JP5728373B2 - 原子炉格納容器内部の遠隔作業方法 - Google Patents
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Description
また、PCVは核生成物質の放散防止機能(閉じ込め機能)を有していることから、調査にあたる場合も、この閉じ込め機能を維持する必要がある。
図1に示す様に、正常状態(シビアアクシデントの発生前)を示す原子炉10は、核燃料が保持されている炉心12と、この炉心12及びその冷却水を密閉収容する圧力容器11と、収容空間38に設置された制御棒駆動機構(CRD;Control Rod Drive)及び圧力容器11等を密閉収容する格納容器13と、この格納容器13を密閉保持し各種作業空間20等が設けられる建屋19とから構成される。
パス18の一端はハッチ16側に固定され、他端は放射能遮蔽壁14の開口部15を貫通してCRD収容空間38に位置している。
この第1隔壁21の内側には、作業機器30を無線操作するためのアンテナ25と、作業機器30に付着した放射性物質を除染するためのスプレー24(例えば、洗浄水を噴出する)と、作業監視カメラ26とが設けられている。
この第1隔壁21の内側に侵入した放射性物質は局所排風設備(図示略)により除去され、スプレー24により除染された放射性物質を含む廃液は排水管(図示略)を経由して外部に排出される。
なお、ハッチの蓋17の取り外し及び取り付け作業は、詳細な説明を省略するが、専用機器を用いて遠隔操作により自動的に行われる。
この第2隔壁22には、その内側圧力を第1隔壁21の内側圧力よりも高く設定する圧力調整部23が設けられている。
これにより、第1隔壁21の内側に侵入した放射性物質を閉じ込めて、外部漏洩することを防止する。
なお、作業機器30は、図示した実施形態に限定されるものではなく、ハッチの蓋17を取り外した後に、パス18に沿って第1隔壁21の内側からCRD収容空間38まで移動可能なものであればよい。
作業機器30の制御は、マスタロボットである操縦装置をオペレータが操作し、スレーブロボットである作業機器30がその動きに倣って作業するマスタスレーブ制御を採用することができる。
原子炉建屋の作業空間20におけるハッチ16の周囲に第1隔壁21を気密に設ける(S11)。続いて、この第1隔壁21の外側に第2隔壁22を気密に設ける(S12)。
ハッチの蓋17を取り外して(S16)、作業機器30を格納容器13に挿入し(S17)、パス18上にレール41を敷設する(S18)。
そして、CRD収容空間38における作業が終了した後は、作業機器30を第1隔壁21の内側に撤収させて(S23)、ハッチ16を蓋17で閉止する(S24)。
そして、スプレー24により作業機器30を除染してから(S25)、開閉扉21a,21bを開放して作業機器30等を搬出する(S26)。
Claims (8)
- 原子炉建屋の内部に保持されている原子炉格納容器の周囲に形成された作業空間と前記原子炉格納容器の内部との間を移動する作業機器を遠隔操作して行なう原子炉格納容器内部の遠隔作業方法であって、
制御棒駆動機構の収容空間に通じるパスの出入口となるよう原子炉格納容器に設けられたハッチが位置する前記作業空間において前記ハッチの周囲に第1開閉扉を有する第1隔壁を気密に設ける工程と、
前記第1隔壁の外側であって前記作業空間の内部に第2開閉扉を有する第2隔壁を気密に設ける工程と、
前記ハッチが閉止された状態で前記第1開閉扉および前記第2開閉扉を開放して作業機器を前記第1隔壁の内側へ搬入する工程と、
前記第1開閉扉および前記第2開閉扉を閉鎖し、前記ハッチの蓋を取り外し前記パスに沿って前記第1隔壁の内側から前記収容空間まで作業機器を移動させる工程と、
前記収容空間における作業の終了後に前記作業機器を前記第1隔壁の内側に戻して前記ハッチを蓋で閉止する工程と、を含むことを特徴とする原子炉格納容器内部の遠隔作業方法。 - 制御棒駆動機構の収容空間に通じるパスの出入口となるよう原子炉格納容器に設けられたハッチの周囲に第1隔壁を気密に設ける工程と、
前記第1隔壁の外側に第2隔壁を気密に設ける工程と、
前記ハッチの蓋を取り外し前記パスに沿って前記第1隔壁の内側から前記収容空間まで作業機器を移動させる工程と、
前記収容空間における作業の終了後に前記作業機器を前記第1隔壁の内側に戻して前記ハッチを蓋で閉止する工程と、を含む原子炉格納容器内部の遠隔作業方法において、
前記作業機器は、マニピュレータを搭載し、前記パスに自走するためのレールを敷設することを特徴とする原子炉格納容器内部の遠隔作業方法。 - 請求項2に記載の原子炉格納容器内部の遠隔作業方法において、
前記マニピュレータは、作業目的に応じてエンドエフェクタを交換することを特徴とする原子炉格納容器内部の遠隔作業方法。 - 制御棒駆動機構の収容空間に通じるパスの出入口となるよう原子炉格納容器に設けられたハッチの周囲に第1隔壁を気密に設ける工程と、
前記第1隔壁の外側に第2隔壁を気密に設ける工程と、
前記ハッチの蓋を取り外し前記パスに沿って前記第1隔壁の内側から前記収容空間まで作業機器を移動させる工程と、
前記収容空間における作業の終了後に前記作業機器を前記第1隔壁の内側に戻して前記ハッチを蓋で閉止する工程と、を含む原子炉格納容器内部の遠隔作業方法において、
前記作業機器は、積載したバッテリーのエネルギーにより前記パスを移動し、
前記第1隔壁の内側には、前記バッテリーの充電器が設けられていることを特徴とする原子炉格納容器内部の遠隔作業方法。 - 制御棒駆動機構の収容空間に通じるパスの出入口となるよう原子炉格納容器に設けられたハッチの周囲に第1隔壁を気密に設ける工程と、
前記第1隔壁の外側に第2隔壁を気密に設ける工程と、
前記ハッチの蓋を取り外し前記パスに沿って前記第1隔壁の内側から前記収容空間まで作業機器を移動させる工程と、
前記収容空間における作業の終了後に前記作業機器を前記第1隔壁の内側に戻して前記ハッチを蓋で閉止する工程と、を含む原子炉格納容器内部の遠隔作業方法において、
前記第1隔壁の内側には、前記作業機器を無線操作するためのアンテナが設けられていることを特徴とする原子炉格納容器内部の遠隔作業方法。 - 制御棒駆動機構の収容空間に通じるパスの出入口となるよう原子炉格納容器に設けられたハッチの周囲に第1隔壁を気密に設ける工程と、
前記第1隔壁の外側に第2隔壁を気密に設ける工程と、
前記ハッチの蓋を取り外し前記パスに沿って前記第1隔壁の内側から前記収容空間まで作業機器を移動させる工程と、
前記収容空間における作業の終了後に前記作業機器を前記第1隔壁の内側に戻して前記ハッチを蓋で閉止する工程と、を含む原子炉格納容器内部の遠隔作業方法において、
前記第1隔壁の内側には、前記作業機器に付着した放射性物質を除染するためのスプレーが設けられていることを特徴とする原子炉格納容器内部の遠隔作業方法。 - 請求項1に記載の原子炉格納容器内部の遠隔作業方法において、
早くとも、前記第1開閉扉および前記第2開閉扉を閉鎖した後に、
前記第2隔壁に設置された圧力調整部によって前記第2隔壁と前記第1隔壁の間の空間を昇圧することで前記第2隔壁の内側の圧力を前記第1隔壁の内側の圧力よりも高く設定することを特徴とする原子炉格納容器内部の遠隔作業方法。 - 請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の原子炉格納容器内部の遠隔作業方法において、
前記マニピュレータの操作をマスタスレーブ制御で行うことを特徴とする原子炉格納容器内部の遠隔作業方法。
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