる。
また、被測定物36の寸法の算出は、このコントローラ22によって行われる。すなわち、コントローラ22は、検出器20から出力される干渉信号(干渉光の強度)、スケールヘッド70から出力されるCCP65の位置情報を取得し、これらの情報に基づいて測定光を照射した部位における寸法(表面位置)を算出する。具体的には、次のようにして測定光照射部位の寸法を算出する。
白色光源12から放射される光は、コヒーレンス長が短いため、測定光と参照光との光路長の差がゼロ又はその近傍でのみ干渉縞(白色干渉縞)が検出される。そして、その干渉縞のコントラストは、測定光の光路長と参照光の光路長とが一致するとき、すなわち、両者の光路長の差がゼロのときに最大となる。
干渉縞のコントラストは、検出器20で検出される干渉光の強度として表され、CCP65の位置、すなわち、光ファイバ回路24を構成する光ファイバ56及び光ファイバ58を経由した干渉光ともう一方の経路である光ファイバ42及び光ファイバ44経由した干渉光との光路長差に応じて変化する。そして、前述した2つの経路を経由した2つの干渉光の光路長差がゼロのときに最大となる。
そこで、コントローラ22は、被測定物36の測定点(測定光の照射点)について干渉光の強度が最大となるときのCCP65の位置を求めて表面位置を決定する。
なお、寸法測定装置10は、被測定物36の各測定点について寸法を測定する。つまり、コントローラ22は、検出器20で検出される干渉光の強度が最大となるときのCCP65の位置を測定光の照射位置ごとに検出して、測定光の照射位置ごとの被測定物36の寸法を算出する。
<光ファイバ回路24>
光ファイバ回路24は、白色光源12からの白色光を、複数本の光ファイバ経由で伝播させ、複数の光ファイバ部品(ファイバサーキュレータ32、48、ファイバカプラ40、ファイバコネクタ52等)からなる白色干渉信号生成可能な光回路である。
<参照光走査ステージ18及び光ファイバ回路24>
図4(A)は寸法測定装置10の正面図、(B)は寸法測定装置10の右側面図である。図5は寸法測定装置10の構成を示したブロック図である。
図4、図5の如く、参照光走査ステージ18及び光ファイバ回路24は、内部温度が所定の温度に制御された密閉型のボックス72の内部に配置される。すなわち、寸法測定装置10による計測精度が温度変化に影響される部材(参照光走査ステージ18の金属製部材及び光ファイバ回路24)が、ボックス72の内部において一定の温度で制御される。温度制御はヒートアップのみである。つまり、参照光走査ステージ18のリニアモータから発熱が生じるため、冷却するのは効率が悪く、また熱容量が異なるものを同時に加熱したり冷却したりすることは困難であるからである。
ボックス72の内部を一定温度に制御することにより、光ファイバ回路24の熱伸縮、参照光走査ステージ18の金属製部材の熱伸縮、光学部品の屈折率の変化、及び熱膨張の影響を排除できる。これにより、寸法測定装置10の測定精度が向上する。制御温度は、ボックス72の内部に配置された、サーモスタット及びヒータ付き送風機(加熱手段、送風手段)74により、通年において36〜38℃(より好ましくは37±0.2℃)で制御することが、大気の温度、リニアモータの発熱温度、ヒータ付き送風機74の負荷軽減、高温による部材の損傷等の観点から好ましい。
また、ボックス72の内部には、熱伝導率の高いヘリウムガス〔He:(0.152W/(m・K):通常空気の10倍〕が充填されている。ヘリウムガスを充填することによって、ボックス72の内部の金属製部材等を、通常空気の3〜5倍の速さで、更に金属製部材とは熱容量の異なる光ファイバ等も一様に設定温度に到達させることができる。
なお、空気(N、O、HOの集団)の熱伝導率は約0.024W/(m・K)である。空気は、通常ヘリウムガスに比べ質量が重いため、単位時間当たりの物体への衝突回数が減少する。これが温度上昇時間の違いとなり、その比率は、(0.152/0.024)1/2=2.51(倍)になる。
また、図4(B)の如くボックス72は、ヘリウムガスをボックス72の内部で効率よく循環させるために、ヘリウムガスの送風方向上流側の端壁72A、及びヘリウムガスの送風方向下流側の端壁72Bが円弧状に構成されている。これにより、ヘリウムガスは、ボックス72の内部で効率よく循環し、その対流によって参照光走査ステージ18及び光ファイバ回路24が所定の温度に速やかに到達する。
寸法測定装置10による被測定物36の測定は、ボックス72の内部温度が設定値に到達したところで実施する。
<制御装置76>
図5の如く制御装置76は、白色光源12、参照光走査ステージ18、検出器20、コントローラ22、及び光ファイバ回路24によって構成される。そして、制御装置76は、センサーヘッドである測定光照射部材16に光ファイバ26を介して接続される。
制御装置76は、キャスター付きのラック78に搭載されて現場に搬入される。なお、符号80は、演算結果等を表示するディスプレイである。また、二点鎖線で示す符号82のエリアは、高い放射線環境を示している。更に、符号Lは、測定距離を示している。更にまた、図4(B)では、ボックス72の内部に配置された参照光走査ステージ18及びサーモスタット及びヒータ付き送風機74を実線で示し、参照光走査ステージ18及びサーモスタット及びヒータ付き送風機74の配置位置を分かり易く図示している。
〔寸法測定装置10の効果〕
a)電子部品を使用せず、放射線に対して耐久性のある石英製のレンズ60、及び金属製又は石英製のレンズホルダ62によって測定光照射部材16を構成したので、図5に示す強い放射線環境82においても非接触計測ができる。
b)強い放射線環境82に晒される光ファイバ26も石英製なので放射線環境下で高い耐久性がある。
c)レンズ60及び光ファイバ26が石英製なので、原子力発電所等のように長期間安定したモニタリングが必要な場所でも安定して高精度の測定ができる。
d)参照光走査ステージ18が原点を持つので、測定光を遮断しても、測定光を再度照射すれば、再び正しい測定値を読み出すことができるため、いわゆる絶対測長が可能となる。
e)測定光照射部材16は防水性が高いので、水蒸気が発生するような環境に配置された被測定物の寸法も測定できる。
f)白色干渉法を原理とすることで、放射線によるノイズ光の影響を最小限にできる。つまり、測定光路長と参照光路長が一致したときのみ干渉信号が現れるため、ノイズ光との判別が容易になる。
図6は、距離(横軸)と信号強度(縦軸)との関係において干渉信号Aとノイズ信号Bとを示したグラフである。
図6に示すように、放射線の影響でコンプトン散乱によるノイズ光やチェレンコフ光のノイズ信号Bは、白色干渉を原理とした測定方法によって、干渉信号Aから選別、除去ができる。
g)ボックス72の内部に配置された参照光走査ステージ18及び光ファイバ回路24を一定の温度(36〜38℃、より好ましくは37±0.2℃)に制御することにより、環境温度変化による計測誤差を最小にできる。
図7は、測定距離Lを600mmに設定した場合における、時間(横軸)に対する外気温(縦軸)と、外気温度に対する測定変位(縦軸)との関係を示したグラフである。
図7によれば、7時間30分の測定時間において、外気温度は20±5℃変化したが、寸法測定装置10による測定変位は±2.0μmであった。よって、外気温度に影響されず、高い測定精度を得ることができる。
h)図5の如く、測定光照射部材16及び光ファイバ26を放射線環境82に配置し、図5の制御装置76を安全な場所に配置させることにより、制御装置76による遠隔操作、計測が可能となる。
i)制御装置76とセンサーヘッド(測定光照射部材16)とを石英製の光ファイバ26を介して接続したので、放射線による電気的ノイズは影響しない。
j)光ファイバ26の長さを100m以上とすることにより、制御装置76からセンサーヘッドが100m以上離れていても、測定距離が1m程度で測定範囲が100mm程度の広い測定範囲で数μmの高精度を実現できる。
k)ボックス72の内部にヘリウムガスを充填することで、構成部品への熱伝達を通常の空気よりも3倍程度早くでき、かつ金属製部材の酸化を防止できる。
l)ボッスク72の内部の温度を36〜38℃に設定し、サーモスタット付きヒータによって温度制御したので、効率よく安定した温度制御ができる。
m)反射材14の光透過率を20〜30%に設定したので、寸法測定装置10としての最適な感度が得られる。
10…寸法測定装置、12…白色光源、14…反射材、16…測定光照射部材、18…参照光走査ステージ、20…検出器、22…コントローラ、24…光ファイバ回路、26…光ファイバ、28…光ファイバ、30…光ファイバ、32…ファイバサーキュレータ、34…光ファイバ、36…被測定物、38…光ファイバ、40…ファイバカプラ、42…光ファイバ、44…光ファイバ、46…光ファイバ、48…ファイバサーキュレータ、50…光ファイバ、52…ファイバコネクタ、54…光ファイバ、56…光ファイバ、58…光ファイバ、60…レンズ、62…レンズホルダ、64…光ファイバコネクタ、65…CCP、66…直動ステージ、68…リニアスケール、70…スケールヘッド、72…ボックス、74…サーモスタット及びヒータ付き送風機、76…制御装置、78…ラック、80…ディスプレイ、82…放射線環境

Claims (7)

  1. 白色光を放射する光源と、
    前記光源から放射された白色光を測定光と参照光とに分割する光分割手段と、
    前記光分割手段から出射される参照光を反射する反射体、及び前記反射体を移動させて参照光の光路長を変更する参照光路長変更手段を有する参照光走査手段と、
    前記光分割手段から出射される測定光を被測定物に照射する測定光照射手段と、
    前記被測定物で反射した測定光と前記反射体で反射した参照光との干渉光を検出する光検出手段と、
    前記光検出手段で検出される干渉光の強度が最大となるときの前記反射体の位置を測定光の照射位置ごとに検出して、測定光の照射位置ごとの被測定物の寸法を算出する演算手段と、を備えた非接触計測装置において、
    前記光源、前記参照光走査手段、及び前記光検出手段は、複数の光ファイバ部品からなる白色干渉信号生成可能な光ファイバ回路を介して接続され、
    前記光ファイバ回路と前記測定光照射手段とは、前記測定光照射手段側の端面に前記光分割手段が備えられた石英製の光ファイバを介して接続され、
    前記測定光照射手段は、石英製のレンズ及び前記レンズを保持する金属製の保持部材からなり、
    前記光分割手段は、所定の光透過率を有する反射材からなり、前記反射材は、前記石英製のファイバの前記測定光照射手段側の端面にコーティングされた反射膜であり、
    前記参照光走査手段及び前記光ファイバ回路は、内部温度が所定の温度に制御されたボックスの内部に配置されていることを特徴とする非接触計測装置。
  2. 前記光源、前記参照光走査手段、前記光検出手段、前記演算手段、及び前記光ファイバ回路によって制御装置が構成され、
    前記光分割手段及び前記測定光照射手段によってセンサーヘッドが構成され、
    前記制御装置と前記センサーヘッドとが前記光ファイバを介して接続されている請求項1に記載の非接触計測装置。
  3. 前記光ファイバの長さは100m以上である請求項1又は2に記載の非接触計測装置。
  4. 前記ボックスの内部にヘリウムガスが充填され、前記ヘリウムガスが加熱手段によって加熱され、かつ送風手段によって前記ボックスの内部空間内で循環される請求項1、2又は3に記載の非接触計測装置。
  5. 前記ボックスの内部空間が前記加熱手段によって36〜38度に設定される請求項4に記載の非接触計測装置。
  6. 前記光分割手段の前記反射材の光透過率は、20〜30%である請求項1から5のいずれか1項に記載の非接触計測装置。
  7. 前記光ファイバ回路の内部の特定のファイバの長さを調整することで、測定距離の変更が可能な請求項1から5のいずれか1項に記載の非接触計測装置。
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